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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!」 6→6

 よし、こちらの3期も無事に終わったぞ。求められることにきっちりと応えてくれるこの安定感。このまま4期5期と続けられることを祈っているよ。

 ちょこちょこ感想を書いていたのでまとめることはあまり無い。「ロリぃ! エロぉ!」というだけで大体事足りるし、こんな中身で一応Fateシリーズ、元々のバイオレンスな中身もやるべきところではきちっとやってくれる。私みたいな人間は序盤のおちゃらけパートの方が楽しいが、それでも後半のシリアスが必要だってのはもちろん理解しているし、戦闘の演出なんかも見せ場がはっきりしていて非常に見やすいので、不満に思うところはない。今作なんて、9話のバトルの盛り上がりはシリーズ本家をも上回る出来だった。Fateファンだったら押さえておかなきゃいけない作品なのは間違いないだろう。

 今期唯一残念だった点を挙げるなら、監督の神保さん担当回が少なかったことくらい。まぁ、それでも要所で締める仕事はしてくれているし、3話9話を担当した木村泰大氏という見事な才能に出会うことも出来たので、むしろ色々なクリエイターの仕事が見られたと考えれば良しとするべきか。原作読んでないから具体的にはしらないけれども、今回は割とアニメオリジナルのエピソードも入っていたらしい。そういう部分に一切違和感を感じさせず、むしろボリュームアップさせてアニメシリーズを完成させたのは立派なお仕事だったのではなかろうか。遊んでいるパートが楽しいだけに、10話で終わってしまうのが(毎回)惜しまれる作品である。

 あとはまぁ、我々世代にズドンとストライクな豪華キャスト陣ね。今期からバゼットさんも駄目な大人枠に正式参入して、一層充実した布陣に。さらに「金色の少年」役に遠藤綾と、80年世代の人妻がどんどん参入してくる謎の統一感。こうして並べるとイリヤ→人妻、美遊→人妻、クロ→人妻、バゼット→人妻、ルヴィア→人妻、そして金色の少年→人妻。だいぶあの世代も片付いたことが分かる。クラスメイトチームは今のところ那奈亀の中の人だけだが、歳を考えるとタッツンの中の人はそろそろかなぁ。

 サファイアさんの中の人、着実に回復には向かっているみたいなので、急がずゆっくり、復帰が待たれます。

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「空戦魔導士候補生の教官」 3→4

 思ったより悪くなかった。いや、「思ったところ」が悪すぎただけって気もするけども。決して人に勧めようとはおもわないが、別に見ていたことを後悔するほどでもない、そんな作品。

 元々「駄目ラノベアニメ」の条件を完全に満たしている状態からスタートしたので期待は欠片も無かった。実際、このアニメは結果的に「駄目ラノベアニメ」である。やってることはテンプレだし、シナリオラインに引きこまれるような厚みがない。キャラの造形もおきまりのものを引っ張り出してきただけだし、アニメーションとして作画、構成に飛び抜けたものもない。最終話の戦闘シーンなど、実にひどかった。制作者には申し訳ないが、「どうだった?」と聞かれたら「別に見なくてもいいよ」と答えるしかないだろう。ラノベランキングでいえば、「ファフニール」とどっこいどっこい、「新妹魔王」よりやや下、くらい。うん、自分でも規準がよく分からなくなってる。

 でも、だからといって時間の無駄だったとは思わない。特に悪印象を抱かなくなった理由は、この手のラノベアニメにありがちな「どんどん視点が散って訳が分からなくなる」現象が起こらなかったことだろう。最近だと同じスタッフで作ってた「聖剣使いの禁呪詠唱」やら、「星刻の竜騎士」やら、とにかくヒロイン勢が回を増す事に増えて、「次はこのヒロインについてのお話です」を延々繰り返されるだけ、あっという間に誰が誰か分からなくなり、キャラに入り込む余裕が無くなる。制作者側も完全にキャラを使い捨てと認識しているかのように、大した掘りさげもなく、現れては消えていく。そんな駄目作品ばかりを見ていたので、本作の(とても当たり前な)構成はむしろ好ましく感じた。メインで扱われるのは、主人公の教え子である3人だけ。さらにその中でもリコなんて割と自学自習で任せていたために、実質的に掘りさげられたのはミソラとレクティの2人だけだと言ってしまっても良い。ミソラの我が儘勝手な態度はメインヒロインとして褒められたものではないし、あんまり好感度は高くないのだが、それでも「彼女が何を思っているか」くらいは理解出来るようになった。それすらままならないアニメが多い中で、この1点は充分評価に値するものだ。原作がどの程度の密度なのかは定かでないが、アニメにするならこれくらいゆっくり見せてくれる方が落ち着いて追いかけられるってもんだ。

 まー、「そんなの当たり前の礼儀だろ」と言われたらそうなのかもしれないですけどね。後の部分については特に思い入れは無いかな。いわゆる「教師もの」で、「よく分からない特訓をすると強くなっていた」という黄金パターンなんだけど、「何がどう作用して落ちこぼれがあんなに勝てるようになったのか」っていう肝心な部分は結局よく分からないまんまだったし、相手取る気にくわない敵キャラポジションが全部テンプレ臭い雑魚ばかりだったので「勝った! 成長出来た!」っていう達成感も薄かったし。やっぱり3ヶ月経ったら忘れる作品になってるかなぁ。

 そろそろのじょさんの主演作品で目の覚めるような良作が見たいな……。今のところ一番の作品って……じょしらく?

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「戦姫絶唱シンフォギアGX」 6→6

 さぁ、反省会をしようか。無事に次もありそうな形で終わったので、「次に活かす」形でこの3期目を繋いでいきたいね。

 先に「駄目だった点」を取り上げてしまおう。各回の感想でも再三書いてきたが、やはり一番気になったのはシナリオの平坦さ。イグナイトモードの開発が決定して以降は、各キャラがそれぞれに成長する必要があり、そのために毎回お当番回を決めて、「挫けてから成長する」を繰り返すことになる。定番の流れなので不必要とまでは言わないが、やはりそれだけの流れで大半の話数を消化してしまったのは退屈になった要因である。覚醒イベントをこなす前の敵キャラがいつも通りのノイズさんだし、あんまり「成長したなぁ」っていう達成感が感じられないのも難点。結局、最終的にも1人1人の実力ではキャロルちゃんにぶっ飛ばされる程度だったわけで、もう少し「戦力」以外の部分での成長が見えるドラマ作りが徹底してればなぁ、と。

 こうなってしまった原因は、やはり先んじて不安視されていた「キャラの増加」だろう。私は過去の例をとって「StrikerS現象」と称しているが、2期で倍に増えたキャラクター全てに平等に出番を与え、平等に恰好よくしようとすれば、わずか13話の枠内ではどうしたって無理が出てくるし、多少なりとも無駄をそぎ落としてパターン化するしかなくなる。結局、本作もそうした軛から逃れることが出来ず、作品の良さである「破天荒さ」がなりを潜めることになってしまった。このことは、1期2期と比べて純粋にマイナスといえるだろう。また、シリーズを重ねるごとに「ファンが期待する定番サービス」の量も増えることになってしまい、どうしても「約束事」のノルマが増す。その結果、個々のサービスについて「ノルマをこなしてる感」が強くなり、2期のときのように「そこでそんなものをぶっ込んでくるのか!」というサプライズ要素が薄くなる。例えば不覚にも笑ってしまった「何故そこで愛ッ!」なんかも、やってもらえば嬉しいのだが、別にそこで2期にこだわる必要はないし、ウェルがあのシチュエーションでアレを言うのは「いわされてる」感が強くてどうしても浮いてしまう。「ちょっせぇ!」くらいなら汎用性が高いのでどこに入れても構わないのだが、これまでの「ウケた表現」だけでなくて、もっと「金子脚本」の特異さを新しい面からガンガン出しても良かったのではないかと思う。

 以上が、シリーズを重ねることで自然に生まれてしまった反省点だ。ただし、これらの難点があったからといって、今作が駄目だったかと言われれば、(少なくともファン目線では)そんなことは無い。以下は、「3期で頑張った点」である。

 まず、StrikerS現象とは言ったものの、脚本は極力欲張らずに、「必要なもの」を描こうという意識は維持されている。今期の主役は翼さんやクリスの側ではなく、明らかにチーム・マリアの方。特にマリアさんは過去の罪との対面という重たいノルマが課せられており、その部分にメスを入れないことには話が進まない。今回はある程度3人の方に比重を寄せて、きちんと「贖罪と成長の物語」を描けていたのは評価出来る部分だろう。その分、旧キャラ(特にクリスちゃん)は出番の面でかなり割を食ってしまったが、これはしょうがないことなのである。だって、クリスちゃんは2期ですっかり問題が解決しており、今回は純粋に「単なる火力」として参加するべきだったのだから。そう考えると、心情面が不自然だった10話なんかはまだまだ蛇足。クリスちゃん成長回を完全に削って、その分をシラキリに当てるくらいの覚悟があっても良かったかもしれない。

 そして、StrikerSと決定的に違ったのは、敵キャラの扱いの潔さ。今作最大の収穫は、オートスコアラーのキャラ立ちである。4体のオートスコアラーは決して出番が多くなかったにも関わらず、「強大な敵キャラ」としても充分に存在感を見せつけたし、個々のキャラクターとしての魅力も大きかった。「もっと活躍して欲しかった」という声が大きくなるのも頷ける。しかし、こうして作りあげたキャラクターを「勿体ない」と思わずに退場させ、メインキャラたちの成長の礎として使った判断は正しかったと思う。これ以上敵に筆を割く余裕はなかったわけで、「勿体ない」と思われるだけでも本望といえるだろう。もちろん、余計なキャラが増えない分、4期目のシナリオが作りやすいというメリットも生まれている。この辺りの判断は非常に的確だったといえる。キャロルちゃんの落としどころも無難なものになっており、敵サイドのストーリーのまとまりだけを見れば、今期は2期を超えていたと言っても良いだろう。まぁ、やっぱりガリーやミカについてはもっと活躍が見たかったという気持ちはあるんだけどね……。

 そして、これらのノルマを何とかこなした上で、やっぱり今作はシンフォギアであった。歌とバトルと、あと訳のわからねぇ台詞と。もう、翼さんとクリスちゃんは要所でちょっと出てきて意味の分からない日本語を吐き捨ててくれるだけで充分なんですよ。今回翼さんのシナリオだけが上手いこと収まりすぎてたのはずるいですよ。「翼だ」のところとか、もう彼女が今期で死んじゃってもおかしくないくらいに、全部の要素回収しちゃったよ。やっぱり4期は奏さん絡みで何かしてもらう以外ないかなー。

 あと、キャラで得したのはマリアさんだろうか。中心になって描かれていたのだから当然ではあるのだが、彼女の成長物語が一番見やすかったし、キャラとしても軸を維持しながらきっちり新しい魅力を見せてくれた。今後もこの世界ではマリア&翼がトップアイドルとして君臨し続けるのだろう。全裸にひん剥かれて泣きじゃくるマリアさんも素敵だったけど、挫けないマリアさんも格好いいわ。アガートラームはまだまだ魅力的な戦闘スタイルが作れそうだし、次回が楽しみである。シラキリについてはどこまでいっても「誰かのおまけ」みたいな印象が拭えなかったが、それでも2人セットでちゃんとポジションを見つけたので良しとする。次作では、「2人で1人」みたいな扱いから、個々の自我が生まれて歩き出す物語も見たいところだけど、やっぱりユニットとしての魅力が強いのが悩ましい。まー、切ちゃんも流石にもう手紙に書く事ないやろしな……。本来主人公であるはずの響については、まぁ、今回はしゃーない。ずっとウジウジしてるだけだったのでなかなか見せ場が作りにくかったのは、全部親父のせいということにしておく。未来さんを助けたときの男前バージョンとか、ラストのシメを任されたところとか、要所で主人公っぽさを見せてくれればそれでギリギリ許せる。テーマソングの使い方が一番綺麗に決まってたのも響だしね(まぁ、流石に5曲目、6曲目になると前までの曲に似すぎてる気もするんだけど。上松、もうちょっと作詞頑張れや)。

 さて、無事に3期目も「それなりにシンフォギアだった」という幕引き。4期目への期待がかかる。次のシリーズが始まるとしたら、まず一番にあげる要望はとにかく「2クール欲しい」ってことだな。今期分だけを見ても「やっぱり1クールではキツい」ということがよく分かった。次回があるとしたら、さらにエルフナインも味方サイドに増えてしまうわけで、ますます話数は足りなくなってくるだろう。「2クールもやったら確実に中だるみする」という意見もあるだろうが、ボクはね、もう「何の事件もない調と切歌の休日ショッピング話」とかでまるまる1話見たいの。「響さんがお友達の恋バナに付き合って学校内でドタバタする話」とかをゆっくり見たいの。「翼さんが頑固過ぎてマリアさんと下らないことで喧嘩するけど、お互いに相手の大切さに気付いて最後にライブシーンで固く手を握りあって歌う話」とかを堪能したいの。「クリスちゃんが指令とたまの休日を一緒に過ごすことになるんだけど、普段からあんまり男性と一緒にいたことがないから意識してドギマギしちゃって、指令が苦笑いしながらもOTONAの包容力を見せつけ、『ゆっくり大人になればいい』とか諭していい雰囲気で夕暮れの空を見上げながら終わる話」とかを満喫したいの。シンフォギアワールドは、もう単なるバトルものじゃなくて、キャラたちの人生全てを見たい世界なの。そんだけやれば2クールでも足りないくらいやろ。

 頼みますよ、スタッフさん。へその下のうずきがおさまらんのだ!!

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「電波教師」 4→2

 昨今では珍しい、誰が見ても駄目だと分かる素晴らしい作品。確かにアニメ業界の苦境は様々な方面で報じられている通りだが、大体は総集編を挟んで逃げたりするし、駄目だとは言ってもヤシガニやキャベツレベルの崩壊は過去の話。最近はなかなかお目にかかる機会も無い。

 しかし、それを可能にしたのが今作。何が凄いって、どこか1話が破綻するのではなく、シーズンを通じて、全ての話数で作画がぶっ壊れているということだ。つまり、どこかの各話担当作監が駄目だったとか、たまたまアクの強い演出家に任されたとか、製作スケジュールのキツさがどこかで限界を超えたとか、そういうことじゃない。「最初から最後まで駄目なまま作り続けた」のだ。製作はA-1であるが、流石にここまでぶっ壊れた作品を今まで世に送り出したことはなかったはず。一体何が起こった。どう考えても、「仕方なくそうなった」というよりは、「この品質でいいと誰かがゴーサインを出した」ようにしか見えない。これだけ致命的な状態での放送というのは本当に貴重な現象であるから、「駄目な作画ってなに?」が経験したい人は、今作は手軽にそれが学べる必須の作品といえる。

 元々、漫画の中身の方は大して期待するようなものでもなかった。いわゆる「教師もの」に、さらに「主人公がオタク」という要素も加わるわけだが、主人公の鑑の性格は、いわゆる「ネットでイメージされた非実在オタクのテンプレ」そのものであり、台詞の全てが痛々しい上に現実感も無い。「オタク」というイメージを上澄みだけ取り出したような魅力に欠けるキャラであり、さらにそんな奴が俺ツエー状態でご高説を垂れ始めるという心底イラッとする作品なのだ。問題を抱えた個々のヒロイン勢もテンプレの域を出ず、作画の悪さも相まって(というかそれが主因となって)一切萌え要素を提供してくれない。これ、せめて原作絵だったら1人2人くらいは「可愛いかもしれない」と思えるキャラもいたのかもしれないが、流石にこのアニメの質では望むべくもない。画が適当、キャラが適当、筋が適当。フルコンボだドン。

 なんで夕方アニメでこんな悲劇的な状態になってしまったのやら……原作者には本当に「ご愁傷様」としかいいようがない。最近のサンデーは本当に不穏な話題ばかりが多く、今作だって「境界のRINNE」と時間帯がまるかぶりというあり得ない状況だったのだ。一体どれほどの熱意で今作を作りあげようとしていたものか。少なくとも、「面白いアニメを作りたい」という意志は全く感じられなかった。

 強いてみるべき点を挙げるとするなら、ヒロインは多いのでキャストは若手を中心にアクの強い面々が集まって面白くはあったが……。そのあたりのニーズは他のアニメで埋め合わせた方がはやいしなぁ。今作はどれだけ声に耳を傾けようとしても、「鑑の妹」という圧倒的な障壁が立ちはだかるのでそれすらままならない。八方ふさがりである。何故こうなってしまったのか、関係しているスタッフは、しっかりと反省して次への備えにしてほしいものである。

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「食戟のソーマ」 6→5

 望ましいアニメ化だったのではないでしょうか。2クール続けてやって画面のクオリティが落ちないって、当たり前のはずなのに安心出来て良いよね(まぁ、間に1回特番挟むんだけども)。

 点数下げたのは、ひとえに「原作に特別思い入れが無いから」というのが理由。アニメとして、あの原作を動かすならこうなるだろうな、っていう規準は充分過ぎるくらいにクリアしていたと思うし、一切不満は無い。ただ、個人的に原作であまり好きじゃないところがあって、それがアニメでも放送されるに従って見えてきたので、「まぁ、普通」という結論になった。

 で、その「何か好きじゃない点」というのが何かっていうと、「料理のおいしさが分からない」という部分。古今東西、様々な「料理漫画」が生み出されてきたが、その方向性は大きく2つに分かれる。1つは「美味しんぼ」や「クッキングパパ」などのリアル路線。いや、キャラとか作品世界がリアルかどうかは別として、そこで作られる料理はあくまでも読者の想定の範囲内であり、「これがこうなってて美味い」というのが分かるタイプの作品。そしてもう1つは、「ミスター味っ子」「中華一番」「鉄鍋のジャン」などのファンタジー(?)路線。もう、料理を描くことは目的として優先度が下がり、読者は料理の味なんて想像しようもないけど、主に「勝負の派手さ」「馬鹿馬鹿しさ」で勝負するタイプの作品。この「食戟のソーマ」については、ジャンプ漫画ということもあり、後者を狙った作品なのは間違いないはず。しかし、その割には案外料理が常識の範囲内に収まっている。現実的な食材で、現実的な料理を作り、理屈で「勝負の派手さ」を盛り上げようとするタイプ。原作漫画の画力があればこそ、説得力が出せる部分である。

 そうした「はみ出しきらない現実感」みたいなところが、個人的にあんまり好きじゃないんだ。ラストのカレー対決なんかを見てみると、確かに個性豊かなキャラクターが集まって個性的なカレーを作っているが、別に調理シーンで暴れるわけでもなく、あくまで審査員が「どこがどう奇抜なのか」を懇切丁寧に、百科辞典的知識を総動員して説明してくれる。しかし、残念ながら我々視聴者はそんな珍しい食材、びっくりするような調理法を経験したことが無く、何がどう美味いのかが分からない。かといってハッタリに逃げ切るわけでもなく、勝負するにしても「どっちがどれくらい美味いんだ?」というのが分かりにくいので勝負の優劣がピンと来ない。この辺りが、私がジャンプ漫画の中でも今作を推したくない理由になっている。アニメは演出方向で「勝負の派手さ」を推し進めることが可能だが、その分原作漫画の画の力で見せる部分は失われているのでとんとん。結局、「なんか分からないけど戦った感」がぬぐい切れず、最大限の盛り上がりにまでは至らないのである。

 そういうわけで、「まぁ、普通」という結論になりました。いや、でも繰り返すけど映像面のクオリティは高いし、アニメとして見てて充分面白いのよ。アニメと漫画でどっちがいいかって言われたら、ちょっと悩んでアニメを取ると思う。キャスト陣も賑やかだし、原作で精一杯馬鹿なことをやってる部分は2割増しくらいで馬鹿になってるし。そういう方向性がはっきりしてたのはとても良かったです。

 あと、お食事処まつおかにかやのんが来るのはとてもいいです。いや、買ってないから宣伝用のダイジェスト版しか見てないけどさ。ぶっちゃけ、かやのんが実写で動いてれば何でもいい疑惑もあるな。

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ClassroomCrisis」 6→4

 1話目時点で想像してたのとは随分違う方向に行ってしまった作品。予想と違うことが悪いわけではないのだが、一言で言えば「これ、宇宙船いらない」。

 道具立てと筋立てが噛み合ってない、というのが一番分かりやすい説明になるのかな。色々と魅力的な設定も多いし、A-TECの連中がどうなっていくんだろう? っていうのは興味を引かれた部分なのだけども、結局そのA-TECの個人が全く物語に絡んでこないっていう。一応物語の核心に迫るキャラとしてイリスがいたわけだし、ナギサとの関係性で言えばミズキも存在感はあるのだが、完全にそこでおしまい。せっかく細かい設定でもって経理担当とか宣伝担当とかいうキャラ付けしてるのに、それらを活かす部分が一切なく、最終的にA-TECは「トラウマパイロット盲信レズのイリスと、その他モブ」という程度の認識。そして、そのイリスについても、別に「パイロット」という設定はいらないのである。宇宙開発じゃなくて文房具メーカーとか土建業者でも問題無くお話が成立するんだ。いや、暗殺教室みたいな中学校でもいけるんじゃなかろうか。

 そうして成立するお話というのが、月9とかでやってそうなドラマの筋立て。巨大な会社の上役に才能溢れる若手が食いついて下克上を狙うってのは「半沢直樹」とかそういう路線で古くから日本人に愛されてきた王道なわけだが、一時間ドラマと違って尺が短い上に、やはり「銀行の出資課長」と違って「宇宙開発を手広く扱う大会社」には現実感が乏しい。おかげでナギサがどの程度の「敏腕」なのかが伝わりにくく、彼が政界絡みで権謀術数を巡らす描写にしても、すげぇ淡泊に、「そうなれば、そうなるやろ」程度の予定調和で進行してるのがいまいちのめり込めない原因だった。まー、選挙戦でのバトルなんてものは、現実でもこういう地味で着実なロビー活動の積み重ねなんだろうけども……。面白くないモチーフを面白くなく描く必要はないんやで。今期はやたらと「選挙」アニメか被るという謎クールであったが、その中でもピンと来なかったのは今作の政治のお話だった。やっぱり政党政治って個人にスポット当てようがないから盛り上がりを作りにくいんだよなぁ。

 まー、「この尺でこの題材なら、こんなもんやろ」という無難すぎるまとめ方なので、今作が特別酷かったというわけでもないのだが、事前に多数のA-TECキャストによるPR番組を見せられていたので、「熱意ある若者たちがそれぞれの得意分野を活かして宇宙船開発に奮戦する話」だと思っていたところに全然違うものが出てきて肩透かしをくらったよ、っていうことですよ。幸い、映像面での不備はなく、キャラも可愛いと思える部類だったので、画面見てて退屈はしなかったけどね。花子可愛い、花子。

 「会社でのお仕事もの」でも充分見せられるアニメが作れるってことは「SHIROBAKO」が示してくれたんだから、もう少し違う方向で、真っ直ぐに「頑張る会社員」アニメがあってもいいんじゃないかな。

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「干物妹!うまるちゃん」 6→7

 安定&安定。今作のおかげで、ようやく本ブログカテゴリに「太田雅彦作品」が追加されました。こうして安定してテイストが分かりやすい監督はカテゴリでまとめても抵抗がないから助かりますわ。

 まぁ、終わってみれば何もかも「可愛かった」で片付く作品である。序盤は「うまるホントに腹立つなー」という部分もあったのだが、中盤以降は明確にイラッと来る場面も数を減らし、それ以上にうまるとお兄ちゃんの相思相愛の関係性がよく分かるようになり、多少のイラッと要素も「好きに爆発してくれ」としか思わないようになった。妹との2人暮らしがこんなに幸せなのは、当然非実在兄妹だから出来る所業だからな。リアルでこんなんやったら戦争だぞ。いや、うちは幸い妹と仲が良いので喧嘩にはならないと思うのだが、実際に妹が進学する時、親から「あんたら、一緒に住む?」と確認されたときは、2人揃って「それだけはナイ」と否定するくらいの仲の良さである。世の中そんなもんだ。本場家の方がリアルに近いよな。

 さておき、本作はそうした「うまるとお兄ちゃんの家族愛溢れるホームドラマ」でありながら、さらに純正の萌え作品としてあざと可愛い女の子を多数配置。それだけでは飽きたらず、こまるモードの愛らしさで小動物的なものが持つ圧倒的愛らしさを余すことなく伝えてくれるという完璧なサービス体勢。やっぱり小動物のキュートさというのは人類不偏の萌え要素。そこを徹底的に攻めてくるこまるの設定はまさにアニメ向き。それを受け持つのが太田雅彦というこれまた完璧な布陣で、見事にコロコロまるまるした動物的なキュートさを表現してみせた。オープニング演出に代表される勢いのあるギャグの見せ方も熟練の技で、前作「さばげぶっ」でのエグいまでのギャグとのバランス感覚も見事。太田さんには今後もずっと「小動物的萌えアニメ」を作り続けて欲しいと思います。

 中の人についても、今作は新人起用が多くチャレンジングなキャスティングが話題となった。ヒロイン勢を任されたキャスト陣は見事にその重責を果たし、今後の活躍の期待が高まる。「恋愛ラボ」から一気にアニメ声優として躍進した水瀬いのりの様に、彼女達もスターダムにのし上がることが出来るだろうか。田中あいみは伸びしろも多くて面白そうだよね。キャラソンとはいえ歌も愉快だったし。

 ハイ、お〜っしまい!

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GANGSTA.」 6→4

 ??????? え? おわ? り? うん? どゆこと?

 こんだけ投げっぱなしな終わり方は流石に……え? マジで終わり? 分割2クールでなくて? いや、だとしてもけっこうびっくりなんだが……どういうこと? でもどう見ても番組表には「終」って書いてあるし、公式ページ確認しても最終回って言ってるし……これがこの作品の「終わり」なのかよ。なんにも解決してないし、この後どうなるのか死ぬ程気になるやんけ。どうしたらええねん。

 なかなか難しいところよなぁ。この終わり方から察するに、原作にあんまり良い切れ目が無かったんだろうな。だからって勝手にまとめるわけにもいかないってんで、いっそのこと「分からないまま」で終わらせたと。うーむ、無理矢理オリジナルでまとめるのもそれはそれで駄目だというのがいつも通りの論調ではあるが、こういうのを見せられるとやっぱり良し悪しだとは思ってしまうなぁ……。原作買えば片付く問題でもないよなぁ。

 正直、最近では類をみないほどのぶつ切りエンドなのでかなり戸惑っている。「あかんやろ」とは思うけども、じゃぁどうしたらいいのかなんて分からないし。いつものことなら「アニメ化しなきゃ良かったじゃん」というのが身も蓋もない結論なのだが、このアニメ、割と楽しかったんだよね。だからこそ悩ましい。音響面での貢献もそうだし、こういう「おっさんたちが泥臭く頑張る話」は貴重だから、どうしても見入ってしまった。途中、作画がアウトになったなんて話も聞くのだが、こちら関西圏の放送では総集編も挟まらなかったし、知り合いに聞いたところではなんかものすげぇ紙芝居が他の放送局でながされたらしいが、特にそんなことは無かったし(まぁ、後半怪しいところはちらほらあったが)。別に「目の覚めるようなアクション」とかを求めているアニメでもないので、おっさんたちとか裸のおねーちゃんが野暮ったくズルズルと動いているだけでもいいんだよ。そこに雰囲気が出てくれれば。

 そういう意味では、全体を覆う雰囲気はすごく良い作品だった。「BLACK LAGOON」と比較しやすいのだけど、あそこまでファンキー活劇に寄せるわけではなく、命のやりとりも渋め。それでもニコラスとウォリックの2人が何となく通じてる感があれば不思議と格好良い。他のキャラクターも色々とイカす奴らは多かったし、ベースとなっている物語もスタンダードなものなので特に違和感はない。そりゃ「もう少しメリハリあってもいいかな?」とは思ったけども、「そういう作品なんだ」と言われれば「そうかもしれない」と納得出来る範疇。むしろその中でどれだけ「渋さ」が出せるか、っていう制限プレイみたいな楽しさがあったのだ。

 だからこそこの終わり方はなぁ……。惜しいなぁ……。

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「がっこうぐらし!」 5→5

 結局何だったかよく分からないままに幕を閉じたがっこうぐらし。いや、やりたいことは何となく分かるんだけどさ、それって意味あるのか、と。

 1話の衝撃は相当なものであったが、その後はずっと「何か精神的に不安定な日常生活」のお話になった。まぁ、ある意味でとてもタイトル通りといえるのだが、常に境界線上にいる微妙なテンションが、どのように視聴すべきなのかと終始悩ませることになる。溌剌萌えっ子アニメとして見ればいいのか、緊迫のゾンビホラーとして見ればいいのか。真逆に位置しているジャンルなだけに、この振れ幅の大きさは慣れないと大変だ。こうして「一見噛み合わないものを1つの作品の中に入れて美味しいとこ取りしよう」というのが今作の狙いだったと思うのだが、「噛み合わないものは噛み合わない」というのが正直な感想。「萌えものとして女の子の日常を見守る」視点の場合には「でも、これって外にゾンビが蠢いてるんだよな……」と思ったら集中出来ないし、「屋上の貯水槽で水着回」なんてやられた日には「いや、おまえらそんなことしてる場合じゃないし、そんな重要な施設で遊んでたらいざというときにとんでもないことになるやろ。水だって無駄に出来ないはずなのに何好き勝手やってんねん」という心配が先に来る。ではゾンビホラーとして緊張しながら見るのが正しいかというと、「でも、さっきまであんなに緩かったしなぁ」というギャップでいまいちのめり込めないし、そもそも、女子高生の数人組で太刀打ち出来る程度のゾンビ、ぶっちゃけ、あんまり単体では恐怖感が感じられない。普段はくるみのスコップでふがいなく倒れているゾンビが、いざクライマックスになって「割と怖かったんです」とか言って存在感をアピールしてきても、どうにもピンと来ない。「いいとこ取り」は「どっちつかず」なのである。

 1話目のようにギャップ・ミスマッチを驚きに変えて新鮮さをアピールする路線ならばこうした設定にも意味はあるのだが、そんなに長らく続くわけでもなく、「実はこういう事態に対応するために用意された特殊施設だった」ネタとかも、普段のおちゃらけのせいで「どないやねん」という印象。なかなかどんでん返しと見るには難しい。ちらちら見た感じだと原作はより「ホラー」要素を強くしてそっち方向の漫画として読みやすく出来ているようだが、アニメの場合には常にオープニングが一定だし、キャラの動きもギャグっぽいパートとホラーでははっきりと差をつける必要があり、なかなか「根底にホラーがあるよ」という雰囲気を維持しにくい。結果的に「混ざり合わない萌えものとホラーものが何となく繋がった作品」に落ち着いてしまったのかな、と。

 しかし、そうしてコンセプト自体に無理があった、というマイナス評価はありつつも、アニメーションとしては一定以上の品質を維持していたのは事実。キャラの可愛らしさを優先で考えれば絵のデザインは非常に良くできていたし、個人的には「ホラー要素が無い方が良さそう」と思ったくらいのノリ。まぁ、命懸けの極限状態という設定だからこそ、個々のキャラクターの絆が描きやすかったというのはあるのだけれど。「萌えとホラーの接合」という無茶なお題を解決する上で、ユキのぶっ壊れたキャラ設定は非常に思い切った、重要なものだ。彼女のキャラが紙一重で成立していたからこそ、今作は一応一本のお話としてまとまったといえる。ただ、他のキャラとの認識の差を埋めるには少々説得力が不足し、彼女の提唱する「学校行事」の是非については疑問の残るところだったが。あとはめぐねえの存在感かな。本作で一番の悲劇が彼女の存在だったわけだが、視聴者が全員分かっているようなあからさまな状況下でも、しっかりと中盤まで引っ張り、時間をかけて「めぐねえの喪失」を描いたのは正しい方向性だと思う。あれだけお世話になったからこそ、悲壮感も際だったわけだし。そのあたりのストーリーテリングは決して悪い作品ではなかった。

 あとは中の人。当然上の2人の名前を出したなら、ゆき役の水瀬いのり、そしてめぐねえ役の茅野愛衣を筆頭にあげるべきだろう。いのすけの安定感は本当に見事。他にもメインキャラでは高橋李依、小澤亜李といった若手が活躍。亜李ちゃんは普段と少し違う役どころでもしっかりと「声の存在感」があり、千代ちゃんパピ路線だけではないことを示してくれた。今後も多方面での活躍が期待されるところ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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