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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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IDOLM@STER sideM」 5→3

 すみません、僕にはこれムリでした。根本的に受け入れられないです。

 いうてもアイマスなんだからこれまで見てきたアイマスと同じようになんとなく受容できるだろ、と思って観ていたんですが、どうやら「女性アイドル」と「男性アイドル」の間の壁ってのは想像以上に大きかったみたいで、全く興味が惹かれず、薄気味悪さばかりが募ることになってしまいました。これはもう、作品の出来が良い悪いという問題でなしに、単純に私がそういう受容体を持っているかいないかの問題だと思う。医者やパイロットをやめてアイドルへの道を歩み始める男たちがどれだけ頑張っているかを見せられても全く応援したい気持ちにもならないし、高校の学園祭で盛り上がる学生アイドルたちを見ても「けいおん」の時のような昂りは覚えない。作品が狙っていると思われる面白さが全く通じませんでした。

 例えば「無条件でアイドルを目指している能天気さ」なんてのは元の「アイマス」だって似たようなもんだとは思うのだが、これがひとたび自分と同じ男性性に置き換わるだけでこんなにも受け入れ難くなるというのは意外だった。でもさ、普通に考えて「二十歳前後の女の子がアイドルを夢見てレッスンを続けている」という景色と、「三十も近いかもしれない野郎連中がそれまでの職を手放して突然レッスンを始める」では理解のハードルが違うのって当然だと思わない? アイドル業が「そこまでして賭ける価値がある」ことを見せなきゃいけないわけで、そんなものは生半可な動機立てでは説明できない。どれだけ金が欲しかろうが、どれだけ光を欲しがろうが、それが「アイドルである必要性」は、今作では結局見えてこなかった。

 過去の経験からすると、そうした細かい部分を全て非現実にぶっ飛ばしてしまえばもう気にならないんだよ。アイドル養成のための学校でアイドル以外の選択肢が一切ないような妖精みたいな男(的な存在)が超次元でのアイドル活動を続けるアニメなら見られるんだ(何プリのことかは言わないけども)。他にも、「少年ハリウッド」まで行ってしまえば本当に「アイドルになりたい欲求」が粘液のごとくドロドロと沈み込んでいるのでこれも理解できる。しかし、本作はそのどちらでもない。アイドルになるという結末だけは決まっていて、その他のステータスは全く別個に存在している。さらに、人数が多いので1人のキャラのモチベーションを掘り下げるにも時間制限があり、やっぱり「なんとなくアイドル」レベルに止まってしまうのだ。

 もちろん、同じ問題は本家アイマスやデレマスも抱えていたと思うのだが……やっぱり女の子だと構わないんだよな(いや、シリアス入られると割と気になる部分は多かったけども)。多分、俺の中で性別の違いってのはある種のファンタジー領域なんだろうなぁ。女性という性別には決して「同調」できないわけで、隔たりが決して払拭できないからこそ、夢を与える存在である「アイドル」との親和性がある。しかし、野郎の場合はそれがなく、下手に「妖精」との間を取られると違和感が先に立つ。「こんな男と友達になりたくない……」という気持ちが先に立つ。うたプリのキャラなら、もうキン肉マンや北斗の拳と同じレベルのフィクションだからどうでもよくなる。この辺の違い、伝わるかなぁ……。

 そんなわけで、やっぱりこういう「男性アイドルがキラキラしているだけ」はハードルが高いです。ごめんなさい。過去にも何作か男性アイドルものは切ってしまっているので、今後この作品が続いたとしても、ちょっと追いかけるのは難しいかと思います。

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「つうかあ」 5→4

 色々とちぐはぐな作品だったなぁ、というのが雑感です。でもまぁ、毎週継続して感想は書き続けられたので、嫌いではなかったと思う。

 1話目視聴時点で既に危惧していたわけだが、色々とハードルの高い作品だったのは間違いない。オリジナルアニメという時点で既にハードルを1つ設置されるような世の中ではあるが、それに加えて本作は「テーマとなっているジャンルがおっそろしく知名度の低いもの」という最大のハードルがあった。似たような難題に挑んだ作品としては例えば「プリンス・オブ・ストライド」なんかがあったし、方向性は違えど「昭和元禄落語心中」だって「カブキブ!」だって同じ課題は抱えていた。演芸方面と違い、スポーツ競技の場合は「動きで魅せる」というアニメーション媒体そのものを武器とすることができる(もしくは容易になる)のだが、残念ながら本作ではそうした部分での求心力はそこまで強くない。別に作画が悪いってほどでもないのだが、キャラもメカもアクションも、「そこそこ」というまとまり方でとどまっており、新たな客層を惹きつけるほどの魅力ではない。

 そうなるとあとはいかにもアニメ的なキャラクター要素で惹きつけるとか、エキサイティングなドラマで盛り上げるとかいう方向になるわけだが、キャラの売り出しもそこそこレベルだろうか。徹底してクソ野郎だった棚橋コーチが一番キャラ立ちしていたってのも皮肉な話ではあるが、実際にレースをする女子学生たちは、1話で一気に登場して、その後お当番回を与えられたもの、完全スルーされたもの、どちらにしても「このキャラが好き!」というファンがつくにはまだ足りない。「レースを通してキャラを掘り下げる」という手法が使えずに、「キャラの設定を理解してもらった上で、なんとなくレースの展開がわかる」という程度の接続なので、やはりキャラ方面からも「サイドカーレースもの」という押しは万全ではなかっただろう。ドラマにしても、非常に分かりやすい昼ドラ的なやつをたっぷり1クールかけてやるというのは、ちょっと安易すぎる発想だった。もうちょっと競技自体に緊張感を設けて、1話1話で「負けたら後がない」みたいな意識があれば見え方も変わってきたのだろうが……。

 とまぁ、基本的にはあまりいいところが見出せない作品ではあったのだが、その人を食ったような構成の大胆さは嫌いではない。中でも10話で使われた「1話のレースをそのまんまもう1回やる」という手法は無茶苦茶だとは思うが案外効果的に機能しており、「「多分、こうして同じシーンを見せることでキャラを掘り下げた前後の印象を比べて欲しいんやろなぁ」という意図は推し量れた。もうちょっと、特徴的な設定を前面に押し出して「1話=10話なんですよ」という部分が先に分かっていれば、視聴者ももうちょっと見方が工夫できたと思うので惜しいところだ。あとはまぁ、テーマ設定はシビアだとは言ったものの、それでも「ツーマンセルでお互いに命を預け合うペア」というゲーム性がそのまんま「百合」という要素に直結しているのはわかりやすいセールスポイント。色々な百合の博覧会として、いっそエロを強めとかにしてれば食いつくファンもいたんじゃなかろうか。いや、それが制作側の本位かどうかはわからんが……。

 結局、何がどうなってこれがSILVER LINKの記念作品として成立するのかは分からずじまいではあるのだが、割と評価できる点と難点がはっきりわかりやすい作品だったとは思うので、今後のオリジナルアニメづくりのための参考資料としては割と有益なのではなかろうか。次のオリジナルに期待しよう。

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「鬼灯の冷徹 第弐期」 5→5

 アニメの皮を被った、地獄がらみの豆知識紹介番組。これはこれで唯一無二。一体どこで役に立つ知識だか分からないけど、もしかしたらたほいやで活用できるかもしれない。

 1期の時もこんなに教養番組っぽかったっけ……。多分、1期である程度人間関係(鬼関係?)を説明したおかげで2期はいろんなところでガンガン脇道に入れるようになり、本領であるトリビア部分のみのピュアなエッセンスが出てきたのがこの2期だったということなのだろう。なんとも現実離れした(当たり前)世界のよくわからない知識が、ギャグのふりをしてさりげなく入ってくるのである。

 こうした偏りは、決して悪いことではない。「トリビアの種」でも言っていたが、人間というのは無意味な知識を蓄えることでも快楽を得ることができる動物。そして、日本史やら民俗学やらに興味を示す人間が一定以上いることからもわかる通り、先人たちが勝手気儘に作り上げたへんてこな信仰のお話を聞いたり学んだりするのは、割と楽しいのである。もちろん今作はそうした「地獄ネタ」を漫画のタネにしているのだから、なるべく面白い部分を、さらに面白そうに切り取るのが目的。そういう意味では本当に狙い通りの楽しさを、狙い通りに提供できている作品なのである。そういえば「信長の忍び」もやたらと歴史に忠実なのに丁寧に全ての要素をギャグにして回っているのが好評であるが、連綿と続く人間の営みの蓄積ってのは、それだけでも充分エンターテイメントになるということなのだろう。

 もう、このままのテイストをだらだらとで構わないのでずっと続けて僕らの地獄知識を増やす一助にしてほしいものである。というわけで分割2クールありがとうございます。今後もこうして「なんらかのマニアックな知識をアニメのふりして面白おかしく伝えてくれる作品」が増えると生涯学習の一環として新しいビジネスにすらなる気がする。まずはキリスト教とイスラム教のお勉強ギャグアニメを作ろう(地雷原に突っ込もう)。

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「アニメガタリズ」 4→4

 ラスト2話の巻き返しはすごかった。色々とギリギリのラインを攻めようとする姿勢は評価したい。

 ラスト2話のおかげで「アニメパロディアニメ」という尖った部分はかなり鮮明に描かれるようになった。ただ、いかんせんエンジンがかかるまでに時間がかかりすぎていたのが難点。普通に考えたらラストのネタまで持っていく前に飽きられてエンドだと思う。それくらいに前半は毒にも薬にもならない内容ばかりだったのだ。一応「アニメネタ」は毎回展開していたわけだが、前半でミノア達が語っていた「アニメネタ」が非常に底の浅いもので、いわゆる「なんかネットでよく使われてるけど別にアニメファンじゃない奴らが使うネタ」みたいなレベル。そんなものをただひたすら積み重ねてもまとめサイト見てる時と大してテンションは変わらないわけで、わざわざオリジナルアニメで見るようなもんでもない。映像部分に特筆すべき部分がない作品なので、シナリオ部分で「なんかサムい作品だなぁ」と思われてしまっては存在意義がないのである。一番辛かったのは、版権の問題なんかでなかなか実在のアニメ、実在の人物に触れられなかったという部分だろう。引用元がモロバレであったとしても、やはり微妙に「ズレ」が生じると「共感ネタ」に差が生じてしまうのは仕方がない。なんとかコネクションをフル活用し、すべて「実在のアニメ」でネタ回しができれば破壊力も変わってきたのだろうが。

 途中で描かれた「アニメ作り」の部分や「業界あるある」についても「SHIROBAKO」あたりでたっぷりやられてしまっているところだし、後半に詰め込まれたメタ度の高いネタ回しも(かなり次元は違うが)「てさぐれ」やなんかの低予算アニメではすでに通った道。そこだけを売りにするにはやはり屋台骨は弱い。でもまぁ、作画アニメだからこそ出来る見せ方として、後半の展開は笑える部分も多かったので、そのあたりをやるためにものすごく助走が長かったアニメ、という認識ならば最後の最後で存在意義は見出せたのかもしれない。個人的にはそこだけで評価できるな、と思ったのは「1話でオープニング3回まわし」というとんでもないネタ。あそこだけはなかなか真似しようと思っても他のアニメでは無理だったんじゃなかろうか。

 全体的に低調な作品だった感は否めないが、それでもまぁ、なんとか業界に風穴を空けてやろう、という気概は感じられた。今作が成立したおかげで、今後はますますセルフパロディのハードルが上がることになるため、同じ路線を狙うクリエイターは色々と大変そうである。

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「干物妹!うまるちゃんR」 6→6

 可愛かったです(とにかく素直)。2期になってうまるのぐうたらネタが減ってしまったのは残念だったけど、その分クラスメイトとの関係性がどんどん深まり、1期とはだいぶ違った楽しみ方が出来るようになりました。

 1期のオムニバスな感じから少しずつテイストが移り変わり、2期は割と縦軸となるストーリーが展開した感じだろうか。特に海老名家の兄妹部分、そして叶&ヒカリ姉妹の話など、「いもうと」要素が掘り下げられて次第に狭まっていくタイヘイハーレムの様子が浮き彫りになる展開。その上でタイヘイはどこにもぶれる事なくうまるの「お兄ちゃん」であり続け、「いもうと」たちもギクシャクしたりせず、友情を深めながら互いの良さを引き立て合う。理想的な「日常もの+α」を実現していた。どぎついネタが減ったので刺激が足りないと感じる人もいたかもしれないが、1期の時点ですでに「じわっと滲み出る土間家の兄妹の絆」みたいなところに良さを置いていた身としては、うまるの周りに温かい人の輪が広がっているのを見るだけでも充分満足できるシリーズでした。

 本当にずるいのは新キャラ・ヒカリのキャラ。水瀬ボイスの時点でかなりの強度になるのは目に見えているというのに、キャラクターデザインが他のヒロイン勢としっかり区別されながら、新しい萌ポイントを刺激しているのがなんとも阿漕。くそぅ、もともと叶が可愛いと思ってたのにその姉妹関係は反則だろう。今作は「誰がなんと言おうと土間兄妹の関係は揺るがない」っていうのが分かっているから脇からヒロイン勢が出てきても安心して見てられるんだよな。

 3期、欲しいねぇ。

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「宝石の国」 7→8

 毎週とにかく盛り上がっていたので今更まとめる必要もない作品。一応、今年の締めくくりにもう一度その良さを確認しよう。

 大きく分けて本作について特筆すべきポイントは3つある。1つは、その新奇な設定から描かれる幻想的なストーリー。「人類が滅びて幾年月、宝石たちが意思を持って動き出した世界」というだけでもSF設定としては興味を惹かれるが、たくさんの種類の個性的な宝石たちが、それらの特質を保持したままに生命体として活動し、「宝石ならでは」の人生観・価値観を持って荒廃した地球上で動くという「見たことのないもの」を、常に興味を引き続ける形で紡ぎあげるシナリオラインはお見事の一言。人間と違う部分が多いので突拍子も無い発言なんかもちょこちょこ飛び出すわりに、どこか親しみがあり、憎めない「温かい宝石」の姿は、ただ大勢でわちゃわちゃしているのを見ているだけでも楽しい。そして、そんな宝石たちに刺激を与える月人たちの存在と、さらに背後にうごめく金剛先生との怪しい関係性。「進撃の巨人」などに代表される絶望的で猟奇的な設定を混ぜ込みつつ、はっきりと他作品とは差別化をはかり、SF設定を少しずつ掘り下げながら世界を広げていく様は、本当に毎回退屈せずに見守ることができた。これまであらゆるジャンルに「擬人化」という処置は施されてきたわけだが、ここまで本気で「石が動き出したら?」という部分を突き詰め、「ものの魅力」と「キャラの魅力」を直結させた作品というのは初めてなのではなかろうか。

 2つ目のポイントは、そんな斬新な設定から生み出された何とも珍妙な世界を見事なアニメーションに仕上げた映像部分でのお仕事。何度も名前が上がるのは制作スタジオ・オレンジの功績だろう。ただ振りかざしただけでは「やっぱりCGは硬さが残る」というネガティブな評価につながりかねないスタジオの作風を、「だったら最初から硬いものを描けばより真に迫ったものが描けるのでは?」と逆手にとって見せたCGワークは、本当にこのために生み出された技術なのではないかと勘ぐってしまうくらいに見事にハマっていた。簡単に割れてしまうフォスのひび割れと断片。風に揺らめきながらも、しっかりと硬さを残して幻想的に反射するダイヤモンドの髪の毛。最も忌まわしいはずなのに、月明かりに照らされて無視できない蠱惑的な光を放つシンシャの毒液などなど。とにかくどのカットをとっても圧倒的なこだわりに支えられた見事な映像美術がそこにはある。「宝石」というテーマを扱う時、そこに必要な大前提はやはり「美しさ」であろう。それも、生半可なものではなく、人類がどれだけ足掻いても、繕ってもたどり着けない、悠久の時を超えた鉱物の美しさ。それを表現するときに、ここまで真に迫ったアニメーションは他に無いだろう。もちろん、そうした映像特性を全て把握し、様々なアクションシーンや「萌え」(?)シーンに適用させ、刺激的な場面を作り続けた映像スタッフの手腕は言わずもがなのことである。やはり京極監督の映像センスってのは広く万人に働きかけるだけの普遍性がある。

 そして、3つ目のポイントは、シナリオ・映像で生み出されたこの世界に最後に命を吹き込む音響面の充実である。生き物の気配がほとんどない、打ち捨てられたような草原でのキシキシと風の鳴り響く音。月人が現れる時の、何とも不穏で、それでいてどこか神聖さを感じさせるような音響。そしてシャラシャラと宝石たちの髪がざわめき、パリンと割れるときにはあっけないほどに儚く散る音が漏れる。そうした音の部分も、また「鉱物」というテーマを扱うときには注目すべき部分であっただろう。

 そして、音といえばこれも当然、中の人たちの話にならざるを得ない。性別が存在しない宝石たちの「個性」。その発声が男性的になるか女性的になるかは議論のあるところだったようだが、最終的には基本線を女性キャストに統一し、その中でも、「宝石の声」をいう土台無茶なリクエストに応えられるような、十分な実力、声質を持ったキャスト陣が集められたのである。特に性別が定かでないという「不詳」の部分と、一体どうやって宝石たちが声を出しているのかも定かでないという「不明」の部分。これを意識しつつも「音」を作っていくキャスト陣のプロ根性は、長年声優というジャンルを追い求め続けている私もやはり頭がさがる思いだ。あとはまぁ、単に私はこの辺りの音域の声優が大好きっていう好みの問題もあるんですけどね。いわゆるアイドル的な高い音域って、一同の中でもカッ飛んで活動的なレッドベリルの中の人・内田真礼くらいだったんじゃなかろうか。残りのキャストがどこまで意図的に選ばれたかは定かでないが、どこか「軋み」のような、個性的な部分を持っているキャストばかりなのが本当に素敵。朴璐美・皆川純子・三瓶由布子・田村睦心が全員配役されてる作品って、もう金輪際現れないんじゃなかろうか。

 あまりにも素晴らしすぎてどのキャストを手放しで褒めればいいのか目移りしてしまうが、それでもなお、今作ではフォス役の黒沢ともよであろう。感想で何度も何度も取り上げているので今更確認もしないが、彼女が「座長」としてこの世界を作り上げたからこそ、この世界は完成したのだと思う。改めて、見事なお仕事に賞賛と、最大級の感謝を。

 さて、2期は作られるのかどうか……。もう、最悪本編は置いといてもいいから、5分アニメとかで「フォスと愉快な仲間たち」っていう日常ものでも観たいわ。

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Infini-T Force」 4→4

 多分劇場版は見に行かないと思います。むしろ劇場で観た方が映える作品だとは思うのだけども。

 CGの作り込みが話題になった作品。確かに格好いいのだろうが、やっぱりタツノコ作品に思い入れがない人間だとピンとこない部分が多かった。CGが売りとはいえ、モーション自体がそこまで面白いものになっているわけではない。というか、わざわざモーションキャプチャーを駆使して「リアルな動き」を再現しているらしいので、アニメのカテゴリからどんどん実写方向に近づいているとさえ言える。ついでに描かれているジャンルのことも考えると、今作ってハリウッドなんかで展開されてるバリバリのヒーローアクション映画(いわゆるマーベルとかそういうやつ)と地続きの作品なんだろうな。実写特撮が得意なアメリカンな連中は実写からどんどん世界を膨らませてCGの量を増やして「バットマン」やらなんやらを生み出し、どうしても金のかかる大規模特撮では見劣りしてしまう日本勢は、得意のアニメジャンルから実写へ寄せていくことでチャレンジしている。2つの全く別方向からのアプローチは、どこかで統合されることになるのかどうか。

 そうして「実写方向へ寄せた」作品なので、「アニメが見たい」と思っている私のような人間の琴線にはあまり触れない。もちろん技術としての練度は評価するし、やりたいことに対しての結果は伴っているという実感はあるのだが、ここからハリウッドが先行しているジャンルを超えられる何かが出てくるかといえば懐疑的でもある。まぁ、それこそ映画版を観てみないと到達点はわからないのだが。

 個人的に評価が辛くなっている要因は、どっちかっていうとそうした道具立てよりも、それを使って描かれたドラマが別に面白くなかったことだと思う。非常に分かりやすいヒロイズムが描かれた筋立てだが、わざわざこの「タツノコヒーロー大集合」という舞台でやるほどのもんでもないのである。ここのヒーローに対しては基本的に敵キャラが1人ずつ。「たぁけぇし〜〜」でお馴染みになったダミアン・グレイさんは割と愉快なキャラだったし、1人1人の敵キャラの個性はあったのだが、それって「ポリマーだから」とか「テッカマンだから」っていう部分はあんまり関係ないんだよね。バトルもそれぞれの個性が活かされたわけじゃないし。というか、4人のヒーローのバトルスタイルにそこまで差がないような……。まぁ、原作ファンにしかわからないようなことをされていたら私は認識できないだけなんだけど、それだとやっぱり面白さの質は「一見さんお断り」ということになってしまう。せっかくの「ヒーロー大集合」という賑々しさが、この作品では全くセールスポイントとして機能していないのである。本家アメリカさんの「ヒーロー大集合映画」ってどういう作りになってるのかなぁ。

 まぁ、結局は「私はよく分からない」というのが最大のハードルなんだが、現代アニメの視聴者でガッチャマン・ポリマー・テッカマンあたりを全部愛好してる人間ってどの程度いるもんなんでしょうかね。「あのヒーローたちがまさかの共闘?!」みたいな衝撃が得られない時点で、あんまり売りにならない気がする。ライダーや戦隊みたいに毎年毎年手を組みすぎて飽きられるのも問題かもしれないが、どの程度のさじ加減なら程よくお得感が出るのか、なかなか難しいところである。

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「妖怪アパートの幽雅な日常」 4→4

 なんだか予想の斜め方向(上か下かは不明)へ突っ走った作品だった。正直、途中から一切妖怪が関係なくなるとは思わなかったわ。

 いや、一応妖怪がらみというか、主人公が修行と便利アイテムにより様々な能力を駆使できるようになったことでトラブル解決の役には立っているのだが、それって「妖怪アパート」の愉快さとはなんも関係ない。「少年陰陽師」っていうタイトルでも別段問題はない設定なのである。まぁ、別にそれでも構わないんだけども、「妖怪」モチーフと「長屋もの」が好きな人間としては、もうちょっとアパート内での人間(妖怪)関係を中心に色んな曰く付きの妖怪を紹介してくれる方が楽しかったかな……結局、アパート内の住人でもメインで活躍してるのは人間が多かったしなぁ。

 では、そんな設定から何を中心にドラマが進むのかというと、これがびっくりするくらいに学園ドラマなのである。特に中盤以降、千晶と青木という2人の教師が関わってくるとその方向性が顕著になり、最終話を迎えるよりも3ヶ月くらい手前の段階で「本当に恐ろしいのは妖怪や幽霊などではなく、人間の方なんですね……」っていう怪談話ではおなじみのオチがすでに用意されている感。また、設定がファンタジックなくせに、学校がらみの人間関係だとやたら生々しいのも特徴で、転げ転げて救いようがなくなっていく山本のどん底人生なんて痛々しくて見ていられないし、確実に頭がイカれている青木の性格も、どこか「こういうぶっ壊れ方した人間っているよな……」という空恐ろしさがある。妖怪よりも、やっぱり人間の方が何倍もタチが悪いのだ。

 そういう激烈学園ドラマとして見ればかなりアクが強かった分、面白いことは面白い。ただ、やっぱりこのタイトルでこの設定だったら、もうちょっと別方向にふくらみを持たせて欲しかったのである。まぁ、完全に身勝手な欲求ではあるのだが。あと、多分長谷による過多なホモ的要素ももうちょい薄めてもらえると助かる。あいつの万能っぷりが一番の妖怪風味だったので、ますます妖怪アパートの影が薄くなってしまった感もあるしな。……やっぱり人間が一番怖いオチやないか。

 まぁ、こんだけごちゃごちゃした作品だったおかげで、キャストが実に賑やかだったのはありがたかったポイント。個人的には「最遊記」の時にも書いたけどイカつい声の関俊彦が活躍してくれるだけで満足する人種なので、学園祭で「突然歌うよ!」になってしまった展開も含めて、そこはありがたかったです。あとはやっぱり山本役の釘宮ですかね。あのぶっ壊れっぷりは、恐怖すら覚えるレベルでした。こういう仕事がまだまだ回ってくるあたり、彼女の天下は終わりがないのである。

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URAHARA」 4→5

 結局原宿ってどんな街なんだろう……俺の中で原宿の象徴がエビフライになっていく……。

 低予算アニメなのは間違いないのだが、与えられた枠内で何か新奇なこと、もしくは珍奇なことをやろうという意思ははっきりと感じられた作品。へんてこ世界原宿を舞台にして、「創造する(クリエイティブ)とは何か」という根源的な問題を考えるという、実は割と真面目な作品であり、ユルい映像からは想像もできないような中身も色々と詰まっている。まぁ、落ち着く結論はそんなご大層なものでもないのだが、思春期の少女のアイデンティティクライシスとクリエイティビティを合わせたテーマ設定は案外キャッチー。序盤の「なんだかさっぱりわからんわ!」というハードルを越えれば、案外普通の青春小説として読めたりもするのである。中盤はギャグあり、スプラッタありで本当にハチャメチャな内容なのだが、それでも映像のデザインが一貫しているので「ウラハラワールド」みたいなものはブレない。こうした「アクの強いデザイン」がショボくともかえって個性になるというのは、なんだか「けものフレンズ」に通じるものがあるような気もする。

 変な出自のアニメーションで変な成果に終わったので、まさに作品のテーマ通りの「サブカル」の極北のような結末になっているのは案外制作側の狙いに沿ったものだったのかも。これを見て改めてジャパニーズ「Kawaii」の文化の根幹がどこにあるのかを考えてみるのも一興かもしれない。途中でちょっとした「グロ」みたいなものが混じってくるのもいかにもジャパンデザインだなぁ、という気がする(「グロ可愛い」って普通に考えたらおかしい概念だからな)。

 そんな世界を作ったのはほぼ4人の女の子だけであるが、個人的にはミサちゃん役の天野心愛ちゃん(13歳)の今後が実に気になりますね。なんと「キノの旅」で2代目さくらちゃんを演じていた子でもあるのです(初代はあの悠木碧!)。今後本格的に声優業に移行してくるならば、「子役上がりにハズレなし」の声優業界あるあるに沿った新たな人材ということに。あと、個人的にはちっちゃいスクーパーズ(白子)役の「吉田有里・森永千才・伊達朱里紗」っていう並びが「それっぽすぎるだろ」っていうのが割と好みでした。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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