最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「六畳間の侵略者!?」 5→5 よろしかったんじゃないでしょうか。私の好きな「長屋もの」として、特に大きな失点もなく、1クールでつつがなくまとめてくれました。いや、住民たちの関係性としてはさっぱり解決されてない問題もあるんだけどね。一通り「お当番回」を回して、1つ目のゴールにはたどり着けたかな、と。 やっぱり一番イメージが近いのは「これはゾンビですか?」である。あそこまで設定が頓狂ではないが、メインとなるのは「住人の男の子主人公と、1人1人ゆっくりとフラグを立てていく様子」であり、ハーレムアニメのハーレム形成が、心情面よりも先に立地条件で整ってしまっている形。「恋愛感情なんて後からついてくりゃいいんじゃい」ってなもんでね(まぁ、それが普通であり、全員戦闘態勢で入居してくる「がをられ」の方がおかしかった)。こういうセッティングだと、イヤでもコミュニケーションとらなきゃいけないから気付けば自然に様々な交流関係が築けるのが良いね。まぁ、1話目の形成時点が一番無茶なわけだけども。 今作の特徴というと、1つ1つのフラグの立て方、感情形成が割と素直な「ラブ」であり、孝太郎が1人1人の住人相手に誠意でもって応えたために関係が更新されました、というのがすこぶる分かりやすいところ。本当にお当番回が「お当番」であり、幽霊・宇宙人・魔法少女・地底人に対し、じゅんぐり敵キャラが出てくるだけ、ってんだからそりゃ分かりやすいわ。おかげで展開としては非常にチープなものとなり、ぶっちゃけ、青騎士エピソードあたりでは飽きてきてた。多分一番真面目に観られなかったのがティア編なんだ。既に早苗編で「無茶苦茶な世界やねんなー」というのは分かった状態だったし、バトル展開自体はどうでもいいことは分かっていたので、せっかくの妹さん(クラン)のてこ入れも、そこまでのインパクトは無かった。多分、あのあたりの視聴モチベーションが辛うじて維持出来ていたのはルースさんが頑張ってくれたおかげだろう。宇宙人チームは申し訳ないが「ティア&ルース」でようやく1ユニット分やね。 ただ、そこから先は割と不満もなく観ることができた。やっぱりゆりかの存在ってすげぇ不可思議な吸引力があるし、彼女のエピソードだけが圧倒的「未完」なのも、「どないやねん!」とは思いつつもこの後のゆりかの動きが気になってしまう。ラストのキリハ編は完全におまけみたいなもんだが、「回りのヒロイン勢が既にゴールしている」という大トリのうまみが効いており、みんなしてイチャイチャデートを追いかけてるだけでも賑々しくなってしまうのである。こうして最終的に4者(5者?)4様にお話がまとまり、それぞれの魅力がアピール出来たのだから、「萌えもの」としては及第点と考えてよいのではなかろうか。 個人的には、最初に良い仕事をしたし、設定がずるすぎるのでやっぱり早苗ちゃん推しではある。幽霊という立場を利用したスキンシップ、そしてスキンすら越えてしまう「融合」シップと、孝太郎とは密接すぎる関係性を作り上げてしまい、お当番終了後は一切隠し立てしないストレートなラブっぷりも健気である。真っ直ぐなヒロインが可愛らしいというのは良いことです。まぁ、回りの人間からすると「孝太郎は桜庭先輩に惚れてるから」という認識なんだろうが……これ、最終的に誰エンドになるんでしょうね。 ただ、そんな早苗ちゃんの優位は認めつつも、今作で最も異質だったのはキリハさんだった気もする。あの人、ヒロインとしては完璧過ぎるのだ。心技体を伴った完全無欠の女性なのだ。最終的に「孝太郎の大親友」というポジションに落ち着いていたようなのだが、男女の友情について懐疑的な私なんかから見ると、「いやぁ、どう考えてもその人が一番の優良物件だろ……」とか下衆なことを考えてしまう。途中までは「侵略者」ってことでギリギリ一線を引いていたが、最終的には気立ての良さまで証明してしまったわけで……キリハさんさえいれば全てが解決してしまう気が。何とも不思議な世界である。 あ、あとキリハさんと一緒になれば、もれなくハニワが2体ついてくるってのも魅力だ。っつうか、そっちがメインで魅力だ。やっぱり、最終的にこのアニメはハニワのために観ていたんじゃないか、っていう疑惑がぬぐえないホ。そんなことないホ? 「恋はみるくてぃ」のPV考えた責任者は誰だホ? 頭おかしいホ。 PR 「精霊使いの剣舞」 3→3 OK! 何もかもが予定通りだ。こうも予定通りに物事が進行すると、逆に不安になるな! みんな! 時間は有限なんだから無駄遣いしちゃ駄目だぞ! 若い時は特にだ! というわけで、視聴開始時の印象が何一つ変わることなくゴールを迎える、ラノベ原作の(悪い)お手本のような作品。いや−、最近はこういう方向性って逆に最近では珍しいレベルなんじゃないか、って思ったけど、前クールで「星刻の竜騎士」、去年は「機巧少女は傷つかない」と、何故か脈々と受け継がれ続ける系譜ではあるんだ。どういうニーズなのかしらねぇ。アニメも原作も。どうせアニメにするなら、「この機会に原作のショボさなんかに負けない立派なアニメにしてやる!」っていう意気込みがあればいいんだろうけど、アニメもまたショボいときている。もう、こういうのの製作に回す予算は他につぎ込んで人材と資源を集中させようよ。あ、でも粗製濫造にも良い部分はある。それは、作品数を増やさないとどうあがいても需要が増えない声優業に仕事が回ることだ。今作も新人たちが必死に頑張ってましたからね。まぁ、内容がどうでもよかったせいであんまり頭に入ってこなかったから意味ないんだけど……。最終的にあやねるがなんか偉そうなボスキャラになってたことだけは覚えている。佐倉さんのくせにお姉さまだったり巨大ボスだったり、ちょっと業界の新陳代謝が速すぎやしませんかね。 あとは木戸ちゃん、それに加隈ちゃんあたりがお馴染みの顔ぶれでは注目のキャストかな。特にエストはこんだけのラインナップの中でも特に阿漕で目立つキャラだったので、「加隈ちゃんは相変わらずいい役もぎ取ってるよなー」と感心したり。そういう意味では木戸ちゃんの活躍も相変わらずなのだが、今作のクレアは流石にキャラとしてどうかと思った。炎属性、ツンデレ設定、どれをとってもシャナの劣化版なんだよなぁ。「駄犬」とか「淫獣」って言葉はこういう文脈でしか聞かない言葉なのにすっかりテンプレ化してしまっている。罵倒する語彙にも何か新しい風が吹いて、世の中のマゾ豚野郎を満足させてくれる新星が現れないものだろうか。 あ、エンディングは割と好きでした。 「人生」 5→5 突然私事で恐縮なんですが、割とアニメをよく見る先輩がいるんですよ。普段からバリバリ仕事が出来る大変有能な人で、「この人、アニメなんか観てる時間あるのかな」って心配になるような、私とは真逆の人間なんですが、過去に「そふてには正義」という意見が一致し、固い握手を交わした事がある。その先輩は現在ごちうさ難民になっており、仕事の愚痴の合間に「あぁ〜、ぴょんぴょん出来ないんじゃ〜〜」と嗚咽を漏らしながらも日々を生きているのです。かくいう私はごちうさにピンと来なかった人間なので、「まぁ、好みが合わないこともあるわな」と思っていたのですが、そんな先輩が今期勧めてくれたのが、この「人生」だったんです。うん、正直「またおかしなこと言うとる」と思いましたよね。よりによってそこかよ、と。あまりに仕事が忙しくてヤキが回ったかな、とちょっと心配にもなりました。先輩曰く、「いや、あれは癖になるんだよ」とのこと。そんなことを言われても、大したことやってるアニメでもないし……。 (……1ヶ月後)うん、割と癖になるな。気付けば評価は上がり気味。アホなアニメなのは間違いないし、くだらないといえばどこまでもくだらないのだが、不思議と一本芯は通っている気がする。いわゆる「学園ギャグ」なので無理矢理近い所を探せば「生徒会の一存」とか「えびてん」あたりが類似項になると思うのだが、そういう作品よりもはるかに観やすいし、1クール分のシナリオラインは不思議とすっきりしている。キャラ配置が観やすかったおかげなのか、ギャグ・エロ・シリアスのまぜ具合に無理がなくて、ボーッと観ているとだんだん女の子たちの味わいが癖になってくるのは分かるような気がした。 始まった当初は、「理系文系体育会系」というあまりに安易なキャラ分けに「こんなんネタとして続くわけない、すぐ飽きるやん」と思っていたのだが、それぞれに「系統別萌えキャラ属性」というのを付与し、いちいち頭のおかしなラブストーリーを匂わせることで、単なる「系統別あるある」からは少し離れて、「変な価値観を持つ連中とのドタバタラブコメ」として成立。理系のツンデレ設定があまりに阿漕であるとか、文系は最終的に影薄いやん、とかいう問題はあるものの、途中で参戦した芸術系がいいアクセントになったし、常に中心となった体育会系のエネルギーはギャグの回し役として充分。気付けば「よく分からん退屈なラノベ」から「割とおもろい、どうでも良い作品」まで評価が上がっていた。不思議なものである。 シナリオ部分では、「人生相談ラノベ」という無茶苦茶なカテゴライズをうまくスカして普通のシナリオ展開に持って行けた部分が良かったのだろう。ず〜〜〜っと三者三様で人生相談に答えていくだけでは当然お話が成立するわけないので、そこは当たり前の流れだったけども。ただ、そうして初期の流れを逸脱しながらも、最後までちゃんと「人生相談」成分は残していたのが好ましい。普通、初期設定って必要なくなると脇にうっちゃられてしまい、「これ、別に最初の設定なんでもええやんけ」ってオチになりがちだが、本作の場合は一応土俵際ギリギリで「今作らしさ」を維持することが出来たのである。その他、映像面に関しては充分に阿漕な画面が出来ており、このあたりは流石の川口敬一郎。ギャグをやらせると絶妙な安定感があり、どんな作品でも決して大ハズレにはさせず、何か1つくらいは「ここが気になる!」っていうポイントが作れるのは貴重な才能だと思う。 最後は中の人だが、出てくる女の子は満遍なく可愛かったし、若手オンリーのキャスティングが想像以上に上手くいっていた。中でも注目したいのは体育会系担当の諏訪彩花と、芸術系担当の大西沙織かな。諏訪はこれまでも何作か声を聞いてきたが、今回が一番かっ飛んでいて楽しかった。ちゃんとこういう仕事も出来るんだよね。大西は最近飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍だが、今作でも良い具合にどっか抜けてる感じがナイス。典型的な「良い声質」だと思うよ。まぁ、個人的にはそんなん言いながらも前田玲奈が一番好きなんだけどね。 「東京ESP」 5→4 なんか、すごく普通のアニメだった。いや、もう昨今の怒濤のアニメラッシュの中では何が「普通」なのかもよく分からないんだけども……、観てる最中も「あぁ、うん」くらいだし、終わってみても「お、おう」くらいだし……。でも特に大きな悪感情も抱かないっていう。こういうのが一番評価に困るんだよなぁ。 漫画原作だし、未完ということでアニメで片をつけるわけにもいかないので終わり方がいくらかもやっとするのはしょうがないところだろう。もやっとするとは言っても、この世界であんな事件が起こったのなら、終わり方はこれくらいしかないと思うし、実は割と現実的で冷静なエンディングである。超能力者が平和に暮らせるようになるには傷跡が大きすぎたし、かといって全滅エンドにするわけにもいかないし、「これからも色々大変やで」というくらいならば、一応2期目も望める無難な終わり方。ただ、教授の犯行動機とその解消についてはややご都合主義のきらいが強い。あれだけのテロを起こしておきながら教授が被害者であるかのように幕引きされるのは釈然としないものがある。彼の犯行動機には「超能力者差別」は関係無いんだよな。それと現時点での「差別」が結びついて事件になってしまっているせいで全体像が見えにくかったのかもしれない。 また、今作で一番微妙だったのは主人公チームのモチベーションが釈然としないこと、そしてチームの戦力が釈然としないこと。リンカたちは、大雑把に言えば「一般人と超能力者の融和」を目指して戦ったことになる。教授たちの暴動に端を発するテロ活動にも対立するし、その一方で超能力者差別の方向に動いた社会の動向にも抗っている。一般人殲滅に動いたテロチームに荷担せずに「正義の味方」を貫き続けたのは、ひたすらに「正義感」から。まぁ、それはそれで主人公として正しい振る舞いではあるのだけど、あそこまでされて貫けるほどのメンタリティってのはなかなか形成しにくいものでね。言ってしまえばリンカって「普通の女子高生」なわけで、正義馬鹿の京太郎に影響されなければ、超能力に目覚めた後もひたすら「普通の」生活を続けることは可能だったはず。家族ぐるみでヒーローデビューしちゃったのって、「ノリと勢い」以外はないんだよな。そして、そんな連中がテロ集団と渡り会えるくらいに強くなってしまった。パンダの修行とかのおかげもあるわけだが、リンカは能力自体大したことないので、並み居る強敵相手にあそこまで渡り合っちゃうのも違和感があるよね。「強さ」の尺度が凄く分かりにくい世界で、紫ちゃんだって、言ってしまえば能力をフルに活かしても「すごく強い一般人」どまりだしねぇ。まー、敵側の超能力者も、別に百戦錬磨の戦闘集団ってわけでもないので、これはこれで良かったのか。 細かい難点はあるものの、シナリオは普通の能力バトル漫画である。これでもう少し作画クオリティが高ければ「普通のアニメ」として楽しめたのだろうが、中盤割と崩れたんだよな。特に「今作独自のセールスポイント」があるわけではなく、1話で登場した「喰霊」集団の皆さんも(当然のことながら)本作には関係無いし。取り立てて推すポイントが無かったので、結局低空飛行のまま終わってしまった感じかなぁ。「頭蓋ふんサイキック」って言いたいだけやん、感。 中の人的には、木戸ちゃんが頑張ってるし、ころあずも相変わらずいいポジションで仕事してくれていたので、じわじわとホリプロ勢が勢力を拡大させていることを感じられる作品になっている。あと、「喰霊」の黄泉・神楽コンビが、何故か今作ではペンギンとペリカンというダブル鳥類なのがなんか笑えた。毎週次回予告でペンギン語を聞くのがやたらと楽しみでした。 「少年ハリウッド」 4→6 この手の作品でまさかラストまで感想を書くはめになるとは思っても見なかった。予想外の方向に突出した、何とも不思議な衝撃を残した作品。 いや、多分普段こういう作品の対象じゃない層に見せても7割以上は「やっぱり無理」っていうんだと思う。そもそもキャラクターデザインのクドさの時点でハードル高いし、メインシナリオだけを見てあらすじ書いたら、別に面白くなさそうである。それにも関わらず、たまたま私の琴線に触れることになったのは一体何故だったのか。2話目の時点で既に気にしているわけで、「エアボーイズ」や「ときめきミュージックルーム」のようなネジの外れた構成に度肝を抜かれたことだけが原因ではない。やはり、今まで見たこともないような目的意識ゆえなのだろうか。「アイドルアニメ」ならぬ「アイドル始めますアニメ」。あれ、でもそれって【ろこどる】も同じだけどな。あっちは「アイドル活動を続けるうちに、楽しいし充実してるから自覚が芽生える」お話、こっちは「アイドル活動がろくに始まってないし、途中でイヤになってる気がするけど、それぞれに患っちゃうことで何故かアイドル観を育んでしまう」お話。うーむ、やっぱり異質ではある。 そして、そうした「今まであまり見たことのないもの」を、普通のスポ根や部活ものの切り口以外からもあの手この手で見せてくるのが何ともむずむずする大切なポイント。上記の「1話まるまる〜〜〜」シリーズは最たる事例だが、その他にも突発ミュージカル回とか、颯が音痴回とか、微妙に「アイド……ル?」みたいなところが、かえってアイドルの輝きみたいなものを際だたせる働きをしている。きちんと「育成する側」の信念があり、「学ぶ側」にも各々の信念(これを病気とも言う)を抱えている。そうした「不可思議な青臭さと、夢を語る胡散臭さのぶつかりあい」が面白かったのだ。 こういう異質さで勝負してくれる作品がポッと出てくるあたり、このアニメ乱立の大量消費時代にも油断は出来ない。癖になるヘンテコアニメの鉱脈は、まだまだ色んなところに眠っているのだ。 「魔法科高校の劣等生」 5→3 ん〜、なんかこの魔法戦争っていうアニメの感想は前に書いたことがある気がするんだけど……え? 違うの? でも魔法で戦争してたし、駄目っぷりも大して変わらなかったよ。 いや、正直途中で挫折したので中盤以降はほとんど真面目に見てないんだけどね。典型的に合わないタイプのラノベ原作だ。設定を追いかけてるだけでうんざりしてくるし、設定を読み込もうと思えるほどシナリオに魅力があるとも思えない。なんだ、やっぱり「魔法戦争」じゃないか。巷では今作は「俺ツエー作品の極北」として取り沙汰されることが多いが、俺ツエーしていることが根本的な問題なわけではない。見方によっては、世に溢れるラノベ、少年漫画なんて大体俺ツエーである。ただ、ツエーするための段階にドラマを設けることで、普通は物語としてもエンターテイメントとしても成立するように出来ているのだ。 今作の問題点は、俺ツエーの作り方がいちいち行き当たりばったりなことである。少年漫画的な「強くなる」方法論というものは、普通は「主人公などのキャラが、どう頑張っても勝てないような試練に直面する」→「その打開策を検討する」→「その結果として、修行したり、何かを思いついたり、はたまた都合のいい助っ人が助けに来てくれたりする」というものだろう。まぁ、BLEACHとかだとその限りではない気もするが、オサレ能力とかそういう独自パラメーターが用意されているんだろう。能力を隠してたなら「何故隠していたのか」っていう理由があればそれでいい。しかし、今作はそうした「段階性」が無い。元々主人公が「なんでも出来る、とにかく出来る」をうたい文句にしているので、「試練に直面する」がまず存在しない。「出来るわー、その問題ならこうやって解決出来るわー」と、いざ何かがでてきたら後出しじゃんけんでひねり潰すだけである(しかもなんか申し訳なさそうに)。そして、その後出しの素材について、特に世界設定を考えるわけでなく、じゃんじゃんその時の思いつきで適当に出てくる。おかげで後半になればなるほど、「あのときのあっちを使えばもっと楽にクリア出来たんじゃ……」とか、「お前、そんなん出来るんならそもそも回りに迷惑かけてないで先に片付けとけよ」とか、「この世界の法規制はどうなってんねん」とか、「その能力とあっちの時の概念は矛盾してませんかね?」とか、そういうメタメタな問題が出てくるわけだ。事実の「積み重ね」ではなく「横並べ」なので、まったくもってお話を読んでいる気にならず、まさに「お兄様の格好良さはこんな風にも表現出来ますが、今までのお話とは特に関係無いです」という、エンドレスキャラクター紹介作品なのである。 まー、ひょっとしたらこれでもとにかく「何かつえぇものが何か悪いものを倒してる」っていう構図さえあれば満足出来る部分はあるのかもしれないけども。いわば毎回新しい道具を理屈抜きで出してくれる、ドラえもんみたいなもんだからね。これで毎週妹ちゃんが「お兄ちゃ〜ん、またジャイアンがいじめるよ〜」だったら別に問題はなかったんだと思うよ。でも、なんか無理矢理「真面目にやってます」感を出そうとしてるところが徹底的に食い合わせ悪いしね。何が面倒って、実は俺ツエーしてるのってお兄様だけじゃなくて、回りの取り巻きも全部なんだよな(妹含む)。こいつら本当にいちいちイラッとする言動しかとらず、とんでもなく偏狭な物の見方しかしないから、普通のアニメなら敵キャラになるような連中ばっかりやぞ。「いちいち言動がおかしいし腹が立つ」っていう意味では、多分一番近かったアニメは「RAIL WARS!」。楽しむ要素が中の人とエロ要素ってところも同じだな。今作は別にエロさはほとんど無いけど、学校の制服がなんかマタニティドレスみたいにストーンとしたデザインになってて、腰のラインのとこがやたらにエロい気がしました。給食着か何かかな? 白地だからむちゃくちゃ汚れ目立つし、素材も良さそうだから洗濯が面倒そうである。 「残響のテロル」 6→4 んーむ、ちょっと期待しすぎたかな……なんか、ぬるっと終わってしまった。オリジナルアニメってそれなりに「やりたいこと」の主線が見えやすい場合が多いのだが、これって結局何がやりたかった作品だったのかなぁ。 渡辺信一郎は今期これと「ダンディ」の掛け持ちだったわけだが(製作時期が一緒かは知らんけど)、「ダンディ」ではやりたいことを全てやりきり、様々なクリエイターの力を結集させる非常に贅沢なプロジェクトとして結実したが、こちらは原案も担当しながら、どうもうまいことプロジェクトのゴールまで見据えた展開にはならなかった。お話が入っている箱は素晴らしい。ノイタミナ作品なので予算もそれなりにあったのだろうし、映像技術が高いことは疑う余地は無い。テロの対象となる「都市」と、そこに住む「人」のサイズ差がよく分かる画面構成になっており、それを更に俯瞰的に上から見て熱戦を繰り広げるスピンクスの2人、警察組織という対立構図はとても見やすい。CGワークも流麗だし、なんだかウェットな空気感も作品の質にはとてもマッチしている。画面を見ていれば最後までずっとワクワク出来る作品である。 しかし、いかんせん筋立てにつかみ所がなさ過ぎる。序盤にスピンクスが挑戦をかけ、それに警察組織が踊らされるという展開は面白かった。「なぞなぞアニメ」と揶揄されたり、「こんなもん、どうとでも考えられるじゃねぇか」と文句を言われたりもしていたが、こうして「常人が見ると違和感がある景色」の方が、かえって次元の違う人間達が戦っているように見えて面白い。謎多きスピンクスコンビはたった2人の青年であり、それだけの人間に警察組織全体が翻弄されているのを見るのも実に痛快だ。このままずっと「日本の防衛機構を脅かしながらテロリストが戦い続ける」というアニメになるのだったら、それはそれで楽しめたのではなかろうか。 しかし、残念ながらそんなものではドラマを作ったとは言われないらしい。最後までぼかして、ギリギリまで引っ張っていたナインとツエルブの犯行動機の「なんやねんそれ」感。もう少しやりようあっただろうに。わざわざ核燃料盗みに行くあたりからして既におかしい。そして、そんな2人の心優しいテロリズムに付き合ってくれるハイヴの内面も、なんだかよく分からない。そりゃ生い立ちから考えればロクな人間じゃないだろうし、問題があったのは確かだが、彼女の退場はあれでよかったのか。いや、そもそも彼女のナインたちへのアプローチ方法はあれで良かったのか。空港での対決構図って、一番意図が見えにくいところだったんだよなぁ。更に、同じく女性キャラでは、何故リサちゃんが巻き込まれてしまったのかがさっぱり分からない。ツエルブも単なる男の子なのだからちょいと気が緩んで囲い込んでしまっただけ、と言われればまだ納得出来るが、それ以外に彼女に何らかの付加価値をつけようとすると、どうしたってお話が破綻してしまう。でも、価値がなければやっぱりツエルブたちが彼女を取り込んだ意味が分からない。うーむ、なんだったんだろう……最終的には何も解決することなく、「それなりに納得の行く幕引き」にはなっていたのだけども、やっぱりもう一歩進めた「終わりらしさ」が欲しかったなぁ。 というわけで、やっぱり脚本である。まー、テロリストなんてデリケートなものをテーマにしてしまうと、その扱いはどうしたって慎重にならざるを得ないのかね。そりゃ、冷静に考えればあの2人は射殺されても文句言えないようなことをいっぱいやってるんだから、ああいうラストで衝撃を受けるよりも納得する方がただしいのかもしれない。んー。 中の人については、スピンクス2人が楽しそうにしていたことを除くと、まずは当然リサ役の種﨑敦美。もうちょい目立てる役だとレギュラーキャラとして楽にカウント出来たんだけど……結局微妙な立ち位置で残念だったな。可愛くは出来上がっていたので不満はないのだけども。それ以外だと、警察のおっさん役の咲野俊介が個人的には気になっている名前である。いや、単純に「47都道府犬」で宮崎犬をやっていた人の声を他所で初めて聞いたからさ。そういや潘めぐみが英語台詞も含めてなかなかの好演。いや、英語はやっぱりあかんのだけど、ハイブみたいに面倒で年齢の高い(?)キャラってなかなかやらないからね。親の七光りではない、独自の味が出てきてますよ。 「普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。」 5→6 今期一番の癒し系アニメ。悪人がおらず、何もかもが可愛らしく出来ており、お話のどこを取ってもホッとする。ずぶずぶとはまり込んでいく、冬の朝のオフトゥンのような安心感。そうそう、萌えアニメってのはこれが一番なんですよ。 今作は群雄割拠の「アイドルアニメ」の1つともカウント出来るが、主人公アイドルたちのモチベーションとしては、最も共感が得やすい良いセッティングだった。奈々子が庶民派を謳っているというのも大きな要因だが、彼女たちの職業意識の裏に「地元愛」と「仕事意識」が関わってきているという根本的な設定が実に上手く働いている。極論になってしまうが、結局我々はアイドルではないし、アイドルになりたいと思ったこともないので、その他のアイドルアニメはどうしてもついていけない部分がある。例えば番組出演などで嫌な目にあったり、レッスンが辛くて挫けそうになった時に、「それでも頑張らなきゃ!」と思えるモチベーションに共感しにくいのである。「そこまでして自己顕示欲求を満たさなくてもいいんじゃないかな」と思ってしまう。大体は「ファンのために頑張らなきゃ」とか「仲間のために自分だけ挫けてられない」とかいう理由付けがなされるわけだが、どうしたって「やらされている」感が強い。 その点、本作の奈々ちゃんの場合、一番最初から「やらされている」。しかも肉親に、金で脅された上で。非常に分かりやすいモチベーションではないか。これが話数を重ねるごとに「職業意識」につながり、さらには「ろこどるという仕事の尊さ」は「地元愛」へと結実する。最初は「何もない町じゃない」と困惑していた流川に対し、いつしか「もっと良さを伝えなければ」というプロ意識を持つようになっており、その成長はとても眩しく映る。「ドジで不器用だけど頑張る主人公」ってのは、いつしかどこかで神がかり的な進化を見せて人を魅了するカリスマに飛び級したりしてしまうものなのだが、奈々子の場合は決してそんなこともなく、最初から最後まで「普通の女子高生奈々子」が精一杯頑張っているだけである。この、どこまで行っても距離の離れない「庶民派」っぷりが素直な魅力になっていた。相方の縁さんの方はというと、どうしても完璧超人設定のおかげで奈々子ほどの近さは得られないものの、重度の百合魂と、天然をフル装備した純朴さが阿漕な魅力となっている。あくまでアニメ的には奈々子を盛り上げるための「サポーター」側ではあるのだが、普通のアイドルアニメならば彼女が単体で看板を張れる素材なのだから、「近さ」と「まぶしさ」の2人コンビで上手いことバランスを取った形になるだろう。 そして、もう1人の主人公と言ってしまってもいいのが魚心くん。中の人は取り替え式だが、ゆい先輩は登場直後から素直に可愛かったし、後からついてきたみらいちゃんも、これまた阿漕なまでに萌え打点を上げてくる。そして、中の人を包み込んでなお愛嬌を振りまく魚心くんの力強さ。いかにもありそうなゆるキャラだが、多少の無茶でネタ成分を加えつつ、「中身が可愛い女子高生」というシークレット要素で全てを片付ける。ろこどるチームの4人はこの「可愛い女子高生」要素をフル活用したなかなかずるい面子であった。あ、もちろん沙織さんだって係長だって(?!)可愛かったですよ。 そう、結局今作はどこまでも「可愛い」なのだ。feel.製作というのはどこかに緊張感を伴う体制だったのだが、今作では最初から最後まで見事に全力クオリティで、一分の隙もなく、徹底的に「可愛い」を貫き通してくれた。今作のキャラクターデザインはむやみやたらに好きだったんだよなぁ。何を観てもホッとするのよね。うちにも欲しいなぁ、魚心くん。 そして中の人。今作はもちろん、敢闘賞を奈々子の中の人、伊藤美来ちゃんに。まだまだ技術的には拙い部分も多いのだが、その若さが奈々子の「庶民派」っぷりとマッチしていてとても言い配役だったと思う。歌唱の方も素直に歌えていたし、ここから若手の中で一歩抜け出して欲しいところ。三澤さんは……まぁ、三澤。また、ゆい先輩役の吉岡麻耶もとても良い仕事だったと思う。彼女はガルパンのアンチョビ役で出てきた人なのよね。事務所的にはアーリーウィングの下部組織みたいだけど、ここから井澤詩織やなんかと「癖になる声部門」で上に上がってくることが出来るかな? 「暴れん坊力士!!松太郎」 5→4 結局半年観ちゃうよ。その結果「もう終わるのかよ……」って思っちゃうよ。点数下げたのは「ここで終わらせてるんじゃねぇよ」っていう減点だよ。 いや、とてもどうでもいい、どうでも良すぎる作品だったよ。21世紀にやるアニメとはとても思えないし、朝6時半からやるアニメとも思えない。ここから相撲人気が爆発するなんてことは絶対にあり得ないし、ここから「おっ、原作読もう」とは絶対思わない。本当に「無くてもいいし、無い方がすっきりする」アニメである。 でも、観てるんだな。日曜朝の定番になってるんだよな。習慣って恐ろしい。松太郎を観て、「この畜生以外のなにものでもない主人公」と頷くことで一週間のけじめがつく。次回予告を観て「来週もつまらないだろうなぁ」と思ってホッとする。半年という尺の中で、よくもまぁ、こうどうでもいい話を重ねられたものだ。しかし、それも含めての2クール。まさかの最終回に、対戦相手の近藤だけじゃなくて視聴者までぶん投げられてしまうという。これ、一体どういう趣旨で始まった企画なのかが最後まで分からなかったな。ここまではっちゃけたアニメ、やっぱり東映さんでなきゃ作れませんよ。作ろうと思いませんよ。おっかなくて。来週からワールドトリガーなのかぁ……テンション違い過ぎるだろう…… ちなみに本作で一番の見どころは? → 田中とかいうぐう聖。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(02/23)
(02/21)
(02/19)
(02/18)
(02/18)
(02/17)
(02/17)
(02/17)
(02/16)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|