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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ゆゆ式」 4→4

 どうしたものかととてもとても思い悩む作品である。加点しようという謎の誘惑に抗いつつ、一応のジャッジはここにしておきたい。でないと、何か他の方面に色々と齟齬が出てしまいそうだから。

 いや、前半視聴時の気分の乗らなさは同ジャンルの中でもトップレベルだった。「ひだまり」「GA」「Aちゃんねる」「ゆるゆり」に「あっちこっち」。似たような世界は数あれど、この作品は本当に「ならでは」の宣伝文句というのが一切無く、何をどう見たら正解なのかがさっぱり分からないままで進んだ。その不安定な印象は最後まで変わることなく、「メインの3人がいちゃいちゃしてるとこを見てるだけでいいじゃない」という潔すぎるゴールには、未だ受け入れがたい部分がある。しかし、そうして「これはアカンな」と切って捨てようかと迷っていた時期に、回りから「俺は好きなのに」というなんだかもの言いたげな声が聞こえてきて、「好きな奴がいるアニメなら、ひょっとしたら何かあるのかも」と思い直して改めて向き合った。向き合った結果何かが得られたとも思わないのだが、「これはアカンな」から「何か気になるかもしれない」までに格上げされたのであった。

 何が気になる要素なのかは未だ分からないまま。強いて具体的なファクターをあげるならゆずこのボケの強度だろうか。この手のアニメで重要なのは、話のとっかかりを作るボケの精度であるが、ゆずこのボケは、時として至高の存在松岡美羽に迫るときがある。非常に不可解なところから飛んでくるのでクオリティが高いのかどうかも分からないのだが、それが判で押したように同じ景色しか流れない単調なアニメシーンとのギャップで大きな存在感を生み出している。そして、そんなボケを唯だけでは処理しきれるはずもなく、部室の白板などの形も借りて、よりカオスな形で放置されたりもする。打率は決して高いわけではないが、時折無闇に飛距離が出るむらっ気の強いバッターである。

 気付いてみれば、「もう終わるんだな。……終わるのか……」くらいの気持ちになっている不思議。繰り返しになるが、何がいいのかは未だに分からないアニメである。しかし、少なくとも「こんな退屈なものは見ないわ!」というジャッジはどうやら間違っていたらしい。この世界に何があるのかを探るために、ひょっとしたら原作コミック買っての調査が必要かもしれませんので、古本屋回ってきます(定価で買わないあたりが精一杯の抵抗)。

 中の人については、もうるみるみでいいや。ホントに飛び道具だよ。津田ちゃんとの組み合わせだからやりやすかった、ってのもあるんだろうが、そこに種田梨沙が自然に絡み、時折かやのん、そしてお母さんが混じる。このへんの「ゆるゆりよりもガチ百合」な雰囲気も後半プラスに転じた理由かもしれない。だんだんキャラもエロく見えてきたしなぁ。


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 最後の最後まで「もやっと」な作品だった。理由は色々とあるのだろうが、期待のP.A.枠での完成度として考えるとちょいと残念。角川文庫65周年記念作品と銘打たれているわけだが、うーん、数字の微妙さも相まって、なんかあんまりお祭りムードではないな。

 根底にあるものは決して嫌いではない。映像面については本当にケチの付けようがないし、泉水子のキャラも、声の恩恵をフルに受ける絶妙なライン。タイトルが「絶滅危惧少女」なのだから、こんな不可思議な理想の体現者が居てくれる、というだけでも作品の存在意義にはなるだろう。また、「得も言われぬ日本の心霊、精霊的な存在」という描出の難しい題材を、悪戦苦闘しながらも何とか安易な形にならずに描こうとしていた部分は評価出来る。高校に行ったらいきなりクラスメイトの留学生が破魔の矢で打ち抜かれて消滅とか、なかなかびっくりな展開も楽しかった。可哀想なリカルド。

 しかし、そうした「得も言われぬ」題材が、どうしてもシナリオラインを「もやっと」にしてしまう。おそらくアニメ化する際に12話という制約があったので原作から削った部分も多いのだろうと推測されるが、とにかく「何が起こっているのか」が分かりにくい。これが単なる描写不足というならそれまでなのだが、今作の場合、泉水子や深行ら主人公サイドが本当に「分からないで」やっているのが面倒な部分だ。どこまでが「分からなくて良い部分」で、どこから「描写不足で伝わってこない部分」なのか、残念ながら初見の人間には判断がつかない。そのために大量の「もやっと」がばらまかれてしまったことで、作品全体が薄もやに巻かれているような、消化不良な印象になってしまったのだろう。結局姫神が何をやりたかったのか、あんな残念な姿になってしまった高柳はどの程度の実力を持ち、どこまでの野望を抱いていたのか。大目標が見えない中で必死に抗う若者達の姿は、ある意味リアルといえなくもないのだが、流石にユーザーフレンドリーではなかった。

 また、1話も含めて何度か感想で書いた気もするのだが、どうしても台詞の端々に違和感がぬぐい切れない。なんだかト書きをそのまま読んでいるような、「会話として自然でない」言葉がちらほら聞こえてきて、没入する際の妨げになった。ひょっとしたら小説媒体なら気にならない部分なのかもしれないが、「流石に今時の高校生がいう台詞じゃない」とか、「今その説明を口頭でやるのはおかしいだろ」とか、そういう些細なことが気になるというのもマイナス要因の1つ。おそらく脚本を詰める段階で出来る限り雰囲気を維持しようとした苦肉の策の一端だったのだろうが、やはり全体的な統一感よりも、まずはアニメとして「動く」空気を大事にして欲しかったところだ。そのあたりの不満が出てしまったのは、細やかな感情の機微の見せ方で売ってきたP.A.作品としては残念なところである。

 まぁ、どれだけ不平不満を述べても、結局画作りのクオリティは圧倒的なので、「泉水子はどこで何してても可愛いなぁ」とか思いながら見てしまうわけだけれども。今期のはやみんワールドもこれでひとまずお開きですなぁ。他のキャストでは、真響・真夏コンビを担当した米澤円・石川界人の2人がいい仕事をしていたかな。他にもキャラは多かったはずなのだが、筋が追いにくかったからあんまり印象に残ってないのはちょっと勿体ないかも。

 そして、毎回お話が終わるたびに提クレバックのエンドカードが全部持っていくのも問題である。いや、あれが毎回楽しみで仕方なかったんだけどさ。


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「デート・ア・ライブ」 5→5

 悪くなかったです。普段から「ラノベはあかん、ラノベだから駄目」とか散々書いてる割に、こういうのをあっさり楽しんじゃうあたりが本当にいい加減だな、とは思うのだが、まぁ、アニメと原作はまた別次元だから(すっとぼけ)。

 今作はもちろん、あかんところも山ほどある。基本的に精霊を取り巻くファンタジー設定に訳の分からんところが多いし、バトルの展開は非常に適当なので、その部分をあまり真剣に見ようという気は起こらない。最初に十香が現れた時にはあれだけ恐れられ、精霊は圧倒的存在だと思われていたのに、最終話ではイフリートを宿した琴里があっさりと折紙にたたきのめされており、「最初からもうちょっと人間頑張れてたじゃない」と思う。基本的に「圧倒的な力」という存在を行き当たりばったりで使うだけなのだから、あんまり強さ比較とか戦術考察とかしても仕方ないのだろうが、やっぱり「デートしてデレさせるのが効果的だよ」という尖った発想が勝負の作品なのだから、「デートするしかない選択肢」「デートで得られるペイの大きさ」などがもう少しはっきり見えた方が、説得力は増したのではなかろうか。また、この手の作品では当たり前の光景だが、やっぱり主人公・士道が何でそこまで精霊に好かれるんだろう、っていうのがよく分からないのも様式美。十香については色々と足りてない子だからいいとして、回りの連中まで全員デレるのが早すぎて、そのあたりについては「まぁ、そういうもんだからな」と諦める他は無いだろう。

 それでも、最後までちゃんと「デートすることが攻略になる」という胡散臭い設定はそのまま踏襲してくれていたし、その設定が士道の精神的な成長につながって最後のミッションが描かれたのだから、設定が無駄ということは無かったはず。敵キャラについても、十香・四糸乃・狂三・琴里と繋がり、なかなかバラエティに富んでいて良い。考えてみれば、バトルのために相手を「攻略する」こととギャルゲー的に相手を「攻略する」ことが同時並行で進行する設定ってのは、アニメ的にも色々といじれるし、彫り込めるし、省略も出来るので案外おいしい設定だったのかもしれない。ギャグとシリアスの振れ幅のバランスもよく、本当にアホなエピソードの時のB級を超えたC級臭さは、苦笑い混じりながらも案外楽しかったりするのである。

 そして、なんと言ってもこの作品を一段上に押し上げたのは、中盤を支えた時崎狂三の存在であろう。なあなあになった精霊との対決構図を一気に引き締め、精霊討伐を試みる2つの別組織の対立や、人間のどうにもままならぬ現状が嫌でも見えるように強引にシナリオを掘り起こした存在。中の人真田アサミの熱演も相まって、今期では最も印象深い敵キャラになったのである。思い返してみれば「人類に仇なす恐るべき兵器の女の子といちゃいちゃする」お話って「シーキューブ」と同じ設定だが、あのときもピーヴィーさんとかサヴェレンティとか、印象深いキャラが多かったなぁ。好みの設定なのかもしれません。

 アサ姉ばっかり褒めてしまうと偏るので最後に中の人について触れておくと、今作はエース声優がそこまで前に出てこなかったのが逆に意外であった。折紙役の富樫美鈴、四糸乃の役の野水伊織以外だと、味里がちょろっと出てきたくらいだろうか。真ん中に井上麻里奈・竹達を置いてバランス重視で配置されたキャストは、ふざけた中身と相まってなかなか良いカオスになっていたと思う。エース陣でもきちんと仕事できる人はできるからねぇ。富樫美鈴はもっと色んなところに出てきてもいい人材だと思うんだけど。

 結局分割2クールだったみたいだし、まだしばらくは狂三さんの活躍が楽しめそうである。


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「百花繚乱 サムライブライド」 5→5

 後半になってから感想をあげ始めたことからも分かるように、なんやかんやで結構楽しめてしまった作品である。結果だけを見れば、1期よりも楽しめたのは間違いないだろう。トータルで1期よりも2期の方が面白くなるというのは、キャラの賑やかさを出した作品にはよくある傾向なのだが、きちんとそれが実現されただけでも嬉しいもんである。

 正直、序盤はそこまでのもんではなかったと思う。シンプルに切り分ければトゥルーシャドウ編が盛り上がらなかった、ということになるのだろうが、まぁ、元々萌えとシリアスのバランスが胡散臭い作品ではあったし、メイド喫茶経営奮闘記のくだりとか、謎の海辺での対決エピソードとか、今のご時世では既に懐かしい風味すら感じさせるクソアニメテイストである。幸村や千姫の熱烈なファンとかが見る分には問題無かったのだろうが、そういうニーズが無い人間からすると、「やっぱり2期グダるわ〜」と思ってしまうのも仕方ない。既に1期の終盤からグダっていた作品なのだからなおさらだ。グダった空気の中でも必死に刺激を提供してくれたぐつぐつさんに感謝である。

 そんな中、2期の中心としてストーリーを切り盛りしてくれたのはやはりダークサムライたちということになるだろう。彼女たちのキャラのおかげでトゥルーシャドウの経営も何とかお話として成立したし、「まだまだ何かがあるぞ」という期待感をギリギリまで持たせて引っ張ってくれたのは、良い新キャラライバルが登場したことによるものだ。後半の展開も普通にバトルものとして見られるものになっていたし、悲劇の中心としてダークサムライ4人の関係性を置いたことで1期ではなあなあだったシリアスパートが締まったのは間違いない。

 アニメ全体の出来としては、1期で見どころだった墨汁演出による新規性が薄まってしまい、あまり新しいチャレンジが見られなかったことは残念。特にシーンごとの繋ぎが非常に単調になってしまい、毎回毎回太鼓の「ドドン」と場所の書き文字だけ、っていうのがちょっと味気ない。墨汁も要所でバトルを盛り上げる要素にはなっていたのだが、「こういう作品だから一応使っている」程度のもので、「墨汁アニメならでは」という気概が見えなかったのは勿体ない。一応ラストのサムライブライドの白を引き立たせる効果を狙ってたんだろうけども。

 ただ、だからといってバトルがつまらなかったかと言えばそういうわけでもなく、ダークサムライ4人の変化に富んだギミックに加え、今回は一気にマスターサムライが増えた事で個々の持ち技のバリエーションも増え、きちんと「マスターサムライとなって手に入れた力」が見えるようになっていたのは悪くない。どうせ特に理屈はいらないアニメなので、思い切って振り回すシーンを理屈抜きで見られるようになっていればそれなりのものである。最後が尻すぼみだったことも含めて、「まぁ、この作品ならこれで」という着地点だったのではなかろうか。

 あとはやっぱり中の人。難点をあげるとすれば、ダークサムライ4人がおいしすぎたおかげで、既存のキャラが完全に食われてしまったことくらいだろうか。幸村とか非常に珍しい「くぎゅ解説キャラ」という立ち位置なのだが、流石に今回はサポートに回ることが多かったのであんまり目立ってない。千姫も同様だし、新キャラのはずの佐助なんかもメイン回1回やったあとは完全に空気であった(ラスト除く)。毎回「うきー」しか台詞が無い現場で赤﨑大先生はどんな収録に臨んでいたのだろうか。あとはもう、戸松劇場、日笠劇場、しゅが美劇場などなどを堪能する。良いアクセントになる進藤尚美の京都弁に加えて、ちゃきちゃきのキャラクターをやる能登麻美子、そして相変わらず上下に振れ幅がでかくて大変そうなあおちゃんの十兵衛など、相変わらずキャスト的ご褒美の多い作品でございました。

 3期、やってもいいんだぜ?


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「直球表題ロボットアニメ」 5→6

 いっそ7点にしたろかな……いや、でもgdgdと違って今回は円盤買わないでスルーするつもりやしな(主に経済的な理由による)……いや、でもしょせん3枚だけやし……いやいや……まだポチるまでしばらく余裕があるから、悶々としておこう。

 無事にやりきりましたな。いや、やらかし切りましたな。そりゃま、gdgdの前例から予想はついてたけど、最終回で本当にけじめつけるのが凄い。別に最終回だって今まで通りでそのまんま終わっても文句なんて無いのに、きちんと仕事をするのよ。余計なことしたら普通はファンからしたら鬱陶しいだけなんだけど、何故か文句のでないところに落とせる。この異常なまでの読みの鋭さは一体なんなんだろうね。しかも今回はgdgdの後釜だから二番煎じっていうディスアドバンテージまであったというのに。なんかもう、ホントに「凄い」しか言葉が見つからない。

 キャラの1体1体に対する愛着で言ったら、ひょっとしたらgdgdの1期を超えたかもしれない。純粋な中の人ポテンシャルで見たらどうしてもgdgdの方に分があるものの、今作は新たな3者の絡み方、ポジショニングを確立させ、なんでもありのはずのフィールドで敢えて非常に厳しい縛りを設けたシナリオ設計にチャレンジしている。そうしたストイックなデザイン面が、うまくキャラの彫り込みに繋がったのだろう。毎週本当に同じことをやる続けるだけなのに、ここまで飽きさせずに新しいものを持ち込んで世界観を膨らませたのはお見事である。ニコ動を中心としてメタレベルに野放図な広がりを設けるというのもgdgd同様に見事なもので、「居酒屋かいぜる」とかもそのまま笑いながら見られちゃう設計になってるのが良い。まぁ、最終回のアレをやられた後だと、これからどれだけファンが無茶なフォローを行っても、本家に勝てない気もするのだが。

 とにかく毎週大笑いしながら観てました、と言えば終わりだが……中の人かな。繰り返しになりますが、ボクはモリ派です。「なんなん?!」です。るみるみの輝きがやはり一際目を引くものだったと確信していますし、モリの立ち位置は本当に見事でした。しかし、最初はモリ一強だと思っていたものの、残り2人も着実に追い上げてきたのは事実です。フジイのあざとさはド直球で良かったが、モノボケパートでの中の人の「腹黒さ」が加味されるとやはりうまみが違う。そう考えるとやっぱりピクピクと同じデザインだったのだろうか。いや、でも西明日香の敢えて地雷を踏みに行く感じはまた別格であった気がする。そしてカトウ。なかなか難しい立ち位置だったのだが、漏電天丼あたりから加速していき、最終的には「無茶ぶりキャラかと思ったが、単なる畜生だった」という結論になりそうである。これまた中の人の頑張りも見るべき点だが。結局、おおっぴらにボケた締めのネタって、最終回を除くからカトウの「マ○ジン○ガー○Z」だったからなぁ。今後は荒川美穂の名前を見たら「陽毬の人」じゃなくて「カトウの人」っていう認識になるんだろうなぁ。そしてZAQである。色々やらかしてくれやがった。お見事としか言いようが無い。こういう仕事に付き合ってくれる便利なアーティストって、色々使い道がありそうで今後が楽しみだ。

 毎週13分という実に短い尺のなかで、よくぞここまでと便利かつインパクト抜群のネタをたくさん見せてもらいました。今後も、このアニメのことは忘れずネタを思い出してニヤニヤしていきたいと思います。


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「イクシオンサーガ DT」 5→5

 今期最後に感想を書くのがこれってどうなのよ(一応「直球表題」は残ってるけども……)。でもまぁ、半年間楽しませてもらいましたよ。監督が最後の提クレ横で書いてた通り、あと半年やってもらっても全然構わないくらいに。

 結局、「もっとずっと高松&大和屋作品」という以外に表現のしようもないアニメ。何から何まで全ておふざけで構成されており、一度たりともその手を休めることはなかった。考えてみりゃ、こんなくだらない(褒め言葉)ギャグで、飽きもせずに延々半年やり続けるのってけっこう大変だ。「銀魂」なんかは原作があってそれを使っているのだから労力は少なかろうが、こっちは完全にアニメオリジナルである。よくやりきったものだと心底感心する。別の言い方をすると、心底アホだと思う。企画とか脚本会議とか、楽しかっただろうなぁ。あと、多分アフレコ現場も楽しかっただろうなぁ。

 何が凄いって、基本的に無駄になったキャラがいないってところ。メインとなる紺ご一行とインコグニートご一行は、全員方向性の違う馬鹿なのにそれぞれに個別エピソードで活き活きしており、最後の最後まで1人たりとも自己主張をおろそかにしなかった。持ちネタも大して多くなくて、ギュスターヴなんか単に延々「キャバクラ」って言ってただけなのだか、それでも何となくキャラが立ってる気がするのだ。良いタイミングであの酒場回とか入ってるし、存在感が薄くなりそうでならない。この持続力が凄い。あとはゲームやアニメのお約束を紺がいじり、世界がいじるというのがメインボディなわけだが、気付けばちゃんと紺が最後に英雄譚としてそれなりの格好を付けているのもすごい。最終回だけ見れば、割といい話な気がしてくるのだから不思議なもんである。やっぱりエレクさんが完治したのが大きいよなぁ。あのままEDで世界が終わってたら、本当に不憫でしかたなかったもんなぁ。

 あとは特に書くこと無いです。しいて1つだけ結論を書くなら、「やっぱり福山潤はすごいよな」。これを見ればイクシオンサーガがやりたく…………なるか?


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「リトルバスターズ!」 4→3

 初回放送で抱いた疑問が、そのまま最終回まで持ち越された作品。その疑問をどのように形にしたらいいのかはよく分からないのだが、一言でいうと、「これ、なに?」である。結局、何がしたいアニメなのかがさっぱり分からないまま、シリーズが終わってしまった。いや、細かいポイントでの目的意識は分かる。「ここで感動させたい」「ここで泣かせたい」というのは分かる。ただ、それってあまり分かっていい部分でもないんだけども。そして、そんな小さな「いい話を見せたい」がとりとめもなく集まって出来上がった2クール。素材の欠片はポロポロとこぼれているものの、1つのシリーズとしてこれをまとめる要素とは何だったのか、それがどうにも理解しかねる。

 一応、原作ゲームをやっていたそれなりのファンを捕まえて「なぁ、リトバスっていつ面白くなるの?」と聞いたら、「いや、あれは本気でやろうと思ったら10クールでも足りないくらいだから」という答えが返ってきた。うん、なんか質問の答えになってない気がするのだが、その答えをそのままで解釈すると、「つまりアニメは面白くならないよ」と、そう言っていたのだろうか。聞いた相手が悪かった気もするのだが(普段からあまり日本語が通じないタイプの困った奴だから)、それでも、このアニメは原作ファンでも何か悩ましげな顔色がうかがえる気がするのだ。「これじゃ本来の良さは伝わらない」と思っている部分もあったのかもしれない。だとしたら、原作を全く知らない私は、楽しみようが無いではないか。

 個人的に一番気になったのは、やはり総合的な目的意識の希薄さである。1話目の時点から、作中で「リトルバスターズ」と言われている面々が何故集まり、何故仲良くしているのかが分からなかった。別に幼なじみなら幼なじみというので構わないが、それならばもっと友情を前面に出した描写が強くないと世界が分からない。全編通じて主な流れはリキが女の子にちょっかいを出すことで女の子がグループとの関わりを持つようになり、それが必ず悲しいお話になり、何とかして解決すると最終的に仲間になるというもの。つまり、後続の面子になればなるほど、「悲しいお話」で友情タッグを結ぶ経過が見られるのに、初期メンバーにはそれが無い。合間でちょこちょこ過去の話が語られることもあるが、基本的には主人公リキの一人語り形式であり、彼はナルコレプシーと独特な価値観のせいで、なんだか視点人物として取り入れにくい。彼の目線から見ると誰もがヒーローに見えるし、誰もが悲劇の主人公になる。「ここがベース」という基準点が見えず、どこからが基盤でどこからがお話なのかが分かりにくい。

 そして、「お話」をまとめるための軸が見えない。困っている人がいたら助けてあげるというリキの性根は立派なものだろうが、基本的に彼は非力で、頼りない人間だ。そんな彼が拠り所としているのが緑川ボイスの恭介というキャラだが、アニメを見ていても、この男の魅力が全く伝わらない。単に偉そうな物言いで、頓狂なことを言うだけの変人である。そこにカリスマ性が見えず、リキが彼に依存する理由が分からない。もちろん説明はある程度されているが、恭介が単体で活動して存在感を示すことが無いので、うわべだけのものに見えてしまう。そんな彼が突然提案した「野球チームを作ろう」が、物語の主軸たり得るわけがないのである。周りを囲むキャラも、男はアホだし、女の子はデザインのせいもあってか、やたらイメージが被る。途中から完全にモチベーションを失ったことも理由だろうが、最後までキャラの名前や特徴を覚えられずに終わってしまった。

 結局、ギャルゲエロゲは苦手なので、この作品が全く受け入れられずに終わっても「まぁ、そんなもんかな」とは思うのだが、ほとほと不思議なのは「CLANNAD」は直撃したってことなのですよ。2作を並べて見ると、非常に乱暴なまとめだが、ヒロイン勢の配置なんかは割と似ているし、悲劇の質も似たようなものだったはず。それでも「CLANNAD」は見入ってしまったのは、京アニの力ももちろん大きかろうが、やはり岡崎&渚という明確な中心線が見えやすく、加えて朋也のキャラが親しみやすいものだったおかげだろう。やはり、リキの受け身体質では、ここまで散逸的なシナリオをまとめるだけの求心力はない。そういえば恋愛要素っていう分かりやすい中軸もこのリトバスにはないんだよなぁ。これで本当に10クールかかるのだとしたら、作中では一体何を掘りさげているのだろう。お化けみたいな二重人格ぎみの少女の生い立ちとか、謎の国でロケットを飛ばす突飛な天才幼女の奮戦とかなのか。見ていてもあんまり盛り上がらなかったのは、どれもこれもあっさりしすぎていたせいであり、ひょっとしたらがっつりゲームで掘り込んだら面白い話なのかもしれない。まぁ、他のギャルゲー同様、プレイしたいとは思わないが。

 放送前に何かと話題になっていたし、よく聞くタイトルだったので過剰に期待した向きはあるかもしれないが、何を期待してものれんに腕押しで、何も返ってこない作品だったので本当に拍子抜けして終わった、というのが今作の結論。周りを取り囲むガジェットに良い物は転がっているのだが、それだけでは流石に評価がプラスに転じることはない。まぁ、「ゲームをプレイした人のための商品」だったと思って、諦めるしかない。たまにそういう作品もあるからね、元々参加権自体が与えられていなかったのだろう。


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「ジョジョの奇妙な冒険」 4→6

 頑張りましたな。ホントに、「JOJOをアニメにする」っていうだけで完全にムリゲーモードだったはずなのに、それをどうにかこうにか形にし、きちんと評価されるレベルにまで持っていくことに成功した。もちろん賛否はあるだろうが、とにかくスタートラインを超えただけでも、津田監督には語り継がれるだけの功績があると言ってしまっていいだろう。

 最初はホントに細かい部分ばっかり気にしてたおかげでなかなか入り込みにくかった。今にして思えばジョジョがそのままアニメとして出てくれば拒否反応が出るのはある意味当然のことだったのかもしれん。「アニメに出来ないアニメ」なのだから。しかし、「この方向で全てに正面からぶつかります」という意思表示は既に序盤からはっきりしており、その文法に少しずつ馴染んでいくことで、最終的には「もうジョジョのアニメっていったらこれだよね」という結果に至ったのである。もちろん、これはあくまでも与えられたものに対する受動的な評価なので、また別な監督の手にかかったもっと別方向の(そしてもっと素晴らしい)ジョジョが産みだされる可能性はあるだろうが、現時点において、このジョジョが「スタートライン」には違いない。流石にOVA版とは時代も事情も違うので比べるのは難しいし、今の時代にフィットした方向性はこちらであろう。

 後はもう、とにかく愛情一本ですよね。制作スタッフも圧倒的なプレッシャーは常に感じ続けていただろうし、生半可な覚悟で作れる作品ではなかったはず。そんな大変な状況をカバーするのは、とにかく原作を大事し続ける愛である。全ての台詞を回収し、全ての「漫画のあの場面」をアニメで再現する。普通は漫画原作のアニメというのは「原画としての漫画原作に、動画が加わったプラスα」を出していくのが基本形であり、「原画なんだから人によって描き方は変わるよね」というので少しずつ原作からは乖離するものだが、今作の場合、とにかく「原画を原画として際だたせる」ことこそが使命。それゆえに動画に無茶が出ることなんて気にしては駄目だ。動くことよりも、まず「漫画のあの場面」を出さなければ話にならないのだから。おそらく、普通のアニメ制作では想像もつかないような妙ちきりんな苦労も多かったのではなかろうか。色彩設定の苦労や、書き文字の処理、ナレーションを挟むタイミングを考える音響の悩みなどもあっただろう。そうした全ての「あり得ない仕事」をなんとかかんとか統合し、見事に「誇れるジョジョアニメ」が出来上がった。本当に、お疲れ様としか言いようが無い。

 中身については本当に原作が(ほぼ)そのままなのだから文句をつける道理は無い。全ての要素が「原作と違うやないか!」なんてぴりぴり見るんじゃなく、「お、こういう風に使ってくれるんや!」という共感に繋がっている。これだけやったのだから、david proの知名度も少しは上がったんじゃなかろうか。これで「戦う司書」が再評価とか……されないだろうなぁ。とりあえず津田さんは「妖狐僕」に続けてこれで成功をおさめたわけで、評価はうなぎ登りである。出来ることならば(そしてそうなるだろうが)3部以降のディレクションも是非お願いしたいところだ。ま、いつになるかは分からないが……今の機運なら、それほど遠くない未来に3部くらいは実現出来そうだよね。

 あとはまぁ、中の人たち。もう、いちいち名前を挙げるのが面倒なくらいに全員お疲れ様である。実は一番嬉しかったのはスージーQが小島のさっちゃんだったことかもしれないけども。上田さんとか伊丸岡さんとか、解説キャラが一気に人気を集めたのがなんか笑えるよな。この2人が大活躍(?)の「バジリスク」を見直せばいいじゃない。


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「ささみさん@がんばらない」 6→5

 絵が綺麗な作品でした(がんばらない並感)。いや、基本的にそれくらいしかいうことが……。

 シャフト作品、龍輪さんがメインで回している作品ってことで濃厚なシャフト成分が堪能出来る作品。相変わらず捻くれた画面構成は健在だし、最近じゃすっかりそれだけでもてはやされることになったシャフト的構図もてんこ盛り。おかげで最後まで同じテンションでもって、1話の作画で期待されたものをやり通した。そういう意味では充分満足出来る作品だったと思う。ただ……話の方がピンと来なかった。2作しか知らないから断じるのも問題があると思うが、どうもこの原作者の作るお話は、頭でっかちになりがちな気がする。設定を作るのは上手くて、「狂乱家族日記」の時にも導入部で「無茶苦茶だけどなんか楽しそうな設定だな」と思ったものの、その設定を思いついただけで満足したようなところがあって、「もっと面白くなる気がしたのに」というだらっとしたシナリオラインのがっかりしたものだ。この「ささみさん」の場合にも同じことが言えて、導入で産みだされたささみさんのキャラクター、そして日本の国作り神話をベースにしたキャラの配置など、おそらくたくさん調べ物をして、設定を吟味して、色々とやりがいのあるギミックを用意したのだろうけど、結局そこから始まる物語は、「単なるラノベ」なのである。そのあたりのギャップというか片手落ち感が非常に勿体ない。いや、こちらの勝手な期待だったのかもしれないけども、「それがやりたいならもっと準備のしようがあるだろ」という思いばかりが先んじてしまった。

 ま、どこまで行ってもニーズ自体はラノベ媒体でのものに応えている結果なので、あまりそういう部分について勝手な文句を言うのも野暮ではあるのだけどね。結論としては「絵が綺麗な作品」ということが言えて、その世界の中で「いい感じに設定された」ヒロイン勢が楽しそうにしているだけでも、一定以上の価値があるということだろう。こと今作においてはささみさんの担うウェイトが非常に大きいので、ささみさんの生態さえしっかりと描けていれば問題無いともいえる。その一点に特化すれば、やはりあのイラストレーションの再現性は素晴らしい。くるくるのくせっ毛とか、寝起きの気だるげな空気とか、お兄ちゃん絡みで本気になったときの勢いとか、とにかく「ささみさん動画」を完成させればOKという。最初のうちは「タイトル詐欺や! ささみさん頑張ってるやないか!」とご立腹だったが、さっさと「頑張って!」になったからね。また、そんなささみさんをサポートする邪神三姉妹のわかりやすすぎるキャラクターも、余計なことを考えずに済むから考えようによっては完成度が高いとも言える。3人それぞれに価値はあるだろうが、個人的には意外に珍しいんじゃないかという気がするたまのキャラクターがじわじわ癖になった。今時「だお!」って! いいじゃない。中盤のシリアスを盛り上げたささみママンも、締めのエピソードでエロ絡みの活躍を見せた情雨、玉藻前もとにかく女の子だらけの中で「可愛く」出来てたと思います。

 とくれば、やっぱり中の人。今作もまた、新たな阿澄キャラの歴史の1ページになっただろう。阿澄ボイスってのは本当にパターンが少ないので、乱用するとすぐに飽きが来るだろうと不安になるのだが、こうして「ここしかない」というポイントを打ち抜いた時のアスミスは強い。後半はたまとのユニゾンモードでほぼ2キャラ演じているようなもんだったし、野中藍との共存可能性が切り開かれて新しい時代に突入した感がある。三姉妹役の3人は言わずもがなであり、「シャフトの女王」斎藤千和率いる花澤・野中コンビも、今ではすっかりシャフトの顔。この4人が純度の高いキャラを振り回して襲い掛かってくるのだから、装備でいえばオメガ戦のために全員で魔法剣サンダガ二刀流乱れうちみたいなもんである。キツい試合ですわ。サブに回って忘れてはならないのが、沼倉愛美による情雨である。ぬーさん、ここからもう少し仕事が増えないものですかね。良い仕事してるんだからさ。

 そして、今作最大の功績といえば、その絶望的存在感で完全に世界を支配した大塚芳忠その人であろう。もう、単なる反則である。アフレコ現場の千和は、ずっと芳忠さんを楽しむことが出来てさぞかし幸せだったことだろう。うらやまし過ぎる。


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Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
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