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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「フラクタル」 6→3

 うーむ、こればかりは一言、「残念」としか……最後の最後まで応援したい気持ちは残っていたのだが、次第に削れていく気力に、最後の最後までモチベーションを維持することが出来なかった。誰にとっても、悔いの残る作品になってしまったのではないか。

 ダラダラと見ていた最終話に、この作品の全てが現れているように思えた。次々と切り替わる画面は、クレインを始めとしてネッサ、フリュネ、エンリ、スンダとその他ロスミレの方々、それに僧院側と目まぐるしく描写が入れ替わり、その1つ1つの情報量がかなり多い。おかげでどのシーンについても意味を考える機会が奪われてしまい、その結果として、全てが上っ面だけの「お話を進めるためのお話」に堕してしまう。クライマックスシーンなのだから、全てのキャラクターにはこれまでのエピソードで培ってきた主義信念があるはずなのだが、残念なことにそれらの内からどれに感情移入していいのかも分からないし、理解が追いつかない。結局、よく分からない世界でよく分からない信念を持った人間達が、実に身勝手に世界を思い、世界を変えていくだけだ。

 僧院の長や、ロスミレの長の1人(名前が分からん)あたりのやりとりは、それまでの流れに全然溶け込まず、なおかつ下準備も無かったために、単なる猿芝居にしか見えないし、フリュネの決意にしても、彼女が元々何を願い、どこに向かいたかったのかが定かでないため、例によって「いつも通りの気紛れ」という説明しか出来ない。最終的には、クレインがフリュネに対して打ち明けた恋心すら、「お前、その子好きになる理由があるんか?」というレベルで飲み込めないために、こけおどしに見えてしまうのだ。何もかもが寄せ集めでしかなく、中心線を定めることがない作品だった。「フラクタル」とは、本来の意味は「自己相似図形」であり、個々のディティールが全体の総和と形態を一にする概念らしいが(具体的には知りませんが)、この作品の場合、本当にたくさんのファクターが乱雑にうち捨てられ、1つ1つの形が非常にいびつで、手心がない。それが寄せ集められて、「全体図形」を形成することを放棄してしまっているかのようである。何とも皮肉なタイトルであった。

 さて、この作品が不完全燃焼に終わったことについて、世間のアニメファンは色々と囃し立てている。監督の「引退」や、制作スタッフの内部不和など、どうにも醜悪な製作側の場外乱闘が目に着いてしまう。そんな中で「誰が悪いのか」という「犯人探し」の方向性があるのも、なんだか嫌な風潮だ。アニメなんてものは総合芸術(口はばったいなら「総合技術」)であるのだから、責任はどこにでもあるだろうし、どこにも無いともいえる。強いて言うならば、やはり統括元である監督にある。スタッフの並びを見て、最初は期待感があったし、実際、1話目を見た時点では「面白くなりそう」という期待が強かった。「面白そうなもの」の断片がちりばめられていたのだから、そう思うのは当然だった。しかし、ばらまいた「断片」をまとめ上げる仕事をする人間は、どこにもいなかった。残念ながら、山本寛にはそれが出来なかった。そういう意味では、ヤマカンははっきり言って「駄目な監督」である。本人の好きな言い方を使うなら、「その域に達していない」。

 この作品を見ていると、なんだか「バクマン。」の悪役である七峰透を思い出す。七峰はネット上の50人からアイディアを集めるという手法を思いついたが、散り散りのアイディアには「思いがない」という少年漫画的な理屈で主人公に敗北した。山本寛は、ネット上ではなく、他のアクの強い才能にアイディアを求めたが、やはりそこには中心線が無く、まとめ上げられずに瓦解した。七峰透が「悪役」になってしまった理由は、ネット上に意見を求めようとしたためではない。あくまで、その意見をまとめ上げ、自分のものとして再構築する努力を怠ったためだ。そうした「不和の原因」としての統括者像が、今回の「フラクタル」の絵図にも当てはまるのではないか。読者アンケートを意識して踊らされた七峰と、ネットの醜聞に一喜一憂して迷走したヤマカンも、なんだか被ってしまう。彼のとった手段は、やはり間違っていたようだ。漫画と違って、アニメは最初から「複数の意志の集合体」としての作品である。最初から「まとめること」を前提としなければならなかったのに、そこを放棄してしまっては、どうにも仕方なかったろう。

 だが、個人的には、ヤマカンは運が悪かった、という思いもある。このアニメを見ていて面白い部分は、なんと言っても映像技術的な面であり、丁寧に作られたモーションの数々は見るべき点が多かったし、手間暇かけて「動かすこと」に対して信念を燃やしていたことは伝わってくる。そうした純粋に技術的な側面から見れば、やはりこの作品はレベルが高い。「かんなぎ」は面白かったし、「らき☆すた」も秀作。アニメーターとしての山本寛は、やはり才人だと思う。しかし、それと構成をまとめあげるプロセスは別。誰が譲らなかったのか、どこで不和があったのか。外野は誰にも分からないが、ヤマカンの才を活かせるだけの足場は、結局最後まで維持できなかったのだ。実に勿体ない。個人的には、過去の業績から「ヤマカンは良いアニメを作れる」という部分は信じて疑っていないので、この作品が失敗したのなら(まぁ、原案を書いた人間が失敗したと言ったのだから、失敗なのだろう)、その責任は、ヤマカンを使い切れなかった人間にあると思う。そう思わないと、供養にもならない。

 改めて、この作品を見直そう。様々な「アイディアの断片」「無念の結晶」が、そこかしこに詰まっているはずだ。そうしたものを掘り起こし、意志を邪推するだけでも、ひょっとしたら新しい楽しみ方があるかもしれない。その上で、今後に活かせる部分、反省すべき部分をより分け、また新たなオリジナルアニメにチャレンジすればよい。災人・山本寛の、次の活躍の舞台はどこになるのだろう。気を長くして、楽しみに待ちたいと思う。

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 「君に届け 2ND SEASON」 5→5

 まとめると「能登かわいいよ能登」。本当にそんな感じで、何の不満もなくずっと見続けることが出来た作品。やってることはリア充生活の実況中継であり、普通に考えたら「爆発しろ」と思うしかないはずなのだが、爽子と風早のドキドキ初恋物語には、一切の口を挟む気も起きない。本当に恵まれた友人たちの助けを得て一歩一歩進んでいく爽子の後ろ姿を見続けるだけでここまで幸せを共有出来るというのは、本当に希有な作品であった。おかげで、細かく書くことがあんまり無い。

 というか……せっかく幸せな気分で放送終了を迎えたのに、エンディング直後に出てきたテロップが「このあとは逆境無頼カイジ 破戒録編をお送りします」の一言で、ぶち壊しだったんですよ。どんだけのギャップやねん。

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「レベルE」 6→6

 安定。たった一言「原作が面白いからな」といえばおしまいの作品ではあるのだが、あの無茶苦茶な原作を極力変質しないようにアニメ化出来たのだから、その部分はちゃんと評価すべきかと。

 もちろん、無茶苦茶なのでやっぱり無理だった部分もある。特に野球犯人当ての回なんかは、原作の時点で初読放置というひどいありさまだったので、アニメで無理矢理1エピソードに落とし込んだのは無謀だった。いや、だからといって2話に分けたら意味が分かるかといったら確実に無理なんだけど……諦めるしかなかったよね。もし原作未読の人間がいたとして、あの話を「分からなかったからもう1回観よう!」と思えるんだろうか……原作買って下さい。それでも分からないから。

 それ以外だと、例えば最終話が王子の結婚までで、新婚旅行エピソードがカットされてしまっていたりするのもちょいと残念なところだが、実を言うと私は虫がものすごく嫌いなので、あの話がアニメ化されなかったことにはホッとしてたりする。1話のクライブの時点でちょっと嫌だったくらいなので、アニメスタッフの判断にはがっかり半分感謝半分。まぁ、忠実なアニメ化を望むならばやっぱり全エピソードやって欲しかった気はするんだけどね。他のエピソードについては、時間配分もちゃんと考えられていたし、オリジナルアレンジの部分も「アニメにするときには原作では分かりにくいだろう」という部分を積極的にいじっていたのが分かったので、悪くない修正だろうと思えるものが多かった。ここまできちんとスタッフに愛と理解を得られただけでも、文句を言うのは筋違いというものだろう。良いアニメでした。

 個人的には中の人MVPはクラフトの子安だったわけだが、浪川先生の頑張りも素敵だったし、だんだんキャラが固まってきた細谷佳正についても、悪くなかったと思う。そして、カラーレンジャー回はあまり聞かない名前ばかりが並んでいたのだが、特に気になる点もなかったのは有難かった。金谷ヒデユキがメイン張ってるのとか、どういうことだろうと思いましたがね。笹島かほるんも随分久し振りに見たなぁ。あとは二股人魚の中の人でしょうか。幸薄い声サイコー。

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 「IS<インフィニット・ストラトス>」 4→4

 今期最大のフーン枠。世間では「CLANNADは人生」のテンプレに追加して「ISは養豚場」という表現が生み出されたらしいが、なるほど、上手いことを考えたものである。ただ、それってつまり入場できるお客さんをかなり制限してるってことで、イマイチ食指が動かない人間にとっては、単なる「キツめの臭いがするもの」でしかないのが正直なところである。

 先に評価すべき点をあげると、なんと言っても画面の安定感。サテライトあがりの菊池康仁とエイトビットの製作体勢は「マクロス」の例に倣わずとも終始不動のもので、シリーズを通じてやたらめったら明るい青空を基調とした画面構成は、見ているだけでも気分が高揚する。キャラクターの造形も細かく、実に丁寧で、なるほど、女の子が可愛く描けていればいい、というノルマならば十二分に達成出来たといえるだろう。これだけ無節操にキャラクターを上書きしていく方式だというのに、なんだかんだで全ヒロインが(そこそこ)埋もれずに頑張って自己主張が出来ていたのも、ひとえに見ていて萎えないだけの画の力があってこそだろう。ちなみに、個人的にはネタ要員になったときにどれだけ輝けるか、というのが評価ポイントになったので、セシリアが好みです。ラウラの情けない姿も良いね。

 とまぁ、「養豚場」としての仕事は全うしたであろうこの作品だが、いかんせん、それだけでは中身がなさ過ぎる。上にはセシリアが好み、と書いたが、何故彼女が良かったかというと、彼女の人生や一夏との絡みには、主義信条やキャラクターのバックグラウンドに依拠する要素がほとんど無いためである。セシリアが一夏について回るのは、最初の一騎打ちで敗れた悔しさの裏返しがスタート地点であったが、そこからは単に周りを取り囲む有象無象と同レベルに、「何となく一夏について回る」だけの役割。そこには辛い過去も、執念も存在していない。だからこそ、単純に彼女だけは面白がれた。

 ただ、残念ながら他との絡みだとなんだか変な臭いがする。一番残念だったのは、最初に応援していた箒だ。彼女は最後の最後で専用機を手に入れて一発逆転、最終的には箒エンドで幕を閉じるという、理想的な幼馴染みポジションだったわけだが、「専用機が無くて落ち込む」というイベントの描き込みが全く厚みを持っていない。どちらかというと世界に400台程度しかないISの専用機を、こんなところの女子学生が大量所持している事実の方が問題だと思うのだが、箒の場合、そんなたいそうなものを持ちたいと思えるだけの背景が無いのだ。おかげで、最後に浮かれるイベントや、浮かれついでに一夏に怒られるイベントもなんだかよく分からないテンションになってしまっている。そもそも、ちゃんと任務を遂行していただけの箒が、一夏の勝手な行動の巻き添えを食らって悪者扱いされる流れがおかしすぎて、彼女が落ち込む理由がぜんぜん分からないのである。

 他のキャラクターも似たり寄ったりだが、結局、この作品は「キャラさえ可愛く見えりゃそれでいいんじゃね?」という大義名分を過剰にはき違えてしまい、物語の下地づくりを放棄してしまっているのだ。おかげで、メインシナリオを気にしてしまうと、ストーリーに没入することが出来ず、「可愛いヒロイン」要素もおまけ程度の扱いに感じられてしまう。そうなれば、もう萌えるどころではないのである。本当に、この作品のシナリオを考えた人間は一貫したシナリオラインを組もう、という意識があったのだろうか? 分からんねぇ。

 ま、どこまでが原作の責任で、どこからがアニメスタッフの怠慢なのかは分からないので、単純な原作批判をするつもりはないが、いかに「萌えハーレムアニメ」だからといって、ここまでいい加減にものを書かれると流石についていけませんよ、というお話でした。

 でも、中の人に責任は無いな! 麻里奈もゆかなも可愛いな! 花澤は反則だな! ぴかしゃはラジオが本命だからアニメの中身は別に気にしないこととする。以上だ!

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「これはゾンビですか?」 5→4

 うーん、なんだかよく分からない作品だったな。ものすごいごった煮でとにかく思いついたことを全部ぶち込んでみた、みたいな作品で、その「思いつき」に統制が取れておらず、どこに行きたいのかを誰も分からない状態になってしまっている、そんな印象である。分からなくなったのは視聴者だけでなく、制作スタッフも、そして原作者についても、そんな気がする。

 面白い部分は割と面白い。ギャグに特化している時にはそれなりに笑える要素も少なくなかったし、現代ラノベの残りカスの塊みたいな、とにかく属性だけを山のように盛りつけてそれを垂れ流すだけ、というアイディアも、実は案外メタネタとして悪くないのではないか、という気にもなった。しかし、その程度のネタ回しは、本気でギャグに振り切れた作品の命がけのチャレンジには敵うものではない。中心となるアイディアが無いままに走り出してしまったが故に、体幹が維持できずにフラフラしているだけなのだ。

 たとえば、えげつないネタの1つに魔装少女となった主人公歩の姿があるが、既に現代アニメでは「キワモノ魔法少女」のジャンルはほとんどの道を走り追えた後で、野郎が変身するくらいではトップランクのネタとは言い難い。世の中には魔女の孵卵器や白い悪魔など、もっとえげつない魔法少女が山ほどいるのだから。でもまぁ、「歩がもっと可愛く!」とか、そういうネタ回しはちゃんと設定をいかしているので悪くないとは思ったけど。豚骨ラーメンの回とか、突っ込みようもないくらいに突き放してくれた方がこの作品のテイストとしてはありがたかったか。

 また、ヒロインの乱立っぷりが消化不良でイマイチ活かし切れていないのも勿体ない部分。結局歩の中では一番大事な存在はクーだったと思うのだが、それを埋め合わせるくらいにハルナが頑張ってしまい、どこを見たらいいのかがブレてしまった(ユーの魅力が、結局中途半端に終わってしまった)。最終的に、一番親しみやすいヒロインが割と常識人のトモノリだってのも頂けない。ギャグが武器にならずに阻害要因になってしまうようでは、ハーレムものとしての設定にかみ合わない。当然、シリアス展開になると、「ろくにバックグラウンドもないのになぁ」と不安になってしまうこともマイナス要因だろう。やっぱり、要素だけの切り貼りで成立するほど、物語というのは甘くないのである。

 おかげで1話1話を「独立したよく分からない流れのギャグ」として見た場合には、それなりに楽しく見られたというのがこの作品の評価点。毎回妄想ユーが誰になるのかが楽しみだったし、メガロの造形なんかも割と楽しかった。そういえば、中の人で言うと、今作で一番頑張っていたのはハルナ役の野水伊織か。最近はすっかり新人臭さも消えて、安定感のある仕事が出来るようになった。お歌の方はそこまで大したものではないが、今後はエースの看板を背負って一線で戦っていくことになるのだろう。なかなか楽しみである。……結局、クー役の月宮某にとって、この作品はどうなんだろうな。作中でほとんど声が聞こえなかったから印象がぜんぜん無いわ。

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 ○「STAR DRIVER 輝きのタクト」 7→8

 綺羅星! ほら、なにも問題無かったじゃないか。うん、放送が終わってしばらくしてから気づいたんだけど、結局部長と副部長は何者だったんだろうな。エントロピープルって何だったんだろうな。投げっぱなしだけど、別にどうでもいい。ま、「サイバディがなんだか分からない存在だから、あいつら地球外の存在が作ったものなんだ」っていうのを何となく臭わせる引っかかり程度があれば充分なんでしょう。実際、どうでもいいし。

 さて、改めて1話時点での感想を振り返ったら、大体今と同じ感想で笑ってしまった。つまり、この作品は半年やっていたけど全くクオリティを下げずに走り抜けたということになる。シナリオ、キャラクタ−、動画、演出、全てがハイクオリティで、馬鹿みたいに楽しめる。隙がないっていうほどに完璧すぎる部分はないのだが、それ故に、視聴者に委ねられた好き勝手な楽しみ方があるのもこの作品のセールスポイントだ。ガッチガチに見方を決めつけてしまうのではなく、とにかく面白いものをばらまいて、それを繋いでおくことで、あとは視聴者が勝手に面白い部分を拾い集めて好みの作品に仕立て上げてくれるって寸法だ。ずるっこい姿勢だとは思うのだが、勢い重視の榎戸脚本では、これが本当にハマってしまうから参ったものだ。私自身が1話時点で「足りないものがない作品」と評したのだが、今になってみると、本当にそんな言葉がしっくり来る気がします。

 唯一視聴者から不満が出そうなのは、あれだけ引っ張っておいてぜんぜんすっきりしなかったワコの周りの人間関係くらいのものだろう。実際、なんじゃそら、という終わり方ではあるのだが、最後の最後にはケイトという素敵なキャラクターが出てきてくれたおかげで、思っていたほど「3人の閉じこもった世界」にならず、「別にワコが駄目なら他の女を取ればいいんじゃね?」みたいなゆる〜い逃げの算段が打てる。真剣に応援していた身ならば「そんなんじゃ駄目だ、ワコはスガタと幸せにならなきゃいけない!」と叫ぶ人もひょっとしたらいるのかもしれないが、このお話を見てそこまでどこかのカップリングに入れ込むのはちょっと思い込みが強すぎるだろう。今にして思えば、「どっち付かずで最後まで来ちゃった」のは、本当にワコが単なるどっちつかずだったせいなのだ。じゃぁ、それが答えでいいじゃないか。現実の人間関係だって、そんなもんだろうしな。

 あとはもう、ただひたすら馬鹿なキャラ、ストーリー、演出をお腹いっぱい楽しむだけ。よくもまぁ、毎週毎週ここまでのめり込ませることが出来たものだと、感心しっぱなし。我ながら単純なメンタリティだとは思うが、楽しんじゃったものは仕方がない。みんなで一緒にレッツ綺羅星だ。「貴様、銀河美少年か!」で幕を開け、「なにが綺羅星だよ、馬鹿馬鹿しい」で閉幕するこの作品。改めて見ると、本当にひでぇな。すごく良い意味で。

 中の人については、本当に毎回触れているのでほどほどにしたいが、こちらも言ってしまえば「足りないものはない」。タクトが宮野なのが最初はどうだろうと思いながらの視聴だったのだが、やっぱり奴はアホな役の方が似合うね。「デュラララ!」の紀田とか、タクトとか、どこか浮ついてて「実際に居たらあんまり友達にはなりたくねぇな」と思わせるキャラクター造形が魅力。その父親であるヘッドについても、絶対お友達になりたくないのは一緒。そろそろアニメ業界は石田彰を制限カードに指定すべき。だって、いるだけで卑怯じゃん。面白すぎるんだよ。

 そして更に詰め込まれるのは各種ヒロイン勢。本当にしつこく言っているが、マジで四方の巫女は4人でグループを結成して欲しい。ここまで歌える4人が集まったのだから、一人1曲のソロだけってのは勿体なかろうに。当然、小清水にはあのダンスを踊ってもらうがね。モデル体型だから絵になるはずだ。静かに歌い上げる早見沙織のソロ歌唱に始まり、戸松が高らかに歌い上げる荘厳な「モノクローム」、日高里菜ちゃんには是非ミズノのコスプレで登場願いたい。ほら、こんなに妄想が止まらないよ!

 結局、どこかの誰かが期待していたような「続きは劇場版」エンドではなかったが、まだまだこの世界は続けていけるだけの土壌がある。人生という冒険は続くのだ。まだまだスタドラワールドは終わりじゃないと信じたいものである。なにが最終回だ、馬鹿馬鹿しい!

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 「とある魔術の禁書目録Ⅱ」 5→5

 もう、なにがなんだかさっぱり分からない最終話で幕を閉じた超人気作品の第2期。もう、原作読んでない人にはどうしようもないんでしょうかね。でも、この作品だけは絶対に原作を読む気が起こりませんからね。どうしたらいいんでしょう。

 確認すると、1期の「禁書」は最終評価が4点になっており、今回はそれより1点上げて5点。これはひとえに、超電磁砲サイドの活躍が増えてきゃっきゃうふふ出来たこと、中盤以降は一方通行&ラストオーダーのコンビが活躍してくれたこと、そして相変わらずの中の人ネタがお腹いっぱいだったことなどが理由である。つまり、作中にメインストーリー以外の余計な要素が増えれば増えるほど、私の点数は上がっていくのだ。もう、いっそのことず〜〜っと大覇星祭(当麻抜き)とかをやっててもらっても構わないくらいだ。禁書キャラは、基本的に見ていて楽しいのである。今期でいうなら、主義信条を抜きにしたオリアナ・トムソンのキャラ造形は気に入っていたし、外見と表面だけならヴェントも美味しいキャラ。アニェーゼは流石に要素が多すぎて渋滞を起こしていたので受け付けなかったが、悪役なら木原クンもいいキャラだったし、御坂とインデックスもちゃんと活躍シーンが増えた。このあたりのキャラクターなら、特に不満は無いのである。

 が、やっぱりメインシナリオが面白くない。大体のアニメの場合、「シナリオがベタで、ありきたりすぎるので面白くない」という不満が多いのだが、この作品の場合、「キャラクターの心情が一切追えないせいで訳が分からなくて面白くない」という、いわば致命傷レベルの面白くなさ。どれだけ作画や中の人で埋め合わせようにも、この欠落はどうにも仕方がない。見ないようにするには、ただひたすら「ラストオーダーは可愛いなぁ」と思い続けるくらいしかないではないか。あげく最終回であんな訳の分からない幕引きをされちゃぁなぁ……ま、3期があるからのあの形なんでしょうけどね。別にヴェント戦までで終わらせても良かったんじゃないかなぁ。イタリアに行く話とか、もうちょっと尺を延ばしてのんびりやっても良かった気がするし、無理矢理スキルアウト狩りなんて大して盛り上がらないイベントを最後にねじ込む必要も無かった気がするんだけどな。

 とまぁ、ほんとの根っこの部分に不満は多いのだが、別に錦織監督が悪いとか、そういう話ではない。なにせちゃんとラストオーダーやインデックスが可愛いのは、やっぱり監督の手腕故であると思うからだ。これが「イカ娘」だったら可愛いだけで解決するんだけどなぁ。面倒臭いよなぁ。あ、ちなみにブツブツゆーてますけど、私は断然3期希望ですよ。だって、そうじゃないとラジオが終わっちゃうからね! このまま3期をズルズルと引き延ばして、ず〜〜っとラジオは続けて欲しいものです。

 ちなみに、今期一番可愛かったキャラクターはというと、当然……スフィンクスかな。最終回で律儀にインデックスの胸元におさまり続ける可愛らしいスフィンクス。インデックスが怒るとちゃんと一緒に白目を剥いてくれる主人思いの愛い奴です。病院内にペットの持ち込みはアウトだと思うよ。

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 「バクマン。」 5→5

 気づいたら2クール終わっていたのである。びっくりだ。なんだかんだで毎週見てたんだけど、特に退屈することもなく見られたのは、やっぱり原作が面白いからなんだろうなぁ。やってることは本当に地味な作品なんだけどなぁ。物語の半分くらいが「担当から電話が来るのをドキドキしながら待っている」だけの漫画って、やっぱりおかしな存在なのは間違い無いと思う。

 この作品を評する時には、やっぱり「アニメにしたことによるプラスとマイナス」を見る必要があるだろう。マイナスポイントは明らかで、どう考えても漫画以外の媒体で視覚情報、聴覚情報に訴えかけるには地味なのだ。ずっと机に向かっている漫画家の仕事を盛り上げろ、というのが土台無理な話。漫画ならページを埋め尽くす台詞量でごまかせようが、アニメではそうもいかない。もちろん、様々な物語でお話自体は盛り上がるわけだが、どうしたって目新しい画面が少なくなり、ダラダラと垂れながらされる画面になりがちなのだ。学園パートなんかもあるとはいえ、こればかりはどうしようもない部分であった。でもまぁ、それが決定的なつまらなさに至らなかった、というのは、スタッフの尽力によるものだとは思うのだが。やっぱりカサヰ監督を始めとするJ.Cのスタッフは本当に安定している。

 逆に、プラス要素として働いたのはアニメとしての顕在的な売り出し要素を付加した部分。例えば1話ではうるさすぎるくらいで浮きまくっていた「超ヒーロー伝説」みたいな作中作のビジュアルだが、他の様々な作中作もそれぞれに独自の世界構築をいちいちやってもらったおかげで、別々のアニメを何本も見られたような、ちょっとお得な感じがあったのは素直に嬉しい。「ふたつの地球」はたっぷりの朗読ドラマで独特な絵柄が味わえたし、「KIYOSHI騎士」なんかも福田さんのアクの強い人間性が作品を紹介することでうまく浮き彫りにされていて面白かった。

 トータルすると、「この原作ならこのアニメ化で良し」というくらいの80点採点。連載決定で1期終わりという尺の取り方も悪くないし、これをきっかけに作品に触れた人がいるとしたら、次の2期も楽しみに待てるのではなかろうか。ただ、今後のシナリオって、亜城木夢叶が専業作家になっちゃうからますます画的に地味になる気もするんだけどね……

 本作は隅から隅まで充実したキャスト陣が揃っているのも魅力の1つで、編集長役が賢雄さんだったりするのが地味に嬉しい。福田役の諏訪部さんがやたらはまっていて格好良かったのが随分印象的だったし、新妻エイジ役のぴこりんも良い味出してました。でも、相変わらず俺的MVPは見吉役の矢作紗友里なんですけどね。おはぎの見吉のせいで、原作の見吉も可愛く見えて仕方ないです。

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 Rio -RainbowGate!-」 4→4

 思わず笑ってしまうくらいにつまらない作品。実におかしな話だが、この作品にはそうした感想がよく似合う気がする。シリーズを見終わった現在でも、何がなにやらさっぱり分からない空虚な達成感がある。

 改めて1話放送時の感想を読んでみたのだが、今にしてみると、非常に馬鹿げた感想を書いていたことが分かる。この作品を前にして、やれシナリオの見せ方だとか、やれギャンブルの機微だとか、そうしたものについて真面目に議論しようとしていただけで徒労であった。はなからそんなものをアニメで見せようとした作品ではなく、いくら期待したところで望むものは帰ってきやしない。この作品がやりたかったことは、謎の巨大カジノという舞台に降り立ったリオという超人ディーラーに、ひたすら雰囲気重視でこけおどしの活躍をさせるだけである。その過程には、この作品唯一の特徴である「カジノディーラー」といった特徴や、いかにも盛り上がりそうな「ゲート争奪戦」といったファクターは全く有効に絡まず、ただお飾りの設定として何となく消化されるだけだ。本当に、この作品の脚本を書いた人間の潔さには脱帽した後で呆れるしかない……って、関島さんかい! 惰性で仕事するなや!

 とまぁ、本当に褒めるところが一切見あたらない作品なのだが、馬鹿馬鹿しさが突き抜けたおかげで、逆に楽しくなる部分があったのも事実。あまりに突拍子の無い脚本のせいで、逆にストーリーが予想の斜め上を行ってしまったり、これ以上下がるまいと思っていたところから更に斜め下に行ったり。理屈が一切いらない世界になってしまったあとは、突っ込む労力を使うのも惜しくなったために、全てを受け入れられる菩薩のような心境になってしまった感がある。基本的に「一周回って面白い」っていうのは本当に駄目な概念だと思うのだが……この作品の場合、一周半回ってやっぱりつまらなくなったのはすごいな。

 結局、絶対に後世に残らない作品になったことは間違い無いと思うのだが、一応の見どころとしては、井上麻里奈の立派なヒロイン仕事が評価出来る部分だろうか。麻里奈は本当に華のある役者なので、どんな場所でもいいからヒロインとしてのキャリアを着実に積んで欲しいところ。たとえ荒れ野の華なれど、華であることに変わりなしだ。あとは、1話で登場した高木渉ボイスの雑魚とか、どうでもいい男性キャラが最後までなんだかんだで絡み続けたりしたのはちょっと面白かったかな。あの謎侍とか、本当にいらんキャラだったよなぁ。最後のどんでん返しとか、マジでいらんねん。

 結論、やっぱりこの作品はいらなかった気がするよ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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