最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「学戦都市アスタリスク」 4→5 これの点数あげるのも変な話なのだけども……まぁ、基本的に5点は「平均点」の意識で付けるものですので、特に褒めるという意味があるわけではないです。 「落第騎士」とのあまりの被りっぷりが注目された今作。もちろん、最後まで放送を続ければ少しずつ差は出てくるわけなのだが、今作と「落第騎士」の差というのはあっちが色々と視野を広げてストーリーを作っていったというのに、こちらの作品は頑なに「学戦都市」というそのただ1つの設定から離れようとせず、その中だけで話を続けていったことだ。主人公も特に何かピンチを迎えることもなく順調に姫様との愛情を育み、回りの女の子の数ばかりが増え続け、そして二人は幸せなキスをして……終わったわけではないけど、まぁ、「もうちょっとだけ続くんじゃ」みたいな終わり方だったし、その辺の部分も「落第騎士」の「きっちり終わらせた」エンディングとは対照的と言えるのかもしれない。 こうして「ひたすら設定の外に出ずにいまいちよく分からないバトルを繰り返すだけのラノベ」ではあったが、最近は私のラノベ評価基準も滅茶苦茶になってきており、「まぁ、画は悪くなかったし、女の子もそれなりに可愛く描けていたからいいんじゃない?」ってのでこの点数なわけだ。「落第騎士」と比べるとこっちの方がお姫様と直接手を組んで戦っている部分が多かったのでまっとうな「スポ根的恋愛もの」としては分かりやすかったし、なにより、ロリ系の娘が2人とも良い配置なんだもの。特に声が。うん、ようやくしーたむはまともなヒロイン役を担当することが出来たのだな。井澤詩織・小澤亜李というとんでもないチームにロリっ子を回したために、他の現場ならロリに回っているはずの加隈・東山両名がそれなりに年齢を引き上げた役を担当。特に奈央坊は「落第騎士」で妹、こっちでは生徒会長という180度違う役作りが面白い。次回予告で毎回出ずっぱりだったおかげで、今作は生徒会長がメインヒロインを食ってしまった感もあるな。あの謎のモデリングはなんだったのだろうか。 こうしてみると、どうやら点数を上げた理由の多くは中の人要素であるらしいぞ……むむ、しょうがない、声ヲタだもの。ゆーみんと樹里ちゃんの姉妹役とか、それだけで応援したくなるしなぁ。なせば大抵なんとかなる。 PR 「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」 5→4 うーむ、なんかこう、ピンと来ない作品だった。ピントコーン。油断すると事務所に潜んでるピントコーン好き。いや、関係無い。 放送序盤はそこそこ感想も書いてた通り、色々と気になる要素はある作品だったんですよ。まず何よりも映像は間違いなく綺麗。TROYCAはこれが事実上2つ目の元請作品になると思うのだが、全体的な雰囲気のとりまとめは割とセンスがよいし、地味な画面でもちゃんとテーマを持って描いてくれているのが分かる。じっとりと薄暗く、どこか気分の晴れない北海道の大地。そういう独特のジャパニズムじみた湿り気みたいなものは、今作の持つ「骨」というテーマに合致した映像製作だったのではなかろうか。動かし方についても文句の出る部分はなく、少なくともアニメーションとしては充分及第点に達している作品だった。もう少し女の子の区別がつくように描いてくれればベストだったのだが、まぁ、今作の場合は最悪でも櫻子さんさえ引き立てられれば問題は無いだろう。 ただ、そうした映像でもって描かれたお話の方について、何がやりたかったのかが結局最後までぼんやりとして見えてこなかった。骨が絡む「検視もの」がやりたいのだとしたら、どう考えてもセッティングがマッチしていない。市井の標本制作者と単なる高校生がタッグを組んだところで、普通に生活していたらなかなか人骨絡みの事件に出くわすことはないだろうし、その捜査を請け負って事件解決に導く展開なんてのはますます無くなる。そのため、櫻子さんは探偵というよりも「無闇に色んなことに詳しい人」みたいな扱いになり、毒物の分析から指輪の鑑定まで、あんまりこだわりがなさそうなフィールドにまで引きずり回されることになった。いや、むしろ骨で作った指輪なんてのは「骨アニメ」としては変化球なので面白い素材ではあったのかもしれないが、そこから一本のシナリオ(しかも何となくミステリっぽくしなきゃいけない制限付き)を作れと言われたところで、そうそう簡単に面白いお話が出てくるもんじゃない。その結果、今作のシナリオは「あ、ふーん」「そうなんや」「なんでそうなるねん」みたいな小声の突っ込みしか出てこないものになってしまっているのだ。 ミステリとして大きく欠けているものはなんだろうと考えたところ、ひょっとしたらそのうち1つは「謎解きに対する訴求性」なんじゃないかと思った。「謎」っぽいものが出てくるが、それは別に「あんまり解かなくて良さそう」なのである。指輪の話なんて最たるものだったが、その他の事件でも無理矢理人命の危機に陥った場合を除くと、「その程度の興味で首突っ込む気にはならんわ」っていうお話が多い。そりゃまぁ、入り口が「早死にするという妄想に取り憑かれた実業家を論破しろ」だったとしても最終的に人命救助にこぎ着ける可能性はあるのだろうが、そういう急展開の場合には「エキサイティング!」という感情よりも「その理屈はおかしい」っていう冷めたコメントが先に出てしまう。櫻子さんのテンション自体がそこまで高いものではなく、世界全体がしっとりとしているせいか、そこで頭の悪そうなイカれた事件が起きると、なんだかすごく浮いてしまうのである。地味なことをやってても「別にどうでもいいやん」という気分になり、派手な展開がくると「なんか違和感」となる。うーむ、八方ふさがりだ。何をするのが正解のアニメだったんだろう。これだから話を膨らませにくい日常の謎って難しいんだよな。ばあちゃんのプリンの真相話なんて全部憶測でしかないことに加えて、「なんで今そんなこというねん」っていう印象しかないからな。しかもあの話を始めたのは櫻子さんじゃなくてばあさんの方だからな。割とみんなしてサイコパスじみている世界なのだ。 最終的には花房という「巨悪」の登場を匂わせて物語は終わる。原作がまだ完結していないのだから終わり方がふわっとしてしまうのはしょうがないし、1つのまとめ方として決して悪いものじゃないのだが、花房という巨悪を用意する理由自体があんまりわからんのよね。金田一における高遠みたいなポジションのキャラを作ったってことは、櫻子さんは「名探偵」になるために積極的に活動しなきゃいけないわけだ。じっちゃんの名に賭けないといけないわけだ。でも、あの人そんなモチベーションないやろ。全体的に話作りが噛み合ってない感じが……まー、ラノベ世界のスタンダードはよく分からないので、この展開で盛り上がることもあるってことなのかな……。「氷菓」に引き続き、やっぱりこのジャンルはハードルが高いよ。 「DD北斗の拳2 いちご味+」 5→5 まだまだ攻め続ける大地丙太郎監督の気概、僕は好きですよ。 (元々1期の時点で)あんまり世間の話題に上ってない今作。「おそ松さん」があれだけぶち当てたんだからこっちに波が来てもいいはずなのに、何故かこちらは一切そういう気配はない。頭身か? 頭身が悪いのか? いや、中身もだいぶ違うんだけども、個人的にはテニプリもヘタリアも分からないから、何が理由で「そういう」スイッチが入るのかっていうのは未だに不思議でしょうがないのよね。まぁ、「これにはスイッチがない」のは何となく分かるけどさ。 正直、期待してた2期目とはやっぱり違っていた。設定を学園ものにガラリと変えたことがあんまり良い方向に効いてなくて、元々あった「あの北斗三兄弟がコンビニでバイトを?!」っていう出オチ感のあるネタも使えず、単に「キャラが何となく似てるだけの違うギャグ」になってしまったところは2期目故の辛いところ。また、最初にも気になったがショッカーO野のナレーションが無くなってしまい、ネタを回す時のメインウェポンがバットの突っ込みだけになってしまった。そして、このバットの突っ込みが必ず同じだから面白くないんだわ。むしろテンポが損なわれる要因になってて、不条理ネタの多いこの作品ではかなり損してる。もう突っ込みなど不在、もしくは適宜役割を回しながらナチュラルにボケ倒す世界にしてしまった方が向いてた気はするんだ。ショッカーO野版のナレーションも「ボケにボケを重ねる」風だったからネタを加速出来た部分があると思うし。そうした点を見ると、今作はいささかネタ作りで迷走してしまったかな、という残念さはある。 でも、やっぱりところどころに根深い執念みたいなものが感じられる貪欲な作り込みは好きなんだよね。本当に一昔前のネタ回しになってしまっているのかもしれないが、こちとら一昔前の人間だし、それで別にいいんだ。余計な歯止めをかけずに信じる方向性に邁進してくれているのを観る方が楽しいに違いないし。個人的に最大のセールスポイントは、「未だにこんな元気で楽しそうな神谷明の姿が見られる」ということ。今期はほぼリュウケンメインの作劇になっていたので、毎週毎週ジジイ大活躍ですよ。全く衰えない神谷明の楽しそうな声が聞こえてくるというだけで、僕は満足出来ます。この様子だったら、今すぐにシティーハンターとかキン肉マンをやれって言われても問題なくやれるんじゃないかな。若手を引っ張っていくその姿勢が本当に素晴らしい。あ、あと個人的には自賠責ニャンも好きでした。出オチかと思ったら想像以上にしぶとかったな。 そして、むしろこっちの方がインパクト絶大だったのが「いちご味」。ネタのやけっぱち感は「DD」以上であり、こちらにも「銀河万丈のホントのホントに無駄遣い」感がたまらない。2分間銀河万丈が「それが大事」を歌うだけのアニメって、凄くない? 他のキャスト連中もそれなりに豪華だったはずなのに、こにたんが「あの万丈さんは地獄だよ、アフレコ現場だから笑っちゃ駄目なんだもの」って言ってたのはホントに可哀相としか言い様がない。あんな楽しそうな万丈さんが毎週観られるってだけで、もう作品の1つの価値として認めてしまって良いのではなかろうか。 「終物語」 5→5 ひとまず一旦休止、みたいな扱いなのかな? 別にここで終わるわけではないのよね。原作読んでないのでそのあたりの展開がいまいち分からないけど、ばんばん新刊のCMやってるんだから終わってるわけないわな。 ひとまず1クール分の内容で一旦まとめておくと、今回はこれまでのシリーズの中では中庸程度の評価になる。個人的にはどれだけ尺が詰まってぶっ飛ばしていたといっても、第1作目「化物語」はそのストイックな画面構成の妙を高く評価している。現代シャフトの到達点の1つとして「化物語」(と「ひだまりスケッチ×365」)は外せない存在だ。それに対して、続いた「偽物語」は評価が落ちる。まー、いくらなんでも尺が間延びしすぎてたからね。「セカンドシーズン」についてはピンキリかな、という印象。単発作品だと「猫物語(白)」は秀逸。「憑物語」も割と好き。その他省略。そんな作品の中でも「可もあり不可もあり」といったところで、平均点くらいの出来だと思う。 良かった点を挙げると「そだちロスト」のスパッとまとめた切り口は良かった。老倉育というキャラも充分立っていたし、そこに関わる阿良々木さんの立ち位置、そして扇ちゃんと羽川というポジショニングが綺麗。存分にヒロイン勢が魅力を発揮出来たし、アニメとしての構成もなかなかスリリングで楽しめた。それに対し、「しのぶメイル」の方は若干間延びした感がある。台詞量を考えれば相変わらずこれでも尺が足りないくらいではあるのだが、何故足りなくなるのかといえば、それは西尾維新特有の「持って回った上にくくりつけて遠くにぶん投げたところを拾いに行かせる」くらいの言い回しのせいだ。むしろそういう衒学的(?)な部分を引っぺがしてしまえば割とシンプルな話が多く、「おうぎフォーミュラ」のネタ、そして「そだちリドル」「そだちロスト」の解答も取り立てて斬新なものではない。そんな中でも、残念ながら「しのぶメイル」のメインストーリーはだいぶ弱い。忍と「1人目」の関係性、そして「一人目」と阿良々木さんの関係性を描いた内容だが、例によって最後の決着は釈然としないものになっているし、「ここまで引っ張ってそれかよ」という腰砕け感はいかにも西尾維新。それだけ読者を煙に巻いてふざけたオチになっているのなら笑いもするが、今回は割とフツーの「恋愛もの」みたいな終わり方になってしまっている。もう一捻りしてくれれば面白味もあったのだろうが、流石にこれではあまり読後感は良くない。 まぁ、あくまでも今回は「途中経過」でしかないわけで、このお話が前振りになって、次のシーズンで爆発的に盛り上がる可能性だってゼロではないだろう。そうなった場合には大人しくシャッポを脱ぐしかない。今回のお話だって「猫物語」の裏の話だった、っていう時系列的な部分はそれなりに面白い要素だったのだし、単なる痴話喧嘩だと思っていた今回の話がこの後のエピソードに大きな影響を及ぼす可能性はあるんだろうさ。 ガタガタ文句は言ってみたが、結局いつも通りに丸め込まれて観てしまっていますよ。わざわざ1期最終回とセッティングを合わせるために最終話でガハラさんと寝っ転がりながら(今回は電話で)イチャイチャするシーンなんかでちょっとキュンとしたりもしますよ。そういう小ずるい演出は、今後も抜け目なく実行していって下さい。次を楽しみにしてます。 「緋弾のアリアAA」 5→4 色々と惜しい作品。風穴はあかなかったけど、変な引き笑いみたいなものは要所で起こってましたね。あとちょっと頑張れば、良い作品だったと幸せな幕引きになったのかもしれないが……やはり、どこまでいっても「緋弾のアリア」であった。 元々1期目の印象は全く良くない状態であり、今回、スピンオフ作品のスタートということで、「スピンしてオフっちゃえば意外に良いものが出てくるのでは?」という期待があった(と、新番チェックでは書いている)。そして、実際に「意外と良いもの」は出てきたのだ。感想を書いたのは4話目だけだが、レズレズ一直線のバトル内容はキャラもぶっ飛んでいたのでかなり楽しかった。具体的には志乃さんや鳥取様が頑張ってくれる話数、7話8話あたりは本当に馬鹿馬鹿しいし、いい感じの狂気もあったので楽しませてもらった。まー、私が基本的に百合というだけで肯定的だってのもあるけど、志乃さんのキャラの尖り方は掃いて捨てる程ある百合キャラの中でもなかなかに際だっていて良かったと思うのです。そこにツンの要素を絡めて「ヤンツンデレ鳥取お嬢」というフィールドを開拓した高千穂さんだって、なかなか見どころのあるキャラだ。こういうキャラの個性を活かして物語がまわるのであれば、世に百合アニメは多けれど、それなりに爪痕を残すことが出来ていただろう。 ただ、繰り返しになるが、やはり今作は「緋弾のアリア」だったのである。普通、アニメってのは力を入れるべきエピソードに作画リソースを傾けるものである。そして、銃の扱いに長けた「武偵」というよく分からない存在が主人公であるなら、力が入るのはバトルシーンのはずだ。それなのに、何故か今作はバトル回になると格段にスペックが落ちるという謎のリソース配分になっている。いや、それ以外の回が特別良いというわけでもないが、何故かバトルが軒並みショボい。いや、ショボいを通り越して何してるんだかよく分からない。高千穂戦の展開もシュール過ぎて頭がグラグラしたし、ラストの水蜜桃の展開もそれまでの世界観から逸脱していて何を伝えたいのかが分からない。せっかくあかりがチートキャラなのだから、そのあたりの技能を存分に活かせば良かったのだし、ハードにするならばもっとガンガン銃撃戦をやって、メインキャラの1人か2人殺すくらいの勢いでも良かったはずなのだ。しかし、何故かバトルがギャグパートと紙一重なのである。さらに、バトル展開の理屈のこね方も1期に続いて「なんじゃそれ」という妄想設定が多い。武偵の設定自体が割と危ういが、そこにあかりのチートスペック、そしてそこから繰り出される謎の暗殺拳に至るまで。その突飛さは描き方次第では大きな武器になったかもしれないのだが、やっぱり本作では「なんじゃそれ」。シュールな作画と相まって変な笑いには繋がったかもしれんが……。 まー、元々あかんと思っていたものと同じ作者が書いた作品なんだから、シナリオ部分で大きく質が向上するってことはないわな……でもまぁ、1期よりも「楽しむ部分」が明確に出来たのだから、素直にその部分をプラス成長だと見てもよいのかもしれない。今作からさらにスピンオフすれば、もっと面白くなるかもしれませんよ。その時は是非、「鳥取においでよ! 高千穂さん」、もしくは「志乃さんの足下はあかりの私物で埋まっている」とかで。 「ワンパンマン」 6→6 当初の予定通りに、期待されていたものがそのまま出てきたアニメ化。まぁ、簡単にいってはみたものの、これを実現するのがどれだけ難しかったか、って話でね。 アニメ放送が始まってから、Webで公式に見られる部分はちょこちょこと読んでみたのだが、今作の恐ろしいところは、原作漫画からして既にアニメ的に大仰なモーションがふんだんに取り入れられているところ。「アニメはそれをそのまま動かせばいいだけじゃん」と言われりゃなんだか易しいようにも見えるが、もちろん、そんなわけがない。むしろ原作であれだけの描き込みがなされ、しかもアニメを意識したようなダイナミックな動きまで付けられてしまっては、付加価値を見いださなければいけないスタッフは相当な無茶振りを押しつけられたようなものである。しかし、そこは近年好調が続くマッドハウス。前クールでも「OVERLORD」という秀作を世に出しており、今回も見事に期待に応えてみせた。監督の夏目慎悟氏は「スペース・ダンディ」に続いての快挙と言っていいだろう。 正直、「とにかく画が頑張っている」を見るべき作品なので、それ以外の部分で特に押し出す部分も無い作品なのだが、原作からして最初の設定の出オチみたいな部分はあるので、そこはしょうがないだろう。本家アンパンマンみたいに毎週毎週バラエティ色の強い怪人と戦って殴り倒していく展開もありかもしれないが、流石に少年漫画だとそれはまずかったのだろう、一応は縦筋となるシナリオラインも作られている。途中、サイタマが一般市民の信頼を得られずに迫害されるところとか、別にこの作品にそういうシリアスは求めてないんだけどなー、という気もするのだが、「とにかく最強の主人公」という設定自体が鬼門であり、そうでもしないとお話が回らないのである。むしろサイタマの登場はお話としてはオチ以外の何ものでもなく、作中で描かれるべきはその他の個性的すぎるヒーロー群の方だろう。流石にSランクが集まってわちゃわちゃやっている最終回付近のお話は苦笑いするしかないが、個人的には無免ライダー絡みのお話なんかはいかにも正統派で嫌いじゃないです。作中で一番恰好良かったヒーローを挙げろと言われたら彼になるんじゃなかろうかね。 あとはまぁ、タツマキちゃんとか? タツマキちゃんの「私はお前らより年上だ!」と叫ぶ台詞、中の人の魂が籠もっている気がしてとても好きです。作中でへちょ絵になるのはサイタマとタツマキちゃんだけ、っていうのも特別待遇っぽくていいですよね。 原作ストックはまだ残ってるみたいだし、近いうちに2期目があるんじゃないでしょうかね。 「スタミュ 高校星歌劇」 6→5 俺、最初6点付けてたんだな。いや、気持ちは分かる。実際、ある意味満点みたいな作品ではあった。 今期2つ居並んだ「ミュージカルアニメ」の1つ目。正直、同じ時期に2つが並んでしまったので食い合ってしまう結果になるかと心配だったのだが、結局どちらの作品も好きなように明後日の方向へ行くことで事なきを得た(そうか?)。今作はよりまっとうな「学園スポ根もの」としての骨子が明確であり、より地に足のついた「ミュージカル的な何か」を楽しむことが出来る。普通の画面からミュージカルに繋がるのはどちらの作品も同じなのだが、こちらの方が「まぁ、そういう学園にいるんだから自然に踊り出すこともあるよね」ということで納得出来る構造になっているわけだ(だからそうか?)。 点数下げたのは流石にお腹いっぱいになってしまったからであり、最後まで特に不満な点は無い。強いてあげるなら天花寺さんがオチるのがあまりにも早過ぎてツンデレのツンの部分がほとんど味わえなかったことくらいだが、細谷キャラ特有のチョロさ、愛らしさがにじみ出てしまったのだからしょうがない。ツンの極みは柊さんに頑張ってもらうしかなかったんだが、結局ヤツも鳳さんにオトされるだけの存在なので、学園全体が総じてチョロい。ひょっとして一番頑張ってたのって卯川君だったのか。まぁ、とにかく最後まで観ていれば全員が溌剌と、楽しげにミュージカルに勤しんでくれる青春模様が楽しめたのだからそれでよいのではなかろうか。最終回を見る限りではどうせここで終わるつもりもないんだろうし、うたプリくらいに長寿なお馬鹿作品として羽ばたけばいいと思うよ。今作ならどれだけ話がこじれても流石にロボは出てこないだろうから安心だよ。いや、どうだろう……新キャラで何が起こっても不思議じゃないけども……大丈夫、何がでてきても天花寺さんが「野暮助」の一言でなんとかしてくれる。
「コメット・ルシファー」 5→3 今期を代表する「どうしてこうなった」系作品。まぁ、今にして振り返ると1話目時点で既にシナリオが不安な様子は色々と突っ込まれているが、そうした不安が全て解消せず、それ以外の部分でもボロボロとほころんで、そのまま沈んでいった印象の作品だ。オリジナル作品が難しいのは分かるが、こういう作品って定期的に出てくるのは切ないことである。「ガリレイドンナ」とか「アルジェヴォルン」とか。世界観の不備っていう点では「プラメモ」とか「ギルクラ」も近いと言えなくもない。 映像面でグダったことも大きな失点ではあるが、やはり今作で最大のポイントは訳の分からないシナリオ面であろう。1話目時点では「まぁ、説明があるやろ」というので流した突っ込みポイントもほとんど説明などされず、世界は無尽蔵に広がっていく一方。そして、「広がっているよ!」と作中では大々的に訴えているものの、元々どの程度の広さかも分からないところでさらに知らん要素が出てきても、まず規準にするべき尺度が用意されていないのだから判断のしようがない。途中、執拗に「冒険の旅」やらなんやらと謳っていたが、結局ソウゴたちが歩き回っていた謎フィールドは遠くだったのか近くだったのか。この星の常識・文化レベル・キャラクターたちの視界の広さが分からないことには、そこにドキドキワクワクが生まれようもない。 そして、集約するのはこの手の世界ではお約束の「実は結社が企んでいまして」からの「星の命を見る上位存在のパッワー!」である。ゴセイジャーでブラジラさんがやってたことと大体一緒(?)。「エウレカセブン」「忘念のザムド」と並ぶボンズ作品でも似たようなセッティングが見られたが、あちらは4クール・2クールという尺だったからこそ出来た部分があり(まぁ、ザムドはやりきったかどうかは微妙なところだが)、今作は1クールでその規模の話をやろうとしていたわけだ。結果、主人公チームを含めたキャラクターたちが駆け足で物語の筋立てを回収する必要が生まれ、さらにその筋立て自体がよく分からないとあっては、もう何がなにやら。全ての要素について「まぁ、そういうものなんかな」と納得して進むしかないのだが、そうして「抵抗を覚えながらも設定を飲み込む」ことで得られるペイがなくて、立て続けに「じゃぁ、次は何も言わずにこれも飲んで下さい」とひたすら苦しい延命治療を受けさせられている気分である。途中からはまともに見るモチベーションを失ってしまっていたのでなおさら駄目になってしまったが、最後まで頑張って視聴して、この世界の設定を全て飲み込めた視聴者はどれくらいいるのだろう。そして、そうした人たちは最終回でちゃんと満たされることが出来たのだろうか。 一応、本作の売りと見るべき部分はロボット戦闘にあったと思う。エイトビット謹製のロボCGは相変わらずの出来映えだったので、そこだけを見れば決して悪いものではない。しかし、「IS」の時と同様、それ以外の部分がボロボロになっており、ちょっとやそっとロボットが頑張ったところでどうなるものでもない。というか、ロボばかりが安定して動くことで、それ以外のパートの寂しさがより際だってしまっている。いっそのことエイトビットはサンジゲンみたいに徹底したCG作画にした方が据わりが良くなるのではなかろうか。少なくとも今作のキャラクターには魅力を感じる部分はほとんど無かった。一応じゃも虫の元の設定は嫌いじゃなかったんだけど、そんなじゃもも何故か大して可愛くない女の子にメタモルフォーゼさせるという謎采配。フェリアが成長したり、今作スタッフは何故いちいちキャラの魅力を削ぎにくるのか。あれかな、「エウレカセブン」のエウレカの変化みたいなのを表現したかったのかな。1クールでぇ? 本作の個人的な最大の売りは、大橋彩香・水瀬いのりという同年代の2人ががっつり絡む初めての作品だったこと。この2人、歳は近いけどまったく噛み合わなそうだよな……。 「ヤング ブラック・ジャック」 5→6 今期アニメの中では原作コミックが買いたくなった作品第1位。いやー、色々と無茶苦茶だったけど盛り上がりましたよ。最初にオープニング映像を見た時に「どんだけぶっ飛んだイメージ映像やねん!」って思ったら、割と作品に忠実だったのは驚きだ。いや、百樹先生とのバトルシーンはなかったですけど。「るろうに検診」やら「人斬り執刀斎」やら言われたら笑うしかないやん。 冷静に考えれば、すでに手塚治虫原作のブラックジャックの時点で割とぶっ飛んだ作品ではあるんだ。それを原典として「どうしたらこんな無茶苦茶なブラックジャックが生まれるのか」を描こうとしたら、そりゃ無茶苦茶な話になるに決まっている。原作・アニメ共に全面的に手塚プロがプロデュースしているおかげで遠慮なく色々やれるのは「おそ松さん」と赤塚プロの関係と同じ。いや、それをいうならタツノコプロとヤッターマンだって同じだったんだから「夜のヤッターマン」はもっと盛り上がっても良かった気もするけど。とにかく、やりたいことが自由にできるアニメだったのは間違いない。個人的にはやっぱり「無残帳」のイカレ具合が最大の山場ではあるが、最初に度肝を抜かれたベトナム戦争での「軍医」の存在とか、全てのネタ晴らしをしてくれるエンディング映像の凝りようとか、しっかり原作オマージュが意識されていて、さらにそれが刺激になり、面白さに直結しているのはお見事だと思う。次々に有名キャラが登場して場を盛り上げてくれるのは手塚作品のスターシステムそのものであるし、それがきちんと「ヤング」のオリジナルの絵柄にマッチして、世界観を壊さずに組み合っているのも見事だ。いや、百樹先生の存在を認めた時点で世界観自体がぶっ壊れているという話もあるが……戦後の動乱ってのはそういう時代だったんだよ!(*知りません) 映像面は取り立てて素晴らしいというほどでもなかったと思うのだが、こうしたキャラクター造形が丁寧で破綻無く出来上がっているだけでも充分。むしろ旧作アニメブラックジャックと同様に、多少野暮ったくなってもそれが昭和の漫画のテイストに感じられるからお得なくらい。未だに手塚作品でリファインされた女性キャラが可愛らしいというのもなかなか恐るべきことで、百樹先生の嫁さんの澪、最終話で悲惨な最期を遂げた今上さん、レギュラーのはずなのに微妙に影が薄かった岡本さんなど、見ていて退屈しないだけの綺麗どころは揃っていました。そして、それに輪をかけて魅力的な濃くて匂い立つ野郎共の共演。腐女子の皆さんはダヨーンとデカパンの絡みを描く前に、まずは宝先生と百樹先生の絡みを描いて下さいよ(いや、絶対あるんだろうけど探しません)。 中の人の話では、やはり頑張ったのはハザマの中の人、梅原裕一郎ということになるだろうか。明夫さんとは全然違う声なのは間違いないのに、最終話みたいに自然に接続されてもなんか納得出来たのは作劇に丸め込まれたからかな。でも、ブラックジャック独特の口調の感じなんかは割と面白く出せてたと思うよ(「〜〜〜ですぜ」みたいなやつね)。あとは名脇役だと藪先生が良い味出してたかな。遊佐さんは善人やってもちゃんと全力で「良い人方向」に振れるのは流石だわ。あとはまぁ、ヒゲオヤジが富田さんとか、そういうところはやっぱり安心します。 良いアニメ化でしたよ。原作ストックがあるなら、是非とも続編も期待したいね。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(02/21)
(02/19)
(02/18)
(02/18)
(02/17)
(02/17)
(02/17)
(02/16)
(02/16)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|