最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「がっこうぐらし!」 5→5 結局何だったかよく分からないままに幕を閉じたがっこうぐらし。いや、やりたいことは何となく分かるんだけどさ、それって意味あるのか、と。 1話の衝撃は相当なものであったが、その後はずっと「何か精神的に不安定な日常生活」のお話になった。まぁ、ある意味でとてもタイトル通りといえるのだが、常に境界線上にいる微妙なテンションが、どのように視聴すべきなのかと終始悩ませることになる。溌剌萌えっ子アニメとして見ればいいのか、緊迫のゾンビホラーとして見ればいいのか。真逆に位置しているジャンルなだけに、この振れ幅の大きさは慣れないと大変だ。こうして「一見噛み合わないものを1つの作品の中に入れて美味しいとこ取りしよう」というのが今作の狙いだったと思うのだが、「噛み合わないものは噛み合わない」というのが正直な感想。「萌えものとして女の子の日常を見守る」視点の場合には「でも、これって外にゾンビが蠢いてるんだよな……」と思ったら集中出来ないし、「屋上の貯水槽で水着回」なんてやられた日には「いや、おまえらそんなことしてる場合じゃないし、そんな重要な施設で遊んでたらいざというときにとんでもないことになるやろ。水だって無駄に出来ないはずなのに何好き勝手やってんねん」という心配が先に来る。ではゾンビホラーとして緊張しながら見るのが正しいかというと、「でも、さっきまであんなに緩かったしなぁ」というギャップでいまいちのめり込めないし、そもそも、女子高生の数人組で太刀打ち出来る程度のゾンビ、ぶっちゃけ、あんまり単体では恐怖感が感じられない。普段はくるみのスコップでふがいなく倒れているゾンビが、いざクライマックスになって「割と怖かったんです」とか言って存在感をアピールしてきても、どうにもピンと来ない。「いいとこ取り」は「どっちつかず」なのである。 1話目のようにギャップ・ミスマッチを驚きに変えて新鮮さをアピールする路線ならばこうした設定にも意味はあるのだが、そんなに長らく続くわけでもなく、「実はこういう事態に対応するために用意された特殊施設だった」ネタとかも、普段のおちゃらけのせいで「どないやねん」という印象。なかなかどんでん返しと見るには難しい。ちらちら見た感じだと原作はより「ホラー」要素を強くしてそっち方向の漫画として読みやすく出来ているようだが、アニメの場合には常にオープニングが一定だし、キャラの動きもギャグっぽいパートとホラーでははっきりと差をつける必要があり、なかなか「根底にホラーがあるよ」という雰囲気を維持しにくい。結果的に「混ざり合わない萌えものとホラーものが何となく繋がった作品」に落ち着いてしまったのかな、と。 しかし、そうしてコンセプト自体に無理があった、というマイナス評価はありつつも、アニメーションとしては一定以上の品質を維持していたのは事実。キャラの可愛らしさを優先で考えれば絵のデザインは非常に良くできていたし、個人的には「ホラー要素が無い方が良さそう」と思ったくらいのノリ。まぁ、命懸けの極限状態という設定だからこそ、個々のキャラクターの絆が描きやすかったというのはあるのだけれど。「萌えとホラーの接合」という無茶なお題を解決する上で、ユキのぶっ壊れたキャラ設定は非常に思い切った、重要なものだ。彼女のキャラが紙一重で成立していたからこそ、今作は一応一本のお話としてまとまったといえる。ただ、他のキャラとの認識の差を埋めるには少々説得力が不足し、彼女の提唱する「学校行事」の是非については疑問の残るところだったが。あとはめぐねえの存在感かな。本作で一番の悲劇が彼女の存在だったわけだが、視聴者が全員分かっているようなあからさまな状況下でも、しっかりと中盤まで引っ張り、時間をかけて「めぐねえの喪失」を描いたのは正しい方向性だと思う。あれだけお世話になったからこそ、悲壮感も際だったわけだし。そのあたりのストーリーテリングは決して悪い作品ではなかった。 あとは中の人。当然上の2人の名前を出したなら、ゆき役の水瀬いのり、そしてめぐねえ役の茅野愛衣を筆頭にあげるべきだろう。いのすけの安定感は本当に見事。他にもメインキャラでは高橋李依、小澤亜李といった若手が活躍。亜李ちゃんは普段と少し違う役どころでもしっかりと「声の存在感」があり、千代ちゃんパピ路線だけではないことを示してくれた。今後も多方面での活躍が期待されるところ。 PR 「のんのんびより りぴーと」 6→6 終わって……ねぇよ、明日もきっとれんちょんは俺のうちに遊びにくるよ。そうじゃなかったら俺が駄菓子屋に遊びに行くよ。そうじゃないと……救われないよ……。 日常ものは終わった時の喪失感が大きいと申しますが、今作は別に日常ものじゃない。だって、こんな日常経験してないもん。いや、別にひだまりだろうがきんモザだろうが、あんな日常は経験したことないけどさ。今作の場合特に、そこに描かれている「憧憬」は「異境」でもあるんだ。理想化された田舎世界に、エキセントリックなれんげという少女。そんな日常あってたまるか! でも、あって欲しいんだよ! 終わるかー、そうかー。……しばらくは空虚な喪失感が続くことになるんだよな。それだけ今作の存在感というのは大きい。唯一無二の作品世界だ。そして、それを真正面から作りあげてくれるスタッフのディレクションの確かさよ。最終話ではやっぱりやられますね、圧倒的長尺フィックスと無音。このあまりに堂々とした作劇こそがのんのんびより。最近のアニメじゃこういうのがなかなか許されないからこそ、今作でこれが出来るというのが唯一無二になるんだ。「日常もの」っていう風に一括りにしてしまうと見えにくいが、替えの利かないオンリーワンなんだ。3期は……無いんだ……。 今作で嬉しかったのは、相変わらず駄菓子屋が可愛かったことです。個人的には、本作のメインヒロインは駄菓子屋です。だって、ヒロインの条件である「恋をしている」を満たしてるのって駄菓子屋だけじゃん。駄菓子屋のあの献身的な態度を見たら誰だって胸がきゅんきゅんするじゃん。え? ほたるん? クレイジーなのはちょっと……。とにかく、駄菓子屋のハートウォーミングな日常が見られるだけでぼくぁ満足だね。駄菓子屋が幸せになってくれれば、ボクはそれでいいね。より正確には駄菓子屋とモーラおばちゃんとちひろさんが幸せになってくれればそれでいいね。 「ベイビーステップ(第2期)」 5→5 あ、特に書くこと無いです。ぶっちゃけ、終わったことすら認識してなくて今更思い出しました。 2期目も特に変わらずに原作通りに、っていういかにもNHKアニメらしい構成だったので取り立ててコメントもないんだ。褒める点といえば「原作通りに安定して」で、貶す部分も特にない。お手本のようなアニメ化ではあるのだが、やっぱり地味なのはしょうがない。2期目はアメリカ遠征からスタートして、最終的に難波江に負けて終わるという、なんかすっきりしないまとまり方なんだけども、栄一郎のテニス人生を考えるとこの敗退も1つの決着ではあるから、別に間違った終わり方でもない。 今期は栄一郎がかなり実力をつけて色んなことが出来るようになっていたので、試合ばっかりの展開でも特に退屈することはなかったのが良かった点かな。漫画で読んでると「ホント地味なスポ根だよなぁ」と思っていたけど、改めて見せられるとけっこう敵キャラのバリエーションは多いんだよね。 3期目ってあるのかなぁ。原作がどういう風に落ち着くかが分からないとここから先は作りようがないか……。 「青春×機関銃」 5→5 当初思ってたよりも随分楽しめる作品になっていた。みかこし元気でショタが良い(今作はショタではないが)。 サバゲアニメという謎の鬼門、そんな中に飛び込んでいく3つ目の作品。これまでのヘンテコサバゲアニメに比べると、今作が最もまともにサバゲをプレイしていたし、サバゲの楽しさが伝わってくるシナリオになっている。いや、ホントにこれまでの2本がおかしかっただけなのだが。まぁ、スポ根ものなんかの定石ではあるのだが、「何も知らないけどどこか突出した才能がある新人が、そのスポーツの楽しさを先輩に教えられてチームで成長していく」というフォーマットのお話である。ただ、サバゲの場合には野球やサッカーのゲームメイクと異なり、「何がどう上手くなればいいのか」がよく分からないので、あまり「競技としての成長劇」は作れない。結局作中で描かれた性能って、立花がやたらと身体能力が高いけどひたすらノーコンっていうことだけだったし、武器の性能差とか、作戦の機微とかもVSホシシロ戦でちょっとやっただけだったし。基本的には、サバゲを通じてキャラクターの人間関係を描くの主な目的。 そうしてみたときに、トイガンガンの3人の関係性はなかなか面白い。3人が3人とも積極的に個性を主張してくるし、どれもこれも「よくあるキャラ」で終わらないだけの魅力もある。まぁ、松岡だけはシナリオの展開上「なんかウジウジした奴」という残念なレッテルを貼られがちではあるのだが、別に悪人として描かれてるわけではないしな。立花の無鉄砲な性格は実に主人公向けで、色々と見当違いの悩みを抱えながらも真っ直ぐに生きているのが分かりやすいから印象は良いし、雪村のキャラも、いわゆるテンプレ的な「オタクキャラ」から逸脱して不思議な愛嬌がある。そして、そこに「立花は実は女なんですが」という今作最大の眼目が関わって面白い人間関係になるわけだ。まぁ、まとめると「雪村→松岡」が純正ホモ、「松岡→立花」が精神的ホモ、というくくりになるわけだが。その辺がホモにまとめられるのは時代の流れだからしゃーない(そうか?)。結局アニメでは作中で女性カミングアウト出来なかったけども、原作ではあの後ちゃんと打ち明けることが出来たんでしょうかね。あの直後に打ち明けてたら松岡のメンタルが色々大変なことになってたと思うけども……いや、むしろ安心するかな。「良かった、男に惚れた訳じゃないんだ」って。 大抵こういう「性別誤認」はなんだかやりきれないドロドロが付きまとうものだが、今作は立花が馬鹿なのでそういう心配もあまりない。男2,女1のセッティングながら、雪村がホモなので(??)余計な三角関係にならずに済みそうだし。そういう意味で、今後の3者の関係性も気になるので続きが見てみたい作品ではあるな。敵対するホシシロについても、最終的には「嫌な奴だけど悪人ではない」という結論に落ち着き、立花がスキルを上げて改めて直接対決になれば、案外すっきりさわやかなバトルが展開出来るかもしれない。まぁ、何にせよ「遊びなんだから気楽にやればええやんけ」の一言で終わるわけだけどねー。 というわけで、割と楽しんで観られた良い作品でしたよ。やっぱり「みかこし元気でショタが良い」だよな。今作はエンディング歌唱、挿入歌歌唱なんかで色々と活躍し、マルチな才能を披露してくれている。ホントに器用なスタンスである。あと雪村役の松岡禎丞。個人的に、あんまり松岡君に対しては面白味を感じたことはないのだが、たまにこうして飛び道具みたいな役が出てくると「やっぱり一線張ってる役者は色々持ってるもんだなぁ」と感心させられる。良いキャラでしたよ。 「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」 5→5 思っていたよりも無難に片付いた作品。とりあえず、「東京はすげぇ怖いところだから近づかない方が良い」ってことはよく分かった。その辺の旅館で四カ国入り乱れての銃撃戦が起こるとか勘弁して下さい。 設定の時点で刺激が多く、安保関連で賑わっている現代とはタイムリーに繋がりそうな、そうでもなさそうな作品。いや、つながらねぇな。結局はファンタジーにおける設定の1つとして「自衛隊」というイメージしやすい素材が使われているだけであって、今作で集団的自衛権がどうこう議論するような目的も余地もないだろう。もし、真面目にそういう議論がやりたい人のところに「とりあえず齢数百歳のロリババア連れていこうぜ!」とか言ったらマジでキレられるわ。ラノベはあくまでラノベ的に、自衛隊という題材で面白おかしく遊べればそれでいいのだ。当方ノンポリ、あまりきな臭いことを言って無駄に敵は増やしたくないですので。 で、そういう「なんちゃって自衛隊ファンタジー」だと思って観れば、やりたいことはそれなりに出来ていたのではなかろうか。流石に戦車や機関銃が「あっち側」の世界の人間を惨殺していく様子を見せ続けたのはどうやねん、とは思ったが、逆におちゃらけ仕事ばかりを描いていても自衛隊を馬鹿にしているように見えてしまうので、シリアスとのバランス調整はなかなか難しい。その分、ちゃんと巨大火竜との対決なんていう心躍るシーンも描いてるわけで、「まぁ、武装してるならこういう目にも遭うよね」という程度の認識で。あとは基本的に「超ツエー主人公が超ツエーから何とかなってる」話だしな。どこまでいってもテンプレからは抜けて出ませんよ。正直、一行が日本に戻ってきて国会招致されてるあたりのくだりは退屈だった。仮想敵国とか、仮想反対派の弁論は通り一遍で面白味がなく、政治的な策略が渦巻いているんだ、っていうどす黒いイメージはあまり上手く出せてない。何しろ、他所の国も腹芸でなくてさっさと実働部隊を送り込んで来ちゃってるしね。流石に、あの国もその国も、そこまで単細胞ではないと思うのだが……その辺はラノベ的に分かりやすい「お話」なので仕方ない。ただ、だからといって「異世界で不思議な生活をする面々」の新鮮さが売りかというとそうでもなく、結局「異世界らしいこと」ってあんまりやってないんだよね。エルフのおねーちゃんを見つけてテンション上がってるあたりがピークで、序盤にあれだけアピールしていたカルチャーギャップも、さっさと言語的な壁を乗り越え、どちらの人間も割とあっさり順応しちゃってる。もう少し「異界な感じ」が前面に出てくれば自衛隊の存在感と合わせて個性が際だった気もするんだけどね。結局、最終的にどの側面を一番描きたかったのかが見えにくく、色々「何となく楽しそうな要素」に視点が散ってしまった印象。 それでも、毎週退屈することなく観られたので大きな不満はないのだけどね。映像は良かったし、ヒロイン勢は可愛かったし。2期目になったら日笠キャラにももっと出番が増えますかね。あと、正直言うと種ちゃんのロリババアがちょっと微妙。声を甘ったるく作りすぎてて違和感が。いつも通りの配役なら、エルフ娘役のひーちゃんと逆でも良かった気がする。 「モンスター娘のいる日常」 6→6 良かった。実に良かった。何にも目覚めてはいないが、心の国境はなくなりますね。いや、元から無かった気もする。 今期は(今期も?)エロが売りの作品はたくさん並んだわけだが、「下セカ」はエロというよりはまさに「シモ」の作品、「To LOVEる」はエロというより伝統芸能による安心感。そして今作は、登場直後には変化球だと思われていたが、描写そのものはド直球。キャラクターの生態がちょっと普通の人間とずれているだけで、見せるものはあくまでもまっとうな「エロ」の極みである。そして、「人間じゃねぇんだからこのくらいやってもかまへん」という謎の免罪符を手に入れたもんだから、その直球の速度がかなり高いという。なるほど、噂ではポルノを規制されまくった他所の国ではどんどんレベルの高い萌え文化が発達していると聞くが、お上の命じた規制を乗り越えれば、新しい次元というのは見えてくるものだ。そうした「次の世界へ」のゲートとして、非常に優秀な作品でしたね。 俺? 俺はほら、まぁ、全部のヒロインが満遍なく良かったかな。うん、いや、そうだね、パピだね。ごめんなさい、別にロリコンじゃないよ。ホントだよ。だって同時にセントレアも好きだもん。ラク姉さんもいいと思うし、マナコだっていいと思ってるもん。こんなにも歪んだ「みんな違ってみんないい」も珍しいよな。短い尺の中で個々のキャラクターを売り出すことのみを目的としているために、他の要素はことごとく排除する思い切りのよさは英断であり、日替わりで出てくる「次の商品はこちらです」的展開はスームズに自分好みのキャラを探せるインスタントなおいしさ。1人2人くらい「流石にこれは分からねぇ……」という限界があっても、そこをスルーすれば次の瞬間には新たな扉が用意されている。原作からこういう作風なんだろうけど、それがアニメでもテンポ良く進んだのは良いことです。続編あるのかなぁ。 中の人の売り方も割と面白くて、今作はセントレア・スー・ラク姉さんなどの中の人がほぼ新人。そしてそのどれをとってもハズレが無い。特にスー役の野村真悠華は色々と芸達者なところを見せてくれたので今後どういう風に出てくるのか楽しみですね。 「赤髪の白雪姫」 6→5 点数下げてますけど、別に嫌いじゃない。いや、むしろ好きだった部類の作品。ただ、あまりにもベタで、「これ知ってる」と言われたら返す言葉もないようなストレートな作品であるため、なかなか積極的に押し出せないのですよね。 「白雪姫」の名を冠してはいるが、その中身は紛う事なきシンデレラストーリー。一介の町娘でしかなかった白雪が、たまたま王子様と出会ってしまい、面相も気立ても良かったもんだからそのまま寵愛を受けてのし上がっていくという、女性の夢と希望が詰まった都合の良いストーリー。古今東西、何千何百と作られ続けているテンプレ話の新たな一本である。 もちろん、それが悪いことだとは全く思わない。ベタにはベタの良さがあり、憧れを持って見る正規の読者層にはこの上なくハマれる物語になっているだろう。また、こうしたシンデレラストーリーってのはどうしても「女性にとって都合のいい」話になることが多く、例えば「オオカミ少女と黒王子」とか「好きっていいなよ。」とか、男目線から見てると「こんな男いねぇよ」とか「このバカップルは何を言ってるんだ?」みたいな展開が続いてイライラさせられることもままあるのだが、この作品は少なくともイライラさせられることが一切無い。白雪もゼンもまっとうに恋愛して、まっとうに人生に励んでいるキャラクターなので、応援したいという気持ちこそ起こるが、そこに苛立ちや嫉妬は湧いてこない。もう「若者たち頑張れ」と応援したくなるカップルである。まー、ぶっちゃけると白雪の性格ってのが男にとっても都合のいい「理想のお姫様」だからなのかもしれないけども……この辺は「それせか」のニケ・リビカップルに通じるものがあるかもしれません。 こうして「なんか応援したくなるカップルがいて、その2人が恵まれた環境と、恵まれた才能から順調に愛情を育んでいく」という恵まれた者たちのお話。まー、王子様が出てきてる時点でそうなるのは分かってるんだから。あとは末永く爆発すればいいと思うよ。2期目も決まっているらしいので、またしばらくはこの2人の至極まっとうで初心ないちゃいちゃを楽しむことが出来るでしょう。 個人的には安藤真裕の監督作品ってことで映像面での際だちを期待していた部分があったのだが、残念ながら今作はそうした画面上での際だちはあまり見られなかった。まー、変にかき回してもこのベタベタな良さが失われてしまうし、原作の雰囲気を損なわないよう、ソフトに映像化してくれたのだと思う。これはこれで正しい方向性だったのだろう。ファンとしては物足りない部分はあったのだが、そんなに毎回吹っ切れる必要も無いしね。安定した映像クオリティでこのまま2シーズン目も継続して欲しいもんです。 中の人については「はやみんマジお姫様」という一言で終わる。勝ち気なはやみんボイスも堪能出来るので、白雪はマジでよく出来たヒロイン。 「六花の勇者」 6→8 無事に、放送終了後に原作を買ってとりあえず1巻は読み終わったので、アニメ感想をまとめていこうと思います。毎回の感想を見てれば分かるだろうが、今期一番楽しんでた作品なのは間違いないですわ。 今作を視聴していて一番驚いたことは、作品そのものではなく、回りの感想の声などで漏れ聞こえてくる見当はずれな不満である。「いつまで内輪もめしてるんだ」とか、「ずっとこのままダラダラしゃべるのか」とか……いや、違うだろ。ミステリってのは、その「揉めてしゃべってる間」が真骨頂なんだっての。なんや、現代の若者はちょっと推理するだけでも人の話を聞く集中力がないんか。こういう部分に楽しみを感じない人間がいるっていうことを改めて思い知らされると、ミステリってのも結局はニッチなジャンルなのかと不安になってしまう。いや、実際そうなんだろうけどさ。 「単にしゃべっている」だけでなく、その会話劇をどうやって「真に迫ったもの」にしていくか、会話だけで終わらせずに合間にどのような展開を挟んでいくか、そうしたシナリオの妙、演出の妙をしっかりと見られるようになれば、今作は俄然楽しくなってくる。そして、たっぷり1クール使ってたった1つの謎について描いてくれるという丁寧さ。中心となるテーマが分かりやすいのでどの部分に気をつけて見れば良いかも分かりやすいし、作劇するスタッフもそのあたりはちゃんと心得て、「衝撃の結末」に向かう山の作り方も手慣れたものだ。ミステリ劇の良いところは、最後に用意されている「解決編」というクライマックスが誰の目にも明らかで、そこに高揚感を覚えない人間はいないということだろう。そして、今作はこの「解決編」への尺の取り方が絶妙で、1クール作品のラスト1話に全てを集約させる事に成功している。11話準備して、ラスト1話で全ての開放。こんなに気持ちの良い作り込みは、現代アニメでは見たことがありません(ある意味、近いけど似て非なる構成になっていたのは「BLOOD-C」かも)。 もちろん、「ミステリとして見たときの質」については色々と議論のあるところで、犯人の動きが不自然であるとか、いくらなんでも後付けが過ぎるとか、厳密性を突き詰めたら穴が多いのは事実かもしれない。もっと頭を固くして「限定ガー、伏線ガー」と言ってる時代だったら、私も色々と噛み付くポイントは多かっただろう。しかし、本作はガッチガチのミステリアニメと銘打っているわけではなく、あくまでも「人狼」程度の要素でファンタジー作品との接続を果たしているのだ。確かにご都合主義的なところはありながら、それはこの世界に生きるアドレットたちにとって充分な謎であり、論理であった。そして、それを我々視聴者も納得できる最低限のマナーは守ったシナリオになっていたと思う。そして、「人狼」にもとめられるのは細かい論理よりも疑心暗鬼で互いにせめぎ合うキャラクターの心理描写の方なのである。その点、この作品における人間関係の構築は本当に見事で、探偵役のアドレットを中心に、不穏分子のフレミーの使い方なんかが非常に「納得できる」人間ドラマに繋がっているのである。こういう、「どう考えてもトンデモ要素なのに、どこか人間味を残して共感を導くキャラ造形」は山形石雄の上手いところなんだと思う。「戦う司書」におけるモッカニアのドラマとかオリビア=リットレットのドラマなんて、理不尽極まりないと思うのにどこか引っかかる見せ方が気に入ってるんだ。 そして、こうした人間ドラマの組み立てを見る上で避けて通れないのは高橋丈夫というクリエイターの手腕である。彼の作品を評する時には毎度毎度書いていることなのだが、本当に「人と人の距離」を描くのが上手い作家で、些細な画面の作り方から、絶妙な体温を導き出してくれる。「狼と香辛料」で惚れてからというもの、高橋監督のこういう特性を活かせる作品がなかなか登場しなかったのはもどかしかったのだが、この作品で、ようやくズドンとハマる作品に巡り会えたように思う。「狼と香辛料」におけるホロとロレンスの言外での心の交流、そして今作におけるアドレットとフレミーの歩み寄り(あとナッシェタニアとゴルドフのすれ違いとかも)。そういうものが、言葉でなく画で描けるクリエイターというのは本当に貴重。「疑心暗鬼の人狼劇」という設定の中で、そうした貴重なスキルが余すことなく活かされていたのではなかろうか。もちろん、最後まで秀麗な背景美術で見せ、要所のアクションシーンをびしっと締めてくれた作画スタッフの頑張りにも感謝。製作スタジオのパッショーネは、これでようやく胸を張って紹介できる看板作品が出来たことになる。 視聴後原作を読んで驚いたのは、想像以上に「原作通り」にことが進行していたということ。まるで原作の時点でアニメ脚本にすることを想定していたかのようで、普通ならもっと説明臭く長引いてしまうはずの解決編が、原作でもサラッと短いページで終わっている。アニメの最終話にぴったりはまり、それが過不足無く読者に理解されるように構成されている。これが偶然なのか、はたまた作者の狙い通りなのかは分からないが、まるで誂えたように「アニメにハマる」ミステリ脚本だったというのは嬉しい偶然である。この後も同じような展開だと素晴らしいのだけども……とりあえず、原作の続きを読んでいきたいと思います。 最後はやっぱり中の人。今作はほぼ7人だけで回すという、舞台演劇のような密度の濃い掛け合いが見もの。もう、7人全員が素晴らしいとだけ。あー、でもやっぱり2大ヒロインかな。ぴかしゃとあおちゃん、本当に素晴らしい仕事をありがとう。そして「おばちゃん」役を見事に果たしたサトリナ、ここから新境地が見えてきそう。 「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」 5→6 実は好きでした。馬鹿も通せば男伊達。これくらいはっきりと「自分にしかない魅力」をアピール出来るなら、ラノベアニメも観ていて退屈しないんだけどなぁ。 合う合わないが割とはっきり出る作品だったんですかね。新番チェックの時にも書いたけど、この作品に何か真面目にやろうとしている部分が(もし)あるならばそれはあまり見るに値しない。「もしも日本という国から下ネタが排斥されたら?」というifの世界を描いているわけだが、あまりに荒唐無稽でそうした問題に対するメッセージ性は感じられないし、世界設定も穴だらけで「真面目な問題を取り扱う」舞台としてはあまりにも貧相である。ただ、そういう見方はしない作品だよね。このアニメを観て「雪原の青があれだけ警察の前に姿を現しているのに全然捕まらないのはおかしい!」とか目くじらを立てる人間はいないでしょ。つまり、下ネタテロとか、性教育のイデオロギーとか、そういうものはあくまで「下ネタを投げ散らかして遊ぶための舞台設定」でしかないんですよ。「この世界、この状況なら下ネタを言ってもいいんだ」っていう、野郎だらけの酒飲みの2次会みたいな状況設定が与えられれば、それでいいんですよ。 そうして出来上がった「下ネタワンダーランド」だと見れば、こんなにも馬鹿馬鹿しく、活き活きしてる作品もなかなか無いんじゃなかろうか。もちろん、単なる「エロ」アニメってのは昨今では溢れかえっているけど、今作はそれだけじゃないんだ。女の子がおっぱいや尻を晒すだけではない。野郎の尻にも容赦無くスタンガンは突っ込まれるし、胸にローターを仕込んだ女性に陵辱されて貞操の危機を迎えるのも男。真の男女平等がここにはある。下ネタを振りかざすのは何も男ばかりじゃないんやで。女性だって、こうして下世話なアニメで笑ったっていいじゃないの。そう、これは「エロを見るアニメ」ではなく「下ネタを笑うアニメ」なのだ。そこに徹底的にスポットを絞り、隙あらば隠語をぶち込んで一切の「間」を排除。シナリオの要請上どうしてもシリアスになる必要があるシーンでも、そこに性的なモチーフを強引にぶっ込んで茶化すのである。性的なシンボライズがこうした漫画・アニメで研ぎ澄まされていくのは、日本の漫画文化に古くから根ざしていたもの。それがようやく、ラノベ文化にも届いたということなのかもしれない。 まぁ、そんなわけで「華城先輩は毎回元気で素晴らしいなぁ」と思いながら、「アンナ先輩の汁気の多さは本当に中の人まんまだなぁ」と思いながら堪能させて頂きました。やっぱり私は藤井昌宏氏のキャラクターが好きなんだな。毎回映像面でも尖ったものを見せてくれていたと思うが(まぁ、半分以上が修正で見えなかった気もするが……)、どれだけ酷いシチュエーションでも愛嬌を忘れず、萌えのラインを守っていたデザイン性は秀逸だったと思います。早乙女先輩のレロレロとか、エロアニメ以外ではなかなか見られない映像でしたし。「真面目に不真面目」って、大事なことよね。 そして、個人的にこんだけ楽しめたのってやっぱり中の人フィーバーがでかいわけでね。MVPは華城先輩役の石上静香にあげたいところだが、それを上回る完璧な狂気、早く元気になって下さい松来さん。今作はアンナ先輩のためにあった作品だと言っても過言ではないですよ。彼女の活躍がずっと見ていたかったです。その他にも早乙女先輩役の新井里美の盤石さ、毒を塗ったナイフのように確実に内蔵をえぐってくる不破さん役の後藤(弱)さん。やっぱりこんな役ばっかり、成田剣。ほんとにみんな楽しそうでなによりです。脇で見ていた小倉唯も良い勉強になったんじゃないでしょうかね(そうか?)。 |
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HN:
Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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