最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」 5→6 春は別れの季節でございます。巡る季節の中で、アニメとの別れも続々やってくる。今期一本目の最終回を迎えたのはこちらの作品。ひとまず1年間お疲れ様でした。 いやぁ、いい「2作目」になってたんじゃないでしょうか。前作のテイストは踏襲しつつ、新主人公たちのチームが先輩たちと比べてどれくらい盛り上げられるかと不安視していた部分もあったのだが、きちんと若者たちが若者たちで新たなシンカリオンの物語を紡いでくれた。キャラの賑やかさは前作以上で、各種シンカリオンパイロットが集まりながら、少しずチームとしての結束を高め、さらに敵方であるテオティとの交流を深めていく。敵性勢力との対話と交流は前作でもガッツリ描かれていた部分で、キトラルザスとの関係性も心温まる良いエピソードだったが、今回はアブトという予想外の立場に立たされたサブ主人公が新鮮さをもたらす良いハブの役割を果たし、マンネリ化を防ぎつつ、きちんと「Z」との物語を作っていた。まぁ、その分本当の主人公であるシンのキャラがちょい弱めになったかな、と思わないではないが、ハヤト以上に博愛と「他者への理解」をモットーとした精神性は充分に主人公の責務を果たしてもいた。このハヤトのまっすぐな正義とアブトの複雑な生い立ちによる向上心という組み合わせが、今作最大の見どころと言えるだろう。ロボットものとしての仕上がりも上々で、阿漕な特殊合体もバリバリこなしながら、いちいち新たな機体が登場するたびに盛り上がるデザインはずるいといえばずるい。メカのテコ入れ、キャラのテコ入れが1年間続ける作品として手抜かりないのよね。「シンジくんやミクさんを超えるとんでもキャラはないやろ」と思ってたらぬけぬけとメーテル加えるのは笑ってしまった。 そして個人的に嬉しかったのはやっぱり前作キャラの扱い。ガンダムSEED現象を懸念すると腫れ物のように扱われがちな「前作キャラ」だが、程よいところで程よい活躍をさせるにとどめて、それなりに存在感を示しながら直接ストーリーの中心に影響を及ぼさないという距離感になっている。その上で「ハヤトはちゃんとハヤトの人生を送ってるんだなぁ」と分かるぐらいには言及されているし、セイリュウが生き生きと鉄オタやってる様子とか、なんだかんだで一番ガッツリ絡んだのがゲンブさんだったところとか、前作ファンからすると「そうなるよなぁ」みたいな納得感のある配置が良い。まぁ、一番好きだったのはソウギョクさんの立ち位置だったけどな。 「対話と融和」というテーマを掲げ、子供さんの情操教育にもばっちり見あったお手本のようなドラマ作り。仮にここから未来の鉄オタが量産されたとしても、それは決して悪いことではないのです。たぶんね。
PR 「鬼滅の刃 遊郭編」 ー→5 終わりましたな。11話という微妙な話数だった上に始まる時期が変だったもんで、シーズン途中での最終回という変則日程に。こんだけのわがままなスケジュールが許されるのも鬼滅ならではなのだろうか。 点数を見て分かる通りに、なんかこう、思った以上に刺さらないエピソードだった。今シーズンを見せられて改めて思うのは、「まぁ、普通のジャンプ漫画なんだよな……」ということ。シナリオ部分に捻りはないし、努力で友情で勝利のバトル漫画なのだから、余計なことをせずに素材の味をそのまま味わうしかないのである。 今作を評する上で必ず取り出されるのは作画のクオリティで、そこが凄まじいことに異論はない。金・時間・人員のすべてがかかっているのだろう、この看板を意地でもおろしてなるものかというスタッフの必死さが伝わってくるし、これが作れたからこそ鬼滅が鬼滅になれたのだとも思う。ただ、個人的にはクオリティの高さを認めてなお、「それってこの作品に必要なものだったのかしら?」という疑問が付いて回る。作画の議論などで「ufotableって撮影処理でエフェクト描き足してるだけなんだぜ」みたいな話を目にすることがあるのだが、正直そこはよく分からん。わたしゃ作画の難しい技法の話は知らんし、大多数の人が見た目に「すげぇ」と思うのなら、それはすげぇ作画でいいと思う。ただ、私もそこは「すげぇ」と思いつつも、それだけで作品の評価が決まるもんでもないよね、と思ってるだけだ。そしてさらに正直にいうなら、途中で飽きたのである。どんだけごま油の風味が美味しいからって、無限にごま油だけをまぶされたらそりゃ飽きるだろう。どうにも、作画ではなく演出が単調なのだ。バトルの渦中、延々スローモーションで炭治郎が焦ってるシーンが多すぎた気がするんだが、あんまり見てて楽しいもんじゃない。ひたすら帯がビュンビュン飛んでる時間は、それを全て新鮮な感動で受け入れるには長すぎる。 結局そこが「必要なものだったのか?」という疑問。原作を読んだことがないのにで勝手な推測にしかならんのだが、この遊郭編って、そんなに大々的に取り上げて、大仰に描くようなストーリーだったんだろうか? 中心となる柱・宇髄は何か大きな特徴があるわけでもなく、忍びの者だからって、いざ戦闘になったら大人しく刀で斬り合うしかない。若手3人衆はなおさらのこと、善逸に至ってはもうずっと寝てるもんだから「睡眠中強い」とかいうよくわからん個性は無いも同じ。敵味方双方が、「みんな強かったけど、根性があって叫んだ方が勝ちます」というバトルなのである。まぁ、ジャンプ漫画なんだから別にそこはいいんだよ。ドラゴンボールの伝統を素直に継承してるならそれで問題ない。ただ、それならそこまで大仰に、大看板として出すのは違うんじゃないかと。単調なバトルをなんとか「それっぽく」見せているのがufotableの技術力であって、お仕着せに見せてしまうのは作品の性格の問題だ。 結局のところ、ドラゴンボールの伝統ってのは「引き伸ばしの伝統」でもあるので……無理くりコンテンツとして延命しようとした結果、こうして11話区切りですら間延びした印象になってしまったのだから、やっぱりもっとテキパキと進行してもらった方が良かったんじゃないかと思うのである。どうなんでしょうね。あ、1つ間違いなく褒めておきたい部分はあって、それが「久しぶりに純正の沢城妹キャラを作り込んでくれてありがとう」という部分。最近じゃなかなか妹役回ってこないからなー。今作の妹鬼、ムカつくトーンのおかげで非常に良い沢城キャラに仕上がっていました。こういう仕事もまだまだ問題なくできるんですよ。音響監督の皆さん、みゆきちに変な役をもっと回してください(ギャラは払ってください)。
「トロピカル〜ジュ!プリキュア」 6→7 どうもみなさん、プリキュア最終回でギャン泣きおじさんです。……いや、しゃぁないやん、あんなん泣くやん……。まなつ達の「別れたくない」っていう気持ちが「プリキュアが終わってしまう」っていう視聴者のエモと完全にリンクしてしまって……笑って泣けての良い最終回だったなぁ……まぁ、ネクストエイジへの接続がありえんくらいに適当だったけど……それもまたトロプリ。 めでたく、私の中では歴代プリキュアの中でもトップランクに入る1作となった。(一応断っておくと私がちゃんとプリキュアを視聴し始めたのはハートキャッチからね)個人的にはオールタイムベストには必ずGOプリを選出するようにしているのだが、GOプリ、ハートキャッチに比肩するくらいに楽しみが持続したプリキュアであった。おかげでロスのダメージがでかいでかい……。 何が良かったかを要素に分けて説明するのもなかなか難しいのだが、1つにはとにかく明るくご陽気に、タイトル通りの溌剌とした雰囲気を1年維持してくれたというのが大きい。どうにも暗いニュースの多いご時世、プリキュアくらいは底抜けに明るく馬鹿なことをやっていてほしい。その上で、別に不条理とナンセンスに偏るでもなく、きちんとプリキュアが見せるべきヒロイズムを全うし、ドラマパートも増し増しで見せてくれるシリーズ構成には大満足している。特に注目したいのはやっぱり敵陣営との物語かな。ベストにGOプリをあげてることからもわかる通り、やっぱり戦隊にしろプリキュアにしろ、敵サイドのドラマとの相乗効果ってのは大きいのでね。今作における敵陣営は「基本が後回し」っていうやる気なさすぎ集団なのでどうなるものかと思っていたのだが、きちんと関係性を育み、最終的にあまねく博愛を届けられる存在となっていた。チョンギーレさんだけ途中危ないシーンもあったが、エルダちゃんを筆頭に「根っこはいい子だったから最後には一緒に笑いあえる」っていうキャラに仕上がっていてよかった(まぁ、バトラーさんはしょうがないね……)。唯一心残りがあるとすれば、魔女様本人の物語はもうちょい筆を割いて描いてもよかったかなぁ、という部分くらいか。 でもまー、伝説のプリキュアにばっかりスポットを当ててしまうと、まなつ達中心の掘り下げに支障が出るかもしれないし、そこは無い物ねだりでしょう。敵との因縁もさっぱりすっきりだからこそ、トロピカル部の面々のドタバタをこれだけ堪能できたわけで。以前も1回どっかで書いたが、ここまで「メンバー全員が好き」っていえるプリキュアは初めてかもしれないんですよ。どれだけ好きになっても、流石にこれだけ人数がいれば全員に愛着が湧くようになるのは難しいし、たとえ好きだとしても推しとの差別化はできる。しかし、今作は本当に5人が5人とも良くて、誰がベストなのか選べないんですよ。押しも押されもせぬ近距離パワー型の突撃主人公まなつ。初登場から最後までとにかくカワイイがブレないさんご。高飛車さを控えることなく、ワガママを貫き通しながら立派に成長して女王の風格を見せたローラ。なんつっても百合子エピでの男前っぷりが異常だった頼れる先輩あすか。そして私の中では完全なダークホース、みのりん。毎週、オープニング冒頭の無表情で全力ダンスするみのりを見るだけで、強くなれる気がしたものである。最終回の寝顔の美少女っぷりにひっくり返りそうになったわ。こんだけ書いててもみのりんが最推しなのかと問われると「いやー、そういうことじゃないねんなー」となってしまう。どんだけ面倒なオタクだ。 とにもかくにも、これだけ愛着が湧いたってのはシナリオの手柄であり、緩急織り交ぜて見せてくれたポップな作画作劇の手柄。いつも通りの東映品質ではあったが、今作はユルく抜いてくるところまでが芸風みたいな部分があったのですごくポジティブに見守ることができました。1年間のトロピカる成分、本当にありがとう。最後にご唱和ください。 ビクトリーーーーーーーーー!!!!!
「ワールドトリガー 3rdシーズン」 ー→4 いや終わるんかい。改編期を超えたんで2クールあるのかと思ってたんだが、半端に14話という構成でいきなり終わった。もともとスタートが遅れてたり、最終回が例の津波騒動で一週間延期したなんて理由もあるのだが……最近はカレンダーも色々とカオスだなぁ。 もう前シリーズからあんまり真剣に追えてない作品だが、多分今期が一番ピンとこなかった。まー、「知らん」が累積していくんだから関心はどんどん薄れていくのが当たり前なんだけど、今回は特にシーズンまるまるランク戦だけだったので、筋立ての起伏が乏しくて盛り上がりに欠けたのも要因だった。ネイバー戦が絡めば、もうちょいバトルに緊迫感も出るんだろうけども。 私の周りには今作の熱心なファンも多いのだが、正直、アニメで消化している私にはこの作品の良さはよく分からない。今期は特にそうなのだが、基本的に実況による戦術解説やマップ表示などでバトルが進み、個々の必殺技なんかももともと同じリソースから発生しているせいか、なんか「FPSのゲームの武器選択」くらいの違いしかないので少年漫画的な刺激に乏しい。まぁ、そうして限られた要素でいかにかっちりしたタクティクスゲーを構築するかっていうのが見せ所なのだろうが、あまり真剣に追いかけてない身からすると、そこに魅力は感じづらい。ネームの多さを全て背負い込むと、どうしたってアニメの切れ味は鈍ってしまう。結局、「なんか知らんゲームの実況動画を見てる」くらいの感想になってしまうのである。登場キャラの多さ、ツールの細かい分類の多さなど、とにかくルールと設定が多くなって、その割にその差分から得られるペイが少ないので、あまり頑張って追いかけるモチベーションが起こらない。 まぁ、適当に観てるお前が悪いやんけ、と言われればそれまでだが……流石に5年以上前の記憶に真剣にアクセスするのは無理ってもんよ。
「最果てのパラディン」 6→5 今期なろうもこれにて閉幕。まぁ、1つ終わったところで第2第3のなろうが次々と襲いかかってくるわけだが……。ついでに今期の番組感想も一旦区切りかな?(もう、どのタイミングで何が終わるかよくわかってない) 今期感想は37本。いうてまだ頑張ってる方やろ。 さておき、こいつは割とちゃんとしてる方のなろう。序盤は本当に嫌味なく観ることができて、なんとも複雑なウィルの家族模様は普通に面白く、時には涙を誘うようなシーンもあった。タイトルの通りに、そのままずっとヘンテコファミリーが「最果て」で生活していたら、それはそれで面白かったんじゃないかという勝手な想像もできる。ただ残念ながらそれではお話も進まないので、ブラッドとマリーの2人に別れを告げ、ウィルは人里へと降りてしまった。 現代の人間と接している間も、メネルのキャラなんかは案外悪くないのでしばらくいい具合に「それなりにファンタジー出来てんなぁ」と思いながら見ていたし、神殿長の物言いなんかはなかなか含蓄に富み、ありきたりな異世界ファンタジーで終わらせてなるものかという意識も見て取れたように思う。ただ、そこからウィルが「強さ」について考える段になると、やはりお約束のオレツエー要素からのイキりが発生してしまい、ウィルの場合はそれが「自分は普通じゃない」というよく分からんネガティブ方向に進んでしまった。一応「自分基準で周りの人間を引っ張り回すと迷惑だから」という理由なのでキャラとしてはブレていないんだろうが、視聴者側としてはそもそもウィル目線で物語を追いかけていたものだから、あんまりウィルが特別すぎる存在だという認識がない。「いきなりそこまで思い詰められても……」という困惑が先に来てしまい、ちょっとラストの展開は飲み込みにくくなってしまった。まー、「つえー」の扱いってのはポジティブ過ぎてもダメだしネガティブなのも嫌味に映るし……なかなか難しいお題であるな。 とはいえ、少なくともなろう的な嫌悪感があったわけではない。まぁ、そもそも「転生」要素がほぼゼロだったし、途中からどうでもよくなってふつーのファンタジー作品になったのだから、なろうがどうこう言う意味もあんまり無いのよね。ほんと、なんでみんなスタート地点だけは揃えようとするのだろう……。自信を持って自分オリジナルを出せばいいのにね。
「闘神機ジーズフレーム」 4→3 そういやもう1本あったわ。今期のへなちょこCGアニメ。ただ、今作は「CGがへなちょこ」っていうよりも「CGを使った上でアニメ全体がへなちょこ」なのでちょっとニュアンスが違うのだけど。 はっきりとCGを使っているのはメカ戦と敵対勢力であるネルガルの描写が中心。そこは統制こそ取れているものの、CGにありがちな「何を中心に描きたいのかよく分からん画面」が多数展開されてしまい、残念ながらいまいち旨味にはつながっていない。かろうじて「とにかく数が多くてキモい」というネルガルの印象を与えることには成功しているかもしれないが、そこでぐっと画面の密度が上がるため、作画パートとの落差がより一層目立つ結果になってしまっている。そう考えるとやはり「シキザクラ」の全編まとめたCG意識ってのは正しい方向性だったのかもしれない。 シナリオ部分に関してもあんまり見るべき点はなく、せっかく「女の子だらけのロボットアニメ」という売りがあるのに、パイロットスーツで搭乗してるシーンがメインなのであんまり可愛らしさを前面に押し出す機会がない。せいぜい主人公と姉の関係性くらいが見どころだろうが……このキャラデザだとそこまで身が入らないしなぁ……残念ながらあまり記録にも記憶にも残らなそうな作品であった。 今作は全編を中国のスタジオが作っているというのが注目ポイントだったが、その結果がこのクオリティというのはいささか複雑な気分である。「中国アニメが日本を侵略!」みたいな文脈が増えてきた昨今、いうても中国のスタジオだってピンキリ。日本で言えば京アニみたいなスタジオがあるのも当然だし、その逆に○○○○みたいなスタジオだってあるだろう(空欄にはあなたの思う好きなダメスタジオの名前を入れてください)。これまで日本に入ってきた「天官賜福」みたいな作品ってのは、どちらかというと「中国における京アニ寄り」みたいなところだったと思えば、まだ安心できるような気もする。もちろん、そうして下ばかり見ている姿勢がよろしくないのはわかっちゃいるが。とりあえず、現在の日本では隣国も合わせて以前よりもアニメ制作を行うための選択肢が増えているのは間違いないだろう。日本がどう、中国がどうという区別ばかりしていても進歩はなく、今後はこれらの資源をいかに高品質なアニメ制作に活用できるかという時代になってくるのかもしれない。
「シキザクラ」 5→4 今期「テスラノート」と双璧を成すへなちょこCGアニメ。ひっくい双璧やな。 「テスラノート」と違い、こちらはいわば同人作品の延長線上にあるようなもので、「名古屋のご当地企業が頑張ってお手製アニメを作ってみた」という制作事情がある。いわば専門学校の生徒による作品みたいなもんであり、市場に居並ぶ他の作品と比べるのは酷というもの。とはいえそれなりに画面作りは頑張っており、CGの使い方だけで見れば「テスラノート」よりも上だったんじゃなかろうか。変身ヒーローものにするというのも(少なくとも画面構成上は)正解で、アクションシーンで細かいキャラ作画をつける必要がなくなり、負担と違和感の軽減に成功している。まぁ、その分戦闘パート以外のところでの拙さが際立つことになってしまうわけだが……。ちゃんと1クールのアニメを成立させたというだけでも頑張った方だろう。 ただまぁ、そうした事情と評価は切り離して考えるべきであり……やっぱりこの作画ではお話に没入するのは難しいなぁ。割と真っ当なヒーローアニメをやっていたと思うのだが、ところどころに紛れ込むへにゃっとした作画のせいでどうにも真面目になりきれなかった。鬼や鎧のデザイン性だけで見ればもうちょい格好良くキメられた可能性もあったとは思うのだが……やはりそこには大きな壁があるってことなんだろうなぁ。中の人達も専門声優ではないためにちょこちょこ気になる部分もあり、本当にいろんなところが「頑張ってんだけどあと一歩」だった。 でもまぁ、あんまり悲観するような結果でもないだろう。ちゃんと地方の力でここまでできるということがわかったのだから、あとは今作の反省を活かしてのトライアル&エラーである。名古屋発アニメ文化の第一歩として、今作が記念碑になるような……そんな潮流が生まれたらよいね。
スローライフしてろよ。……いや、実際にスローライフやられたら「何だらだら生きてんだよ」って文句言ってた気もするけど……単になろうヘイトをこじらせたジジイに成り下がってしまうじゃないか。 とかいいつつよく見たら加点している。今期は「進化の実」という素晴らしい比較対象があったおかげで「こっちは随分まとも! 面白くなくてもムカつかないだけで大事!」という優しさを胸に抱くことができるようになった。実際、今作はそれなりに独自設定というか、テンプレで終わらせちゃいけないみたいな目的意識を感じることはできて、「加護」の設定やら勇者の扱いやら、最低限世界のありようを考えようという意思を感じることができる。「追い出された」やら「スローライフ」やらもいっぺん退陣した主人公が戦場に戻るための舞台設定というか方便みたいなもので、そこを起点にして描きたいものがあるならば物語は成立している。ただまぁ、それが面白いかどうかは別問題ではあるのだが……。 妹勇者ちゃんは割と可愛らしく、彼女の抱えた苦悩と主人公が向き合う展開だけを考えればちゃんとお話はまとまっている。序盤に「結局勇者ってなんやねん、主人公は世界の危機を回避するためのパーティーから逃げ出したのになんで偉そうにしてんねん」という不満を持っていたわけだが、その辺についてはそれなりに解消もできた。ただ、それ以外のキャラの配置はやっぱり匂い立つなろうテイストが消しきれないというか……一番キツいのは脳みそ空っぽでくっついてくるエロヒロインの方なのよね……あいつにもうちょい思慮が感じられれば、「スローライフもの」っていう側面にももうちょいゆとりが持てた気がするんだけど。エロが必要なのは分かるのだが、なろう小説って元々そこまでエロで売ってる媒体なんでしょうかね……。 とりあえず、私の中では「大空直美列伝の1ページ」として刻み込んでおこうとは思ってます。「勇者そらそら、従者にくぎゅう」っていう配置、それだけで人心が危うい。 「境界戦機」 5→4 というわけで、今期(も)様々な作品がしのぎを削ったロボットアニメの最有力候補……だった作品。うーん? 頑張って作ってるのは分かる。放送前からプラモの展開が始まり、視聴者に媚びぬ硬派なロボットデザインと戦術描写で魅せようというコンセプトだったのだろう。その意気やよし、であるが……あんまり実ってないような……。 何が一番ピンとこなかった理由なんだろう? 個人的にずっと引っかかり続けているのは、「結局、今日本がどうなってるかよく分からん」という部分。そりゃ「こんな便利なAIたまたま拾ってんじゃねぇよ」とか、「偶然3人の少年少女が同じようにAI付属機拾ってるのに敵軍が何一つそういうものを使ってないのはどういうことだよ?」とか、メカ部分についての疑問も多々あるのだが、そうした疑問を突き詰めると「この世界の戦争、何が起こってるの?」が分からないというのが一番の問題なのだと思う。個人的には四国でゴタゴタしてるあたりまではそれも飲み込んで観られていたのだが、四国脱出後にメカごとどさくさでレジスタンスに統合されていく展開が、「支配されてんの? どういう体制なの? 誰が何をしたいの?」という混乱を助長してついていけなくなってしまった。「敵軍」と呼べる存在が多々あり、それら全ての思惑が一致していないというのも徒にややこしくしてしまう原因かもしれない。とにもかくにも、まずこの世界のメカのスタンダードな設定を提示し、そこから主人公機が何故、どれくらいスペックが上回っているのかを見せるっていう手順が必要だったんじゃなかろうか。 メカ設定、世界設定に理解が及ばないと、画面で何を見せられたところで上滑りしてしまうのは致し方ないし、正直そこまで飛び抜けた描写があったとも思わない。ロボットアニメの新時代はまだまだ遠そうである。
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HN:
Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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