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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ゴールデンカムイ(第4期)」 ―→6

 何はともあれ、この第4期もゴールインできたことを喜ぼうじゃないですか。関係者の皆さん、お疲れ様です。

 昨年の秋新番としてスタートしたにもかかわらず、「中心スタッフの逝去によって制作が困難」という前代未聞の理由で放送を延期。そこからまるまる1クール分の休憩を挟んで再始動し、ようやくのゴールイン。似たような仕切り直しをした「久保さん」と比べてもさらにブランクが長く、視聴者側のモチベーションが切れてしまってもしょうがない状況。そんな中でも、手堅く、そして大胆に結果を残し続けるこの存在感、やっぱすごいわ。ジャンプ漫画の長期シリーズと言えば今期も「Dr. STONE」みたいな例があり、どうしたって途中から制作も視聴も惰性でやりがち。そもそも原作漫画の方が長期連載になったらマンネリ化して強度を落として行くのはどんな名作漫画でも避けられないはずなのだ。しかし、本作はそうしたパワーダウンの傾向が見られない。いや、もしかしたらちょっとは落ちてたり、変質したりしてんのかもしれないけど、4期は4期で切り取っても充分に頭がおかしいし、笑えるしハラハラできる展開が用意されている。これだけの地力のある作品、よくもまぁ長期連載で成立させたもんだ。

 今作だけの武器を拾い上げておくと、もしかしたら死刑囚の存在が大きいのかもしれない。杉元たちの冒険はどんどん人間関係が大きくなって、話も大仰なものに広がってしまうのだが、そうした時によって立つところが忘れられて漠然とした物語になりがちなところを、「ところで、ここにはこんなイカれた死刑囚がいるんですが」と一発出オチでもいいのでヤベェキャラを出すことによって、一気に「あぁ、これがゴールデンカムイだった」という原点まで引き戻してくれる。今期もヤベェ石田彰とかヤベェ関智一とかヤベェ檜山修之とかが出て「そんなことしてる場合なんか?!」というツッコミと共に頭のおかしい世界観を披露してくれた。この「ぶっとい本筋+飛び道具の死刑囚(あと時々クマ)」という縦横無尽の筋立てが、今作を独特の味わいに仕立てているのかもしれない。

 それじゃ、引き続き完結までの制作をお願いします。杉元とアシリパさんの旅路の結末、是非ともアニメで見守らせてもらいますんで。

 

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「彼女が公爵邸に行った理由」 4→4

 これもまぁ、ある意味で爆発系作品と言えなくもないのだが……ごめん、全然身を入れて見てないので途中からあんまり筋を追えてなかった。なろう系だというだけでモチベが削がれて見切りが早くなっちゃうのだが……こればかりはもう因縁だと思って諦めてもらうほかない。

 ちなみに、本当にどうでもいい話なのだが今作は途中で「キデオン・ジュラ」というキャラが登場して「????」となり、改めて見たら主人公が“レ”リアナだったり、主要人物に「ビビアン」がいたりするのだが……でも、多分単なる偶然。まぁ、たくさん登場するキャラの何人かの名前がなんとなく似てることくらいはあると思う。……詳細不明。

 閑話休題、なろう系なのであんまり真面目に追えなかった作品なので詳細への言及は避けるが、意外に映像部分はちゃんとしている。ちょっと線が太めというか、塗りが印象深い独特のデザインが画面に映え、モーション作画も決して低品質ではない。これでもう1つくらい追いかける理由があればプラス評価に転じる可能性もあったのだが、どうにも私はなろう系の中でも特に「悪役令嬢」系と相性が悪い。通常のなろうはいわゆるオレツエー展開に辟易するだけなのだが、悪役令嬢系の場合、「破滅エンドって何?」という根本的な設定への疑問が未だに解消されておらず、筋立てそのものへの違和感がどこまで行っても拭い去れないのだ。改めてざっくり触れておくと、「どこまで行ったら破滅エンドって回避できたことになるの? バタフライエフェクトの例をとれば、キャラが“本来の”筋立てを認識してそれに反する行動をとった時点で、もう原典の進行とか無意味にならないの? もし運命の修正力が働く前提なら、主人公が何をしても無駄じゃないの?」という疑問である。当然今作もその疑問に答えてくれる要素は何一つなく、主人公はずっと偽装婚約をめぐるあれこれでラブをどうこうする展開に流されつつ、肝心なところで「破滅エンド」が必ず脳裏をよぎるのである。こういう作品ってはめふら要素は全部無しにして、単なる恋愛ドラマにしちゃった方が一気に見やすくなるんだけどなぁ。

 やめよう、安易な設定。

 

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「おとなりに銀河」 6→6

 まだまだ続く爆発系作品。そしてこちらも「実は好きでした」枠だ。

 ラブコメってことで今期は色々と比較対象が多かったわけだが、今作で特に取り上げるとするなら「地に足がついてないふわふわ感」だろうか。タイトルに引っ張られてる印象もあるかもしれないが、ほんとにフツーの日常を送ってるだけのはずなのに、どこか突拍子もないような、どこか日常からはズレてるような、妙な特別感がある。例えば「山田くん」はネトゲというテーマを使って「そんな都合のいいことあるかい」みたいなお約束な展開を扱っていたのに対し、こちらの作品はほとんどのパートが初々しいカップルが単にいちゃついてるだけなので「トニカクカワイイ」と大差ない展開のはずなのに、そこにただ1点、「棘の呪い」という意味のわからん概念が入ってくることで、急に話が怪しくなる。2人して呪いのディティールを検証してみたり、呪いを巡ってしおりさんの実家まで行ってドタバタする必要があったり。こんだけ揉めに揉めるような大きなファクターなのに、どこまで行っても「呪い」はふわふわしてて、それがなんなのかはよく分かんないってのがすごいよね。「訳のわからんことを言うな!」と思いつつも、それが日常風景を壊すようなこともなくいつの間にか2人の間では「呪いありきのコミュニケーション」が成立し、「呪いの先の共同生活」が待っている。「あ、そんなんでいいんだ」と拍子抜けしても、「まぁ、この2人ならそれでええんやろなぁ」という諦観にも似た納得感がある。「山田くん」がベタながらもラブコメ的なご都合お約束にちょっとずつリアルを肉付けしてドラマにしていったのに対し、こちらはとっかかりからしてよく分からん関係性をずっとフワフワしたまま見守る。またメインの2人のキャラがこのフワフワに抵抗せずに馴染むばかりの奴らなもんでね。

 しおりさんに関しては、「陰キャに理解がある深窓の令嬢」という、理論上は存在が提唱されているが未だ実存が確認されていない無体なステータスを存分に発揮し、それを久我という「ほんとにただ優しいことだけを武器に生きてきた男」が受け止めるという、人畜無害すぎて現実味がなさそうだけど、「まぁ、結局恋愛ってそういうもんだよね」というこちらも不思議な納得感もあるカップリング。特に久我に関しては、とにかく人のことを考えて動ける徳の人なので、「山田くん」における山田みたいに「女の子はこういう男に惚れるもの……か?」と首を捻るようなところもない。善い男に、善い女がくっついた。それだけの話。そしてこの2人の「善さ」が主にホームドラマ方向に発揮されるのもまた良い。久我家3兄弟、ほんとにいい家族だったなぁ。ラストでまちちゃんのお悩みにフォーカスしていく構成も微笑ましいし、こんなにも互いを思い合い、互いに手を取り合って成長していく兄弟ってのもあるものかと羨ましいばかり。ガンダム見た後だと特に。わたしゃ姉萌えも妹萌えもないけど、家族愛には弱いんですよ。この後、正式にしおりさんも家族の一員になって末長く幸せに暮らしてほしいですね。

 ちなみに、久我家といえばやっぱりまちちゃん役の遠藤璃菜ちゃんだよね、という話題は新番チェックの時にやったが、伏兵として刺さったのはもしかしたらふみおの方だったかもしれない。そうかぁ、長縄まりあボイスってショタにつかってもいいんだぁ……。今期は「ダイスター」の八恵と同時にこのふみお君だったので(あとこめっこ)、「長縄ワールド恐るべし」と思い知らされた。ロリ専用ボイスってどうしても芸の幅が制限されるイメージがあったが……そんな心配は無用だったようだ。

 

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「トニカクカワイイ シーズン2」 ―→4

 こちらも今期数多ある爆発系作品の1つだが、これはまぁ、残念ながらそこまで応援したいようなもんではない……けどまぁ、別にそういう視点で見るようなアニメでもないよな。

 ただ、1期の頃から自分は本当にこのアニメを適当に観てたんだなぁ、ということに気付かされたのだが、ほんとに単なるイチャイチャしてるだけの作品ではなかったのね。いや、分からん、1期のタイミングでは本当にそうだったのかもしれないが……何やらちまちまと「大筋」に関わりそうな伏線は張られてたのかもねぇ。今回第2期でも特に何かが明かされたというわけでもないのだが、少しずつ背後にある「なんか変な空気」が匂わされるようになっており、司の正体に迫るパーツが1つ1つ揃ってきている感がある。今になって思えば出会いのエピソードなんかも本当に「そういう」話だったはずなのだが、先入観バリバリで「どーせ適当なラブコメだろ」ってな見方してると問答無用でスルーしちゃうもんだわね。

 仮に「もうちょっと別軸での何か」がしっかりあるんだったら、このシーズン2で終わるってわけにもいかず、きちんと完結まで追いかけないとダメだよねぇ。……これ、原作もまだ未完? あんまり拠り所がない状態でここからずっと付き合い続けるのも面倒ではあるが……まぁ、特に負担があるわけでもないから別にいいか。

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「山田くんとLv999の恋をする」 6→6

 今期数多存在した爆発系作品の1本。いちいち全部のアニメで感想を書くのはしんどいので代表して「スキロー」「インソムニア」だけ書いてたけど今期のラブ系アニメ、実は渋い秀作が多くてですね。今作もそんな隠れた秀作の1つ。トニカクカワイかったです。

 「ネトゲ絡みの恋愛模様」という舞台設定はあちこちで見てしまっているものなのではっきりいって新鮮味は無いのだが、そもそもラブコメというジャンル自体が古代から存在する媒体なのだから、そこに新鮮味は大して求められていない。肝心なのは恋愛という微細な感情の揺れ動きをどのように描写していくか。そういう意味では、ラブコメこそ原作漫画からアニメ化する時のクリエイターのセンスが問われるジャンルなのかもしれない。「きせこい」なんかもその1例でしたよね。

 そうした意味で、今作最大の見どころは浅香守生監督の演出姿勢そのものと言ってしまっていいかもしれない。分かりやすい特徴としては下記文字を多用してキャラにいちいち台詞を喋らせずに回していく技法なんかがあるし、そのほかにもとにかく愛らしさを前面に押し出したコロコロとm丸っこく、どこまでもファンシーな飾り立てが印象的。そして私は、こうした浅香節がやたらと刺さるのである。やはり生まれたばかりの雛は最初に見たアニメを親だと思うもので、私の中で「CCさくら」の刷り込みは未だ大きな影響を及ぼしているようだ。まぁ、今作と「CCさくら」が似てるかと言われた微妙ではあるのだが……静かに、ゆっくりと時間を動かしていくこの精神性が本当に肌に合う。

 ラブコメとしての刺激の量を考えると、メインヒロイン・茜さんは「おもしれー女」としてはそこそこの出力。酔った時の飛ばし方はすげぇし、「突如男の家に押しかけて手料理をタッパーに詰めまくって去っていく女」なんてのはどこまで行っても男の理想が具現化したような部分もありつつ、やはり現代っ子らしいどこか突き放したような恋愛観はファンシーの中にピリッとしたリアルも混ざる。ただ、山田に対する恋心を意識してからは本当にただひたすらに恋する乙女一直線であり、余計な要素は合コン一筋のお友達にパスしたかのような状態。とにかく茜が思い悩みつつ、甘々な時間を提供してくれる様子が眼福もの。そこに同じギルドの優しい仲間たちが絡む。特に八面六臂の活躍を見せる瑛太に関しては、攻略対象じゃないのに流石に人格が仏すぎて都合が良すぎるきらいはあるが、今作は(今作も)突き詰めれば悪人が1人もいない温かい世界なので、余計な刺激などは求めず、頑張り屋の茜さんを全力で甘やかしてくれるいい世界だと思って浸ってしまうのが正解だろう。こうしてみると、茜が人たらしの能力を発揮して周りの人間を籠絡していくのに、最後まで抵抗してた(?)のが山田ってのは面白いっちゃぁ面白いのかも。

 こうして「普通じゃないところもあるけど、やっぱり普通の恋愛模様」をただダラダラと見ているだけでもある程度満足できる作品ではあるが、そこに加速を与えてるのはやっぱり中の人。1話目から引き込まれた「年相応のキャラをやる水瀬いのり」パワーがほんとに強くて、今後の声優人生も盤石だな、ってんで10ヶ年での契約更新待った無し。ロリじゃなくておねーさんないのすけ。おねーさんだけど結局扱いはおこちゃまみたいになっちゃういのすけ。茜かわいいよ茜。可愛いキャラ造形って意味ではネトゲキャラの丸っこい造形もファンシー具合をさらに加速させていたし、何から何まで「茜さん可愛くていい女やろ?」というアゲ要素しかなかったな。ラブコメなんだから、これでいいじゃない。

 

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「六道の悪女たち」 4→4

 きれーに第一印象のままで走り切った作品。まぁ、特にアニメ化して付け加える要素も無かろうし、そうなるのが必然なのだけど。

 というわけで新番チェックの時に書いた第一印象以上でも以下でもなかった。普通に見ているだけでは感情がプラスにもマイナスにも振れないようなアニメになったが、個人的には「不良漫画」が好きじゃないのでややマイナス。万一アニメになったおかげで何かしらのプラス要素が出たら楽しいかも、と思ったのだが、あんまり気合い入れて作る作品でもなかったんだろうなぁ。「入間くん」くらいの愛情を持って作ってくれたらもうちょい印象が良くなった可能性もあるのになぁ。

 あ、一応のプラス要素としてうえしゃまの無茶苦茶な使い方が楽しかったです。あれがなかったらほんとに虚無になってたかもしれないので、後半にあの兄弟が出てきたので救われた感はありました。声優業界も「こいつなら無茶苦茶なオーダーだしても応えてくれるよね」みたいなところがわかってる節がある。

 

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「天国大魔境」 6→6

 視聴してしまったことを後悔している作品。これもまぁ、1話目視聴時点で薄々察してはいたけど……こういう作品で結末に至らず生殺しって、逆にキツくない?

 最終話が原作コミックの何巻にあたる部分まで進んだのかも分からんが、少なくとも原作が完結したという話も聞かないし、まだまだすっきりとしたゴールには至れない。そんな状態で宙ぶらりんのアニメ視聴を終え、一応原作コミックで続きを手にいれることはできるわけだが、それでもやっぱり完結してないとなると、こうしておもしろげな作品を見せつけられただけにかえって辛い。全てに決着がついてからアニメ化してもらえればありがたかったのだが……制作側も原作知らん連中にまでは配慮できないようである。そりゃね、アニメ化の最大の目的は作品知名度を上げて原作コミックやらを買ってもらうことだからね……どうすっかなぁ。

 というわけで、これだけもやもやした悩みを抱えてしまったことからも分かる通り、アニメは今期でもトップクラスの高品質。単純に作画・動画のクオリティで言えばマジで1、2位レベルなんじゃなかろうか(パッと比肩する作品が出てこない)。I.G.の気合の入った作画はとにかく「世界を魅せる」ことに全勢力を注いでおり、廃墟と化した都市の中にしっかりと現代から地続きの文化が残る奇妙な様子や、ヒトクイの尋常ならざる形態、そして無垢な施設の子どもたちのどこか浮世離れして薄気味悪い生活様式まで、実にさまざまな面を現実感を持ったまま描写している。大きく2つの局面を切り替えながら進む物語だったので、ともすればイメージが散漫になって雑多な雰囲気になってしまいそうなところを、「どちら」の世界も確固たる軸があって描かれているおかげで、全く浮ついた感じがせずに「こっちにはこっちの生き方、あっちにはあっちの日常があるんだ」ということに納得できる。そこにさらに執拗なモーション作画なども加わり、SF作品に欠かせない「嘘なんだけど本当っぽく思えるリアリティ」がこともなげに構築されている。よくもまぁ、こんだけの世界を作り上げたもんだ。

 こうしてアニメクオリティを遠慮なくぶち上げられたのも、原作の持つSF設定の強固さの現れなのかもしれない。石黒正数は間違いなく「SF慣れ」したクリエイターであり、おそらく全ての世界を作り終えた上で話を進めている。だからこそ、1つ1つの描写に意味が与えられている(可能性が高い)ので、視聴時にはやたら疲労感を伴うくらいの情報量になるのだ。……そう考えるとやっぱり完結してから見るべき作品だよなぁ……前振りだけ連打されてお預けって、新手の拷問じゃんね。一応、アニメとしては節目っぽいところで終わらせてくれたのが情けなのだろうが……いや、全然節目じゃねぇよなぁ。何も解決してないしなぁ。

 とりあえず、アニメ2期があるかないかはわからないが、原作が完結したらそこまでは見届けないと思ってます。誰か、終わったら教えてね。

 

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「スキップとローファー」 6→7

 やぁみんな! 元気に自己紹介できるのは嬉しいことだよね! P.A.WORKS大好きおじさんだよ! 大好きって言えることは素晴らしいね!

 というわけで、いくらか落ち着いたタイミングでの総評。まぁ、毎週感想書いてる作品は例によってあんまりまとめることもないのだけど。じっくりゆっくり描写する必要がある作品をP.A.に回してもらえて、細やかな演出による気遣いが光る出合監督が起用されたってのは本当にありがたい話でね。渋い作品だし、クリエイターの触り方次第で本当に天地の差が開く題材だったんじゃないかしら。こんなに綺麗な作品にしてもらえて本当に感謝。まだ大して原作コミックも多くなさそうだし、どうせ2期があるとしても相当先になりそうだからとっとと原作を買ってしまおうかと思ってるくらいです。

 せっかくなので何か1つくらい話題を持ち出しておくと、今作における最大の注目ポイントは、本当に「特別じゃない」っていうことを徹底させた部分じゃなかろうか。いや、もちろん聡介のキャラなんてのはかなりのスーパーマンだし、漫画的な装飾は散りばめられてるんだけど、1クールの物語を通じて、実は事件らしい事件なんてほとんど起こってないのよ。聡介をめぐるあれこれも火種になってるのは過去の話だし、今を生きる美津未や聡介の周りにあるのは本当に普通の日常だけ。強いて言うなら、美津未からしたら能登から東京まで出てきたことが最大の事件といえば事件なのだろか。

 そうして「ふつーの日常」の中にちょっとずつドラマの流れが生み出される様子を見ていて、本当に人と人とのコミュニケーションってのは特別さに満ちているんだな、ということを痛感させられる。善いとか悪いとか、優れてるとか劣ってるとかいう話じゃないんだ。みんなしてちょっとずつ違うところがあって、それを認め合ったり、分かり合えないところにコミュニケーションが生まれる。生まれる摩擦に心を砕き、時に諦め、時に努力して歩み寄るのが友達。そうしてお互いを尊重して作り上げられる関係性の中に、いろんな幸せが詰め込まれている。本当に当たり前で、ありきたりな日常。そこに適宜フォーカスをあてることで、気づけば身を乗り出して見たくなるようなドラマが出来上がっている。今期はほんとにいろんなラブコメがあったけど、今作は「ラブ」要素を除いても「青春」に満ちており、本当に多角的な楽しさがある作品になったんじゃなかろうか。

 P.A.WORKSよ、別にこの方向性で良作を量産してもらえればおじさんは満足だぞ。そりゃまぁ、1年に1本くらいはトチ狂ったようなオリジナル自社アニメも作ってほしいけどさ。

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「異世界召喚は二度目です」 4→4

 立て続けに視聴継続なろう。「ワンターンキル姉さん」と本質的に何が違うかと問われると……シリアス度合い、かな。

 今作最大の美点は、「ちゃんと完結した」こと。新番チェック時にも確認したが、こちらの小説は全5巻と比較的コンパクトにまとまっており、アニメの方も1クールでちゃんと完結している。まぁ、冷静に考えて小説5冊分がアニメ1クールで終わるのはおかしいので相当はしょられているとは思うのだが、筋立てがすっ飛ぶのはなろうならデフォなのでそこまで驚きゃしない。一応今作は駆け足な雰囲気はありつつも、ちゃんと収束すべきところに落ち着いた感があり、なろうにしてはレアな「ちゃんと終わらせたアニメ」になったのでその点だけでも心象は良い。これで映像部分がもうちょっとパリッとしてれば点をあげてもよかったのだが……「ありがち異世界ファンタジーバトル」の描写、どうにも作り手側もあんまり心血注いで作り込もうとはしないっぽいんだよな……。

 キャラとしてはクレイジーサイコホモが良いアクセントになっていたし、「あ、そう言う展開なら納得」とフォーマットを成立させてくれた。私の中のなろう観ではマジで「2回目って言ってる意味1ミリもないやんけぇ!」みたいなレベルでもおかしくないと思っていたので、「あ、2周目だった意味がちゃんとある!」っていうだけでもありがたく感じてしまうという。ハードルを下げれば下げるほど、人には優しくなれるけど人生の潤いは減る気がするわ。

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