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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「黄泉のツガイ」 6→7

 とりあえず2期決定大祝福。まぁ、おかげで現段階での評価にあまり意味はなくなってしまったが……毎週感想を書いていたことからも分かる通り、とても楽しませていただきましたわ。

 すげぇ妙な話なのだが、私の中で今作が非常に大きな意義を持っていたのは、「初めて真正面から荒川弘作品と向き合うことができた」という部分であった。これも私のヘンテコな性質のなせる技なのだが、恥ずかしながら「ハガレン」はほんとに中途半端な履修具合だったのよね。思い返すと最初のアニメ版でちょっと観てたのに、当時はまだ夕方枠との相性の悪さがすこぶる大きくて、途中で視聴を中断してしまったはず。その後再びのアニメ化でリベンジのチャンスを与えられたにもかかわらず、「前にちょっと観てたんだよなぁ」ってんで序盤に視聴のモチベが上がらず、2度目のトーンダウン。おそらくアニメの方には責任が無いにもかかわらず、私は「ハガレン」とまともに向き合うことができなかった。

 その他「銀の匙」もアニメ化されているが、あれもなんとなくは見ていたけどそこまでのめり込みもせず、「アルスラーン戦記」も正規の荒川作品とは言いがたいので分けて考える必要がある。となると、下手したら個人的に一番馴染んでいたアニメは「百姓貴族」だったんじゃないかという疑惑すらある。

 そんな中、長い時を経てあらためて「荒川弘の少年漫画」に向き合うチャンスが得られた。そして何の予断もない状態でゼロから摂取したら、それがちゃんと面白かったのである。なんかもう、それが1つの発見ですよね。「荒川弘の漫画、面白いんだな」って。車輪の再発明ってレベルじゃねーよ。でも、僕という1人の人間からしたら大きな発見ですよ。まぁ、下地として「百姓貴族」でこの人のギャグのテイストをしっかり理解できた上での摂取だったおかげでよりおいしさが伝わった部分もあるかもですが、おそらくハガレンの時にも持ち味として歓迎されていた「容赦のなさ」みたいなところもいい刺激になって、「面白い少年漫画って、こういうやつだなー」という感覚を久しぶりにまっさらな気持ちで味わうことができた。

 こうして良い出会いになったのは間違いなくアニメスタッフの手柄でもあり、私が信頼しているクリエイターの1人である安藤真裕氏によるディレクションは本当に的確。アクションものとして、サスペンスとして、そしてギャグとして、いろんな側面が個々に活かされる作劇が素晴らしかった。サポートしてくれたのは脚本の高木登氏だろうし、毎回ハイカロリーなアニメを安定供給できたボンズの底力だって重要な要素になった。「下地の強いアニメ作品」って、こういうのを言うんだと思いますわ。

 2期がいつ来るか分からんのでこの作品の原作を追うかどうかはまだ分からないが……今更になって「ハガレンのコミックでも読んでみようか?」という気にはなってます。僕には、まだ見つけてない車輪がたくさんあるんだ。

 
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「鉄鍋のジャン!」 6→5

 とりあえずお疲れ様でした。今作こそもっと続くプロジェクトになるだろうと思ってたんだけども、まさかの2期発表なし。これ、単発で1クールアニメとして終わっちゃったらすごくもったいないと思うのだが……多分一番のガッカリポイントはそこ。

 とはいえ、「頑張って原作再現に努めたよね」という評価ポイントを外しちゃうと、意外とふつーのアニメにはなってしまったので評価は下げた。これは原作再現がどうこういう以前に、やっぱ料理アニメって難しいよね、という話でしかないのでどうしようもないところではあるけど。今作は「単なる料理アニメ」ではなくてそこにきな臭いあれこれが混ざり込むところが最大の面白みではあるのだが、言うてもアニメでそれが全部面白さとしてプラスされるかと言われたらそうでもない。やっぱどうしたって説明は長くなるし、それを画面上で説得力を持った画として表現するのは至難の業。だってアニメの武器って「視覚」「聴覚」情報の付与なのに、料理って「味覚」「嗅覚」のジャンルなわけでね。そりゃ限界はあるさ。ジャンの突拍子も無い料理プランをもってしても「アニメ的な見栄え」には辿り着けなかったと考えると、やっぱ根源的に相性は良くないジャンル。「中華一番」レベルのトンデモにして料理を概念的バトルに置き換えるのが手っ取り早い対策なんだが、今作は「料理としての現実レベル」にもこだわっていたため、そこで無茶苦茶な方向に振り切ることもできなかったしなぁ。

 ただ、そうして現実レベルにこだわったというのは決してマイナス要素ではない。今作で一番攻めたところは、「30年前の漫画をあらためて令和の世にアニメ化する意義を大上段の大義名分としてあけすけに訴える」というメタレベル限界突破の演出方向で、血管ブチギレそうなツダケンに大仰に叫ばせることで視聴者と同じ目線からツッコミを入れ続けるという「焼き直し」は、昨今のリメイクだらけのアニメ業界でも初めて見る手法。そして、それが狙い通りにきっちり「令和のアニメ」としてプラスになっているのは立派な成果だ。ちょっと方向性は違うが、「おそ松さん」が旧作を思い切りネタにしてリボーンさせたのと発想としては近いかもしれない。

 そうして評価できる部分が多かったからこそ、できることならもっともっと観たかったという気持ちがあるのが正直なところ。せっかくの挑戦も、1クールだけのポッと出しでは爪痕を残しにくいんよな……原作ではここから先も色々と危険なネタもあるのだし、是非とも後に繋がるプロジェクトにしてほしい。……頑張れ秋田書店。頑張れTROYCA

 追伸:大谷日堂のCV天田益男氏がとてもよかったです。大谷の傲慢さ、嫌らしさがフルで発揮されてるのに、「メインヒロイン」と称される絶妙な愛嬌もあってイメージぴったり。次なる大谷の活躍はいつになるか。

 
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「才女のお世話 高嶺の花だらけな名門校で、学院一のお嬢様(生活能力皆無)を陰ながらお世話することになりました」 5→4

 まぁ、普通のラブコメだったよな、という……途中から全く「陰ながら」じゃなくなっててタイトル詐欺やんけ、みたいな話はまぁいいんだけど、あんまりこの作品だからこそ得られる物は感じられなかったし、アニメとしても常に低空飛行を続けてたもんであんまり観ていたいという気持ちにはならなかった。

 なろう発であることを考えれば致し方ないし、まだマシな方なのかもしれないが、今作で一番ヤだった部分はあまりに雑多な「金持ちと庶民」の差別化の部分である。別に「金持ちキャラ」が幅を利かせるのはいいんですよ。古来より漫画的お約束として金持ちキャラはいるもんだし、そいつらが庶民をバカにするネタってのも(今の時代にどう映るかは知らんが)それ単体で何も問題は無い。ただ、今作の場合は主人公の伊月だけが「庶民」で、周りの連中が全員金持ち。そこに身分の差を感じることでむしろ主人公の個性が際立つということになるが、さすがにあまりにも「庶民」が無様になり過ぎているし、かといって「金持ち」側のキャラが優雅でお美しいかといえばまったくそんなことはない。雛子と親父さんを巡る一連の騒動を見れば分かるが、この世界の金持ちどもはほんとにギャグ抜きで庶民を「見下して」いる。それがテーブルマナーに表れたり、普段の言葉遣いに表れたり。伊月の失敗が全て「育ちが悪いからだったんだ」という結論にされたら、我々庶民目線ではそりゃいい気持ちにはならないし、残念ながら雛子たち「金持ちサイド」に魅力を付与することもできない。金持ちがあまりにテンプレ的な描写にとどまっているせいで、「こんな連中に何を言われなあかんねん」という部分ですっきりしないのである。

 まー、そこを良からぬものと受け取ってしまったら今作は根本的にあかんことになってしまうわけだが……新番チェックで取り上げた通り、今作の設定は「ハヤテのごとく」にそっくりで、そして「ハヤテのごとく」ではそんな不満は特に感じなかったはず。あっちはギャグに全振りした「リアルじゃない」路線なので比較するのは不当かもしれないが、今作はちゃんとラブを描いてドラマを作りたいのだったら、やはり「魅力的な金持ちとは」をもう少し考えてみてもよかったんじゃないだろうか。「身分の差に苦しむ恋」は、現代社会だと色々とやりにくいわね。

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 とんでもねぇとこで終わりやがったな、最終話! これでなんもなかったらキレ散らかしてたところだけど、ちゃんと後から2期決定の報が入って一安心。いや、どーせならもう続けてやってくれよ! 気になるよ!

 というわけでしばらくお休みに入ります。その幕引きとなるエピソードはどんなもんかと思ったが、そこまで大きな進展はなく、これまでのお話をやんわりまとめつつ、それぞれの勢力の思うところをまとめて対立構造を明確化してくれるお話になっていた。

 まずは影森家。アキオ騒動の影響は大きく、一番素直に怒りを表明したのは一般人(?)代表のヒカル。おそらくこれまでもゴンゾウの強権には思うところがあったのだろう。あまりに一般社会からかけ離れた倫理観と行動原理に怒りが爆発し、「こんな極道な生き方あかんやろがい」とぶちまける。しかし残念ながらそれは外野から見てるだけの楽観的なものの見方。中で命の取り合いをしながら必死に生きている連中からしたら、どこかで緩めたらその分命の危険が近づくことは重々わかっている。確かにアキオがこんなことになってしまった理由の一端が影森の家にある可能性は否定できないが、だからとてこれまでの全てが間違っていたかと言われたらそれも違う。影森流の生き方について、一番強くヒカルに反発したのは意外にもガブちゃんさんだった。彼女もこれまでの生い立ちで色々とあったのだろう。おそらく他の面々同様に「拾われてきた恩義」だとは思うが、彼女はそれに加えてアサへの愛着も強い。影森を、アサを守るため、ガブちゃんは今の生き方を貫き通すことを誓う。

 彼女がこうまでヒカルに楯突いた理由の1つに、間違いなくアサの存在があるのだ。確かに極道な影森のやり方は色々と問題があるが、単に「ツガイ使いを統べる者」というだけならここまで深刻な命の取り合いには発展しない。その中心に「解」があるもんだから、必要以上に血が流れる。そしてそのことは、当の本人であるアサもよく分かっている。身の回りで悲惨な事件が起こるたび、アサは己のせいだと自分を責めることになるだろう。ガブちゃんはそれが許せないのだ。だからこそ「影森は正しい、生き残るためにはなんでもやる」という汚れ役を買って出て、アサに降りかかる火の粉は全て払っていく覚悟で挑むのだ。そんなガブちゃんの思いやりに、どれだけアサが助けられていることか。……まぁ、数学の課題は助けてくれないけど……。教科書の問題って「解」で解けるんでしょうか。だとしたらその力を使って世界中の懸賞問題とかを解きまくって革命を起こすことも……出来ないやろなぁ……。

 場面変わってハナちゃん宅。悪夢の果てに目覚めたユルは、かつて自分が身を置いていた村の環境と現在の環境の違いに改めて思いを馳せる。悪夢の中のユルの姿は、間違いなく数年前に実際に体験した姿。両親を失い、実質的には周りの全てから命を狙われる立場になってしまったユル。彼が生粋のプレデターへと成長したのは、そんな極限状態で生き抜いたおかげだということが改めて語られたわけだ。その頃に比べれば今は一応の平和がある。周りには理解者が多いし、自分の手でザシキワラシやアザミちゃんなど、ゆかりのある村の者たちを救うこともできている。ここからは自分の生き方を探すフェイズなのだが……とはいえ東村が根絶されたわけではない。まだまだ元気なハナちゃんとデラさんの上司といえる村組織の上層部。今回はそんな「東村」のコミュニティが一堂に会し、改めて「封」の奪還と立て直しを図る様子が描かれたが……なんとまぁ、西からのテロで全てが吹き飛ぶ。視聴者目線としては東村が消し飛んだところでさほど心痛まないが、流石にハナちゃんが巻き込まれるとなると話は違う(あとマメガラスの主人もちょっとかわいそうには思える)。会合の場所に自爆ツガイがいたってことは、東村の中にも西の息がかかったスパイは潜んでるってことなんだよな……こわいこわい。

 そうして吹き飛ばされたところで今回のお話がおしまい。最後に「西ノ村」はすでになくなっている、なんて思わせぶりな情報が出てきたりはしたが……全てはダム湖の中、2期までお預け。なんて話だ。

 
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 最近、以前と違って映画を封切り後すぐに観にいくアクションが続いているのは、性根を入れ替えたからではありません。生き急いでいるわけでもありません。単に、それくらいの速度で見に行きたい作品が多いだけなんです。たんプリは……まぁ、それくらいの価値はありそうだよね……。

 ちなみにプリキュアおじさんは劇場に観にいくにも勇気と配慮が欠かせません。当然女児先輩たちに迷惑をかけないよう、視聴は夜遅くの最終に行きます。事前に座席がガラガラなことを確認し、誰にも近づかないよう、配慮して後方の席を予約し、ひっそりと視聴、速やかに退出です。普段はそんなに気ィ使って観にいくのは流石にアホやろ、と思ってプリキュアは遠慮することも多いのですが、ここ数年だとオールスターズFがあまりにも魅力的すぎて視聴したのと、絶対避けられなかったのでわんぷりは観に行ってます。ですので、去年のキミプリに行ってないのは別にキミプリが嫌いな訳ではなく、たまたまその前年と後年がスペシャルだっただけです。

 ちなみにどうでもいい余談なんですが、最後の回に行ったのでめでたくお客さんのほとんどはnot女児で、割と気兼ねなく視聴できる劇場内だったんですが、通路はさんで斜め前くらいにガチもんのやべぇおっさんがおり、明らかに酒と思しきロング缶をあおり(ルール違反)、露骨に持ち込みのつまみを食いながら、上映中もそこそこ大きめの声でぶつぶつ何か言っててキツかったです。ただ、「最悪やな」と思いつつも、「世間様から見たらお前もこのくらいに見えてる可能性あるからな」と思い直し、改めて居住まいを正すのでした。プリキュアを観るなら、みんなで心を清らかにしような。

 

<閑話休題、一応ネタバレ防止で折り返し>

 


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BLACK TORCH」 5→5

 とても真っ当なジャンプアニメでしたね。おかげで良くも悪くも印象には残りにくいのだが……同時期に放送してるBLEACHがよりによって最終回放送ミスって変なアヤがついてしまったので、こっちのもののけバトルの方が一応アニメとしては綺麗とも言える。

 バトル展開としては何を取り上げたもんかと思うくらいに素直なフォーマットで、お庭番衆やらなんやら、忍者チックな部隊で戦闘しているとはいえ、そこに何か特殊能力が絡むわけでもなし、バトルアニメとしてはやや地味な部類。そこにラゴウがどう絡むか、みたいなところに「憑依もののけバトル」の差を出せそうな気もしたが、ラゴウは付き合ってみたら存外素直な奴だったもんで、ふつーに超パワーを貸してくれておしまいだったせいであんまり「もののけだから」とか「猫だから」みたいな特性は発揮されず。その辺での加点ポイントはあんまり無い。

 ただ、その分減点があるかというとそんなこともなく、放送開始時に(スタジオの前の仕事がダメだったもんで)不安視された映像部分については、今作は最後まで割と頑張ってくれていたのでストレスを感じることはなかった。加えてキャラどうしの掛け合いもみんなしてどっか素直じゃなくってややヒネた物言いが多いのだが、ちょっとしたアクの出し方なんかはいいヒキになっていて嫌いじゃなかった。メインのバディのずっと憎まれ口叩き合いながらも信頼が厚いところもいいですよね。まぁ、結局私は猫を大事にする物語が好きなんでしょうね(多分そこじゃない)。

 もののけとの友情物語についても王道設定なので特にコメントも無いが、ラゴウの過去が明かされてからさらにアマギにまでお話が移り、そりゃ悪い奴には違いないんだけどどっか憎めないよな、みたいな部分で「勧善懲悪」とまでいかない哀愁の利かせ方も妥当なところ。そして、これらの物語が1クールアニメとしてだいたい収まってるってのが一番のポイントなのかもしれない。なんか、ほんとに「1クールでアニメ化するために作りました」みたいな作品なんだよな。

 世の中にはこういう作品がまだ埋もれてるんでしょうかね。業界としては作り甲斐のある漫画原作がざくざく出てくりゃ助かるんでしょうけど。

 

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「乙女怪獣キャラメリゼ」 6→7

 一旦ここまで。原作が完結していないらしいのでまだ気になる部分は残されているのだが、1クールアニメとしての落としどころはここしかない。いいものを見せてもらいました。

 今期の「毎週感想は書いてないけど良いと思いながら観てた作品」の1つ目。そして今作は最後までフルカロリーの作画で突っ走ってくれたこと、最終回でもうひと爆発あったことで評価はさらに上がり、未完であるもやもやを加味してもここまでの伸びがあった。お約束のように「2期が観たいヨー」と言ってみるが、これも原作をあたった方がいい案件っぽいな。

 最大加点ポイントはやはりメインヒロイン・黒絵の可愛らしさであろう。キャラデザがとにかく秀逸で、少女漫画的な線が細くてきゅるんとしたパーツ構成はともすればアニメでは浮いてしまいかねないものだが、今作は「乙女」をタイトルに冠して臆面もなく少女漫画的でメルヘンチックな装飾を画面いっぱいに盛り込むことができたおかげで、黒絵のデザインが浮くこともなく、毎回パタパタと暴れるキュートさを際立たせてくれた。デフォルメ絵の使いどころもナイスで、文字通りに「変身する」女の子の魅力をあの手この手で見せつけてくれていた。

 そうして作られた少女漫画的な「乙女」テイストが「怪獣」テイストと見事なギャップを構成し、これがアニメとしてとても映える。そして怪獣パートと乙女パートははっきりと区分けされてしかるべき要素だと思うのだが、今作はあくまで「乙女怪獣」。ゴジラ然としたハルゴンの恐るべき巨体はCGベースで描かれてゴツさと荒々しさを前面に押し出しているはずなのに、要所でピンク色の装飾が見えたり(あとなんといっても目の中のハート!)、そこかしこで「乙女」要素も手放してはいない。このギャップの激しさと、決して乖離させない橋渡しのバランスがお見事。「怪獣に変身しちゃう少女」なんて設定だけで出オチになりそうなものだが、本作はアニメーションの「画」としてその面白みが最大限に発揮されているのが見どころだ。

 シナリオ部分についても「なるほどそうくるか!」という刺激が多くて退屈することはほとんどなかった。追加で出てくるキャラクターが「怪獣好きすぎクレイジーお嬢様」やら「メイクでギャルに変身するゴリラ」やら「どう見てもオラオラ系イケメンと見せかけて単なる小学生」とかリアルもクソもない連中ばかりなんだけど、そもそもが「乙女怪獣と怪獣王子のラブコメ」というぶっ飛んだ設定なもんで、周りの連中も負けないくらいクドくて問題ない。むしろリアリティラインを突き抜けてアホかと言えるくらいの設定にしてもらった方がこの世界では通用する。そして、一見してアホとしか思えない配置のくせして、何故かいい具合にラブコメの賑やかし要員としてハマるのである。個人的にらいりー絡みのエピソードは少女漫画的に重すぎるというか、ちょっとシリアスの方向性がしんどくない? と思いながら見てたのだが、あれって「見た目だけで女の子を決める男のさもしさ」みたいなものをとにかく突き抜けたシチュエーションで見せることで笑い飛ばすところまで持って行き、その後の新汰の見せ場を引き立てる意味があるのよね。らいりー自身がめっちゃいい子なのも含めて、キャラの配置に無駄がない。

 強いて気になる点をあげるとすれば当然ママンの存在が残されちゃった部分だが、これは1クールアニメとしては仕方ないところ。原作ではどうなってるか分からないが、あのお母ちゃんが単なるマッド怪獣マニアで終わっちゃうとも思えないので、ここは原作を確認するしかあるまい。もしかしたらまだ原作でも結論は出てないのかもね。私としてはジャンボキングさえ幸せになってくれればそれでいいよ(そこ?)。

 とにもかくにも、色んなところでエネルギーに満ちた良い「ラブコメ」でした。こういう少女漫画なら大歓迎やね(残念ながら少女漫画雑誌ではないんだが)。

 
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「ヒロイン? 聖女? いいえ、オールワークスメイドです(誇)!」 5→5

 これも「ビクトリア」と同じく原作未完でアニメは「ひとまずのエンディング」なんだよね。その割にやたら綺麗に幕引きしたけど……まぁ、こっちはいくらでも追加でエピソードは作れる構造か。

 というわけで今期なろう完走作品2本目。「ビクトリア」の場合はそこまでなろうっぽくないオーソドックスな構造で1本のホームドラマとしてすんなり観られた点を評価したが、今作の場合はだいぶ違う。構造の妙だけで言えばもう1つ加点してもいいくらいに気にさせてくれる存在だったのだが、そこにEMTスクアード謹製のびみょーな作画クオリティを加味して平均点でのフィニッシュとさせていただく。大きく分けて3点のポイントがあるので別々に見ていこう。

 まずもっとも大きな「大」評価点として、なろう作品として、「聖女もの」「悪役令嬢もの」として煮詰まった果てに生まれただいぶトリッキーなプロットそのものがある。この手の「女性主人公なろう」の類型を見ていていつも気にしているのが「悪役令嬢のジレンマ」と私が(勝手に)呼んでいる世界規律の矛盾であり、凡百の作品だとそこが気になって筋を追うことすらままならなくなったりするのだが、今作はその辺りの構造の脆弱性に随分自覚的というか、テンプレを一周二周回した果てのヘンテコな構造になっている。「悪役令嬢のジレンマ」というのは、ざっくりいうと「どんだけ令嬢が頑張って破滅フラグを回避したとしても、ゲームの強制力が強いなら意味ないじゃん」という話なのだが、今作はその「ゲームの強制力の解明」そのものが大上段のテーマとして設定されいてる。「ゲームではこうだったのに」がどんどん変わっていくというのは他のなろう作品でも定番ではあるが、およそそれは「ヒロインの大活躍のおかげで運命がいい方向に変わっていく!」という単調なもの。それに対し、今作はゲームシナリオから変化していることは明確なのに、それが表立っては「役割の変更」などの要素として表れ、「何かしらゲーム的な進行は保持されているにもかかわらず、世界が知ってるものから変質している」という大きな謎そのものを構成している。

 そしてこの構造を支える大きなギミック、2つ目の「中」評価点が「複数の転生者視点の同時展開」である。はっきり言って、こんなタイトルのくせして今作の主人公はメロディではない。メロディは「ねじ曲がったシナリオの象徴」であり、現在進行形で世界を歪ませる一種の「強大すぎる舞台装置」。最序盤こそメロディ視点の物語っぽく見せてはいたが、すぐにルシアナに視点が移り、その後は中盤がアンネマリー、終盤はマイカが主人公と言える状態になる。この2人がどちらも異世界転生者であり、ゲームの元シナリオを認識しながら、その歪みを観測し、分析を続ける役割。この「複数の転生者が同時にゲーム的運命を調整していく」という構造がヘンテコな設定を可能にした最大のギミックである。そうして複数視点から「この世界はゲームであったはずだが、何かが変質してしまった」ことを保証されることで、元来抱えていたテンプレート的ジレンマから脱却し、視聴者目線でも同じ課題に取り組むことができる。さらっと描いてはいるが、この構造を表面化させた作品って『実況の遠藤くんと解説の小林さん』以来なんじゃなかろうか。

 続いて3点目の「小」評価点。これはシンプルにルシアナ嬢が可愛いよね、という点である。いや、金髪ロリっ子が可愛いしるみるみボイスが可愛いのは当たり前なのだが、ルシアナが「作品世界的主人公」に立ってくれているおかげで、肝心のメロディが舞台装置に徹することができた、というのは構造的なプラスポイントだと思う。チート主人公が好き放題やるシーンはもうお腹いっぱいで勘弁願いたいが、その成果物が「本人の独善的な幸せ」ではなく幼女の育成に費やされているおかげで、子育てゲーのような楽しみがあり、さらに物語としても立派な「成長譚」になる。……まぁ、やっぱ幼女は正義だな。ここまで視聴してるなろうアニメはどっちも幼女育成ものだからな……。

 てなこって、テンプレくさい顔をしながら、実は結構独自路線を切り拓いたエポックメイキングな作品だったとは思うのですよ。2期はなくてもいいが、あったら観てしまう気はする。

 当然追加の4点目として「キャストさいこー」って話があるんですが、もういいですかね。いや、でも終盤の展開のキーパーソンであるマイカさんが諸星すみれちゃんだったのがとてもよかったなぁ。るみるみ・日笠・すみれちゃんと、それぞれ違う役割の「主人公」をパスしていく展開、なんだかこの手のなろうアニメの博覧会みたいな趣があったな。

 
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 とん田みのる先生のCVが大塚明夫なのはズルいだろ、第11話。いや、そこで素人の原作者に出てこられても困るが……たった一言のためにオファーかけたのだとしたらなかなかの贅沢である。

 前回が光ちゃん×赤福のペアリングだったため、今回は残りの2人、安海と藤森さんにスポットが当たった。まぁ、こちらの方が「メインのカップリング」ではあるのだが、冷静に思い返してみれば、序盤の藤森さん加入エピソード以降、この2人のつながりを主軸にした展開ってあんまり無かったんだよね。安海の隣に何も言わずただ着いてきてくれる作画担当の藤森さんがいることが当たり前のようになっていたし、藤森さんは「すんげぇ絵が描ける」がしれっとデフォルト設定で認められており、安海がネーム出しに四苦八苦する様子は何度も描かれているが、藤森さんが作画で苦しんだり、寝る間も惜しんで頑張ったり、といった様子は(実際にはあったかもしれないが)描かれていない。光ちゃんみたいな怪物がいるせいで目立たなかったが、藤森さんも何気に結構なバケモノ気質なのである。

 そんな藤森さんと2人で作品を作れているという恵まれた状況を改めて安海に理解してもらうことが目的……というわけではなかろうが、改めて藤森さんが安海の才能に対する敬意を持っており、2人は互いにリスペクトしながら持ちつ持たれつでやってるんだ、ということを示すお話である。季節の流れが超早くて、気づけば2回目のコミティア。前回は参加するのしないのですったもんだがあったわけだが、作中で赤福も連呼してた通り、2回目ともなれば慣れたもの。しかも今回は手島先生がめっちゃ配慮してくれたおかげで、2泊3日の東京旅行が実現したという。この手島先生の手際の良さと部員たちへの気配り、ほんとに生徒たちを愛しているからこそ可能な名采配である。高校生たちからすれば、遊びがてらで色んなところを巡れる東京旅行なんてほんとに最高のエンタメだろう(旅費は親御さんが出してくれてるだろうし)。まぁ、ネズミの国は流石にダメですけどね……光ちゃんもああいうところには興味あるんだな。

 安海の本能的な爆発力・藤森さんの理知的な構成力という明確な2つの役割が示され、互いに足りない部分を補い合う合作という発想に至るのは光ちゃんじゃなくても割と当たり前の落とし所。まぁ、それだと作画担当の藤森さんの負担の方が圧倒的にでかいやないかい、というのは安海が言ってた通りなのだが……その辺も、藤森さんが全然気にしてないのでOKなのだろう。ハタから見れば「それって7割がた藤森さんの作品なのでは?」と思ってしまうが、多分藤森さんの認識では「安海の発想力のおかげで作品の根幹が作られている」という要素が強いのだろうし。とにかく、少しずつ「赤福相」のフォーマットは整えられていく。それこそ、「趣味の範囲で」とどまれないくらいに。

 安海1人ではなし得なかったことが、光ちゃんの発想力や赤福の審美眼、そして藤森さんとの強力な二人三脚で形作られていく様は、様相こそ全然違うが、手島のかつての1人で苦しみ続けた創作人生とは対比を成しているようにも見える。ただ、そうして仲間が増えていくことで、これまで安海が1人で世界を見ていた構造自体が少しずつ変質し始めていることは、少し寂しさを覚える部分でもある。幼い頃から相談役だったイマジナリーポコ太が、そろそろ自分の役割の終わりを感じているというなんとも不思議な情景。冷静に考えると意味は分からないんだけど、それこそが「成長」を示すものだということは伝わってくる。「マグマ」は内から噴き出るものだ、というのが手島の過去から観察できる事象ではあるのだが、安海の内なる「マグマ」は今後ポコ太の形を取り続けることができるのだろうか。ちなみに手島先生はかつて小学館のパーティーでなんと藤子A氏と会っていた模様。なるほど、現存していたレジェンドで最高位といったらそのあたりになるわな……。

 そして2度目のコミティア本番。光ちゃんのブースは相変わらずの瞬殺。そしてその余波で安海たちの本もあっという間の完売。前回の成果からは大きな進歩だが、その度合いはうまいことはかれずじまいであった。そうして思わぬ時間が余ってしまい……「漫画の主人公なら」と言い出したのは安海本人。今までポコ太が安海の背中を押していた構図が、そのまま現実に転じて安海が藤森さんの背中を押しにいく。そしてその覚悟を受け止めるのは金剛寺さんである。さぁ、あの日のリベンジは果たせるか。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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