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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ちょいとビターな大団円、最終話! すいも甘いも噛み締めて、ヒーローの明日は続いていく。

 まずもって、最終話らしい素晴らしい作画クオリティだったのが嬉しいですね。元々1枚絵の使い方が印象的な作品だけど、そこにさらに原作のテイストも混ぜ込んだイラストレーションを採用したり、全力で世界を美しく彩ってくれていたことがとにかくありがたい。総括はまた後でやるけど、ほんとに恵まれた作品だった。

 さて、そうはいっても因果はめぐる。前回時点で「そっか、昧も赦されてハッピーエンドやね。ツィベタちゃんの時とは様子が違うけど、それくらいの返礼があってもいいのかな」と思っていたが、残念ながらそこまでムシのいい話は無かった。アマラリルクに加担した時点で昧の罪を全て払拭することは出来ず、自らの手で落とし前をつけたとはいえ、闇に迷った妹は、後の世界を姉たちに託すことしかできなかった。しかし、この悲劇的な結末にもきちんと一抹の希望を残していってくれるのが本作の良いところ。ツィベタちゃんは元々亡くなっていた身でありながら、その想いを改めて娘に託すことができた。そして昧も、本来なら絶望の底で世界を憎みながら果てていくところを、此度の騒動でなんとか引き留めてもらえた。死が救いだなんてことは絶対に思わないが、それでも彼女の道行きに、希望と感謝が残されたことは幸福だったのではなかろうか。

 そしてここに来ていきなりぶっ込んでくる朱鷺丸。なんか今期は鳥類の恩返しが多いな……まぁ、鳥ばっかりが人間に変身して文明作ってたところもあるしな……。かつての昧の優しさが、ここに来て改めて彼女に還る。そうした世界の構造は、どこでも変わらずにあるものだ。もちろんそれは正の感情だけではないのかもしれない。アマラリルクが次にどんな手を打ってくるかはまだ分からない。ラストカットでまた知らん幹部みたいなのが出てきてたのでスティグマの今後の動きも気になりますよね。いったいどれだけのメンバーを蓄えているんだろう。

 そんなアマラリルクより、ついに最大の手がかりとしてクフフさんの身柄が押さえられた。以前は指輪1つだけでもそれなりに分析が進んだわけだが、クフフさんという中核的存在がユニロードとの接触を持ち、いよいよ世界は核心へと迫ることができるのか。ただ、クフフさんの内面が今どうなっているのかもよく分かってないんだよな……彼女はどこまでアマラリルクに心を寄せているのか。すでにスピリッツとの対話でその辺りの精神性は揺らいでいるように見えたが、それでもクフフさんはクフフさん。どこまでもトリックスターな彼女の動向が、今後の世界の有り様を大きく左右する予感。

 そしてここに来て登場したもう1つの要素、それがシャイの先代ヒーローである「シャイン」の存在。なるほど、SHYの前のヒーローがSHINEだったわけか。これまたうまい設定である。そして多分シャインってのはシャイのお姉さんか何かなのよね……闇と光の対立ってのはどこから始まってるものなのかしらね……。

 まぁ、気になることはてんこ盛りながら、ひとまず綺麗な幕引きでありました。改めて、俺たちの戦いはここからだ!

 
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 やっぱり強いぞ確定演出、第23話。初期オープニングは分かりやすいクライマックス演出だし、主人公キャストによるカバーというのも良い。中の人のお歌が上手いのでね。

 というわけで完全決着。まさか前回のクマちゃんフィーバーから決着までまるまる1話を消費するとは思っていなかったが、これくらいの念押しが無いと散々裏社会で悪徳を積み重ねてきたウツロの救いは与えられないからね。生まれて間もなくてほとんど悪さらしい悪さをしてなかったツィベタちゃんが消えてしまったというのに、はっきりと罪を抱えたウツロが赦されて希望の道を歩むのだったら、やはりそこは差を感じさせるだけの説得力が欲しいもの。そういう意味では、今回のウツロの覚悟、そして昧の存在意義へと繋がり、3人の忍びと1人のヒーローで築き上げた決着は納得いくものになっていたのではなかろうか。

 前回までで「曖と昧」という対比、善悪の対照を並べてみて「昧の方が月で曖さんが太陽ってことになるよな」と思っていたのだが、今回出された結論は「どちらも月」。まぁ、忍びってのは闇に紛れて活動するもので、表舞台には出てこないですからね。姉妹に差などなく、どちらも他人の力を借りて頑張る「月」。そしてそんな1人1人の頑張りを照らし、力を与えてくれるのがヒーローというものなのだろう。こんだけ引っ張った物語なのだから、最終的にビシッと着地を決めて欲しいところだが、それが「単なる1つの姉妹の物語」ではなく、「ヒーローの意味」にまで言及できているのは、今作の首尾一貫した部分。あくまで主人公はシャイ。そのことが伝わってくる、良いエンディング。

 朱鷺丸の支援もあり、無事に姉妹は救われた。シャイも転心輪を使って心を通わせるというアマラリルクとの唯一にして絶対的な対抗策をしっかりと身につけた。そんな彼女の心の炎が灯り、街の人々も皆救われた。これ以上ない大団円である。そして、その傍らには相変わらず微妙な表情のクフフさんがいるのである。……今回のお話でドキも後に引きずるなんらかの匂わせをしてくれているが、やはりダントツで気になるのはクフフさん(とペーシャさんかな)の今後である。どこまで本気なのかもはからせてもらえないクフフさんの心情を理解することはできないが、彼女がスピリッツとの交流を経てなんらかの変化を起こしているのは間違いなさそう。願わくは、それが彼女にとって幸せな変化でありますよう。

 
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 なんか熊ちゃんが可哀想……第22話。いきなり取り出されてボコられるだけの存在、ドキ君はお気に入りじゃないのかしら。

 妥当なハッピーエンドへ。いや、まだ厳密には終わってないので外世界での騒動をこっからどうにかしなきゃならんのだけど、ひとまず曖昧姉妹の関係性については手打ちということで良さそうだ。やはり最後の一押しに加担してくれたのは朱鷺丸。どうやって黒球の中に入るんや、と思っていたが、アマラリルク側の目的がそもそも「黒球内にウツロの心の世界を作る」→「それを物理的にぶっ壊して境界をなくし、そこから恐れや恨みの感情を漏れ出させることで指輪と同等の効果をばら撒く」ということだったようなので、勝手に黒球を壊してくれた。まぁ、おかげで大惨事にはなっているが、代価として朱鷺丸の侵入を許し、それがウツロへの決定打となったようだ。

 先週までで気になっていたのは「どれだけ許しや希望を与えたところでウツロが裏稼業に手を染めていた事実は覆らないし、少なくとも本人の中ではどこまで行っても罪が消えないのでは?」という部分だったが、朱鷺丸を通して語られたのはただ一念に許しを求めた曖の行い。世間がどうとか、実際上の問題は分からないが、とにかく「曖の赦し」がそこにあるのなら、昧にも救いはあるのだろう。結局は姉妹2人で始まった物語なのだ。2人の関係性の中で決着をつけても特に問題はあるまい。

 そして、そんな姉妹の軋轢の解決に大きく貢献したのが我らがヒーロー・シャイであった。性根の真っ直ぐさ以外には武器らしい武器も持っていないシャイだったが、今回は珍しく独自の武器を振りかざす。それが「陰キャだからこそ共感できることがあるんだ!」というなんとも救いようのない救いの言葉。「シャイな女の子の気持ちを分からないわけがないじゃないですか」というのはなかなかの殺し文句で、「いや、でも他人じゃん」というウツロさんのわがままも強引にねじ伏せるだけの説得力を持っていた。シャイだからこそ出来ること。思い返せば最初の惟子さん戦に始まりツィベタちゃんとの戦いも、「シャイだから分かる」がきちんと唯一性につながっているのは良いところですね。

 姉妹の雪解け。あとは黒球をどう処理するかという課題が残るわけだが、事態をわかりやすくするため、ここでドキさんがもうひと頑張り。最初の戦闘が終わったら巨大戦闘になるのがヒーローには欠かせない要素ですからね。ただ、そんな巨大生物がロボや怪獣じゃなくて熊ちゃんなあたりがアマラリルク。3人の合体技としての飛行巨大熊だったらしいが、もしかしたらクフフさんにあんまりやる気がないせいでこんな適当な戦闘になっているのかもしれない。最初に大砲に乗ってる時点でさっぱり気乗りしてない様子だったクフフさん。どこまで行っても彼女の気分が戦局を左右し続けているのが愉快だが、この気まぐれが単なる「飽き」じゃないことをペペシャさんは知っている。いや、そう願っているというべきか。この物語がどこまで続くかは定かじゃないが、とりあえずクフフさんには絶対的な救いの物語を与えてほしいなぁ。

 
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 眛の深淵へ、第21話。割と分かりやすい胸糞ストーリーだったが……善と悪の対になる太刀を伝承してる時点で、忍び連中がどういう稼業かは察するべきだったのかもしれない。

 激闘、シャイVS曖昧。厳密にはあの姿で「ウツロ」らしいが、曖さんを取り込んで1つとなった姉妹は全てのセリフが二人羽織状態となかなかの難易度。アフレコはさぞかし大変だったことだろう。少しでも歩調を合わせるため、両名ともネイティブ京都弁声優を起用していたのはこうした難所があったためなのかもしれない。重なる音調に決して重ねられない心。なかなか難しい演出である。

 そんな得体の知れない相手を戦わねばならないシャイ。元々シャイの性格を考えれば「曖さんだったかもしれないもの」を攻撃することなど出来ず、正面からぶつかったら必敗である。じわじわとなぶられたりせず、初撃で心臓を貫いてくれたウツロさんはそれだけで人情味があったといえるかもしれない。しかし、そうして刀で貫かれたことでシャイと正義の刀がリンク。転心輪は心を繋ぎ、伝えるための増幅装置。人と人を繋ぐなら、人と刀だって繋げるだろうというダイナミック理論である。

 こうして姉妹の一番の理解者である刀をサポーターとして獲得したシャイは無事に復活。瞳に炎を宿してのリベンジを狙う。しかし、最初は面食らったウツロさんだったが、刀を握っての純粋な斬り合いならどう考えてもウツロさんに一日の長がある。さらにニンジャなんだから当然できるだろ、とばかりに転所自在の術(?)を披露し、シャイの炎にデバフがかかりそうな三途の川を召喚。実際にデバフがかかったかどうかはよく分からないが、シャイも根性だけではどうにもならないところまでは追い詰められた。かつて曖さんと練習した水切り、かつて一度見た曖さんの剣技など、曖とのつながりを積極的に押し出して戦うシャイ。彼女の狙いは昧を切り伏せることではなく、そうして姉の曖さんの方を切り出すことだったのかもしれない。結局、純粋な戦闘では劣勢に立たされたものの、土壇場で転心輪の底力を発揮。思い切り干渉して「虚ろ」な「中」へと入り込んだ。

 以前も披露された姉妹の回想シーン。その中に在りし日の昧の姿をみたシャイは彼女が絶対に悪人ではなかったことに確証を得るが、そこからの闇の歴史に心を打ちのめされる。ツィベタちゃんの時もそうだったが、やはりアマラリルクに落とされる人間にはそれ相応の闇があって当然だったようである。しかし、心を「残して」無念の死を遂げたツィベタと違い、ウツロは心を「無くして」今の状態になっている。彼女は中身こそ失ったがまだこの世界にいることは間違いないようなので、曖さん的には妹の奪還という目的にワンチャンス残した形。ただ、それは眛本人の望む形ではなさそうなのが悩ましい。曖さんの知らなかった里の暗部を抱えて潰した昧さん。彼女が納得づくで光の世界に戻ってくることはできるのだろうか。

 追伸:クフフさん、今後スピリッツさんとどういう関係になるのかな。彼女は彼女でなんだか寂しそうに見えてしまったのだよな……。

 

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 ミキシンソロ歌唱のエンディングとかいう珍しい展開、第20話。そりゃ流すなら今回しかないんだが、ラストの引きと噛み合ってないんよね。

 というわけでAパートとBパートでは全く別軸の物語が進んだ今回。まずはAパートのスターダストVSスティグマ(クァバラ)戦。平気な面して人前に現れたスティグマ。スターダストは「わざわざ出てきてくれて」と敵の大将との接触を喜んだが、スティグマの狙いはアマラリルクという存在を世に知らしめ、さらに直接スターダストという希望の星を叩くことによって「恐怖」という感情を植え付けることだったという。元々人の心に眠った負の感情を呼び起こすことを得意としているスティグマのこと、全世界の不安感をまとめて煽ることで、何かしら今後の展開に拍車をかけるのが狙いだったのかもしれない。

 そうと分かっても出撃せざるを得ないのがヒーローの辛いところで、ラスボスと対峙したスターダストにぶつけられたのは、謎のアマラリルク幹部(?)のクァバラちゃん。黒木智子以来のがっつり橘田ボイスな挙動不審キャラだが、「喜」のクフフさん、「怒」のドキ、「愛」のイノリ同様、彼女も「恐」という感情を中心に構成されたキャラのようである。ただ、普通なら「恐怖」をモチーフにしたキャラならすげぇおっかないやつになる気がするのだが、一筋縄ではいかないのがアマラリルク。なんと「自分が一番ビビり」というよく分からん性格設定に、きちんと「恐ろしい」固有能力を持ったクセのあるデザインである。そもそもアマラリルクの構成員ってヒトなのかなんなのかもよく分からない状態なのよね。ツィベタちゃんはいわばお化けみたいなものだったわけだが、クァバラちゃんはダイレクトにデザインがお化け。もしかしたら彼女もすでに故人だったりするのかしら。

 「取り憑いて自分が受けたダメージだけ相手に返すのに、相手には平気でナイフを突き立てられる」というなかなかチートな技を披露したクァバラちゃんだったが、流石に最強ヒーローが相手では小細工は通用しない。以前より人間としても一回り大きくなったスターダストは、クァバラちゃんなど眼中になく、大技でもってスティグマに確かにダメージを与えた。ただ、くらったスティグマ自身はケロッとしたもんで、思い切り顔がぶっ壊れてもどこ吹く風。単なる強がりには見えないので、あのボディは代用が効くってことなのかしら。まだまだ謎多き存在である。

 一矢報いたことに意味があったのか、とりあえずスティグマは一時退場。しかし、どうやら黒球の外で起こった出来事は中にも何かしら心理的影響を与えたのかもしれない。曖さんVSウツロの悲しき姉妹対決は、下馬評通りに武力で秀でた妹が一方的に攻める展開。曖さんはシャイとタッグを組んではいるものの、説得を試みる姉と殺す気満々の妹では試合にもならない。忍びの里でのドロドロとした「穢れ」を一身に背負ったウツロの心が晴れるなどということはありえず、現実を突きつけることでじわじわと姉を追い詰めていく。そしてシャイを傷つけられたことでついに曖さんも正面から戦うことを決意するが、それこそがウツロの、いや、昧の真の狙いだった。

 妹を害する敵意を抱いてしまった曖。これにより姉にも「穢れ」が生じ、悪の側面を持つ妖刀が怪しく煌めく。蟻の穴から心は崩れる。一気に姉に雪崩れ込んだウツロにより、なんと「曖昧」だった存在がついに1つに。……いや、何が起こってるかさっぱり分からないが、とにかく曖さんはアマラリルク側に取り込まれてしまった。元々中に曖を取りこむことが狙いだったとしたら、「ウツロ」なんて名前はよくつけたものである。

 負の感情を取り込み、増幅させるアマラリルクの術中にハマってしまった曖さんとシャイ。この絶望的な状況でのキーパーソンは……朱鷺丸?

 
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 各所で急転直下、第19話。いいねいいね、こういうどっかズレたみたいな感覚がじわじわ煮詰まっていく感覚こそが今作の良さだと思っているので、いい具合にエンジンかかってる。

 「ここは俺に任せて先に行け」が積もりに積もって局所戦闘が複数発生。「三局の戦い」ってのはるろ剣(人誅編)で使われてたサブタイなんですが、こうしていろんな戦闘が同時並行で乱立する展開はなんか好き。これももしかしたらキン肉マンに教育された結果なのかもしれんけど。そして今回はそんな無数の戦いのそれぞれに異なる意味合いがあるのがまたアツい。ヒーロー側もアマラリルク側も、みんな違ってみんな強い。

 まずは「喜」の戦い、スピリッツVSクフフさん。前回時点で「ツィベタちゃんを殺したやつ」とクフフさんはスピリッツに狙いを定めたが、今回の対話を見る限り、もちろんペーシャとレーニャの関係性は知った上でそういっているようだ。スピリッツ側からも「ツィベタを殺した」と言われるのは色々と思うところはあるだろうが、以前の戦闘や今回のクフフさんの心の揺れを見れば、彼女がツィベタのことを特別に思っているのは一目瞭然。ここで対話をえらべるのがヒーロー側の強さである。「どんな時でも笑ってやがるから、大人ってのも悪くない」というクフフさんの不思議な主張。そこには世のしがらみに巻かれて笑わずにいられない大人へのたっぷりの皮肉が込められているが、クフフさんの場合は皮肉というよりも本当に「分からない」からこそそう言っている可能性もある。クフフさんが他人を笑わせようとするのは、最終的に自身が笑いたいという欲求に帰結しているようにも見えるのだが、そんな彼女がぴくりとも笑わないツィベタちゃんにべったりになったというのも数奇な運命。

 そして娘のペペシャは、かつての母の記憶に「お酒を飲んでる時の母が好き。だって笑ってくれるから」というものがあった。「酒を飲んで、嫌なことを忘れて無理やり笑う」。それはクフフさんが馬鹿にするおかしな大人の象徴のような行為であり、生前のレーニャだってそうした「苦しい大人の顔」を見せていたのかもしれないが、それでもペペシャはそんな母の笑顔に救われた。だからこそあの時の母に近づきたい思いから酒を飲んでいる(まぁ、単に好きなんだけども)。そんな母の想いを幾らかでも理解し、思い出に残しているクフフさん。そんな相手を、スピリッツは責めることなどしないのだ。互いにレーニャ/ツィベタに寄せる思いは同じ。アマラリルクは個人の願望の発露だとスティグマは言った。それなら、別に対立せずに同じ目標のために寄り添い合うことだって出来るかもしれない。笑顔を辞めたクフフさんは、この先本当に笑える日が来るのかもしれない。彼女の脳裏に一瞬よぎった過去の記憶、果たしてその根っこはどこにある。

 続いて「怒」の戦い、ミェンロンVSドキ。互いに男を賭けた(?)戦いだったが、ミェンロン固有の状態異常ステータス付与攻撃によりドキは劣勢。眠気は怒りを削ぎ、最終的には殴り合った男の子どうしの河原で友情形成みたいな流れ。そもそもドキの怒り自体がシンプルなわがまま由来のものであり、とりあえず暴れて、発散させてやればある程度は解決するものだったのかもしれない。まぁ、最後の最後でまた余計なことして喧嘩になってたけども……こいつら見てると、アマラリルクは想像以上に対話は簡単なのかもしれないと思えてくるな。それこそ、ツィベタちゃんの例が一番不幸だっただけで。

 次の戦いは……「愛」の戦いということになるのでしょうか。インチキくせぇ愛の天使の名はイノリ。彼女の固有スキルは愛の発露というエロ漫画御用達のもので、目がハート状態になっちゃったピルツさんは薄い本の格好の的である。完全なる精神支配というスキル自体はクッソ強かったのだろうが、イノリさんはちょっと相手を間違えた。確かにピルツさんは治癒を得意とする「慈愛」に満ちた人ではある。しかし、それ以上にほら、ツンデレだから……。ツンデレさんが一番耐えられない状況、それは素直な自分が他者に愛を囁いているという状況そのものである。あまりの拒絶感から自力で精神支配を脱するピルツさん。そしてシャイと同様私も先週心配してた「救護班って戦えるの?」という不安は「当たり前じゃろがい」というので文字通りに一蹴。格好いいローリングソバットを披露してくれました。さらに注射器を模した遠距離武器などもあり、ピルツさんの戦闘力も結構多彩。他人の反応を見て楽しむだけのエセ愛の天使VSほんとの白衣の天使。決め手はなんになるんでしょうね。

 そうして3局の戦いが繋いだ塔の上での最終決戦。せっかくだから「落」の戦いとでも名付けておこうか。こちらの大ボス・ウツロさんも登場シーンで小ボケを挟む程度の余裕とサービスは見せてくれているが、積もったマイナスの感情は他3人と違ってだいぶガチめ。曖さんとシャイの2人を相手取り、遠慮なく黒い瘴気をばら撒きながらの圧巻の試合運びだ。正面でぶつかるしかない武力の対決。そしてかつての記憶では曖さんは妹にまったく歯が立たなかったはず。シャイという助力は得たものの、ここから正面切っての切り合いで太刀打ちできるものだろうか。悪の刀の実力、相当高そうです。

 そして試合はこの4局だけかと思われたが、なんと黒球の外ではスティグマが暗躍。新たなアマラリルクメンバー・クァバラさん(CV橘田いずみ!)を連れ出し、なんとこのタイミングでアマラリルクの存在を全世界に発信し、その目的と能力までもを見せつける。今回の東京襲撃の目的は謎に包まれていたが、ここまで大きな動きを見せるつもりだったとは。まー、指輪をはめるだけで手勢が増えるプロジェクトだとしたらある程度の舐めプも納得できるが……当然、そんな勝手はヒーローが許さない。飛び込んできたのはスターダスト。いきなりのトップ対決はどんな展開を迎えるか。

 アツいっすねぇ。

 
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 エンディングがなんか無駄に怖い、第18話。久しぶりに能登歌唱の不穏さを思い出したぜ……別に怖い歌でもなんでもないのに、今回の展開と合わせてどうにも怪しくなってしまった。

 Aパート、クフフさんの暴虐。今作において、1期2期を通じてブレない圧倒的ヒロインといえばクフフさんをおいて他にはないだろう(個人の意見です)。「喜」や「楽」を全面に押し出したキャラのはずなのに、その裏に隠された「怒・哀」の感情が彼女の複雑なキャラクター性を演出してくれる。今回だって訳のわからない嘘トロッコ問題でヒーローたちを翻弄し、最終的に「なんじゃそりゃ!」っていうオチに叩き込む手管はトリックメイカーとして理想的な立ち回りだが、冷静に考えりゃ彼女が何をしたかったのか、なんでわざわざあんな大掛かりな舞台を揃えたのかはよく分からない。前後の流れとも脈絡がなく、ほんとに「ただ変なことしに出てきたやつ」である。しかし、それがクフフさんなら許されるし、自分勝手にネタをぶっ込んで楽しんでおきながら、その後に勝手に自分ワールドに入って感情がないまぜになったって誰も文句は言えない。だってクフフさんだから。

 個人的に嬉しかったのは、やはりクフフさんの中でツィベタちゃんの存在というものがとてつもなく大きかったのだということがよく分かった部分。あんな性格だから誰に対しても適当だし、誰でもフレンドリーなくせに決してほんとの意味での交流なんてできないように見えるのに、なぜか彼女の中でツィベタちゃんとの関係だけは特別なものだと感じていた。それがなくなったことで色々とぶっ壊れもしたし、未だ執着してヒーローたちに粘着もする。特に直接ツィベタちゃんを「殺した」スピリッツには明確にこだわっている様子。ペーシャさんだってあの展開で母親の「仇」だと思われるのは不本意だろうが、レーニャさんとのつながりを思い出せば、このままの状態でクフフさんを放っておくこともできないだろう。レーニャが繋いだ心の言葉、それをクフフさんに教えてあげなければ。

 そうして「ここは俺に任せて先に行け」が2件処理され、いよいよお話の焦点は今回の主人公・曖さんたちへ。ムクロの正体は曖さんの双子の妹、昧。アマラリルクに堕ちる前のキャラクターとしては、どうやら「姉より優れた妹」タイプだったようで、本人は忍びとして成り上がることなど望んでいないのに、姉よりもそれっぽい才能があった様子。そんな妹を見てたらそりゃ曖さんだってイライラしていただろうが、その実、話の通じない姉に対して妹の方がフラストレーションを溜めていたというお話。天才タイプのキャラっぽいので、振り切れちゃうと何をしでかすか分からない。「忍びなど今の時代に合わない無用の長物」という嫌気が加速し、最終的に里を焼いた大戦犯になってしまった昧。まーハナから里を滅ぼそうとしていたとは思えないので最後の引き金を引いたのはスティグマの野郎なんだとは思うが、そこに誘導できるくらいのわだかまりはあったのだろうし、そこをフォローしてやれなかったわがまま曖さんにもなんらかの責任はあったのかもしれない。姉妹の問題にはなかなか口も挟みづらいので、やはりここは2人が直接あって片をつけてもらうしかなさそうだ。今回の流れからしてキーパーソンは朱鷺丸になりそうなんだが……結局、こいつなんなんだろうな。

 そして舞い降りる、そんな因縁とは一切関係ない謎天使。……ここまでのパターンからしたらピルツさんが「先に行け!」っていう番なんだけど、これまでと違ってそんな因縁は1ミリもないんだよな。そもそもピルツさんって単体でどれくらい戦闘力があるんだろう。単なる救護班がこんだけ前線に出てくるとも思えないが……。

 
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 先輩はおとこのこ、第17話。またも同時期のアニメと不思議なリンクを見せる展開。可愛いは、作れるんですねぇ。

 というわけでお久しぶりですが、しばらくは溜まったアニメを追っかける形で通常の倍量消化していく必要があるので感想は軽めに。今作も1回くらいスキップしてもいいかと思ったけど、やっぱアマラリルクの面々が出てくるといちいち愉快なもんで無視するのも忍びないわ。

 黒球の中へとさっさと突入したヒーロー御一行。どんな阿鼻叫喚の世界が広がっているかと思ったが、今のところはそこまでおっそろしいことにはなってなかった。ただ、なんとなくタイムリミットは設定されたくさいので小走り程度には急ぎましょう、くらいの感じ。そしてそこに現れるアマラリルクからの刺客1号、ドキくん。分かりやすい単細胞なパワー系おバカキャラかと思わせておいて、うちに秘めたるユメ系男子要素がミスマッチを起こすという、実にアマラリルクらしいバグり方をした一筋縄ではいかない相手だ。単なる敵、単なる悪というスタンスじゃないのもなかなか面倒くさくて、話しても分かんないけど、上手くハマれば話は通じる。いや、通じてないけど御することはできる。ピルツさんの全く狙ってなかった憎まれ口がうまいことハマり、一度は同盟関係まで行きかけたが、テルの余計な一言ですぐさま決裂。まぁ、そりゃそうよ。そしてカワイイに憧れるユメ系男子VS格好いいに憧れる男の娘(不本意)というとんでもねぇマッチメイクに。ツィベタちゃんの事例を思い出せば多分ドキくんも何かしら辛く悲しい因縁を抱えてるんじゃないかとは思うのだが、この2人のバトルはどこまで行ってもちょっとお笑い要素が入ってきちゃうのはいいんだか悪いんだか。

 さらに今回のボスポジションとなりそうなウツロをサポートしているみさおボイスの謎天使に加え、今回も来てくれました、我らがアイドル・クフフさん。ツィベタちゃんの件では純粋に悲しんでくれていましたが、彼女のことは一旦乗り越えたんでしょうか。もう以前と同じ調子でかっ飛ばしてくれてますね。しばらくクフフさん劇場が見られたらそれでいいんだけどなー。

 

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 急転直下で第16話。アマラリルクの攻勢、目的が謎に包まれてるから予測できないし、何が起きるかもさっぱり分からんのが怖いよね。

 ここまでの2話はほっこり話が進行し、突然現れた曖さんとの交流を深めるのに費やしていたのだが、ここでいきなり東京都心をまるっと飲み込むサイズの暗黒空間が爆誕。ユニロードさんたちの分析によればロシアのツィベタちゃん騒動の時の閉鎖空間と同じ現象とのことだが、あっちの閉鎖はせいぜい建物1つとその周りの森を飲み込んだ程度だったのに対し、今回はサイズもでかけりゃ首都直撃ってことで影響もバカでかい。ツィベタちゃんのように限定的な目的であれば個人レベルでの嫌がらせ程度で済んでいたところを、いきなり悪の組織らしさ全開で襲ってきたため、ヒーローサイドもその対応は苦慮している様子。

 何よりマズいのは影響してる人口がとんでもないという部分で、黒球に飲まれた中にいた人たちが生きてるかどうかすら分からない。生きていたとしてもいつまで生きているか分からないわけで、最悪の事態を想定したら迅速な対応は必須。今にして思えば、最初から中に2人のヒーローが入っていたツィベタちゃん事件はまだまだ序の口だったというのがよく分かる。

 そしてもう1つの大きな問題は、動こうにもそもそも黒球の中への侵入方法が分からない。それこそ中にヒーローがいれば両面作戦で原因を叩けたかもしれないが、日本のヒーロー・シャイが外にいる時点で、黒球の中にヒーローが混じってるわけもない。あの訳のわからない空間に入る術など想像もつかない。この緊急事態に、アマラリルクとの交戦経験があるシャイが引っ張り出されるのは必然。以前も惟子さんを救ったことが評価されて取り上げられていたが、こうしてアマラリルクとの密な接点が嫌でもシャイを鉄火場へと押しやっていく。

 とりあえず顔見知りのヒーローと手を組み、救出部隊を組んだのはいい。しかし侵入方法をどうしたものかというタイミングで、まさにとってつけたように現れた曖さん。彼女の忍びの極意(?)をもってすれば閉鎖空間への侵入も可能だとかなんとか。なんで曖さんがそこまで自信を持っているかはよく分からんのだが、もしかして忍者って黒球現象にしょっちゅう遭遇したりするんでしょうかね。今回の対戦相手が「もう1人の曖さん」ということなので向こうの打った手を曖さんが読めるという可能性もあるが、黒球自体はツィベタちゃんと同じものってことは、ウツロの技ではなくて「アマラリルクの技」なんだよな。だとしたら多分曖さんも初見だと思うんだけど、「まぁ、忍者ってRPGなんかでも割と強ジョブになることが多いやん」というよく分からん理由でその辺は突破できるのかもしれない。知らんけど。

 物語的には「敵がどうにも対処しようがない攻め方をしてきた」→「たまたま最近それに対処できる友達ができた」という展開はご都合主義がすぎるというか、そこに作為が感じられるのでもしかしたら曖さんとの出会い自体が盛大な伏線の可能性はあるのだが……あんまりそういう性格の作品じゃないから、ほんとに偶然だったのかもしれない。もしくは曖さんとウツロはペーシャとツィベタちゃんと同じような関係性なので、いっそスティグマが積極的にテルにそうした人物との関わりを持たせようと画策してる可能性まであるかも。一応スティグマからしたらシャイは自分の腕輪を最初に打ち破った人間ではあるからね。まぁ、そうした疑問の答えが出るのはまだまだ先なんだろうけどさ。

 
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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