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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「キャプテン・アース」 5→4

 うーむ、分からんかったな。「分かり始めたら面白かろう」と思っていたのだが、最後まで分からんかったな。「分からない」→「視聴モチベーションが下がって適当に観てしまう」→「ますます分からない」という負のスパイラルが働いてしまった残念な作品。

 五十嵐卓哉作品であまり受け入れられなかったのって、今回が初めて。いや、どっちかっていうと「榎戸作品で」って言った方がいいのか? スタッフの揃え方のためにいちいち「スタドラ」と比較してしまうのだが、スタドラの笑える「意味のわからなさ」と比べて、こちらの「意味のわからなさ」はいちいち視聴モチベーションに繋がらなかったのである。どのあたりに差があったのかは改めて考えてみる必要があるが、おそらく、「設定が設定として離れすぎていた」のが失敗の原因なんじゃないかって気がする。

 スタドラの場合にもいかにもな榎戸センスで訳の分からない言葉は出てくるし、見たこともないエキセントリックな舞台はガンガン登場する。「どないやねん」と思うような出来事が、敵味方に入り乱れて発生するのもお約束。それでも「なんか楽しいからいいや」という方向性でどんどんまとまっていったのは、ひょっとしたら「島のせまっくるしさ」が功を奏したのかもしれない。もっと範囲を狭めれば「学園としての狭さ」である。スタドラワールドは、あれだけイカれた敵味方があったにも関わらず、その関係性は驚くべき事に「全員同じ学校の生徒」というだけでくくれてしまう(ウテナもそうだな)。おかげで、戦闘中のモチベーションはしばらく理解出来ないし、その後の顛末だって何が起こってるか分からなくなりそうなのに、全ての話を「学園のワンシーン」「島暮らしのワンシーン」として語ってしまう強引さがあった。おかげで、綺羅星があり、タウバーンがあり、四方の巫女がいる世界は、どうにか「理解出来る気がする」範囲に収まり、とんちきな世界が笑いにも燃えにも繋がったのである。

 翻ってこのキャプアスの世界はどうか。まず、組織体系が面倒臭い。ミッドサマーズナイツが異界の人間である遊星歯車装置と地球の覇権を賭けて争う、というだけなら分かりやすい「エイリアンもの」になるはずなのだが、間にソルティドッグが入ってきて「人VS人」みたいに見えるのが面倒臭い。最終的にはちゃんとパックがキルトガング側の存在であることは分かるので構図はシンプルになるのだが、そこにいたるまでの三極の戦いが、「頭空っぽにして楽しむ」雰囲気を著しく削ってしまった。また、エイリアンたる遊星歯車装置の設定が、アニメーションとして説明するが非常に面倒臭いものになっており、「なんで単体で侵略してくるの?」「エゴブロックって何?」「でも地球でも暴れてるよね?」「2人してアイス屋さん?」といった基本的な展開がいちいち理解を阻害してくる。この辺の「設定のための設定」をもう少しシンプルにして対立構図を見えやすくしてもらえば、序盤の食いつきもだいぶ違っていたのだろうが。

 そして、正直言うと主人公側、ミッドサマーズナイツの中の人間関係にあまり魅力が無い。ダイチは最初から最後までハナのことを考えているだけだし、ハナはどうせ不思議ちゃん、テッペイは優等生的で、この3人の絡みがなんだか大人しい。魔法少女アカリちゃんだけは序盤に色々引っかき回してくれたが、設定があまりに完璧超人過ぎるのと、根幹となるシリアス部分に直接関わりにくいため、中盤以降にいささか存在感がぼやけてしまった。これに比べて、遊星歯車装置の面々は色々と個性が強くてもっと描写が増えれば楽しそうだったのだが、こちらは「あくまで敵対勢力である」という制限のためか、単体でメインを務めるようなことはなく、あくまで「その時々の敵キャラ」どまりになってしまっていた。アイちゃんの単独行のエピソードなんかは割と楽しく観られてたんだけどなぁ。

 他にもまだまだ「なんか勿体ない」部分は色々とあって、「設定は盛り込んでいるし、やりたい方向性は分かるのだが、その魅力を最大限に伝えるシナリオをまとめきれなかった」という感じ。あくまで「宇宙ロボットもの」なので、戦闘シーンの時にバリエーションがあまり無かったのも勿体なかったかなぁ。比較していいかどうか分からないが、やっぱりサイバディのバトルの方が楽しかったです。結局、ライブラスターって何だったんだろうね。あ、それでももちろん映像面は見事なもんでしたよ。戦闘に関してはもう少しバリエーションを増やして具体的な描写がほしいとは思ったけど、やっぱりボンズ作画の全力だから綺麗よね。そこは毎回満足してた。

 最後に中の人……については、あまりに多すぎるからいちいちピックアップはしなくていいかな。世にも珍しい「かやのんのラスボス」が見られたのは眼福。あとは相変わらずアカリちゃんが好きです。日高里菜ボイスのロリっ子で世界が満ちあふれますように。そういえばキルトガング側のリーダーが工藤晴香だったのだが、彼女もなんだかんだ芸歴を重ねているはずなのに、あまり上手くなっていないのは何故だろう。

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「幕末Rock」 5→4

 どんどん壊れていく安元、井伊大老を見ているのが楽しいアニメ。まぁ、そんだけ。

 製作理念が馬鹿なのは認めるし、その馬鹿部分は割とはっちゃけていたので、予定していた通りの楽しみ方は出来た作品だと思う。幕末+Rockという適当過ぎるテーマの足し算だが、やってることはぶっちゃけ単なる対バンなので、設定を掘りさげるような部分も特になく、「まぁ、マクロスだってシンフォギアだって、歌って楽しかったんだからこれで楽しいやろ」くらいの感覚。間違っちゃいない。しかし、もう少しひねれる部分、もう少し工夫して独自の面白さを加えられる部分があったんじゃなかろうか。

 この作品の最大の売りである「馬鹿さ」は様々なところに出ていたのだが、大体、ファーストインプレッションで得た「馬鹿だなぁ」と同じものである。巷では「パージ」などと呼ばれているらしい脱ぎっぷりとか、「結局ロックとヘブンズソングってなんやねん」とか、そういう部分は最初は笑えたんだけど、ずっとそれ一辺倒でお話が続けられるほど魅力的なネタというわけでもないだろう。毎回少しずつ出し方を変えて、「そういうバックグラウンドの世界だから出来るお馬鹿なこと」をもっと大胆にやってもらわないと、せっかくの世界設定が生きない。龍馬たちの馬鹿が極まったのは多分温泉回あたりなので(いや、最終回が一番か?)、そこから先は正直惰性で見ている部分が大きかった。唯一そうじゃなくて人間的にどんどん壊れていったのが井伊だったので、彼が一番気に入ったのである。個人的にはもうちょっと松陰先生が大きな役割を果たしてくれれば盛り上がったのだが……ちょうど放送中に東映チャンネルでやってる「デンジマン」で中尾隆聖がシンガー役で出演している回をやってたので、「こんな昔から歌ってたんやなぁ」としみじみしてしまった。

 まぁ、ちょいちょい不満はあるものの、最後まで特に不自由なく見られる作品だったのは事実、他の「歌って戦うお話」と違ってどうしても対象としている消費者層が違っていたのでのめり込むことは無かったが、ファンには充分嬉しい作品だってのは伝わってきたし、楽曲1つ1つのクオリティは非常に高いので、ラストの馬鹿丸出しの引きも鑑みて今後ひょっとしたら続編もあるんじゃないか、っていう期待は持っている。その時には是非、もっと色んなユニットを出して賑々しくやってほしいもんである。アメリカンのロック、一体何が起こるのか……って、もう、どう考えてもかんちがいロンリーナイトじゃんよ。

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「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ」 6→6

 まだ全然終わったわけではないのでいまここでまとめる必要も無いのだが、一応放送終了だからカウントだけしておきましょうか。

 毎回感想(っつうか無駄話)を書き連ねているので、ここで改めて書くこともないのだが、本当に原作に忠実にアニメ化してくれていることが分かるだけでも満足出来る作品。ただでさえ「アニメ化なんて無理」と思われていた無茶な作風を、ギリギリまで荒木テイストに近づけ、その上でアニメとしても見栄えがするようにブラッシュアップして完成させるバランス感覚は、1部2部の頃から引き続いて素晴らしいものだ。今回は1部や2部のドロドロと薄暗い空気以外にも、ロードムービーとしての「広大さ」をきっちり作品内に持ち込む必要があり、より微妙なバランスが要求される世界観になっていた。そうした部分についても、ちゃんと「元々何が描かれていたのか」という部分を考えて作劇してくれているので、どこか不可解なジョジョ世界も余すことなく表現出来ていると思う。まぁ、1部2部に比べるといくらか尺に余裕が出来たので、多少間延びしたような部分も無いではないが、余った時間に差し挟まれるアニメオリジナル要素は原作からあったかのようなマッチングを見せてくれているし、多少時間を長めにとって大仰に描いてくれた方が、いかにもジョジョらしい嘘臭さも引き立つ。個人的には、今回のアニメで無駄な部分、ガッカリした部分ってのはほとんど無かったです。むしろ「そんなところもアニメで拾うのか!」とか「そういう風に表現されるのか!」って感心したことばかり。どこまでも愛されている作品だし、ファンに対して責任があるってことをよく分かったスタッフの功績ですわ。

 毎度書いてることなので一応中の人についても改めて触れておくと、巷で大人気、私も大好きになってしまったポルナレフの小松史法氏が一番の収穫だったのではないだろうか。愛されキャラのポルポル君がみんなのイメージ通り、完璧に形作られているのは驚くばかり。いや、ジョースター御一行は他の連中も全員げっぷが出るくらいに満足出来るんですけどね。それ以外の襲い来る敵キャラにも、ホントに「こんなとこで使ってしまっていいのかよ」と心配になるくらいにガンガン突っ込んでくるし、毎回ゲストキャラを見ているだけでも飽きない作品。一番酷かったのはやっぱりフォーエバーの勝平ちゃんだと思うけど、はまってて好きだったのはスティーリーダンの岸尾だいさくかな。あー、でもエンヤ婆もカメオもすごかったしなぁ。やっぱり選べないや。

 さぁ、3ヶ月後はいよいよエジプトに突入し、より濃くてえげつないキャラが多数登場することになる。とりあえずの興味はやっぱり「イギーが誰か」ってところなんだけどね。登場後しばらくは鳴き声とうなり声だけでしゃべらねぇからなぁ(しゃべるのってペットショップ戦だけだからなぁ)。流石に女性声優を当ててくるかな。イメージとしてはうりょ子あたりだといいかも。もうちょっとクソガキっぽくしたいなら田村のむーちゃん。イギーと対峙するンドゥールもどんな格好いい声になるんだろう。アレッシーは? ヴァニラアイスは? ダービー弟はテレビCMもやってたから多分諏訪部さんで確定かな。今回コミックス換算で12巻〜20巻が2クールだったから、残りの28巻までが2クールになるのは大体つじつまは合う。あー、はやくアレッシーが見たいんじゃぁー。

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Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ!」 6→6

 良いアニメでしたね。この作品に望まれた要素はほぼ理想的に出し切っていたのではないかと。まぁ、真面目なFateシリーズのテイストを持ち込んじゃう人にとってはノイズ以外の何物でもないんだろうけど。違う作品なんだから違うものが出てきて当然である。

 「望まれた要素」と言ったが、それは一体何か。毎度の感想で書いた通り、最大にして最高の1つ目は、当然「幼女」である。女子小学生魔法少女が3人、各々に愛があり、友情があり、おちゃらけがあり、シリアスがある。1期でそこまではっちゃけられなかった理由は美遊ちゃんがあまりに優等生的過ぎて、どっちかっていうと巻き込まれて振り回されることで輝くイリヤの被害者体質が、そうした方面には活かされなかったことがあげられると思う(いや、魔法の杖には散々いじり倒されていたけども)。その点、この2期はクロという理想的な「かき回し役」が加わり、イリヤのパーソナリティもより見やすくなっている。三つ巴の絡みが展開することで相対的に美遊・イリヤ間の関係性も浮き上がってくることになるし、素直にクロが良いキャラだったので「幼女らしさ」を損なうことなく、きちんとギャグやシリアスに舵取り出来ていた。もちろん、そうしたメインヒロイン勢を盛り上げるための幼女軍団の活躍は今期の売りの1つであり、タッツンを中心としたフリーダムワールドが広がり、いくらか手狭だった世界にも、新しい可能性がいくつも見いだされた。これだけのキャラクターが揃っていれば、まだまだ続く3期目にも充分期待が持てるというものだ。

 「望まれた要素」の2つ目は、正確には開始直後には望んですらいなかったものなのだが、毎回の戦闘描写のクオリティがやたらに高く、アクションアニメとしても遺憾なく魅力を発揮出来たという点。「魔法少女のアクション描写」なんてものは最近ではどんどん高いレベルが要求されるようになってきており、なのはを皮切りにまどかに繋がった「少女と言っても命張ってるねんで」テイストは、ロボットもの、格闘ものと並んで、各制作会社の動画スタッフがしのぎを削る主戦場といえる。そして、SILVER LINKは見事にこの重責を果たした。単なる「魔法少女バトル」というならエフェクトどかーんで効果バリバリなら適当にごまかせるところだろうが、本作はどれだけスピンオフしたといっても、一応看板には「Fate」シリーズの名前がかかっている。「Fate/Zero」から入った人間からは、ufotable/あおきえいクラスのものすら要求されてしまうかもしれないというこの難題を、今回は見事にクリアしたのである。中盤の美遊・クロ戦や、無駄に勢いのあるドッジボール描写、そしてクライマックスとなったバゼット戦など、魔法とステゴロの混じったいかにも「らしい」無茶苦茶な戦闘形態は、ギリギリ「魔法少女バトル」の形を残しながらも新しい楽しさを提供してくれた。今回、この「プリズマイリヤ」の新しい魅力として「可愛く激しいバトルシーン」を印象づけてくれた神保監督の手腕は相応に評価されるべきものであろう。是非とも3期も同じスタッフで続けて欲しいものである。神保さんらしい無茶苦茶さは後半ではなりを潜めたが、監督としてここまで作品のイメージをコントロール出来るというなら、今後の舵取りも充分期待出来るだろう。

 というわけで、かなりハイレベルにまとまった一本。全10話で終わっちゃうのが本当に勿体ないけど、早めに3期がやってくるのを待ちたいと思う。どんどんアニメタイトルが長くなってるのはどうかと思うけどもね。あと、中の人たちのますますの頑張りにも期待は募る。3人の魔法少女の中の人が気付けば全員人妻だったりする時代の流れを感じながらも、やっぱりわしゃぁこの年代の声優が一番好きなんじゃ。バゼットさんも結婚してしまっているので、どうしても凜が一人身なのが目立つな……(サファイアの中の人には触れない)。

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「黒執事 Book of Circus」 5→6

 遅く始まって早く終わる、10話という短い尺のアニメのこの寂しさよ。予想外に、面白くなった作品だった。過去2作は本当に適当にしか見てなかったので、もしこれくらいのクオリティだったのならもう1回見直してもいいかも、くらいの気分にはなっている。まぁ、スパッと短く1つのエピソードを終わらせてくれたおかげで見やすかったってのはあるかもしれないけども。

 はっきり言って、昨今のアニメでも飛び抜けて胸くそ悪い話である。元々「悪魔」が主人公のお話なのだから救いが無いのは当然なのかもしれないが、今回は徹頭徹尾「ひどい話」を掘りさげることのみに終始しており、サーカスの実体が明かされてからゴールにいたるまで、何一つ救いは用意されておらず、あくまで最悪の結末、最低の解決に向かって突き進むだけだ。そして、それは単に胸くそ悪くすることが目的なのではなく、実際にそれくらいしか解決方法が無いからこそのエンディングなのである。「正義の反対はもう1つの正義」なんて言い回しがよく使われるが、この作品の場合には「悪の反対にはもう1つの悪」がある。確かにシエルとセバスチャンが筋を通し、職務をまっとうしたことは正しいのだし、シエルの過去を振り返れば彼にも譲れない一線、同情の余地があるのだろう。サーカス側の悪行も弁護のしようはなく、彼らは裁かれるべくして裁かれている。しかし、それは結局サーカス側から見てもシエル側に同様の「悪」があることの裏返しである。これまでシエルが打ち倒してきた様々な悪人と違い、今回のサーカスの面々は、抱えている心の闇がシエルのそれに酷似している。幼少期のトラウマ、失いかけた命を「悪魔」によって救われた身の上。彼らにとって、自分たちの生存が第一であり、それを救ってくれたケルヴィンへの奉仕は何にも優先される命題である。彼らにとってこれ以上の「正義」は存在しないのだ。それをばったばったと切り倒していくファントムハイヴは、疑う余地もなく「悪」なのである。

 こうした2つの「悪」の抗争という救いようの無いテーマが、ちゃんとそのまま「救いようもなく」描かれているのが実に潔い。ヘドが出るような男爵の最低最悪な素性と、それを理解しながらも止めることが出来ず、愛を注いでしまうジョーカーの悲哀。そして、守るべきもののために戦いながら虫けらのように潰されていくサーカスのメンバーたち。どこを取っても本当に悪趣味で、だからこそ興味を引かれるものである。これで最後に良い話風にオチをつけられたりしたら興ざめだが、最終的にシエルは最大の加害者でありながら、心に癒えぬ傷を負う被害者にも成り果てている。きちんとここまでの物語をゴールさせてくれたのだから、何も文句はないのである。

 短い尺の中ではあったが、描くべきキャラクターが絞られていたおかげで描写不足の感は無い。特に中心となったサーカスの面々は非常に活き活きとしており、物語の急展開を盛り上げるために大きく貢献した。個人的に、「普段は昼行灯のくせにいざというときにめちゃヤバい」を臆面もなくやってのけるファントムハイヴ家の従者の面々の活劇が見られたので、あのバトルシーンの容赦無さも好き(ですだよメイドの設定とか無茶過ぎてたまらんよ)。そして、サーカスというどこか妖艶なステージのイメージをそのままに、ちゃんと濡れ場が用意されていてエロく仕上がっているのも高評価。ビースト姉さん、エロちょろくて素敵でした。ドールきゅんの後半の立ち回りも、まったく救われなくてゾクゾクします。それらのサーカス一団を全てとりまとめ、はっきりとテーマ性を絞って見せてくれたジョーカーさんの活躍は言わずもがなである。映像も高品質だったし、良いアニメ化だったと思います。

 というわけで中の人の話になるが、宮野はもうこれでOKとして、やっぱり個人的には彩陽と甲斐田姐さんだな。ドールは最初に登場した時にこういう役回りになるとは思っていなかったので、予想外に彩陽の器用さが楽しめたのが嬉しかった。そして甲斐田ちゃんのエロさが極まる。公式に喘ぎ声を出せる現場です。同じ現場で見られるスタッフが心底羨ましいな!

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「それでも世界は美しい」 5→7

 4月期最後の最終評価。今期終了して感想を書いた作品は29本。2クールものも多いので、7月期はこんなもんですかね。

 さて、点数見て分かる通りに、大好きな作品だった。我ながら単純だとは思うのだが、こういうシンプルなラブコメが定期的に刺さるのよね。何故なんだろう、やっぱり花とゆめ作品は相性がいいのだろうか。そして、監督の亀垣一氏とも相性がいいのだろうか。「花咲ける青少年」も好きだったけど、こっちも本当に雰囲気が良かった。こういう分かりやすい作品がもっと流行る世の中になればアニメも作りやすくなるのになぁ。

 本作の魅力は、とにかく「ニケ可愛い」である。「お姫様と王子様の相思相愛イチャイチャラブストーリー」なんて、それだけ聞いたら唾でも引っかけたくなるくらいにリア充ぶりが炸裂している設定だが、ひがんでみてもしょうがない。何しろニケはとてもとても良い子なのだから。性根が真っ直ぐ、素直だし元気もいいし、人のことを考えられる思いやりを持っている。そして何より、一度心を寄せたら何とも一途である。こんな可愛い子を惚れさせるなんてリビの野郎は本当に爆発すればいいのに、と思うが、これまたイケメンなのでしょうがないのである。美男美女のカップルが仲むつまじくしているのを黙って見ているしかない幸せ。しょうがないよなー、少なくともニケには幸せになってほしいしなー。

 ニケの等身大の愛らしさが最大の売りとなっている今作。お姫様設定なのに実に庶民派で、その「庶民派設定」も嫌味ではなく、田舎者ゆえの遠慮の無さが人柄に表れる。メインコスチュームはどこぞのバイトみたいなピンク色のワンピースで、ちょっと見ると現場作業員のつなぎみたいに見えるのも活動的でよろしい(そしておぱいが強調されるのも大変よろしい)。普段がこんなんだから、正装してお姫様然とした時のギャップも引き立つし、ちょいちょい見せてくれる着替えシーンのあけっぴろげな感じも健全エロが清々しい。何をしていても「健全な女の子」っぷりがはち切れんばかりで、どこをとっても男の理想みたいなキャラである。そして、ありがちな少女漫画だとここに負けず劣らず高慢ちきな男をぶつけて化学反応を狙うわけだが、リビの場合は確かに高慢ではあるものの、「容姿は完全にガキ」というところでニケにもアドバンテージが生まれる。こんな完璧なカップルなのに、ナチュラルにおねショタ要素までクリアするのである。基本的に男性優位で進むことがほとんどの少女漫画アニメだが、このカップルに限っては、ニケが上からみられるシーンも多く、女性の尻に敷かれたい願望がある男のニーズにもガッチリフィット。なるほど、これがヴァルハラであるか。

 そして、今作を盛り上げるもうひとつの大きな要因となる「歌」。ニケのアメフラシ能力はぶっちゃけチートレベルの魔法なのだが、そんな特大のパワーを持っているにも関わらず庶民派スタンスを維持出来ているのは、「歌」が絡む彼女の雨との関わり合いの描出が本当に楽しいからである。とにかく歌が綺麗、っていうのと、歌に合わせて展開される風景が綺麗。ネガティブイメージで描かれることも多い雨というモチーフが、今作では綺麗にニケの「長所」として画面にあらわれている。歌唱力の高さも文句なしであり、近年の「歌って戦えるヒロイン」としてもばっちりだ。本当にタイトルの通り、「それでも世界は美しい」。

 そんなわけで、今作をここまでに仕上げた立役者は、アニメ制作スタッフに加えて、なんといってもニケ役の前田玲奈ということになるだろう。初ヒロインへの大抜擢の重圧をものともしない見事な役作りで、ニケを一級のヒロインへと押し上げ、見事な歌唱で作品世界を完成させた。声質も非常に独特で、今後もどんな活躍をしてくれるのかが楽しみである。そして、そんなヒロインをサポートするために固められた、あり得ないくらいに贅沢なファンタジックキャスト。二又一成・池田秀一・富田耕生とそろった三神官で堂々の中の人ネタを回すあたりも流石だが、母親役には潘恵子と富沢美智恵。ババア役には何故か横山智佐が起用されていて「なんでだろう」とずっと思っていたが、最終話の「雨おくり」でその謎も解決。歌うねぇ。これだけのベテランを集めての収録、前田玲奈・島崎信長の若手2名も相当身の締まる現場だったのではなかろうか。色んな意味で、こういう作品がもっと見たいです。

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「彼女がフラグをおられたら」 5→5

 なるほど分からん! 結局この世界って一体何だったんでしょうね。まさかのセカイ系設定が混迷を極め、最終的に何が現実で何が架空なのかがさっぱり分からなくなってしまいました。こういうときに便利な呪文があるので先にそれを書いておきましょうね、「こまけぇことはいいんだよ!」

 うーむ、普段よく目にするアニメの感想で「シリアスがなければなぁ」とか「なんでシリアスやったんだよ」とかいうのがある。いわゆる萌えアニメのカテゴリでは、視聴動機の最も重要な部分が「癒し」であり「萌え」であるために、余計な心的負荷がかかるシリアス展開は、それだけで拒否反応を示されてしまうことがあるのだ。もちろん、単にシリアスだからといって毛嫌いするのは愚の骨頂。キャラ萌えを深化させるためにはキャラの心情により丁寧に接することが大切であり、そのためには悩み、苦しみを伴うシリアス展開だって、結果的には極上の甘味料になったりするものだ。もちろん、普通の意味での「ドラマ」を描く上でも、シリアスを通らず、ただユルユルやっていくだけなんてのはまるで塩味の無いソルティライチみたいなもんだ。まぁ、ライチだ。つまり、それだけでもニーズはあるってことだが……ほら、夏場は塩分補給が必須だから!(比喩表現を使ってたらだんだん何が言いたいか分からなくなってくるパターン)

 何が言いたいかっていうと、「そんなこたぁ言ってるけど、やっぱりこの作品の場合にシリアスいらなくないかな?」ってことなんだ。いや、別にあってもいい。あってもいいけど、今回のは流石にちょっとトンデモ過ぎてわざわざ入れ込む意味がない。シリアスがドラマ作りのためのパーツ(というかドラマそのもの)であるというなら、そこから話が面白くならなければいけないわけなのだが、本作の場合、一言で言えば支離滅裂。何がなにやら。せめてブレードフィールド公国に言って追っ手と戦うくらいのファンタジーでやめておけば、その後適当に颯太の過去話からヒロイン勢に慰められる展開にして終われたと思うのだが……なんで仮想世界やねん。いや、そうしないとフラグが見えるという体質に説明がつかないからか? 今更そんなとこで律儀にならんでもねぇ。

 そして、本作の最大の目玉であるヒロイン勢の無体なスケール。いや、流石に多いわ。最終的にパーティーの中に先生まで紛れ込んでたせいで13人、14人とかおる。いや、そりゃ無理やで。まぁ、逆にこの「多すぎるやろ!」っていうのをネタにして最後のぐちゃぐちゃ展開を楽しんでいた節もあるので、ここで「多いだろ!」って突っ込むのは制作側の思うつぼのような気もするのだが、最終的にこのシリアス展開を用意するなら、流石にもう少しドラマ部分のフォローに筆を割いた方が着地は無難に終わった気がする。だって、本当の本当に「こんなにいらない」んだもの。「出オチ」というか、「出すだけ出した時点でオチ」みたいなところがあるよな。どうかしてる。

 で、こんだけアカン要素がてんこ盛りなのに、何故か点数は下げないという不思議。我ながらおかしいとは思うのだが……「本当に駄目アニメだけど、嫌いじゃないゼッ!」と球磨川みたいな台詞が言いたくなる駄目さがある。中の人補正あり、独特の絵柄がジワジワくせになったことあり、いくつか「気になる」要素はあったんだ。これで最後の展開さえもうちょっと飲み込めるものだったら、「これはこれでありやな!」と晴れやかな顔で見送れるくらいには。一体何故無下に出来ない気がしたのかといえば……やっぱり中の人かなぁ。この潔さは、本当に賞賛に値すると思うよ。現代声優展覧会の様相を呈した凄まじいヒロイン勢。最近のアニメでこういう無体な贅沢さを誇ったのって、「ディーふらぐ」くらいか。あれよりも若手を集めてはいるが、ここまで1つの傾向に寄せて集めた甘甘のラインナップは、シリーズアニメとしては今後なかなか見かけることは出来ないだろう(まぁ、「ガールフレンド(仮)」がアニメ化するらしいので、それがどうなるかは分からんが)。つまり、ここから改めて「がをられダークネス」とか「がをられrepure」とかを制作して放送してくれればいいんじゃないか、ってことだ。11ヒロインでやっても1クールで終わらないっていう。馬鹿だねぇ、本当に馬鹿だねぇ。……がをがを!

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「メカクシティアクターズ」 4→3

 つまんなかったっていうよりかは、分かりませんでした。これ、毎週真面目に全部見て、考察して、解釈出来れば何かしら高次の意味を得ることが出来たのかしら。途中から相変わらず「ながら見」になってしまったので、最も不向きな作品だったのは不幸っちゃぁ不幸。あまりジャッジする権利もなかろうから、適当に点数下げるにとどめています。

 ただ、「分からなかった」ことの責任の一端がこちらにある可能性は認めつつも、やっぱり今作の狙いは駄目だったんじゃないかと思う。「元々楽曲がベースになってる物語」の時点でよく分からないけど、それを一度楽曲の形に解題した上で更にアニメを再構築するのって、並大抵の構成力では不可能な難行であろう。そこまでの労力を費やし、万一全ての作業に成功したとしても、そのアニメが面白くなるには「原作が面白い」という当たり前過ぎるハードルが待ち構えている。そもそもそれを飛び越えることが出来るのかっていう時点で割とムリゲーである。結局、そこいら中に散乱させた「何かの断片」を集めることは叶わず、「何か噂に聞いたそんな感じの要素」を、分からない人たちに提供するだけの媒体になってしまった。まぁ、最初から一見さんお断りだった、というなら諦めるしかなかったわけだが……何とも勿体ない話である。

 もののついでなので、ここ最近のシャフトの動向に少なからず不安を抱いている、という話題もここで持ち出しておこうか。独自の演出で業界に確固たる地位を確立した新房シャフトであるが、このスタイルが受け入れられた理由は目新しさそのものにあったわけではなく、新機軸の演出を通して、今までになかった新しい表現の可能性を提供してくれていたためである。「月姫」から「ぱにぽに」、「ひだまりスケッチ×365」を経由して「化物語」に至ったシャフトのチャレンジ精神は、あの時代だからというだけでなく、「考えながら描いていた」からこそ価値があったものである。ここ最近のシャフト演出は、どうもそうしたチャレンジ精神とは無縁のところにある気がする。龍輪さんが担当した「ニセコイ」のように、元の中身が分かりやすく、それを「シャフトのデザイン」に落とし込むことで作業が完了するような作品ならばそれだけでも充分結果を出せるので構わないのだが、本作のように既存の形式に意味を求めない作品で「シャフト形式」に拘泥されても、そこに意味は無い。「シャフトらしいこと」がやって欲しいのではなく、「シャフトにしか出来ないこと」をやって欲しいのである。本作の監督を務めた八瀬祐樹氏は優れた演出家であることは認めるが、これまでのシャフト文化を産みだした先達とは方向性が違う技術職の人である気がする。新房昭之という才能に抗い、ぶつかることで結果を出してきた大沼氏、森氏、小俣氏、尾石氏、上坪氏、笹木氏といったクリエイターとは一線を画すのではないか。今作は、出来ることなら「シャフト風の」ではなく「シャフト流の」結果を見せつけるための久しぶりに尖った媒体だと期待していたのだが、残念ながら、そうした結果は得られなかった。やはり、一朝一夕ではイノベーションなど生まれないものである。

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「ソウルイーターノット!」 6→4

 今期お送りしてきた「悠木碧の殺したくて仕方ない三部作」最終章。ちなみに残りは「ブレイドアンドソウル」と「ブラックブレッド」。ジン・ヴァレル、小比奈ちゃん、めめちゃんの誰に一番殺されたいかを考えると……やっぱ純粋な性能で言ったら小比奈ちゃんかなぁ。でも、めめちゃんの場合には後ろで糸引いてるのがあみっけっていうのもポイント高いんだよなぁ。んー、3回死ぬことにしよう。

 などと惚けた話題から入ってみたものの、残念ながら作品としては明らかにがっかりカテゴリに入ってしまう結果となった。お話は別にいいんだ。百合百合しいだけで割と満足してしまっていたし、おいちゃん・みさおの濃厚な百合成分が堪能出来るならばそこに多少の犠牲は厭わない。加えて懐かしの「ソウルイーター」ワールドに浸れるのであれば、文句の出るところではないだろう。中盤のだらだら加減に比して終盤の切羽詰まった感じはもう少しシナリオの詰めようがあったんじゃないか、って気もするけど、そこで眉間にしわを寄せるような作品でもなかろう。「死武専は今日も平和です」でいいのである。

 しかし、いかんせん作画が追いつかなかった。今期はボンズが無茶しよったクールであり、「キャプテンアース」と「チャイカ」はどちらも充分な仕事を見せてくれていたのだが、その分のしわ寄せがここに来た(まぁ、どういう因果関係かは定かじゃないが)。多少ユルくてもいいかなー、と思って序盤は許容しながら見ていたのだが、じわじわしんどくなっていき、最終回のクライマックスにすら一向に回復せず、むしろ悪くなるユルユルの画面を見て、深く嘆息したものである。今期は「ブレイドアンドソウル」と合わせて2大がっかり作画アニメになってしまった。五十嵐版の「ソウルイーター」の素晴らしさを知っているだけに、再現度が著しく低下し、視聴に耐えなかったのはまことに遺憾。同じシナリオ、同じコンテで構わないので、今一度ブラッシュアップしていただけないものだろうか。

 まぁ、それでも最後まで女の子トライアングルのいちゃいちゃぶりを見てそれなりに満足してたからあんまりとやかく言う権利はないのだけどね……。おれつばエンドって、真ん中が野郎から女の子に変わるだけでこんなにハートフルに。不思議!

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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