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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 まー、そこ行くしかないか、第3話。序盤の展開からひょっとしたら花代さんのところに行くかとも思ったのだが、花代さんは積極的にバトる理由がないからな。

 順当に推移しています。今回はるう子周辺にはあまり大きな惨劇は無く、むしろ友達3人組の結束がより強固になった良い話風味ですので、主に外野サイドの方で愉快なお話が多いです。せっかくなので、各々のキャラクターの印象に残る台詞をピックアップしつつ、各サイドを確認していきましょう。

 まずはるう子。「タマが戻ってくるなら、るうはどんなことだって、何だってする!」。ん? 今なんでもするって言った? ホモだろうがレズだろうが、その発言はNG。まぁ、言いたくなる気持ちは分かるんだけども。結局、るう子のメンタリティは未だに判断の揺れるところである。基本的には「タマに会いたいために無茶をしている」というのが(本人もそう信じている)現状の実際。今回は「タマが好きなの!」というストレートな発言もしている。もちろん遊月も一衣もそう捉えており、引き続きるう子は「可哀想で善良な女の子」スタンスを保ち続けている。普段、悲痛な表情は浮かべても嫌悪は表に出さないるう子だが、今回、Aパートの伊緒奈との対話では、珍しく顔をしかめて露骨な嫌悪感を露わにしていた。やはり伊緒奈の思惑通りにバトるのは間違いなく嫌なのだ。ただ、ひたすらるう子にこだわり続ける伊緒奈の執念も気になるところではある。何の根拠も無く彼女が「るう子は自分の同類」と断じるとも思えないし、やはりるう子の中には戦闘狂の血が眠っているのだろうか。今回、久しぶりに登場した花代さんまでもが「バトルは続けるべき」といっており、ルリグ経験者だけが、るう子のパーソナリティを異なった視点から捉えているのである。ここからどのようにもつれ込んでいくことになるのか。

 そしてそんな伊緒奈さんの名言、「あなたが気持ちよくなるために、私を利用すればいい」。オゥ! ガチレズゥ! ……もう、一介の道具に成り下がってしまった伊緒奈さん。今回はいつにも増して暴走モードが加速しており、だんだんるう子との会話も噛み合わなくなってきている。携帯はされているのに会話に参加させてもらえないせいで、1人るう子のかばんの中からひたすら突っ込みの思念をおくり続けている。「るう子はそんな子じゃない」「お前ら何にも分かっちゃいない」とひたすら愚痴り続ける。当初の予定だったらもう少しスムースに戦闘狂るう子と一緒にタンデム出来る予定だったのだろうか。流石に伊緒奈さんもちょっとあさはかじゃないですかね。ただ、そんな伊緒奈さんの最大の強みは、「夢限少女になって願いを叶える権」を所持しているということ。つまり、事態はこのまま平行線を辿るだけではなく、常に「伊緒奈の望む方へ」ねじ曲げられていくのである。今回はついに繭さんまでもが伊緒奈の望む方へ振り切れてしまい、片腕とも言えるウリスと結託して強引に世界を回し始めた。ガチレズに優しい世界なのである。いや、個人的には伊緒奈さんのことをガチレズっていうのは未だに抵抗があるんですけどね。彼女の場合、るう子との心的関係を求めているわけではないからなぁ。

 ガチレズといえば、やっぱり生まれ変わったあきらぶりーであろう。「愛して! もっともっと晶を、あきらぶりーにして!」……世界の不幸を一身に背負う、この世界でもぶっちぎりのスーパースター晶。新たなツイッターアカウントを獲得して生まれ変わった新生あきらぶりー。既に5000ツイートされているとのことですが、現実世界だとまだ100件くらいですね……。アカウントネームにあきらぶりーだけじゃなくてウリスも入れてしまっているあたりがいい感じに病んでいる。これ、晶ファンの人は「あきらぶりーまでは分かるけど、その後のurithoって何?」って思うんだろうなぁ。前回のるう子との対戦で爆アゲ待った無しかと思われた晶だったが、ぶっちゃけウリスはそんなの興味ない。「おめぇ、もっと壊れてろよ」とにべもないお言葉。確かに、伊緒奈マインドパワーによってタマが再召喚され、自分の手元に来てしまえばもう手駒としての晶は用済みなような……。またどん底人生が待っているんでしょうか。でも、モテカワメイク術をマスターしてモデルとして再デビュー出来たんだから、本人の心がけ次第ではもう一度輝ける気もするんだけど。……あの性格じゃなぁ。

 そして、今回一番大きな変化が起こったのが誰だったかと言えば、実は謎多き存在である繭さんだったんじゃなかろうか。正式には初となる、繭とタマの対話。2人はどうやら以前からの因縁があり、タマは他のルリグと違って繭にとっても特別な存在であるようだ。単なる調停者としての中立的立場にあると思われていた繭だが、タマに対しては特別な感情を持っており、わざわざ録画・再生を駆使して「るう子は外道」という刷り込みを行おうと画策。それでもタマが落ちないと分かると、今度は泣き落としにスイッチ。「外は怖い! 怖いの! 出たくない!」。完全に自宅警備員のメンタリティ。意外に脆い存在だったのかもしれません。彼女の目標も、どうやら「タマを自分側に取り込むこと」であるように見受けられるので、「タマとの絆という余計なしがらみを断ち切りたい」と考えている伊緒奈さんとは目的の一致するところである。明らかに作為的にウリスにタマを送り込むという方法でもって、2人の関係を揺さぶりにきた。……まぁ、別にそこから何か問題が起こるかと言われればそうでもない気がするんだけども……。タマの無事が確認できたんだから、あとはウリスさんに頼んで「ちょっとタマとこの伊緒奈をトレードしませんか?」って言えばいいだけだし。いや、断られるけども。あ、そうだ、いっそウリスをバトルに勝たせまくって、ウリスを再びカードにイン、タマを取り出すっていうのはどうだろう。……ウリスの願いってなんだろう。そもそもいっぺんルリグを経験した人間ってもう一回ルリグになれるんだろうか。あんだけ晶が世間に広めようと画策してるセレクターバトルなのに、結局プレイヤーは寡占状態なんだよなぁ。

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 カップリングあきらっきー! アクセプション! 第2話。説明しよう。百合好きは、新しい百合ップルが誕生するだけで、戦闘能力が格段に向上するのだ!! ……まぁ、普通のカップルじゃないけどね……るう子さんの今更発言、「WIXOSSには裏がある」、「疑いだしたらきりが無い」。うん、そうだな。でも、裏どころか表の条件設定すら眉唾の状態でホイホイのっちゃったのはお前らの責任だからな。

 2話目もフルスロットルで走り抜ける相変わらずの容赦なさ。どういう方向からかき混ぜてくるのかと思ったら、やはりここは作中最大にして最強の狂言回し、あきらっきーにご登場頂くしかないだろう。流石にここから新キャラでてこ入れするにしても、すでにちよりを加えてしまっているのでちょっとキャラが増やしにくい。そこで一番手っ取り早いのが、晶の復活である。ただ、普通に考えると彼女がWIXOSSに絡んでくる展開はあり得ないはずだった。一度は完敗、モデル人生も強制終了させられて、プレイヤーに憎悪こそ抱いているだろうが、彼女の復讐方法は襲撃(物理)という分かりやすいスタイルである(1期参照)。わざわざカードバトルなんてまどろっこしいことでるう子たちに絡む道理はないのだ。

 そこで活きてきたのが、まさかのウリスさんであった。前回の感想でも「伊緒奈が既に願いを叶えたってことは、ウリスは完全にフリー状態?」と疑問に思っていたのだが、伊緒奈曰く、「それだけでは未完成」とのこと。つまり、現世に顕現したウリスさんは何としても「伊緒奈のための血みどろバトル環境」を用意してあげなければいけないのである。そこで手っ取り早く捕まえられる火種が晶だったわけだ。あり得ないくらいに適当な甘言でもって晶を連れだし、とんとん拍子でWIXOSS復帰にまでこぎ着けてしまった。基本的に夢限少女ってのは「一度ルリグを経験してるために精神的にタフで、現世に戻ってきたらなんでも出来る覚悟がある」連中なので、目的達成のためなら平気で晶のほっぺただってなめ回しますよ。提クレバックにもなりますよ。あまりに真に迫ったウリスの告白のおかげで「あれ、こいつマジモンか?」とも疑ったが、あの適当ウザキャラだったウリスが顕現しただけでコロッと性格を変えるはずもなく、彼女の望む「負の感情を抱えた晶」という要求も、愛情表現としてはおかしい。もしこれで本当にウリスさんに百合属性が芽生えたのだとしたら、あまりにも後付け設定が過ぎる。流石にそんなこたぁ無いだろうから、彼女の「晶調教」は全部伊緒奈のためと思って間違いないだろう。やっぱり容赦無いですわ、ウリスさん。

 そして、そんなウリスの計略に簡単に引っかかってコロッと落ちちゃうあきらっきー、改めあきらぶりー。ちょろい。あり得ないくらいにちょろい。まぁ、元々作中でも屈指のアホなので、ボスキャラであったウリスに丸め込まれるのも致し方ないのだろうが、あまりにも順調に転がりすぎるので、なんだか見ていて不憫になってしまう。いや、本人は幸せそうだから別にいいんだけどさ……。ぼくとしては、母親に壁ドン床ドンして晩飯をせびるようなクズ晶のままでいて欲しかったなぁ。そういやこいつ、既に暴行の前科持ちなんだけども、警察のご厄介にならなくていいんですかね。

 とにかく、こうして晶はWIXOSSの世界に舞い戻ってきた。どうやってルリグを手に入れたかは分からないが、一衣が「たまたま」2巡目に入れたくらいなのだから、意識的に参入しようと思えば割と簡単に出来るものなんだろう。ウリスのサポートがあればなおさらである。多分、普通の「被害者」はもう少し賢いから1度目で懲りて再犯に及ばないだけだと思う。だが、あきらぶりーはそんな苦難などどこ吹く風。2度目のデッキは再びメインカラーが青であり、「お前絶対カラーリング的に向いてないよ」とは思うのだが、新しいルリグのミルルン(CV:日高里菜)はいい感じで頭が悪そうなので、ピルルクさんよりは相性が良さそうではある。その証拠に、「手を抜いている(?)」とはいえ、あのるう子を圧倒して追い詰めるところまで行ったのだ。今期のあきらぶりーはひと味違うのである。まぁ、どう考えても破滅の未来しか見えてこないけども……彼女の新しい願いってどうなるんだろうね。「ウリスとの幸せな未来」とかだったら救われねぇよな……。

 そんなわけで、今回は晶メインだったので主人公チームの出番は控えめ。相変わらずるう子が悶々と、そして優柔不断に悩んでいる様子である。「タマに会いたいけど、会うためにはバトルせにゃならん」っていうのはなかなか悩ましい。るう子の行動原理の根本は「友達のため」なわけで、その友達が一番面倒なWIXOSSの闇の中心にいるとなると、なかなか踏ん切りもつかないのよね。頑張れるう子、このままデッキを放っておくと、どんどんばあちゃんの方が強くなって毎日買い出しに行かされるぞ。正直、自分の祖母が突然「勝負しようか」と言ってくる家庭は怖い。「ばあちゃん、新しいデッキ組んだから」とか、マジ怖い。ババァ、昼の暇な時間にショップでシングル補充したのか。パック剥いてドラフトでもしてたのか。うちのばあちゃんはそうなっていないことを祈るのみだ。「ばあちゃんのメタ読みだと今後はアグロきついよ」とか。「ばあちゃん、新しいモダンのコンボ考えたんだけどね、8割方2キル出来るから、初手にWillなかったら投了って言ってね」とか。なにそれ怖い。

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 オープニングワロタ、最終話。やっぱり最終回でSEが入るのはお約束ですが、正直このオープニングは別に入れんでもよかったやろ。大体不穏な音ばっかりやないか。

 一言で言えば投げっぱなしエンドである。元々2クールあるってのは分かっていたのでこれは別にかまいやしないし、むしろ半端に区切りをつけられるよりも、室伏なみの大投擲でここまでぶん投げてもらえばいっそ踏ん切りがつくので文句の言いようもないのだが、欲を言えばやっぱり分割じゃなくてすぐにこの続きは見たいよね。こんだけ鬱憤を溜められて、2期目が大したことない展開だったら暴動起こすぞ。

 さて、この最終話での焦点は、やはりなんといっても「るうの願いは成就するのか否か」というところだったと思う。ここで一旦区切りをつけるという時に、「るうの願いがとりあえず叶い、ひとまず平穏が訪れる」というオチはどこか期待していた部分があったのだが、残念ながらそれは叶わないまま終わってしまった。しかも、その叶わなかった理由が「タマの反乱」であり、先週まで引きずっていた「るうとお別れするのが嫌」というタマらしい動機に加え、夢世界で繭と対話してなんかよく分からない思い出話を突然持ち出されるというおまけ付き。もう、ルリグ世界での人間関係は予想もつかない状態になっているのである。

 そしてもう1つのトリガーとなったのが、伊緒奈・ウリスコンビの大願成就。どうも、彼女の願いはタマが絡むルリグ業界の本質に関わる部分に関係しているようだ。彼女たちのいう「最後の条件」とは、おそらくタマとるう子の関係性の変化を意味していたのだろう。もしかしたら、タマを媒介した夢限少女宣誓がトリガーになっていた可能性もある。タマはあの世界の元締めとおぼしき繭と特別な関係にあり、あの世界を司るシステムの一端を担っている。そのタマが、宣誓途中でキャンセルを行うという非常に不安定なタイミングを狙い、ウリス達はカウンター気味の夢限少女宣誓を浴びせたわけだ。どうも、これが2人の狙いだったように見える(セレクターとルリグは願いを共有しなければいけないのだから、どちらか片方だけの意志ということはないだろう)。一体何が目的だったのかはやはり分からないままだが、結果として、まずウリスは当然伊緒奈に成り代わって表の世界に顕現した。そして問題となる伊緒奈だが、そのままウリス衣装を装備した状態で、まさかのるう子の下へ。これが伊緒奈の望んだ狙いだというのなら、素直に驚きだ。

 ここで問題なのは、「何故伊緒奈が入ったか」ではなく、「何故タマが消えたか」である。夢限少女宣誓の途中キャンセルなんてのは(少なくとも作中では)前例が無いのでどういう処理になるのかが分からないのだが、過去の例を考えると、カードからルリグが消え去るパターンは2つ確認出来る。1つは当然夢限少女宣誓が遂行された場合で、花代さんは遊月に成り代わり、遊月はユヅキとして全く別な場所、一衣のカードとして現れた。このとき、元々遊月が所持していたルリグカードは空位になったはずだ。そしてもう1つが、セレクターバトル敗退の場合である。3敗した後の一衣がカードをどのように処理したかは分からないが、少なくとも彼女の手元に緑子さんは残っておらず、今週、ようやく別なセレクターの手元に移籍していたことが確認された。つまり、セレクター敗北時にもルリグは消え去ることになる。しかし、このどちらの場合にも、「元のセレクターはそのルリグと一緒に対戦復帰しない」という条件が満たされている。つまり、今回のるう子のように、「ルリグが消えてしまったにも関わらず、セレクターだけが健常」というのは異例なのだ。タマが消えた原因は「勝利」なのか「敗北」なのか。そして、そこに伊緒奈が現れたのはたまたまなのか。「空いたルリグカードのスロットに、一番最近夢限少女になった少女が入り込む」というルールがあるのなら、伊緒奈は狙ってるう子の手元に送り込まれることも可能であるかもしれない。ちなみに、少なくとも彼女の願いが「るう子のルリグになること」だった可能性はないだろう。願いを叶えるのはあくまで人間側(この場合はウリス)であって、伊緒奈がどのように行動するかは願いに直接関係していないはずだからだ。うーむ、彼女の言動は謎ばかりです。

 まとめておくと、2期に向けて解決すべき(というか抱えておくべき)疑問は大きく2つ。1つが「伊緒奈関係」であり、「彼女の願いとは何だったのか」「一度ルリグ界を経由しているような口ぶりの彼女の正体は何なのか」が大きな柱になってくるだろう。そしてもう1つが「タマ関係」で、「彼女は何故消えたのか」「彼女と繭の関係はどういったものか」「そもそも彼女の正体は?」などが大命題となる。こんだけのものを抱えて3ヶ月待たないといけないのか……。

 一応、最終回らしい強引な展開で負担が軽くなった部分もいくつかあるので、それはついでに確認しておこう。大きな前進があったのは一衣関係。いささかご都合主義過ぎて、今まであんだけ一衣ちゃんを不憫に思っていた俺のシンパシーを返してほしいくらいだが、とにかく、友情パワーによって一衣は復帰した。もうるう子に触られても痛みは感じないようだし、記憶も戻ってきた(あの試合が事実上の決勝だったのは笑った)。一衣自身は願い云々を別にして今後もバトルは続ける覚悟のようであるが、どうせ彼女が必死に戦っていたのは遊月を元に戻すためだったのだから、後は頼れるるう子さんに付き従っていれば何とかなるだろう。それが駄目でも、もうこの世界の理は全て知ってしまったのだから、開き直ってカードの中の遊月と「親友関係」を結んで末永く暮らしていくのもありっちゃありだよな。そもそも、「ルリグがルールを明かすのはアウト」だったはずなのだから、どんだけフォローしようとしても、べらべらと体験談をしゃべっちゃったユヅキは手遅れな気もするし……。その辺をうやむやに出来る予定だったのがタマパワーだったのだが、ちょっと暗雲。るう子が伊緒奈をルリグにして戦いたいかって言われたら、多分ノーだよなぁ。

 あ、あと地味に「ばあちゃん黒幕説」は完全に否定されたと見ていいでしょうね。いや、元々そんな気は無かったんだけど、今回の反応は確実に一般人のものでしたからね。単なるいいばあちゃんだった。その他、2期の予告映像では顔が元に戻った(?)あきらっきーの姿が確認出来たり、ノーマル衣装の伊緒奈さんがいたり、色々気になる点は多い。新キャラっぽいのも1人見える。infectした後のspreadかぁ……なんだろう、2期目で終わる気がしない。第3エキスパンションが「ルリグへの旅」とか「タマの帰還」とか「新たなるイオナ」とかになるのかなぁ。オススメは「清純なるあきらっきー」。

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 突っ込みポイントが一気に吹き出し、ネタとしての勢いも申し分なくなった第11話。とりあえず、例の伊緒奈アカウントはあれ以来一切つぶやいてませんね(当たり前)。

 さて、伊緒奈の企みにより、事態は急速に結末へと向かっている。各キャラクターにはそれぞれの思惑があるわけだが、今回新たに判明した事実を考慮して世界がどのように変わったのか。まず、なんといっても一番の驚きどころ、というか突っ込みどころは、「少女に叶えられない願いは、ルリグでも無理だ!」という身も蓋もない一言。すげぇ、詐欺だ詐欺だとは言っていたが、ついに薬効成分までもが虚偽のものであることが判明。「願いが叶う」なんてのは本当に「個人の感想です」レベルであり、基本的には「火事場のクソ力でなんとかしろ」というだけのもの。もう、怪しい啓発本でも買ってきた方が早い。これで1つ確実になったのは、「やっぱり花代さんは本気だったんだ」ということ。「セレクターとルリグの気持ちが1つになって初めて夢限少女契約が成立するんじゃないか」という読みはある意味正しかったことになる。何しろ、表の世界に戻った(元)ルリグは、願いを叶えないと強制送還の恐れがある。花代さんもそりゃ必死に香月を口説き落とそうとするわけだ。だからって「願いが叶う」保証はないわけだが、花代さんの大人の魅力(?)で香月も即KO。無事に遊月との契約は成就したことになる。

 しかし、問題は「中学生が頑張れば何とかなる」レベルじゃない場合。例として「未来にタイムスリップ」があげられていたが、普通に考えて、こういう契約条件を提示されたらまず真っ先に子供が考えそうな願いって、「絶対に叶わない願い」なのが普通だろうよ。やれ億万長者になりたいとか、超能力を使いたいとか。一衣みたいな「自分でなんとかしろや」レベルを願う方が普通はおかしい。それにも関わらず、このルリグシステムは(良きにつけ悪しきにつけ)これまで機能してきたのだ。どんだけ実行力が無いんだ、女子中学生どもめ。いやぁ、でもそういうもんなのかなぁ。何の変哲もない「願い」の一押しをしてあげるだけのシステム……それだけを聞けば何となく良い話のようにも聞こえるけどねー……いや、そんな精神論で何とかなるレベルの解決案なら、もう少しペナルティを緩くしてくださいよ。なんで「実際に願いを叶えるくだり」のところは「現実の範囲内で」なのに、失敗した時のペナルティだけは余裕で人智を越えてくるんだよ。一衣をボコボコにしたあのくらいの不思議パワーがあるなら、ドラゴンボール越えだって夢じゃないだろ。

 とにかくルリグシステムはそういうものだと言われてしまったのだからしょうがない。「カードの内外が入れ替わることで、必死のパッチで飛び出した元ルリグが、命懸けで願いを叶えてくれるシステム」が、このセレクターバトルの正体だ。さて、こうなってしまうとせっかくるう子が持った「全てのルリグを解放する」という願いも無駄になってしまう。そんなこたぁ「普通の女子中学生」が出来るわけがないからだ。鹿目まどかさんはほむらのおかげで因果の吹きだまりになり、信じられない運命エネルギーをチャージ出来たからこそ魔女システムを超越する概念となりえたが、残念ながらるう子さんは普通の女の子(少なくとも現時点では)である。「これじゃ概念になれない!」とがっかりしていたところに、今度はタマの乱入である。そう、まだまだ謎が多いタマの生態。彼女は数少ない「マジでヤバいルリグ」である可能性が存在しており、もし運良く都合良く調子良くたまたま偶然ラッキーで幸運でついていた場合、ルリグ解放作戦も成功するかもしれないという。ただ、それって本当に運任せ。というか、やけっぱち。普通に考えると、そんな藁よりも頼りない可能性に賭ける意味は無い。でも、そこはやっぱりるう子さん。タマが言ってるんだから信じるしかない。タマが世にも奇妙な「ホントにヤバいルリグ」である可能性に賭けて、いざ伊緒奈のしくんだ天下一WIXOSS会へと参戦するのである。

 ちなみに、「全ルリグ解放」という願いがもし叶うとしても、実はこのハッピーエンドには穴がある。だって、ルリグになってた少女は助かるかもしれないが、それ以外にWIXOSSによって歪められた因果律は関係無い。つまり、一衣さんの記憶が戻る保証は一切無いし、下手したら世の中からルリグバトルが消滅するために、記憶を取り戻す唯一の可能性すら手放してしまうことにもなる。はたしてそれが正しいことなのか……まぁ、もし願いが叶ったらなんやかんやでWIXOSS絡みのお悩みは一気に解決しそうだけども。

 さぁ、いざ伊緒奈の待つ謎タワーへ! というその前に、るう子がバトルに全霊を注ぐ決心をするための、ばあちゃんとの心温まるワンシーン。るう子が帰宅し、ばあちゃんが意味深に電話でしゃべっているのを聞いて戦慄するところでは、「やっぱりばあちゃんラスボスやんけ!」という疑惑が一瞬だけよぎったが、単に関係の悪い母親とのギクシャクだけであった。まぁ、もう今のるう子を見たら母親のところに返してしまっても問題無い気がしますけどね。最終回には「WIXOSSのおかげで家族の絆が戻りました!」っていうハッピーエンドが待っているのだろうか。ばあちゃんのグラタン(ベーコン多め)を幸せに食べられる日が来るのだろうか。

 さぁいざバトルタワーへ。伊緒奈のあの呼びかけでは、普通に考えたら近所の伊緒奈ファンが訳も分からず殺到しそうな気がするんだけど、何故かそんなことにはならなかったぜ。あのあきらっきーですら割とファンがいるんだから、伊緒奈のツイッターからの情報を調べてやってくるファンなんていっぱいいる気がするんだけどね。とにかくたくさんのセレクターが集まり、別に伊緒奈のいいなりになる必要なんて無いはずなのに大人しくトーナメント開始。せめてスイスドローにしてくれれば……とか思ったが、負けがかさむとアカンわけだから、放っておいてもトーナメントみたいになってるはずやな。ただ、ルールから考えるに、トーナメントの途中で条件を満たして夢限少女になっちゃう「リタイア」が出てきてもおかしくない気もするんだけど。ただ無心に戦うだけじゃ、やっぱり夢限少女にはなれないのかね。伊緒奈さんが最後にどさくさに紛れて「優勝者は私と戦ってもらいます」って言ってたのがヒドくて笑った。別に参加者たちはそんなことする義務も無いし意味もねぇよ。なんでお前だけスペシャルシードなんだよ。まぁ、最大の目標であるるう子のためのルールだろうけども。

 いざバトルが進み、未だ乗り気じゃないタマをなんとかなだめすかしながらのバトルだが、何回戦かで当然のように一衣と激突。一体どうなるかと思ったが、やっぱりここで記憶を引きずり出します。これで何とかなるってことは、案外一衣の記憶復旧は「中学生女子でも何とかなる案件」だったのかもしれません。花代さんも根性ねぇな。それでも未だ抗っている一衣ちゃんは、再び願いを叶えることに必死。「いっそ楽になりたい」とか願ってたとしたら、ユヅキは叶えるの楽でいいなぁ。

 そして、屋上で悪人面して待ち構えるチーム伊緒奈。どうやら繭とあの空間のことを知っているようなので、彼女は一度ルリグから復帰できた「リベンジ組」ということになるのだろうか。一度ルリグ化の地獄を味わった人間がわざわざセレクターバトルを繰り返す意味も無いとは思うが、それも彼女の闘争本能ゆえなのかしら。それとも、セレクターバトルをぶっ壊す秘策があるとか。まぁ、未だに伊緒奈は何考えてるか分かりません。

 完全に穿った見方であるが、「繭」っていう名前は「インキュベーター」と何となく似てるよね。白無地のデザインにイヤリングで赤のワンポイント2つっていう造形も無闇にあの白い悪魔を彷彿させる。怖い怖い。

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 ガーゴイル検索ワロタ、第10話。元々魔除け、雨どいとして機能していたGargoyleに何を検索させるんでしょうね……この世界では検索かけることを「ガゴる」っていうんだろうか。ガーゴイルマップにガーゴイルアース。……ナディアが失敗した世界かな?

 今週は最後の伊緒奈のモーション以外は特に動きは無く、前回に続いての説明・まとめ回。主にユヅキが語り部となってこれまでの顛末を改めてまとめてくれている。まず、前回色々と悩んでいた「ルリグがなんで教えてくれないのか問題」であるが、まぁ、大方の予想通り、「ルリグが事の真相を教えるのはルール違反」という取り決めがあったようだ。「繭」という名の謎の統治者がようやく顕現し、これにより、改めて約定が確認された。ルリグがセレクターに洗いざらいしゃべった場合のペナルティは「もう2度とルリグから元に戻れない」というものらしいのだが、そりゃまぁ、ルリグが持ち主に全部しゃべっちゃったら、そもそもセレクター側がバトルに挑まなくなるのでルリグは自動的にお蔵入りしてジエンドだろうよ。今回ユヅキは意を決してそのルールに抵触しにいったわけだが、もうあそこまでばれちゃってるんだから何話してもいいよな。そもそも、「バトルに引き込んで一衣に真実を伝えたんだ!」っていうけど、その前にるう子に全部報告してる時点でアウトだろう。いや、取り決めの上では、自分の持ち主にしゃべったらアウトなだけで、別なセレクターに告げ口するのはセーフなんだろうか。現時点でユヅキが明確にペナルティを喰らっている描写がないのでそのあたりのルーリングは曖昧だが、まぁ、ルリグサイドとしては、結託してでも事実は公表したくない(もしどこか一件でも入れ替わりの事実が明るみに出てしまえば、現時点でルリグになっている連中は揃って復帰の芽を断たれる可能性がある)わけで、自分がどうでもいいとしても、他のルリグ仲間の今後も考えれば、普通は密告には抵抗があるよな。今回のユヅキの場合、「たまたま一衣のところに出ちゃった」「その上でまだ葛藤中のるう子とも遭遇できちゃった」というたまたまが重なりすぎたせいで起こった、かなりレアケースなのである。

 さて、ルーリングはとりあえず分かった。次の問題は「現時点での遊月と花代さんの心境は?」というもの。花代さんは、前回の考察通り、もう願いを完全に遊月と共有していたきらいがあり、香月とくっつけているだけでも割と幸せそうに見える。ユヅキの存在に気付いて目配せしたところを見ると「後は私に任せておけ!」的な使命感に燃えて必死に幸せになろうとしているような。うん、結局「何故花代さんが全てを遊月に告げなかったのか」の問いは「ルリグ世界から脱出したかったから」ということになってしまうのだろうが、彼女なりのせめてもの罪滅ぼしが、遊月の願いを叶えるということのつもりなのか。まぁ、どう考えても割に合わない、っていうかそもそも他の女とくっついてるのだから、遊月から見れば寝取られてるようなもんである。「紅林遊月でいられないなら元の世界に戻る意味がない」と言っている通り、彼女にとって唯一現世に存在意義を見いだすとしたら、「自分が香月とくっつくこと」しかなかったのである。それを他人が代行したところで、全くフォローにはなってない。……まぁ、その割にユヅキが「ありがとう、花代さん!」って言ってたけど。もう、彼女も随分混乱してるみたいですので、そっとしておいてあげましょう。

 この他にも、るう子の回りにはたくさんのイレギュラーが存在している。まずはまだまだ不幸が続く一衣ちゃん。一度バトルからリタイヤしたはずなのに強引に再び巻き込まれた今作でも頭一つ抜きんでた不幸を誇るキャラである。なんとか友達の必要性を感じる心だけは死守し、再び地獄の釜の蓋を開けようと決心する健気な一衣だが、友達関係のイベントは全て身体的苦痛を伴う上、どうもWIXOSSというだけで拒否反応が出る。おかげで、なんとかバトルまで持ち込んだはずなのに、試合開始前に原因不明の卒倒である。おかげでこのアニメ、もう2週間ものあいだ一切カードゲームやってない。彼女がぶっ倒れた原因は精神的なものなのか、それともペナルティの肉体的苦痛によるものなのかは定かじゃないが、ユヅキはすぐに「救急車呼べ!」って言ってたので、下手したら彼女がバトルに挑むとこうなってしまうことを知ってた可能性もあるな。もう、二度とカードを握れない身体になってしまったのかね……。更に彼女に追い討ちをかけるのは、母親の心無い発言である。実際に聞いたのはるう子なので直接一衣がダメージを被ったわけではないが、「娘が倒れた」と聞いて駆けつけた母親の第一声が「もうあの子が分からない」なのはどうかと思う。せめて無事だったことを喜んでからでいいのでは。まぁ、目の前にるう子がいたせいで混乱がピークに達して弱音が漏れてしまったのかもしれないけどさ。るう子にしてみると、思いがけないところで幼い日のトラウマを投げつけられてひどいもらい事故である。今回の一衣の件がるう子の過去をフラッシュバックさせたってことは、ひょっとして、るう子が過去にバトルの敗者になっていた可能性が微レ存?

 そして、更なるイレギュラーとして、まったくバックグラウンドが見えてこないタマという存在も忘れてはいけない。ユヅキの告白を聞いて一番驚いていたのがタマであり、自分が想像の埒外にある罪深い存在だと知って相当へこんでいる様子。そりゃ身に覚えもないのに「お前、友達だとか謀って詐欺行為を働いてたんだろ」とか言われたらショックだろうけども。幸いるう子は優しい(というかヌケてる)からタマに悪気はなかったということは信じてくれているわけだが、もう少し慎重なセレクターだったらこの時点で関係性もご破算である。次週では伊緒奈の誘いを受けてタマたちも再びバトルに挑むことになるだろうが、はたして、彼女たちが夢限少女になったとき、タマはどんな状態になってしまうのだろうか。とりあえず、タマの衣装は恐ろしくエロいので、入れ替わってるう子があの服を着るシーンは見てみたい気がします。

 どうでも良い話だし、多分アニメ見た人間の8割は確認してると思うんだけど、最後に出てきた伊緒奈のツイッターアカウント、多分ファンの誰かが急ごしらえで作った奴がちゃんとあって笑う。このアカウント、もう使い道ないやろ。

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 今週のあきらっきーを探せが難しすぎワロタ、第9話。なんで毎回提クレでネタコーナーをお送りしているのか謎。今回なんて一切あきらっきー関係無いからわざわざ画像加工しなおしとるやないか。

 そこまで大きな動きが無かった今回。前回の衝撃を改めて確認し、「何が起こったのか」を作中人物の口からはっきりと語らせるパートということになるだろうか。今回はっきりしたのは花代さんと遊月の関係のみ。そして、「何が起こったか」という部分については、前回を見れば大体分かる話を確認しただけである。「そうなれば、そうなってるやろ」というだけの話だからどっちかっていうとキャラクターの心情の方が気になる部分なのだけど、遊月も花代さんも、事態に対しての心情を吐露してくれなかったので今ひとつその辺ははっきりしていない。次回予告で遊月(現在はもうユヅキ)が「ひどいよ花代さん!」って言ってたから、やっぱり遊月は怒ってるんだろうか。少なくとも今回の自嘲気味の説明パートではあんまり焦ってる感じではなかったんだけども。

 改めて、適当な妄想含みでセレクターバトルのルールを確認し、遊月たちの現在を把握しよう。まず、現在判明しているセレクターバトルのルールは以下の通り。

「1,バトルに勝って条件を満たせば、セレクターは夢限少女になって願いを叶える力を持つ」

「2.バトルに3回負けると、願いが叶わなくなることに加え、願った事象がマイナスに転じて返ってくる」

「3.いずれかのセレクターが夢限少女となった場合、ルリグ側が『表の世界』(作中ではこのように表現されていた)にあらわれ、パートナーであったセレクターに成り代わり、願いを叶える」

「4.その際、セレクターはカードの中へと吸収され、新たにルリグとしてランダムにセレクター候補の少女の下へ送られる」

 こんなとこかな。前回から追加されたのが3と4の条件である。改めて読んでみると上手いのは条件1の条文で、「願いを叶える力を手に入れる」とは言っているものの、「お前の願っていた願いとは一言も言ってない」ということ。想像するに、花代さんもかつて何か願いを持ったセレクターだったのだろう。彼女も無事にバトルに勝ち続けて夢限少女となったが、その時、彼女の願いを叶えたのは前ルリグの別な奴であり、花代さんは「じゃ、次に君は願い叶える権利を得たよ。まぁ、別の人のだけど」ということでルリグの任を押しつけられてしまったわけだ。次に一衣が万一バトルを勝ち上がって願いを叶えた場合、回りにたくさんの友達をはべらせたユヅキの姿を確認することが出来るであろう。

 「別な人間が願いを叶えても意味ないやないけ」とはいうものの、仕方がない。契約に嘘はないのだ。そして、ここからは割と勝手な妄想なのだが、夢限少女達成の条件には、「セレクターとルリグの願いが一致すること」というものがあるのではなかろうか。表の世界に顕現した花代さんは、どれくらいぶりか定かじゃないが現世での体を手に入れたわけだが、特に暴れたり、浮かれたりするでもなく、ただ黙々と「香月と結ばれる」という遊月の願いを叶えるために行動した。先週から不思議ではあったのだが、花代さんが現状で「作戦通り(ニヤリ)」としたり顔になったことは一度もなく、純粋に「願いを叶えること」を目的に、親身になって遊月の願いのために行動しているのだ。花代さんの生い立ちを考えれば一切叶える必要のない願いなのに、である。つまり、今回執拗に描写された「香月の想い」は、それを見守ってきた花代さんに伝播し、「二人の願い」となったということなのではないだろうか。そして、それを契機に夢限少女となったおかげで、花代さんは迷わずに現世で活動出来ているのである。

 さて、ここまでの条件を仮定したとしても、現時点で分かっていないことはたくさんある。まず、「ルリグ連中はどれくらいこのルールを分かっているのか」ということ。タマはあの調子だから何も知らなそうだが、少なくとも花代さんは全部知ってるみたいだったし、緑子さんも大体知っているように見えた。その上で、緑子さんは一衣が精神崩壊するまでルール(2)すら話してくれなかったし、花代さんも当然遊月には何もしゃべらなかった。花代さんの普段の行動を見て必死に「花代さんは悪い人には見えないんだけど」と弁護している私だが、彼女が「真実を遊月に伝えずにいた」ことだけは弁護出来ない。「ルリグは真相をしゃべれないルールがあるのでは?」とも思っていたのだが、今回新たにルリグとなったユヅキはことの真相をぺらぺらとるう子に話してしまっている(あげく現時点での飼い主である一衣にも聞かれている)。つまり、ルリグ自身に制約は無いと考えられ、花代さんが本当に遊月を想い、彼女を守りたかったのなら、真実を話してバトルをやめさせるべきだったのである。それとも、「香月と結ばれる」という絶対条件を第一と判断し、入れ替わった方が叶えられる可能性が高いと判断しての行動なのだろうか。それはそれでやっぱり鬼畜である。

 また、現段階においてはユヅキの立ち位置も不明である。わざわざ一衣・るう子との出会いで再会を喜んだということは、彼女は現世での記憶を維持している。花代さんの仕打ちも全て理解している。その上で、あのテンションはよく分からない。普通のメンタリティを持つなら、自分の現状に悲嘆し、さらに偶然一衣のルリグになってしまったという悲劇でもっと落ち込んでもいい。なのにあの飄々とした態度はかなり違和感がある。そこに理由があるのか、それとも理解の範疇を超えた惨状に処理能力が追いつかずにネジが飛んでしまったのか。どちらにしろ、今後のシーンで花代さんと再会したときにユヅキがどのような行動に出るかは注目に値する。

 最後に、現時点での一衣のモチベーションというのも大きな謎である。すっかりふさぎ込み、記憶を失っているはずの一衣だが、母親にもらったWIXOSSスターターに激しい拒否反応を示したということは、あれが「忌まわしい」という記憶はあったのだろう。しかし、一週間経って蓋を開けてみれば、新たなルリグであるユヅキに籠絡されたのか、またいつかのようにカードを握っているではないか。しかも、自分のルリグは勝手に見知らぬセレクターと昔語りをはじめ、「まぁ、夢限少女っつっても、願い叶えるのはルリグの方なんだけどね!」という一番まずいオフレコ話を堂々とカミングアウトしている。もう、この時点で一衣がバトルに挑む理由は何一つないはずなのだ。流石にセレクターなのだからるう子とユヅキの会話が聞こえてないってことは無いだろうし……。ひょっとして、もうこの世に嫌気がさしてしまった一衣は、さっさと夢限少女になってカードの中に引きこもりたいとでも思っているのだろうか。……まぁ、新しい形の因果応報ではあるが……。

 大きな話の流れは見えてきたが、引き続き謎は多いまま。特に今回は遊月・花代さんの2人の心情面にグッと迫った話だったにも関わらず、肝心な部分にもやがかかったままという、実に憎らしい脚本運びである。ここから一体どうなることか……。余談だが、今回多数登場した学校の生徒たちのキャストの中に、大空直美ちゃんに加えて藤井美波の名前が。マオきゅん、普段は女の子ですからね。「いっそのことガンプラバトルもセレクター制度を導入する」っていうのはどうだろう。「よし、お前がガンプラマスターになったら、願いを叶えよう。しかし、願いを叶えるのはお前じゃなく、このギャンギャギャンだ!」……次の人は「サザキ君」っていうガンプラで戦わにゃならんのか……。

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 ぎゃああああぁぁ! 完全にホラーになってしまった! 第8話! まさかこんなに早く夢限少女が誕生することになるとは思わなかった。が、しかし……。

 今回も放送後の提クレで笑わせてくれたあきらっきーであったが、前回あれだけ大仰な登場をしてみせた彼女もあんまり出番無し。むごたらしい顔面の傷を見せつけて「すげぇだろ」って自慢したあと、「お前らも同じにしてやるぅ!」と八つ当たりに挑むものの、なんであんなトコうろついてたのかよく分からない警官(警備員?)に見つかって晶のターン終了。その後の行方は杳として知れず。しかし、先週も思ったけど、なんで晶はるう子たちの記憶残してるんだよ。「セレクターバトルに関する記憶を失う」っていうのもペナルティに含まれてたんじゃなかったっけ? バトル以外に付き合いがあった一衣がるう子たちを完全に忘れてたんだから、バトルしか接点の無かった晶が覚えてるはず無い気がするんだけど。ひょっとして、一衣の記憶喪失は「友達」契約のペナルティの一部なのだろうか。だとしたら、ほんとのほんとに可哀想な願いをしてしまったものである。

 しかし、そんな一衣の惨状を見ても止まらなかったのが、今回の主役である遊月さんである。「一衣の願いは、夢限少女の力を借りずとも叶えられるものだった」と振り返り、自分がバトルに拘る理由を正当化する。うん、まぁ、事実ではあるんだけど、だからこそ一衣ちゃんが救えないわけでね。全く必要のないペナルティを払ってしまったんだものなぁ。挙げ句、気の利くお母さんは消沈する娘のためにご丁寧に諸悪の根源であるWIXOSSを買ってくるという更なる精神攻撃まで。これだけ陰鬱な物語なのに、何故か一衣さん一人だけ可哀想パラメーターが振り切れっぱなしですね。もう、るう子はずっとおばあちゃんと一緒にきぬさやの筋取ってればいいんじゃないかな。

 さて、そんなこんなで決意を新たにした遊月さん。一衣・晶と悲惨な結末ばかりを見ながらも、現実はそれよりも暗澹としているせいで、「もうやるしかない」と開き直っての無差別バトル。ちゃんとショップの自由記入ノートに書いておくとカモが捕まるあたりは優秀な町である。どうやら夢限少女になるための条件としては、プレイヤーが精神的にどこか吹っ切れてゾーンに入る必要があったようで、晶のようにどれだけ戦っても何も産みださない輩もいれば、覚醒遊月のように「ここで勝てば夢限少女だなぁ」ということが肌で感じられる人間もいる。つまり、バトルでの勝敗なんてものは、そこまで大した要因ではなかったということだ。まだ詳細は分かっていないが、やはり願いへ向けての「覚悟」の違い、そしてルリグとのシンクロ状態などが、夢限少女への扉を開けるファクターになっているのではなかろうか。行きずりの対戦相手を蹂躙して勝ちを確信した遊月は、花代さんに連れられてバトルフィールドへと降り立ち、改めて正式契約を交わすことで「願い」の成就へと向かう。しかし、夢幻少女誕生の儀式には一切の光はささず、どす黒い闇の中へ引きずり込まれるという恐怖の結末。飲み込まれた先は、カードの中だ。

 時を同じくして、香月はクラスメイトから「お前らinfectっていうかむしろincestじゃねぇの?」という疑惑(違うとは言っていない)をかけられており、心無い上に無茶苦茶なクラスメイトの発言に激昂した香月は、雨降って地固まる理論で、かえって遊月のことが気になってしまう。「でもなぁ、双子だしなぁ」と思って帰宅してみると、さて、遊月の様子がおかしい。まるでそこにいるのは「全然違った双子のピース」のごとき遊月である。ここ最近のくさくさした様子はなくなっているし、あんなこと言われちゃったせいか、いつもの遊月が女性として魅力的に見えちゃうゾ! と困ってしまう。が……いや、良く見ろ。良く聞け。どう聞いても声が違うだろうが。どういじっても川澄ボイスになってるだろうが。ヤバい。「夢限少女」とは、どうやらこれまで数多登場したルリグそのもののことを指した言葉だったようだ。遊月はめでたく「願い」を現世で叶えたはずだが、その「遊月」はカードの中へ放り込まれて新たな花代さん(?)として再び少女を冥府にたたき落とす役割を。そして、花代さんは「遊月」として願いの成就のために現世での活動を。これが、願いの叶った世界なのか。もう、完全にフォーマットだけで言ったら「世にも奇妙な物語」なんかのバットエンドである。

 現状、はたして花代さんと遊月に何が起こったのかは定かでないのだが、「遊月が記憶を失い、ルリグとして機能しはじめた」ことは事実。現在香月と絡み合っている「遊月」が、単に「別な遊月」なのか、それとも「全てを理解した上で遊月をのっとった花代さん」なのか、「花代さんの記憶を失った花代さん的な遊月の代理存在」なのかは分からない。何一つ救いのない物語であるが、せめて花代さんだけは悪い人じゃなかったと思いたいので、彼女が「現世に立ち戻る」ためにバトルをけしかけていた、っていう最悪のシナリオだけは勘弁して欲しいのだ(ただ、少なくとも彼女も元は普通の人間であり、遊月同様にバトルに勝ってカードの中に放り込まれたのは間違いないだろう)。遊月の窮状を見て辛そうにしていた花代さんの気持ちはきっと嘘じゃないだろう。ひょっとしたら花代さんも、夢限少女誕生の後に何が起こるのかを知らなかった(忘れていた)のかもしれないし、花代さんパワーを持った現世の遊月もあくまで遊月であり、「幸せな結末」を手に入れた人間が1人いるのは確かなのかもしれない。きっと、「次の夢限少女のために」遊月がルリグとして新しく仕事せにゃならんだけなんだ。だってさ、流石に緑子さんとかタマが「体を乗っ取ってやろうとしてる悪い奴」には見えないじゃん。きっと、彼女たちも知らないセレクターバトルの理があるのだろう。まぁ、どこをどうつついてもハッピーエンドには見えないけどさ。

 さて、願いがやぶれて不幸街道をひた走る一衣と、願いが叶ったはずなのに何故かバットエンドにしか見えない遊月っぽいルリグが何の因果か再び出会ってしまった。セレクターバトルは一回敗退しても、新たなルリグを手に入れたら復帰可能なんでしょうかね? その辺も全部上位概念存在のさじ加減1つな気はするけど。これでまたセレクターバトルに手ぇ出したら、もう流石に一衣さんも救いようが無い……でもなぁ、ルリグがあれだからなぁ……最悪の展開もあり得るよなぁ……るう子、もう外に出ない方がいいと思う。この町は多分どこで何やってもバッドエンドしか待ってないわ。

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 「あの感覚を一度覚えたら、やめられるわけがない。したくてしたくてたまらなくなる。したいんでしょう? したいのよねぇ!?」 第7話。全国のドラフトジャンキーの皆さんこんばんは。釘宮先生の声でやめたくてもTCGがやめられない可哀想な人々へのコメントが届きましたよ。しょうがないってさ! やりたくてやりたくて仕方ないんだからしょうがない。ダラダラ10年以上続けててもしょうがない! 「あの感覚」ってなんでしょうね。相手の土地全部壊しきったときの達成感とかかな。

 さておき、今回はあまり新事実は出てこない調整回ですが、それでも相変わらず容赦無い展開は続いています。まず、一番の外道は文句なしで伊緒奈さん。彼女も「願い」がひたすらバトルというタマ&るうの同族だということが判明し、とにかくセレクターバトルさえ出来ればいいという、外見に似合わぬクレイジーなキャラに。先週負けた晶の願いは彼女の破滅であり、確かにひでぇ奴なんですが、「願いもないのにバトルするのは冒涜」とか言っときながら自分も特に願いを持たずにただの快楽のためだけに晶やその他大勢の夢と人生をもぎ取っていく様子はまさに悪魔。今回初めて笑顔を見せてくれたが、黒髪ロングの美人さんの笑顔のくせに、ときめくどころか怖気が走るようなものでした。このタイミングで勝負が水入りになったってことは、彼女が当面のボスキャラってことで問題ないのかしらね。ちなみに、彼女が操っているのは未だ製品としては販売されていない黒デッキ。今回のタマとの対決では今ひとつその特性は出てこなかったが、公式ページを見るとやっぱり除去の色であり、加えて墓地関係の能力が多そう。リアニというよりは今のところスレッショルドっぽい動きに見えるけど、そのあたりの使い方が、今回の試合でも表れてた……のかな? よく分からん。カードサーチとかって白の特性だった気がするのだが……まだそこまではっきりとカラーバイが分かれてないのかもしれません。

 で、そんな「ボスキャラ」の存在が明らかになり、更に彼女の暴虐も明るみに出た。なんと、というか、やはり、というか、一衣にとどめを刺した張本人が彼女。なおかつ、その手管は「もう願いが叶っちゃったんだから負けてくれてもいいじゃない」という泣き落としという、どうにも救いようの無いものだったらしい。あの状況に至っても緑子さんが一衣に真実を話さずにバトルを受け入れてしまっていたのはちょっと酷すぎる気がするが、やっぱりルリグ連中は、大なり小なりバトルすることに魅力を感じてしまうものなのだろうか。くぎゅぅルリグのウリスちゃんの傍若無人ぷりばかりが目につくので「アイツホントに外道だな」と思うわけだが、考えてみりゃそのウリスを野放しにして尻馬にのってる伊緒奈は輪をかけた畜生である。そもそも「戦うことが目的」と語ってる奴が、「負けることを受け入れてる奴」をだまくらかして蹴落とすのってどうなのよ。ひょっとしたら、彼女の願いは「ただひたすらセレクターとして選ばれた少女たちの不幸を見ること」とかなのかもしれません。

 伊緒奈が外道としての行動を開けっぴろげにし始めたのだから、ここから正義側の反撃が始まるのか、と思いきや、今回の外道ナンバー2は相変わらず主人公のるう子さんなのである。いや、正確にはタマが極悪なのである(キュゥべえの『契約』をタマの『バトル』に置き換えると大体あってる気がする)が、るう子もなんだかんだで巻き込まれちゃったバトルで自然と笑顔になってる畜生である。「私、忘れてた! 一衣ちゃんのことも……」って、マジであかんやん。お前確か先週一衣ちゃんのお母さんに頼み事されて飛び出してきたんやぞ。「そんなこといいからバトルしようぜ!」とか、人としてどうかと思う。まぁ、まだ辛うじて「本人は嫌がってる」そぶりは見せていますが……伊緒奈さん側の「一回OKって言ったから和姦ね」という理論が成立してるという主張も宜なるかな。てっきりこのまま「私の願いは一衣ちゃんを救うこと!」って言ってくれると思ってたのに、まだウジウジしてるやん。流石にそろそろあかんと思うぞ。遊月ちゃんみたいに吹っ切れてハンターになってしまいなさいよ。まぁ、なんでるう子はこんなに容易く勝ててるのかがよく分からんけども。……やっぱりあのばあさんの血かな。

 伊緒奈が畜生、るう子も同族で、遊月もそれに乗っかっちゃったせいで、もう一衣の悲劇なんて誰も顧みてはくれない。あまりの外野っぷりに、一衣ちゃんがショックのあまり眼鏡をかけたまま布団に入っちゃうくらいだ。あのまま寝ると確実にフレーム歪むから、ちゃんとはずしてから寝ましょうね。流石にこのまま戦闘狂集団に任せているとWIXOSSが単なるストレス解消ツールになってしまうことが懸念されるので、ラストでWIXOSSなんてクソおもしろくねーよ、晶さんが登場。てっきり願いの反動で廃人にでもなってるかと思ったのだが、口調はいつも通りのナイス晶さん。どこで買ったのかよく分からない真っ白な仮面を被り、今期だったら「ブラック・ブレッド」で幼女にぶっ飛ばされそうな出で立ちに。どうも、お顔に見事な刻印が残ってしまったようだ。願いが「伊緒奈の破滅」であり、その反動として自分がモデル業を営めなくなった、ということなのかしら。でも、流石に一衣ちゃんの惨状を見ると「この程度で済んだんだから幸せだよな」と思えてしまう。まぁ、来週まだ何かあるかもしれんけども。次回予告の感じだと、やっぱり晶さんも色々と精神的に弄ばれていそうで今からワクワクである。あれ、でも3回負けたらWIXOSSに関する記憶を全部失うんだよね? なんでるう子たちのことは覚えてたんだろ……。あと、確実にシリアスな終わり方だったはずなのに、そのシーン使って提クレで笑わせるのは卑怯だと思うの。つけて! はずして! つけて! やっぱはずして!

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 マロンパフェはこのあとスタッフが美味しく頂きました、第6話。寝込んでるって言ってるところに突然のパフェは流石にきついんじゃなかろうか。一衣のお母さんも色々テンパってるようである。

 「登場人物が全員不幸」という見事なまでの鬱への一方通行アニメ。しかし、前回は全てが「いたたまれない不幸」だったが、今回は幸いにも(?)「スカッとする不幸」も待ち構えている。そう、待ちに待った我らがあきらっきーの凋落である。そりゃまぁ、そうなるだろうと思っていた通りの展開なわけだが、実に見事な「小物悪役」っぷりには本当に惚れ惚れする。何故我らが赤﨑大先生はこうも「小憎らしくてなんかイラッとする役」がしっくりはまるのだろうか。本人にギャル要素ないはずなのに、何故かギャル感を出すと本当にぶん殴りたくなるくらいイラッとするのが素晴らしい。

 念願叶ってるう子との対決が実現した晶だったが、相変わらず戦闘狂のコンビを前に、精神攻撃が効かずに計算が狂う。いや、そもそもたかだかハンデス戦略なんだから、メタ次第では充分負ける可能性あったと思うんだけどね。ただ、はたしてタマをメインにした白デッキに対してピルルクさんの青デッキの相性が悪いかどうかはよく分からないのだけど。WIXOSSは製品版が品薄だったので仕方なく公式ページを読んでぼんやりとルールを理解したのだが、サーチアンドバウンス、それにエンチャント戦略みたいな総合力で勝負する白デッキが、ハンデス中心の青に対して特別相性が良いようには見えない。どっちかっていうと速攻押し切り型の赤(花代さん)の方が苦手なマッチだった気もするんだけど。そのあたりは精神攻撃で相手プレイヤーを直接叩く晶の戦術が、るう子に合わなかったってことなのだろう。ただ、彼女の使ってる大技の「ピーピング・アナライズ」って、Magicでいうとハンド限定の「虚空/Void(INV)」なんだけど、そこまで強い技なのかどうかもよく分からんのだよな。確かに、今回使ったみたいにレベル4がまとめて落とせれば相手のデッキの総合力は削れるし、初手から積極的にレベル1を落とせれば事故らせることも出来そうだけど……結局宣言ミスったらアド取れないしな。まぁ、そういう意味では作中で晶が使ってるような方向性がリアルなのかもしれん。

 とにかく、「願いがない」るう子には揺さぶりも効かず、晶はワンパンKO。元々「負けたら一衣に謝れ!」という条件だったのだが、当然晶は容赦無い捨て台詞を吐いて尻尾を巻いて逃げるだけだった。しかし、そこからが本作の真骨頂。晶のこれまでの悪行がボロボロと明らかになり、作中最初の「悪役」は見事な散り様でぶっ壊されていくのです。一応簡単にまとめておくと、「伊緒奈が病弱なセレクターを容赦無く叩いてるのを見てセレクターバトルのルールを知る」→「その上で、2敗してるその子を更に叩くことで労せず1勝をもぎ取る(おそらく、3敗目を喫した対戦相手の子は死んでる)」→「その後は伊緒奈が叩いた敗者を更になぶるという禿鷹スタイルを徹底」→「その割には、願いが『伊緒奈の破滅』」→「でも、うっかりこのスタイルでも負ける」→「今度は初心者相手になぶるシャークスタイルに変更」→「それでもやっぱりるう子に負ける(2敗目)」→「おかげで現実世界でハブられてることを知る」→「ヤケになって道連れ目的で伊緒奈に勝負を挑む(どう考えても伊緒奈の思惑通り)」→(多分、ボコボコにされて3敗目)。どうだ、この圧倒的クズっぷり。惚れ惚れするようなゴミカスや。前回の予想で「晶の願いが伊緒奈の凋落だったら笑えるな」って書いたんだけど、マジだった。たった1つ何でも願いが叶うっていう状態で「相手の不幸」を願えるメンタリティって素晴らしいと思うよ。このアニメが僕らに教えてくれる大切なことは、「カードゲームにかまけて現実のお仕事をおろそかにしてると、働き口が無くなる」。うん、知ってる。ちなみに晶の代打で呼ばれた新しいモデルの子は、CVが西明日香でした。ほんと、こういうところで空気読まずに出てくる素晴らしい仕事ぶりです。

 そんな晶をフルボッコにしても眉1つ動かさない伊緒奈さんのラスボス感もすごい。出てくる言葉の1つ1つが的確に「負け犬」晶の神経を逆なでするものになっており、あの単細胞ならば確実にやけのやんぱちで自爆しに来てくれることは請け合いだろう。釘宮ボイスのルリグとの相性も完璧で、まだ見ぬ黒デッキの恐ろしさがじわりじわりとにじみ出る。先週までならギリギリ「単にクールなだけで黙々と戦闘をこなすタイプ」っていう可能性もあったのだが、今週はわざわざ晶の窮状を聞いて「好きなのはぐちゃぐちゃにぶっつぶすことです」ってにこやかに語ってましたからね。もう、最悪ですわ。

 そして、そんな晶の凋落を前にしても、未だ作中不幸ナンバーワンを突っ走るのが一衣さん。セレクター罰ゲームは本当に「記憶を失う」だけであり、外界に物理的な影響をあたえるまでには至っていないようだが、手帳の記述すら本人には認識出来なくなるなど、徹底的に内面から破壊されていく仕様になっているらしい。物的証拠が残っているためにまだ希望があるようにも見えるが、むしろ外部の人間と認識だけがずれていく状態であるため、どんどん他者との溝が深まっていく悪循環になっている。返す返すも、ピンポイントで最悪の願い方をしてしまった一衣さんが不幸過ぎる。親御さんの必死に救援も、こんな訳の分からない状態じゃ本人に届かないだろうし。おそらく、このあとはるう子が「一衣たちセレクターバトルの被害者を元に戻す」っていう願いを掲げる展開になると思うのだが……ちょっとるう子だけでは概念になるには力不足な感があるんだよなぁ。るう子自体の闇属性に期待するしかないかな。

 不幸ナンバー3には、カードバトルと関係無いところで沈んでいく遊月さんもエントリーしている。バトルの真実を知ったのだから戦わなければこれ以上酷い目にあわずに済むはずだったのだが、願いに関わる現実の方が彼女を締め付けにくる。まぁ、もとから人の道に外れた願いだったのだからしょうがない気もするのだが、彼女にとっては耐えられない状況になりつつあるようだ。「もう、戦う以外に選択肢は無い」と(決してそんなわけではないのに)思い込んでしまう袋小路は、これもインキュベーターの仕業っぽく見える手練手管である。まぁねぇ、あの年頃の女の子連中って、陰湿でおっかないからね……ちなみに、弟をクラスメイトたちに取られてしまい、「きっと香月はあの子たちと楽しいことをしてるんだろうなぁ」と絶望する遊月さんだが、何故かその残念妄想が全部WIXOSS絡みという筋金入りのカード狂いっぷりが痛々しい。普通そこは「友達とカラオケ行ったり買い物行ったり」とかじゃないの? なんでフードコートでデュエルスタンバイなのよ。どんだけカードバトルしたいねん。中の人のせいで「ワタシモ……タノシイ……シタイ」と途方に暮れる遊月さんが可哀想に見えました。

 そんな遊月の前に現れた謎の新キャラ、ちよりちゃん。ここまでの空気を全く読まない脳天気なウザキャラだが、そのスタンスはまだ不明。初デュエルで遊月に負けたところを見ると、別に大した強さではないし、あんまり深いことを考えているキャラにも見えないのだが……彼女の登場により遊月が負の方向へ転がりだしてしまったことを考えると、更なる不幸配達人である可能性は低くない。デッキは何色だったんだろう。ルリグ(CV新井里美)を見る限りでは白っぽいけども……。ちなみにちよりちゃんの中の人の杜野まこという人は、タレント系あがりの(声優としては)新人らしい。なかなかかっ飛んでて面白い新キャラでしたな。

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