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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ポプテピピック 第二シリーズ」 ―→5

 最終回が仮面ライダーギーツよりも面白いの草。ちょうど来年の戦隊が発表されたけど、みんなして新戦隊よりも「そんなことよりドンブラどうやって終わらせるつもりだ!」しか気にしてないのも草。

 なんやかんや言いつつ、2期目もクソアニメのプライドを守りながらあっという間に1クールを走り抜けましたな。基本的な印象は何も変わってなくて、個人的にはこういう声優での遊び方はあんまり好きじゃないので苦々しい顔で観てるし、ボブネミミッミが生理的に無理なので挟まったタイミングでは顔を背けることも多い。1期の頃からのお約束には「寒いなぁ」と思いながら見る部分も少なくない。だが、それらを存分にネガティブに捉えつつも、その傍らでしっかり爪痕を残す仕事を残しているのも事実で、視聴中に思わず目を奪われて「なんやこれ」と言わされたらやっぱりそれは我々の負けだ。これはもう、原作がどうこういうことはホント関係なくて、アニメスタッフがどれだけ命懸けで悪いことに加担できるかどうかの肝試しみたいなもんだと思ってる。そして「思いついた上で実行する」ということの大切さ(そして取り返しのつかなさ)も教えてくれる。アニメ業界が足並みを揃えてこういうアニメに肯定的になるべきではないと思うが、年に1本か2本くらい、問題児が紛れ込む分には個性の範囲内だろう。

 

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「ヤマノススメ Next Summit」 ―→6

 登り切ったわねぇ……。ゆるくない方の山アニメ、想像以上にがっつり山。

 これがシリーズ初の30分枠だったとは思えないほどの横綱相撲。余計な小細工無しに、とにかく「山登り」というテーマだけをストイックに描き、その景色だけで結果を残した。考えてみりゃ、こんだけ真っ当に「趣味アニメ」を貫き通せる作品ってのも珍しいのかもしれない。3期目には賛否あったシナリオラインも、むしろあのタイミングで「それなりにシリアス要素も多めで」みたいなこの作風に馴染んだおかげだろうか、「山を舐めるなッ!」という警告も合わせて、真摯に山と向き合う姿勢は真っ正直で見応えのあるものになった。いや、別にそこまでガチで登山に命懸けって訳でもないけどさ、「女の子が趣味やってきゃっきゃうふふしてれば満足なんだろお前ら」みたいな誤魔化しでは終わらせない、という意気込みは感じられたのよね。何気にあおいたちの登山グッズとかもレベルアップしてるし、ゆるふわ女子高生登山から、「ゆるふわ」が抜けるくらいのレベルには到達してるんだと思う。

 それが作品の描写として反映された部分はいくつもあるが、分かりやすいところでは「どうやって作ってんの?」と話題を呼んだ背景美術がある。今作のタイトルは「山のすゝめ」なわけで、その主役はやはり山なのだ。実写とまごうとんでもねぇ背景に彩られ、あおいやひなたの体験する「山」が画面にも鮮烈に映し出される。きちんと1シーズンを走り切るだけの体力もあり、作画部分では「綺麗」と「かわいい」をしっかりと維持してくれた。あとは吉成鋼のありえん作業量が成し遂げた毎回のエンディングな。どうみても趣味丸出しやんけ、みたいな映像もちらほらありながら、毎回最後まで興味を引っ張って楽しませてくれるエンディングの景色は作品の本質に噛み合いながら、魅力を増幅させてくれていた。「ただひたすらに描かれた景色が何よりも魅力につながる」っていう構造は、最近の作品だと「スーパーカブ」にも通じるものがあったかもしれませんね。

 あおいが大願を成し遂げ、ひとまず作品としては大きな節目を迎えることが出来た。この続きがあるかと言われると難しいのかもしれないが……僕らのゆかもこは永遠に不滅です。

 

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「忍の一時」 6→4

 わざわざオリジナルアニメで今更「現代忍者もの」なんてジャンルに踏み込んだ作品だったので、「なんでそんな茨の道を……よっぽど勝算があるのか?」と思って期待票を投じては見たものの……なんか、思った以上に「ふつーの」作品になってしまった。

 正直、落ち度はほぼ無い。シナリオだって1クールで綺麗に収まっているし、映像作劇部分についても終始安定していてマイナス要素が無い。起承転結を押さえたとても無難な作品には違いない。違いないのだが……観てて何も残らなかった。多分、一ヶ月も経ったら作品そのものの記憶も消えてしまうんじゃないかと、そんな不安さえ覚えるくらいに無味無臭の作品だった。改めて「何でそんな茨の道を?」という疑問が首をもたげる結果である。「忍者」がテーマなので隠密行動からの知謀策謀、裏切りも交えた血も涙も無い情報戦が繰り広げられるのを期待する。実際に裏切り裏切られは作中で何度も描かれているのだが、何とまぁ、その中核に現れたのは「自動裏切り装置」とでも呼ぶべき生まれ持っての裏切りマシン作成プロジェクト。「現代戦ニンジャ」というコンセプト自体が割とネタ要素なので「どないやねん」と思いながら数々のメカニックを見守ることになるのだが、製作側はどうやらそうしたガジェットをフル活用して真っ当な人間ドラマをやりたかったらしい。この食い合わせがどうにも座りの悪いものになっており、どういうテンションで見守ったらいいのかが最後までよくわからない。「メカ+ニンジャ」という組み合わせについては最近どこぞの次元で振り切れた事例をたっぷり見せてもらったので、トンチキ具合についてもそこまでトンデモに振り切れているわけでもない。「はみ出さないよう」に安全なルートを選んだ結果、際立った味わいに辿り着けなかったということなんじゃなかろうか。

 まぁ、だからとて何をするのが正解だったのかはよく分からないのだが……オリジナル企画って、三振かホームランかでいいと思うのよね。いや、三振ばかりだとどんどんやるせなくなるけどさ。

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「新米錬金術師の店舗経営」 5→5

 最終評価の時期なんですが、最近この時期になると毎回憂鬱なのが、「こんだけ大量にあるなろう作品に、全部違う評価書くのって無理じゃね?」というごく当たり前、かつ自業自得な事実。もちろん1作ずつ全て真剣に観てれば細かい違いが見つかるだろうし、何かしらのコメントは残せるのかもしれないが、正直、全てのなろうを真剣に観続けたら先に精神に異常をきたしてしまうと思うので、ほとんどの作品は横目で眺めるしかなくなる。するとディティールへのコメントなど残せず、全部「なんかなろうだった」という感想だけで終わってしまう。私のアニメ視聴は、何を目指しているのだろうか(今更? ほんと今更?)。

 幸いにして、今作は有象無象のなろうストリームの中では多少なりとも差分を見出すことができる作品だ。転生でもなんでもないので主人公の匂いがいくらかでも抑えられているし、テーマの中心を「店舗経営」に置いているため、目線の向け方も他のなろうとはちょっと違う。一番わかりやすいのは次回予告(に当たる部分)で出てくる収支決算で、あんまり意味はないとはいえ、一応はサラサの生きていく目的が確認できるので試聴を続けるためのとっかかりくらいにはなる。個人的に一番楽しかったのは最序盤に仲間連中を引き入れる際の流れが「瀕死の冒険者に薬物を与えて人命救助する」→「救急だったので意思確認もそこそこに投薬を行ったが、高額の薬物の費用を借金として背負わせることになる」→「返済を理由に、周りに仲間達が増えていく」という流れ。単にチートに物を言わせて理屈抜きのハーレムを作る展開よりかはこちらの方が納得いくし、「人の命がかかってたのに金がどうこういうなんてひどくない?!」という文句に対し、「ハァ? 高いもんは高いやろが。私の勝手な自己満足で薬価を下げたら錬金界隈のみんなが迷惑するから線引きはせなあかんねん!」という返答をしており、きちんと錬金術師としてのよって立つところがあるというのも良い設定。銭ゲバとかではなく、純粋に「目指す錬金術師になるため」という目標から経営も、冒険もモチベーションが維持されているのが分かるのだ。

 そうして、世界設定は決して手抜きではないだろうし、それなりに厚みも感じるものなのだが…………でもやってることは最終的になろうなんだよな……。錬金術が特徴とか言っても、結局サラサが思いつきで言ってることを全部「事実」として受け止めなきゃいけないだけで、そこに興味を引くような「錬金の不思議」は無い。「アトリエ」シリーズなんかの面白さを考えるに、やはり「これとこれを組み合わせてアレを作って、アレが溜まったらさらに高級なあっちが開発できて……」みたいなロングタームプランが魅力だと思うので、目の前にある材料で「こんな超強いものができます」だけじゃ面白いとは思えない。

 どっかで味わったことがある感覚だな……と思ってちょっと考えてたのだが、アレですよ、「ソシャゲの冒頭、チュートリアルでひたすら指示された通りにコマンドを進めるだけのくだり」に似ている気がする。割といい喩えだと思うんだけどどうだろう。「まずはこっちをタップしてみましょう」「それを拾ったらこっちにドラッグして、進化させたら次は装備を選びます」みたいなのを、理屈も選択肢もわからずにただ指示された通りに実行していくだけの虚無の時間。そこで「ルールを覚える」のがゲームでは大事なんだけど、アニメはそのくだりをただ見守るだけで終わってしまうので……もうちょい冒険そのものの面白みがあれば違ったのかなぁ。

 まぁ、それでも「嫌悪感が特に無い」というのはなろう系にしては快挙ではあると思う。続きが観たいとは1ミリも思わないが、帰ってきたらそれはそれでまた横目で見守るくらいはするかもしれない。まぁ、その頃には「こいつ誰だっけ? 能力が平均値なんだっけ? 防御力に極振りしてるんだっけ?」くらいの記憶になってる気がするが。

 

 

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「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました」 4→4

 やっぱ不思議な文化よねぇ。なろう系はなろう系なんだろうけど、悪役令嬢ものはまだテンプレが見えないので、良く言えば先が読めないので視聴モチベーションが維持できる。ただ、正直なところは「訳わけんねぇ理屈で動くもんだからついていけない」。

 先にアニメとしての大雑把なクオリティで言えば可もなく不可もない出来。大崩れすることはあまり無かったし、「乙女ゲー」の世界ということでキャラの顔の造形なんかはそれなりに力が入っている部分も多い。ただ、1枚絵としては成立しているがそこ止まりであまりアニメとして刺激的な見せ方は求められていない媒体ということだろうか。なろうデザインでも「盾の勇者」とか、一応アニメで見せようという作品もあるにはあるはずなのだが……今作はそこまでの予算はつぎ込まれてるようには見えない。

 まぁ、見てて不快感が湧かないレベルなら別に構わないので、あとは具体的に筋書きの話。思ってたよりも右に左に振り回されるストーリー展開になっており、「魔王」という概念も十把一絡げの産廃なろうとはちょっと違うし、そんな魔王をうまいこと自分の保身のためにフル活用してやろうという主人公の思考パターンも、見方次第では面白い部分もあるだろう。例えば唯一の比較対象である「はめふら」の場合は悪役令嬢なんてタイトルは名ばかりでさっさと「土いじりが趣味の変な女」に成り下がったが、今作のアイリーンの場合、「ゲームの知識があるから小狡い立ち回りができる」というアドバンテージは、作品内人物から見たら確かに悪辣にも見える。「悪役令嬢役から逃げ出す」のではなく、「悪役令嬢らしい立ち回りをしつつ、その結果として別方向での成り上がりを目指す」という方向性が新鮮。これならまぁ、わざわざタイトルに冠する意味もあるとはいえる。

 ただ、やっぱりこの「ゲーム世界でフラグをへし折る」という大義名分が最後までピンと来なかったんだよなぁ……途中で登場するライバルが「もう1人のゲーム外人物」であり、2人もメタ視点が導入できるキャラが紛れ込んだら、もうそれはゲームとして成立しない気がするのに、都合のいい(もしくは都合の悪い)タイミングで「はい、ゲームのシナリオに戻るからねー、あんたは破滅するかもしれないからねー」とか言い出すのである。メタネタってシナリオに説得力を持たせる時にすごく取り扱いが難しい素材だと思うのだが、その部分に関しては完全に「お約束」で処理しようとしていたのでちょっと雑な印象は拭いきれなかった。

 あとはまぁ、やっぱりこの手のヒロインの「あたしってサバサバしてるから男なんて勝手についてくるでしょ」的デザインって男受けしにくいよね……別に粗野な言動をしてる人間に惚れるわけではないからね……「おもしれー女」を履き違えてる部分がちらほらあるのに、魔王の方にほとんど自我がないもんだから最終的には「まぁ、アイリーンがそう言ってるならそうなるんだろ」くらいで処理されちゃうのよね。そして最終回のクッソ適当なハッピーエンド……まぁ、これって原作はまだ終わってないみたいなので、アニメの強引なたたみ方だっただけでしょうけどね。

 悪役令嬢もの、もうちょい類型を見守りたい感はあるのだが、何はともあれ主人公が見てて楽しい子になることを願うしかないね。

 

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「アークナイツ 【黎明前奏】」 5→5

 いや終わるんかい。ごめん、全然想定してなかったから完全に油断してたわ。「どれ、そろそろ話も盛り上がってくるんだろうし、もうちょっと真面目に見ないと怒られるかな」って思ったタイミングで終わった。全8話なんて構成、誰が想定するかよ。

 というわけで、申し訳ないがお話の中身はさっぱり追いついてないし、結局この世界がなんなのかも考えることすらしていない状態なのだが、まー、多分一見さんが考えてもしょうがない内容だったんじゃないかな? ゲームをプレイしてる前提で、特にキャラの説明などせずにぶっこめるだけキャラをぶっこむ形の典型的なソシャゲアニメのデザイン。毎度毎度「名前すら覚えられねぇよ!」って匙を投げておしまいのやつである。ただ、幸か不幸か今作は匙を投げるまでは行かずに(一応は)最後までストレスもなく見ることができた。それもひとえに圧倒的な作画クオリティのおかげ。一から十までとにかく暗いストーリーなもんで画面はずっとどんよりしてるんだけど、暗いからって見づらくはならないというのがとても大事。単純な比較だが、同じように暗い画面でうんざりさせられたソシャゲ作品に「ドールズフロントライン」があり、あちらは本当に観てるうちにどんどん億劫になって投げ出してしまった。今作は作品に必要な暗さだし、「この明度でも一番綺麗で格好いい画面」がちゃんと作れている。この品質で本当に初心者向けで丁寧に見せてくれるアニメだったら、ゲームに興味を持たせて新たな顧客の参入口にもなったかもしれないなぁ、と思うとちょっと勿体無い。まぁ、多分原作ファンへのサービスっていう立ち位置の作品なんだと思うけどね。

 もちろん、わずか8話で全てが終わるわけもなく、第2期は既に発表されている。果たして現時点でぼんやりとしか掴んでない世界観を2期まで持ち越せるかどうかは微妙なところだが、もうちょい世界の幅が広がって盛り上がりが造られるなら、今しばらくお付き合いしてもいいかもしれない。

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「万聖街」 5→6

 今期ももう作品が終わる時期なのですね……。そして最初にお別れするのはこちらの作品。全6回と短いお付き合いだったけど、サクッとスパッと、あっという間にお別れするのはちょっと惜しい作品でしたね。

 内容は全然違うんだけど、楽しみ方が近かったのはもしかしたら我が敬愛する「47都道府犬」かもしれない。ショート枠でキャラベースのお話をサクサク見ていくこの感じ、短い時間の中にテンポ良くフックが入っており、見れば見るほどに愛着が湧いてくる。そして短いが故にクオリティを維持するのもさほど労力を必要とせず、毎回アニメーションとしての楽しさをしっかり見せてもくれる。元々「羅小黒」の制作スタジオってことで動画自体にも期待はしていたが、ドタバタギャグアニメで毎度刺激に溢れる画面を提供してくれたのは上方向へと嬉しい誤算。特にわざわざレビューした「予算全部注ぎ込みました」回の楽しさは格別だった。

 くだんのエピソードでニールと魔王をめぐる「縦の」物語に決着がつき、そこで大きな流れはおしまいなのかと思いきや、そこからさらにキャラをどんどん追加していく貪欲さもお見事だし、日本語版のゴリゴリに容赦ないキャスティングで生み出される掛け合いの妙も尻上がり。アニメの作りがアメリカ産と全然違うので、リップシンクの合わせが日本語向きなのかも。本当にちょろっと出てきたゲストっぽいももあたりががっつり爪痕残せたのは嬉しいですね。飲んだくれ沢城キャラ好き。

 この辺りの楽しさはきっと万国共通なんだろうとは思うが、それがワールドワイドに共有できるデザインってやっぱりまだまだ貴重。今後も中国アニメの躍進には期待したいですね。日本もうかうかしてられない。

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「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」 5→6

 これをもって、ようやく今期の最終評価がゴールイン。東映ショックのおかげでだいぶ放送期間が長引いてしまったのでどうなることかと思ったが、どうやら100話ぴったりで完結ってのは最初から狙っていたようで、無事に他の番組とそう変わらないタイミングでの終了とあいなった。今期執筆した番組感想は42本。これは春クール時とほぼ同じ数字であり、まぁ、平均的な数ではあるだろうか。結局コロナ後もある程度体制が戻ってからはアニメ本数が減る様子はないんだよなぁ。いや、好きでやってることですんで、限界を感じるまでは頑張っていきたいですけどね。そうでなければ、こうした渋いところで頑張っている作品に触れる機会も減ってしまうだろうし。

 というわけでこちらの作品。とにもかくにも「最後までほぼクオリティを保ったまま走り切った」というだけでも賞賛に値する。「封神演義」などで完全に負の文化になりかけたジャンプ系アニメのリバイバルプロジェクト。よりによって東映制作の朝番組枠という不安定の代名詞みたいな枠で始まってしまった時点で色々と不安視される向きもあり、「今時の子供たちが喜んでみるとも思えないし、おっさん向けの懐古作品としても中途半端になるのでは?」と存在意義に疑問が出ることも多かった。しかし、そんな不安は製作側も初めから抱えていたものだったのだろう。100話という枠を最初から設定したのも、ゴールをはっきり定めて目標をはっきりさせるため、そして、限られた枠の中で作品を成立させるために最初から統制を持って制作を続けられるようにするためだったのだろう。もはや2年間も放送され続けるアニメが珍しくなってしまった現代、ロングランアニメの旗手である東映は、見事にプロジェクトを成立させてくれたのである。

 まぁ、最初に書いた通りに私は今作をそこまで熱心にフォローしていたお子さんではない。最初から最後まで読んでいたはずだし、子供心に好きだった記憶もあるのだが、それでも記憶が薄れており、正直言えば視聴中に「こんな展開あったんだっけ!?」と驚くこともしばしばあった。そんな状態なので「原作と比べてこう」みたいなことは書けず、世間的には「100話でも割と端折った部分があった」ってなお話にも「そうなの?」くらいしか言うことがない。それってつまり、初見の視聴者から見れば今作には特に不足は無かったということにもなるはずだ。設定が多いお話なので説明に台詞を重ねることもあったが、それが特にしつこいという気もしなかったし、アクションシーンは毎回力を入れて描写されていたので中だるみも気にならない。古のジャンプ漫画的なテイストはしっかり活かしつつ、ドラゴンボール的引き伸ばしとは無縁のテンポの良い作劇。「なんだ、ちゃんとアニメ化できんじゃん」と、数々の過去の亡霊を振り返りながら集英社を見直すきっかけになったんじゃなかろうか。まぁ、何度も書いてましたけど、「ちゃんと作ったアニメは金になります」からね。

 最後に改めて、2年間お疲れ様です。

 

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「シャインポスト」 6→6

 というわけで、終了までだいぶ時間がかかってしまったが、なんとかゴールまで辿り着けました。ひとまずはお疲れ様。

 毎週感想を書いていたのであまりまとめることもないのだが、とりあえず画面のクオリティの高さが保証されているおかげで安心して見ることができた。「ウマ娘」のスタッフが制作しているということで、単なる「かわいらしいアイドル像」だけでなく、全力で歪めまくった顔芸なども無駄にこだわり抜いたキャラデザで鋭く描かれており、まさに喜怒哀楽、感情の振れ幅の隅から隅までアイドル人生を堪能することができる。「クドい」絵柄には違いないので多少客を選ぶ部分はあったかもしれないが、ヒかれるのも恐れずにやりたいことに全振りできる采配はお見事である。

 そして今作の場合は何と言っても少年漫画的に振り切った設定の妙。「輝く嘘」の設定ももちろんだが、アイドルモンスター・青天国春という主人公を生み出したことにより、これまでとはまた違った視点からアイドル業という生き残り競争を描くことに成功している。「結局春の何がすごいのかいまいち分からんかったやんけ」という意見もあるかもしれないが、そこはあまり重要ではなく、本作で見せたいのは「もし、完全無欠で他者を置いてけぼりにするくらいの圧倒的カリスマが生まれてしまったらどうなるか」という実験的なドラマである。そこはもう、サイヤ人が強いのと同じで理屈は必要ない。「そういうものだからそうなのだ」という強引極まりない認定を出してしまったおかげで、その後は余計なことを考えずに「春をめぐる人間模様」に集中することができるようになったのだ。強いもの、「輝く道標」が明確であればあるほど、周りでそれに照らされる有象無象の輪郭が際立つことになるし、そこに落とされる影もまたはっきりと形を見せる。「アイドル業界の光と闇」って言葉は他の作品でもちょいちょい出てくることはあるが、こういう形での「闇」との戦いというのは、ありそうでなかった切り口であった。まだまだアイドルアニメにも可能性ってものが残されているのかもしれない。

 欲を言えば、やっぱり紅葉にワンエピソード割いて欲しかった気はしますね。5人でTINGSとはいうものの、結局彼女だけが「踊れるアホの子」で終わってしまったので……まぁ、理王編とかで善い子なのはよくわかったけどさ。周りのキャラの配置が濃いので、今後もさまざまな広がりが期待できるかもしれない。さて、何か次なる展開はあるのかしら?

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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