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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ハッピーシュガーライフ」 5→6

 うーむ、そうだよな、そういうエンディングになるよな……色々と考える余地があるので難しいところだが……今作が簡単に終わったらそれが一番の問題なので、これが然るべき幕引きということなのだろう。

 最終話感想と総括記事は分けて書こうかとも思ったのだが、最終回ラッシュで時間と気力に限界があるので同時処理にしてしまう。論旨がとっ散らかるのは申し訳ない。最終話でしっかりと描かれているのは「必罰」の精神。確かにこれで無事に海外逃亡に成功してしまったら倫理的にどうなの、という気もするので、この落とし前のつけ方は無難なものである。ご丁寧にエピローグ部分で担任まで捕まっており、犯罪行為に加担したと言える太陽も人格崩壊でふさわしい末路へと至った。問題になるとしたら、しおちゃんの末路はそれで良かったのか、という部分に集約されるのではなかろうか。しおちゃんは作中では明確に「罪」と言える行為に手を染めておらず、関係者では唯一と言っていい「裁かれる必要のない人間」である。まぁ、いろいろな部分で教唆を疑うことはできるが、基本的には年端もいかぬ子供なのだから、彼女自身の罪を問う意味もないだろう。そうなると、ラストの彼女のあの状態は「理不尽な罰」に見えてしまうわけだ。

 「彼女は不幸ではない」という解釈も可能である。というか、本作の性格を考えれば彼女が自らの内にさとうの亡霊を宿し、これからも二人だけの「ハッピーシュガーライフ」を歩んでいくという結末は、2人の愛が成就したまさに「ハッピーな」エンディングだ。ただ、それを幸福だと感じるためにはしおちゃんはあそこで完全に歩みを止めてしまう必要があるし、何よりもそれではあさひが救われない。彼も、今回の一件ではほぼ被害者サイドであり、(若干の暴力行為はありつつも)本来なら裁かれるべきではない人間。そんな彼にとって、しおがさとうに囚われてしまうのはバッドエンド以外の何物でもないはずだ。どうあがいても、彼ら兄妹の双方にハッピーエンドは訪れないのである。まぁ、純愛ってのは非常に身勝手なものでもあり、周りに迷惑をかけてこそという考え方もあるが……。うむ、やはり、しおちゃんのアレはハッピーエンドなのだろう。あれだけ頑張ったお兄ちゃんを見ていると心苦しいが、今作で描きたいのは1つの歪な愛の物語だったのだ。そのためには多少の犠牲には目をつぶろう。まぁ、考えてみりゃ犠牲どころじゃないしょうこの存在もあるしな……。

 というわけで、何事も極めればドラマになるよ、というとんでもない作品でした。中盤での一捻りされたネタもあったし、何よりも作中の登場人物が全員イカれているおかげで刺激が非常に多く、なんとも不謹慎でどす黒い楽しみを得つつも、見返りを求めないただ一途なさとうの「純愛」と、それを受け入れていくしおちゃんの関係性(やはりこれを百合とは呼ぶまい)に心を掴まれる。そんなお話。甘いのとしょっぱいのは一緒に食べると味が際立つわけだが、本作はそうした甘味の混ぜ込み方が実に嫌らしく、マゾヒスティックな快楽を得るに充分な苦みばしった部分の味わいを引き立てていた。1クール作品でもとにかくプロットを詰め込んでこれだけの密度のお話を成立させることが出来るんやね。総監督を務めた草川監督は最近安定して(私の中では)ヒット作を出せているので、このまま「一筋縄ではいかない女の子」を描くクリエイターとして方々で作ってしまった汚名を返上していただきたい。

 あとはやっぱり無視できないのは限界まで煮詰まったキャスト陣のお仕事。赤血球とマクロファージさんがこんなところでやっちゃいけないお仕事やってる感が尋常じゃない。おばさんなー、あの人の愛はなー。男性陣も花江くん、界人くんがどちらも「頭のおかしい役やっていいんですね?」って楽しくやってそうで実に良い。この世界でいちばんの常識人がぺっちゃんっていうのもなんだか皮肉めいていて(??)良いですしね。そして、物語の中心になり「急に自我芽生えすぎじゃね?!」と我々を困惑させてくれたしおちゃん、つまり久野ちゃん。……トレンドワードは「久野ちゃんの声帯」。そりゃな、道端で久野ちゃん捨てられてたらとりあえず拾ってくるよな。間違いないよな。

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「イナズマイレブン アレスの天秤」 5→5

 こっちの若林は腕が伸びるよ! 今作が「キャプテン翼」と同時期に放送されていたのは不思議な縁を感じますね。まぁ、数十年後の後輩作品を見てキャプ翼がどう感じるかは分からないけども……。

 終わったわけじゃないけど一応区切りということで。シュタゲの項でも触れたが、今作もあれと同様の「人気作品の純正続編」である。「2世もの」というか、キャラを入れ替えての新作なので扱い方はだいぶ違うが、アドバンテージをいかに伸ばし、旧作と比較される時のデメリットをいかに抑えるかという問題意識は同じ。そういう部分を見ると、今作はかなりいい采配が下されていたのではないかと思う。

 注目すべきは旧キャラたちのポジショニングである。伝説となった初代雷門イレブンが各地でコーチ役になっているという設定がいわゆる「レジェンド」設定になっているのだが、これが「成長して数十年後」とかじゃなくて、まだまだ連中も現役としてグラウンドをかけまわれる状態。チームではなく個人として登場させて戦力を分散させることで、レジェンドたちの強さを色褪せさせず、しっかりと新キャラたちがそれを打倒し、乗り越えられるように設定されている。一番の壁である円堂を急造の弱小チームに配することで強さのバランスをとったり、「勝てる」設計を作りながら新旧キャラが入り乱れて戦えるようにしたのがシンプルな楽しさを提供してくれている(まぁ、風丸の立ち位置は可哀想だったが……)。

 あとはまぁ、超次元サッカーに説明は不要ということで。とにかくなんだか強そうなことを言って迫力がまさった方が勝ちという車田正美メソッドを徹底的に磨き上げた本作は、サッカーだかなんだか分からないけど勢いだけで物語が作れる便利システムの先駆的存在。おかげでちょっとでも「なんかサッカーっぽい」要素が出てくるだけで「おっ、今回はちゃんとサッカーやってるやん!」と印象が良くなるという謎の現象すら起こりうる。これこれ、これが初代の頃から楽しかった要素だったんだよ。結局必殺技ってなんやねん。最終話で今更「腕が伸びた?」とか「空を歩いた?」とか言ってるのは笑うわ。いや、お前ら普通に空飛べんじゃん。

 灰崎や野坂といった主要キャラの置き方もそつがなく、少年漫画的な盛り上がりも充分なもの。同時期に進行したおかげで「野坂の元ネタって三杉くんかぁ」とかいうちょっとした気づきもあったし、時期的なかみ合わせの良さもあったのかも(灰崎は多分鬼道のリメイクなんだろうな)。あえて心残りがあるとしたら、結局コーチって何者だったんだろう、っていうのが分からなかったことくらいだけど、まぁ、世界編があるならそっちでまだ続きがあるんだろうね。敵軍トップと声が同じなのは何かネタがあるかと期待したんだけどね(あるわけないやろ)。さぁ、世界編も楽しみだ。

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Free! -Dive to the Future-」 5→4

 ごめん、多分もうストーリー部分はあんまり追えてない。ほんとに脚本に興味がわかないんだよ……。そして、実際にその脚本は物語を終えてない……(うまいこと言った)。

 真面目に追いかけていない視聴者サイドに責任があるかもしれないが、やっぱり今期分のエピソードは視点が散りすぎている気がした。1話目を見た時点で「メインの連中がこんだけ散り散りになってしまって、どうやって収拾つけるんやろ……」と不安視していたわけだが、結局収拾をつけるというよりは「あるものをそのままお届け」みたいな展開になった。各方面に新キャラを追加し、なんとか「水泳」というテーマから離れないように男と男の関係性をつないでいく。こうした個人競技の場合に戦略性も何もないのでどうしたって「泳げるか? より速く泳げるのか?」という精神性を掘り下げる物語にならざるを得ず、行くの行かないのといった筋立ては旧作2作のドラマとかぶる部分が多くなってしまう。あまり真面目に見ていない人間からすると、派手な事件やイベントがないと、どうしても興味を維持できなくなってしまうのだ。正しい対象層にとっては、新しい筋肉キャラが出てきてくれるだけでも充分惹きつける要素になったのだろうが……。

 しかし、そんな「惹かれない」お話でもやっぱり最後まで見続けてしまうのが京アニクオリティである。贔屓目かもしれないが、作品を重ねるにつれて、同じ「水泳」というモチーフでもより際立ちの強い映像になっている気がする。水の描写なんてサボろうと思えばいくらでも適当にして怒られない部分なのに、本作の場合は作品全体を費やしてどこまで描ききれるかを実験しているかのような映像美を繰り広げる。とにかくその部分だけでも脱帽。これだけ透明度が高く、真に迫った「水」の存在感は、およそ他のスタジオでは望むべくもないだろう。どれだけ分からんと言いながらも、やっぱり本作は見続けるしかないのだ。2020年かぁ……。

 あ、あと女性キャストの起用法が狂おしいほど好き。男性メインなのでどうしても添え物程度の印象になりがちだが、長年メインを務める江役の明乃に加えて今回はナバ、涼さん、そして妹ポジのサトリナという俺ら世代へのご褒美みたいな配置。今時貴重な贅沢ぶりは本当に最高。

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Steins;Gate Ø」 5→5

 なんか終わった。ジャンプの打ち切り漫画みたいなフィニッシュだったけど、一応当初の目的は果たされてるからハッピーエンドってことでええんかな。

 ぶっちゃけ、旧作も全部覚えてる訳じゃなかったので途中から事実関係がよく分からなくなって「まぁ、雰囲気で見よ」って割り切ってしまったので細かい部分には一切ツッコミを入れられなくなってしまったのだが、それでもまぁ、特に苦痛もなく見ることができた。いや、逆に色々諦めたおかげで疲れがなくなったのかな? とにかく、旧作同様、「とにかくオカリンが覚醒して格好つけると、なんだかとてもキマっているぞ?!」ということさえわかればOKなのである。

 だって、正直言って1期で完全に「終わった」物語のはずなのに、その続きから純正続編をひねり出して、しかもそのテーマ設定はどこまで言っても結局世界線跳躍の話だから根本的な問題意識は変わらないっていう状態で、2クール分もの「それなりに盛り上がる話」ができるだけでも大したもんだと思うよ。普通は「蛇足だ」って言われるやつじゃん。いや、純正のファンにはそう言われてるのかもしれないけども……少なくとも私はクライマックスに進むにつれて旧作同様に「おぉ、なんか格好いい」と思えるようにはなっていたし、持ち味である「格好良く描かれる厨二」の部分は衰えていなかったはず。そして(多分)ストーリー展開にもそこまで大きな齟齬はなかったはずだ。一度は諦めた助手との関係が根底にあるとはいえ、今作で最大の見どころとなったのはやはりまゆしぃとの繋がりだったので、助手なんて放っておけ派の私としては嬉しい限りだ。まぁ、そういう意味ではわざわざ過去に戻らなくても良かった気もするんだけども。

 結局、「人気が出た作品の続編」なんてものは最初からリードとハンデを同時に抱えているようなもの。あとはそれをいかに活かし、抑えるかにかかっている。本作ではハンデの方を極力抑えつつ、アドバンテージをそのまま伸ばせる純粋な「続き」として成立してたのだから、ゴールはどうあれ、要素を楽しむ雰囲気ユーザーには不満の出るものではないのだ。それでもまぁ、流し見になっちゃったのでどうしても印象は薄くなるけどねぇ。

 個人的なお気に入りは未来編にすっ飛んだところでのキャストの働き。ダルがずるいのはお約束だが、ルカ子は一瞬「さすがに男性キャストに変えた?」って思ったらやっぱり画伯だったのが感心した。あ、あとレスキネン教授好き。変態外人いい味出してるわ。さすが耀司さんやで。

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「プラネット・ウィズ」 5→6

 非常に程よい作品でしたね。何が良いのかを説明するのがすごく難しいタイプの作品なんだけど……ほら、なんか……程よい(語彙)。

 それなりに感想は書いていたけど、これ、毎週感想が書けるってことは毎回引きの段階で続きが気になる構成が出来てたってことなんですよね。終わってみれば「あー、王道展開だったなー」と思えるはずなのに、要所要所では意外な展開から興味を引くのを忘れない抜け目ない脚本。1話目で「ぶっ倒すのはあっちだニャー」って銀子がバラディンを指す展開なんかもびっくりだったが、その後も龍の正体とかいきなりの5年後とか、「おっ、何がどうなるんだ?」と引きつけてくれるのである。それも別に見たこともないような無茶苦茶な展開というほどでもなく、「過去に例はあるんだろうけど、この雰囲気、この展開でスッと出されると良い刺激になる」くらいの展開なのよね。過度の考察とか、余計なまでのアンチ思想を生み出すほどの劇物では無いが、原作者はちゃんとアニメ脚本として12話分の構造を心得た組み方をしている。多分、そういうところで「シリーズアニメ向きの」構成が用意できるのが、アニメオリジナルという媒体の最大の武器なんだと思う。

 映像部分もさりげない中に味わいを仕込んであり、やはりベースが先生や閣下のようなゆるふわギャグテイストになっているのが美味しい。最終話の感想でも触れたが、これがあるおかげで正統派のシリアス展開の中でもどこかにゆとりがあり、ちょっとギャグを挟んでみたり、ハートフルな展開が待っていたり、時には多少の無茶が発生するような訳の分からんことになったり。そうした時にもガッチガチのSFロボットアニメを標榜していないおかげで免罪符がある(気がする)。ロボのCG作成なんかでは手を抜いていないのだからそれこそ「スパロボ」に参戦してもおかしくないくらいの品質だったのだが、それでも今作は「ロボットもの」というよりも「ハートフル町内ヒーローもの」と言ったほうがいいような、不思議な近しさを感じることができる。行き過ぎず、ゆるすぎず、やっぱり「程よい」んですよ。

 欲を言うなら、やっぱりわざわざ用意した装甲に関して個々の特性がもうちょっとわかるようにして欲しかったかな。パラディンズの装甲は色々とギミックがあったはずなのに十把一絡げになってしまったのは勿体無い気がした。どうしてもジャンプバトル脳からすると熊は熊、ネズミはネズミ、って言う風になんらかの個性を発揮したバトルってのも見てみたかった。ただまぁ、そうなると侵略者側である封印派の攻撃にも工夫を凝らす必要があり、どうしても「ガチで人類を害しようとしている嫌な奴」っぽくなってしまう可能性があるので、今作みたいなイマジネーション主体のふわっとバトルになってしまうのはしょうがないところか。「羊谷が何故あそこまで強くなったのか」みたいな部分が戦闘スタイルから直に見えるようになったら更にバトルアニメとしての押しができた気はするんだけど。まぁ、1クールでそれをやろうとするとメインシナリオにしわ寄せが来ちゃうかな。

 とりあえず僕はこの1クールに満足しています。アニメオリジナルだからって、時代に爪痕を残そうと頑張る必要はないんですよ。どうせ誰も知らない物語なのだから、ちょっとだけでも「観ててよかったな」と思える部分があれば、それで立派に幸せな作品だと思います。

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「深夜!天才バカボン」 5→5

 ギャグって難しいよね……。(投げっぱなし) うーむ、何をどう評したらいいものか……。

 やっぱり、「面白くするぞ! 誰もやったことがないギャグをやるぞ! さぁ、笑う準備はいいか?」みたいにしてハードルを自ら爆上げしていくスタイルはあまりよろしくなかったんだろう。いや、別に作中でそういうことを言っていたわけではないのだが、なんだろう、どうしても「これが誰もやったことのない前代未聞のネタなんだぜ? すごいだろ?」みたいなニュアンスが感じられると、こちらとしても身構えてしまうもの。笑いってのはどれだけ突き詰めようと結局最終的には個々人の感性によるものであり、「さぁ、これが面白いんだよ」と取り出されると「本当にそうなの?」と疑いの目で見ることから入ってしまう。その辺の事情は、本当に時節的な運のなさというほかはない。

 「おそ松さん」の成功が今作を生み出したのは間違いのない事実であり、今作はどこまで言ってもあの六つ子と比べられてしまう。正直、明確な「笑いの基準」なんてのがあるわけはないのだからどちらが上かなんてことは判断できないが、どうしても「それはおそ松で見たわ」とか、「おそ松でやったネタを二次利用してひねったんだな?」とか、「二匹目のドジョウ」の匂いは消えない。本当なこれだけの話数をやっているのだからどこかにオリジナルで純粋に笑える要素もあったはずで、実際に笑ったところはちょいちょいあったと思うのだが、全体の雰囲気に霞んで覚えていられないのである。何か楽しかったところあったかなぁ……個人的には中盤のひたすら後輩が押し寄せてくるラッシュのあたりは嫌いじゃなかったんだが(それって原作要素では)……あ、モーションキャプチャーのためだけに遠藤憲一呼ぶくだりも好き。本当にあの人は仕事選ばずにやってくれるな。

 全体としては、最終的に全部本官さんに任せてしまう流れがちょっとクドかったんだよな。あと、キャストネタが多すぎる。これは確実にマンネリ化して飽きられたやつ。特に神谷の場合はあれだけ長い尺で引っ張られた上にネタ自体も大して面白くないという地雷みたいな現場に呼ばれてしまい、なんだか損な役回りだった。他の六つ子はそこまでひどいポジションでもなかったんだけどな。

 うーむ、いや、改めて「確かに攻めた作品ではあったんだ」ということは強調しておきたい。ただ、とにかく一周も二週も回ってしまう笑いというジャンルでは「攻め方」を更に別な攻め方に変えなければ新しい笑いには繋がらないのかもしれない。そう考えると、ピンポイントで一斉を風靡したおそ松ってやっぱりすごかったんだろうな。

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Phantom in the Twilight」 4→4

 ここ最近の女性向け作品、何故か作画リソースが維持できない。かつては「薄桜鬼」「八犬伝」とかとにかく映像はイケメンに見せ続けるよ、っていう作品が多かった気がするんだけど、今期は100人のなんちゃらもこちらも、どうにもイケメンが維持できない。業界がもたん時が来ているのだ!

 いや、どうだか知りませんけどね。でもまぁ、今作はアクション描写が多い作品なのでそれだけに負担も増したんだろうなぁ、というのはなんとなくイメージできる。加えてライデンフィルムは今期「はねバド」「カトリー」との同時展開もあり、(正確な制作時期は分からないけど)あんまり余裕もなかったんだろうなぁ、と勝手に想像もする。個人的にはこの3本ならこれにしわ寄せが来るのが一番傷が浅いのでしょうがないと諦める。いや、全部ちゃんとしてほしいけどさ。とりあえず、イケメンがイケメンでいるのにはそれなりにコストが必要なのだ。

 でもまぁ、こうして「作画が惜しいなぁ」という部分ばかり気にしているということは、それ以外の部分は案外悪くなかったということだ。典型的なナイトものではあるのだが、トンの熱情の向く先が取り巻き連中じゃなくてシンヤオに固定されてるから男性目線でも見やすいんですよね。「これは女性向けではない、百合作品なのだ」っていう見方が可能になるから。まぁ、実際にはシンヤオも色々と大変だったわけですが、「お姫様を救う騎士」みたいな展開と「従者に守られながら戦うお姫様」みたいな展開が同時に繰り広げられる構図はなかなか新鮮だったんじゃないでしょうか。

 あと、キャラ作画は難ありだったけど「イギリスっぽい世界観は維持したい」っていう意識は汲み取れる部分で、要所にブリティッシュなロマンが感じられるのも評価して良い点ではある。どこぞのスパイ百合作品の時にも書いたけど、やっぱり日本人ってイギリスに不思議な憧れみたいなものはあるよね。そこで活躍しているのが中国人の血筋の者たちで、キョンシーやら中国拳法やらが飛び交うっていう設定は新鮮。ごった煮みたいな状況なのに、意外とすんなり受け入れられたのは見るべき部分だったんじゃなかろうか。

 まぁ、そんだけ言っても「やっぱり向きじゃないから……」みたいな遠慮はあるんですけどね。ヘルシングのクッソ適当な扱いとかなぁ……あの人ってこの世界だとイケメンカテゴリに含まれるんだろうか。イケメン以外に人権がないあたりはやっぱりちょっと寂しい。ちなみに好きなキャラはバックアップです。……イケメンか?

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「ガンダムビルドダイバーズ」 5→4

 これ、最終回だけ見たら結局「フレームアームズガールが最強」ってことになりませんかね? ガンプラとは?(哲学)

 どうしても「ビルドファイターズ」と比べてしまうせいで評価が下がり気味になるが、冷静に考えると「BF」の盛り上がりも色々と例外的な部分があり、今作のクオリティも決して低いわけではない。というか、バトルシーンだけを見ればサンライズクオリティを惜しみなくつぎ込んでいるためにかなり高い。ただ、それを盛り上げるための筋立ての揃え方、見せ場の作り方がどうしても「BF」と比べて足りなかったのは事実であろう。

 結局「だってネトゲでしょ?」がどこまでも拭えない作品で、最初に感じた「これ、別にガンプラでなくても良くない?」感が(一応作中でフォローはされていたが)拭えぬままだった。結局、ヴァーチャルでやるならあらゆる感情がヴァーチャルになってしまうんだよな。途中からは「GBNが無くなるかもしれんのだぞ!」って運営がずっと言ってたけど、世の中のネトゲがどれだけサービス終了してると思ってんねん。ネトゲ必死民の中だけの壮絶バトルだからなぁ、っていう。あと、「バグって言えばなんでも説明した感じになる」問題ってのもある。運営の手を離れて人知を超えすぎやろ。いや、少年アニメにマジレスしてもしょうがないのは分かってるんだけどさ。なまじ「それも不可能ではないネトゲ」っていう設定なので弾けきれないんだよな。いっそガンプラ粒子が飛んでる世界の方がわかりやすいんだよ。

 そして、旧作と比べるとどうしても弱かったのが主人公の存在感。リクって真っ当な少年漫画的主人公ではあるんだけど、すごく真面目なもんだから押しが弱いのよね。セイは真面目キャラだったけどガンプラ愛は壊れてたし、何よりレイジとのコンビネーションでいい舵取りができていた。今作はリク&ユッキーがコンビで大人しいせいであんまりワクワクしないのですよ。他のキャラも濃いかと思ったら割と「いい人」補正で大人しくなっちゃったしなぁ。

 何が飛び抜けて悪いということもないのだが、やっぱりガンダムの看板を背負って、ビルドシリーズの看板を背負っているならもうちょい頑張って欲しかった、ということで。あ、サラは可愛かったよ。彼女が困ってるとどうしても「また神樹様が何かやってるんだろ!」って思うよね(そうでもないわ)。

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「ルパン三世 PART5」 5→6

 わぁいレベッカさん。あかりレベッカさん大好き。いいっすね、このエンディングのおかげでなんだかシリーズ全体の印象もぐっと良くなった感じがします。

 普通に面白いシーズンだった。なんだろね、私は個人的に旧作ルパンって全然知らないし、そこまで興味もないのだが、本作は2クールの間もあまり退屈せずにきっちりまとまったシリーズとして楽しませてもらった。多分、シリーズ構成がうまかったんじゃなかろうか。まぁ、天才金庫だけは未だに意味がわからんが……。

 今回のテーマは「ネット社会」。Part4の段階で既にこうした技術革新とルパンの戦いは繰り返し描かれていたが、今回はスタート時点でアミの存在があり、「ネットの情報共有という犯罪抑止力がルパンをどのように制していくのか」が描かれている。まぁ、最終的には力技でまかり通るのでそこに明確な解答が与えられているわけではないのだが、シリーズを通して一貫したテーマ性があるおかげで随分見やすくなったのは事実だ。ざっくり確認しておくと、冒頭のアミ編でアンダーワールドとの対峙、その後ルパンゲームという大衆との対決姿勢を明示した展開があり、最後にはその純正進化形であるヒトログとの戦いになる。同じような「ネット情報との戦い」であっても、アプローチが異なることでマンネリにはならず、さらにネット社会の抱える問題を皮肉った社会派的な側面も醸し出される。一昔前なら絵空事と笑われるようなアイディア・問題意識も、急速に進化し続ける情報技術を考えればファンタジーではなくなっているこの世界。今の時代だからこそ描ける貴重なルパンの姿として、存在意義のあるストーリーである。

 さらに、そうした対決の要素に加え、今回はもう1つのテーマとして「人々にとって、ルパン三世とはなんなのか」という問いもテーマとして設定されている。Part4の時に「ルパン×銭形」の関係性が深掘りされていたが、今作はそれを膨らませる形で様々なキャラにとっての「ルパンとは何か」が描かれている。次元はもちろん、改めて銭形との関係性も描かれているし、最終幕では五右衛門、そして不二子にとってのルパンが掘り下げられる。終盤、完全に五右衛門がメインヒロインやんけ、っていう展開になっていたのに、最後の最後で一番美味しところを持っていく不二子は流石である。しかし、あのネタをラストに使うのは反則級じゃねぇか……。さらに今回はアルベールという「もう1人のルパン」を登場させることで「ルパン自身にとってのルパン」を問う展開があるのも興味深い。これまで長い歴史を紡いできたシリーズだけに、こうしてまだまだ描ける余地が残っていることが示されると作り手側の愛情が感じられて良いものである。

 その他にもショートエピソードで色々と愉快な話も見せてくれたし(ドルマ編は単に心がぴょんぴょんしただけだが)、まだまだ息の長いコンテンツであることを見せつける2クールであった。あとの展開は小林清志の頑張り次第だが……まだ数年後に新シリーズが作られたりするのかしら……。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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