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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ひもてはうす」 ー→4

 なんか、思ってたよりアレだったわ(どれだよ)。まぁ、楽しいのは間違い無いんだけど、今までの同型作品に比べてあんまりプラス要素がなかったなぁ、と。

 個人的には、開祖たるgdgdを別枠で考えると、好きなのは「ロボットアニメ」「てさプル」「てさ部」「これ」の順かな。やっぱり中の人コーナーの充実具合によるんだけど、すでに固まったキャスト陣の安定感を見るより、「なんだこいつ?!」っていう不発弾みたいな危険物をおっかなびっくり扱う展開の方が好きみたい。ロボットアニメは野生の西明日香が無残にも爆散した記念すべき作品だったのでね。あと、うまい具合に手綱を握る人間がいるというのもポイントで、やはりロボットアニメは美穂姉ぇのバランス感、そしてどちらの立ち回りも可能な万能素材としての大久保瑠美というトライアングルが本当にお見事。同様のトライアングルはgdgdでも実現しており、こちらは三森が突っ込みに回れるのがむしろ楽な要素だったのではなかろうか。てさ部、てさプルはへご&可鈴というカオスをよくもまぁ、あけこがシメていたな、という感心ばかりが先に立つ。まぁ、なんにせよ「何が出てくるかわからない」が全ての肝だ。

 その点、今回は鉄板の布陣を敷いてしまったが故に、安定感こそあるものの、どこか楽をしている印象がある。そりゃ実家のような安心感ではあるが、それなら実家である「ざきにし」なりなんなりの本家コンテンツを見ればいいわけで。もう少し「なんだこれ?!」っていう化学変化を楽しみたかったところ。唯一の不確定要素としてぶち込まれた木野ちゃんが特に目立つポジションにならなかったのは惜しい。まぁ、個人的にこの手のコンテンツのラジオまで手が回らなくなってしまったという事情も問題があったのかもしれないけども。

 とりあえず、水原さん周りの謎は残したままだし、まだ続編はあるんだよね?

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「アニマエール!」 5→6

 良かったですよね。視聴後に晴れやかな気持ちになり、明日への活力がみなぎる作品。そう考えればチアという題材にもしっかりマッチしているし、製作側が伝えたかったことが、十全に視聴者側に伝わった作品なのではなかろうか。

 今作で個人的に気に入ったのは、チアという題材の程よいバランス感である。「となりの吸血鬼さん」でも触れたが、いわゆるきらら系の日常アニメは、確かに見ていてほっとする部分はあるのだろうが、それが強烈な訴求力にはなかなか繋がってこないという部分である。レジェンドの「ひだまりスケッチ」はさておくとして、世間的にも「ごちうさ」クラスにまで阿漕さ全開で引っ張り上げないとなかなか一本立ちしない。「ゆゆ式」というジョーカーもあるが、あれはもう、例外と考えるべきだろう。ここ最近もずっときらら系は「まぁ、きらら系だし」というので納得し、そのまま終わってしまっていたわけだが、せっかくアニメを楽しむのだから、もう一歩踏み込んだ「これが見たいんだ」という欲求につなげてほしい。

 そこに一石を投じたのが前期の「はるかなレシーブ」だった。ビーチバレーのスポ根作品というのは明らかにきらら系では異質だが、はっきりとストーリーの縦軸を構築することができるスポ根要素を据え、きらら的な物語の枠組みに刺激を与えようというもの。ただ、もともと「ただあるだけ」を良しとするきらら系に勝負事の勝ち負けがはっきりとついてしまうスポ根は折り合いをつけるのが難しく、参考にすべき部分は多かったものの、まだまだ荒削りで要検討といった決着になっていた気がする。

 そして、そんな「はるかなレシーブ」をもう一歩進めたものこそが、まさにこの作品だったのではなかろうか。チアというテーマは、最終話に象徴されるように間違いなく競技性を含んだ因子であるが、採点競技であることに加え、そもそもの発端が「人を応援すること」であるため、徹底した競技体質からは外れたところにある。もちろん全力で「勝ちに行く」チアを描いても良いわけだが、そこはきらら系である。程よく「応援する」というテーマに乗りつつ、まずは楽しむこと、そして楽しませることを主眼に置き、その中でスポーツを通じての少女たちの成長を描いていく。このバランス感は、「はるかなレシーブ」が求めていた「進化したきらら系」の1つの形なのではなかろうか。まぁ、一応似たようなコンセプトの先人がいないか確認したら「ハナヤマタ」がヒットして「あー」ってなったけど。

 まっすぐに上を目指す成長譚を見つつ、その中できゃっきゃうふふする女の子たちを眺める。これで、漠然とした捉えどころのなさを解消しつつ、きららの持ち味を活かすことができる。そんなバランス感覚が素晴らしい一本なのだ。初見の時は「あんまりチアが映えない映像だなぁ」と思っていたものだが、なるほど、このレベルで抑えるのならばむしろ超絶技巧のチア映像はかえって邪魔になるかもしれない。あくまでもこはねの見た世界での「楽しいチア」「明るいチア」が目標なのであって、そこで優先されるべきは女の子の笑顔であろう。最後の最後まで「笑顔」がテーマであり続け、人を応援することが最後には自分たちが応援されることに帰ってくる。なんとも綺麗で、本当に1クールアニメのために用意されたようなシナリオ。こういうのが身の丈にあったベストアンサーなのかな、という気がする。

 各キャラの魅力については以前に個別記事でちょっと触れたので割愛するが、やっぱり「5人チームなのにガチレズさんが2人いる」っていう構図は実にヒドいと思いますね(褒めてます)。最終話で宇希がこはねを受け止めてハァハァしてるのを見てすぐに「役得」っていう言葉が出てくる同士はなわの反応も、冷静に考えると割とヒドいのである。5人が5人で綺麗にチアをやる目的意識が分かれていて、その割にちゃんと相互理解があって連携が取れているという理想のチームワーク。扱い方次第で嫌な奴になりそうなひづめが綺麗に主人公的なポジションに収まったのも気持ちいい。そして何より、天真爛漫、無敵主人公のこはねである。単細胞馬鹿のわかりやすいキャラだが、鳥をモチーフにしたキャラデザのぴょこぴょこした可愛らしさも相まって、素直に魅力のあるヒロインになっている。そして、そんなこはねを支えたのはやはりCVの尾崎由香ということになるだろう。こういう成長を見ると、やっぱり声優のキャスティングを決めている業界の人たちって見る目があるな、って思いますわね。だって、私なら絶対にあの時代のこの子にサーバル任せようとは思わないもの。声の中に、演技の中に何か光るものを見出して育てようって思ったんやろなぁ。この底抜けの明るさがでる声は、ブシロード系列だとポスト三森的なポジションで仕事を伸ばしていけるかもしれません。まぁ、先代が引退するとも思えないけど。

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BAKUMATSU」 5→5

 ごめん、割と好きだった。クソアニメなのは間違いないと思うんだけど、これを真剣に作ろうと思ったスタッフの脳を考えると、むしろ罵倒よりも先に敬意が来る。「一周回って面白い」は評価として使ってはいけないと思っているけど、これは一周回ってないと信じたい。真っ当に、狙った方向で盛り上げるのに成功している。多分。

 先にはっきり言わなければいけないのは、アニメーション映像としては間違いなくクソに分類されるものである。DEENの作画によるBL(?)系作品なのでお耽美方向に爆裂してくれれば映像部分の完成度も上がったんだろうが、残念ながらこちらはへちょい方のDEEN。まぁ、あんまりキャラクターの「格好よさ」みたいなものを前面に押し出す必要のない作品だし、どう考えてもちゃらんぽらんな脚本で荒唐無稽なことをやっているので、あんまり気合の入った画でやられても身が入らない可能性もあった。「これはギャグ……だよな、うん」と思えるようなさっぱりした映像だからこそ、アホみたいな設定でもケラケラ笑いながら観ることができたのだ。まぁ、どう考えても低コストの言い訳だけども、少なくとも女性向けソシャゲ作品だからって「イケメンはイケメンだから良かったよ」とおざなりな感想だけで終わるような仕上がりではないということだ。

 それじゃ、何が楽しかったかといえば、もちろん脚本全般である。本当にいい加減な設定で、タイムリープものとしての完成度が高いとは思えない。しかし、同時期に放映された「刻越えのデリダ」は「あまりにも適当すぎるだろ」というのが大きなネックになったのに対し、今作はもう、「細けぇことはいいんだよ!」というスタンスを最初から表明しているため、「まぁ、どうでもいいか」と思えてしまうのだ。だってさ、「高杉晋作がリーディングシュタイナーを手に入れて、何度も時間を繰り返す覚えゲーを通じてタイムマシンを手に入れた○○○○と戦う物語(ネタバレ配慮)」っていうだけで「は?」ってなるでしょ。何言ってんだって思うでしょ。さらに無限斎には偉人を集めた精鋭部隊がついてるって言われてるくせに、集まってるのが松尾芭蕉とか石川五右衛門でかなり適当なラインナップになってたり、とにかく「なんとなくタイムリープっていうテーマに歴史物混ぜたら面白いんじゃね?」という思いつき勝負で悪ノリしてる雰囲気だけは伝わってくる。個人的に最高だったのは「何故か奪ってきた刀剣を体にぐるぐる巻きにしてる弁慶を倒したらレアな刀を大量にドロップするイベントが発生する」っていうわけのわからない展開ですね。なんだそれ。メタルスライムか。

 大阪ー京都間を蒸気機関車が突っ走るアホ世界に、もう辻褄合わせる気もないんだろうと思ったらラストで無限斎の正体の部分だけやたら丁寧に伏線回収して「意外な犯人」を見せてくれたり、飲み会の勢いでできたコンセプトみたいな話なのに「なんか面白そうじゃね?」っていう部分だけ妙に拾ってたりもするし、油断できないこともあるんだよ。

 こういう変なテンションになれる作品が出て来るとなると、乙女ゲーっぽいソシャゲアニメも油断できないので恐ろしいことである。まぁ、やっぱりクソアニメには違いないのだが……これくらいのクオリティで悪ふざけしている作品もおおらかに楽しめる心の余裕が持てると良いですね。まぁ、ソシャゲの純正ファンがどんな風に今作を見ていたのかはわからんが……。そして「つづく」ってなぁ……どうすんのよ、これ……。単にソシャゲに続くってことなのかしら?

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「ゾンビランドサガ」 6→7

 まだ残ってるもんだ、新たな鉱脈。暗いニュースが多い昨今のアニメ業界に、まだまだ頑張れるという希望を与えてくれる作品。

 お見事な作品だったことは今更論を待たないだろう。そして、今作の場合は成功したといっても様々な側面があるため、なかなか手短にそれをまとめることが出来ないのが悩ましくも喜ばしい。一点突破の分かりやすい作品作りもありがたいが、こうしてどこまでも技巧的で、周到な販売戦略を練り上げてそれが結果を出した作品というのも、例を見ないだけに興味深い。

 本作で明らかなのは、(まぁ、他の作品だってそうだろうけど)きちんと「売ろうとしてウケた」という部分である。端的な要素をあげると、例えば本作が初めて世に出た先行上映会では、参加者はなんと「放送開始までネタバレしない」という誓約書を書かされたという。とんでもない話だし、そんな無茶苦茶をやったらどう考えても最近のひねくれたネット文化の余計な部分に触れて反感を買うリスクもあった。実際、1話目の放送時には「別に大したネタでもないやんけ」っていう反応もあった気がする。パニックゾンビものだと喧伝しておき、そこからひねって突然の「ゾンビアイドル。しかもサガはサガでもまごうことなき佐賀」という酔った勢いで実行しちゃったようなアホみたいなネタは、1話目の段階では本当に出オチ感もあった。しかし、そこで出オチに終わらせないだけの馬鹿馬鹿しいまでの作り込みと、ちゃんとそれぞれの要素を活かそうとする作品作りが、2話目以降に話題性を加速させるエンジンの役割を果たすことに成功したのだ。

 個人的にはやはり衝撃の2話目が最大のターニングポイントだったのではないかと思う。1話目では見えなかったそれぞれのアイドルのキャラの覚醒、そしてその他諸々のアイドルアニメとは一線を画す、なんともやけっぱちなアイドル観。ここで間違いなく「なんちゃってアイドルギャグ」としての評価は確固たるものになった。「とてもじゃないがアイドルとは言えない。でも間違いなくゾンビだし、次に何をやってくれるか気になってしょうがない」という我々視聴者の興味関心は、間違いなく作中の佐賀県民がフランシュシュに対し持っていた興味と同じものである。我々は見事に、プロデューサー・巽幸太郎の販売戦略に乗せられ、フランシュシュの作り出したムーヴメントの片棒を担がされてしまったのだ。

 その後も「アイドルもの」の骨子を大切にしながら、時にゾンビィなブラックギャグアニメとして、時に佐賀の名物を売り出す聖地販促アニメとして、とにかく「ならでは」の展開を連発。特に目を見張ったのはドライブイン鳥をめぐる一連の流れで、地元民すらよく知らんようなマイナーすぎる一介の飲食店を、臆面もなく作品世界の一部として聖地化。アニメを見るオタク層のニーズにマッチした程よいセレクト、そして「これ何?!」という話題性の促進もあり、佐賀のことなど微塵も知らない外部の人間から見ても、「なんか、ご当地愛がありそうな作品だ」と認識させることに成功している。どれだけ物語が進行しても「佐賀から出ない」というルールを遵守し、最大目標はあくまでも「佐賀の救済」なのである。聖地商法を濫用して鷺宮や大洗に続こうとする作品も、自治体も数多く存在していたが、今作のように「とにかく地域活性を」という部分に阿漕なほどに焦点を絞り、臆面もなくそれを達成した作品というのは類を見ない。一体何が良かったのかはまだ経過段階なので答えは出せないが、まだまだアニメの持つ力が活かされる土壌があるということを教えてくれる。

 そして、最終的に本作の中心的要素として稼働していたのがアイドルアニメとしての側面。こちらもすでにいくつもの作品が挑戦し、大成功した作品はそこまで多くない鬼門のような存在。現代アニメでは明らかにキャパを超えた量が供給され、どう考えても飽和状態になっているはずだ。そこに新たにアイドルをぶち込んでも成功する目は薄かったはずなのだが、本作は「ゾンビアイドル」という変化球で入口をこじ開けることに成功し、一度引きつけた興味を絶対に離さないよう、あの手この手で新しい商品を売り出し続けた。7人という人数も1クール作品で調理する上で程よい数であり、ドラマづくりに「死」というとんでもない要素が絡められるために各々の関係性やキャラの構築にも常に新規性を盛り込むことができて退屈しない。変化球のように見えて、「死ぬほどの何か」というキャッチーな要素を確実に盛り込むことができたので、手軽にインパクトを増進することが可能になった。

 もちろん、こうしたイレギュラーな要素をコントロールするだけの脚本の統制力があってこそだ。愛ちゃんと純子ちゃんの悲壮な死に様なんて扱い方を一歩間違えばドン引き要素になっただろうし、まさおの存在もかなりデリケートなもの。さくらが記憶を巡って右往左往する様子も、実際に評価の分かれる部分ではあるだろう。ただ、良きにつけ悪しきにつけ、とにかく話題になり、見てもらい、語ってもらうだけの余裕があるということが、大切なことではあったはずだ。とにかく次週が気になって見てしまう作品づくり。それが今作の場合には1話目の前から徹底して維持された販売戦略だったのであろう。

 ゾンサガムーヴメントがどれほどの持続力を持つかはまだわからない。しかしフランシュシュが確実に「アニメアイドル」という文化に風穴を開けた事実は残るし、まだまだコンテンツとしての伸び代を残しているため、アイドルとして、作品としての進展は望めるだろう。一体どんな展開が待っているのか、我々は一人の佐賀県民として、固唾を飲んで見守るばかりである。

 

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RELEASE THE SPYCE」 5→5

 お手軽になんとなくそういう感じの雰囲気を楽しめるアニメ。「そういう感じ」が何を表しているかは、各々が視聴して判断してください。

 素材は悪くないんだ。本当に。映像部分は綺麗にまとまっているし、アクション回をやるときの動画のひねり方なんかもなかなか面白い。「本格スパイアクション」をやろうという気概は伝わってきて、「可愛い女子高生がちょっとセクシーな衣装でビュンビュン飛び回ったら格好いいじゃない」というシンプルな制作理念は、ありがたいかどうかは別にしても真っ当なものだ。そのためにわざわざなもりを引っ張ってきて目を引く設定にしたのだし、「可愛い女の子がイチャイチャしながら戦っているなぁ」と思えれば、すでに今作の目的の1つは達成されるのである。

 ただ、できればそこからもう一歩先へ進んでほしいというのが正直なところ。全てが「素材」のままで終わっており、最も重要なシナリオ部分までなかなか降りてこない。スパイものといえばそんな気もするし、百合と言われれば間違いでもないし、友情もの、青春もの、生死をかけたダークなバトルもの、どれもこれも嘘ではない。ただ、その全てに色目を使い、「とにかくそれっぽい雰囲気を優先していこう」という謎のうわべ重視姿勢が先に出てしまったため、どれもこれもがかすり傷で致命傷に至らしめるまでにはなっていない。百合要素はそれこそ「ゆるゆり」ばりに適当でも「日常もの」という便利なワードでごまかすことができるが、そんな「日常系百合」とは絶対に相容れないであろう「命がけのハードなスパイミッション」を混ぜ合わせてしまえば、そりゃ右に行けばいいか左に行けばいいかわからなくなるのは当然のことである。結果、「スパイって言ってるけど、こいつら本当にそんな高度な戦いしてるか?」という疑問が消えることはなく、「なんちゃってスパイ」アニメに終わってしまっている。

 割と近い時期に「プリンセスプリンシパル」という佳作が存在したことも今作のアラを目立たせることになってしまっただろうか。あちらは1話完結で少しずつ「それっぽいネタ」を置き、落とすべきところではしっかりと「クールな職業スパイ」という冷淡さや過酷さを描いていたが、本作は百合要素がどうしても「ゆるい」方向に傾いてしまったため、綺麗に命を散らしてみせる愛情みたいなものはあまり似つかわしくなかった。師匠の師匠のお話が作中唯一の死人だし、ラストに持ってきた記憶消去のくだりも一応は感動もののお話だったのだろうが、そこに至るまでの愛情形成がお仕着せのものだったせいでそこまで心動かされる結果にはならなかった。結局テンプレートの域を出ずに「まぁ、そうなるやろ」というくらいで終わってしまうのが勿体無い。

 キャラを掘り下げるのには時間も必要だが覚悟も必要なのだ。全方位に愛嬌を振りまいてもなかなかキャラの魅力は定まらない。何が得られて、何を失うのか。そうした覚悟の中にこそ、キャラをきらっと輝かせる魅力が隠れているのかもしれない。今作の場合、個人的に一番見ていて楽しかったのが邪神ちゃん(仮)だからなぁ。あの子なんて別に大して活躍もしてないし、何かエピソードがあったわけでもないのに、普段の振る舞いとか、登場時と最終話のギャップとかで充分キャラ立ちしてるんだよ。多分、そういうものをもっと見せて欲しかったんだ。

 でもまぁ、繰り返しにはなるが素材は悪くない。思い返せば同じタカヒロ脚本の「ゆゆゆ」だって、1期目は正直よく分からないせいでエンジンがかかるまで時間がかかったものである。もし今作がツキカゲを中心としたなんらかの世界の「設定披露」作品であるのなら、ここから今回の世界設定を活かしたシリーズ展開なんかも見込めるのかもしれない。その時は、もう少しスパイらしい活躍を期待してもいいのだろう。

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「学園BASARA」 4→4

 なんやねんこの終わり方。いや、らしいといえばらしいんだけどさ。

 まぁ、最初に持った印象のままで1クールをそのまま走りきっただけの作品ではある。ただ、最初に「もうBASARAとか興味ないしなぁ、そんなに笑えるもんじゃないよなぁ」とやる気がなかった割には、なんとなく見てたらそれなりの満足感が得られたのは意外だった。思い返してみれば、一応ゲームは1本だけプレイしたんだよな(確か2くらい)。アニメシリーズを通じてキャラもなんとなく定着していたし、とにかく個性だけは一級品のキャラクターを徹底してギャグの文脈でコロコロ転がせばそれなりに楽しいものになるのであった。映像面で目を引く部分は基本的になかったはずなので、脚本面でそれなりに満足できたということでしょう。

 まぁ、これがさらに続いて欲しいシリーズかと言われると特にそんなこともないんだけどさ……。多分今作で一番美味しかったのはお市の立ち位置。どんな展開でもオチを任せることができるキャラになってるのは流石のBASARAクオリティ。

 

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「寄宿学校のジュリエット」 5→5

 期待はずれでもないが、予想外でもない、そういう作品。「ロミジュリ」というタイトルを借りてきてはいるが、結末に至らなければ元の作品が持つどうしようもない悲劇性は踏襲せずに済む。現時点では、「これ、どうやってエンディングを迎えるつもりなんだろう」という部分は気になるところだが。

 マガジン作品にありがちな、「悪くないし、きちんとアニメ化した分の責任は取ってるんだろうけど、そこまで引きつけるような要素もないかな」という作品。CMなんかを見るに、今のマガジンってこういうラブコメというか、恋愛要素が中心になる作品が多い気がするのだが、その中でも一番ベタで、特筆すべき部分に乏しい作品がこれなのだろうか。展開はおよそ分かりきっているし、毎週見たいという欲求を駆り立てないのは残念なところ。映像部分も1話目ではそれなりだった気もするのだが、その後中盤で質が低下したことは明らかであり、決して恵まれたアニメ化とは言えない結果である。アクションあり、ギャグあり、恋愛ありで色々と見せるべき部分は多かったと思うのだが、どこか一点に振り切るわけにもいかず、どんな部分でも怒られないくらいのクオリティをとどめている。まぁ、こういう「喧嘩しない」品質というのももしかしたら求められるものなのかもしれませんけどね。原作を知らない人間がアニメ単体として摂取する場合にはあんまり盛り上がらないのがね。

 でもまぁ、この作品で「足りない」と不平を言ったらそれは贅沢というものなのだろう。おそらく今作で求められる最大の要素はペルシアの愛らしさなのだろうから、その部分がきっちり表現できていればニーズは満たしているはず。その上で軽めのギャグとしての空気は損なわずにシナリオ部分も無理なく通しているのだし、やっぱり原作ありのアニメってのは大崩れせずに話数をつないで行く分には安定した素材なのだ。欲を言えばきっちり完結している作品をアニメ化して満足行くエンディングを見たいところではあるのだが、まぁ、現代でそれを言い始めると身もふたもないしなぁ。できることなら、ちゃんと完結したらその時にはまたアニメ化でゴールまで見せてほしいところなんですけどね。それが叶わない作品が本当に多いからなぁ。

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「うちのメイドがウザすぎる!」 6→6

 安定安心の太田雅彦クオリティ。今作は毎回感想を書くような引っ掛かりがなかったのは口惜しいが、それでも「うまる」に負けないだけの叙情性あり、「みつどもえ」に負けないだけの爆発力あり。最終話でものの見事にマジ泣きさせられるのが本当に悔しいんだけど。光の演出とか、やっぱりずるいし上手いねん。

 1話目時点では毎度おなじみのコミカルな演出の妙に加えてハイパーな動画展開でもググッと目を引きつけてくれた今作。残念ながらそれ以降はそこまで動画部分でびっくりするようなものが出てくるわけではなく、どっか1話だけかなり作画が怪しい回があったのはちょい残念ではあったが、まぁ、普通に考えたら圧倒的な動画リソースを割くようなタイプの作品でもないからな(失礼だな)。とりあえずキャラデザをちゃんと維持して、丸っこいミーシャの愛らしさなんかをキープできればそれだけでも御の字。あとはいくらでもコンテワークだけで見せ場を作ることができる。

 太田作品のすごいところは、本当に「これ、原作読んでもそこまでハマらないんじゃないかな」と思えるような普通の内容でもがっつりアニメとして高いレベルに持ってくるところ。雪合戦回なんて、多分漫画で読んだらすげぇ普通なんじゃないかな。もしかしたらクライマックスに持ってきた両思いエピソードなんかも、漫画だったらそこまで際立った話にならない可能性もある(未読だから勝手に言ってるだけだが)。構成のメリハリもありつつ、ちゃんと見せたいセールスポイントを理解した上での話作りができるというのは、当たり前のように見えて、実はこの業界でもなかなか実現できる人材がいない難しいポイントなのですよ。

 本作の場合、設定は陳腐なのかイカレてるのかすらよくわからないギリギリのライン。「メイドもの」って言えばすでに手垢がついて時代遅れになっているジャンルであるが、そこに隻眼マッチョの元自衛官が出向してくるとなると途端に怪しくなる。「仮面のメイドガイ」みたいに「色物メイド」枠の作品とくくってしまえば理解は可能だが、そこにさらに真性ロリコンの純愛要素まで詰め込まれると、さすがに鴨居つばめの前にも後にも道はなかったのではないかという気がしてくる。わしわしや森川さんはそこまで際立った要素を加味せずに「平穏な学園生活」の舞台設定を整え、そろそろネタ的に辛いか、というところでぶち込まれる第2の核弾頭が鵜飼みどりというこれまたかっ飛んだ危険物なのである。鴨居&二尉の安定コントを見ているだけでも充分楽しく、みどりさんは誰に対しても1ミリもブレずにキャラを貫く強さだけでも惚れ惚れしますよね。本当にきれいに狙った通りの効果が出せている作品。

 そしてまた、すべての中心に位置するミーシャのキャラ造形が良い。これだけ癖の強い連中に囲まれる主人公なので色々と盛り込みたくなるものだが、あくまでミーシャは「つばめに好意を寄せられる対象」であり、絶対的に必要なのは「ロリっ子として魅力的であること」。子供に求められる無垢性を保持しつつ、きちんとメイドどもをコントロールするだけの理知も持ち合わせていなければいけない。登場時は「これ、またガヴリールみたいな引きこもり設定なの?」と思ったが、すぐにお外に飛び出して元気よく遊ぶようになったのは素晴らしい。素直で、それでいてわがままで難しいお子さん。そりゃま、つばめさんでなくても心臓を撃ち抜かれるのはしょうがないところだろう。いや、初潮云々は知らんけども……。多分アニメ史上もっとも初潮っていう単語が出てきたアニメだよな。

 そして、毎度のことながらこれだけの賑々しさを盛り立ててくれたのは間違いなく中の人の力。沼倉愛美の圧の強さが本当に良い方向に出た作品である。ぬーさんって純愛を貫くキャラがすごくしっくりくる印象があるんだけど、だいたいどこか微妙に歪んでるんだよな……。そしてみどり役のM・A・Oとの絡み。こちらも圧が強く、並べてみればタカオとヒエイのコンビ。M・A・Oの関西弁はあんまり聞く機会がないのだが、まさかこんなところで聴けると思わなかったのでちょっと嬉しい。そして、全てを受け切ったミーシャ役の白石晴香。太田作品としては切絵ちゃんからのステップアップだが、見事にその大役を果たしてみせた。地声よりもかなり上の高音域でもしっかり役に乗せられるスキルはなかなかのものだ。今後も、ドタバタと騒がしい太田作品の賑やかしとして活躍してほしいものである。

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「となりの吸血鬼さん」 5→5

 今期きらら枠と見せかけてそうじゃないトラップ枠。まぁ、今期最大の血みどろ枠でもあるので、これはきららじゃないな!(どうだろう)

 基本的にこうした日常系にはそこまでドハマりすることはないので、毎週やんわり見て、やんわり終わっていくだけの印象。まぁ、特に悪い点もないので見ていて苦痛を感じず、可愛い女の子がいっぱい出てくるので何となく幸せな気持ちにもなれる理想的で典型的な日常ものである。1話目の時点で「なにいろモザイクだよ」って言っていた通り、終始きんモザと比較されるような中身だったのだが、あっちだって別にそこまでイカれた作品でもないわけで、突出して優れた部分があるわけでもないが、何かが明確に劣っている印象もない。強いていうなら、やはり鬼畜こけしの鬼畜度合いが段違いなので、明確な刺激成分ではきんモザに劣るだろうか。まぁ、こっちのアカリも別方向にネジが外れてる部分はあったけどね。吸血鬼というとどこか退廃的な印象があり、さらにインモラルなイメージもあり、ちょっと軸をずらしてやれば戻ってこられないところまで異質さが出てしまうはずの題材ではあるのだが、一切そんな際立ちを感じさせず、ひたすらダラダラと話を続けるその姿勢は潔いとさえ言える。

 ところで、個人的に気になったのはこうした作品で「特に理由もなくガチレズの友達」っていうポジションのキャラがよく出るようになったのって、先駆けになるのは一体誰なんだろう。いや、たまたま今期は「アニマエール」の宇希とこっちのひなたで奇跡的なキャラかぶりをしていたのでそう感じただけかもしれないが、きんモザのあややも近いスタンスだ。日常系における女の子たちの関係性ってのは「友情」の域を出ない描写が一般的だと思っていたのだが、あややのあたりからその様相が変わってきたのだろうか。いや、まぁ、そりゃ個人的には日常系の嚆矢と認定しているひだまりの中にはヒロ沙英というレジェンドもいるんだけど、でも、あれはガチレズともちょっと違うカップリングなんだよな……もっというとヒロ沙英の場合、お互いに完全に自分にないものを補い合う「夫婦」の関係性だったのでその関係性に疑問の余地がなかったし、あややが惚れている陽子にしても、いわゆるボーイッシュ系女子で「女の子が惚れている」という状況が理解しやすい。「アニマエール」の宇希にしても、こはねの持つ「圧倒的自己犠牲精神」という要素が惚れる要因になっていることは作中でも明示されているので理解可能だ。しかし、今作におけるひなたの「灯好き」はあまり理由がはっきりしておらず、本当に純粋にガチレズ要素だけで生み出されたキャラなのである。そのあたりも何だか不思議な歪みが感じられる部分なのだが……いや、別に嫌じゃないんだけどね。純粋に不思議だったんだ。「レズ友達」のオリジンについて、何か心当たりがある方はご一報ください。あ、大道寺知世さんはレジェンドなので除外します。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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