最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「シドニアの騎士 第九惑星戦役」 5→5 あやっぺのスケベが爆発する作品であった……。洲崎派の人には良いご褒美である。 2期目とは言ってもそんなに1期目と変わる部分もないだろ、と思っていたが、シナリオの要請であったのか、かなり印象は変わったような気がする。1期同様にハードですぷらったぁな部分も残しつつ(特に1話目ではそっち方面への期待もあったが)、今期メインとなったのは、ヘンテコのっぺり生物となったつむぎちゃんとの友情構築物語、そして、そんなつむぎの登場に微妙にやきもきしてみせる乙女覚醒イザナさんのラブのお話。要するに萌えアニメ方向。いや、観ているこっちの目にそういうフィルターがかかってるだけなのかもしれないけど、少なくとも1期の時ほど「宇宙で生き残らなきゃいけないんだぁぁぁ!」「ガウナこえぇ! 殺す殺す殺す!」みたいなノリは少なくなっていたのではなかろうか。 今作最大の特徴はそのCGワークにあり、ぶっちゃけあまり良いとは思っていなかったのだが、2期目になると「なんか嫌」から「まぁ、いいか」レベルになり、更につむぎの存在によってプラス方向にまで転じてきた感もある。のっぺりした表情しか描けないCGデザインではラブコメとか萌え方向への展開は難しかったはずなのだが、これが逆転の発想なのか、「のっぺりしたCGデザインでも愛嬌があるキャラを描けばいいじゃない」ってんで、触手生物つむぎちゃんが、文字通りに八面六臂の大活躍。ぬらぬらと動きながら時に可愛く、時に切なく。表情豊かに動き回る餅のような謎生物に、ゆるキャラ愛が蓄積していく。そしてここにあやっぺボイスが合わさることで、萌えレベルは格段に上がるわけだ。中盤はずっとつむぎちゃんを愛でるためだけに観てましたね。 もちろん、流石にそんな奇形生物にメインヒロインを任せるわけにもいかないので、健気なイザナも頑張ってくれました。「性別が揺れる状態からの乙女化」というのもなかなか興味深い題材であり、エロ方向に拡張するとまだまだ伸びしろがありそう。あけすけなエロ描写もこのCGだとなーんか生っぽさが無くなるわけだが、逆にそのおかげで好き勝手なエロシーンが作れたのだと思えば、これはこれで良かったのかも。戦闘シーンとエロシーン(日常シーン)がシームレスに同じデザインで接続されることで、ラストバトルの星白回収みたいなシーンも描けるわけだしね。ほら、スケベが爆発している。 今回の放送分で原作はどのくらい消化したんだろう。普通に次がありそうな(というかいくらでも続けられる)お話だし、そのうち3期ってことになるのでしょうかね。その時には、更なる星白・つむぎちゃんの活躍に期待したい。あと艦長、あとノリオ、あと熊。
PR 「暗殺教室」 5→5 きれいにまとめましたね。良いアニメ化だったのではないでしょうか。 実は今作、1クール目終わりの時点で最終回だと思って一回感想書いてたのだが(勘違いと気付いたので削除済み)、その時に書いてた感想に、「せっかくの人気作なのにあっさり終わらせて勿体ないなー」ってのがあった。1クールで区切るには勿体ない、と思ってたのは間違いなく、その後無事に2クール目が始まったことでそうした心配は杞憂の終わったわけだ。 実際、2クール目以降は1クール目よりも色々と楽しくなった気がする。イトナ戦で一段落させておいて、その後もイベントは目白押し。期末試験などを挟んで1期目のクライマックスは鷹岡編を持ってくる。殺せんせー最大のピンチであり、これまでの仲間たちの成長が分かりやすい鷹岡編は、1つのシーズンの締めくくりとして最良のものだろう。いかにも松井優征らしいクドくてサイケな殺し屋連中もたくさん出てくるし、ネタ回しもきちんと原作のテイストを活かしながらアニメ的に昇華されているので、ただでさえ人数が多くて賑やかな作品内での盛り上がりが際だつ。個人的には拳銃の人を子安に任せ、そのおかげで(?)ネウロとヤコの夢の共演がかなったところは素直に嬉しかった。別番組でアヴドゥルとDIOが死闘を演じてるのに、こっちでは鷹岡やガストロ(拳銃の人)が中学生相手にボコボコにされるという、何とも愉快なジャンプ中の人劇場である(なお、子安はソーマでも好き放題やっている模様)。 無事に2期目も決定しており、原作は今でも盛り上がり続けている。このまま行けば2期目とか(ひょっとしたら3期目)で原作を全て回収することになるのだろうか。色々と刺激の多い展開が続くので、今後の広がりも楽しみだ。 「放課後のプレアデス」 5→5 ぬるりと始まり、ぬるりと終わる、謎多き作品。一つだけ言えるのは、一番可愛いキャラは誰かと聞かれたら、そりゃ部長しかいないということである。 私の回りに1名やたら熱烈なファンがいるので、何か強烈な誘致要因があるのは間違いない作品なのだろうが、いかんせん私はそれにあまり引き寄せられてはいなかった。うん、確かに絵がとても綺麗で女の子が可愛ければ特に不満はない、というのはよくある状況なのだが、それだけに、「そこで終わる」ということもあるわけで。シナリオ面での運び方が特別上手とも思わなかったし、最後まで観ていても(部長を除く)キャラクターにそこまで入り込むこともなかった。多分、キャラの頭身(物理的な意味でなく観念的に)と、物語のフレームとして設定した諸々の世界設定があんまり噛み合ってなかったんじゃないかなぁ。あんまり真面目に観てなかったのであまり突っ込んだ話も出来ないのだが、今作はそのゆるふわっとした世界観の中で、かなりエッジの効いたお話を色々とやっているのである。何しろ多重世界線の話であり、タイムトラベルあり、因果の地平あり。最終的には大地の記憶すら存在しない「起源」まで遡り、そこからの世界創世にまでこぎ着けている。まどマギのように実際に「作る」という巨大な概念まで辿り付いたわけではないが、今作では「ちょっとした少女達の悩み」を、まさに宇宙規模にまで肥大化させて映像化させることで一大冒険譚を作り出すという、本当に頭のおかしいプロットを実行してみせたのだ。 この発想はとんでもねぇと思うのだが、単に「とんでもない」成分だけが優先されており、それが面白さに繋がったかと言われると、そうではないんだよね。中心となったすばるとあおいの関係性についても、最初から最後まで微妙なところを行きつ戻りつしており、最後にすばるなりの「結論」は出すものの、それもあまり重要ではない。何しろ作品世界自体が「一大決心」というものを多重世界線の1つの誤差みたいに扱っているわけで、「すばるが今そういう決心をしても、それは馬鹿でかい宇宙という観点から見たら本当にどうでもいいよね」という解釈が先に立つ。同様に、みなとの悲壮な生い立ちのお話も「お前がそう思うなら(中略)お前の中ではな」って話である。宇宙の話をしたいなら宇宙ですればいいし、友情や恋愛の話がしたいなら、もう少し地に足つけて正面向いてやってくれ、と思ってしまうのである。 まー、そうした「普通なら噛み合わないもの」を強引にまぜまぜした結果出来上がった世界は確かに唯一無二のものであり、平気で銀河を飛び出してみたり、光速を越えてみたりという荒技を女子中学生がしれっとやってしまうのは刺激が多いし、天文ショーの紹介番組としてはなかなか興味深く見ることは出来た。「これで女の子の話と繋がってるのかなぁ……」といぶかしがっていたわけだが、くだんの知人がこのアニメを評する言葉の中に「夏色キセキ」っていうタイトルを持ち出してきたので「あっ……(察し)」ってなってどうでも良くなったわ。なるほど、なんか、色々分かった。なお、個人的には今作の比較対象として出したいのは「キャプテン・アー(あっ……察し) 繰り返しになりますが、部長は毎回とても可愛かったです。というか、藤田咲がやっぱり可愛いのです。咲子が活き活きしてるというだけで、確かに良いアニメだったのかもしれません。 「ミカグラ学園組曲」 6→5 凄まじい作品であった。これ、ラノベは現在も刊行中なんだよな……一体どんな中身なんだろう。ちょっと活字で読むイメージが出来ないなぁ。魔法の合い言葉は「ぱっぱっぱのぱっ」で全部処理出来るんだろうか。 何が「凄まじい」のかを一口に説明するのはけっこう難しいのだが、端的に言ってしまえば「何も無い」部分である。世間的に「中身のあるアニメ」「無いアニメ」という(時に不毛な)議論が起こることがあるが、このアニメはいわゆる日常系アニメなどを揶揄する時に使う「中身が無い」とは訳が違う。何しろきちんとバトルはあるし、恋愛(?)はあるし、主人公の成長物語もある。決して「何気ない女子高生の日常を描いたゆるふわコメディ」とかではないのだ。しかし、そうしたメインプロットをひとたび掘り起こしてみると、その裏側に「何もない」。びっくりするくらい「そうなる理由」がない。これが怖い。 初見の時点で「はやて×ブレードみたいだな」という感想を持ち、実際、お馬鹿主人公が様々な相手に「勢い任せの無手勝流」を使って「星を取っていく」というバトルスタイルがまるきり同じだ。しかし、「はやて」の場合はそれが剣術で行われる。何故星を取りたいかという理由も分かるし、主人公の成長過程にある人間関係や人並みの悩みも、およそ理解の及ぶものだ。しかし、翻ってこの「ミカグラ」は、そうした設定こそ共通するものの、「何故そういう世界なのか」という説明が一切無い。エルナは何となくミカグラに転校し、何となく能力に目覚め、何となく戦ったら何となく強かったのである。彼女が「おもちゃの銃」を使える理由も分からなければ、それが何故強いのかも分からない(「一宮の家系だから」でいいの?)。もちろん、彼女を相手取る様々なキャラクターについても、その能力が強いのか弱いのか、さっぱり分からない。新人戦ではアスヒが決勝まで行っていたわけだが、奴が強いと思える描写は全く無いのである。もちろん、おとねちゃんの強さも理由なんてあるわけがないし、星鎖先輩のキリングアートが何なのかなんて分かるわけがない。 こうして「設定自体はどこかで見たことがあるから何となく理解できるけど、それはさておきこの世界では何故そうなっている?」という部分が一切説明されず、「まぁ、みんなそう思ってるから」というので進行する部分が凄い。「実は違うんじゃ?」と誰かが僅かでも疑問に思ったら崩壊してしまいそうな、危うい世界なのだ。実際、最終話ではエルナの白昼夢で全然違う世界が見え隠れしたわけだが、あのまま「実は全部一宮エルナの見た寂しい夢でした」というオチになってもさっぱり驚かない。というか、むしろそっちの方が据わりが良い可能性すらある。とにかく「何となく」進み、「何となく」終わった。そんな不可思議な浮遊する作品だったのである。 で、そんなよく分からない世界は破綻してしまって面白くなかったのかと言われると、案外そうでもない。視聴中は特に退屈していないし、なあなあで終わった最終回にしても「まぁ、こんなもんじゃない?」と不思議に落ち着いた部分もある。昨今のラノベアニメを色々観て分かる通り、「個性ある世界観を理解してもらい、楽しんでもらうためにどの程度筆を割くのか」というのはアニメ化における大問題の1つであり、説明にばかり腐心すればアニメとしての彩りが無くなるし、説明をなおざりにすれば視聴者を置いてけぼりにしてしまう。そのさじ加減はなかなか難しい。そして、今作は「説明? しなくてもいいでしょ、勢いで押せば」という実に潔い手法を採っており、この「勢い」が割と有効に働いている。何もかもが分からないことだらけで陽炎のような作品世界の中で、たった1つだけ、はっきりと分かっていることがあり、それは「一宮エルナは馬鹿だ」という事実である。そのエルナの「馬鹿」を拠り所にし、そこだけを接続点として様々な物語を(足下の覚束ないままで)繋いでいく。全てはエルナの胆力次第。エルナがこければ作品全部がこける。そんな危うい状態ながらも、エルナは飄々と渡りきってしまった。そこが今作の凄いところだ。 結局、我々はシグレと同じように「エルナちゅわ〜ん!」とルパンダイブするだけの存在なのだ。いや、「ことねちゅわ〜ん」でも「熊野すわぁ〜ん」でもいいんだけど。とにかく、「世界がどうこう」ではなく、「この女の子がどうこう」だけで作品を判断するしかないのだ。そしてこれが、別に悪いことではないのだ。まー、「何もなかったやんけぇ!」と突如冷静になってちゃぶ台をひっくり返したくなる人も少なからずいると思うが、個人的には「熊野さんは本当に可愛いな! つって!」と言ってる分には特に不満は無いし、エルナのネタ回しが毎週見られるだけでも割と満足しているのである。「これでよく分からないバトルをしないで、部活と称して色んな女の子といちゃいちゃしてくれるだけなら最高だったのに」と思わないでもないが、まー、そこはしゃーない。「空虚さ」を売りにするという不思議な作劇、今一度、色んな部分について考えさせられる作品でした。 「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ エジプト編」 6→7 毎週色々と書かせてもらっているので、今更特に言うことも無いです。 原作ファンってのは、アニメ作品を見たり運営したりする上で、強い味方になるときもあれば、余計なことばかり気にする害悪にもなったりする。個人的にはあんまり「原作ガー」と言い続けるようなファンにはならない方が良いということは分かっているつもりだが、ジョジョの場合には流石にそこを抜きで語りたくないし、そもそも出来ないだろうと思ってた。実際、出来なかった。しかし、そんな「口うるさい原作ファン」を最大限に相手取り、そういう人間だからこそ満足出来るような作品作りが全編に行き渡っていたのが、今作最大の評価ポイントだったのではなかろうか。 独特のデザイン性を本当に無理なレベルまでこだわり抜いた映像面、濃すぎるキャスト陣が本当に頑張ってくれた音響面、たっぷりと尺を取って「何もそんなとこまで」というくらいに見せてくれた脚本面。文句は何もありません。個人的な殊勲賞はポルナレフ役の小松さんに贈りたいかなー。 そして、この第2期の濃密さはやっぱりあり得ないくらいのキャラの濃さが大きかったと思うんだよね。作中では「花京院、イギー、アヴドゥル、終わったよ……」だったが、こちらとしては「アレッシー、マライア、オインゴ、ボインゴ、ダービー、ヴァニラ、その他諸々……終わったよ……」ってな気分なわけで。後先考えずにやりきってくれたスタッフに感謝やで。 ところで4部、さりとて4部。どうなる4部。 「SHOW BY ROCK!!」 5→6 最終回の展開になんか疑問が残ったけれども、毎週感想書いてた通り、やっぱり面白いアニメだったぴゅる。色々と革新的だったと思うぴゅる。 今期は奇しくも、これと「えとたま」という2つのアニメが「萌えデフォルメ形態」のCG技術を意欲的に盛り込み結果を残している。そのうち、ライブシーン(とそれに準じる戦闘シーン)のみをCGで処理するという、比較的穏当な方策を採ったのがこちらの作品。しかし、そんな方策も実は色々と野心的な挑戦が盛り込まれており、特に演奏シーン、格闘シーンをはっきりと「普段の世界」と分け隔てるという「線引き」の概念が面白い。何が面白いって、今作で普段のアニメーションで描かれているパートも、主人公のシアンからしたら「ゲームの中の世界」なのだ。つまり、穿った見方をするならあのシアンが迷い込んだミディシティという町は、シアンにとっても1つ目の仮想空間であり、シアンは我々視聴者同様、まるでアニメを観るようにしてあの町の中に入っていた。そして、そこから更に次元があがって演奏パートになると頭身が更にさがり、完全に「イメージの産物・偶像」としての「アイドル」にまで昇華されるということが、CGによって描かれるわけである。おそらく、ダル太夫なんかはあの世界でなければ巨大なダルマを動かすことは不可能だっただろう(逆に、ダガーさんもあの世界でなければ巨大なダークモンスターを動かすことは出来なかっただろう)。「想像世界としてのミディシティの更に内側に、シティの住人の理想としてのCG空間がある」という入れ子構造はなかなか興味深いもので、それを表現するためのツールとして、CGというのはドンピシャだった。ま、一言でいうと「どっちも可愛かった」。 あとは個人的にはレトリーとの仲直り合宿、モアのどさくさカミングアウトあたりがピークですかね。その後のチュチュさんの暴走も面白かったけど、あれは出来たらもう少し深刻な部分を掘りさげてほしかったパート。どっかの誰かは「描くにはあと40話足りなかった」なんて無茶なことを言っていたが、まぁ、あと4話あれば最終決戦の内実も含めて、もう少し掘りさげられたかな、という気はする。その辺はしょうがない。全部途中で余計な食い散らかしをしやがったシンガンさんが悪いのである。でも、シンガンさん面白いんだもん。故に。 やっぱり「バンドもの」「歌もの」ってのはアニメにすると盛り上げやすい素材のようで、今作は「けいおん」と「シンフォギア」の間を取ったような内容ながら、どちらとも共通して、立派に歌も聞かせてくれる作品になっている。作中曲はそこまで多くないが、その分登場するバンドの数が多く、シンガン、霧幻庵、クリクリなど、バリエーション豊富な中から好きなユニットなり、メンバーなりを見出せればそれで儲けもん。受けの広い堅実な(つまり金になりそうな)デザインである。流石サンリオさまやで。それだけに、1期の終わり方があれだと続きが作りづらそうだが……あ、ひょっとして高校生チームが主人公の2期が……でも、シアンを失って廃人になってるレトリーさんのその後とか見たくないなぁ……。 今期一番のヒロインは……社長かな……。 「ハロー!!きんいろモザイク」 5→5 常にように終わり、去っていく日常である。夏休み明けのところで次クールののんのんびよりにパスするってのはうまい展開だぜ……と思ったけど、だからのんのんびよりはきらら系作品じゃないんだっての。 いわゆる「日常系シンパ」の中ではかなり大きな存在感を持つ作品となっているようだが、私の中ではあくまでも「そういうものの1つ」であり、そこまで肩肘張って観るような必須栄養素ではない。ひだまりが終わる時には膝から崩れ落ちるような衝撃を受けるが、忍たちとの日常の閉幕はそこまでのダメージにはならないのである。いや、嫌いじゃないけどね。ずっと観てても退屈しないのは良いことだけどね。 新番チェックの時にも書いてるけど、個人的には今作の大部分を占めるのは中の人の話題なのですよ。2期に入って各キャラクターの出番が満遍なく散らされてきたが、中でも兄弟が登場した陽子の出番が多かったことは大変によろしい。普段は低音域がメインで突っ込みに回ることが多い内山夕実が、今作では突き抜けたアホテンションで色々と引っかき回してくれるので、それだけでも大変貴重なのです。やっぱりポンコツになったゆーみんの魅力はひとしおである。もちろん、そこにはいつも通りの鬼畜ぽいんてしがいるし、テンションの高いキャラの中にもどこか安心感を与えてくれる奈央坊がいる。たねちゃんの百合キャラにきゅんきゅんしつつ、まなみんの流暢な英語と、溢れ出る愛らしさに頬を緩ませる。先生陣2人も今期は様々な場面でかき回すトリッキーな役回りを果たしたし、存在感のある猪熊ツインズは、キャストも含めて濃密な時間を提供してくれた。 そして、2期に入ってからは今作独自の危ない方向性も加速。1期の時に「あれ? こいつらひょっとしてマジモンじゃ……」と思っていた部分が確信に変わり、1期は「こいつらキチ○イやで」がオチだったのに、2期に至っては「まぁ、キチ○イなのはいいとして」という前提からスタートするお話になっているのである。忍がコワレの筆頭みたいな印象ではあるのだが、アリスのヤンデレ要素は実は作中最大の闇でもあるし、綾の百合要素は百合っていうかガチレズにまで昇華されている。本来なら一番のかき回し役であるはずのカレンが実は一番まともなヤツっていう可能性すらある。いや、絶対そうだ。この狂気は割と癖になる要素なので、当然3期があるなら喜んで観たいと思いますよ。原作ストックってどれくらいあるのかしらね。 「グリザイアの迷宮/グリザイアの楽園」 5→6 一言でいうと、負けた。これ、1期の段階で首を捻っていた要素は何一つ変わってないはずなんだ。それなのに不平不満に繋がらないということは、いわば「スタッフに丸め込まれてしまった」形になるのである。でもね、丸め込まれるのって、気持ちいいよね。 こうして終わったところで2クールを振り返ってみると、「果実」の段階での個々のエピソードというのは、この2期目の馬鹿馬鹿しいまでのお話をやるための種蒔きであったといえる。ギャルゲってのは殆どやらないので間違った認識かもしれないが、いわば各ヒロインを攻めてフラグを立て、クリアするまでの過程のルートみたいなもので、その過程でどんな選択肢を選んで好感度を上げたかとか、途中でどんな感情があって雄二に心を寄せるに至るかとか、言ってしまえば「最悪、すっ飛ばしても問題無い部分」であったのだ。結果として、この2期目の開始時に「なんやかやあったけど、とにかく5人全員が雄二にベタ惚れしてて命を捧げられるし、5人同時にヒロイン勢が1人の主人公を狙っているっていう無茶苦茶な共通認識がありながらも特に問題無く連携が取れるし、下手なスポ根ものの部活動よりもよっぽど横の連携が取れているよ」という舞台設定が出来ていれば良かったのである。みちるの二重人格だったり、蒔菜のハイパー狙撃スキルだったり、色々と特殊な条件設定はあるのだが、とりあえず「便利なヤツが雄二の下に集まった!」ということが分かればいいのである。そう、ギャルゲーじゃなくて、RPGとか冒険漫画で仲間を集めている段階の方が近いかもしれない。 いや、原作ゲームではちゃんと「果実」が一本立ちしてたんだろうから、そこはちゃんとギャルゲーとして機能してなきゃ駄目だと思うんだけど、このアニメは事情が違う。何しろ、最終的には「風見雄二というメインヒロインを愛でる」ことが目的になっているのだから。そう、あくまで今作は「雄二と天音」とか「雄二と由美子」というようなカップリングの妙を楽しむものではない。「風見雄二と愉快な仲間達」の冒険活劇を描く物語だ。ワンピースと似たようなもんだ。それなら、仲間が全員揃ってグランドラインにこぎ出してから盛り上がった方が良いに決まっているのである。そして、実際にグランドライン編は十二分に盛り上がったのだ。 一姫と天音のトンデモエピソードは「ギャルゲーヒロインをオトすためのイベント過程」と考えるとどやねん、と思うが、これがナミとアーロンが揉めてた事件と並べるなら問題無いし、蒔菜との愛の逃避行だって、ポルナレフが花京院にぶん殴られて友情を確認したシーンと並べればそんなに違和感は無い。こうして積み上げた「変なグリザイアワールド」は、そのままメインヒロイン風見雄二の物語に転用され、「気付いたら軍部育ちのキリングマシーン養成アニメからのダイハード」という訳の分からないシナリオのふくらみ方にも違和感なくついていけるようになっていた。1期で蒔かれた間違いだらけの種が、きちんと2期で結実してお花畑になっちゃったのである。うーむ、この「丸め込まれた」感。気持ちが良いね。もちろん、映像面での気遣いが特に念入りに求められていたことはいうまでもないし、脚本を組み上げるテンポも(流石に早急すぎた感はあるが)繊細な調整が際どいバランスで成り立つ必要もある。脚本自体がかなりのムリゲーだったはずだが、それに輪をかけて大変な構成、製作は本当に見事なお仕事をこなしているのだと思う。天衝監督、やっぱり尋常ではないな。そして、気付けばこれってエイトビットの製作。エイトビットって「ワルキューレロマンツェ」でも良い仕事を残してるんだよな。「異次元エロゲアニメの雄」っていうよく分からない看板が立てられそうである。 最後に中の人の話だが……今作は櫻井孝宏の安定感が光ったことにくわえ、回りのエロゲ役者たちの息のあった舞台作りが非常に効果的に働いていた。田口宏子とか友永朱音とか、ちょくちょくこういう作品で名前は観るのだけど、なかなか評価するタイミングが無いのだよね。裏と表のお仕事の融合、もっと色んなところでみられるといいんだけどなぁ。なお、清水愛は最終的にまた魚釣りキャラになった模様。何この因果。 「終わりのセラフ」 6→6 途中から感想書かなくなってしまったことからも分かる通り、いくらかトーンダウンした感は否めないものの、やっぱりこれはこれで唯一無二の作品になっていたとは思うのです。 トーンダウンってのは単純にシナリオラインに強力な誘致要因が無くなったことによるもの。考えてみりゃ掲載誌がジャンプなんだからそこまで恐ろしい展開になるわけはないんだよね。鬼呪装備獲得後の吸血鬼との直接対決は、戦闘自体に見るべき点があまり無く、どの試合も基本的に「一方的に強い側が弱者を嬲る」という展開ばかりになってしまっていた上に、そうした「強さ」の尺度が今ひとつはっきりせず、戦うにしても単に剣で斬り合ってザクーってな展開が多かったものだから、あまり積極的な盛り上がりを作れなかったのは素直にマイナス要素であったと思う。そのへんでオリジナリティをみせろと言ってもなかなか難しいとは思うが、全体的に戦闘を展開するテンポが悪く、鬱なシナリオラインとも相まってどこかどんよりした、気の重いバトルシーンが多かったので意気を削がれてしまったのは間違いない。 しかしまぁ、そうした部分でのマイナスを加味したとしても、やはり今作の映像は秀逸。というか、もう背景美術の一点だけでも観る価値はあるんじゃなかろうか。毎週毎週、よくもあれだけの美術を維持し、そこにキャラクターたちを溶け込ませて描けたものだと思う。メリハリの効いたキャラクターデザインも実は非常に危ういバランスの上で成り立っており、もうちょっとでも「アニメ的な」絵を推し進めてしまうと、あの背景デザインとは遊離してしまうことになったであろう。アニメ的に輪郭のはっきりした絵を造りながらも、どこか粗く削ったような線の揺らぎを残すことで背景に合わせる事に成功したデザインやモーションは、作品の独自性を訴える上で最大の武器になっていたと思う。 そして、こうしたデザインから繰り出される女の子の可愛らしさね。具体的に言えばシノアちゃんの可愛らしさね。結局、最初から最後まで彼女を愛でるために観ていたというのが正直なところでしてね……あ、吸血鬼姫が出てくるときだけは話が別だけど。人間側代表、柊シノア。吸血鬼代表、クルル・ツェペシ。この2人がいる限り、2期目も問題無くこの世界か可愛らしいままでしょう。10月まで延々4話をリピートし続けるんだ。クルル様に「首を千切ろうか?www」って言われ続けるんだ。 そんな日常です、僕は元気です、敬具。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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