最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「恋は雨上がりのように」 6→5 結論としては、「女子高生と恋愛するよりもファミレスのパフェつくる方がよっぽど難しい」という。さすがに何日も講習かよってさっぱり出来ないのは問題だと思いますが。 なんともふわっとした終わり方ではあるが、1つの「恋愛物語」の終幕としては真っ当な幕引き。そりゃね、2人が正面から「じゃぁ、付き合うか」っていう展開になっても困るからね。奇しくも、中盤で二人が言っていたように「友達として」っていうのが一番的を射た関係性になった気がする。いや、あきらちゃんは一切店長のことを諦めたわけじゃないとは思うけどね。 1つ1つの心情描写が非常に丁寧な作品で、あきらちゃんが青臭く猪突猛進で店長にベタ惚れしている様子が本当に過激でおっさん連中の心臓に悪い。こんな女子高生が現実にいたらすげぇ嬉しいかすげぇ怖いかのどっちかだと思うのだが、これが不思議なことに店長はどちらでもない。悪い気はしてないみたいだけど、結局「自分なんかが本気で惚れられるのはどうなんだよ」っていう守りの姿勢を崩さず、気づけば最後までこのディフェンスを守り抜いたのである。「女子高生の恋愛なんてはしかみたいなもんだし」ということを理解した上での適切な判断といえばそうかもしれないが、同時にあきらのことを一人の人間として受け止めきれていないということにもなり、この「うやむや」感はちょっと店長の株を下げる結果にもなってしまった気がする。最後に評点をちょっと下げたのは、「できれば潔く中年の星として輝いて欲しかった」っていう勝手な願望のためだ。社会的に(そして物語的に)店長の判断は正しかったと思うし、これがベターなエンディングな気はするのだが。 まぁ、あきらちゃんが部活に戻った後も店長の家に行かない保証はないからな。二人の「友達」が将来の約束をしたのだから、今後陸上競技でいい成績を弾き出したらあきらが店長の家に押しかける可能性も充分ある。というか、彼女の性格からして、部活を再開したらそれくらいのバイタリティが復活しそうな気もする。いや、逆に運動したらムラムラしてた部分が発散されるのかな。どうなんだろう。もう、恋愛要素はバイト仲間の他の二人に全部任せちまおう、とか考えそうな気もするな。うーむ、若い子はそれだけで人生の選択肢が多くて羨ましいわぁ。 アニメーションとしては、本当に1つ1つの描写にこだわりがあり、特にタイトルからの縛りプレイで多くの要素を「雨」「水滴」がらみの演出に転換させていたのは面白かった部分。まぁ、そのぶん似たような演出方向が重なって終盤はマンネリ化していた気もするのだが。雨を表現するために足元の水たまりが映るシーンが多く、その度にあきらちゃんの真っ白なソックスとローファーが映るのがなんだかフェチ心を刺激されて大変良かったです。なんだそのニッチな感想は。この気持ちが伝わる人間が一人でもいれば僕は本望ですが、この作品見て最後に出てくる感想がそれかよ。 PR 「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」 4→3 どんどん迷子になる作品。作品自体の方向性がよくわからなくなり、視聴者も途方に暮れてしまう。「異世界スマホ」に比べて作画部分では一定の安定感があったものの、そのせいでかえってネタアニメとしても処理しきれないという嫌なジレンマ(?)を抱えてしまう。 もう異世界モノには飽き飽きで、チートで並み居る強敵をガンガン倒して世界を救うような話は見たくない! というニーズに応えるため……なのかどうかは定かでないが、今作は「じゃぁ、いわゆるバトル部分でのチートだけにとどまらない、本物の異世界チートをお持ちしますよ」ってんで、なんと日常生活のありとあらゆる要素を全てスキル値で規定し、どんな些細なことでもチート設定にしてしまおうというわけのわからないブレイクスルーを図った(まぁ、スマホの場合はそれがなんの説明もなしに行われたのがすごかったのだが)。これによりバトル以外の部分でも異世界チートを楽しむことが可能になり、「ポーカーフェイス」なんて部分まで全部能力で処理できるという、もう人格も何もない状態に突入。主人公じゃなくてボットでもいいなこれ。おかげでますますストレスフリーだね!! ……すげぇよ、あらゆる楽しい要素を剥ぎ取っている印象のある異世界転生から、さらに「冒険譚」という縦軸も捨て去ったことで、一体何を目的にこの世界で生きているのかすら分からなくなった。当人たちは善行を重ねながら漫遊していると言っているが、物語というのは緩急があるから面白いのであって、あらゆるものに対して全てスキル割り振りを垂れ流すだけで前に進める状態のことを「物語」と呼んでいいものか。ある意味で最上級者向けの異世界物語と言えるかもしれない。これを楽しめるようなら、もう何を見ても楽しい気がする。多分、ゲームの攻略本買ってきてスキル一覧とかイベントの分岐一覧を見てる方が有益だとは思うが(オススメはパワプロのクッソ分厚い完全版マニュアル)。 正直、スマホと同じ点数にしてもいいとは思うのだが、一応映像部分での成立を考えてなんとなく差をつけてみた。一応それなりにちゃんとしたスタッフが制作を担当しているはずなのに。はずなのに……。まぁ、パワプロやるよりは短時間で済む娯楽だからね(比較がおかしい)。 「伊藤潤二『コレクション』」 4→4 色々とお勉強になる作品だった。「あ、これ、原作ここにあったんだ」っていう気づきが本当に至るところに。そう考えると、現代文化の絶妙なところに影響を与えている作品群なのは間違いない。 でもまぁ、そうして「あ、これ見たことある!」っていう気づき以外で大きな楽しみがあったかというと、別にそんなこたぁ無いんだ。つまらなくは無い。やっぱり突飛なアイディアが出てくると「おっ」ってなるし、例えば「道のない街」みたいな話なら、「オォ、こういう不気味さがナチュラルにアニメになると雰囲気でるなぁ」という楽しみもあった。原作を知らないので勝手な推測でしかないが、原作漫画の再現性でいうなら割と質の高いアニメ化だったんじゃなかろうか。そして、それが現代アニメとして求められているものかどうかはよく分からない。 多分、このまんまのクオリティのアニメ化ってやろうと思えば10年前でも出来たよね。なんでこのご時世に突然出てきたのかがよくわからん。結構有名どころの製作陣が作品作りに携わっているので決して下手なものが出てくるわけじゃないが、何か目を引くかと言われると困ってしまう。満足度でいうなら「世界の闇図鑑」とか「闇芝居」とあんまり変わらんのだよな……。うーむ、「原作ファンじゃ無いからよくわからねぇや」って言えばおしまいなのだが、原作ファンにとって嬉しかったのかどうか。あ、でもやっぱり単純に「アニメになってあのヘンテコ物体が動いた」っていうだけでも面白いのかも。淵さんがここにいるっていう事実のおかげで、何十年単位でハンターハンターの元ネタを知ることができたっていうのが最大の収穫。 あと、毎回豪華なキャスト陣を使い倒すというのも現代らしい楽しみといえるかもしれない。個人的にはレギュラー出演の細谷佳正の活躍が印象的。いろんな細谷が楽しめるアニメなので、ファンは要チェックだ。そして、看板キャラクターとなった双一役の三ツ矢雄二だよね。グレーゾーンな不気味さ。これと「ルパンレンジャー」を一緒に見せたらお子さんは泣くかもしれません。 「宇宙よりも遠い場所」 6→8 毎週感想書いてたから特に追記することもない系作品その3。ここで改めて書くことと言ったら、せいぜい制作スタッフへの謝辞くらいのものだろうか。 蛇足は承知で改めて本作の白眉だった要素を確認していくと、上手いまとめ方がなかなか思いつかなかったのだが、多分、時代に即したテーマ設定の妙があげられるんじゃないかと思っている。本作のテーマというと、例えば女子高生の克己の物語だったりするし、困難に挑むことによる達成感の描写であったりするので、「すげぇ普通やんけ」と言われればそれは間違いないのだが、なんだろう、1つ1つの要素が紋切り型で終わらずに、ちゃんと「今の時代、今の若者について、描けるドラマってなんだろう」ということを考えて描かれている気がする。端的に表れているのはメインヒロイン4人のキャラクター造形だ。皆、初見でなんとなく「あぁ、そういうキャラクターだね」という部分を想像することができるようになっているが、そのくせ掘り下げていくと今まで見たことのない、一筋縄ではいかない精神性が明らかになってくる。そうしたキャラクターを通して描かれる最終的なゴールは「友情」「努力」「勝利」だったとしても、それが「この作品の中での勝利は何か?」という部分をサボらずに考えている。 4人の中でもわかりやすい事例を抜き出すと、クライマックスとなった報瀬のドラマなんかは本当に面白い。雑な脚本ならば「南極についた! お母さんと同じことができた! やった!」で終わりそうなものだが、本作では南極到達第一歩の「ざまあみろ」はあくまでも通過点でしかなく、その後で「小淵沢報瀬の人生を考えた時に、この南極はどんな意味を持つのか、母親との関係性は、どこで決着をつけるのか」という面倒な問題から目を背けていない。「少女が大人になること」を最大限の舞台効果で見せるために、様々な心情を積み重ね、12話でそれを全て叩きつけて爆発させる。その際に用いているのも電子メールの受診記録というこだわりがあり、それまでずっとLINEやTwitterでの会話を見せていただけに、「流れる」ことなく「溜まっていく」メールという(いわば一昔前の)コミュニケーションツールが最大限に意味を持ち、効果を発揮している。「どんなツールを用いたら最大限にこの時の心情を爆発させられるか」ということを考えた上で、こうしたシナリオが組み上げられていることがわかる。 他にも、日向の抱えているコンプレックスや人生観なんかは、なかなか共感しづらいはずなのにどこか近しいものを感じさせる絶妙なラインを攻めており、彼女が自分の過去を乗り越えて先へ進むためのステップが不可思議なリアリティを持って迫ってくる。人と人との距離感が定まらぬこの世の中、まさか過去の因縁との決別が一万四千キロも離れた南極からの通話で起こるとは誰も思うまい。そして、そんな彼女のメンタリティは6話の時点でしっかりと伏線が張られ、日向の物語と報瀬の物語が二重構造でがっちりリンクするようにできている。昨今のアニメを語る時に「1クールでさっさと終わってしまうので何も掘り下げられない」という不平不満をよく耳にするが、今作はそんな尺の短さに負けずに、入れ込める要素を最大限に効率化して盛り込むことに心を砕いている。脚本・構成・そして映像作成の全てが噛み合ったからこそ実現できたクオリティであろう。監督のいしづかあつこの手腕は改めて評価されるべきところだ。 1クールのオリジナルアニメ。ぽっと出のこういうところから切れ味鋭い作品が叩きつけられると、こうして愚直にアニメを受容し続けているライフスタイルが報われるようで本当に喜ばしい。今後とも、こういう作品が増えることを祈っています。 「ダメプリ ANIME CARAVAN」 5→5 なんでこんなにシリアス展開になってしまったんや(困惑)。でもまぁ、別に作品世界は破綻してない……いや、してるけども。ナレクにシリアス任せちゃったら駄目だろ。 というわけで、なんか後半はあんまり望まぬ方向に進んでしまった作品ではあるのだが、それでもキャラとしては方向性が変わっただけで悪くなったというほどでもないので許容範囲内なのかな。真っ当なファンは序盤のナレクと後半のナレク、どっちが見たいキャラクターだったんでしょうか。アニメシリーズとしては「アニの影響で色んな王子が真面目に政治のことも考えられるようになったよ」という成長物語として処理できるのでむしろ正しい方向性ではあるんだけどね。 一応「プリンス」がテーマの作品なので、単なる駄目男の更生物語というだけではだめなんだよね。「王子」として真っ当な働きができるようになるためにはそれこそ革命レベルの事件が必要だ、ってんで、一度国をひっくり返すくだりが入るわけだ。多分、こうして「ちゃんと頼れるところもあるんだよ」っていう側面を見せた方が正しいファン層には訴えかけるものがあるんだろう。ギャグ中心で見たい人間としても「そんな茶番に騙されへんで」という気持ちはありつつも、「あのバカ王子がちゃんと成長したなぁ」という満足感も確かにあるんだ。ナレクが最後に肖像画を叩き斬られるシーンとか、「そうなるだろうな」って薄々わかっててもやっぱり感動してしまう。 多分、こうして男性視聴者目線からでも問題なく見られたのは、やっぱりアニのキャラがわかりやすかったからなんだろうな。脳筋朴訥田舎お姫さんっていうキャラ設定がずるい娘である。そりゃま、こういう子にタカビー野郎ども惚れちゃうってのもお約束のシチュエーションですからねぇ。イロモノっぽく見えて、少女漫画設定としてはベタの極みだったのだ。 あとはまぁ、各キャラが格好良く、可愛く描けてればそれでOK。個人的にポイントが高かったのはやっぱりアニ役が矢作パイセンだったところで、こういうトバしかたのパイセンにハズレはない。こんな声でも人妻なんだぜ……。あ、あとグリまる。モフルンみたいな声しやがって……。 「魔法使いの嫁」 6→7 毎週感想書いてたから特に追記することもない系作品その2。最終話で満足してしまっていたのでしばらくまとめ記事書くの忘れてたわ。 というわけで、良いお話でしたね。毎週毎週じわっと来るお話で確実にいいボディブローをかましてくるような作品。含蓄に富んでいて見る人の数だけ世界が広がるような気がしました。多分、こういった作品に簡単にキュンときてしまうのは、私がそっち方向に耐性がなかったせいもあるんだろうけども。「そっち方向」というのは大きく2つあって、1つはイギリスを舞台に、古典的な精霊・妖精・魔術と言った要素を盛り込んだ純正ファンタジー路線。考えてみたら、わたしゃこういう世界観ってあんまり縁がなかったんだ。必死に一番近い作品を思い出そうとしたけど「純潔のマリア」とかじゃないかな。イングリッシュ・ファンタジーってのは歴史の長さだけ深みもあって、さらに日本人の持つ不可解なヨーロッパ嗜好も重なると大きな魅力になることは何と無く知っている。私の場合はおそらく「ファンタジー小説」の原体験は「ロードス島戦記」なのでそっち方向から完全に「異世界」に飛んでしまったわけだが、こうして現実と地続きのファンタジーというのも、なんだか危うい部分があってドキドキするのである。まぁ、日本で言えば妖怪談義と同じようなもんですからね。そりゃ楽しいに決まってますよ。「常にそこにあるもの」として描かれる精霊の世界は、余計なバトルなんかがないぶん、「日常系ファンタジー」とでも言える卑近な魅力があるんだ。 そしてもう1つの側面は、濃度の高いコテコテのラブストーリー。まぁ、タイトルに「嫁」ですから、「ネトゲ嫁」だろうがなんだろうがイチャイチャになるはずなんですが、今作の場合は本当に青臭い人格形成の部分から恋愛のイロハまで構築していくという、なんとも遠大かつ迂遠なラブである。そこには恋人関係以前に、親子・師弟・ペットと飼い主・医者と患者といった様々な関係性が見て取れる。チセはチセで問題を抱えているし、エリアスはエリアスで馬鹿野郎だし。この「男女両方から少しずつ互いの影響を受けて成長していく」っていう構図は、恋愛小説を少しでも読んでれば普通のことなのだろうけど、アホなアニメばっかり見ている精神年齢の幼い人間からすると非常に新鮮だったんですよね。これもあえて近いところを探そうと思って思い出したのはなぜか「パンプキンシザーズ」だった。あれもアニメだと序盤が「マン・オブ・パンプキン編」と題してオーランド側の変化を中心に描き、後半が「レディ・オブ・シザーズ編」としてアリスの活躍を描く構成になっていたけど、今作も「エリアスの成長」と「チセの成長」という要素が互いにリンクしながら紡がれていくのが、本当に二人三脚の様相で素敵だったのですよ。 そして、2クールと長めの尺でも一切退屈させずに毎回何かしらのメインテーマをもうけながら繰り広げられるドラマの構成も見事だった。急ぐ必要の無い構成のおかげで、1つ1つの心情を追うパートの作り込みが入念になり、細かい表情の一つ一つまで意味を見いだすことができた。チセさんなんて話数によって目の下の隈が出たり引っ込んだり忙しかったけど、こんなにもクマクマがトレードマークになってるヒロインってのもなかなかいないよな。 そして毎度のことながら中の人のこと。もう、今作は竹内良太と種﨑敦美の二人の名前を出しておけば問題ないかと。やっぱり種さんである。この人がいたおかげで、今作はここまでの完成度を誇るに至ったのだと信じて止まぬ。印象的な役が多いので恵まれた人だなぁ、と一時期は思っていたのだが、多分、種さんがやるから印象に残るようになるんだろうな。この人も「降ろす」タイプの役者だと思っているのだけど、アニメはハッピーエンドで終わったので後々まで影響が残らなくて本当に良かったと思います。是非、今後も続いていく「まほよめ」ワールドに機会があるなら命を吹き込んで欲しいものである。 「刻刻」 6→6 毎週感想書いてたので特に追記することもない系の作品。いくらかマイナーな原作漫画が、こうして良質のアニメとして再生産されるのはどちらの業界にとっても良いことですよね。 本作は原作のアイディアがまず秀逸だったという部分からして面白くなることが保証されていたわけだが、単にアイディア一本の作品なんてことはない。多分似たような「アイディアの勝負」という意味では例えば「寄生獣」とか「亜人」なんてのも似たような路線になると思うのだが、それぞれにアニメになった時の印象がずいぶん違うことからも、アニメ化ってのは簡単な作業ではないということがわかるだろう。「亜人」のようにエキセントリックな画面作りで本当に「アニメオリジナル」にしてしまうというのもありだが、今作はクドいキャラクターデザインをそこそこ見やすいようにアニメ的なリビルドを施しつつ、原作の持つこってりしたクドい背景描写なんかも残しての映像化。CGもフル活用しているが、例えば「静止した世界での水滴」であるとか、システマティックな部分で活用することで止界の異質さを際立てているのが興味深い。カヌリニに代表される異端存在だけをCGで切り取れば、よりいっそう止界の特異さが際立つというわけだ。 それに加えて「止めるものは止める」というはっきりとした意思を持った作劇により、この世界ではむしろ異質である「動くもの」の存在を引き立てるという演出方向も面白い。画面にしろ、音にしろ、アニメにするからには常に何かが「動いて」いないと不安になってしまうものだが、本作はやはり「止まる」ことこそが最大のオリジナリティであるので、そこが一番見えやすくなるよう、恐れずに「止めていく」演出はやろうと思ってもなかなか徹底できるものではないだろう。ラスボス佐河の「動かない恐怖」なんかも相まって、今作最大の見どころはしっかりアニメーションの中で機能していたように思う。ジェノススタジオはまだまだ新鋭の制作会社だが、きちんと統一した意志でもってシリーズを統括できていたのではなかろうか。今後もこちらの方面でのアニメ産業への進出は注目である。 最後は当然中の人。今作を支えた人間は何人か候補が上がるが、作品独自の魅力を見出すならば「渋いおっさん連中」の活躍に注目したい。例えばじいさん役の山路さんは今作では座長と呼ぶにふさわしい活躍であるし、後半一気に存在感が増した迫さん役のよっちん、親父役の辻谷さん、そして佐河の不気味さが最後までブレなかった郷田ほづみの怪演などなど。やはりおっさんが格好いいアニメは良いアニメ。そして、本来の意味での座長としてこれらおっさん軍団に彩りを添えた安済知佳の圧倒的入れ込み具合。やっぱりちかぺは「降ろす」タイプの役者なので、物語がクライマックスに近づくにつれてどんどん熱量が増す。最終回の樹里の絶望の広がり方とか、中の人の精神状態も心配になるくらいだった。ちゃんと作品が終わった後で止界から出てこられたことを祈っています。 「おそ松さん(第2期)」 6→6 終わってしまった。最終話で絶対照英出てくると思ってたのに見えなかったな(どっかにいた?)。終わってみればやっぱり寂しい、そういう作品である。 何回か感想でも書いてたし、感想書かなくもなってたのでよりあからさまだったけど、私も1期と比べたら飽きていた。うん、ごめんね。刺激物ってそういうとこあるよね。そして、やっぱり1期の頃に比べると破壊力は落ちてた気がするんだ。全体的に同じネタで引っ張りすぎだし、流石にこれだけやってしまうと見たこともないネタを振りかざすのは難しいだろう。それこそ「ポプテピピック」みたいな振り切れ方すれば分からんけど、一度スタイルを作ってしまった作品であそこまでぶっ壊れるのも難しいし。そうなると、多少評価を落とそうともある程度安定路線を走る必要があるのは致し方ないところだろう。長く続けるためにはそれも必要な処置だと思う。 そして、クサして見たけど実際そこまで「つまらなくなった」わけでもないと思うんだ。最終話の全力ネタっぷりとかは健在だったし、長く続いているからこそのネタの重ね方だって笑いに転化させる方策がいくらもあった。やっぱり唯一無二のテイストは楽しめる作品だったと思う。だからこそ終わっちゃうと残念。まぁ、いくらでも続けられるスタイルなので、またどこかで帰ってくることもあるかもしれないしね。これが頑張ってくれて、「タイムボカン」と一緒に夕方アニメにでもなればマジで「何時代だよ」っていうツッコミ待ちになるよな。それでいいと思うんですよ。 「学園ベビーシッターズ」 5→5 可愛ければそれで良い系の作品。今期もそんなざっくりした評価のアニメは多いのだが、今作は期待されたことを期待通りに見せてくれた印象。 新番チェックの時に「ぶっちゃけ赤ん坊って苦手なんだよね」っていう話を延々書いてて、実際にそれは今でも変わらないのだけども、今作は「子育て(ベビーシッター)」を中心に据えながらも、ちゃんと「学園」要素も絡めてくれていたので赤ん坊がらみ以外でも話作りができていたのは見やすくて助かった。どこかで近い感覚があったな、と思い出したのは「少年メイド」だった。あれも「ショタって興味ねぇんだよなぁ」と思って初見では毛嫌いしていたが、実際に観てみると色々とそれ以外にも見どころがあって評価を改めたのだ。少女漫画原作ってのは、どうしても身構えてしまうので初見で警戒レベルが上がってしまうのだが、アニメ化されるような人気作品なのだったら、1ネタだけの出オチ作品で終わらずにちゃんと見どころが用意されているものだ。どっちかっていうと野郎向けのハーレムラノベとかの方が出落ち感は強いのである。 何組かの「子供と、その兄弟」という関係性をベースに、それ以外の親子、高校生同士の友情、そしてほのかな恋愛感情など、様々な要素をごった煮にしたドラマ作り。子供をネタの中心に据えているので相変わらず人間的な清廉さを突きつけられるお話は多いのだが、「子供って面倒臭いんだよな」みたいなちょっと言いにくいような話が出てくる部分もあったし、「子供だから無条件で可愛い!」ではなくて「なんで子供は可愛いと思えるんだろう」という視点も忘れていない。「子供嫌うな来た道だ」なんて有名な格言もあるが、子供の成長を見ていて微笑ましかったり、眩しかったりするのは、自分が失ったものがそこにあり、未来に無限の可能性が見て取れるからなのだろうなぁ。「子育てする父親像」もいろいろと描かれていたし、将来的に僕にも子供ができたときの参考にしたいと思います(予定なし)。 まぁ、そんなご大層な思想が込められたアニメかどうかは知らんけどね。「齋藤彩夏ボイスのママンは本当に素敵やなぁ」って思ってれば良いんだよ(平常運転)。 |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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