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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「うしおととら(第2期)」 5→4 頑張ったアニメ化だったとは思うんだ。製作スタッフも手を抜いてないはずだし、1枚絵のクオリティはそれなりに高い。でもまぁ、最初から無理な勝負ってのはあるもんで。 やっぱり世間で散々言われているように尺の問題はそう簡単に解決出来るものではない。色々とすっ飛ばしたことにより、最終決戦で一気に集い来るカタルシスはどうしても弱くなってしまうし、(私自身はあんまり分からなかったが)シナリオに具体的な無理が出来ているところもあるという。もちろん、どれだけカットしたと言ってもそれで万全の尺が確保出来たというわけでもなく、駆け足気味の部分も多く見られたのは分かりやすい難点だろう。改めて、「なんで3クールだったんだろう」という部分は問わねばならない。また、3クールでまとめるにしても、休憩を挟んだのが2クール目終わりってのは分からない。2期目となった今回はほとんど全ての尺を白面との直接対決に割く必要があり、それまでに用意してきたものを全て「回収する」フェイズ。その「回収する側」が「される側」と時間的に隔たってしまったことは純粋にマイナスに作用したんじゃなかろうか。 動画の質などは特に驚くようなものは出ていない。どちらかというともっさりした演出の方が多かった気もするが、まぁ、そこは藤田らしい大仰な演出方向ってことで悪くはないか。止め絵の質は高く、あの暑苦しさを要所要所で見せてくれていたし、塗りの濃さなんかもいかにもな感じ。これであとはメリハリを付けて動けば完璧なのだが、「藤田絵のイメージを残しつつ、それをシャキシャキ動かす」って割と無理ゲーなんだよな。線が多すぎるからさ。そこはもう二者択一で、ある程度原作の風味を犠牲にするか、それとも開き直ってそういう味にするか。今作は後者を選んだわけだが、その部分についてはある程度成功してたとは思う。勿体ないアニメ化だったかもしれないが、決して無駄なアニメ化ではない、と。ま、そんなとこ。 PR 「聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ」 3→2 最終回は締めたな。いや、別に何もまとまっちゃいないけども……ダガンゾートさん……。 文句無しで今期トップのアニメだろう、もちろん、下から数えてだ。1話目時点で作画に全くやる気が感じられなかった時点で大体察していたが、そこから映像クオリティが回復することなく、毎度毎度10年前のアニメみたいな見事な画を提供してくれていた。万策尽きて1話単位で作画が崩壊することはままあるが、今時ここまでしょぼい画が毎週コンスタントに提供されるのはなかなか珍しい。元々がソシャゲ由来のゲームなわけで、ソシャゲなんて画のクオリティとかエフェクトでどれだけ見せられるかが勝負だと思うのだが……原作ファンってのはこのアニメでどの程度満足したのでしょうか。 そんなヘナヘナの画で展開されるストーリーの方はいたって普通なのだが、絶妙に挟み込まれるネタパートがことごとく外すという見事な采配。シリアスにしたいんだろうけどそもそも主人公が全く感情移入出来ないという最初のハードルがあるのだが、何とかそこに目をつぶって世界観に順応しようにも、隙を見てよく分からんギャグも放り込んでくるし、(この絵でも)適宜萌え要素で釣ろうとするし、身の丈に合わない大冒険活劇を見せようとするし。いやぁ、10年前だったらこのくらいのアニメもちらほらあったかもしれないが……せめて映像面だけでもしっかりして欲しかったよなぁ……なんでこの作品にゴーサインが出たのか分からないし、制作陣が何を伝えたかったのかもさっぱり分からない。普段から「オリジナルアニメはその志と、やりたいことが分かる潔さがあれば評価する」という姿勢を取っているのだが、ごめん、このアニメは何がやりたいのか分からなかった。一番納得出来る説明は、「適当に金を溶かすことが目的の税金対策」かな。 まぁいいですよ、1年間にこれだけの本数のアニメが作られているのだから、ピンからキリまで存在するのは不思議なことじゃない。ほら、シャリシャルーちゃんは最後まで可愛かったし、そこを考えれば加点要素もあるかもしれん。それだけを支えにこの作品を見続けるのは……辛い……。 「三者三葉」 5→5 今期OP四天王の一角(残り3つは決めてないのでご自由にお考えください)。毎回そのかっ飛びオープニングを見るだけでも割と満足出来てしまい、その後のお話はあんまり頭に入らないという弊害も。 今期では「あんハピ」と双璧を成すきらら系日常アニメ。そして、「あんハピ」はあんまり日常要素が上手いこと噛んでなかったのに対し、こちらは正々堂々と「日常アニメ」に振り切っていたのでいつも通りの雰囲気でとても見やすい。これに動画工房が誇る「余計なまでの」動画がくっついてくるわけで、アニメ作品としての完成度は恐ろしく高い。まぁ、そんなに動きのある作品じゃないので結局無駄遣いになってしまうことが多いのであるが……(だから何をやってもいいOPが一番輝くのである)。もちろん、動かないよりも動く方が良いに決まっている。なんとも間違った感じの素敵なリソースの無駄遣い。こうして手をかけ時間をかけることで、フツーでしかない日常系アニメの質が一段二段と上がっていくものなのだ。 しかしまぁ、そうは言ってもそこまではまり込みはしなかったかな。新番チェックの時も同じこと書いたけど、日常系アニメっていきなりどっぷりはまるのは結構難しいんだ。今期は「静」か「動」かで言ったら完全に「静」である「田中くん」「ふらうぃ」という2作品が完璧なハマリ方を見せたが、いくらか「動」の方に揺れるこちらの作品は、その分作品の焦点が定まりきらず、「まぁ、これくらい」に落ち着いた印象。別段問題があるというわけではないのだが、無理矢理課題をピックアップするなら、メインキャラ3人の絡みにあまり有機的な繋がりが見出せなかったのが難点といえるだろうか。作中でもやんわり触れられていたが、この3人って、普通に考えたら絡む必要が全く無い関係性なんだよ。各々のパーソナリティは全然違うし、「胃袋ブラックホール」「腹黒委員長」「貧乏毎日パンの耳」って、全部特徴としてあげられている次元が異なっているし、互いに引き上げあう関係には無いんだわ。もちろん友情形成してるわけだし、一緒にバイトだってしてる。葉子様を中心にしてちゃんと3人独自のネタ回しが出来ているのだから「関係が無い」ことは絶対にないのだが、3人の問題が基本的に独立独歩なのよね。葉子様絡みのネタだと他の2人が積極的に絡むことは多いが、他の2人の場合、照VS西山、双葉VS辻兄妹などは3人の問題には関わりにくい。もっと直接的に3人をつなぐ分かりやすい関係性があった方が全体としてまとまりがあったんじゃないかと思うんだよね。情報処理部みたいなさ。まぁ、あの3人は完全に運命共同体になっちゃってるけども……ほら、僕が求めてるのって、女の子どうしの行きすぎた友情じゃない?(しらんがな) そういう意味では、実は一番気にいってたのは照と西山の関係性だったり。そこは猫も絡んでくるのでとても共感できるというか、素敵な趣味をしていらっしゃるというか。まぁ、3人のキャラはちゃんと立っていたし、誰が1番ってこともないかなぁ。普段の言動がそこまでおかしくない(?)双葉なんて、最初は割とどうでもいいと思ってたんだけど、やっぱりご飯をたくさん食べる女の子は可愛いからな。普通「大食い」ってステータスはキャラのサブステータスとして与えられることはあっても、メインステータスとして最大限にピックアップされることって無いからね。一番娘にしたいキャラは3人の中なら双葉かな。その他、薗部なんかも良いキャラしてるし、やっぱり全体的な構成は悪くない。まだまだ原作ストックはあるんだろうし、人間関係が完全に出来上がった後に続く2期目に期待しておこう(あるかは分からないが)。 中の人たちは若手が多いので色々と目移りして大変だが、キャラを気に入ったこともあり、双葉役の金澤まいが一番気になるかな。底抜けにあっけらかんとした双葉ボイス好き。最終回のお嬢バージョンとの差もきっちり出てたし、ポジション取りさえしっかり出来れば業界で面白い立ち位置が狙えるかも。声のおかしさでいえば薗部役の桃河りかがトップだが、これまたどういう方向に飛び出せるかは未知数。同じ原作者の作品から飛び立った照井くんのようにスターの座を掴め。いや、照井くんがスターかどうかはしらんが。 「12歳。〜ちっちゃなムネのトキメキ〜」 5→5 先週の時点で終わっていることに全然気付いてなかった程度の視聴体制ですみません。いや、だって、先週のアレで終わってるとか思わないじゃん。あとAT-Xだと今週「セレクション」っていう形で余剰の1話(再放送)があったから、先週の時点で「終」のマークがついてなかったんだよ。まー、どうせ2期があるらしいから終わってるとも言えないんだろうけどさ。 というわけで、割と適当に観ていた作品なんですが、そりゃまぁ、真剣に正座してたらそれはそれでまずいじゃない? ねぇ。とりあえずなにか作業するときに流しておいて、加隈亜衣ボイスを楽しむという、そういう次元の作品。いや、でも嫌いだったら切ってる可能性もあるわけで、特に苦もなく観ることが出来たってことは、何かしら得るものはあったってことだろうな。 このアニメから「得るもの」とか言っちゃうと本当に危ない人な気もするんだが、でも「最近の女子小学生が読んでいるもの」についての知識が得られたのは事実なんだから間違っちゃいない。時代を経てもどの世代がどんなものを読むか、なんてのはなかなか変化するものではなく、「やっぱりこのくらいの世代の女の子はマセガキばっかりだなぁ」としみじみ。でも、不思議なもんだよね。花日や結衣のような女の子サイドのキャラは完全に「子供」として描かれているのに、何故か高尾ら男の子サイドは「なんでこんな奴が小学校におんねん」みたいな大人びたキャラになってるんだ。でも、その回りには典型的な頭の悪い小学生男子もいる。このあたりのキャラの描き方って、どういう実情を反映したものなのか。まぁ、単純に高尾については「理想像」だからそれでいいんですよ。回りの男子連中も「モゥ、本当に男子ってガキよねー」という女子特有の達観みたいなものの表れだ。しかし、主人公キャラがことさらに幼く見えるのは何故なのだろう。 もう少し上の世代にいって、アニメ化なんかもよくされている「少女漫画」における女子高生とかになると、すごい女傑になったり、非リア、奥手などの「モテない私」を演出したりする。これは前者が自身の変身願望を表し、後者は「冴えない女でも恋が出来る」という願望の表れになる。今作における「子供っぽくて普通の私」も、この仕組みで考えると「冴えない現実の私」の反映なんだろうか。となると、実はこんな恋愛スイーツ脳満開の幸せそうな漫画を読んでいる女子小学生さんたちは、みんな花日ちゃんみたいにピュアッピュアで良い子ばっかりの可能性がありますね! 甲斐甲斐しく男に尽くしちゃうし、彼氏のためならどんな労苦も厭わない献身的な態度を見せてくれますね! なんだ、日本の未来は明るいじゃないか! 頑張れ12歳! ん? でもこうした女の子の献身を受けるためには、高尾みたいな生粋のイケメン体質じゃないと駄目なのか? 小学生レベルで壁ドン対応可じゃないと駄目なのか? ……とりあえず、回りで囃したててうんことかちんことか叫んでる方が楽しそうなので、僕はそっちに回ります。 「僕のヒーローアカデミア」 5→5 無難なところで。どうせ2期があるんだからここで一旦評価する意味もあまり無いのだけども。あー、でも2期目がいつかは発表されてないからなぁ。1年とか間が空くと忘れてしまう可能性もあるな。 期待されたものを期待通りに、という感じのアニメ化。元々ど派手な能力バトルものなので、そりゃアニメにすりゃ映えるだろう。監督の長崎賢司もどの辺が見せ場なのかはもちろん分かっているし、けれん味あふれる迫力の動画モーションなんかはいかにもな作劇。ちゃんと「格好良いヒーロー」が描けていたという意味では全く問題無いアニメ化だ。ただ、いわゆるジャンプ漫画の法則みたいなところがあってですね、原作に追いついちゃまずいからかなり神経質に「追いつかない速度」を守っていたような部分が少々勿体なかった気も。1話1話を見ていけばそこまで間延びした印象もないのだが、どうしたって序盤の構成は1つのエピソードに山場を置きにくくなってしまうし、後半の盛り上がりもちょっと間尺が長くてダレる部分もあった。漫画連載の場合はあくまでジャンプという雑誌の中の1作品であり、多少盛り上がりが足りなくても「雑誌の一部」として問題無く読めるのだが、これ単体で30分のアニメですよ、と言われれば、どうしたってその中に刺激を求めてしまう。そして、多少詰め気味にすればこの作品なら「盛り上がりのラッシュ」みたいな演出方向でも作れただろうと思われるので、その辺がどうしても引っかかってしまうのだ。まぁ、詰め込んだら詰め込んだで、「駆け足スギィ!」って言われて文句が出るんだろうし、多分原作ファンからすればこっちの方向性がありがたいのだろうが。私の場合は「日5の呪い」があるおかげで、どうしても集中力を欠いてしまい、隅々まで観ることが出来なかったことが悔やまれる。 まぁ、何を言おうとあくまでも「第1部」だしね。原作は現在もジャンプで盛り上がってますし、2期3期と少しずつ続けていって、ジャンプアニメの生命線として頑張って欲しいところです。現時点でジャンプアニメってコレと「ハイキュー」くらいしか押し出せるもんがないからなぁ(ソーマはそこまでのもんじゃないと思ってる)。 アニメになって嬉しいのは、やっぱりキャラに声がついて動くというところ。完全に個人的な好みですが、やっぱり梅雨ちゃんがいいですね。個人的にはお茶子よりも梅雨ちゃん。「どっから出してんだ」っていうふざけた声が楽しくて、あおちゃんが色々と充実した仕事をしていることがよく分かるのである。あとは石川プロの声がドはまりしてる飯田くんもナイスなキャラになってたし、全然出番無かったけどMt.レディなんかも好き。そして何と言っても峰田ですね。あまりにも予想通りのテンションで最高でした。あかん、イロモノヒーローしか見てないかもしれん。 「田中くんはいつもけだるげ」 5→7 馬鹿言っちゃいけねぇ、この番組が終わるはずなんて……終わるなんて……田中ぁ! お前めんどくさくなっただろ!! というわけで、今期トップレベルに楽しんでいた作品ですね。「今期最高の作品は?」って聞かれて「田中くんかふらいんぐうぃっち」って答える時点で、もう私はアニメに刺激を求めてないってことなんでしょうかね。いやいや、そういうわけでもない。ちゃんとこのアニメにも刺激はあったんだし。ほら、マッハで画面を横切る宮野さんとか、えっちゃんのスカート借りててるてる状態の宮野さんとか。 「のんのんびより」に続いて、川面監督はまさかの「こっち方向」での2勝目。絶妙な間の演出、漫画原作の間を埋めながらも、決してうるさい押し出しにならず、絶妙に作風を盛り立てる構成の妙。元々の味が薄い作品だけに、そうした細やかな配慮での味付けが大きな影響を及ぼす。普通に考えたらあまりにダラダラしすぎていて、ともすると画面から注意を逸らしてしまいそうなものなのに、妙な不意打ちがあるせいで油断出来ずに画面に引き寄せられてしまう。画面を見ていれば、溜めて溜めてちょっと出す、という今作のフィールドにどっぷり浸かっていることになり、後は監督の思うつぼ。してやられています。「田中と太田のコンビ芸が中心ではあるものの、回りの女の子がすこぶる可愛い」という今作の魅力を十全に理解し、宮野さんとか、越前さんとか、白石さんとか、莉乃ちゃんとか、あと宮野さんとか、そういうところを全力で描いてくれているのが本当に素晴らしかったです。思えば「あんハピ」だって女の子の愛らしさはちゃんと出ていたわけで、今期もSILVER LINKはよいお仕事をしていたのである。 中の人については特に言うこともないです。どのヒロインも最高ですし、田中も太田も頑張ったよ。でもまぁ、強いて1人選ぶとしたら誰かなー。みんな良かったから選ぶなんて出来ないけど強いて選ぶとしたらなー。結論:奈津姉ぇは最高の飛び道具。 「キズナイーバー」 6→6 「迷家」に続いて終了した岡田麿里作品であり、「ルル子」に続いて終わったTRIGGER作品でもある。なかなか他と比べるのが難しいジャンルの作品なので評価も一筋縄ではいかないが、なかなかどうして、個性的な作品になっていたんじゃないでしょうか。 上で出した2つの要素が、評価軸としては最も使いやすいものではないだろうか。つまり、「シナリオ」の岡田麿里、そして「映像」のTRIGGER(小林寛)。まずは脚本面からだが、「迷家」では色々と馴染みのない部分に切り込んでもやっとした部分を残してしまった岡田麿里だが、こちらはまさにホームグラウンド。「傷と絆の物語」なんて、もう番組放送開始前から「独壇場だぁ!」と思っていたわけだが、案の定、ガンガンに攻めた人間関係が、今作オリジナル要素である「絆システム」でつながれることで思いっきり分かりやすい方向に現れた。痛みを分かち合うというシステムの根幹からスタートし、さらに「心の痛み」に派生、これがすぐに適用されるのではなく、7人が緩やかに繋がる事に成功した中盤以降に現れるあたりが本当にタチの悪い脚本。離れ離れならば互いに心を痛める必要はない。しかしなまじ「つながって」しまったからこそ、そこにどうしようもない心のぶつかり合いが生まれてしまう。一方通行ばかりが繋がり合ういかにもな恋愛模様は、「これ、凪のあすからで見たやつだ!」とか「あの夏で待ってた!」ってなもんで。そのどれもがジワリと痛く、決して単なるドラマのパーツに終わらないだけの「残念さ」と「切実さ」を持っている。一番露骨に現れていたのは当然千鳥であるが、個人的にはニコの立ち位置が一番しんどかったかな。あのキャラでコミュニティに入ってきたのに、まさか恋愛絡みであんな風に苦境に立たされてしまうなんてなぁ。馬鹿野郎には馬鹿野郎の恋愛があるだろうが、今作の場合、7人(のりちゃんもいれれば8人)の中に馬鹿はいても悪人はいないのがね。みんな真摯にお互いを傷つけ、みんな一生懸命お互いを理解しようとするんだ。高校生らしい青臭い感情も多々あり、時にはいくらなんでも臭いだろ、ってな展開もあったかもしれないが、彼らの置かれた「絆」の環境は我々の想像を絶する極限状態だったのだ。多少なりとも精神状態がねじれてしまっても致し方あるまい。 こうして組まれた「心の絆」の物語。単に「つなぐシステムが出来ました」というだけで終わってもそれはそれで面白い実験場になったとは思うが、流石にそんなほったらかしでは視聴者も納得してくれないってんで、用意されたラスボスは「全ての痛みを受ける者」であるのりちゃんだった。序盤にはなかなか見えなかった「全ての痛みを受ける」のりちゃんと、「一切の痛みを受けない」かっちょんの関係性。少しずつ過去の因縁が紐解かれ、それまで7人が分け合った様々な痛み・苦労が、既にのりちゃんからすれば「とっくの昔に通過したこと」だったという事実が判明する。これにより、歳を同じくしながら、のりちゃんはラスボスとしての権利を得て、最終回までにかっちょんたちと対立することになるわけだ。もちろん、殴る蹴るのバトル展開になるわけではないが、互いの痛み、互いの苦しみについての思いをぶつける青春討論会はそれなりに説得力のあるもので、「傷とはなにか」「絆とはなにか」をまとめあげるデザインとしては無難な仕上がり。やっぱり、こうして肉薄した人間関係に焦点を絞り込むなら、岡田麿里ほどあけすけに、容赦無くまとめ上げてくれる脚本家もなかなかいないだろう。 そして、こうした「青春ドラマ」はシナリオとしてなかなか面白いものになっているのだが、実はこれ、あんまりアニメ向きじゃない。何しろ「互いの痛みが分かる」なんて設定は映像にしてもそれほど伝わるもんでもないし、互いの主義主張をぶつけ合う真剣十代しゃべり場みたいになったら、映像としてもメリハリがないからだ。そこで登場するのがTRIGGERの無茶な映像技術というわけで、毎度のことながらやんちゃ過ぎる画作りで湿っぽくなりそうな「心の話」を、荒唐無稽なドタバタ劇に変化させている。と言っても、たとえば「キルラキル」みたいに振り切れてしまったら、もう些細な心情なんかどうでもいいじゃねぇか、ってレベルに吹き飛んでしまう恐れもあるわけで、ある程度理知的な部分を残しつつ、それでも「面白味」に繋がるような画のバランスが求められる。それに応えてみせたのが、今作で監督を務めた小林寛だったわけだ。キャラクターデザイン自体も割と個性的で動かすのに神経を使いそうなものだったが、魅力的なキャラ画を破綻無く動かし、「いつも通り」の痛快アクションでバシバシ飛ばしまくる。もちろん締めるところはキッチリ締めて、実にクレバーながらも熱量を落とさない作劇のバランスはお見事。やっぱり、アニメの真骨頂ってのはこうして一見どうってことないようなセッティングでもちゃんとコミカルな動きの見せ方で膨らませられるところにあるのよね。見ていて退屈しない、良いアニメでしたわ。 終わってみれば、あまりにすっきりと、何事も無かったかのように過ぎてしまったので一抹の物足りなさを覚えてしまう視聴者もいるかもしれないが、それだけすっきりとシナリオ面、そして作品全体の統括が決まっていたということだろう。個人的には文句無しでお気に入りだった牧さんに是非とも幸せになって欲しいもんですね。ラストの由多ちゃんに見せたダイレクトにツンなデレはズル過ぎると思うの。もう、由多ちゃんもデレデレだしやばいんじゃないかな、あのカップル。暗に「ルックスなんかどうでもいいけどあんたが好きなんだよ」って言われちゃった由多ちゃんは、今後どういう風に「牧さんに見合う男」を磨いてくれるんでしょうか。あんなこと言われたら絶対に太らないように気をつけるだろうなー。そして、牧さんとは対照的に悲恋に散ってしまったニコちゃんも意外な方向に成長を遂げたダークホース。どう考えてもノイズにしかならないと思っていたキャラだったのに、気付けば8人の中の中心的ポジションになって実に多くの場面で危機を救ってくれた。その上であんな結末になっちゃうってのもなぁ……丸く収めるためにいっそ日染とくっついちゃえば、って思わないでもないが、それって誰にとっても幸せではないな。隙を見て略奪愛に走るんでしょうか。まぁ、天河もそのうち千鳥の性格に嫌気がさすこともあるかもしれないし……。うーむ、修羅場。 中の人の話題は……もういいかな。牧さんの中の人は永遠にラブですから。サトリナに散々罵倒されるだけでも本当に幸せな作品でした。そして、ニコちゃんが急成長を遂げたってことは、久野ちゃんもいい仕事が出来たってこと。今期は「ビッグオーダー」とこれで、なかなか新鮮な役どころが回ってきた面白いシーズンだったんじゃないでしょうか。あとはのりちゃん役の山村響かな。これと「あんハピ」を続けて観るとわけ分かんなくなるぞ。 「迷家-マヨイガ-」 6→5 約三ヶ月にわたり、散々楽しませてもらったこの作品。さて、最終的な評価をまとめていきましょうか。 個人的には、充分満足出来た。何しろ毎週考えることが山ほどあって、次週は一体どうなってしまうのかがさっぱり分からず、ドキドキしながら次の話を見る楽しみが間違いなくあったのだ。アニメオリジナルは難しいと言われ続ける昨今。こうして挑戦的な作品をオリジナルで提供してくれるだけでも評価に値する。そんな野心的な作品作りを担当したのは水島努という素敵な問題児と、岡田麿里というデンジャラス脚本家。知っての通り、私はこの2人のクリエイターについても大ファンなので、基本的に作品を観ていてあまりネガティブなことは考えない。「ひょっとして投げっぱなしになるんじゃ」とか「何も考えてないだろ」とかいう方向には、意識的に考えない。必ずなにか意思を持って作品を作っているんだ、という風に積極的に考える。出来ることなら全ての作品、全てのアニメにそういう姿勢で臨めればもっとアニメも楽しめるのだろうが、流石に体力が保たないので、あくまでも「信頼に足る」と認識したクリエイターの作品に対してくらいは、そういう姿勢で挑みたいということだ。 さて、岡田麿里作品といえば今期は「キズナイーバー」が同時に進行しており、そっちはこの文章を書いている時点ではまだ未完なのだが、そちらとの比較も面白そうではあるかな。岡田麿里といえば「あの花」を筆頭に「凪のあすから」のようなとにかくエグくてくどくて、それでいて切実な人間性の描写が持ち味。そんな彼女が今回「嫌な思い出」というダイレクトなテーマを持った「ナナキ」という題材を扱った。例えばヴァルカナさんが見るナナキが机の節目だったり、何も考えていないように見えたよっつんが存外デリケートなナナキを見ていたり、そういったところに「らしさ」が出ていた。大量のナナキが展開する中で、身につまされるような、どこか他人事と思えないような、そんな辛辣な「トラウマ」を紡ぐ物語が、今作の基盤である。 そこに、何とも救いようの無い妙な味付けを行うのが、「永遠の悪ガキ」水島努。彼の持つ毒以外のなにものでもない奇天烈な笑いの精神は、岡田麿里が作りあげた「トラウマ物語」を、ひょいと彼岸へ投げ捨ててしまうような、妙に達観した演出に組み込まれている。ホラーってのはコメディと紙一重であり、今作では切迫した人間関係も、壊れかけた精神性も、全てが深刻になりきらず、納鳴村というあり得ない舞台の上で、あり得ない造形を持ってどこかコミカルに描かれている部分が多かった。深刻な内実、コミカルな表面、そして、それらを組み上げて作る、何とも不可思議な手触りの物語。「まどマギ」のときほどの異物感ではないかもしれないが、今までのアニメ作品にはなかった「違和感」みたいなものは、これだけでも堪能出来たのではなかろうか。その上で、脚本に二重三重にサプライズ……というか「どないやねん!」ポイントを仕込み、最後まで一気に駆け抜ける展開は、これはこれで完成していたんじゃないかと思っている。 とはいえ、何の問題も無く万人が楽しめる作品かと聞かれると、流石に首肯出来ないのもまた事実。最終回まで見て噴出した「あそこはどうなってるんや?!」という矛盾点は言わずもがなだが、色々とやりたいネタが多すぎたせいで、12話という尺の中で恐ろしく駆け足になってしまったのが最大の失点ではないだろうか。全体的に台詞の構成が過密すぎるためになかなかコンテ構成で調整するのが難しく、特に後半になると全てのシーンが慌ただしく、情感を込めるだけの余裕が無い。せっかく「心の物語」を岡田麿里が作りあげたというのに、それを表に出すだけの時間が無いのだ。もちろん、このことについて岡田麿里が完全に被害者だ、ということは無く、脚本面でも、枠が決まっているなら配慮すべき部分が欠けていた。具体的には、おそらく視聴者の大半が思っていたことだろうが、「いくらなんでもキャラが多い」ということ。別に全てのキャラが活躍する必要はない。「ツアーには沢山の人が参加しました」という事実を作るために「モブ」をいくらか用意することはまっとうな作劇であろうし、背景に埋没するキャラが出るならそれはそれで適切な脚本があればいい。しかし、いくらなんでも今回の30人は無駄が出た。キャラが多すぎることの問題は、視聴者がどこに視点を据えればいいか分からなくなること、作画リソースに負担がかかることなど。似たようなテイストの女性キャラは多分4,5人はカット出来ただろうし、いっつもなにか食ってたデブとか虚弱体質の子供なんかも、一切メインシナリオには絡んでこなかったのだから削っても問題無かった。「尺が短くてやりたいことがやりきれない」という問題点を孕んでいたのに、何故キャラを削って負担を軽くする方向に修正が向かなかったのかはちょっと理解が出来ない。人数が多いことで得られたプラスの側面はなかった気がするしなぁ(一応、ノイズを増やすことでよっつんの帰還やジャック・ケツさん連合軍みたいな「そこから?!」っていうサプライズは作りやすくなっていたけど)。賑やかな感じを出したいにしても、最初のバスシーンだけちょっと出しておいて、適当に理由を付けて2話目以降にリタイアさせるとかでもよかったんじゃなかろうか。 こうして、尺が足りず、脚本のディティールが甘かったことに加え、今作は映像的にもあんまり見たいところがない。最大の見せ場は個性豊かなナナキの存在だった気がするのだが、そこだけ切り取って画的にボリュームアップしてもなんだかB級ホラー感が拭えないしなぁ。癖のある人間達の群像劇、なんてのはアニメにしたら大変なことは分かってるんだから、もう少し映像リソースの方にも力を注いで「ならでは」のものが見せて欲しかったものだが……水島さんは放っておくと万策尽きる可能性もあるから、無事に放送されたことを素直に喜ぶべきなのか……。うーむ。 まぁ、なんやかやと文句は言いながらも、ヘンテコで毎回楽しんでいたのは事実。今回の「実験」でもって、監督も岡田麿里もチームを組むときのお互いの性格、相性は理解出来たんじゃなかろうか。是非ともこのコンビで、改めてオリジナルに再挑戦して欲しい。その時は出来たらディオメディアじゃなくてP.A.がいいな。水島さん、「Another」や「SHIROBAKO」で繋がりあるんだから。今のところP.A.と岡田麿里が組み合わさったら無敵ですよ。是非そっちで。 「あんハピ♪」 5→4 非常に可愛らしい作品でした。寝る前に見ると、夢の中でチモシーに襲われそうなくらいには。 安定した大沼心作品。過去作の評価を見れば分かる通り、私は基本的に大沼作品のファンである。だからこそ今作もこれまで通りの大沼節を期待していた。そして実際、期待に応えるクオリティのものになっていたのは間違いない。相変わらずコロコロと小さなキャラが所狭しと動き回り、ふわっとした色調の世界観とも相まって非常に可愛らしい印象になっている。合間に挟まるアイキャッチの小気味よいテンポとか、どこかとぼけたテイストも健在。「バカテス」や「のうりん」なんかと同じように、ちゃんと「アニメらしいアニメ」として完成していた。 ただ、その上で今作はイマイチ「ハマり」きらなかった。画面を見ていて不満は無いはずなのに、どこか退屈な感じがしてしまって、気付くと意識が画面から逸れていることがあった。期待していた大沼作品のパワーに及んでいなかったとでも言えばいいだろうか。まぁ、このあたりは完全に好みの問題にはなると思うのだが……、どのあたりが「足りない」部分だったのかを考えるに、まぁ、元々原作が持ってるシナリオの方向性との相性が悪かったとしか言いようがないか。シナリオの目指してる方向性が、どこか半端な印象だったのよね。 今作は「きらら」系作品だが、いわゆる日常ものというのはちょいとエッジが効きすぎている。とんでもないキャラクターの属性設定や、謎めいた学校の設定などを考えれば、「ひだまりスケッチ」やら「ごちうさ」「きんモザ」なんかよりも、まさに「バカテス」なんかのラノベ設定の方が近い。掲載誌の類似からいうと「がっこうぐらし」の方がまだ近いジャンルだ。一応物語の縦糸が存在していて、アニメシリーズを通してなにかを目指して進んでいる……のだが、具体的に何を目指しているのかがはっきりしない。毎回幸福クラスの授業という名目でトンデモな課題を出され、それをこなしていく中でヒロイン勢が友情を深めるという展開は、外側こそトンデモ要素だが帰着することはいわゆる日常ものの「友情を深める」と大差無い。前述の例でまとめるなら、「バカテス」のテストや上位クラスとの対決みたいなミッションがあるのだが、その目的は下克上のように劇的なものではなく、「ごちうさ」や「ひだまり」で何となく育んでいるような、日常レベルで事足りる「お友達」のお話。縦糸が伸びているように見えて、その先がどこに向かっているのかという明確な目的意識がないので、どうにも見方が定まりにくいのである。ゴールが無いとなると、毎回思いつきで展開されるような各種イベントについても、「適当にごちゃごちゃした舞台設定を作ってる」ということになってしまう。 「不幸」という共通したキャラ設定も、なかなか機能させるのが困難な設定だ。1話目時点で既に不安視していたことだが、本当に「不幸」が属性として与えられるなら、彼女達の物語にハッピーエンドがあってはならない。ハナコが本当の意味で不幸なら、救いとなるクラスに配属されることも、沢山の友達に恵まれることも、ひょっとしたらあの歳まで命を長らえることも無いかもしれない。まぁ、そこまで行くと流石にデンジャラス過ぎるが、結局ハナコという中心的存在が「最大級の不幸」を属性として与えられているにも関わらず本人は幸せそう、という存在矛盾が、回りの人間を巻き込んでの「不幸物語」に機能不全を起こしてしまうのだ。また、回りのキャラについても「悲恋」「虚弱」といった「不幸な」ワードで繋がっているように見せかけて、各々の問題の質も、レベルも全く異なっているためにそれらが有機的に絡むことは少ない。特に雲雀の「悲恋」なんかは回りの人間の理解を得られた時点で既に半分解決しているわけで、彼女は既に幸福クラスに在籍する意味すらなくなっている。彼女達が一致団結して目指す「幸福」が何なのか、それが分からないと、どうしたって「ちぐはぐなものの寄せ集め」にしか見えてこず、それを支えているのが最終的に「ハナコの不幸」であり、その「ハナコの不幸」の正体が見えないことには、なかなか物語も定まらないのである。 まぁ、この辺の不満は重箱の隅を気にしすぎる私みたいな視聴者だけが抱くものなのかもしれないが……こうして、「笑いものにするにしても突っ込みすぎるとマジで可哀相」みたいな設定なので、大沼さんの持ち味であるトバし気味のギャグと完全に噛み合うことがなく、どこかユルユルとお茶を濁しているような雰囲気になったことで、切れ味が鈍ってしまったのではないだろうか。可愛がるだけなら足りているが、せっかくならもう一歩、というのが、ファンとしての贅沢な要望である。 中の人については、とりあえずハナコ役の花守ゆみりが不動の可愛らしさを発揮していることさえ押さえておけば良いが、メインキャストの中では響役の山村響の達者さが際だつ。本人は地声が割と低い方なのに、こういうキンキンした高音域でかっちりキャラが作れるのは流石だ。そして今作でグイグイ出てきた存在といえばチモシー役の森永千才だろう。同時期にやっていた「アスタリスク」でも「なんやねんこいつ」感が満載で、珍獣枠でしっかりと位置取りを固めた感。ゆーきちとの専門分野争いはどちらが制することになるのか。ま、個人的に一番好きなのは小平先生役の原由実なんですけどね。この「謎めき腹黒美人」をやったときのハマリ方、全能感。やっぱりはらみー最強。 |
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Thraxi
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男性
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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