最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
これがゾルトラークか……第22話。溜めに溜めてきたからこそのカタルシス。ようやく、僕らがみたいフィロメラが見られた!(いや、おっぱいのことではなくてね) ここが天王山と見て良いのだろうか(次回予告を見るとまだ一波乱ありそうにも見えたが)、とにかくババアとの直接対峙。Aパートは丁寧に婆さんの回想シーンが描かれ、彼女が禁書まで使って辿り着きたかった最終目的が明かされる。……なんかもう、色々と身勝手である。死に別れた息子との再会を望む気持ちも分からないではないが、息子が命を落とした遠因が自分自身にあることまで分かってフィロメラにこんな運命を背負わせたのだとするなら、流石に同情の余地はない。まぁ、幸いなことにそこまで「おばあちゃんも可哀想な人なんですよ……」みたいな同情を引くような回想シーンではなかったが、強いて婆さんを不憫に思う部分があるとすれば、やはり魔術師の家庭という歪んだ環境に生まれ育ってしまったことだろうか。彼女も若い時から自分の家での立ち位置に苦しんでおり、その結果として完成したのが現在の「自分も苦しんだんだし、息子を含めて血族は自分と同じように家の使命をまっとうしなければならぬ」という脅迫じみた執念。いや、彼女の中ではそれが歪んだ執念だという認識もないのかもしれない。自分が目をかけてやった息子に駆け落ちされ、回収できたのは出来の悪い孫娘だけ。自分は正しいことをしてるのに、なんでこんな目に遭わなきゃいけないの、くらいの感覚だったのかも。 そうして生み出された残念モンスターの婆さんの執念を、フィロメラは間違ったものと認識することができなかった。自分が辛いのは自分のせいだと言われ続けては、少女にまともな自我が形成されるわけもない。頼みの綱のアルキュオネさんも、鹵獲された時点でさっさと婆さんに安全装置(?)をつけられて肝心なところでは制作者たるアダムさんの想定通りに動けない身体になっていた模様。全ては婆さんの妄執のために。次第に心を失い、フィロメラは自分の人生に終止符を打つために奔走していたことになる。 全てが整ったがために、婆さんは全てフィロメラにしゃべってしまった。まぁ、フィロメラも「両親に会いたい」と思っていたわけで、もし学院でチセたちに出会っていなければ、案外あっさりと「自分が生贄になることでアダムが復活するなら」というので納得して消えていったかもしれない。今回だって9割がたそうなりかけていたのだ。しかしすんでのところでの「ちょっと待ったァ!」が炸裂。チセさんにかかれば、禁書から召喚されたバケモンだろうがなんだろうが知ったこっちゃないですよ。今回はきちんとエリアス先生の監督下で魔力を操り、アイザックのサポート、ルーシーの応援(というか怒声)などを受けて無事にレリーズ!に成功。生きたいのか死にたいのか、仲間の意思をしっかり確認してからのワンパンはどこぞの海賊団の船長のようである。振り抜いた杖の一撃はスレイベガの特権。老人の妄念を打ち破り、ここで仲間がまた1人。フィロメラさん、ようやく人間になれた。 余談だが、今回も含めてここ3話にわたっては、ずっと同じ人がコンテを担当しているかなり一貫性を持った画面構成になっている。頂真司氏というアニメーターで、なんか今期はやたらと色んな作品で名前を見るし、なかなかにパワフルな作劇を見せてくれる人だ(今期だと「はめつのおうこく」や「SPY FAMILY」でもお仕事をしている)。あまりに恵まれた作画リソースを誇る今作では、やりたい演出が120%で映えて幸せなお仕事ぶりだ。
PR いい、最終回っぽい話だったね……第7話。もちろん問題は簡単に解決するものじゃないけど、ひとまず丹羽の物語には1つの決着がついたんじゃなかろうか。 それにしても……考えても考えても正解は分からないお話なので、観てる間もウンウン唸ってしまうし、視聴後にこうやって感想を書こうにも悩んでしまう。人と犬の接し方に正解なんて無いことは分かっているつもりだけど、出来ることなら丹羽と藤原のどちらが正しいかを(せめて自分の中では)決めたいという気持ちもある。 大半の視聴者がそうだとは思うが、基本的には「藤原の方が現実的だ」という気持ちで、割合で言えば藤原9:丹羽1くらいで分があるんじゃないかとは思う。先週時点で「いや、どう考えても緊急事態だったんだから藤原の方が正しいよな。それとも、ここからさらに藤原が何かとんでもないことやるのかな」と思って見ていたら、あの事件の顛末としては特に追加されることもなく、本当に「丹羽を守るために藤原が犬を殴った」という事実があるだけだ。ただ、藤原がこの事件にもう1つの意味を見出してしまい、そこから丹羽を突き放すような態度に出たことが、丹羽にとっての印象をすこぶる悪くしてしまった。まぁ、それが狙いだったならしょうがない(もちろん、ここで丹羽が藤原の主張を飲み込んで理解を示せばそれはそれでOKだったはず)。「人と犬の接し方」の問題と、「丹羽が藤原と決別した理由」についてはある程度分けて考えなければいけないだろう。まぁ、そうだとしても、藤原が丹羽に突きつけた事実は何も間違っていないのだから、基本的には「丹羽が理想を語りすぎ」という印象は否めないのだが。 ただ、だからと言って「丹羽が青臭すぎる。そんな理想論を振り翳しているだけじゃ現実は生きていけないのだから、もっとドライになるべき」という考え方が「正解」なのかと言われると、それもやはり短絡的ではある。丹羽が我が身を犠牲にしてでも犬を殴らないと決めた動機を端的に表した言葉として、今回「心の死」という台詞があった。「躾をしなければ処分されるリスクがあった。死ぬよりもマシなのだからトレーニングの完遂が最優先」という藤原の主張に返した言葉だ。そう、結局、我々は犬が何を考えているかを本当の意味で知ることはできない(もちろん人間同士だって出来ないという考え方はあるが、今はその話はおいておこう)。であれば、「やむなし」と人間が勝手に判断した体罰が、犬にとって死ぬより辛い可能性も否定は出来ない。そしてもちろん、「体罰など無いなら無い方がいい」というのはおそらく全員が同意できるテーゼだろう。藤原の主義がもしかしたら最善ではないかもしれないと思わせ、9:1の「1」が丹羽にあるのはこのためである。 ただ、やはり「人間と犬は違うものだ」という前提はどう足掻いても覆せるものではない。「体罰を使わずとも根気良く教えれば犬はわかってくれる」がどこまで行っても理想論でしかなく、「根気良く教えることと、体罰を用いて短期的に指導することのどちらが犬にとって幸せなのか」は、それこそ犬に聞かなければ分からない。結局、人間は本当の正解がわからない限り、どちらも試してみる他はない。そして、目指しているものが同じであるなら、そのレベルでの諍いというのはナンセンスでしかないのだ。その部分を理解している分だけ、やはり藤原の方に理があると思えるのはしょうがないだろう。 しかし、丹羽には丹羽の主張があり、この度めでたく、その理想を受け継ぐ後継者も名乗りをあげた。損得抜きで、ただ犬の幸せだけを考えられる底抜けのバカ。そんな人間が、新しいテーゼを業界に打ち立ててくれるのかもしれませんね。 わたしの幸せな血統、第10話。「わたしの幸せな血統」は小説投稿サイト「征服者になろう」にて連載された小説で、ほんのちょっと時間を操る魔法だけしか持たない貧しい超越者アルテマティア様が周りの人々に愛され、素敵な首切り王子様に巡り合うことによって幸せになる様子を描くシンデレラ(の魔法使い)ストーリー。 今回も全編クライマックスでお送りしております。Bパートが素敵すぎたせいで記憶を塗り替えられてしまったが、Aパートの姫コントも先週に引き続き相変わらず面白い。銀気姫のキャラが一切ブレずにクリムゾンとの関係性が泥沼化しており、そこにド天然のラグナが絡んじゃうせいで「世界一好感度が高いうんこ」という謎の概念が爆誕したり、「史上最強の雑ツンデレ」という新しい属性が開発されたりした。チーム銀気姫の面々もおかしな奴らしかおらず(しれっとラグナが「レオより強い奴がいっぱいいる」って言ってたのがなんか悲しかった)、今回新たに登場したのはテンション高めの姫オタク女。どこの世界にも推し活に熱心な女子というのはいるもので、メンバーの多くが姫推しらしきこの国においても抜きん出た姫愛を貫く剛の者である様子。となると今後はラグナとの関係性が色々と難しくなりそうだが……ラグナがいつになったら姫様のことを気づいてあげられるんでしょうね。 そうして人間サイドに新たな協定が結ばれている間、竜たちはこちらの姫、アルテマティア様改めトラウマティア様を救うべく王都へ駆けつけている。次のラグナたちの対戦相手っぽい置鮎竜(オルト・ゾラ)の他にも、事実上の最強戦力と思しき第二位階の諏訪部竜(ウォルテカムイ)も馳せ参じており、「こいつ、野心があるように見えたからアルテマティア様が弱った様子を見せたら、もしかして下剋上を狙って殺したりしちゃうんじゃ……」と思っていたら、なんとまぁ、まさかのスパダリだったという。よかったー、そうだよねー、アルテマティア様の尊さは人竜共通だもんねー。力を失おうが可愛いは正義だから守ってあげたくなっちゃうもんねー。ウォルテカムイさんは言いました。「力があろうが失おうが、お前はちょっと頭のイカれたただの上田麗奈だ」ってね。「頭のイカれたただの上田麗奈」を守れずに何が男か。 そしてそんなスパダリに素直に気持ちを打ち明けられ、アルテマティア様も血主という仮面を捨ててか弱い女の子の涙を見せる。守りたい、その引き吊り顔。現時点では実力不足を痛感しているネビュリム君だって同じ気持ちを噛み締めているが……多分どこかでウォルテカムイが激闘の末にラグナに退治されても、「恐怖を乗り越えたネビュリム君」が我らがアルテマティア様を守る新たな騎士として立ち上がってくれるに違いない。 早く人類が滅亡して、平和な竜たちの世界が訪れますように。
e-sportsアニメです(迫真)、第9話。なんかこぅ……見たいものが全部見られてはいるんですが、「えっ、見たいものを見せる方向性でいいの?」という不安はありますね。 ラストシーンから「なんだこのアニメ」という感情はみんな抱くと思います。その上で、例えば「ヨスガノソラかよ」と思う人や「スクールデイズかよ」と思う人など、さまざまな「○○かよ」があると思うんですが、私はなぜか知らないけど「地獄少女かよ」と思いましたね。ことにBパート以降のあまりにじっとりした展開。誰も彼もがクソでか感情を抱えながら、互いに心の柔らかい部分を踏み躙っていく展開。いつ、誰が地獄通信にアクセスしてもおかしくない雰囲気。空気読めない君(ROX)が「兄妹間の共依存」という一番分かりやすいタームをバッサリと提示してくれていたわけだが、家族間での依存関係をベースとした地獄送りドラマとしては「地獄少女三鼎」第7話「うそつき」がある。今作の世界にもしも地獄通信があったとして、誰の手に藁人形が渡ったら誰を吊るのかと考えてみるのも一興だが、瞬が誰かを消せるのなら、あの瞬間はROXを流していたのではなかろうか。イッペン、シンデミル? というわけで鬱々とした展開になることはサブタイトルからも一目瞭然。一応悠宇の仕事が忙しくなってチームに専念できなくなるかも、みたいな脇の懸念材料もあるにはあるが、やはり今回の鬱を一手に担ったのは間違いなく妹の美桜である。前回までの彼女の様子を見て「あれ? 瞬に女の子が寄ってくるのは気に入らんのか? でも望にも悠宇にも割と懐いていた気がするのだが……」と思っていたが、言い寄ってくる女たちのことが嫌いなわけではなく、単に「お兄ちゃんが取られる」ことに対して強い拒絶反応を示していただけだったようだ。そんな極度の甘えっ子になってしまった美桜だが、そこに突如降って湧いた入院費カンパという名の大金。店長がみんなにボーナス配った時に「税務処理はちゃんとやれよ」みたいなことを言ってたので妙なところでケジメをつけるアニメやな、とも思ったのだが、なんとその後は全員分のボーナスが瞬のところに転がり込んでくる。……俺が高校生時分にもしも30万手にしたら、絶対にあんなことできるわけないわ……。高校生にとっての30万やぞ。大人になってからの2000万くらいに匹敵する大金じゃないか(俺調べ)? 絶対に渡せないし、渡しちゃったら渡された方も色々と歪んでしまいそう。お金の問題というものは、どれだけ仲のいい友達どうしでも疎かにしちゃいけない大事な大事な問題である。金の切れ目が縁の切れ目とはよくいうが、金の大量流入は何を招いてしまうものか。まぁ、多分一番困ったのって瞬のお母ちゃんだろうけどな。息子がいきなり大金を持ち込み、しかもそれが息子の稼ぎだけじゃなくて無償のカンパっていきなり言われても……怖いよなぁ。 そうして時野谷家に歪みが生じたことで、ついに美桜が爆発してしまう。まぁ、単に甘えレベルが限界突破したというだけなのだが、ここで重要になってくるのがROXの言っていた「共依存」。単に美桜が一方的にわがまま言ってただけなら、瞬が心を鬼にしてでもリハビリの重要性を訴え、母親と2人で最善を尽くせば妹1人くらいねじ伏せられたはず。しかしそれが出来なかったのはこの兄妹の関係性が歪んでいたせい。妹が兄に救いを求めているのと同様に、兄も妹の現状に許しを求めていた。だからこそ、瞬は正しい判断に踏み切れず、これだけ事態を悪化させてしまったのだ。雨の中、空気読めないクソ野郎を殴り倒したのも、単に図星を突かれて言い逃れできなかったから。心のどこかでわかっていたからこそ、瞬にとって事実を突きつけられるのは一番の苦行だったのだろう。 全く予想だにしなかった外野から事実を突きつけられ、美桜からのアプローチもこれまでにないくらい顕在化。勇気を奮い立たせようにもがんじがらめの状態。この兄妹はどこまで行ったら終われるのだろう。そして、望と悠宇の対決も……。
記憶をめぐる旅路、第21話。仲間内でも重たい記憶を持つ方のチセが記憶探索の主導権を握ってるもんで、たまにクソ重たい記憶が「ごめん、混ざっちゃった」とかなって他人の記憶蹂躙しにくるのいい迷惑。 さぁフィロメラに接触だ。ただ、その前にちょっとだけゾーイ君の活躍も見てあげて。彼にしちゃぁ一世一代の大勝負の局面だったはずなのだが、なんかよく分からんけど「裏から出てきた何か」に全部持ってかれて、本人としては何やってるかもよく分からないという微妙な活躍。人狼(女)さんを縛っていた呪いを邪眼がぶっ壊したようで、人狼さんには大層感謝されていたが、当のゾーイがリアルに「また俺何かやっちゃいました?」状態なの、ゾーイらしい不憫さがあるな。ところでザッケローニどこいった。 そうして門前の対決は割とあっさり解決したので、あとはたっぷりとフィロメラとの再会を祝おうじゃないか。事前にアルキュオネさんの思いつきで「魂の譲渡」を行なっていたという謎のネタばらしがあったのだが、それがどういう魔術だったのかもよく分からないし、どんな結果につながったのかも微妙なところ。まぁ、ウルフマンら超人がよくやる「10万パワーずつ渡すんだ!」みたいなやつなんかな。本来だったらボロボロで修復の余地がなかったフィロメラのボディが、事前にちょっとだけ貸与してあった予備の魂のおかげでどうにか死に至らずに済んだ、的な。いや、アルキュオネさんの反応を見る限り、それだけを狙っていたわけでもないようだが……とにかく「あの物体」はまだなんとか「フィロメラ」ではあり続けたということ。 もう、チセもアイザックも(アルキュオネも)フィロメラの安否で頭がいっぱいなんだけど、そんな中でも一歩引いて見てるのはエリアス先生。まぁ、彼にとって最大の保護対象はあくまでチセであるから、よその学生さんにそこまで興味が持てないのも必然。おかげでアルキュオネからは「お前が今のフィロメラに接触したらどういうジャッジを下すか分からんから面会するな。行っていいのはフィロメラのことを心配してくれる学生さんだけ」と面会謝絶を言い渡された。「似たような存在」である2人のこと、最悪の場合にエリアスが何を優先し、フィロメラにひどいことをしでかす可能性も察していたのだろう。ここは引率のエリアス先生も空気を読んで一旦待機。 しかし、そうして面会が許された中にも過激派は混じっており、執務室の中であの日の真実のとっかかりを見つけてしまったルーシーは逆上。すでに人だかなんだかもよく分からないフィロメラにくってかかる。ルーシーのご家庭の深刻さも承知しているチセからしたらとんでもない板挟みだが、フィロメラ目線では「いきなりそんなこと蒸し返されても」で逆ギレするしかない。しょうがないのでチセさんがその場を一度ぶっ壊し、記憶世界へのメンタルダイブ。過去の断片を集積することで、今一度フィロメラという一個人を構築しようというのが狙いなのだろう。 合間には自分の記憶が混ざっちゃったり、周りにいた面々の記憶もついでにほじくり返したりしたが(アイザック、ちっちゃい頃から顔見られるの嫌いだったんだろうか)、最後に辿り着いた蜘蛛の巣まみれのルーシーの記憶にて、いよいよフィロメラとルーシーの人生が交錯する。正式に事実が明るみに出たことで、そりゃルーシーはキレる。目の前にいるのは親殺しの大罪人。普通に考えたら地獄の果てまで追い回したい憎き輩。しかし、フィロメラはフィロメラで、もう自分の意思で仕事を選べる状態じゃなかったこともみんなに伝わっている。ここでキレ散らかして事態を混迷させることもやむなしであったが、ルーシーはきちんと大人になっていた。フィロメラに対してキレているのは間違いないが、それは親殺しという罪を追求するのが目的ではなく、ただ単に、家の言いなりになっているフィロメラにキレているだけである。「悲しみの中で澱んでいても何も解決などしないのだから、せめて怒れ」という彼女の持論、普通だったら「泣くより笑えよ」みたいな言葉が薄っぺらい教訓として挙げられそうなところだが、ルーシーは違う。そんな状況で笑えないことは一番よく知っているのだ。どうしようもない人生に、簡単に踏ん切りなどつけられない。 だからこそ「怒れ」。怒りというのは感情の中でも最も大きなエネルギーの発露の1つ。何かのために心を動かさなければ人生は始まらない。だからこそルーシーは素直に怒る。くってかかって自分をぶつける。たとえ不器用でも、何もしないよりずっといいと信じているためだ。そう、今やフィロメラは怒るべき時なのである。自分をこんな目に合わせた家に、当主に、そして、不甲斐ない自分自身に。そうして自らの意志に従って感情が動くことこそが、これまでの惨めな人生に見切りをつけて歩き出すための第一歩。誰も力になってくれないかもしれないが、それでも何かを発信していかなきゃ、誰も協力する取っ掛かりすらつかめないままなのだ。フィロメラの周りには、今や仲間がいる。ヘンテコな連中が集まり始めている。ようやく、彼女の人生が動き出す時なのだろう。 ……最後の関門を、突破できれば。 こうしてみるとメイドとサクナのビジュアルって結構似てるな? 第8話。もしかしてコマリ様に惚れてくっついてくる女には何か特定の属性があるのだろうか? 案外あっさりと解決してしまったサクナ編。元々サクナ本人がコマリに対して抱いている感情が激烈ポジティブなものだったし、すでにコマリの烈核解放が奥の手でもなんでもなくなってしまったので、無双モードに自在に入れるならそりゃチートでワンパンよ。可哀想な稲田さん(オディロン)は本当に無惨な殺され方だったし何一つ救いがなかったが、どう考えても同情の余地がないのでここはチートでボコボコもやむなしと言えるだろう。それに対して世間全般がサクナに対しては甘すぎる気もするのだが……逆さ月への関与って、そんなに重い罪にはならないってことなんでしょうかね? コマリの武器である「幼さ」というか、「変なとこでの真っ直ぐさ」みたいなものがサクナに刺さったのは、以前の「後先考えずにヴィルのことだけを思ってミリセントに喧嘩売った」時と心根は同じ。普段はあんな態度なのに何故か大事な時にだけイケメン精神を発揮して損得抜きで愛する者を救えるのは「主人公気質」というべきか「キャラがブレとる」というべきか。正直こんだけ観ててもいまだにテラコマリという人物の根っこが見えてこないのでその部分は違和感も残っているのだが、普段のぐだぐだ精神が要所での高潔さの反動だと思えばこの二面性もなんとか許容できるか。まぁ、メイドにもサクナにもベタ惚れされるような人物ではあるのだから、やはり根っこは「高潔さ」の方に置いていると考えるべきなんでしょうけどね。 相変わらずの座りの悪さがあるのはもう1点、この世界の魔核による死亡キャンセルの扱い。今回のように命懸けの切った張ったがあったところで、「まぁ、どうせ翌日には生き返るんですけどね」があるとどうにも興が削がれる。というか、オディロンのような極悪人ですらコマリが誅滅しても次の日にはケロッと生き返ってくる世界だと司法とかがどうなってるのかもよく分からんよな(ミリセントは形の上では幽閉されているようだが)。よりによって死闘を繰り広げている傍らでサクナが「みなさん以前は殺してごめんなさい」なんて言ってるせいで余計にこの世界の「死の軽さ」みたいなものを意識せざるを得ず、せっかく格好いいバトルを繰り広げてコマリが見せ場を作っているのにいまいち締まらない。サクナが仕組んでいた策もかなりエグいのに、それが純然たる恐怖にも結びつかない。この感覚はもう、今作を観る上ではぬぐいきれないものなのだろうが……なんか釈然としないよな。神器の存在があるのに、今回のバトルには何一つ絡んでないからなぁ(まぁ、ポンポン出てきたら結局ふつーの作品になってしまうわけだが)。 まぁ、食い合わせの悪さには相変わらず首を傾げつつ、最終的にはコマリハーレムの増築という結果に至ったのでよしとしましょう。どこぞのアニメを見習って、そのうちヴィルとサクナのディープキスシーンとかがあればいいじゃない。 比嘉ちゃん!? 第6話。いや、ごめん、いきなり中の人の話で。比嘉久美子の名前をすげぇ久しぶりに見た気がするから……。ちなみに知らない人のために補足しておくと、比嘉久美子は私が声優に積極的に興味を持ち始めた2000年代序盤〜中盤でそれなりに活躍していた声優。結婚やら何やらを機に仕事を減らしており、正直引退したと思っていたのだが……まさかこんなところで久しぶりに名前を見るとは思わなんだ。 今回は新規の顧客が(ほぼ)いなかったので中の人ネタがなさそうなところだが、せっかくなので中の人ネタでもう1つ面白かったところに触れておくと、律佳役の甲斐田裕子、女子高生時代まではそのまま担当してて「ちょっと声が高い甲斐田ちゃん」が楽しめたんだけど、小学生になると「流石に甲斐田ちゃんは無理か……」ってんでキャスト変わってるのおもろかった。普通、女性キャストだと幼少期まで全部担当することが多いんだけどね。あ、そんだけです。 そんな中の人ネタにやたら引っ張られてしまったけど、ふつーに引きがめちゃめちゃ気になるお話。丹羽のあまりに切なすぎる「成り立ち」のエピソードが語られ、彼の抱える「犬絶対主義」のバックボーンが理解できて、その上で頑なだった丹羽が専門学校時代に多少なりとも人との繋がりを得られたところまで行ったのだが……そこから、師匠となった藤原との別離がどのように行われるのか。最後の一幕を見るに、「犬絶対主義を貫いてくれると思っていた師匠も、いざとなったら犬を裏切るのか……」ってのが原因なんだろうけど、丹羽のピンチでその行動を取るのはそこまで無茶なことでもないしなぁ……それでも許せなかったのだとしたら、これって一方的に丹羽の方に問題がありそうな話なんだけど、後の時代の律佳の反応を見るに、どうにも藤原の方にも悪かった部分があるかったようにも見える……うーむ、トレーナー間でも「犬をどう扱うべきか」っていう哲学には差があるのだろうし、次回はその辺が語られることになるのかしらね。 ヤッター! アルテマティア様に出番あった! 第9話! ……いや、流石に今回のお話でそこを掘り下げるのは筋違いなのは分かってますが……ほら、週に1回くらい情けなく挫けるうえ虐ボイスが聞きたいっていうニーズに応えてくれたのだから喜んでもいいじゃないですか。 てなわけで、今回は王都のお話はほぼゼロでチームクリムゾンVS銀気姫・スターリア様の対決である。そして、今作では初めて、全編ギャグテイストで突っ走った異色のエピソードでもあり、正直、最初から最後までほぼ笑いっぱなしでした。これまでもクリムゾンのエグすぎる様子とか、主にゴーレムさんとの掛け合い、他にもラグナ・スライムコンビとかちょこちょこギャグっぽいくすぐりはあったものの、ここまで徹底してふざけた空気を貫いたのは今作の構造を考えれば異常事態。そして、これがちゃんと面白いのだからやはり良い作品世界が構築できているということ。まぁ、冷静に振り返れば序盤のクリムゾンの仕掛けは命懸け(?)の騙し合いのシーンなのだからギャグでもなんでもないのだが……クリムゾンがどこまでもゲスな立ち振る舞いをしており、それを姫さんがひっくり返す痛快さ、いつものクリ虐に加えて姫様のトンチキなキャラがいい具合に絡まり、「ほんとこの世界の強者にまともなやついねぇな」という絶望感が伝わってくる。強さレベルでそこそこのレオですらおかしな奴だったもんなぁ……。 銀気姫のキャラクター、想像以上にキワモノだしほんとの意味でイカれてんだけど、その上できちんと「強い」「気高い」「可愛い」が維持されている絶妙なライン。個人的に日高里菜ボイスの刺さり具合を評価しすぎてるきらいはあるが、直近の別アニメでちゃんりなボイスのどこぞの鳥が酷い目にあってたし、今週は色々と見たことないキャラが炸裂しててとても良い。ラグナ復活時の姫のきたねぇ声、これまで散々日高ボイスを聞いてきたけど初めて聞いたやつやぞ。ノーブル具合が1ミリも感じられないギャップがたまりませんね。 現状、あくまでも姫様の強さは「人間の枠をはみ出た最強クラス」と認定していいのだと思うが、残念ながら相手にしているのが竜くずれのバケモンと人間くずれの超バケモンの2人。流石の姫様もこれまでに培ってきた人生観を色々とひっくり返されてしまったようだ。有能な教育係のおかげで最終的な軌道修正はできたみたいだが、あのままぶっ壊れ状態の姫で突っ走ってラグナ相手に支離滅裂なことを言い続けるのも見てみたかった気もするな。いや、次にラグナに会った時にどう反応するかは知らんけど。部下の連中も個性は揃いで、可哀想な爺さんやメガネなメガネなど、苦労人も多そうなので是非とも姫様には立ち直っていただきたい。 そのほか、スライムの復帰(私も先週時点でいないことを忘れてました)やネビュリムさんのイケメンな様子など、次につながる情報も追加されつつ、やっぱり最後はアルテマティア様の精神崩壊で締め。……時操魔法を失ってしまったのだろうか。ここから恐怖を乗り越えて精神修行から能力を取り戻し、ラグナを凌駕するとかいう主人公ムーブ見せてくれないかな。現状、やっぱりクリムゾンがアレすぎるのでどうしてもアルテマティア様側を応援したくなってしまう。いや、竜側のやった凶行を忘れちゃダメなんだけどさ。
だから毎回妹ちゃんの闇で落とすのやめロッテ! 第8話! しかも前回に比べてさらに闇度合いが上がってんじゃねぇか! 流石にその路線は誰も得しないぞ! などという刺激も含め、今週は割とマジで面白い回になってたんじゃないでしょうか。まずはAパート、望が自分の想いを意識してしまったせいでどうしても固くなっちゃうところに見事にばくれつくんが絡んでくるややこしい展開。この「チャット三角関係」ってのは今までにない新しいドロドロの描き方で実に興味深い。まぁ、いうても望と悠宇はまだお互いを尊重しあってる状態だからドロドロってとこまではいかないんだけど(一部妹を除く)。ばくれつくんの分のアドがあるので情報戦では悠宇がリードしているはずなのだが、ばくれつくんがばくれつくんでしかないのでそこから積極的なアプローチもかけられず、得られた情報が主にフラストレーションのもとにしかなってないのが実にもどかしくて良い。望も望で幼馴染というアドを活かそうとして頑張ってはいるのだが、そこを強調すればするほど瞬にその気がないことが分かるばかりで……あと、せっかく幼馴染アドで洗剤の匂いを植え付けても妹ちゃんにキャンセルされるし。まぁ、とりあえずあっちでやきもち、こっちでやきもちな女の子コンビを見ているのは楽しいし可愛い。悠宇の間抜けヅラが見られると実にほっこりしますな。 そんな展開からのBパートは、うってかわってゲームの方にウェイトを置いた展開。なんだかまるでe-sportsをテーマにしたアニメみたいじゃぁないか。多分今作始まって以来の快挙ですよ。いや、「プロチーム結成してしばらく大会でも活動してたのに、今更素人みたいなこと言ってる時点でおかしいだろ」と突っ込まれるかもしれないが、まさにその「今まで素人みたいなことしかしてなかった」ことをギャルに突っ込まれたわけで、作品世界でも何も間違ったことは言っていない。今回のギャルの指摘が実際のe-sportsにおいてどれくらい正当性のあるものかは私にはさっぱり分からないが、少なくとも素人目で見て「まぁ、確かにそういうところが大事なんだろうなぁ」と丸め込まれたし、とにかく今作で初めて「e-sportアニメを見ているのかもしれない」という気分になったのだ。それだけで描写としては正解だろう。 実際、店長があんなだからこれまで指導者がいなかったってのは多分事実で、おそらく先代FOXONEも何もノウハウは残していかなかった。そんなところから急造チームを作っても、何をどう練習したらいいかも分からないってのは当たり前の話なんじゃなかろうか。ダネコや悠宇が勧誘された時に「超絶個人技を持つ連中」だと言われていたのに、あっさり負け展開に入っていた理由もこれで納得が行く。確かに2人(多分瞬も合わせたら3人)は個人技だけを見ればプレイヤーとして優れたスキルを持っていたのだろうが、メタが周り、相手に対策されず、こちらが対策できないとなれば、そりゃ戦績は落ちる。そんな当たり前だけど克服するのは大変な「プロの洗礼」を、ようやく乗り越えることができたという話。 そして、そんなスキルアップを果たしたのが謎のギャルというのもどこか愉快。今まで客席でずっとガヤを務めてきた謎のギャル。結局彼女がなんでそこまで指導力を持っていたのかは明かされずじまいだったが、もしかしてひたすら推しにスパチャしながら実況見てたから学んでしまったんだろうか。世間の配信者ファンの中には、そうして熱心に推してるうちにゲームに詳しくなる人も結構いるみたいだしね。まぁ、だとしても指導者としての素質はかなり高いと思うけども。憎まれ口を叩きながら見下してゲームにアドバイスしてくれるギャル、概念存在としてあまりにカルマが高い。 ようやく作品テーマにマッチした描写が増え、一応ゲームアニメとしての体裁を保ちつつ、望と悠宇のラブコメ展開でもお話を回すという両輪が揃った綺麗なシナリオ。これだけだったら清々しい気持ちで視聴を終えられたのに……妹ちゃん、絶対に話数が進むごとに精神が壊れてきてるよね? 最初の方はおかんが怖い人で妹ちゃんは理解者だと思われていたのだが……え、望の家の洗剤でもダメなの? 望姉ェすら否定し始める妹ちゃんのヤンデレっぷり、お兄ちゃんは早く気づいて更生しないと手遅れになるぞ……。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |