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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ハナヤマタ」 5→5

 なるちゃんが可愛かったです。なるちゃんの声が本当にくせになるナヨナヨさ。あの細さは癖になる。中の人、上田麗奈が器用な役者であることは知っているつもりだったが、今回のなるちゃんのおかげで真っ直ぐに攻められるということが確認出来た。今後の活躍が楽しみである。

 真っ先に中の人の話が出てくると「アニメはあかんかったんかい」と勘ぐられるかもしれないが、別にそういうわけでもないですよ。「予想外にどんどん面白く!」なんてことは一切無かったけども、1つの「頑張る女の子もの」としてはそれなりにまとまっていたと思う。キャラの配置が非常に見やすくて、なるとハナを中心に、保護者ポジションを多く配置した5人構成、そして、普通はこういうアニメだとどうしてもメンバーを揃えてからのあれこれがメインになるのでチーム結成までの展開は急いでしまうものだが、本作の場合、なんとチーム完成まで全12話中の9話を費やしているのである。とんでもねぇ構成だな、と思うかもしれないが、そもそものテーマが「よさこい」なんて聞き慣れないもので、「見知らぬ文化に女子中学生がそれぞれの理由から足を踏み入れていく」というドラマを作る上で、これくらいの話数をひたすらメンバー内のコミュニケーションに費やすのは当たり前のことなのである。1人1人がそれぞれに悩みを抱えており、その打開のために「勇気を出して」よさこい部に入ってくるまでのガールミーツガールがこの作品の中心テーマ。そこが丁寧に描かれていたのだから、与えられた使命はきちんと果たしたアニメであった。

 もちろん、そのドラマの中に課題もある。おそらく視聴者が一番引っかかるだろう残念ポイントは「試練の与え方がいちいち適当」という部分。中でもクライマックスとなった最後のハナちゃん帰国イベントに関しては、ラブライブの1期でことりが留学しそうになった時と同じテンションで「どないやねん」であった。ママンに言ってなかったんかい。他にも「軽音部の当て馬っぷりが可哀想」とか、細かく見れば釈然としない部分も多いのであるが、まぁ、世に溢れる「ドラマ」なんてのは大なり小なりそういう部分はあるものでね。最後にきちんと晴れがましく終わっていたのだからそれはそれで良いではないか。個人的に、中盤、ステージイベントでなるちゃんが失敗しちゃったくだりなんかは、「まぁ、中学生だしなぁ」って考えるとすごく自然な流れで、そこからの復帰が描かれるのはすごくまっとうな展開だと思ったよ。中学生の部活なんてものは、些細なことで挫折しながらも、最終的に「何かを完成させる喜び」を堪能するくらいの経験で丁度良いじゃない。そう考えると、曲を作り、歌を作り、踊りを作り、最終的な「達成物」としてオープニングが出来上がる、っていう流れは非常に見やすくて良かったんじゃないかな。オープニング良い曲だし、最後のライブイベントが綺麗に決まることで、「青春の華やかな面」は充分満足行く描き方だったんじゃないかなぁ。

 というわけで、「割と頑張った部活もの」として、1クール分にきっちりまとまっていました。後は中の人の話で、最初に書いた通りにメインヒロインの責務を果たした上田麗奈が真っ先に名前の挙がるところ。そして1回感想でも書いたけど、今作多美お姉ちゃんの大坪由佳の起用法はとても良かったと思う。バウムのこういう声がいけるとはちょっと思ってなかったので凄く新鮮だった。あとはWUG出身の2人か。田中美海については、正直なんとも言えないところだなぁ。ハナ役はハマっていたからいいのだけど、美波役も含めて、まだ「地声で出来る範囲をやっている」って感じだからね。役者として出来るかどうかは定かじゃない。片やヤヤちゃん役の奥野香耶は、次のステップアップも気になるところ。まだまだ拙いのは一緒だが、こちらの方がちゃんと「演技でキャラに落ち着いている」気がするので、次の広がりがイメージしやすいのである。まぁ、正直この子らがどの辺目指してるかは定かじゃないんだけどね。

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「モモキュンソード」 4→5

 開始当初は「誰得なんだよwww」と思っていたアニメだったが、見ているうちにそこそこ俺得でもあった。ここまで予想のラインを越えず外れず、かといって下回らないというのも珍しい話だったのかもしれない。こういうラインがあるというのは安心出来ることではある。

 はっきり言って新鮮味は欠片も無いのだが、松屋にいったら必ず味噌汁がもらえるように、一昔前だったら「アニメを見てたら必ずこういうのがいるよね」という一品である。味噌汁が無いからと言って怒り狂う客もいなければ、味噌汁がちょっと塩辛いからと言ってその店にいかなくなるわけでもない。そして、ちょっと味が良かったからといってその店の常連になろうと思うほどでもない。食後に、ちょっと満足するくらいのもので、一時間も経てばそんな記憶も無くなってしまう。そういうアニメ。どこかノスタルジックな気分に浸りながら、ちょっと隠し味として加えた露骨な笑いどころに、驚いてみたり苦笑いしたり。それでもやっぱり、このドラマは安心が第一である。1話を見た後に予想した通りの展開が全部やってくるのなんて、「つまらん」って思うより先に「ですよねー」って思える安堵感。そして、そんな中に適度な「なんやねんそれ」が混ざればバッチリですよ。個人的にはかぐやの立ち位置は割と意外だったし、一枚岩ではない鬼たちの内部の話(妖鬼の立ち回り)なんかも「ちゃんとそういうことやるんやな」と思えた。そしてなんといっても鬼姫の正体。お約束にお約束を重ねているはずなのに、無駄に筋立てが重々しくなり、「桃は2つあった!!」のところでは笑ってしまった。すげぇな、桃。そして、ある意味伝説クラスといえるパンツ摂食回。ああいう頭が沸いてる回が1回でもあると、だいぶ印象違うよね。脚本誰やねん、玉井豪かー。しょうがないなー。

 ビジュアル的な見どころにも「桃」は執拗について回る。そりゃ桃太郎モチーフなんだから「桃」は大事なのだろうが、割とディティールまで「桃」のデザインにはこだわっており、具体的には桃子の胸、そしてエンディングや変身シーンなどで出てくる、あの髪飾りによる桃マーク。エンディングの謎ダンスの時代を一切考慮しないダサさ加減も微笑ましい。あわよくばサービスに徹するならもう少し天女隊の1人1人にオリジナリティのある見せ方があればよかったなー、とは思ったが、ま−、既にこの人数でもヒロインの数は飽和してたからな。鬼の数に比べて、圧倒的な強さを持つ桃子サイドが数の暴力に見えることがあるのがどうにも。まぁ、バトルはおまけだから。

 結構色々と注目すべき要素はあったので、2週間もすれば存在を忘れる気もするが、割と楽しむことは出来ました。多分脳の記憶スロットとしては、絶対違うのに「すぱそに」と同じディレクトリに入れられるんだと思います。ひとまず、竹達お疲れ。桃子は良い竹達だったよ。

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「月刊少女野崎くん」 6→7

 良かったです。実に良かった。ちょっと早いけど、多分今作が個人的な今期No.1作品と断じてしまってよいのではなかろうか。

 しかし、それだけ大満足して絶賛しておきながら、何故自分がこんなにも気に入ってしまったのかが未だによく分かっていない。ギャグは解体してしまえば至って普通のボケであろうし、飛び抜けて奇抜なアイディアがあったとはとてもじゃないが言えない作品。アニメーションにしたからって動きがとびきり映えるような設定でもないのだから、それが動いたところでそんなに差もないだろうと思うのだが……何故かハマってしまった。自分史上、アニメ放送中に思わず原作を一気買いしてしまった作品は多分これが3作目である(残りは「BLACK LAGOON」と「もっけ」である)。放送終了後にまとめ買いした作品なら割とあるんだけども(「ささめきこと」「SOUL EATER」「ゆゆ式」など)。まぁ、わずか5巻しかないから買いやすかった、ってのはあるんだけど。

 ここまで面白くなってしまった理由を必死に探すと、大きく3つの要素が考えられるだろうか。1つ目は、新規性は強くないとはいえ、やっぱりギャグの相性が良かった。特に学園編では捨てキャラが1人もおらず、千代ちゃん・野崎・みこりん、結月、鹿島君、堀先輩に若松と、全てのキャラがお気に入りになれる。各々のキャラの要素のまぜ方が新鮮で、たとえば「単なるキザ野郎」や「極度のコミュ障オタク」「乙女体質」などの個々の要素を持ったキャラはたくさんいるのだろうが、これが渾然一体となって初めてみこりんになる。他にも鹿島君は「男装の麗人キャラ」がベースではあるが、そこに「子犬のように部長を慕っている」「土下座が余裕で出来る謎の精神性」などが絡みあって変な残念さが癖になるし、かくいう堀先輩だって、一番の常識人のふりをしながら鹿島が絡むとやっぱり変な人である。強いて言うなら「野崎LOVE」のみを貫いていた千代ちゃんがもっともストレートで、シンプルなキャラ設定であるはずなのだが、時折垣間見えるずれ方がこの上なくおかしいし、可愛いのである。今にして思えば、1話の「信頼感なら生まれそうです」とか「ヘイ!野崎くん、ヘイ!」の時点でハートを鷲づかみにされていたのかもしれない。

 2つ目のポイントは、大した動きを伴っていないにも関わらず、やはりアニメーションの構造自体が巧みだったのだと思う。「マジェプリ」「未確認で進行形」など、最近は動画のクオリティでも注目を集める動画工房だが、今回は更に原作の構成をいじって大胆に話数を動かす構成も上手くはまっていた。もちろん、1つ1つのシーンのキャラ作画の質が高く、いちいち千代ちゃんを見て萌え死にそうになったり、結月の顔でイラッと出来るのも嬉しい部分。ちゃんと「アニメ化する意味のあったアニメ化」は本当にありがたい。

 そして3つ目のポイントは、当然中の人の頑張りに触れることになるのだが、おそらくこの独特の空気は、プレスコによって得られた付加価値なのではなかろうか。これまでのプレスコ作品というとそれを前面に押し出した松尾作品しか無かったのだが、今回は言われなければなかなか気付きにくいレベルでの構成(何しろ動画の質が高いのである)。そこに役者連中の見事な掛け合い、間合いが活き活きと出ており、何とも言えないシュールさが際だっていたのだと思う。プレスコから経験出来てこの業界に羽ばたいた人材といえばなんといっても悠木碧がいるが、今作で千代ちゃんを好演した小澤亜李ちゃんも、これをきっかけに羽ばたければよいな、と思う。あ、あと中原麻衣の鹿島君がたまらん配役だったので、こういう役柄がもっと見たいです。この起用だけでも加点要因ですわ。

 あー、これで続きがないってのはつらいなぁ……っつうか、BD/DVDの映像特典に合宿エピソードついてるのかよ!! あぁ〜〜、あれは観たいなぁ……。特に結月の温泉シーンが見たいです、先生。

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「アオハライド」 4→4

 うーん、あんまり受けつけなかった。元々こういうストレートな少女漫画ってのは得手ではないのだが……駄目な部分が際だってしまった感がある。

 受け入れられなかった理由は非常に明確で、メインの2人がまったく魅力的に見えなかったためである。少女漫画でもこれまで見ていて楽しかったアニメってのはたくさんあるが、たとえば最近の「それせか」もそうだし、「花咲ける青少年」「君に届け」「スキップビート」など、どれもこれも「主人公の女の子に誠意があり、何事にも真剣に向き合っている」ことが、とても重要なポイントであった。そりゃ、男にも女にも好かれるメインヒロインなのだから、そういう人間的な魅力がなければ成り立たないだろう。しかし、本作の主人公である双葉には、そうした人間的な魅力があまり感じられなかった。スタート地点からして「友達に嫌われないために変なキャラをつくっておもねっている」ヤツだったのだから好印象にはならないだろうが、そこから彼女がやったことと言うと、ただひたすら相方の洸の回りをあーでもないこーでもないと飛び回っていただけである。もちろん彼に好かれるための努力はするし、回りの人間に対して不誠実だったってこともないのだろうが、特別に彼女独自の魅力を見出せるような精神性は特になく、「なんか好きだから好き」という気持ちのみで突っ走っていた。

 そのことは、相方の洸についても同じである。彼の生い立ちには同情するし、ヒネてしまうことは理解出来るが、だからといって、そこから前向きになることが魅力であるとは言えないだろう。彼がいい顔をするのは決まって双葉の前だけなので、正直、「双葉に構ってもらいたいだけのひねた子供」にしか見えない。おかげで、双葉が何故そんなにも彼にご執心なのかも理解しがたいのである。典型的な「憎いあんちくしょうがちょっといい顔見せたときにドキッとしちゃう」現象の集合体なのではなかろうか。唯一誠実であり続けたのは悠里ちゃんくらいだと思うのだが、結局後半の洸との絡みも含めて、彼女が大きく影響を与えるというシーンもなく、勝手に盛り上がる2人の添え物程度の扱いだったのが勿体ない。いや、添え物っていう点では残りのメンバー2人の方が酷かった気もするけど。結局、「よく分かんないけどついたり離れたりするカップルを遠目から見てる」っていうだけのお話なんだよなぁ。少女漫画ってそういうもんなんだけどね。

 結局、メインシナリオに引かれる部分がなかったために、作品としては今ひとつ、今ふたつ。映像自体は良かったんだけど。あと、これは初めての経験なのだが、今作ヒロインの双葉役を演じた内田真礼はちょっと違うんじゃないか、とも思った。まれいの演技に疑問を感じるのは初めてのことなのだが、多分私自身がキャラの心理を追い切れなかったせいで、「これ、単なる媚び媚び女やんけ」というのが鼻についたんだと思う。流石に、「素の自分の媚び成分」と言い放つだけの役者である。いや、好きなんですけどね。

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「さばげぶっ!」 6→6

 戻ってこいよ! 是非ともこの続きは見せてもらいたいぜ。「野崎くん」と違ってそれなりに原作ストックもあるだろうし、そもそも噂にはあんまり原作関係無いところでガシガシオリジナル展開もしててこの結果らしいので、好き放題やっちゃえばいいと思うよ。

 太田雅彦作品にハズレなし。今回も常のように、絶好調のギャグの連打で散々に笑わせてもらった。今作の目玉はなんといっても「ゲスかわ」という新ジャンルを切り開いたメインヒロイン・モモカであり、彼女の大活躍が毎週濃厚すぎる密度でどっぷりと提供された。漫画やアニメで「下衆だよ」「性格悪いよ」と言われているキャラでも、どうしても紋切り型の「どっっかで見たことがある」キャラに陥りがちだが、モモカさんは立派に「ゲスかわ」の看板を背負うに足る活躍だったと思う。常に自分が最優先という行動原理に加え、女子高生特有の我が儘加減が上手い具合に「苛つくだけじゃない不可解な魅力」として結実し、ギャグアニメのヒロインという大役を果たすことが出来た。画面は終始ユルユルのはずなのに、「じっとしてりゃモテるくらいに可愛いのに」という残念さもちゃんと伝わってくるあたりに、「萌えもの」としての残滓もきちんと残そうとする製作スタッフの周到さがうかがえる。

 もちろん、そうした「残念可愛らしさ」はサブキャラ勢にもしっかり行き渡っており、気付けばサバゲ部の5人はキャラがはっきりと掘りさげられ、個々の「救いようの無い」魅力が発揮されていた。個人的には、最初は「こいつキャラ弱いやろ」と思っていた麻耶が徹底的にいじられ続けることで輝きを増していく様子がとても印象深い。あからさまに浮いているようなキャラクター性でも、回りの基盤を固めてしまえばシチュエーションコントで輝けるというのは新鮮であった(まぁ、あそこまでとことん蔑まれたからこその輝きなのだが……)。もちろん、それ以外の面々は素材の味からしてクド過ぎるくらいに前に出てましたよ。まー、やっぱりトップはうららになるのかな。まさかのうららオチっていう結末が、スタッフのうららにかけた愛情を物語っているような気がするよ。 

 こういう勢い重視のギャグってのは2期目を作っちゃうと慣れてきて1期ほど楽しめないっていうことも往々にしてあるのだが(gdgdとか、ミルキィとかね)、今作はまだ残ってる鉱脈が多そうなので、今後の展開に期待しておこう。中の人については毎回わーきゃー叫んでいたのではしょるが、「ゆーみん最高や! へごも頑張った!」とかいいながらも、結局一番好きなのはるみるみなんだろうな、っていう自分の節操の無さが確認出来ました。しょうがない。このキャラじゃな。

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「ベイビーステップ」 4→5

 バレーの次はテニスが幕を閉じる。まぁ、こっちは既に2期の放送が決定しているので、終わりっていうよりも「一旦休止」だけども。NHKアニメも最近こういう形で分割しながら淡々とやっていく形式が増えた。「バクマン」なんて3期もかけてじっくりやってくれたし、秋から再開する「ログホラ」も同じ形式。なかなか話題に上りにくい枠ではあるのだが、実は大きな失点もなく安定してまとめてくれるので、非常に貴重な枠なのです。

 「地味だが安定」はこのベイビーステップにも同じことが言える。始まった直後は「いや、こんな地味で淡々としたプレイヤーのテニスとか、アニメでどうやって盛り上がったらええねん」と心配していたものだが、実際2クールの放送を見ていて、ダレるタイミングというのはほとんど無かった。直前にやっている「ハイキュー」と比べても動画のダイナミックさは一歩二歩劣るし、原作と比較しても何か新しい要素が加わっているというわけでもないのだろうが、淡々とした中にもきちんと「エーちゃんの成長物語」という軸が際だっていし、この平坦さのおかげなのか、逆に「わずかな期間でみるみる成長していく超サクセスストーリー」という苛立たしい設定も不思議と飲み込めるようになっている。「ひたすら主人公が頭の中で考えたことをやっていくだけのスポーツもの」っていうのは実は案外珍しいスタイルで、視聴者はこれでもかというくらいにエーちゃんの考えていることを覗けるようになっているので、一人称視点がものすごく見やすい。1つ1つのシーンの意味がとても丁寧に理解出来るのである。まー、おかげで「くどい」とか「長い」とかいう感想も出てきそうであるが、このどうしようもないくらいに「冷静でいられる」視点がこの作品の特徴なので、それを正面から描いて、退屈にならなかっただけでもアニメとしては成功なのではないだろうか。やっぱりこれ、原作がすごく特殊なんだなぁ。

 アメリカ遠征で一旦区切りというのは良い節目だろう。アメリカに行くと「勝ち残り云々」が関係する試合とはしばらく縁がなくなって緊張感が緩んでしまうので、そのあたりはここからダラダラやるには辛いパートだ。2期目で遠征編(つまり修行)から始まって、残りの試合に畳みかける構成が見やすいはず。その頃には原作のエーちゃんはどこまでいってるんでしょうね……。

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「ハイキュー!!」 5→6

 良いアニメでした。日5は相変わらず相性が悪い(多分、時間帯の置かれ方のせいだと思うんだ)が、それでも割ときっちり楽しむことが出来ました。お手本のような「漫画原作のアニメ化」だったのではないでしょうか。

 原作既読なのでほとんどそれに付け加えて語るべき事が無いくらいなのだが、正直、原作の今の絵はあまり得手ではない。嫌いってわけでもないのだが、こちゃこちゃしててリーダビリティはお世辞にも高いとは言えないと思う。お利口さんにまとまった絵じゃなくて好き、っていう人もいるんだろうけど、この辺りは好みの問題。それがアニメになると、色もつくし、主線もはっきりするし、とてもとても見やすくなるのである。逆に、こっちの絵が大人しくて嫌い、っていう人もいるんだろうけども(実際、知り合いのジャンプファンは「アニメのキャラデザがあんまり好きじゃない」って言ってたのでね)。「見やすく」なったおかげで余計なことを考えずにスッとストーリーが追えるようになっていたし、そのストーリーもごくごく分かりやすいもの。もちろん、単なるスポ根テンプレだからといって決して退屈というわけではなく、日向と影山の関係性は、ダブル主人公として見ていて気持ちが良いし、なかなかキャラクターの1人1人を見ていても分かりにくいバレーボールという競技についても、アニメで全体を俯瞰しつつ、必要に合わせてキャラに焦点を絞ってくれるので、ゲームとキャラが両立して見やすくなっている。

 やはり、こうしてみると最大限にプラスに働いた要素は「動き」そのものだろう。半端にリアルに寄せるわけではなく、とにかくアニメ的な見得を追求した「嘘くさい」くらいのアクションは見ていてとても気持ちが良い。最終的にアタック&ブロックに集約されるためにクライマックスが作りやすく、視点もプレイヤーの位置取りで様々に見え方が変わるので、本来どうしても単調になりがちなバレーの試合でも、一切中だるみすることがない。多分原作漫画もしっかり読めばそのあたりは考えて描いているのだろうけど、アニメになったおかげでより分かりやすい形になってありがたかったのである。「おお振り」のときもそうだったけど、やっぱりI.G.にスポーツものを作らせると本当に安定感がある。満仲さんのディレクションも安定していたし、この辺りのスタッフに任せておけば大きな失敗はないってことだろう。やっぱり日5だからってのはあるんだろうが、スタッフがかなり贅沢なのよね。ラスト前の24話で監督がコンテ演出に回ってて、「まぁ、事実上のクライマックスはここだろうから、ここに全力入れるのは納得だけど、これって最終話にプレッシャーかかるよなぁ」って思ってたら、なんと最終回コンテは安藤真裕っていう。いやぁ、お見事でした。

 中の人については「安定のスポ根キャスト」ってなもんだが、やっぱりメインを務めた2人がまず偉いかな。村瀬歩はこれで大看板を1枚確保して次の仕事に挑める。最近はこういう「高音域男性キャスト」はやたらと多い気がするけど、ここから一歩抜け出せるか。そして、こうした「高音域男性キャスト」とコンビを組むのは決まって石川界人である。むしろこっちの音域が今となっては貴重なんだもんなぁ。おいしい役回り。その他注目したいのは、アニメ声優としてはほぼ初レギュラーとなった田中役の林勇。田中のキャラがおいしいってのもあるけど、なかなかいいポジショニングでした。とりあえず男性キャストはガンガン新しい名前が出てきてほしいのです。

 あ、あとマネージャーの可愛さが神がかってた。原作だと特に目立たなかったけど、アニメでは唯一の女の子成分を独り占め。ずるい。

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「東京喰種トーキョーグール」 6→4

 うーん、この終わり方。なんか噂で聞いたけど原作の方も良く分からない終わり方したらしいじゃないの。そういう様式美があるのだろうか? 流石にアニメオンリーの視聴者からすると、こういう幕切れは印象が悪いばかりですよ。

 基本的な画面のクオリティは非常に高かった作品。タイトルにもある「東京」という都会の喧噪と、その陰で静かに蠢くグールたちの抗争、葛藤など、「人の明るさ、生きている実感」に、「グールの影、追われる者の苦しみ」みたいな対比は綺麗に画面に出ていた。徹底的に悪辣に、グロもリョナもそのまま画面に出し、独自のセールスポイントにしていたのも大事な部分で、おそらく原作がそのままなのだろう、いかにも青年誌らしいあけすけな部分は見ていて楽しかった(しんどい部分も少なからずあったけども)。出来れば放送用の規制の無いバージョンで見てみたいと思えるだけの完成度ではある。なんかよく分からんグールなりの武器を振り回す戦闘シーンも、シンプルながら見応えのあるものになっており、ちゃんと「アニメで動かす意味」というものが与えられたという点は、原作ファンには嬉しいアニメ化だったのではなかろうか。

 ただ、その裏で難点もいくつかあったのは事実。1つは、結局「喰う」という独自のテーマ性が、あまり本筋に関わってこなかったこと。序盤でこそ金木君は色々と悩んだり、苦しんだりしてくれていたし、大変態月山さんの「食べる」ことへの異常な執着なども楽しかったのだが、オリジナルテーマはその辺で見納め。あとはぶっちゃけ単なるバイオハザードチームとの対戦や、チーマーどうしの縄張り争いみたいなお話である。「ゾンビ側からのバイオハザード要素」みたいな部分が見られるかと期待していたのだが、結局あんていくチームってのは良識ある「正義の味方」なんだよね。主人公側が「正義」であり、生きること、「喰う」ことについても結局人間を第一に考えてしまった時点で、強めに押し出した変態的要素も「普通の敵キャラの描写」に収まってしまうわけで、心躍るシナリオ展開とはいかなかった。そして最終回の尻切れエンドは致命的にマイナス印象。最終回自体は悪くないんだ。ようやく活躍してくれた花澤ゴーストのたっぷりとした陵辱プレイとか、覚醒した金木君の吹っ切れっぷりとか、見ていてワクワクする要素は多いのだが、だったらやはりあと1話必要だろう。あそこで終わられてしまっては何一つ納得出来るはずがないし、そもそも金木救出に向かったはずのあんていくの面々が誰一人描かれていないのでは、尻切れというか打ち切りである。流石にこの構成は受け入れられるものではないだろう。

 最近のアニメは13話という短い尺の中で決着をつける必要があって大変な場合が多い。本作は12話とより短いのだから原作をどうまとめるか、っていう部分で難しかっただろうとは思うのだが、いつも言ってるように「難しいならその尺でアニメ化するなよ」と。もう、アニメはクールっていう概念から脱却して、やりたい話数で放送出来るスタイルがあればいいと思うのだが……BSとかの有料チャンネルを使えばそれくらい出来ると思うんだけどねぇ。なんだか勿体ない話である。

 ま、おそらくアニメはこれで終わりってことは無いだろうから2期も計画されているのだろうが、出来ることなら、「ちゃんと決着をつける」ことに加えて、この作品独自のこだわりを見せてほしいと思う。

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「キャプテン・アース」 5→4

 うーむ、分からんかったな。「分かり始めたら面白かろう」と思っていたのだが、最後まで分からんかったな。「分からない」→「視聴モチベーションが下がって適当に観てしまう」→「ますます分からない」という負のスパイラルが働いてしまった残念な作品。

 五十嵐卓哉作品であまり受け入れられなかったのって、今回が初めて。いや、どっちかっていうと「榎戸作品で」って言った方がいいのか? スタッフの揃え方のためにいちいち「スタドラ」と比較してしまうのだが、スタドラの笑える「意味のわからなさ」と比べて、こちらの「意味のわからなさ」はいちいち視聴モチベーションに繋がらなかったのである。どのあたりに差があったのかは改めて考えてみる必要があるが、おそらく、「設定が設定として離れすぎていた」のが失敗の原因なんじゃないかって気がする。

 スタドラの場合にもいかにもな榎戸センスで訳の分からない言葉は出てくるし、見たこともないエキセントリックな舞台はガンガン登場する。「どないやねん」と思うような出来事が、敵味方に入り乱れて発生するのもお約束。それでも「なんか楽しいからいいや」という方向性でどんどんまとまっていったのは、ひょっとしたら「島のせまっくるしさ」が功を奏したのかもしれない。もっと範囲を狭めれば「学園としての狭さ」である。スタドラワールドは、あれだけイカれた敵味方があったにも関わらず、その関係性は驚くべき事に「全員同じ学校の生徒」というだけでくくれてしまう(ウテナもそうだな)。おかげで、戦闘中のモチベーションはしばらく理解出来ないし、その後の顛末だって何が起こってるか分からなくなりそうなのに、全ての話を「学園のワンシーン」「島暮らしのワンシーン」として語ってしまう強引さがあった。おかげで、綺羅星があり、タウバーンがあり、四方の巫女がいる世界は、どうにか「理解出来る気がする」範囲に収まり、とんちきな世界が笑いにも燃えにも繋がったのである。

 翻ってこのキャプアスの世界はどうか。まず、組織体系が面倒臭い。ミッドサマーズナイツが異界の人間である遊星歯車装置と地球の覇権を賭けて争う、というだけなら分かりやすい「エイリアンもの」になるはずなのだが、間にソルティドッグが入ってきて「人VS人」みたいに見えるのが面倒臭い。最終的にはちゃんとパックがキルトガング側の存在であることは分かるので構図はシンプルになるのだが、そこにいたるまでの三極の戦いが、「頭空っぽにして楽しむ」雰囲気を著しく削ってしまった。また、エイリアンたる遊星歯車装置の設定が、アニメーションとして説明するが非常に面倒臭いものになっており、「なんで単体で侵略してくるの?」「エゴブロックって何?」「でも地球でも暴れてるよね?」「2人してアイス屋さん?」といった基本的な展開がいちいち理解を阻害してくる。この辺の「設定のための設定」をもう少しシンプルにして対立構図を見えやすくしてもらえば、序盤の食いつきもだいぶ違っていたのだろうが。

 そして、正直言うと主人公側、ミッドサマーズナイツの中の人間関係にあまり魅力が無い。ダイチは最初から最後までハナのことを考えているだけだし、ハナはどうせ不思議ちゃん、テッペイは優等生的で、この3人の絡みがなんだか大人しい。魔法少女アカリちゃんだけは序盤に色々引っかき回してくれたが、設定があまりに完璧超人過ぎるのと、根幹となるシリアス部分に直接関わりにくいため、中盤以降にいささか存在感がぼやけてしまった。これに比べて、遊星歯車装置の面々は色々と個性が強くてもっと描写が増えれば楽しそうだったのだが、こちらは「あくまで敵対勢力である」という制限のためか、単体でメインを務めるようなことはなく、あくまで「その時々の敵キャラ」どまりになってしまっていた。アイちゃんの単独行のエピソードなんかは割と楽しく観られてたんだけどなぁ。

 他にもまだまだ「なんか勿体ない」部分は色々とあって、「設定は盛り込んでいるし、やりたい方向性は分かるのだが、その魅力を最大限に伝えるシナリオをまとめきれなかった」という感じ。あくまで「宇宙ロボットもの」なので、戦闘シーンの時にバリエーションがあまり無かったのも勿体なかったかなぁ。比較していいかどうか分からないが、やっぱりサイバディのバトルの方が楽しかったです。結局、ライブラスターって何だったんだろうね。あ、それでももちろん映像面は見事なもんでしたよ。戦闘に関してはもう少しバリエーションを増やして具体的な描写がほしいとは思ったけど、やっぱりボンズ作画の全力だから綺麗よね。そこは毎回満足してた。

 最後に中の人……については、あまりに多すぎるからいちいちピックアップはしなくていいかな。世にも珍しい「かやのんのラスボス」が見られたのは眼福。あとは相変わらずアカリちゃんが好きです。日高里菜ボイスのロリっ子で世界が満ちあふれますように。そういえばキルトガング側のリーダーが工藤晴香だったのだが、彼女もなんだかんだ芸歴を重ねているはずなのに、あまり上手くなっていないのは何故だろう。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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