最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ダイオウイカ強すぎワロタ第5話。ちょうど今更ながら録画していたNHKのダイオウイカ特番見た直後だったから衝撃もひとしおですわ。海底鬼岩城ってフィクションじゃなかったんだなぁ。 今回も監督コンテ回。流石に贔屓が過ぎる気がするが、やっぱり監督コンテ回はどこか締まった印象になる気がする。今回も、序盤の戦争が云々言ってるおおざっぱなところでシナリオラインの切れ切れ感には辟易するのだが、それでも魔王と女騎士の対話シーン、そしてクライマックスとなる魔王と勇者の痴話喧嘩からの仲直りのシーンなど、画に動きが少なくなって間合いの取り方が大変そうなところになればなるほど、演出の細やかさが見えてくるようである。やっぱりエロさを求める方向性でこそ真価が発揮されるんだろうなぁ。でもまぁ、今回はダイオウイカのシーンなんかも大きさが見て取れて面白いシーンだったし、全体的に画面の完成度は高かったんじゃなかろうか。 シナリオについては、もうこの際とやかく言うこともないだろう。個々の要素としては言いたいこと、やりたいことは分かるのだが、流石に浅薄な部分が目立つ気がするし、ひょっとしたら原作ではある程度しっかり作っているかもしれなくとも、アニメ脚本としてはばさばさと飛びすぎである。今回ならば王国遠征軍が完敗する展開なんかがあまりに馬鹿馬鹿しすぎるし、大切な魔王と女騎士の和解のシーンも、本来ならばもっとたっぷりと尺を取って見せたいところ。時間的な制約のせいで非常にあっさりと「やらなきゃいけないこと」だけを描いてしまっているので、非常に勿体ない。おそらくAパート終わりの「花を愛でる」シーンなんかでそれなりの伏線を張っているのだろうが、ちょっと急ぎすぎていて今ひとつ効果が出ていないのである。他にも、メイド姉妹が魔王とメイド長にプレゼントを贈るシーンとか、もっと事前に彼女たちの絡みを描写してからゆっくりやった方が意義深くなっただろう。実際のところ、1年もの間家事手伝いに従事していたはずなのにメイド姉妹がなんだかよそよそしく見えてちょっと不思議だった。流石に1年も働いていてメイド妹がメイド長を「めがねのおねーちゃん」っていうのはどうなんだろうと思うよ。 しかしまぁ、そうしたシナリオの諸々を気にしなければ、やはり見ていて楽しい作品である。毎回書いていることだが、今回は特に背景美術の見事さが惚れ惚れする出来である。廃墟の瓦礫の様子なんかが本当に良い味を出している。最近はCG多用でビビッドに線が出る背景が多く、細かさこそが正義みたいな風潮があるが、こういういかにもファンタジー路線で「絵」として見応えがあるのもアニメで見ると良いものだ。なんでこんなに惹かれるのかしら、と思って今回は眺めながら少し考えていたのだが、背景美術の遠近の付け方が上手いのかもしれない。そこに本来なら浮いてしまうようなキャラを乗せるあんばいもいい感じだ。スタッフを見ると今回も三文字作画のはずなんだけどね、そんなことは全く感じさせない仕事でしたよ。海外の進歩もバカにならないのか、それともアームスで使っている外注業者が優秀なのか。なんにせよ見事なお仕事でした。 あとはまぁ、クライマックスからの魔王と勇者のいちゃいちゃかな。今回はその前に登場した女騎士のアップが多くて「あ、そばかす可愛い」とか思ったものだが、やはり魔王の破壊力は1つ上を行く。ベッドの上で筋トレしてる魔王とか、何とも間抜けでたまらない愛らしさである。努力の上で成り立っている駄肉とか、素晴らしいじゃないですか。あそこまでされたらどう考えてもあの晩は二人して同じ布団にしけ込むエンディングしか想像出来ないのだが、信じられないことに勇者はそのまま外出してしまったらしい。なんということだ。なんだろう、「シンバシノミコ」みたいに童貞失うと勇者の権利も剥奪されてしまうのかな。恐ろしい世界である。 PR ルッキーニとシャーリーは本当に仲が良いなぁ、第4話。もう、だんだんタイトルも詐欺になり始めてるよな。魔王勇者じゃなくて「魔王メイド長」やないか。略してまおちょう。なんか胡散臭い響きだ。駄肉を悪く言うときだけやたら声が活き活きしてる気がするのは中の人的に気のせい。 シナリオの適当さ加減は前回も書いていた通りだが、今回は作画面でも前半部分では特にグダっていたので、キャラの見栄えは色々と残念。相変わらず背景は綺麗なんだけど、繊細な背景にグダって適当なキャラ作画が乗ると、より浮き上がり方が顕著になってしまうのは困りものだ。きちんとスケジュール管理をお願いしますね。まぁ、今回は三文字作画だったみたいだから仕方ないか。 「1年でまだ見ぬ世界を見たい」と言っていた割には、光陰の早さがマッハで過ぎていく作中世界。前回ちょっと気になる引き方になった羅針盤の件などはほとんど話題に上らず、商人との取引はとうもろこしによる農業革命第2弾であった。羅針盤はあくまでその商人を自分の手元まで引っ張り出し、協力させるための餌だった模様。無駄弾撃ちすぎじゃなかろうか。まぁ、確かにどれだけ知識があろうと、それを活用して広めていくだけの人脈、情報網が無ければ世界の変革をもたらすことは出来ない。ここいらで金儲けのために人間的なモラルを差し置いて動ける窓口役は必要だろう。商人という存在が戦争に仁義で関わっているのではないという事実はかなり前から分かっていたことだし、そこを動かして戦争に介入していくというのは、おそらく正しい流れであると思う。ただ、いくらなんでも魔王がオレツエー過ぎるとは思うけどね。前回まででジャガイモによる農業改革を進め、更にはトウモロコシである。未だ世界に広まっていない作物を「世界救うものである」として流布させるってのは、既に知識の域を超えてるよな。ちょっとした未来予知だ。ドラえもんみたいなもんだな。 まぁ、そうした魔王の超越的な力については、もう目をつぶって気にしないことにしよう。しかし、それとしても今回の商人との商談シーンは色々肩透かしだった。ホント、なんでもかんでも「狼と香辛料」と比べてしまうのは申し訳ないのだが、放送中のCMであんだけ露骨に比較されるんだから仕方ない。「狼と香辛料」での商人同士の会話には、もっと様々な含みがあり、思惑があり、機知があった。ホロとロレンスの男女の会話にしたって、いちいち小憎たらしい嫌らしさが混ぜ込まれており、その会話を聞くだけでも楽しかったものだ。しかし、こちらの商人様と魔王様にはそうした腹芸も策謀も特に無い。あろうことか、どちらも外野からの強硬手段でイニシアティブを取ろうとしていたのである。いや、そこはもうちょっとあるやろ、と。もう少し頭を使ったバトルを見せてくれよ、と。そこで頑張ってくれないとこの作品も面白くならない気がするんだけど。 勇者とメイド長の会話にも、同じようなもったいなさを感じてしまった。2話目の時点でよく分からなくなっていた勇者の存在意義については、勇者自身もかなり悩んでいたようなのだが、そこに対して、現時点における作品世界では一切フォローがない。今回のメイド長のお話にしたって、「俺、いらない子なのかな、もう少し役に立ちたいし、もどかしいんだけど」という勇者のお悩みに対し、「黙れ、ごちゃごちゃ抜かさず魔王の子飼いになればええやんけ」という身も蓋もないもの。味も素っ気もないのでどんどん勇者が可哀想な奴に思えてくるのである。次回のサブタイトルではようやく再会していちゃいちゃするみたいだが、ちゃんとその辺の関係性はフォローされるのかなぁ。もう萌えアニメだと割り切ってしまえば勇者は魔王がデレるための肉人形だと見なしてしまってもいいのだが、それにしたって今回みたいに接触が一切なければ楽しみようもないのである。 あ、でも女騎士は割と可愛かったな。まぁ、彼女の存在意義についても、現時点で既に見失われている感があるのだが……魔王が圧倒的すぎて、恋愛ものの当て馬としてすら機能できていないのだよなぁ。いっそここからメイド姉といちゃいちゃし始めるのはどうだろう。いや、ペリーヌだったら芳佳ちゃんといちゃつくべきなのか。……ウィッチーズメンバーがやたら多いな。 沢城出撃、第3話。小清水、千和、沢城、戸松……国の1つや2つ容易く滅ぼせるキャスティングになってまいりました。 作品は順調に進んでいる模様。ただ、間に挟まるCMで「狼と香辛料」のBD−BOXの報せなんかが入ってくるもんだから、より強く「狼と香辛料」との差を感じざるをえないのがなかなかのビハインド。とてもとても予断ではあるのだが、多分この作品があれを超えることは無いだろう。キャラデザの違いなんかはナンボでも埋め合わせは効くと思うが、残念ながらシナリオラインが……なんだか似たような内容をやっているはずなのに、その密度や描き方が全然違う。まぁ、この作品も原作だともう少し密度が濃いのに、アニメは1クールでやるためにガンガンはしょってる、なんて話も聞くし……どっちにしろアニメとしての質は無難に落ち着くんじゃなかろうか。 今回のお話で一番はっきりしたのは、知識が無くて隣でボーッとしている勇者の存在価値である。前回までで「なんでコイツいるんだろう?」と思っていたのだが、どうやら勇者の仕事は、単なる魔王のご高説の聞き役だ。勇者がいないと読者(視聴者)に魔王が何をやっているか、伝えることが出来ないのだ。元々がSSであるということを考えれば、会話のみで行動を説明するための「発信口」である勇者は必要だったのだろう。しかし、アニメになってしまえばそうした存在も必要不可欠というわけではなくなってしまう。今作の場合は「魔王がベタ惚れする対象」という存在意義があるので完全に無駄になっていないのは救いだが、やっぱり根源的に必要とされていないのはなかなか辛いところである。ここから先、経済云々やらのご高説を控えめにしてもらって、今回の女剣士との修羅場みたいなのがもっと多くなれば、勇者の存在感も出てきて面白くなるんだろうけども。 で、そんな勇者の存在を危ぶむのが経済云々やらを絡めたメインシナリオなわけだが、こちらはいくら何でも魔王が便利すぎるのが難点となる。そりゃ「魔」なんだから少しくらいは超人的な能力を発揮してもらっても構わないのだが、今回のお話を見ていると、何から何まで全て1人でまかない、人類が本来時間をかけて行っているはずの進歩と発展を、全て(特に後ろ盾のない)独力で補ってしまおうとしている。別にそういう設定なのだから構わんといえば構わんのだが、それって結局、バトルものでいうところの「オレツエー」である。理屈も何も無しで、魔王は世界を操り、思い通りに振り回していく。それだけのプロセスを見たところで、特に面白味には繋がらないのである。こうしてみるとやっぱり「狼と香辛料」は上手かった。ホロは賢狼で人智を越えた力を持っていたが、あくまで知識と機知、そして身体能力の特異さは限定されており、ロレンスが商人として戦う時には苦戦もしたし、敗北もした。ホロの神性は、本当にここぞという時の秘密兵器だった。今作はスタート地点からして「魔王と勇者」なのでそこまで苦労させろとは言わないが、せめてもう少し魔王にも悩んでいる様子を見せて欲しい。今後の展開でそういうことも出てくれば……いいんだけどなぁ。 相変わらずシナリオに不満たらたらなわけだが、それでも楽しく見てしまうのが何とも。今週も監督のコンテ回。ホントにね、落ち着くんですよ。ダラダラと魔王がしゃべっているだけのパートでのバックの画の流し方とか、そういう1つ1つに目が行き届いている。これ、下手な人に任せていたらとんでもないアニメになってた可能性もあるはず。この内容で、充分見ていて飽きない画面が出来ているだけでも重畳である。ま、キャストの力も大きいとは思うけど。あみっけ本当に強い。
戸松ボイスは奴隷ボイスなんだな、第2話。最近捕まったり隷属させられたりする役が多いよね、宇宙海賊にも人質にされてたしな。
劇的な馴れ初めから、一気に隠居後の老夫婦みたいな生活に突入した魔王と勇者のいちゃいちゃカップル。2人の生活は、とりあえず人間世界を教育・指導で変えていくところからスタートするらしい。一応前回魔王が言っていたことの通りなわけだが……それでも色々と分からんことは多いのだよなぁ。魔王軍って、あの魔王が突如「深手を負った」(設定)で隠遁しても問題無く人類と交戦できているんだろうか。だとしたら、基本的に今まで魔王ちゃんっていらない子だったってことだよな。そもそも魔王城に一人ぽつねんと勇者を待っていた意味も分からないのだが、アレは意図的に人払いしたんじゃなくて、ひょっとしたら魔王軍全体が魔王に戦術的価値を見いだしていなかったから放置されていたんじゃないかという気すらしてくる。また、魔王の指導のスタート地点が、人間界の農村っていうのもちょっと不思議といえば不思議。テレポーターを使って人間世界の辺境の転移していたみたいだが、魔王が指導するならまず魔族からなんじゃなかろうか。前回の話からすると魔族も人間と似たような社会構成になっているはずで、それだったら人間界と同じような辺境の農村があってもおかしくないと思うのだが。それとも、食料の生産自給のシステム自体が全然違うのかな。今回登場した「メイド道を究めた悪魔」と同じ理屈で、魔王はたまたま「人間社会の学問を究めた悪魔」になってしまったってことなのかしら。 いきなり分からないことだらけだが、多分今後説明はないだろうから気にしないことにしよう。とにかく魔王様は人間界の寒村へ赴き、そこでメイドを従えながら一貴族として農業改革、および人間の意識改革に乗り出すことになった。具体的に説明されていた導入内容としては、たとえばノーフォーク農法があげられており、純粋に飢餓を解消するための方策が1年で施行されるとある。なるほど、ちゃんとお勉強しているらしい。これに加えて、近隣の子弟を集めて具体的な戦術なども含めての指南塾も行っている。もう、準備万端すぎて何を突っ込めばいいのか分からない状態だが、これくらいのスペックがあるからこその「魔王」なのかもしれない。もちろんメイド長の外交手腕もこれらの土壌を整備するために一役買っているのだろう。恐るべきは魔族の能力と言ったところだろうか。よく今まで戦線維持出来てたな、人類。多分魔族の方が絶対数が少ないんだろうな。 さておき、そんな魔王のところに転がってきたのが今回のメインキャラクター、「農奴」姉妹である。勇者は奴隷制度が存在していることすら知らなかったらしく、直面した問題に右往左往するばかりであった。ここで活躍したのが新キャラ「メイド長」であり、なんやら厳めしいやりとりの中で、姉妹を「メイド」に昇格させる運びとなった。ただ、残念ながらここでの経緯も分からないことが1つ。結局、メイド長は何をどう思ってあの姉妹を許すことにしたのかが今回の流れからは見て取れなかった。最初、頑なに彼女らの帰趨を拒否していたメイド長を見て、「おそらくメイドとしての使命から、主人にわずかでも迷惑がかかることは認めないってことなんだろうな」と思ってみていたのだが、気付いたら、彼女の勝手な意志であっさりと姉妹の就職を認めてしまっていた。「自立出来ない人間は虫である」というなんだかよく分からない信念があり、その関門を姉妹が突破したということなのだろうが、どのあたりが基準を超えたことになるのかがよく分からんのだ。結局、彼女らを囲い込むことで魔王は立場上不利益を被る可能性があるわけで、メイドとしてはあまり褒められた判断ではない。なんだか「イイハナシ」っぽくなっていたのでなあなあではあるのだが、何かもう一押しないことにはあまり「いい話」で落ち着けない。 そして、現時点で残っている最大の謎は、「結局勇者は何をしとるんだ」ということである。魔王の熱烈なラブコールで付き従うことになった勇者だが、今回のエピソードではとにかくまごまごしているばかりで、一切役に立っているように見えない。魔王は勇者のどこに惚れ込み、何のために勇者を連れてきたのか。それが分からないことには、リアルタイムで繰り広げられるいちゃいちゃっぷりにも身が入らないのである。どうにも、宙ぶらりんで納得いかないシナリオのパーツが多いお話である。 など、多々疑問・不平はあるものの、現状でまだ割と楽しんでいる自分がいる。やっぱり背景が綺麗ですよ。冬の空に浮かび上がる寒村の田畑や、夜も更けた魔王の居城で暖を取る二人を囲む薄暗がりなど、本当に雰囲気があるんですよ。見れば見るほど「早く『狼と香辛料』の続編が見たいなー」と思わせてくれるのである。まぁ、この作品のキャラクターデザインも嫌いじゃないけど。今にも懐からホチキスを取り出しそうなメイド長とか、とてつもなくキック力が強そうな奴隷姉とか。千和って本当に最近この手のキャラで定着しちゃったなぁ。一昔前なら農奴妹の方にキャスティングされているはずだったのに。ちなみに農奴妹は東山奈央ですね。いい感じの脳天気さが可愛い。 そして魔王は爆発しろ、と思うくらいに可愛い。太ももがムチムチしてるらしいですよ。中の人はスレンダー系で不安になるようなおみ足をしてるのに。小清水の足で裸締めされたい。
どう見てもCパートが本編臭い第2話。この作品のスタンスはそれでいいんだろうか。でも、やっぱエンディング(実際は挿入歌)流れた後のテンションのあがりっぷりが半端じゃないよね。今回は演出が奥野耕太氏だったんだよ。テンポが良くて本当に見やすい。
ただ、本編の方も案外真剣に見てしまったのが嬉しい誤算。前回のラストからは真っ向勝負でエロ路線に行くのかと思われたのだが、そこは流石に地上波作品ということでブレーキが掛かり、まっとうなエロゲアニメっぽく(?)サブキャラクターの方の世界観をジワジワと広げる流れになった。1話を見た時点では「相変わらずギャルゲのキャラクターは区別がつきにくいな」とか思ってたのだが、2話で割とはっきり峻別出来るようになったので、キャラ付けはなかなかうまい気がする。 区別が可能になったポイントとしては、この作品のキャラクターたちは、いわゆるギャルゲエロゲのテンプレ臭い設定から、どこか一つずらした印象であるということ。今回中心となっていた生女目瑛にしても、最初は「よくある賑やかしの馬鹿キャラ」かと思っていたのに、意外に回りのことに気がつき、女性らしい一面をみせたり、他人に対する気遣いをみせたり、回りの誰からも好かれる好人物として描かれている。確かに、この手の作品で良くあるお馬鹿キャラって、「こういう奴が実際にいたらムカつかね?」と思うわけだが、瑛の場合、そうした鬱陶しさが無く、純粋に「賑やかな娘」としてのプラス要素が表現されている。 そしてもう1人のヒロインである依媛奈緒については、さらにはっきりと主人公の悠が言っているが、1話目でみせたいわゆる堅物お嬢キャラからは少しずれて、瑛のことを心配する様子は普通の女子学生であるし、悠との会話も意外に親しみやすい雰囲気が出ている。特に意外だったのは車から降りてきた奈緒が発した言葉が「皆さん、おはようございます」ではなくて「皆さん、おはよう」だったこと。そりゃ確かに、クラスメイトに「おはようございます」とは言わないよな。でも、アニメキャラのお嬢なら、絶対に「おはようございます」なんだよ(もしくはどっか別な方向に行くとごきげんようになる)。そうした細かい部分から、「あれ、意外にキャラ描写が面白い」と思えたのである。ちょっと粗製濫造アニメに慣れすぎたせいで些細なことに過剰反応している気がするが、一応2話目の時点で引きつけられる要素があるのは良いことであろう。 まぁ、そもそもメインヒロイン(?)である妹が引きこもりニートキャラっていう時点で普通じゃない気はするけどね。Cパートで大活躍のメイドさんともども、今後の流れを見守って行ければよいね。 商人が求めるべきものとは何かを問われる、原点回帰の最終話。「金だけが人生じゃない」といえば聞こえはいいが、それは金の価値を知らない人間の戯言。求め続けた先に、1人1人の持つ「価値観」の答えがある。 暴動渦巻く北の町。エーブとロレンスはそれでも目の前に迫る巨万の富へと確実に歩を進める。前回までにロレンスが察知した「何か」について、ホロも当然うっすら感じ取ってはいた。しかし、それを隠すことにしていたロレンスの本音は、ホロの想像する以上にセンチメンタルなものであった。この商売は、成功しても別れ、失敗しても別れ。それならば、いっそ根底からひっくり返して無かったことにしてしまえないか。連れのそんな情けない思惑に、ホロは激高する。ロレンスも、だからこそ本心を伝えたくなかった。伝えてしまったことで、最後の道も閉ざされてしまった。 商会にホロを受け渡し、ロレンスとエーブの最終決戦が始まる。「嘘はついていないが真実は何も語っていなかった」エーブと、その思惑を悟りながら、彼女の本心を見極めたいロレンス。この作品にしては珍しく切った張ったの攻防になり、エーブはすれ違う自分の「価値観」でロレンスを組み伏す。稼いで、儲けて、その先に何があるのか。商人の道に限界は見えず、教会への復讐にもリスクはついて回る。危ない橋を渡り続けるエーブの人生を、ロレンスは見透かしながらも問いかける。 エーブの目に映るのは、自分を不幸にした者たちと同じ、商人としての果て無き探求。ロレンスに対しても、「それを求める以外にない」と断言し、最終的には「期待している」という言葉を残して力で金をもぎ取って消えたことになる。彼女の信念に正義があるのかどうかは問題ではなく、あくまで求めること自体に彼女の未来が見える。ロレンスの口を封じず、宿の念書を置いていったところに、彼女に残された懊悩が伺える。 結局、ロレンスはそんな彼女の姿に反発を覚えながらも、1つの真実を得ることができた。「望んでも手に入らないものがあるが、望まなければ何も手に入らない」。どれだけ危険な目に遭おうとひたすらに自分の目指すものを求め続けるエーブの姿勢を見習い、ロレンスは今できる最大限でホロを求めた。賢狼には我慢ならないその選択も、狡猾な商人の手管で先回りされてしまってはどうしようもない。大馬鹿者の行商人と、それに「惚れるのが怖い」小さな神の旅路は、再びの出発を見たのである。 エーブという「対立図式」を持ち込むことによって、ロレンスとホロの仲を掘り下げたエピソードの幕。前回の黄鉄鉱編でも一応の答えは出していたと思うのだが、今回の取引では、ロレンスが自分の大望とホロをはかりにかけることになった。こうして書いてみると非常に俗っぽい「金か女か」の選択なのだが、そこに「金を求めることに疑問を抱きつつも、ひたすら突き進む商人」であるエーブを対比させることで、1つのラブストーリーとしての結末をすっきりと見せることに成功している。 某孤独なグルメサラリーマンばりのアームロックを見せたロレンスの武闘派っぷりは意外だったが、やはりこの作品の場合、そうした立ち回りより、後半のホロとの対峙の方が見どころである。この手のヒロインに叩かれるヘタレ主人公というのはよくある構図だろうが、まさか一撃目が平手でなくてナックルというのはなかなか見られない光景だ。尻尾を逆立て、渾身の一撃を見舞うホロは、本当に怒っていたのだろうし、本当に悲しかったのだろう。しかし、それ以上に、ロレンスの本気に応える必要があったからこその拳だったのだ。2人の関係はもはや金がどうこうとか、旅がどうこういうレベルではなくなっており、新たな旅の中では、2度と今回のような確執は起こらないに違いない。 ラストシーンでは教会の鐘が高らかに鳴り響く中を、2人が手を取り合いながら商会から出てくるという非常に象徴的な「門出」の演出で幕を閉じている。金色の光に包まれた巨大な船も、2人の新たな「船出」を示す非常に明確なメッセージといえるだろう。 毎週追いかけていく中で、「どうせ2人して揉めてるけど最後にはよりを戻して旅を続けるエンドだろ」というのは分かっている。それでも、2人の微妙な関係性にやきもきさせられながら引き込まれるのは、ひとえにその描写が真摯だからだ。今回も、ロレンスはこれまでのようにヘタレた考えこそもっているものの、序盤のホロへの告白、エーブとの対峙、そして迷い無いホロ救出の算段にホロとの直接対決と、1度たりとも迷ったり、困ったりしていない。彼は彼なりの成長を経て、今の関係性を見つけ出しているのである。ホロも、そんなロレンスの変化があるからこそ、完全に上に立つことが出来ずに、あんな愛らしい姿を見せてくれるのである。 原作エピソードは多分1期2期を通して4本は消化された。しかし、原作はまだまだ残っているはずだ。このままのクオリティで、さらに続きが見られることを期待したい。 永遠の幸せとは何か、各々の思惑が交錯する第11話。前回までの雰囲気から一転、二人の関係に、静かながらも確実な変化が訪れている。 ホロをよりしろとした商取引はロレンスの才覚もあって円満に進み、エーブの野望と、ロレンスの夢は着実に手元へと近付いてくる。しかし、そうなればやはり考えなければいけないのはホロとの関係。ロレンスが店を持つことは、つまり旅の終わりを意味する。たとえヨイツが無くなっていようとも、ホロの旅の終わりは、やはりこの町ではない。 「ぬしの取り乱した姿が見たい」と、何気なく切り出した別れの決意。それは唐突ではあったが、前回の事件の顛末もあり、不思議と二人の間に浸透していく避けられぬ結論。「幸せな関係もいつかは終わりを告げる」と言い、「終わるならば、幸せがあるうちに幕を引くのも1つの手」と、ホロは既に決まったかのような物言い。「納得がいかない」と一度は反論したロレンスだったが、ホロの提案も、無論思いつきで語っているようなものではない。自分の夢に対する思いも本物であり、その提案は、飲まなければいけないかのように見える。リゴロの侍女メルタは、「好きなものをぼんやり見るだけで一日が終わるくらいの幸せはあってもいい」と漏らし、ロレンスはその言葉に、自分と賢狼との関係の本質を感じ取る。ロレンスにとってホロとは何なのか。この町で2人の「幸せな関係」は幕を引いてしまって良いものか。2人の間に、大きな決断の時が迫っている。 ストーリー上は、最後に武装蜂起が起こったことが最大の転機であるが、個人的には聖母像の謎の方が気になるファクター。教会の前で見つけた「塩」という因子との関係も気になるところではあるのだが……さて、エーブの本意とはどこにあるのか。そして、この町での「商売」は、どういった顛末を迎えるのか。 今回も会話劇を中心に進んだので画面での変化は乏しいのだが、これまでのような感情のぶつかり合いを控えた宿屋での2人の「相談」が、薄暗い中でじっとりとした密度を持って描かれる。ホロは軽口も交えてあくまでいつも通りの態度を保持していたが、提案を受けたロレンスはやはり諾々と従うわけにはいかない。2人の「駆け引き」のレベルが、ようやく本音の部分に到達することになるのか。次回は「とめどない涙」。幸せを追い求める方法に、正解があるのだろうか。 なんだかやたら回想の多い構成になっていた第10話。一期を含めて様々なシーンが折に触れてフラッシュバックしていたのだが、これは最終回が近いからなんだろうか。それとも、今回のエピソードが過去を振り返っての総括になるという示唆なのだろうか。よく分からないが、導入が自然なので「総集編やってるんじゃねーよ」みたいな手抜き感は感じられない。 ホロを売る、という不穏な密談から一夜明け、ロレンスはエーブに持ち出された商談の話を遠慮がちにホロに打ち明ける。ロレンスが商売の話に首を突っ込むだけでもあまりいい顔をしないホロだったが、今回の話は、なんと見返りに宿屋が明け渡されるという。ロレンスの夢である自分の店構想が、こんなところで突然現実味を帯び始めたのだ。「売る」といっても、あくまで質草として一時的に預ける算段をするだけで、きちんとエーブが元を回収出来るならばホロに害はない。利益と危険をはかりに載せて、ロレンスがいけると判断したらいけばいいと、ホロはむしろ尻を叩く役割を果たした。様々な身辺調査の結果、エーブの話に乗る決断をするロレンス。商売は常に危険と隣り合わせではあるが、果たして今回の勝負、吉と出るのか凶と出るのか。 今回構成が回想多めになっていたのはホロとロレンスのやりとりにも理由があり、2人が出会った頃からこれまでの、懐かしい台詞や思い出がそこかしこに挿入されている。最初の事件でロレンスが大見得を切った「相手が騙すつもりなら、それをひっくり返せば利益になる」といった発言もそうだし、あの事件の顛末でホロが身を引こうとしたときに創痍のロレンスが必死に彼女を呼び止めたシーン、そして「ぬしが怒ると思ったことを怒っておる」という、どこかで吐かれた台詞まで、いつの間にか、2人の間にも随分思い出が蓄積されていた。今回ホロは「ぬしの隣でごろごろしているのが楽しい」と素直な心境を口にしているし、案外この地で店が持てたら、故郷への旅が辛い結果になったとしても、2人でやっていけると考えてのことかもしれない。身売りの相談を持ちかけられるなど、普通に考えれば男のエゴでしかないわけだが、それを受け入れてあまりあるほどの信頼感が、2人の間には横たわっているのだ。 今回、2人の他にも個性的な動きを見せるキャラクターが何人も顔を覗かせている。黒パンと銅貨2枚の幸せを伝えてみせる教会脇の物乞い、ロレンスに「狼の匂い」をかぎつけてちょっかいを出す酒場の娘、そして、その生い立ちに大きな波乱を抱えていた、エーブ。この世界でロレンスと会話をする人間というのはどうしてこうもみな一筋縄ではいかない話術を持ち合わせているのだろうか。まぁ、このあたりの虚々実々の駆け引きが、この作品の最大の見せ場なのだが。 しかし、やはり最強の試合巧者はやっぱりホロ。ロレンスの相談を的確に受け答え、助言4割、苦言4割、茶々2割。手のつなぎ方にまで様々な思惑を込めて、ロレンスを引っ張り回す。ロレンスも、顔に出ないようになればもう少し対抗できると思うのだけど……幸せならいっか。 独占欲と自己嫌悪にまみれた、二人の幸せがにじみ出る第9話。軽口に軽口で対抗し、それをまた軽口で返す。こんな関係ならずっと飽きることなくやっていけるんだろうなぁ。 前回エーブや酒場の娘から聞き出した情報を元に、街の書記であるリゴロを訪ねる2人。彼の家でのやりとりの方がストーリー上は重要なのかもしれないが、基本的にリゴロはいい奴のようなので、特に権謀術数に富んだやりとりがあるわけでもなく、すんなりと求めていた情報が手に入ってしまう。彼の家で面白かったことと言えば、年若い修道女にちょっと相好を崩したロレンスをホロが踏みつけたシーンくらいだろうか。 むしろ、今回の見どころはそこに向かうまでの道すがらの会話劇だろう。相手を思うことと、相手に望むことの裏表の関係、そしてそれを取り巻く独占欲と、どうしようもない自己嫌悪。二人ともまつわる心境は同じでも、互いに相手に繰り出すカードは違う。最近すっかりホロの扱いを覚えたロレンスは「基本的に下手から回ってホロの自尊心を満足させつつ、足下を掬う」という戦術をマスターしたようで、これに素直な本音を織り交ぜて彼女の機嫌を損ねないように会話をくみ上げる。ホロはそのことを重々承知した上で、まるで合い言葉であるかのように、いつもの軽口を繰り返す。水たまりを越えるシーンでは今回唯一ホロの尻尾が揺れているのが見て取れるが、過去の思い出よりも、今受けている独占欲の方が彼女の願っているものなのは間違いないようだ。 食堂の人間をまるごと巻き込んでの夕食を終えると、薄闇に沈んだ夜の時間。こちらは軽口だらけだった昼の顔とは裏腹に、ホロはロレンスの理解の及ばないところで本音を漏らす。しどけなく横たわるホロと、生唾を飲み込むロレンス。もう、本当にさっさと答えを出して欲しいもんです。あー、でも煮え切らない様子の相手に手をさしのべるホロも愛らしいなぁ。今回も夜の闇は過剰に暗い演出が維持されており、わずかな光の中で浮かび上がる二人の表情が、暗にその近さを示唆している。 最後のシーンでのエーブの爆弾発言は衝撃的であるが、今のところその真意は分からないので保留。一筋縄ではいかないヤツなのは分かっていたが、果たしてどんな「無謀な商談」が持ち出されるやら。現状、ロレンスが間違った選択をするとは思えないのであまり気にはならないのだが、さて…… 今回はいつにも増して、この作品の売りである背景美術の美しさが際立った。リゴロ邸の目の覚めるような庭園もそうだが、そこへ向かうまでの裏路地のごみごみした感じ、そこを抜けた田園の小道の雨上がりの空気感まで。立ち並ぶ家々の形がどこか独特で、きちんと街ごとの特徴が描かれているのが興味深い。本当に、きれいな世界です。 |
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HN:
Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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