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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「政宗くんのリベンジ」 5→4

 番組後の格付けチェックは嫌いじゃなかったよ。へごのへごへごしい笑顔を見てるだけでなんか癒されるよな。

 まぁ、普通のラブコメである。映像面は無難だったし筋立てもまぁ無難。取り立てて悪いところも良いところも見つからず、「ラノベってこういうものだよね」とするりと喉を通り抜けて後味を残さないまま来クールには忘れられていくという、そういう類の作品だ(本作はラノベじゃないらしいんだが)。よかった点をあげていくなら、まぁ師匠は可愛かった。おれ、最初のころずっと頭についてるやつが眉毛だと思ってたんだよね。よく見たら髪の下にちゃんと黒いのあったわ。なんであんなところにチョンチョンつけてるんでしょうね。あと、委員長の軽いノリもまぁ嫌いじゃない。いかにも「脇役」然としたキャラクターなので気楽に見られるってのはあるんだが、主人公に対する手軽な好意とか、なんかストーリーに積極的に絡んでこないポジションで安心できる。

 とまぁ、こうしてみると、なんか不満が残った気がしたのはメインヒロイン勢が気に入らんかったってことだろうな。安達垣はなぁ、最初から最後まで何が魅力になってるヒロインだったのか分からなかったんだよなぁ。残虐姫が残虐であることに別に文句は無いんだ。暴力を振るうヒロインだって魅力的に映ることがあるのだから、安達垣程度ならそこまで問題無いツンデレだと思う。ただ、そのツンの奥にどんな魅力があるのかがどうにも伝わって来ず、政宗も幼少期のどうでもいい記憶なんかさっさと忘れてそれこそ委員長とか寧子あたりとくっつけばいいのに、という気持ちがずっと拭えなかった。まぁ、その寧子の方もヒロインとしてあんまり惹かれなかったんだけども。

 多分主人公のモチベーションが「リベンジ」という今作最大の眼目が上手いこと働いてないのがヒロイン勢を持ち上げられなかった原因で、政宗が「憎しみ」→「愛情」と感情を転じさせるためには相当な負荷が必要。その上で、目的を達成して純粋な愛着になってしまえば、そこに今作最大のポイントが喪失するわけで、どうにも機能不全の感は否めない。プレイボーイを装っているけど実は恋愛下手でろくにコミュニケーションが取れないという特性も、なんだか紋切り型で見どころにならず、視聴者はどんどん政宗に共感を感じにくくなってしまう。まぁ、他のラノベ主人公が共感出来るかって言われたらそんなこともないんだろうけども。

 あんまり頑張って観るタイプの作品ではないと思うので、「師匠可愛いじゃない」を理由にして引っ張れればそれはそれで良かったのかもしれない。あと、なんか食ってる時のころあずが可愛い。

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「この素晴らしい世界に祝福を!2」 7→8

 なんで10話しかないのよォォォォォォ! って山岸由花子ばりに叫んじゃう作品だよね。特に最終話のインパクトが抜群だっただけに、来週から観られないっていう喪失感は尋常じゃない。「ずっとこの世界に居たい」とかいう喪失感じゃなくて、「毎週ネタ見せしてる芸人さんが引退しました」みたいなおっきな刺激のロスなんだもんなぁ。きっちり完結してるアニメなら諦めもつくのだが、今作はまだまだ完結してないから続きが出てくることも期待できるわけでしょ? まぁ、原作の続きがここまで面白いのかどうかは知らんけども。「2期で終わらせておけば……」とか言われるタイプの作品じゃない気がするんだよなぁ。

 今作の愉快さについては、基本的に毎回盛り上がっていたので各話感想で追いかけていただければ良いと思うのだが、とにかくキャラクターの1つ1つの要素を一切の無駄なくしゃぶり尽くそうその姿勢がお見事。異世界系ラノベのキャラクターなんぞ、いっぺんキャラ属性を付与したらそこから紋切り型の描写になってどんどんテンプレ踏襲のマンネリに陥ってしまいそうなところだが、本作では「もうお腹いっぱいだよ!」と思っているところに、お馴染みのキャラがまだだまだだとガンガンにおかわりを放り込んでくる。今期はめぐみんの出番こそ多くなかったが、代わりに駄女神アクアのキレッキレのポンコツぶりが「予算に余裕ができた動画」「ヘチョいキャラデザでも1期は人気が出たという免罪符」などで勢いを増した。アクアのすごいところは、本当にクソムカつく奴だし、全力で「面倒くせぇ」という属性が前面化しているというのに、それでも「愛嬌がある」「なんか無視出来ない」という魅力を発揮している点だ。「女神」+「超馬鹿」という組み合わせがカズマさんとの相乗効果でかなりみなぎった結果であるし、へちょさをも武器にしてしまったデザインチームの勝利だ。そして、もう1人のヒロイン・ダクネスはアクアをも上回る加速と飛翔を見せた。1期時点では辛うじて(ホント辛うじて)パーティいちの常識人だった彼女だが、余計な属性を付与するわけでもなく、ただ単に「くっころ女騎士」というパーソナリティを徹底的に深掘りした結果、これまでどんな世界でも観たことがない残念ヒドインに成り上がった。どんなシーンでも彼女たちは「らしさ」を忘れず、ほんのちょっとの台詞の隙をついて「俺が」「私が」と前に出てこようとする。こんなにも賑やかで、やかましくて、迷惑で、楽しい冒険者もなかなかいないだろう。

 聞くところによれば、今回のアニメシナリオはいくらかオリジナル要素も含んでいたらしいのだが、アニメのみの視聴者である私の目からはどこがオリジナルなのかは分からなかった。それくらいに1クール10話のシナリオとして完璧にまとまっており、余計な部分が一切無い(当然、まだまだ足りないという欲求はいっぱいあるが、それはシナリオ不備からではなく、あくまで飢餓感からである)。まー、細かいことにこだわる必要が無いギャグ作品ならでは、って気もするんだが、脚本構成もお見事であるし、笑いの見せ方も堂に入ったもの。今回は金崎監督自らがコンテを担当した回も多く、相当に心を砕いた作品だったことがうかがい知れる。ギャグアニメの作家としては一定の評価を得ていた金崎さんだが、おそらく今作がこれまでの経歴の中でも「代表作」になるんだろうな。いいお仕事でした。

 まぁ、お仕事が終わるかどうかは分からない、というか、ここで終わらせるのは勿体ないですよね……さぁ、カズマ達の戦いはこれか

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「3月のライオン」 6→6

 ひとまず2期製作決定おめでとうございます。まぁ、ここで終わるわけにもいかないし、当然といえば当然なんだけど。ただ、非常に軸の多いアニメなので、次のシーズンになってお話がどこに飛ぶのかが見当もつかないんですけどね。

 色々と楽しめる作品だった。途中から感想を書かなくなってしまったが、週末のラッシュがきつかったことが原因なので、決して後半にトーンダウンしたというわけではない。むしろ個人的には17話とか島田さんパートが一番良いところだったんじゃないかと思っている。あとニャー将棋。ホントね、1本の作品のはずなんだけど細かく切れたチャプターを上手く利用して色んな側面が見える構成が秀逸でしたね。一応メインは零と将棋について描くお話ではあるんだけど、「零」という人間が「将棋を指し続けなきゃいけない主人公」で、その理由や生き方や悩みや楽しみや、友情や努力や勝利なんかでたくさんの人との関係性が生まれる。あるところを切り取れば将棋に人生を賭けた「ファイター」のお話になるし、別な側面を切り取れば親に早世されて厳しい現実に向き合う中学生の話になる。またあるときはアツい友達に支えられる友情物語になるし、ある時は姉との関係性に悩むホームドラマになる。もちろん、美人三姉妹に囲まれるハーレム萌えアニメだって。そして、そのどの部分についても「ついで」で処理するのではなく、きっちり時間を割いてテーマ性を掘り下げてくれているのだ。誰もが主人公になりうる物語、いつでもクライマックスといえる物語。最近は1クールの短期決戦で「落とし前」をつけなきゃいけないアニメばかりなので、こうして噛めば噛むほど味が出る作品は珍しい。原作もきっと読んでいて退屈しないに違いない(私はアニメ放送中は原作を読めないので分からないんだけども)。

 そして、こうした難度の高いアニメーションを成立させてくれたのが、我らがシャフトという映像製作集団である。今作を評して「シャフトっぽくない」という意見を見たことがあるのだが、むしろこうした「印象」の描写こそがシャフトの最大の武器と言える。その根幹は新房昭之という1人のクリエイターに集約されるわけだが、元々彼が得意としていたのは陰影に特徴をつけた止め絵で見せる間の演出。1枚絵の力を最大限に発揮させる方向性で、伝達が不行き届きになると「紙芝居」なんて揶揄されることもあったスタイルだ。今作の場合はそうした「印象」の演出が「将棋」という何とも難解な存在のテーマとかみ合い、私のような何も分からない素人でも、何となく「戦っている」雰囲気が読み取れたり、そこに大きな求心力があることを感じさせる描写になっている。シリーズディレクターの岡田氏の功績なのか、はたまた新房さんがガッツリ絡んでいるのかは定かでないが、「描きにくい」モチーフを逆手に取って様々な見せ方を挑戦的に組み込み、それが物語の多様性と噛み合って一際賑やかな画面を作り上げる。決して軽くて楽しいテーマばかりではないので普段よりもカット割りは少なめに設定され、1つのシーケンスで伝えるメッセージの取捨選択にも気を払っているだろう。「物語」シリーズのようにぶっ飛んだ雰囲気を出してしまうと、どうしても今作のジワリと染み出すような情感は逃げてしまうだろうし、きちんとそのあたりのメリハリが意識出来ているということ。シャフト演出は単にワンパターンで構成されているのではなく、作品に合わせて、日々進化を続けているのだ、ということを感じさせてくれる1本だった。

 半年後が今から楽しみですね。

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「タイムボカン24」 5→5

 なんか、憎めない作品だった。見始めた時には「何で今の御時世にタイムボカンがこんないい時間に……」って思ったものだが、適当に流し見を続けてると、案外退屈しないという結果に。今となってはちょっと終わるのが惜しいくらいで。まぁ、この設定ならいくらでも再生産して帰ってこられるし、読売系列がタツノコと結託して息の長いコンテンツにしてくれることを心の片隅で祈るような、そうでもないような。

 アニメーションとしては特別見どころはない。映像自体は多分平均値よりやや下くらいのクオリティだった気がするし、中身のしょうもなさも、大の大人が真剣に観るアニメだとは思えない(大の大人はアニメを観ない、とかいう思想の持ち主は帰ってください)。でもさ、こういうしょうもないものこそ、子供の頃は楽しかったのかもしれませんよね。昭和のセンスというよりも「ガキっぽいセンス」だと思うんだけど、子供っぽい単純さとか、とりとめのなさって、別に悪徳じゃないんだ。そして、基本的には単なるダジャレから毎回のメインネタを捻出してるんだけど、たまに「その発想は常人のものではない」みたいなこともあるしね。ガリレオ回とか、次回予告の時点で「どうしてこうなった」感が半端じゃなかったし、鳥取or島根とか、逆にレベル高いわ。面白いかどうかは置いとくとして、このネタの練度で2クールを貫き通してくれたのはありがたい気すらしてくる。

 そして、時折ぶっ込んでくるギリギリのネタ回しは一体誰が対象なのやら分からない飛ばし方で変なトコに刺さる。この作品、絶対に俺らみたいなアニオタに観られることは想定してないと思うんだけど、中の人ネタとか分かりにくいパロディとか、結構混ざってるのよね。そういう、「分からなくてもいいけどとりあえずぶっこんどくで」みたいな姿勢は想定してないだけにダメージがでかい。放送局のプログラムとしっかり連動してるおかげで最終回のアバンみたいな他のアニメじゃなかなか出来ないレベルのネタ回しも突っ込めるし、この枠ならではの貴重な存在感ってのもあったんじゃなかろうか。

 そして、作品の若返りを支えてくれた中の人たちの仕事ぶりもなかなかのものだった。アクダーマトリオの完璧な仕事ぶりは当然として、メインのトキオ・カレンコンビもちゃんとギャグメイカーとしての任を果たしてくれていた。最初から割とたがが外れてたカレンはまだしも、トキオが単なるツッコミ役で終わらずに壊れる局面があるのは良かったなぁ。ちゃんと番組全体で「ギャグを作りますよ」っていう姿勢が見えるんだもん。まぁ、やっぱり若手を引っ張ってくれたのはアクダーマの功績だとは思うけどね。オヤダーマ役のホリも割とやりたい放題やっててしっかりキャスティングされた意味があったのも良いね。「2世キャスト」っていうのはともすると負い目になっちゃうことがあると思うんだけど、今作の場合はあまりそういうところに縛られず、新しいデザインがここから生まれるんだ、っていう気概があった気がする。

 うん、やっぱりまた帰ってきて欲しいな。ラストでオヤダーマ様が「半年間の業務停止」って言ってたし、案外早く帰って来てくれるのかも。

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SUPER LOVERS2」 ー→5

 今期一発目の終了アニメは、「一般向けアニメ内におけるSEXっていう単語数グランプリ」で史上最多を更新したこちらの作品(俺調べ)。もう、性別なんて些細なことなんですよ。偉い人には分からないけど、エロい人にはすぐに分かります。

 なんでかなぁ、最後まで見てしまうんだよなぁ。ここまで全身全霊で「男同士が普通だろ?」って言われると、だんだん感覚が麻痺してくるというか、もうこれで純愛なんじゃないかって思い始めるというか……いや、絶対に純愛じゃないんだけどさ。圧倒的に肉欲だったしさ。いやでも、むしろ男女のノーマルな恋愛を描いたラブの場合、ここまでフィジカルコンタクトについてあけすけに描写することはむしろ少ないんだよね。「素直クールなショタっ子にオナニーの手ほどきをするけど本番はやりたいからやる」とか、絶対相手が女の子だったら年齢制限くらうわけで、放送出来なくなっちゃうからな。もう、そういうもんだと思って処理しちゃえばエロアニメとして……うぅん。

 本作の悩ましいところは、そうして「野郎どうし」という一番の特徴が別に特別なものになってないところ。これ、別に零が女の子でも物語としては何の問題も無く成立するんだ。不器用だけど一途で、魅力的な女の子を飼うホスト野郎の話。ほら、成立する。今期も色んなところで「百合」について考える場が与えられ、私個人としては「百合である必要性」「百合の尊さ」などに思いを馳せたわけだが、今作は「ホモである必要性」「ホモの尊さ」があんまり無いんだ。多分、一番の理由は野郎同士という背徳感とか、社会的な禁忌みたいなものにほとんど頓着せずにイチャイチャし放題だったことだと思うんだけどね。考えてみりゃ、誰を好きになるかは個人の自由なわけで、それが男だろうが女だろうが関係無いってのもまっとうな主義主張ではあるんだよね。ただ、その主義主張のために「ホモ」に特別性を設けないように描写を尽くしたことで、皮肉にも今作はドラマとしての特別さを失ってしまった。これが良いことなのか悪いことなのかは、現時点では何とも判断出来ない。何にせよ、特別さを失ったところで俺に「理解出来ない」ことは変わらないんだし。

 こんだけ未知の世界だってのに、何故か最後まで見てしまうのは……アニメーションとしての平均点が高いからなんだろうな。最近はすっかりそっち系アニメの本拠地になったディーンによる丁寧なキャラ作画はファンにはたまらないだろうし、未知とは言っても「特別じゃない」ので、ドラマの筋立て自体は入って来やすいし。ひょっとして、理解出来ないとかいいながら私の中にホモは確実に浸透しているのだろうか。HELP。多分、ハルたちのママンの声が聴きたいから見てただけなんだよ。そう思って自分を納得させる日々。

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「魔法使いプリキュア!」 5→6

 1年間お疲れ様でございました。もう、この時期のプリキュア・戦隊終わりの喪失感ってどうしようもないよね。

 ぶっちゃけると、過去のプリキュアヒストリーで言うなら個人的には「優良可」の「良」くらいの位置で、昨年のプリプリよりは下に置く作品。でもまぁ、ラスト2話を見せられたらやっぱり評点は上げずにはいられないんだけど。そこはリアルタイム補正ってことでいいんじゃないでしょうか。まさかのブリッジ回が設けられるとは思ってなかったが……まぁ、尺に余裕があるのはいいことだ。そして、放送開始時にあれだけ違和感まみれだった「キュアップ・ラパパ」がこんなにも勇気をくれる魔法になろうとは。

 「優良可」で「優」になりきらなかった理由を色々と考えていたのだが、多分「遊びの部分の少なさ」かなぁ、と思う。個人的に好きだったプリプリに比べると、今作はみらい&リコという2人の関係性で完璧に収束しているため、1から10までその中でお話が回ることになる。もちろんはーちゃんが加わったり、それ以外のキャラもいるにはいるのだが、流石にはる×みな・はる×きら・きら×トワなどの変幻自在のカップリングが全て主力級の破壊力を持った前作ほどのバリエーションは期待するものではない。じっくりと2人の関係構築を楽しむデザインなのだからそこを重点的に観られれば評価も変わるのかもしれないが、個人的にはもうちょっと周りを賑やかにしてもらっても良かったかな、と。言い換えると「せっかく加わったはーちゃんの立ち位置がちょっと損してない?」という気持ちなんだけども。最終的に概念になってるし。いっそのこと初代みたいに2人で1年、3人でもう1年っていう枠組みにしてくれれば骨の髄までしゃぶれたんだろうに。

 メインの構成は「スマプリ」なんかと同じ2部構成になっており、ドクロクシー編とデウスマスト編に分かれていたわけだが、2部になってからやたらとダレてテンションが下がってしまったスマプリと違い、今作はデウスマスト編でのシナリオの回し方も刺激が多かったので退屈しなかったのは良い部分。尺を気にせず贅沢に4人もの幹部を半年でぶっ込み、いっそ使い捨てレベルでガンガン回していったのは英断といえるだろう。途中で旧幹部絡みの話なんかも出てきたおかげで新キャラの方の影がやや薄くなってしまったが、個人的にはガメッツさんたちの復活は嬉しかったし、こういう構成にした方がクシーとデウスマストの差が出せるので結果オーライだろうか(最終話のヤモーさんのオボエテーロは最高だと思います)。デウスマストの最期については……まぁ、エピローグを長めにとるためだからあっけないのはしゃーない(そうか?)。こうして全体を見ると、やっぱりバトル云々を優先させるより、とにかく「友情」を前面に押し出し、その部分まで含めて完璧に風呂敷をたたもうとした狙いはオリジナリティがあり、興味深い構成だったのではなかろうか。ドンパチ好きな身としては惜しい気もするのだが、多分、今作はこれがベストだったはずだ。

 あとはまぁ、全体を彩る雰囲気の変化はありますかね。次作の展開も考えると、やっぱりプリキュア文化全体の変化として、あんまりゴリゴリに汗臭く殴り合うのは世間的に歓迎されていない様子。「魔法」というオブラートに包みながらその実肉体言語でしか語らないのはいつも通りではあるが、それでも今作はアクション部分を活かしながらも、少しずつスピリット方向、ファンシー方向での解決に重きを置くようにシフトしている様子が窺える(格闘部分は劇場版でたっぷり詰め込まれてたからよしとする)。この流れが次作でどのように結実するのかは今から気になるところだ。

 最後に中の人のお話。まぁ、鉄板キャストだったので特に語るべきもないが、1年間座長を務めた高橋李依・堀江由衣の両名にはとりあえずのお疲れ様。りえりーの持つエネルギーが本当に「ニチアサ」向きで、理屈抜きで元気になれるのはありがたかったです。17歳の人については、まぁ、いつも通りに。後半戦になってアツいアツい17歳決戦になったのはちょっと笑った。次作のメインキャストにリアルで17歳くらいの子がいるんですってよ。どうしたらいいかしらね。

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「うどんの国の金色毛鞠」 5→4

 年が明けてしばらく経ちましたが、読売いじめによる毎度の遅延日程のため、16年秋クールはここでようやくのゴールです。今回は感想を書くところまで辿り付いた作品が32本。流石に今期は多すぎたので、女性向けを中心に何本か視聴を中止しましたが、それでもやっぱり数は多い……1月クールはもう少し減る……のかな?

 さて、最後になったのがこの作品というのは何とも因果な巡り合わせである。というのも、ご存じの方もいるかもしれないが、この作品は年末年始にかけて、ネット上でちょっとした話題になったためだ。普段、まだ見ていないアニメについてはネタバレを避けるためにそれなりにニュースなどは回避するのだが、ほぼ視聴も終わろうという作品の話題だったためにうっかりそうした話題を読んでしまった。おかげでなかなかニュートラルな感想ってのが書きにくくなってしまったのだ。普段ならば「まぁ、ネットの噂かもしれんし」というので眉に唾を付けて見れば終わる話なのだが、今回の騒動、たまたま私の印象にすぽっとはまってしまう中身がありましてですね。それが、脚本家・高橋ナツコに対する不信感である。

 以下の文章もあくまで「ネットで見た」というクソみたいなソースを元に膨らませているので話半分で読んでいただきたいところだが、私は以前から、高橋ナツコという脚本家は苦手だった。当ブログでも何度かその不信感をあらわにしているのだが、更にブログ開設以前の記録まで遡って調べてみると、どうやら「地獄少女二籠」の時代に、各話脚本で高橋ナツコ回だけやたらとクオリティが低い、ということに不満を持ったのが不信感の始まりらしい。「クオリティが低い」という言葉をもうちょっと掘り下げると、例えばそれまでのエピソードとキャラの言動が繋がらないとか、積み上げてきた伏線を無視して勝手な行動を起こすとか、さらに1話の中に絞っても、キャラの行動がちぐはぐでどうしてそうなったのか分からないとか、そういう事態が起こっていたらしい(当時の記録に書いてあるだけなので、詳細は覚えてませんが)。そして、今回の騒動でとあるアニメ監督が高橋ナツコに対して漏らした不信感が、当時から私が引きずっていた直観に一致しているのである。「この人、本当に回りの脚本読んでるのか?」と。1話ごとの脚本なら違和感程度で済まされるが、彼女もキャリアを積み、一時期からはシリーズ構成を多く担当するようになる。そして、個人的には彼女のシリーズ構成アニメは大体「あかんかった」という感想になるのである。そういう結果だけを見ると、今回声を上げた監督の話も、あながち嘘ではないのかな、と思ってしまうのだ。

 実際、今作においてもそうした不信感に沿った結果が出てしまっていると思う。原作が続いている漫画作品を1クールのまとまったシリーズに落とし込むのは繊細な作業を必要とするのだが、最終話を見る限り、少なくとも全体で統制の取れたデザインにしようという意識は感じられない。ポコは何故、宗太の前に現れてあんな行動を取ったのか。そして姿を消してしまったのか。1シーンだけを切り取ってみれば「それっぽい」ことは語られているのだが、シリーズ全体を見ると、宗太が香川県に対して抱えているコンプレックスじみた感情などもすっきりと落とし込めるものではないし、「綺麗なエンディング」を向かえるための準備はできていない。あくまで感覚的な「据わりの悪さ」なので気にならないという人もいるだろうが、シリーズ半ばの時点で、「このアニメは結局何がいいたいんだろう?」という部分があやふやになり、なんだかヌルッとした印象だけが残ってしまった。このことが高橋ナツコの影響なのかどうかは定かではないが、あんな騒ぎがあった後だと、「宜なるかな」と短絡的に結びつけてしまうのは致し方ないだろう。映像面などで大きな取りこぼしはなかったのだが、そうした外的要因もあっての後味の悪さから、点数は下げざるを得ない。

 と、ここまで書いて、気になった人もいるだろう。そう、件の監督の暴露話には、主演声優、古城門志帆のことも言及されていたのである。そのことにも触れないと記事としてはフェアではない。曰く、監督のお気に入りだから実力不足なのに主役にぶっ込まれた、という話。上述の脚本家の話を本当だと信じるのなら、こちらの声優絡みも本当だと考えるべきだろう。しかし、個人的にそっちについては特に問題視しない(あんまり触れたくないってのが正直なところだが)。その監督は「明らかに実力不足だと判断した」と書いていたが、個人的にそうは思わなかったからだ。まぁ、私は原作を読んでいないので、ポコのイメージに差があるのかもしれないけど、元々古城門はプリキュアのアロマのイメージだから、人外キャラに割とすんなり馴染んだのよね。そして、私は実力が伴うなら、キャスティングにいくらかの社会関係が関与するのは仕方がないと思っている。だって、「配役側とのコネクション」が否定されたら、全ての指名キャストが否定されるわけでしょ。特定のアニメ製作者は「この人の声だと思う」ってんでキャラを作ったり、最初から決めてる場合もあるわけで、そこに必ずオーディションを入れろ、というのは暴論だ。そもそも、全てのキャラについて希望した声優何十人、何百人と全ての声を聞いて毎回選べるわけがないのだから、どこかで効率化が図られるのは自然な流れなのだ。まぁ、今回の場合はそのオーディションも絡んだ上での話なので疑惑や不満が渦巻いているわけだが……それより深いところの話までは我々は知る由もないのだから、「古城門の演技は別に悪くなかったし、視聴者に不利益は出ていない」というので気にはならないのだ。実力不足ってんなら「ぽてまよ」時代の花澤香菜とかの方がよっぽど問題だと思うのだが、花澤先生の現在のスキルを考えると、業界の人たちってのは我々素人には見えないよう「原石」を掘り起こす先見性を持ってるのかもしれないし。なかなか難しいもんです。

 なんか作品とは全然関係無い話ばかりになってしまったが、まぁ、たまにはこういうきな臭い話にも触れておいた方が、私のスタンスも明示化出来るってもんでしょう。結論をまとめると、「中原麻衣の方言キャラは最高」ってことだ(いつも通り)。

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「響け!ユーフォニアム2」 7→7

 あけましておめでとうございます。やぁみんな! 大体3ヶ月に1度は現れる京アニ大好きおじさんだよ。ユーフォは楽しめたかな? 僕は楽しんだよ! 知ってるだろうけど!!

 というわけで、「ユーフォはユーフォだった」というだけで説明が終わってしまうのが本作。毎週毎週脳汁を垂れ流しながら感想文を書いていたので、これ以上語るべきことはあまり残っていないはずだ。毎週本当に密度の濃い作画でもって容赦無く見たいものをぶつけてくる。このニーズにばっちり応える作品提供をし続けられるのが、京アニという化け物スタジオの力なのである。

 ただ、よく見ると今回の点数は1期よりも下がっている(1期は最終的に8点を付けている)。私の規準だと、7点なら1クールに1,2本出るレベルだが、8点となると年に1、2本出るか出ないかのレベル。そこにはやはり差があったのは認めなければなるまい。本作が1期よりも劣っているのは、純粋に脚本部分である。鎧塚騒動のエンディングの時に一番はっきり現れたのだが、1つ1つの問題に対する解答が割と適当なのである。希美と鎧塚の関係性は未だに納得いってないし、その後のあすか先輩の参加するしない問題についても、一応は片がついたように見えているが、結局彼女が母親とどういう形で和解したのかが描かれておらず、消化不良の部分が残っている。黄前家のお家騒動もそうだし、麗奈の問題だってまだ終わったわけではないだろう。1つ1つのパーツを分解していくと、「起承転結」の「結」の部分に難が多いシーズンだったといえる(シーズン全体を通じての「結」に文句はない)。まぁ、1期があまりにも素晴らしすぎたために対比でまずく見える部分はあるのかもしれないが……少なくとも1期の大吉山に勝る話数は出てこなかったし、細かい部分での不平不満はいくつか残っているのである。

 しかしまぁ、2期は1期以上に焦点が絞られていた、という見方も出来る。どういう視点かというと、主人公としての「黄前久美子」の存在をきっちり着地させるという目的。1期は橋の上ダッシュなどの力業でメインヒロインらしさを主張した久美子だったが、2期ではひたすら家政婦ポジション(目撃者ポジション)をキープし、「こいつ、見てるだけで何にもしないな」という状態だったのだが、大ボス田中あすかとの対決では、その「見てるだけポジション」を逆手に取り、今まで見せなかった久美子らしからぬ立ち振る舞いで逆転ホームランを放った。最終話も含めれば2打席連続の特大ホームラン。2期全体を見るとあすか先輩や麗奈の魅力はやや低下したが、その分、久美子が全てを拾い上げ、作品をてっぺんまで引っ張り上げているのである。その部分については文句のつけようがないだろう。

 あとはまぁ、1期と比べて演奏シーンはどうかとか、女の子の顔は可愛かったかとか、そういう部分を見ていくだけ。そして、京アニがそんなところで落ち度を見せるはずもなく。やはり、現代アニメーションの中ではダントツの完成度を誇る仕上がり。よくもまぁ、こんな変態的なクオリティを維持し続けられるものだと毎回感心するばかりである。今後別なスタジオが「吹奏楽アニメ」に挑戦しようとしたら、尋常じゃないプレッシャーになるだろうなぁ。

 中の人については、そんなわけで久美子の中の人、黒沢ともよちゃんが文句無しでMVPだろうが、個人的にはあすか先輩の中の人、寿美菜子の強さも見逃せない。美菜子はいつの間にやらこうして「らしさ」を確立したのだろうなぁ。第一印象だと「スフィアの残り1人」だったのであまり好きじゃなかったはずなんだが、今となっては「美菜子でしか出来ない役」がこんなにもあふれている。こうして、伸びていく声優の功績を見守るのが、声優ファンの一番の歓びなのです。

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「ブレイブウィッチーズ」 6→5

 なんで13話が特別上映なんですかね(棒)。まぁ、その辺を多くは突っ込むまい……。

 万策尽きてしまったというネガティブな要素はあるものの、それ以外の点ではそつなくこなした一作。中盤多少ダレる部分もあったかもしれないが、まぁ、どうしたって新規で登場するキャラの導入話ってのは似たような展開になりがちだし、これから盛り上げるために必要な手順だと思えば我慢出来るレベルだろう。きっちりシーズンラストでの盛り上がりは見せてくれたのだし、構成自体に不満は無い。

 そして、最大の注目点は何と言っても502のメンバーがどんな連中か、というところ。大所帯のチーム全員にスポットがあたる本シリーズ。前作「ストパン」の場合、2クールたっぷり使って芳佳と周りの面々の交流を描き、気付けば1人も欠くことが出来ない、素敵な仲間達になっていた。今作も基本的に構造は「ストパン」と同じで、1話1話でスポットを当てるキャラを変え、ゆっくりと導入していく。まだ全員が綺麗に「お当番」を勤めたとは言いにくいが、前作同様に「2」があることを期待すればある程度の偏りも気にならない。重要なのは、ひかりと大きく関わることになる管野、ニパあたりをしっかり描き込むことである。前作ならリーネやペリーヌに当たるポジションだね。少なくとも管野のツンデレヤンキーっぷりは存分に発揮されていたし、ニパもその「不幸体質」に加えて理屈抜きの人の良さ、そしてちょっとしたアホさなんかも魅力として定着したので、この辺りの面子については文句のないところ。ロスマン先生やクルピンスキーのやり過ぎ感も割と楽しかったですよ。個人的には隊長がもっとバトルで活躍出来るようなシナリオも欲しかったところだが、そのあたりは全部2期目に期待したいと思う(あればね!)。

 全体的なシナリオに大きな不満は無いし、前作とのコラボもエイラーニャを通じてある程度実現。理想的な2期目になっていたが、まだまだ「スタートダッシュ」の段階であると考えると評価は保留したいところ。「ラブライブサンシャイン」と同じ立ち位置で、「まだまだひかりの活躍は追いかけていかないとね」という段階なのだ。その上で点数が下がっているのは、1つには「明確な新鮮味に欠けた」ということ。まぁ、王道展開なので無理に捻ったことをやられるよりはこちらの方がいいのだが、やっぱり空気を読みすぎていちいち手伝ってくれるネウロイさんの存在なんかは違和感のあるところで、もう少し独自に世界観を掘り下げて「話を進める」要素は欲しかったかもしれない。そして最も大きな減点要素は、巷でも散々文句を言われているが、CGデザインの劣化である。うーむ、まさか時代を経てCGデザインがヘボくなる作品があるとは思わなかったわ……。いや、どうだろ、脳内で美化されてるだけで、前作も似たようなクオリティだったっけかなぁ。でも、ストパンのいいところは、空戦ではCGを上手く利用して滑らかな滑空描写を実現しつつ、作画パートでは萌え画として純然たるデザインを確立出来た点だと思うのだが、今回はどうにもCGが「目立つ」カットが多くなり、いちいち興が削がれる結果になってしまった。この辺りもひょっとしたら「万策尽きた」ことに繋がっているのかもしれないが……。ベースとなる作画状態は悪くなかったため、そこだけはとても残念。2期があるなら、もうちょっとCGの使い方を工夫して欲しいところだ。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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