最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
なんだこれ、第7話。急に違うアニメになったぞ。そりゃまぁ、放送時期が8月なんだからエンドレスになるのも自然な成り行き……な訳ない。 前回の香×双回で完全にパターンに入ったと思った今作だったが、そうは問屋が卸さない。ここまでで構築してきた定型を全てぶち壊し、視聴者を更なる混乱の中へと叩き落としていく。一体何者なのだ、大場なな。 つまり、今回のお話だけで簡単にまとめると、「実際は舞台の才能が頭抜けてトップなんだけど、高みを目指しててっぺんを取りたいというモチベーションが一切無いのでレヴューでは表に出てこない。それどころか途中からB組に抜けてサポートに回ろうとか言い出す(これはひかりが来た影響か)。しかし、レヴューに勝てば好きな舞台が作れるとキリンに説得された結果、一番の憧れであった『1年生の時の舞台』を再び完全な形で再現するため、トップの舞台構成権利をタイムリープのために費やしている究極の現状維持体質」。なんだそれ。意味わからんぞ。 いや、意味は分かるんだ。ここまで、例えば香子の怠惰な様子やまひるの引っ込み思案な体質など、9人のプレイヤーの中でも「弱い」キャラの側面はいちいち掘り下げられてきた。今回スポットが当たったバナナの場合、それが「現状への依存」という形で現れているというお話。私のような人間は必要以上によく分かるが、現状への強烈な依存心は「ずっと今という時に甘んじていたい」という停滞への欲求となり、変化に対して激しい抵抗を感じるようになってしまう。もちろん、それが悪いことだと断じることはできないが、少なくとも常に上を目指し、成長を続けていく舞台少女にとって、このバナナの欲求は全くもって不適当な精神である。 まぁ、それだけならお話としてはそこまで特別なものでは無い。華恋との関係性を壊されたくないと必死に抗ったまひるの精神性だって共通する部分はあるのだし、「成長・変化を拒む」という要素はキャラクターのドラマとしていくらでも描きようがあるものだ。しかし、このバナナが「依存」を描くために用いている手法があまりに斜め上すぎる。「成長したくない、させたくない」という願望を実現させるために、なんと手近にはタイムマッスィーンがあるという。そして、それを行使できるのはトップスタァに輝いた1人だけだと分かると、それを奪うために隠された強キャラ設定が発動するという。……エエエエェェ、だってお前、今までそんな様子おくびにも出さなかったじゃん……っつうか、個人的には中の人のスキルも相まって、「実はバナナが天堂さんすら片手で捻り潰す最強キャラでした」って言われても納得いかんよ……びっくりするネタではあるが、それはさすがにびっくりさせることを目的に無茶しすぎじゃないですかね? せめてもう少し伏線があればしっくり来たんだろうけども……。いや、それを隠せるからこそトップなのか? 今までなんとなくで納得してきた「オーディションで勝つのは舞台上でのスキルが高い人間」っていう今作の根幹をなす設定が、今回のバナナの暴虐で大きく揺さぶられることになってしまった。 さらに今回、突然「トップスタァになったら舞台を好きなように作れるで」という謎設定が明かされた。今までそんなこと言及してたっけ? いや、そもそもなんで戦ってるのかすら作中では明示されてないんだけども。なんとなく、「オーディションで勝てば今年の舞台で主演やで」っていうことだけで暗黙の了解があったはず。しかし、バナナだけはそこに「勝ったら超常的なパワーで舞台どころか世界まで好きに作り変えていいよ」という権利が示され、ものの見事にそれを使いこなしているという。他の連中は「自分が主演の舞台」が理想の舞台だから、たまたま「主演=オーディションの勝者」っていう構図が自然に当てはまってただけだったってことか。 何度も繰り返す2017年。その中でバナナは、最初に自分が体験した「1度目の舞台」を目指してエンドレスなセブンティーンを繰り返しているという。……ヤバすぎるやろ。普通の神経だったら、1周目で「自分は何かやっちゃいけないことをやっている」っていうことに気づきそうなもんだ。そもそも、エンドレスエイトだろうがシュタインズゲートだろうがまどマギだろうが、ループものってループ自体がなんらかのペナルティ扱いされることがほとんどなのだ。同じ時を繰り返すという状況は、普通の神経を持つ人間にとっては苦痛以外の何物でもないはずなのだから。 しかし、大場ななという人間は、それをすすんでやりにいく。満足いくループが出来るまで、ただひたすら繰り返す。いや、彼女にとってすでに「2年目の舞台」は不必要なわけで、再び満足いく舞台が見られたとしても、このループを抜け出す気がない可能性すらある。他の面々の意識には上らないだろうが、彼女は自分を、クラスメイトを、そして世界をも自分の安寧という牢獄に閉じ込め、飼い殺してしまっているのである。なんだコイツ。完全にイカれてるやんけ。こいつに比べたらまひるさんのハードレズなんて赤ん坊みたいなもんや。 こうして「バナナ・ザ・ワールド」だったことが明かされてしまった学院の舞台。その呪縛は(形式上)トップに君臨している天堂さんにすら打ち破ることができず、このまま無限の円環を描き続けるものかと思われた。しかし、流石にそれではまずいと誰が思ったのか(キリンだろうか)、新たな世界に投じられた一石の名前は神楽ひかり。彼女が入って9人になるA組。バナナはここからどんな舞台を望むというのだろうか。そして、ひかりはこのバナナ帝国を打ち崩すことが出来るのだろうか。 なんのアニメだこれ。わかります(わかりません)。 PR 惜しい、京都駅は登場せずに終わった、第6話。「史上最もアニメの中で登場する回数が多い駅」記録(俺調べ)を持つ京都駅だが、今作ではそこに到着する前に終わってしまったので東京駅止まりであった。それにしても羨ましいくらいにガラガラの新幹線ホームだったな。ナチュラルにグリーン車乗ろうとしてるあたりがどこまでも香子。 恥も外聞も無い徹底した香子×双葉回。個人的には9人の九九組の中で一番のお気に入りが香子なのでちょっと楽しみだった。なんでお気に入りかっていうと、多分中の人に馴染みがある上に一番演技が安定しているから、っていうのが大きいとは思うのだが、それに加えてこれまでのエピソードの中でも一切空気を読まずにムードメーカーになってくれていた立ち位置が大きいだろう。分かりやすいって大事。そして今回のお話を見て気づいたもう1つの安心要因としては、この2人に関しては、他の連中に比べて圧倒的に「相思相愛である」ことが分かりやすいんだ。今回だってちょっとぶつかってはみたものの、誰が見たって香子には双葉しかいないんだし、双葉には香子しかいない。作品を代表するカップリングは華恋×ひかりなのかもしれないが、あの2人の関係性はまだまだ掘り下げないと真の姿が見えないものであるのに対し、この2人の場合、今回のエピソードだけで全部分かっちゃうくらいにどうしようもなくラブラブなのである。物語には不安要素はつきものだが、こうしてビクともしない不動の関係性があった方が落ち着くじゃないですか。ベタでもなんでもいいのよ。 それにしても……香子は想像以上にひでぇ奴だった……確かに、「朝起こしてもらう」「寝てる状態でバイクに担ぎ上げられてそのまま輸送されてくる」なんてシーンはこれまでのお話でも描かれていたわけだが、まさかほんとに生活のあらゆる部分、精神的な成長に至るまで、すべて「従者」たる双葉におんぶにだっこの状態だとは思ってなかった。そして、満を辞してのオーディションに到るまでほぼ成長しない子供っぽすぎる精神構造も、目の前にいたら張り倒したくなること請け合い。結局、今回のエピソードでも彼女がわがままを言って暴れたことの始末はつけられていないはずなのだ。何故ハッピーエンドっぽくまとめられたかというと、それはただひとえに、双葉の無償の献身があるからに他ならない。 普通、こうしたエピソードの場合には双葉サイドの視点も混ぜ込んで「アタシが小さかった頃に、あんたは本当にキラキラしててアタシの憧れだったんだよ」みたいな説得が入るものなのだが、今回、双葉はそうした「持ち上げる」美辞麗句を一切使っていない。ただ1点、「約束しただろうが」と迫るだけであり、もし香子が本当に「自信をなくした」ことが原因で学院を去ろうとしていたのなら、双葉はそれを繫ぎ止めるような行動は何一つしていない。「約束しただろうが」という双葉の主張が表すものはただ1つ、「自分だけの花柳香子を見せてみろ」という要求だけである。 しかし、結局香子が一番求めていたものはそれだった。オーディションがどうこうじゃなくて、結局双葉が自分から離れていくことが耐えられなかった、それだけのこと。面倒な痴話喧嘩でしかなかったってことだ。双葉だってそれが分かってるから、「ばっか、ちゃんと見てるからよ」と言ってあげることで丸く収まる。もう、そういうバカップルってことでいいじゃない。まぁ、実際に香子は一番馬鹿だと思うし。こんだけムカつくことやってるのに最終的に憎まれ役になってないのは人格という他ないなぁ。 今回2人が経験したオーディションは「約束のレヴュー」。オーディションの私物化、わかりません。まぁ、前回だって「愛の告白」で私物化されてたからいいんでしょうね(キリンは寛容なのである)。香子の武器は「京都の名家」ってことで薙刀なのは必然だろうが、面白いのはそれと対をなす双葉の武器がハルバードだったこと。用途も形状も全然違うのに、2人して似たような長柄の武器を振り回してるあたり、やっぱり通じ合う部分があるのだろう。お互いのレンジが大体同じなので、正面からバチバチにぶつかり合う殺陣の見栄えも引き立って良いマッチメイクである(どうでもいいけど純那さんの弓術はスキルが高くなりすぎだよね)。他にも、今回は徹底して香子のイメージに合わせているので舞台は和風の装いで、「ミュージカル」というよりも「歌舞伎」なんかの伝統芸に近い趣。クライマックスでババンと場面転換する方式も日本古来の「どんでん返し」をモチーフにしたものだろう。龍虎相見える屏風絵の見せ方なんかも自然にバトルに溶け込んでいて、香子の薙刀は龍が如く天から見下ろすように構えられ、双葉の長槍は虎が如く地に伏すように構えられている。こういう1枚1枚の画を切り取った時に文字通り「絵になる」構図が切り出せるのは、やはり「ミュージカルアニメ」を意識してるが故の恩恵だろう。回を増すごとに「これ、実際の舞台で見たら面白いだろうなぁ」という気持ちが高まっている。ちなみに蛇足ついでに触れておくと、今回のコンテは佐伯昭志氏である。ほんと、気合入ってる作品だよなぁ。 終わってみれば「鉄板カップルが公認を得てますますイチャイチャするようになった」というだけのお話なのだが、こうして1人ずつ補強エピソードでクラスメイトの構図を固めていくのはやはり王道展開である。「ラブライブ」は1期だけでは9人全員を描くのに時間が足りなかったけど、今作はペアリングで処理する部分も多いので充分間に合いそう。個人的にはもっとクロちゃんが輝く姿が見たい。あと、もっと振り切れた香子も見てみたい。そうか2クールやればええんやな。あんじょうよろしゅう。 分かりまぁす(確信)、第5話。いや、分からんから。とりあえずキリンご帰還おめでとう。 先に断っておきますと、今回のお話、かなり好きな奴です。なんかもう、理屈抜きでオーディションパートが楽しかったし、そもそもクレイジー(サイコではない)レズっていうテーマ設定が見てて楽しいから。色々とハードだったりディープだったりする作劇と、今回みたいなテンポ重視でコミカルな見てるだけで楽しい回が織り混ざっているのは嬉しいところですね。 今回は押しも押されもせぬまひるメイン回。前回のタワーで急接近してしまった華恋とひかりの関係性にやきもきするまひるがそこからどのように脱却していくかを描くのが目的で、とにかくファニーなオーディション舞台を使うことによって、彼女のどうしようもない感情がスムーズに、そしてご陽気に処理されているのは白眉である。まひるの感情は下手したらめぐっちゃんメソッドに陥ってしまいかねない、とんでもなくドロドロしてみっともない、救いようのない感情なので、正面から切り込んでいったらまひるがどん底まで落ちるしかないはずなのだが、「オーディションの勝敗」という非現実との境界領域でのやり取りをクッションとすることで、うまいこと心理面での整理がついている(ように見える)のだ。 それにしても、まさかここまでクレイジーレズだったとは……。スタート地点だった枕はまぁ許しましょうよ。寝起きのテンションだし、接触要素としても「枕に残ったあの人の匂い」って割と定番の設定ではあるし。そこから少しずつレベルアップしていき、タオルの時点で「あ、こいつやる気や」という段階になり、最後に水筒でめでたくゴール。これ、別にひかりが来る前から同じような感情は抱えてるわけで、絶対に華恋はよく身の回りのものが無くなっていたんじゃないかと思うよ(もしくは全く同じ別な品物にすり替えられていた可能性もあるな)。ひかりさんはそんなまひるの行動を分かった上で「忘れ物」っていちいち声に出して言ってくれてたんでしょうか。分かった上で華恋に知らせずに放置するのってそれはそれでタチが悪いような……。 とにかく、こうして直接的な「LOVE」を持ち続けるまひるだったが、ひかりの登場で一番大事な華恋を奪われてしまい、さらに華恋を変質させられることで、そこに依存して成立していたまひる自身のアイデンティティまでもが蝕まれてしまう。普通、こうした後ろ向きな感情は(ことに同性間の愛情でもあるので)なかなか外に出せずに鬱屈して潰れてしまうものだが、まひるさんはもしかしたら「きらめき」があったおかげかもしれない。割とあっさりとひかり本人に「華恋ちゃんをとるんじゃねぇよ泥棒猫が!」という感情をぶつけるに至った。それに対してひかりは「取るとかどうとかじゃねぇよ」と返答しているわけだが、まぁ、華恋は華恋として間違いなくそこにあるわけだしな。ひかり目線からは、彼女自身の夢とまひるの願いは問題なく両立可能なものであるから、あんまり悩む必要もないと思っているのかも。 しかし、そんなややこしくこじれた三角関係(?)も、この世界にはオーディションという便利な心情代弁装置が用意されているのであっさり解決。言いにくい自分の本心だって、舞台の上での「レヴュー」としてならばいくらでもさらけ出せる。まひるの所持武器がメイスだったのは彼女のバトントワリングという特技が由来ではあるのだろうが、彼女の「重すぎる愛」の表れでもあるだろう。鈍くて地味なその力、実際震えば破壊力満点。それが露崎まひるの愛なのだ。 さぁ、あとは意味不明な舞台演出を存分に楽しむだけだ。なぜか飛び出し坊やをベースにしたヘンテコ書き割りによる寸劇、変な顔した猫が見守るその舞台では、まひるのメイスからさらに発想を膨らませたものだろうか、何故か野球という頓狂なモチーフで対決が進んでいく。カキーン、ゴロゴロ、そして野球盤の消える魔球ギミック。ヘンテコ空間で追いかけっこしている2人の様子は、なんと残りのクラスメイト6人が目にすることになる。なんだ、オーディション会場って全員同じ場所で戦っていたんだね。一応猫の整備員が白線を引き続けることで文字通りに戦場を「線引き」してくれているのは笑えるポイントだ。それぞれ他所のマッチメイクでどんな結果になったのかも気になるところだなぁ。 こうして2人で作り上げた野球演劇は互いの心中を吐露することで進み、最終的には「あんただってきらめいてるんだよ!」という非常に分かりやすい華恋の説得で幕を降ろす。よかった、この2人はすんなりと大好きのハグができるタイプのカップルなのだ。「周りから言われないとわからない自分の良さ」というのが今回の結論で、確かにこんだけギラギラした連中が集まっている舞台だと、前に出る意欲に欠けるまひるみたいな性格だと必要以上にうちにこもっちゃうことってあるよね。それがクレイジーレズという悪い(?)方向に出てしまっていた状況を、華恋がガツンとホームランを打つことで解消してくれた。うん、最後まで意味はわからねぇんだけどな。楽しいから問題なしだ。今回のコンテを担当した久保田雄大氏という名前はできれば覚えておきたい。こういうイカれたファニーが組み立てられる構成力ってとても大事。 わずか1話でいいように処理されてしまった感もあるまひるさんの感情だが、「諦める」という方向性じゃなくて「目指すものが明確化する」という方向での解決だったのでOKなんじゃないでしょうか。まぁ、今後は結局便利な華恋ちゃん応援botポジションに落ち着きそうではあるが……。考えてみりゃ、高校進学と同時に東京に出てきたってことは、華恋とまひるの付き合いもせいぜい1年なんだよな。これだけの短期間でここまでクレイジーこじらせられるなら、まひるさんのメンタルも充分才能の塊だと思いますよ。 【悲報】キリン、突然提クレバックから解雇される、第4話。というか、今回本編で出番無しだからな。オーディション未開催という初めてのパターンなので、無駄に存在感を発揮するキリンが登場せず、30分みっちみちで女の子だらけの時間である。 今回が「ひかり和解エピソード」ということになるのだろうか。もっとも、今までだってなんでひかりが一人でドタバタと暴れたりふくれたりしていたのかもよく分かっていなかったので、和解したと言われても「どこから?」というのが正直なところである。繰り返し語られているのは、幼い頃の華恋とひかりが硬い絆で結ばれ、二人で「スタァ」を目指すと誓い合っていたということ。彼女たちにとって、舞台のてっぺんを目指すことは理屈抜きの大願であり、その目標を拠り所として、2人は繋がっている。ということは、だからこそオーディションの存在すら知らなかったぼんやり華恋に愛想をつかしてたんでしょうかね? でも、いざオーディションに出るとなると負け試合が嫌でブロックに走ったりもする。うーむ、未だにひかりの行動原理はよく分かっていない……。視聴者サイドはどうしても華恋目線から見ることになるのでその辺りはしょうがないのだが、今回「和解」エピソードだったということは、今後この2人の「不和」については片付いたものとして処理されてしまい、結局うやむやで終わる気がするんだよな。ちゃんと説明してもらえるんだろうか。 与えられた情報からだけでもなんとなくの推測は出来る。上述の通り、久しぶりの再会時に熱量に差があったことがひかりの癇に障ったというのが普通の見方であり、今回LINEのやり取りでも「ちゃんとあんたは夢を覚えているのか?」という部分が焦点になっていたはず。でも、それで一方的にキレてコミュニケーションを図らない理由は無いんだよな。一番穏当な考え方は、「ひかりが単に面倒臭いくらい不器用な奴である」という方向性。今回の華恋とのドタバタ東京観光も、ひかりが色々こじらせてなかったら、多分朝帰りにはならなかったわけでね。コミュニケーションが下手で、久しぶりに再会した旧友に対して、上手いこと自分を表現できなかった結果ああなった、っていうのが落とし所なのかもしれない。 ただ、そうして描かれた東京観光&謎コミュニケーションの顛末は画面としてはかなり面白い。残念ながらわたしゃ東京の地理はさっぱりなのでそれぞれの場面が何を表しているのかは全然わからないが、正確にルートが追えそうなので、それをタイムテーブルに乗せて辿ってみると、2人の遍歴に何か面白い手がかりが転がっているかもしれない。そうでなくとも、とりあえずゴールが東京タワー(の見える公園)だったことは非常に分かりやすいデザインではある。まぁ、サブタイトルで「タワー」って言っちゃってるんだけどさ。シンプルに「高み」を表示するタワーをバックに、舞台の代替物となる滑り台の上から手を差し伸べる華恋は、ひかりの望んだ「高みを目指す華恋」の分かりやすい表示。そして最終的には2人のバックに巨大すぎる「高み」がそびえ立つ構図で、それまで何一つ交わらなかった2人がようやく1つの画面に収まる。これだけ説得力のある画面で「仲直りしました」って言われたら、まぁ、納得するしかないわな。 数年前からアニメで頻繁に登場するようになった「LINE会話」というのもコミュニケーションのありようを映し出す効果的なツールの1つで、例えばどれくらいのスピードで既読がつき、レスがつくのか、どれくらいの長さで1つのコメントを区切るのか、なんてところから、会話では表現しにくい感情の機微が表れているようだ。さらに今回は「LINE」「電話」「直接対話」という3段階のコミュニケーション手段があり(幼少期を代表とする「握手」も含めれば4つか)、これらを段階的に使い分けることで、2人の心の距離の測定も可能だ。LINEで対話してる時は(一応)応答が成立していたのに、その後の長電話シーンになると対話が細切れにされて、一見するとちぐはぐなように見せているのも面白い。それだけ様々な断片がスマホを通じて2人の間で飛び交い、最終的にはゴールへの呼び水となるわけだ。とりあえず「去れ」のスタンプを打った時のひかりの心情が気になりすぎてしょうがないですよ。ちなみに今回のコンテは小島正幸氏(メイドインアビスの監督)。キネマシトラスつながりですかね。 さて、今回は無事に「キリン(高み)」に出番がなく、「クラゲ(柔らかみ?)」をめぐる旅路であった。しかし、気づけばいつの間にやら香子までもがオーディションへの参戦を表明。双葉だってまだまだ落ちる気はさらさら無い。この異質異様な切磋琢磨は、どこまで続くんでしょうか。 キリン……増えるのか……第3話。やっぱり何観ても最後にキリンが全部持っていく構成はどうかと思うの。何でキリンなのさ! 頑張って調べて謎を解いてくれじゅんじゅん! 今期はこの言葉を使う作品が多いのだが、「3話目で何となくわかる」お話。いや、今作の場合は3話目となる今回で何か新しい事実がわかったわけではないのだが、今回は九九組の全員が満遍なく散らされて描かれていたおかげで、人間関係というか、キャラの配置がようやく見えるようになってきたんだ。 わたしゃ(こんだけアニメ観てるのに)視覚情報からのインプットというものにすこぶる弱く、リアルだと人の顔を覚えることが全くできない。どうやら生まれながらにしてそうした能力が欠損しているようなのだ。アニメにしてもその傾向はあって、なかなか誰が誰だか覚えられない。その悩みを解決するために進化したのが聴覚情報であり、「声で判断すれば映像でいちいち顔を覚えずに済む」という状態から、大抵は声の差別化でアニメキャラの第一印象を定めていた。しかし、今作の場合はほとんどが初見で横並びのキャスト陣。ぶっちゃけ「あんまりうまくないA」とか「あんまりうまくないB」とかいう区別しかなく、2話目までで認識したキャラはメインを張っていた数名程度だった。どうしたって、こういう「アイドルもの」ジャンルではまとめてキャラが出てくるし、全員が横並びの存在感を持つので認識しにくいのはどうしようもない。ラブライブだって、覚えるのに1クールかかっているのだ。そんな状態から今作はこの3話目である程度のブレイクスルーを果たしてくれた。 もちろん(?)名前なんて覚えてないが、九人のキャラの区分けができるようになった。今作はとりあえずの属性として「ルームメイト」という区切りがあり、そこで二人ずつのペアが構成されるようにできている。おかげで主人公の華恋は今のところ「華恋ちゃん大好きbot」でしかないまひると紐つけされているし、「ペアになっている」という認識は双葉・香子のコンビの接続を容易にしてくれている。ここが繋がってしまえばあとは筆頭2人が前回今回のエピソードで繋がり、残りの2人は自動的につながることになる(まぁ、バナナがじゅんじゅんとルームメイトっていう印象はあんまりなかったんだけど)。よかった、ひとまず全員を個別に認識することができるようになった。 その上で、いきなり「引っ掻き回す」ことで刺激を出す方向性。作中で香子も言っていたが、「これまでと違ったペアリング」にすることで物語は動き始める。前回の華恋と純那の対決からそれは始まっており、今回はそんな華恋の前に筆頭の天堂真矢が立ちはだかる。その陰では一度は敗者となったクロちゃんが双葉と殴り合ったりもしている。こうした「ペアリングのシャッフル」は普通はちゃんとペアがペアとして認識されないことには意味をなさないが、今作はそうした導入をかなり強めに押し出すように見せているので、「あぁ、ペアが切り替わっているのだな」ということが認識しやすい。まぁ、「入れ替わった末に何が起こっているのか」は相変わらずわからないままなんだけどさ。 今回のミッションは「てっぺん取りに行こうと思うけど、遥か高きその頂き」を見せつけること。前回クロちゃんをなぎ倒して存在感を見せつけた真矢だったが、今回は能天気にそんなてっぺんに挑んだ華恋が返り討ちにあい、己が目標の遠さを実感する。クロちゃんはクロちゃんでしっかり他の試合で勝利して株を持ち直す周到さ。まぁ、あの2人が何してたのかはさっぱり分からないんだけど。 結局、今作での「舞台」要素は、今のところ「舞台上での技量の見せ合い」という性質のみのものである。アニメにした時に、「誰がどんだけミュージカルの技巧的に優れているか」をそのまま見せるのはかなり難しいが、こうして対戦形式にすれば、既存のアニメと同じ方法論(つまりはバトルシーン)だけで「技量の差」を示すことができるから分かりやすいのだ。今回の試合も、真矢の圧倒的なアクションと立ち回りから、「なんかよく分からねぇけど、とにかくこの子はクラスナンバーワンなんだな」という納得が得られる。大仰過ぎるとはいえ、例えば「階段が滑り台になるギミック」とか、「複数の階段パーツが入り乱れてつなぎあうギミック」とか、そうしたものは現実の「舞台上」でも再現可能なファクターである。それらの「やや本当」を「作中での嘘」に散りばめて行くことで、本来なら隔絶するはずの「現実とアニメ」「舞台と現実」の境目を曖昧にして行く方向性はなかなか興味深い。個人的に笑ってしまったのはひかりが何とか華恋に追いつこうとしてエレベーターのドアを破壊した道具が「バール(のようなもの)」で、そこに何とも言えぬ「野暮ったい現実」みたいなものが転がっているようでギャップが楽しい。彼女は何を思って華恋を必死に止めようとしていたのかは分からずじまいだが、現実を突き抜けて「2人の舞台」を目指す華恋とは、まだまだ大きな隔たりがあるようだ。 しかし、こんなに序盤で舞台から降りる宣言をしたバナナは一体どういうスタンスのキャラになって行くのだろう。メインでクレジットされているのだから、このまま本当に舞台から降りることはないと思うのだが。そもそも隣のクラスの連中が一年生からみっちり舞台作成・演出のレッスンを受けているのに、それまで外野だったぽっと出のバナナがいきなり脚本任されるのはおかしいよな。 だからさ、最後に網膜に残る映像がキリンっていう仕様で問題ないの? 第2話。「次週の放送を首を長くして待っとけ」という意味が込められている。嘘。 なんとまぁ、まさかの2戦連続メガネであった。1話目でおよそのフォーマットが提示され、2話目で重ねて定型を固めていくものかと思っていたのだが、なんと上に思い切り同じものを重ねて追加ルールの説明という形式になった。いや、さっぱり前に進んでいない気もするが……1話目で「よくわからねぇけど1話目だからしょうがないな!」と思わせていた部分をもう1回重ねることで、「これ、回数重ねてもわからねぇやつだな!」という理解にさせるのである。 一応確認すべき事象の1つ目、「キリン、なんか地下にずっといる」。ひかりが昼間にエレベーター(?)の前でキリンと対話していたということは、少なくともひかりが交感できる形式でキリンはあそこに「いる」のである。そして舞台は「ある」のである。どういうシステムになっているのかは定かでないが、メールでの呼び出しがあれば学園の地下へと送り込まれ、そこで各自のエゴが炸裂する夢バトルをおこなう。どこまでが現実でどこまでが虚構なのか、現時点では線引きが難しいが、少なくとも全てが華恋の妄想だったというオチだけはなさそうである。 確認すべき事象の2つ目、「リベンジあり」。メガネこと星見純那は「オーディション1日目」で敗北したが、なんと2日目で再び華恋と対戦。純那本人も「負けたら終わりじゃなかったんか」って言ってたのでその辺りはよくわからないままに放り込まれていたようだが、単にかませ犬としてぶちのめされるだけではなく、「最初に乗り越えるべき敵」として立派に役目を果たしたようだ。純那は純那なりの「スタァ」への思いがあり、その気持ちを「舞台での戦闘」という映像部分のギミックで語りつつ、さらに華恋との対話を通じてセリフでも語っている。彼女を表すツールである「メガネ」の存在感は言わずもがなだが、彼女が何故「弓」を使っていたのか、という部分も考えてみると面白いかもしれない。普通は「弓使い」ってどうしたって裏方に回るイメージがあるのだが、彼女の場合、杖(スタッフ)のような意匠が込められた弓でしっかり近接戦闘もフォローしているあたりは「スタァ」らしくて良いね。 確認すべき事象の3つ目、「オーディション会場は1箇所ではない?」。純那と華恋が火花を散らし、試合後に友情を深めていた一方その頃、別な会場では九九組のエース二人がしのぎを削り、明暗を分けていたという。あっちもキリンが見ていたのか、それとも二人は勝手に試合っていたのか、そのあたりもまだよくわからないが、どうやらこの世界では「オーディション」に挑むことはごくごく普通の出来事のようである。となると、なんで華恋はあんなに無頓着だったんだろう、というところは疑問になってくるわけだが……キリン曰く「彼女は二人で一人」とかなんとか。あんまり華恋・ひかりの関係性が深くなると、ルームメイトのソウルジェムがものすごい勢いで濁っていくぞ……。 さて、次回はいよいよ次のステージへと進むことになるんですかね。 このもんすげぇ、第5話。「このもん」って一体なんやねん、と思って調べたら、あれ大根なのかよ。美味そうなのは確かだが、砂糖ふんだんに使ってるみたいだから先生のペースで食べると身体に悪そう。 2話遅れだからあんまり感想書かないつもりなのに、タマちゃんが荒ぶる回は毎回面白すぎるからどうしてもテンションあがってしまう。ホントに良いキャラだ。もちろん他の面子も輝いてるけどね。美和ちゃんは勢いがあるし、なるちゃんはなるちゃんだし。不思議とねぇ、なるちゃんの台詞は心に響くんだよねぇ。子役の演技って、逆に「言おうとしてる」感が素直な演技で紛れて印象が良くなるのかも。 お話としては、「先生、習字を教える」と「みんなで海に行く」の二本立て。前半パートは、「習字馬鹿」と呼ばれる先生の真髄が垣間見えるお話。確かにこいつはまともに話が通じない気はする。でも、ここまでクソ真面目だからこそ回りの島民にも相手してもらえる部分はあるのかも。おかげで女性関係に話題が移るわけだが、なるちゃんが割とマジテンションで怯えてるのが可愛い。子供は子供なりに「先生は自分のもの」っていう独占欲があるんだろうね。「大人な」なるちゃんなので、自分も他の女性同様に先生を取り合ってるつもりで。先生は人妻だから駄目なんだよ。あと、小野Dボイスだからなんか女難の相がありそうだよ。 Bパートは海。海だけど水着回って言いにくいのがすげぇところで、海沿いの子供たちって水着着ないで体操着で泳ぐの普通なのかしら。タマちゃんは休憩する時にずぶ濡れになってるはずの体操着の上にパーカー羽織ってたんだけど、すげぇ気持ち悪そう。あぁ、でもすぐ乾くくらいの気温ってことなのか。「体操着濡れ透け女子中学生と海水浴」ってご褒美プレイにしか見えないんだけど、残念ながらこのアニメはそういう方面にアピールはしないので、体操着の透け演出はございません。無念。代わりにお子さんたちは水着です。まぁ、海パンとかだけど。微妙にどうでもいい部分の作画にこだわりがあって、個人的に良かったのがなるちゃんのうきわ。上半分が透明ビニールになってるやつで、透明部分がちゃんと透けてる作画が細かい。あれ、色つきにしちゃえば作画が楽になるはずなんだけど、そうしないあたりが偉い。あの透明浮き輪の方が何となく雰囲気出るからね。海行きたいなぁ。 そして、そんな諸々を差し置いてのタマちゃんである。今回も尖りすぎててホント最高。なんで「そっち方面の話題(タマフィルター補正)」になると声が一気に低音になるんだろう。「もうたくさんだぁー!」のとこで爆笑してしまった。どっから声出してんねん。あれだけ露骨に傾いちゃったのに、未だに自分自身が認められないタマちゃん可愛い。いや、実際に顔立ちだけ見ればいい女だよね、多分。腐女子キャラでここまで魅力的な子って初めてかもしれない。 もう、やっぱりるみるみは大正義としか言いようがない、第3話。このアニメ、BS日テレだから正規放送よりも2週遅くて、楽しくても感想書かなくていいかな、って思ってたんだけど(「それせか」と同じ)、今回はちょっと別格。 冒頭のなるちゃんの謎形相の時点でまず爆笑できる。「何が起きた?!」って一瞬訳分からんようになるが、あのくらいの歳の子供って、すぐに色んなものに影響されるから、あながち誇張表現ともいえんのだよな。いや、流石に骨格は変わらないけどね。リアル幼女の原涼子ちゃんのマンダムな演技もなかなかの笑いどころでございます。なるちゃんは素直で真っ直ぐで良い子だのう。 そして、今回大本命のAパート。これまで元気っ子美和ちゃんの影に隠れていた地味眼鏡だったタマちゃんだが、まさかの漫画きっかけからの大爆発。このイカレ具合は尋常じゃない。これができるからこその大久保瑠美なのである。もう、たまらん勢い。救いようの無いテンション。まくし立てる時のテンションが、スイッチ入っちゃった時の中の人まんまである。そうかー、タマちゃん腐女子だったかー。いや、まだ違ったんだろうね。覚醒には至ってなかったんだろうね。でも、今回の事件で決定的な何かが切れてしまったんだろうね。本当に悲劇的なまでの運の悪さ(運の良さ)であることよ。本当にどうでもいい話のはずなのに、今回一番作画に気合いが入ってたのは間違いなくタマちゃんのあれやこれだからね。衝撃のワンシーンから記憶が消し飛ぶまでの無駄なドラマティック演出。こういう本気が楽しめるからこそ、アニメってのは素晴らしいのです。 Bパートは落差が激しいので一瞬戸惑うが、ドラマとしてはこちらが綺麗。未だに島暮らしに納得していない先生だが、きちんと「この島ならでは」の出来事から、一歩ずつ人間としての成長を感じられるように出来ている。まー、単なる餅拾いなのだからそんなご大層なもんでもないはずなのだが、人間、感じ入る時にはどんな些細なことからでも勉強出来るもんですよ。やすばぁの言ってることも、きちんと深い経験から得られた格言なので実のあるものになっているしね。いいじゃない。こういう「良い話」を楽しく見せられるってのは、本当にありがたいことだと思うよ。 何故BS日テレはこうも良作が続くのかねぇ。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |