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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「もやしもん リターンズ」 6→6

 先に言っておくと、本作で一番納得がいかなかったのは、途中でエンディングが変わってしまったことである。多分歌っているアーティストの宣伝の意味も込めて、正式なバージョンも流しておかなければいけないってことだったんだろうけど、せっかく作った特別版なのだから、最後まであの愉快な歌詞で通して欲しかったものだ。あと、出来たら2番以降もちゃんと作詞して一本の楽曲として完成させて欲しかったっていうのもある。カラオケで歌っても90秒で終わっちゃうのがなー。まぁ、最終回はきちんと戻してくれたので、そのあたりの気遣いはありがたかったけども。

 などとどうでもいいことに言及してはいるが、作品の内容的に不満は無い。エッジの効いた作品の多いノイタミナの中では「安定して人気のある原作を安定したアニメに」というだけのものなので取り立てて驚くような部分は無いのであるが、1期と2期の間の充電期間も長かったおかげか、品質は常に高いものを維持してくれていたし、シナリオラインも1クール分でしっかりとメリハリが効いていて非常にまとまった作品であるという印象を受けた。原作ファンからすると今回のフランス編がどの程度のウェイトを置くべき話なのかは定かじゃないが、遥さんの結婚話がメインというだけでも、わたしはそれはそれは満足なのです。どうなんでしょうね、原作が続いてるってことは、ちゃんとここから3期もあるものなのかしら。あの引き方だと、案外遠くない未来に3期目も見られるのかもしれませんな。

 映像面などでも不満点は無いし、シナリオも手堅く、(おそらく)原作ファンにもきちんと応えるものになっていた。それだけで充分といえば充分なのだが、まぁ、いかんせん地味ではあるよね。結局原作つきのアニメってそういう見方になってしまうのが辛いけれども。逆に言えば「そういう見方が出来ればソレでいい作品」というジャンルもあると思う。この作品はその代表ってことで良いのではなかろうか。個人的には、この作品は非常に珍しい「大学のキャンパスライフを中心に描いた作品」という特徴があり、「研究室の仲間達の結束」っていうのが楽しめるだけで、充分オリジナルな作品だと思うし。あ、あとは菌たちですね。この作品のありがたいところは、最後の最後まできちんと「菌が主役」っていう部分を貫いてくれたところ。オリゼーがクニクニと悩ましく蠢く様は、いつ見ても可愛らしかったです。

 中の人については……「夏雪ランデブー」の方に詳しく書けばいいと思う。いや、違うか、他の人について書けばいいんだ。個人的な興味から言えばやっぱり沢城ですかね。短いフレーズではあったが、フランス語でも何の違和感もなくまくし立てられる「発声・調音」の妙。そしてサブキャラとして参加するというハンデをものともしない存在感。相変わらずの無双っぷりでした。また、今作は野郎3人組の相性がやたらによくて、「恰好いいキャラ」じゃないので男の方が映えるという希有な作品。阪口さんにこにたん、杉山さん。今回は杉山さんも美味しいところを持って行ったけど、渋声関西弁のこにたんが実に良いのですよ。ちょっとしたラッキーシチュエーションにドキドキ、なんてのもあったし。遥さんと美里の関係性って、今後どうなっていくんでしょうね。そして他の研究室メンバー、かんち、麻美子、樹教授役の西村知道氏。やっぱりこの研究室は良いなぁ。

 是非ともこのままのキャストでの3期に期待したいところですな。

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「氷菓」 5→5

 最後の最後まで、結局苦しんで見続けた作品だった。何がしんどかったかというと、何とか自分の姿勢を正しく保とうと意識するのが大変だった。どうにも、視聴前から「批判ありき」の姿勢で見てしまっている気がして、なるべくフラットに、フラットにと思いながら毎週見ていたのだが、結局、その苦しさは解消されないまま終わってしまった。これは私がふがいなかったのか、それとも作品がそれを許さなかったのか。現時点ではそこは分からないままだ。

 まず、新番チェックの時と全く同じ確認だが、この作品は京アニ製作である。加えて、「佐藤聡美単独主演作品」でもある。この時点で、もう最大風速はハリケーンなみだ。楽しくないはずがないのだ。実際、期待していた部分については期待していた通りのペイがあった。京アニの作る動画はいつ見ても素晴らしく、本当にどうでもいい部分にまでこだわり抜いた作画は、圧倒的存在感を示すものであった。キャスト面にも不満などあろうはずもなく、メインヒロイン千反田えるは、立派にそのつとめを果たしただろう。そういう意味では何の不満もない。

 何が受け付けなかったかといえば、全ては脚本だ。「京アニが全力でやってしまった」ことで、かえって拒絶要素までもが強くなってしまったのかもしれない。「けいおん」「らきすた」といった「原作時点で何も無いもの」を、京アニが肉付けして色づけしてコテコテに盛りつけるのを見るのは非常に楽しい。アニメスタッフがやりたい放題出来るので、京アニの楽しい部分が全てプラスに働く。しかし、本作の場合はどうやら「揺るがしてはいけない原作」というのがあるらしく、あくまで京アニはそれをサポートする立場だ。そして、「会話がメインの推理劇」という素材は、京アニの味を活かすための素材としては完全にはずしている。どれだけ効果をちりばめたところで、どれだけ画面を賑やかにしたところで、淡々と進めるだけの会話の本質には触れられない。「画と中身が一致しない」といえばいいのだろうか。極端な話、奉太郎がしゃべっているときの映像というのは、彼の話す内容を簡略化して表したものであることがほとんどなのだが、それが全てであり、プラスアルファが現れてこない。そこを事細かに描いても仕方ないだろう、という思いが先に来る。

 似たようなデザインはシャフト+西尾維新にもあるわけだが、西尾維新の場合、基本的に並べ立てられた言葉には、1割も意味など無いと言っていい。まくし立てるだけまくし立てて、それはとにかく「しゃべりたい」だけだ。それなら、話の内容を無視して画面は好き放題に遊ぶことが出来てしまう。そんな「張り子の脚本」と、シャフトの「あさっての演出」は、本当に水があった。

 しかし、今作の場合はそうはいかない。極論してしまえば、この作品の脚本は「京アニに演出されることに耐えられない」。アニメで必死に意味づけをしようとあがけばあがくほど、その脚本が拙いということが露呈してしまい、ボロが出ることになってしまう。

 いちいち例を挙げられるわけではないが、近いエピソードだとバレンタインチョコの話なんかはそのもやもやが分かりやすい回だった。あのエピソードで脚本が描きたかった(と思われる)のは、里志の珍妙な悩みであろう。しかし、あのエピソードを見て、彼の持つ悩みに共感出来る人間がどれくらいいるだろう。彼の取った行動、そしてそれを見て奉太郎が取った行動を理解出来る人間がどれくらいいるだろう。里志の場合にはデータベース云々というキャラ付けがもう色々と無理をしていることもあるが、あまりにも突拍子も無いことしかしないために、「どう演出したって分からない」のである。こればかりは、結局最後の最後まで「そういうものだ」と思って見ることが出来なかった。理屈をこねるアニメのはずが、何故か理屈に合わないことしか言わないし、明らかにおかしいことを言っているはずなのに回りはそれに感心しながら話が進む。こればかりは、画をどういう風につけるか、という問題ではなかったように思うのだ。

 繰り返しになるが、当然、スタッフはやれることを最大限にやっていたと思うし、「京アニのアニメ」として、その部分に不満は無い。ただ、やはり何事も向き不向きがあるわけで、今作脚本はどうあがいても「アニメ向き」ではなかったと、そう言うことだ。いやしかし、中の人は贅沢だったなぁ……ほんとにちょい役で色々と驚く名前が出てたからなぁ……。

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「うぽって!!」 5→5

 今期最初の終了番組が、正確には今期の作品じゃないという悩み。でも、私にとっては7月期新番だったのです。そして、ちゃんと最後までしっかり観られた、充分な評価対象なのです。

 始まった当初は、分かりやすい「もうやだこの国」枠の番組の予定であった。擬人化萌えキャラ女子中学生。ミリタリーオタクにも訴えることが出来る、アニメと武器との便利な融合戦略は、単純な萌えとして、非常に阿漕な方向性だと。もちろん、そうした方向性での結果は出ていると思うが、最終的にはなんだかよく分からない方向性のアニメとしても案外面白いものになってしまったのは嬉しい誤算。クライマックスのシリアスバトルは、このアニメの孕んだ様々なゆがみをどうしようもないくらいに明示的にしたが、その分オリジナルな魅力も出ていたパートなんじゃなかろうか。原作がどういうストーリーなのかは知らないが、アニメの盛り上がりは充分に唯一無二の魅力でしたよ。脚本の荒川さんも、無茶な世界につじつまを合わせたり合わせなかったりする作業は案外楽しかったんじゃなかろうか。

 大別すると、単純に「萌え」方向の見せ方と「燃え」方向の見せ方の二方向の楽しみ方が出来る、という分け方が可能だと思うので、その2つのカテゴリを分けて見てみよう。まず、シンプルな「萌え」方向は言わずもがな。擬人化ものとして、高見明男のまるっとした萌え画は分かりやすい魅力だし、荒事をこなす銃がモチーフということで、セーラー女子があられもない姿を披露しながら荒れ野を駆けるだけでもラッキーハプニングはナチュラルオプション。性格や外見を銃の特性に合わせて(こじつけて?)作っている部分がギャグとしてもいじりやすくて、キャラクターの性格付けがそのまんまネタとして使いやすかったのは初心者にもありがたい部分。もとが「無茶な擬人化」なので、デフォルメにしたり、銃としての性能をネタにしたイメージ映像を作ったり、画的にも見せやすいセールスポイントがあったのは楽しかった。まぁ、これを見終わったからといって銃器に関する知識がついたとはとても思えないが……ひとまず「銃火器に対して何らかのフェティシズムを感じる層」の気持ちは伝わって来た。

 そして、中盤の学園争奪戦、そしてラストの熱海戦と、2つの大きな戦闘を通じて描かれた「燃え」寄りのパート。こちらの方がアニメとしては見せ場が多く、ディティールにこだわった銃の運用方法や、原野戦、市街地戦とバリエーションに富む戦闘描写が、なかなかこだわっていて見応えがある。むちむちの女子中学生が銃器を抱えてしゃきしゃきと戦場を駆け回るなんて構図はどう考えてもおかしい絵になるはずなのだが、この作品の場合には「いや、彼女らは銃ですから」という、説得力があるんだか無いんだか分からない理由付けで説明される。おかげで、銃を扱ったプロフェッショナルとしての様々なシチュエーションが「萌え」を維持したままお楽しみいただけるわけだ。加えて、「銃であること」が「人殺しの道具であること」と同一であるというテーマも維持しており、ラストバトルではそのあたりの深刻な問題にも一応タッチしているという、謎のメッセージ性まである。まぁ、そのへんのシリアスが必要だったのかっていうのは議論の分かれるところだろうが、どうせ「マジバトル」をするんだったら、そういう「ミリタリーものならではのハードさ」をどさくさに紛れて入れ込んでくる節操のなさは、むしろ賑やかさの一部として受け入れて良かった部分じゃないか、と思う。ふんこの最後の気持ちって、現国に対する愛情っていうよりも、「銃器が願う人類不偏の平和への思い」だという風に解釈するとメッセージ性が際だつのですよ。

 原作自体がそこまでメジャーなもんでもないし、ジャンルもイロモノだったおかげで冗談半分のアニメになるかと思ったら、予想以上に画作りがしっかりして、飽きずに最後まで見られたのは嬉しい不意打ちでした。こういうのがあるから、油断出来ないのよね。

 そして中の人に関しては、「現在のプロダクション・エースがどういう状態か」という報告会みたいな意味合いが強い。エースのエースである野水伊織が順調に仕事をこなしている他、富樫美鈴、美名、合田彩、古谷静佳などが悪くない仕事を保持している。個人的に注目したいのは、エンディング歌唱も担当して今後が期待されていると思われる、しぐ役の佐土原かおり。声質としては若手の頃の川澄綾子に近いだろうか。メイン4人の中でも良い存在感を見せてくれていた。エース勢は無難な仕事をこなす印象が強いが、こういうバーター作品から少しずつキャリアを積ませて安定した状態を作ったあとで表舞台にでるっていう戦略は面白いよね。

 あとはラストバトルの敵方が彩陽・明乃っていうのが個人的にツボだった。低音で輝く仕事師はほんとに好きなんです。

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「AKB0048」 5→5

 実ははらはらしながら観てました。最終回の盛り上がりはなかなかのものだったので、総括前にまずそちらから。

 既にこのアニメの世界設定にも慣れたつもりなのだが、やっぱりいちいちおかしな台詞が出てくると突っ込みをいれたくなってしまうな。センターノヴァを絡めた壮絶なAKBの運命もそうだけど、やっぱりメンバーとしての「襲名制」のキチガイじみた文面がなんだか凄まじい。あと、オリジナルメンバーの神格化具合も凄まじく、本当のAKBファンにとって、現存するメンバーの神格って本当にこれくらいのレベルなのかなぁ、とか考えると、これはこれで感心する。この様子だとマジであっちゃんは宗教おこして国が作れるレベル。

 そして、そんな神の戯れがアニメ上では「サテライトが巻き起こす超時空ライブ」になるわけですよ。そういや劇場版のマクロスFでも留置所ライブやってたもんなぁ。実は「希望について」は好きな曲なのでね、これが1期目のクライマックスとし用意されているのは素直に嬉しかったりする。自然にライブ演出の中でナギサの声が戻るイベントとか、たかみなを巡る後継者問題とか、色々と重要なファクターにも進展があり、次のステップに続く物語の節目としてもメリハリが効いている。クライマックスでは「それ以上輝いてしまうと!」……どうなるかすごくはらはらしたし。これでね、キャスト陣が歌う歌がちゃんと上手く聞こえたら完璧なんだけどね。生歌だとどうしても「なんでこのレベルのアイドルユニットで宇宙中が熱狂するんだろう……」って気分になってしまうのでね。

 やっぱり分からない名台詞。「襲名キララが、高橋みなみにまたたかみなを選んだ!……高橋みなみは……やはりたかみな……」 ちょっと何言ってるか分からないです。
 

 まぁ、結局のところ、1クール観てもろくにメインキャラの名前を覚えないくらいの見方しかしていなかったのだが、これはこれでヘンなところをつついてくるオモシロアニメだったんじゃないか、という気がする。「AKBでアニメを作って一儲け企もうぜ!」という企画はきっとどこかの偉い大人が考えたものだと思うのだが、まさかこんなもんになるとは思わなかったんじゃなかろうか。AKBファンではないアニメファンとしては、この方向性は需要が可能なのでありがたいものであったし、結局ここまでのシリーズはあれこれいいながら視聴を完了させたのだから、文句の出るところではない。まぁ、2期がすごく観たい、というほどモチベーションが上がりまくったわけでもないのだが……あとはここまで地盤が固まった状態から、岡田麿里がどんな無茶をぶちかますか、っていうのが最大の注目ポイントよね。

 あれ? 結局楽しんでるのか? うむぅ。

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「黄昏乙女×アムネジア」 6→7

 今期終了作品もこれでようやく一段落。いくつか書けなかったものもあるけど、これで本数は19本。まぁ、2クールものは終わらないタイミングなので、本数にしたらこんなもんですかね。そして、トリを飾るのがこの作品っていうのはちょっと嬉しいかもしれない。今期の中で何か一本選べって言われたら、悩んだ末にこれを推す可能性が高い。

 結局、何はともかく大沼心が好きなんだな。今まで監督作品やメインで関わってる作品でハズレって一本もないし。そして、今作はそんな相性の良い大沼監督作品の中でも、一際「上手く活きた」方向性の作品だと思う。まず、「怪しい」ってのが1つ。骨子となるのが怪談話で、メインヒロインは幽霊少女。つまり「あらざるモノ」を描くお話ということで、方向性としては「忠実に原作通りに画を組み上げる」人よりも、大沼さんみたいに「どぎつく自分テイストは入るけど、その分表現に幅が出る」人の方が有利。それに加えて本作はどうしたってギャグ要素、萌え要素は欠かせないものであり、脱力ギャグで経験値を重ねてきた大沼さんのホームグラウンドとしても機能する。独特の色遣いのセンスも、「怪しくて色っぽい」という夕子さんのパーソナリティを出すのに向いていたし、締めるところはしっかり締めるホラーへのスイッチも、カット割りの多い作風にマッチする。本当に、「大沼版」と言える作劇の展示会場みたいな状態になっていた。

 トリッキーな部分を見れば1話が面白いし、まっすぐな物語の描き込みがみたいなら6話がキツくて良い。それを足しあわせた大舞台は10話で用意されているし、その後の2話できっちり1クールシリーズとしてのけじめもつけている。ラストについては「俺の涙を返せよ!」ってな幕引きだが、これはこれで正しい終わり方だしねぇ。基本的にけちをつけるポイントがないのである。相変わらず「アニメのくせに動いてないじゃねぇか」と言われるとそう見える話数もたくさんあるのだが、矛盾するようだが、「動かさない動き」「止める動き」っていうのが見ていて楽しい作品ってのもいっぱいあるのだ。個人的には、そういう軸線をずらした方向で作品を組み立ててくれる人が好きみたいです。ひょっとしたら、「ぎゅんぎゅん動いて楽しいアニメ」を見るのとは全く別な脳のパーツに効いてるのかもしれません。

 ストーリーテリングにそつなし、映像はモロ好み。減点要素ナシのところに、キャストも基本的に加点要素だけ。福圓劇場、キタエリフィールドを中心に形成された空間で、堂々と主演女優をやりきった原夕実の胆力に拍手。最初はあまり知らなかったけど、今となってはこの人以外の夕子さんはいないと思える。もちろん、まだまだ伸び盛り。これからガンガン色んなところでスキルアップを目指して業界を席巻する美人のおねーさんになって欲しいもんだ。そして個人的には、やっぱり紫子さんが気になります(2回目)!

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「モーレツ宇宙海賊」 6→6

 終わってしまうのが寂しい作品ってのは「日常系」のカテゴリに多いのだが、この作品はとても「日常」じゃないのに、なんだかすごく寂しい気がします。実に不可思議な、独特な味わいが癖になる作品でした。

 敢えて初期配点から上げなかったのは、ここで何かをとりあげて「ここが面白かった!」と言うことができないもどかしさのため。実際、2クールというそこそこ長い作品になったわけだが、その間、非常に存在感が希薄で、楽しく見てはいるけれど「何となくある」という期間があった。心躍る大活劇があるでなし、腹を抱えて爆笑するギャグがあるでなし、この作品を包む空気は、やっぱりどこか古くさくて、ベタな匂いがして、それでいて、やっぱりどこか吹っ切れてて。こんだけ「海賊」っていう単語が出てくるくせに、結局海賊らしいことを何一つやってないとか、肩すかしもいいとこなんだよ。でも、それが悪いとは決して思わない。「モーパイならこれでいいや」というこの近さ、安心感が、最大の売りだった。だから、特別「すごいアニメ」ではないんだ。でも、「良いアニメ」なのは間違いない。

 振り返ってみると、略奪行為や謀略が渦巻く荒事を2クールやったくせに「緊迫感溢れる回」ってほとんどないんだ。主人公の茉莉香が常にどこか緩いっていうのも理由だろうけど、作品が徹底的に「シリアスになりきること」を嫌ってるんだよね。そこを曖昧にする意味があるんだろうか、っていうのは最初不思議だったんだけど、「シリアス」と「ギャグ」をはっきりと分けてしまう構造の単純化っていうのは、ひょっとしたら大量のアニメやラノベ媒体を処理しているうちに出来上がった、あまり良くない認識方法なのかもしれない。この作品を見れば分かるが、「シリアスであること」を強要されずとも活劇は描くことが出来るし、「ギャグであること」に固執せずとも笑いは起こる。この不可思議な「あり得ない日常」のお話を作るための26話だったと考えると、これって結構すごいことだったのかも。ちゃんと風呂敷もたたんでるしねぇ。「おっさんが好きそうな古くさいアニメ」と言われながらも、そこにちゃんと現代アニメっぽい阿漕な要素もまんべんなく張り巡らされている。時代性も、シナリオラインも、常に線引きを許さずに大きな枠組みを提示する。なかなか面白い試みでありました。これをもって新たなサトタツの代表作と言っても文句は言われないだろう。

 中の人のことは、まぁこんだけ色んなキャラが出てくるともう大変なんだけども、まずはやっぱり茉莉香役、小松未可子だろうか。CD出したりなんだり、この作品を通じて一気に表舞台に出てきた。「HEROMAN」が好きだった身としては「今更みかこしかー、俺2年前から知ってたわー、ずっと応援してたわー」とか言いたくなるけども(いや、そこまで注目してたわけではないが)、羽ばたいたのを見ると嬉しくなりますね。ただ、個人的には「声優界のみかこ」と言ってぱよぱよの方が出てこなくなるんじゃないか、というのがちょっと不安だけど。

 そして本作における花澤香菜のポジショニングも好き。荒ぶる花澤は(略)。あとは御前と松風雅也コンビ、学園パートのサトリナ・ぴかしゃの百合百合コンビ、双子姫様の戸松・金元組もおいしい。なんだ、全部おいしいや。これこそ2期が欲しい作品だなぁ。2期じゃなくてもいい、学園の2年生組がずっとダラダラしてるスピンオフとかでも充分楽しめる気がする。素敵な海賊の時間でございました。

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咲 -Saki- 阿知賀編」 5→5

 なんだったんだろう、コレ。最初のうちはこれこそ横目で見る作品の代表格みたいなもんで、「1期シリーズに比べるとこいつら地味だなぁ」っていう印象ばっかり。それでも元々1期も嫌いじゃなかったし、そもそも穏乃の中の人的に見なきゃいけないのは確定してたから、そのまんまダラダラ見続けるのかな、と思っていた。

 しかしまぁ、気付いたらエラい話になってたな。この「麻雀を知らなくても何となく楽しい麻雀漫画」っていうジャンルはなかなか斬新だ。テニヌとかそっち系の系譜なんだろうけど、この作品の場合、完全にギャグでやってるのに真剣そのものでむやみやたらにアツいっていうのがすごい。最後の園城寺エピソードなんて、なんか知らんけどラストで泣きそうになったよ、俺。「なんでこれで涙腺ゆるんどるんや!」ってセルフ突っ込みですよ。でも、いい話じゃないですか。スポ根だなぁ。いや、何が起こってるかはさっぱり分かりませんけどね。やっぱり少年漫画に必要なのは「強い特殊能力」と「友情パワー」と「鬼のようなラスボス」だなぁ。最終卓はキャラの配置も良いね。基本的に照と園城寺の一騎打ちかと思いきや、実はすばらさんも割と恰好いいという。くろちゃは完全に噛ませだったが、最終的には園城寺が一矢報いるための地雷として機能して、一応2位になって主人公チームとしてのつとめは果たしたし。完全に設置型トラップだったからキャラとしては機能してないけどな。主人公チームが置物ってのもどないやねん。

 まぁ、結局最後の大勝負だけで全部持って行った感はあるのだけれど、全く切りの良くない終わらせ方とか、もう潔くてこれで良しですわ。しばらくしたらまた3期アニメで帰ってきたらいいじゃない。なんだか、「キャラは山ほどいるし舞台となる高校もいっぱいあるからいくらでもサイドストーリーが広げられるし、新作も盛り上げられる」って「ストライクウィッチーズ」と同じデザインだな。まぁ、今回阿智賀が盛り上がったかっていうと、全くそんなことはないんだけどさ。出来たら穏乃にはもうちょっと活躍して欲しかったなぁ。割と好きなキャラだったんだけど。エンディングで流れる丸っこいデザインが特に好き。

 中の人的には、思ったほど阿智賀の面々が輝けなかったのが残念だったが、穏乃を見てると、やっぱりあおちゃんは何でも出来るってことがよく分かった。聞いてるだけでテンションが上がる声。他は1期からのキャラが割とたくさん出演してくれたので、そのあたりの賑やかさも楽しかった要素だろうか。こんだけレジェンド級が集まっても、何故かインパクトがでかいのがわはは先輩だったりする。千里山については某作家が方言について疑問を呈したりしたが……まぁ、そりゃ地元民じゃないしな、StylipSの面々は。ぶっちゃけ方言がどうこうよりも単に下手なのが紛れてた方が問題な気がする。その証拠に小倉唯演じる園城寺は大して気にせずに聞けたでしょ。それとも私が関西出身じゃないから気にならないだけで、地元の人間はそれでも気になるもんなのかな。アニメキャラに方言をしゃべらせるのって色々と意見はあると思うけど、そういう様式美だと思って受け入れるのが一番楽なんだよなぁ。

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「シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜」 3→4

 見事に1クールの間、パンを焼き切りやがった。恐ろしいアニメ。

 結局1話目での感想から何も変わってない。パンアニメで、青二アニメだ。それ以上でもそれ以下でもない。いや、多分それ以下だとは思うけども。2話目で「まだパンを焼いてやがる!」と驚愕したのだが、結局毎週驚愕することになった。延々続いた1クールをまとめると、パン焼いて、パン焼いて、泥棒と対決して、パン焼いて、パン焼いて、あと空飛んで、パン焼いた。もう、それだけじゃない。すげぇとは思うけど、これを褒めちゃ絶対駄目だと思う。何がすごいって、ここまでのパンアニメのくせに、別にパンは美味そうじゃないんだ。何となく「パン食べたいな」とは思う時もあるが、それは決して「作中のあのパンが食べたいな」じゃないんだ。どこのステマだ。いや、ステルス性無いけど。

 結局、そうして「パンだ!」と叫び、「焼かれる!」と怯え、「エンディングだ!」と狂乱するという楽しみ方以外には何も無いという、実に恐ろしい結果となった。すげぇ気になるから原作ゲームがやってみたい気もする。なんだろう、最初に自分の店の定番メニュー決めるところから始まったりするのかな。どうせなら最初の勢いのままにひたすらパンを焼き続けて、「今回はジャムパンの話」みたいにパンメインのストーリー展開にしてくれれば良かったのに……無駄なファンタジー要素なんか入れるから途中つまらなくて仕方なかったわ。どうせ最後はパンだったんだからさぁ。でも、改めて振り返るとすごいな。結局メインの3ヒロインの印象が全く残ってないもんな。名前すら覚えてないや。かな恵ちゃんはまだ存在感あったけど、みかしーがなんか不憫。あ、千和は良かった。青二に囲まれながら戦ったアイムの千和とVIMSの堀江由衣は完全に外様だったはずなのだが、それでも充分存在感が出せるポジションで出番があるってことは、やっぱりこの2人は特別ってことだろうか。あ、でもいず様とかもいたな。

 とにかく、多分アニメ本編はもう今後見かけることはないだろう、と思われるどうでもいい作品だったが、何故か配点を上げてしまっているという罠。……エンディングがなぁ……愛を込められたらなぁ………………これがデジタルドラッグって奴か……怖いなぁ……最終回の終盤でオープニング曲が流れ始めた時には「まさか!」と思ったが、ちゃんと最後にエンディングを流して締めてくれたことは評価したい。もう、我々に残された道は、こねられるしかないのである。

 まぁ、ここまで唯一無二の視聴の仕方が強いられた作品というのも希有なので、これはこれですごいと思うのだが……やっぱり求めてるものじゃないなぁ。最終話は桑島ボイスで「寝てていいのよ」とか涅槃に連れて行かれそうになったのがかなりやばかったけども。パンのおかげで事なきを得た模様。人はパンのみに生くる。

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「坂道のアポロン」 5→6

 実は、おそらく今期の作品で一番面白かったんじゃないかと思っている作品。「面白い」にも色々と種類はあるだろうが、こんだけしっかりとまとまっていて、視聴後に何一つ遺恨を残さずに清々しい気分になれたのは久しぶりである。

 今期は、個人的に何くれとなく忙しく、正直アニメも限られた数しか身を入れて見られなかったという反省がある。横目で見てる程度で評価するなんてことは本来ならばおこがましくて出来ないはずなのだが、いかんせん何か書いておかないと落ち着かない質なので、真剣でなかった作品はそれなりに当たり障りなく、というのが現在のスタンス。

 実をいうと、この作品も最初のうちはそんな「横目で」作品になるところだった。1話目の吸引力は低くなかったのだが、ハードスケジュールの火曜日に位置していたこともあって、「まぁ、少女漫画原作だし、大した爆発力は無いやろ」という駄目判断により、序盤は割と適当に見ていたのだ。しかし、やはり何かを持っている作品というのはそんな適当な見方を許さない。次第にずぶずぶとはまっていって、気付けば終盤は正座視聴の作品になっていた。これで他の諸々の作品のように最後の展開がなあなあだったりしたら無難な評価で終わらせることも出来たのだが、実は今期の作品では非常に珍しい「すごく綺麗な幕引きを実現させた1クール作品」だったのである。こいつぁさすがのノイタミナ。何が出てくるかわかりゃしません。

 少女漫画原作なのだから、シナリオラインに特別なものはないだろう、という判断は大きく間違っていたわけではない。内容としてはいかにも古風な恋愛ドラマであるし、個々のキャラクターの設定や見せ方だって、特に驚くべき部分があるわけじゃない。キャラクターの絵柄だってどこか古くさくて、とても今のアニメで人気が出るような設定とは思えない。正直、最初の方は「やっぱり少女漫画の絵柄ってのは癖が強くてあわんなぁ」と思っていたものだ。

 しかし、それがだんだん気にならなくなるにつれ、今度は中身の方が気になってくる。単なる恋愛ドラマのはずなのに、そこに展開される色恋沙汰が、何故か気になる要素になる。一時は完全なる一方通行恋愛ものという、どこかで見たような展開になったものの、それが何の不自然さもなく、非常に丁寧な心理描写を伴いながら「あるべき形」に落ち着いていく手堅さ。普通なら2人の男の間でふらふらしていた律ちゃんなんかは「この尻軽が!」と思われてもいいようなポジションなのに、こと恋愛については作中のキャラクターが全員本気で、全員真正直なおかげで、決して軽く見えないし、「単なるアニメの一要素」に終わらないだけの説得力を持っている。ここまでの「ロマンス」があれば、駆け落ちも失恋も嫉妬心も、全てが「面白い」要素である。

 結局、こういう「普通の」ものをどれだけ魅せながら描いていくか、というのがアニメの真骨頂ということになる。ちゃんと見ているつもりがまだまだ侮っていたんだろう、渡辺信一郎はやはり素晴らしい監督である。監督の仕事といえば、もちろん、この作品のもう1つの肝である演奏シーンの見せ方にも関わってくる。このアニメは「ジャズアニメ」であるから、その演奏シーンに血が通っていなければ折角の恋愛ドラマも持ち腐れ。そして、そのことはスタッフも重々承知している。こちとらジャズの知識なんて一切無いし、何が「スイング」なのかなんてさっぱり分からないが、その「分からないもの」が充分見えてくるんだから不思議なものだ。これまで数々の「アニメライブ」を見てきたが、今作で描かれた演奏シーンは、そのどれにも負けない唯一無二の出来であったと言える。細かな仕草まで徹底的に描き込まれているので、おそらく相当な手間を要しているはず。この作品を支えた最大の要因は、そうした手間暇を惜しまずに「とにかくドラマを盛り立てる」ために作ってくれた画面の全てである。

 「演奏シーン」と「ラブロマンス」。2つの要素が結実して、見事な12話、見事な一本のドラマの完成。こいつはお見事でした。お約束のように吐く「2期が」云々があり得ないのが寂しいが、この作品の成功をきっかけに、同じように作り込むことで魅せられる作品が増えるといいですな。

 最後は中の人。今作は「都道府県アニメ」でもあったわけだが、もう、私は「律」の字が突くキャラクターは全員惚れなきゃいけないんじゃないかという錯覚さえ生まれるくらいに、律ちゃんが可愛かった。おかしいなぁ、最初見た時はデザインのせいで「変なヒロイン」としか思わなかったのだが……やっぱり方言か。そして南里侑香ボイスの魔力か。途中一瞬だけソロで歌ってくれるシーンとかがあって、もうたまらんかったな。方言女子の破壊力は異常。私が都道府県ネタに弱いことは周知ですけども。行ってみたいな長崎県。そしてメインの野郎2人は木村良平・細谷佳正の2人だが、広島県民細谷がなかなか面白い味を出しながら九州方言を使っていたのが印象的。「正しい細谷の使い方」がようやく分かった気がするアニメ。あと、「正しい岡本信彦の使い方」も。「正しい諏訪部の使い方」は……みんな知ってる。

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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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