最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ちゃんとシステムが更新されていく感、第5話。原作ゲームはやってないけど、なんかこぅ、ゲーム的に「次のステージはこの要素が追加されるよ」みたいなニュアンスはちゃんと伝わってくるシナリオ。同制作者の別ゲームの記憶だけど、なんか証拠品を発見した時の「てれーん」っていうSEは多分ゲームからそのまま採用されてるよね。 今回も、お話自体はそこまで大したもんじゃない。というか、30分で1本(多分原作ゲームでもそこまで長くかからない程度で1本)のシナリオを消化する都合上、どうしたって要素は切り貼りみたいな状態になっちゃうのでなかなかアニメとしての情感を込めるのは難しいが、そのあたりはドライに処理させてもらって、ちゃんと「ゲーム的な次のステップ」に進んでいる。例えば今回一番特徴的だったのは、ホテルのシステムとして真っ先に紹介されていた「ここを訪れた客は象徴的なアイコンに変換され、名前を思い出せば顔が取り戻せる」というルールが、ギミックに関わっていたこと。まぁ、最初に音子ちゃんが「あれ、顔は?」みたいなリアクションしちゃってるのでどんだけニブい人間でもあのタイミングで真相に気づいてしまうというのは勿体無い気もするが、きちんと「このホテルならではのエピソード」になっているというのは考えられている部分だろう。今後のエピソードでこうした要素をもっと複合的に活用して難度の高いステージがあると最高なのだが……まぁ、あんまり高難度や質の高い謎を求めるような作品でもないか。 きちんと「顔と名前の秘密」を成立させるためのエピソードとして破綻なく描かれているし、出てくる手がかりのバランスも程よい。お手本のような「お手軽ソシャゲ」の展開になっているんじゃなかろうか。今回はそれに加えて「切子の望遠鏡」という新アイテムが登場。これによって不可能だった「現世の視認」が可能になってさらに行動範囲が広がるだろうし、やれることが増えれば音子の現世、阿鳥の現世の解明という大謎の答えにも近づけるだろう。また、個人的に一番気になるのは「なんで切子がそんな便利な望遠鏡を持ってるんだよ」という部分で、前回今回と立て続けに「切子は少なくとも音子たち一般客とは違う存在だよ」ということが強調されている。しかも「あんまり善人ではないっぽいよ」ということも。ホテル従業員の支配人や瑪瑙ちゃんが割といい人として描かれているので、「バーの客」である切子がいったい何者なのかは気になるところだ。 そして、そんな切子とよくつるんでいる問題児・大外。こいつを野放しにしてるのがこのホテルの一番の問題なのだが……支配人たちがそれを容認しているということは、別にホテルで荒事が起こって死人が出たとしてもそこまで問題じゃないという判断をしているということ。さて、このホテルの目的はいったい何なんだろう。まぁ、そこまで言及されるかどうかも分からないけど……想像するだけなら自由ですからね。いい具合に、「気になる要素」が持続してる良い展開だと思ってます。あとどこまでも平熱でサクサク処理してくれる音子ちゃんやっぱ可愛い。
PR 今作の舞台も京都だったんだ、第5話。流石の武田綾乃。まぁ、海沿いなので宇治からはずいぶん距離がある「別京都」ですけどね。京都要素も顧問の方言にしか出てないしな(ほんとに便利な京都人・遊佐浩二)。 さて、今回はいよいよツンデレヒロイン・杏ちゃんへと迫るお話。2人のメイン(?)ヒロインのイデオロギーを示す重要なポイントとなるため、それらを提示するためのアイコンが非常に分かりやすい。また、「放送」「朗読」という行為、もしくは「競技」を今後どのように描いていくかという要素についても重要な言及がなされているので、まずはそちらの方から先に処理してしまおう。 これまでも何となく対立構造として描かれてきた「ガチ勢VSエンジョイ勢」の差。つい最近「誰ソ彼ホテル」でも似たようなお話があったが、これって別にどちらが正解という話でもない。部活に参加するモチベなんて人それぞれなのだし、正しいだの間違ってるだのという軸ではないはずだ。そこに明確に判断基準を与えるために分かりやすい手段を取ったのが、例えば同じ作者の「ユーフォ」だったわけだ。あちらは年度はじめに部活全体で「ガチ or エンジョイ?」という質問をしており、部活全体の意思に背く者は立ち去れ、という固いルールが示された。まぁ、あれとて同調圧力で不公平な民主主義が採用されとるやないか、と言われたら一考の余地はあるのだが、少なくとも吹奏楽コンクールは「団体競技」なので、多少強引にでも意思の統一を図らなければいけないという事情があった。そうして固めた方針は作品全体としても統制され、1年目の物語で「エンジョイ勢」を乗り越えて茨の道を進む様子が描かれていた。 転じて「朗読」である。当然「団体競技」ではないため、わざわざ統制する必要性がなく、同じ部活でエンジョイ勢とガチ勢が共存していてもおかしくはない。ユーフォであれば悪だと断じられた少数派のエンジョイ勢が今作では部の大半を占めており、先輩たちは巧拙にかかわらず「楽しんだ方が良い」という主張をしているのは北宇治との大きな違い。主人公・花奈もそれに賛同しており(というかそこから入門しており)、久美子たちの「勝つための演奏」とは違う「楽しむ朗読」がメインテーマとなるはずだ。しかし、それは「勝たないこと」とはイコールではない。部活の中にガチ勢の杏が入ることで、「楽しむ朗読」の中にもしっかりと「朗読という競技」「勝つための朗読」という要素も入れ込んでくる。これが今作のメインボディということなのだろう。 そしてこのガチ勢とエンジョイ勢の差を明示するために生み出された花奈・杏という2人のヒロイン。当然のことながら、武田綾乃作品なんだからあとはこの2人の関係性も要注目ということですわね。普通に考えたら主義主張が真っ向から対立する2人なので朗読との向き合い方を考えれば相容れないはずなのだが、そこで花奈の厄介な性格がうまいこと働いてくる。 花奈はこれまで、「なんかほわほわして弱そうな子」として描かれてきたわけだが、今回のエピソードははっきりと「いや、そうでもねぇな」とブレーキがかかった形。この子、確かに引っ込み思案で他人の顔色を読む性格ではあったが、実はその奥に結構なわがままさんが潜んでいる。普通に考えて、今回の対立は杏の方が正しいことを言っている。語弊があるなら、「穏当なこと」を言っている。目指してるものが違うのだから、その差を理解して棲み分ければいいじゃん、決して交わらないのなら、お互いに別々にやればいいじゃん。コスパタイパ重視の現代っ子ならそれでおしまいの話。杏が放送部に所属しているのだって、自分が「勝つ」大会に出るための籍を入れているだけの話だ。それでおしまいでいいはずだった。 しかし、そこに花奈のわがままが待ったをかける。最大級のエゴがむくりと首をもたげる。それを端的に表した一言が「私を愛してほしい」である。これ以上わがままな言い分はない。杏からしたら「知らんがな」である。花奈は「自分のやりたいことをやる。そんな私を見て、お前の人生の中に組み入れろ」と言っている。杏からしたら余計な手間がかかるだけの異物だ。そりゃ塩対応でさっさとお別れする方がいいに決まっているだろう。しかし、どうやらこの夏江杏という女、見た目のツンケンっぷりに比べてだいぶいい奴らしい。今回だけで3度も4度も後ろから追い縋られて辟易したというのもあるかもしれないが、わざわざ花奈に対して折衷案として「そんなに自分が見て欲しければ、私にとって価値のある人間になれ」という(これはこれで無体な)具体案を持ち出した。これ、別に伝えてやる義務もない話なので、分からず屋の花奈をさっさと大人しくさせるための方便として言った可能性もある。エンジョイ勢去るべしという三行半として叩きつけただけなのかも。 しかし残念ながら、花奈のわがままはそんな杏の思惑を超えてきた。仲良くなりたいというその一心で、わざわざトレーニングして最低限のスタートラインに立った。よりによって一番「らしい」パートの朗読で。人間、ここまで求められて嫌な気はしないわけですよ。さては、このツンデレ存外チョロいぞ? これにて、「ガチ勢VSエンジョイ勢」という問題は解決しないまま、花奈の要求だけが一方的に飲まれることに。……どうにも、武田綾乃ワールドに生きる女子高生は肝の太い連中ばかりのようである。 さて、杏ちゃんはデレが見えたのでもう問題ないでしょう。気になるのはより病巣が深そうなメガネ男子(秋山)ですかね。……今気づいたけど、一年生カルテットって春夏秋冬なんだ。 やっぱキャスティングされてるじゃねぇか! 第4話! ……ピンクでもイエローでもなくシルバーで登場、名誉戦隊声優のM・A・O(市道真央)。しかも最終話間際でレッドと大事そうな話してたし、多分キーパーソンだったんだろうな。どうしよう、アバレキラーみたいな立ち位置だったら。 今回は戦隊パロディ要素がそれくらいしかないので、もうあんまり書くことがないです(正直)。まぁ、お話の中心が異世界の姫であるテルティナと勇者であるロゥジーだったのであんまり戦隊側に寄せられないのはしょうがないか。いい話っぽい部分もあるけど根本的な部分で「ロゥジーは考え方からしてド畜生だろう」って感覚があるので、あんまり素直にいい話になってないのが味わいなのかどうなのか。一応出会いのシーンがあったおかげでロゥジーが必要以上に「正直に」なったという事実が判明したのはちょっと面白かった。 あとはまぁ、苦労人のイドラさんが今週も頑張ったということで。レッド以外の2人も自分ワールドが強めの連中なので、どんだけ人が増えてもイドラの苦労は減らないんだなぁ。色んな意味で頑張れメインヒロイン。おっぱいだけで見れば負けてないぞ。4話でお風呂回はちょっと気が早いぞ。 あとはまぁ、ちゃんと相手が空気を読んで1回打倒した後で巨大化したのはお利口だったけど、……ちょっとデカすぎるな。流石にそのサイズは巨大ロボでも対処できないと思うのだが……どうするんでしょうね。 わぁげわかんねぇだろ!? 第15話! いやー、やっぱ元から意味わかんない話をアニメで観るのは味わい深いですな。 というわけで、新シリーズの中では筆頭となるカオス、ペンタゴン登場回である。ちなみに朗報が2つあり、1つ目は「前回ヤバげだった作画状態が復帰」。しかも前回今回って田中宏紀がコンテで参加してたんだな。もしかしたら今回のペンタゴンの颯爽アクションのために前回のクオリティを犠牲にしたまである。そして朗報の2つ目は「ペンタゴンのCV、信長だった」。……いや、朗報かどうかは知らんが。無駄にさわやかでピンポイント起用にしては豪華すぎるサプライズ出演であった。この後ペンタゴンはマジで2度と登場しないからな。信長サイドは「え、せっかく出られたのに1話で終わりのキャラ?」みたいなリアクションかもしれない。いや、でもほら、原作では今まさに「刻の神」との対戦真っ最中だから、時を操る禁断の存在であるペンタゴンがラスボスの可能性が微レ微レ存。 というわけでBHの善戦をお届けする今回のお話、一応2クール目に入ってからはずっと原作4話分の詰め込みなのだが、なんでか分かんないけどあんまり詰め込んでる感はないよね。ただでさえ意味が分からなくて「何話費やしたって同じやろ」みたいな話だから勢い任せで突っ走っても逆に問題なかった可能性はあるな。色々とツッコミポイントはあるのだが、基本的にアニメでのツッコミというより原作そのものへのツッコミポイントになってしまうからな……。 一応ちょっとピックアップしてみると、原作と多少変わった部分にジャック・チーが最初にフォーセットクラッシュを叩き込むまでの流れがある。例の「水で湯気飛ばして一回だけ影に入らせてやるで」ってBHを騙すシーンなのだが、原作だと「BHが喜んで影に飛び込もうとしたけど影が消える→高く飛びあがっちゃったBHを引っ捕まえてフォーセットクラッシュ」という流れなのだが、アニメだと「BHが影に飛び込もうとするが影が消える→BH、無様にマットに激突→跳ね返って怯んだところを持ち上げてフォーセットクラッシュ」という流れ。確かに改めてみると、飛び込もうとしたBHを捕まえるのはポジション的にかなり厳しいんだよな。どんだけ高くジャンプしたんやって話になるし。こういう細かいところで少しでも説得力を増やそうとしてるアニメスタッフGJである。 あと、原作だと数コマなのでスルーされてた「大人しくスプリングマンにSTFで固められて苦しむニャガさん」とかもアニメで改めてみるとなかなかシュール。ニャガさん、こういうところでは空気読んでくれるし、今回の試合の中では一番プロレスってものを分かってる人なのかもしれない。 さて、肝心のペンタゴンのことだが……もう今更あんまり話すことないな? 「あいつ、正義超人の誰よりも低い70万パワーなんだが、なんで完璧超人相手に完勝してんの?」とかは散々擦られたと思うし。あ、途中の委員長のジャッジのセリフ、原作だと「BHの左手がまだ動いておる!」→「なぜか大写しでBHの右手のコマ」という意味不明な描写があったので、アニメではちゃんと「右手がまだ動いておる」に変更されている。そりゃそうじゃ。 あとBHの意味不明な辞世の句でキレるジャック・チーのツッコミがなんかテンポ芸みたいでちょっと面白かった。多分しばらく先に別作品で盲剣の宇水さん(CVがニャガさん)が見せてくれるだろう「何が可笑しい!!!!」に匹敵するいいノリツッコミでした。 さぁ、次週はディアボロスのターン。スプリングマンの格好いいところが見られるのが楽しみなんじゃ〜。 色々光ってる、第5話。今作の良さが全部出てる構成、見てていちいちキュンとしたりグッと来たり、感情が大忙しだ。 Aパートはミケちゃんの苦闘。事前に滑ったいのりの結果が良かったことでプレッシャーもかかっただろうが、ミケの場合は氷上で1人になった時、本当に頼れるものがなくなってしまったというのがトラブった原因なのだろう。いのりのようにコーチとの信頼関係を盤石なものにし、あらゆる失敗を想定して常にシュミレートできていれば本番での躍進もあり得るが、「自分しかいない」「失敗したら後がない」という思いは簡単に破綻してしまう。もちろんコーチのいう通りに修正用の練習だってちゃんとしてたんだろうが、そこで「習ったこと」を思い出せるほどの信頼を構築できていなかった。おかげでトラブルがトラブルを呼んでの明確な失敗。なまじ技術が高くプログラムとしては綺麗に収まっただけに、本人の中でのショックも大きかっただろう。 そして、「負け」を実感したミケちゃんはというと……なんかしょげた。思い切り凹んで大人を前にも屈してしまった。一瞬「弱っ!」と思ったが、いつだって思い出すのはこの子達がまだまだ小学生だってこと。どれだけ意地を張っていたとしてもそれは子供が駄々をこねるのの延長みたいなもんでね。思い込みから来ていた大人への反骨心は、1度の失敗で容易く揺らぐ。多分、ミケちゃんはこれまでスケートの試合では大きく失敗したってことはなかったんじゃないかな。初めてのミス、初めての敗北。そこでようやく、自分の小ささを知ることができたのだ。そりゃま、必要以上にいのりに懐いちゃうのもしょうがないこって。 Aパートの見どころはミケちゃんの演技そのものでもあるが、それにつけてもやはり小動物のような愛らしさがそこかしこに現れるデフォルメ演出だろう。いのりちゃんも普段からすぐにへちょ絵になって愛らしさを振りまいてくれるが、より小動物としてのイメージが強いミケがまるっこくなると可愛らしさもひとしお。こんなん見せられてたら、そりゃ大人たちは無条件で応援したくなっちゃうよ。多分、この感情はいのりちゃんにも芽生えているんじゃなかろうか。 そして圧巻のBパート、別次元の試合で登場したのは以前いのりと知り合った少女・狼嵜(かみさき)光。純然たる天才型のキャラだったらしく、アニメではフル尺で彼女のプログラムを上演。これでもかというくらいにその天才っぷりを見せつけてくれている。そして、アニメとしての今作の見せ場も最大限に発揮してくれている。いやー、CG処理を挟みながらとはいえ、この映像を出されたらそりゃ釘付けにもなりますわよ。「CGのビビッドな要素がフィギュアスケートという競技にマッチしている」と以前触れたことがあったが、加えて、スケートの持つどこか機械的なモーションがCG取り込みでアラを見せにくい要素にもなっている。おそらく何かしらのモーションキャプチャー的な処理が施されているだろうから元になっているのは人間的な「生」の動きではあるはずだが、アニメにするにあたってどこかしらの要素は捨象される。普段の人間の動きであればそこに「何かしらの欠落」をイメージせざるを得ないのだが、氷上のダンスは、そもそも人間の動きが制約された状態なのだ。だからこそ取り込みやすく、見せやすい形状となる。 もちろんそうなると「実写で見た方がよりストレートなフィギュアになるんだからわざわざ画にする必要ないやんけ」という話になりそうなものだが、そこには「アニメとしての嘘」が効いてくる。本作はただダラダラと演技を垂れ流すだけでなく、目まぐるしく動くカメラワークや、あり得ない視点からの内面への切り込みなど、しっかりと「アニメ的な」部分で迫力を増量している。通常のフィギュアでは絶対にあり得ないアングルから見たど迫力の演技は、普段「フィギュアってなんか細かい動きで差がついててよくわかんねぇよ」と文句たらたらの私のような人間でも興味を持つのに充分である。全人類、アニメになってくれれば俺も興味が持てるのかもしれない。 さておき、そうして存在感をいやと言うほど見せつけた光に対しても、劣等感に打ちのめされないのがいのりの偉いところ。なんとか自分の思いを伝えようと奔走する中で、死体を2つも製造して修羅場を作ってしまう(死んでません)。期せずしてぶつかる2人のコーチ。それぞれのフィギュア観もぶつかるし、コーチとしての「教育論」だってぶつけ合う。負けちゃいけない。「2人分の人生」なのだから。ここで気圧されずにしっかりと教え子に寄り添えた司の立ち振る舞いは100点満点。今作は本当に主人公が「2人とも」格好いいのよ。ちゃんと一生ついていけそうなコーチに巡り会えたことがいのりちゃんの幸せ。そして一生をかけてでも育てていこうと思える才能に会えたのが司の幸せ。一期一会ですなぁ。 さぁ、いよいよこういう展開になってきましたね、第4話。これが良いの悪いのという話は抜きにして最初に書いておくと、このブログの来歴からご存知の方もいるかもしれないが、わたしゃ「地獄少女」が大好きでしてね。 まぁ、30分で1本の話をまとめなきゃいけないので色々と急展開すぎるところはあるし、「そんなことを生き死にの問題にするなよ」というツッコミも入りがちだが、それこそ「地獄少女」も「そんなことで人呪うなよ」みたいな展開はちょくちょくあったので、今回のお話だって許容範囲内だ。というか、「地獄少女」は明確な殺意の物語なので事前のモチベーションはそれなりにしっかり必要になるが、今作はいわば「死んだ後の物語」なので後からどうとでも理由はつけられるから無問題なんだ。 というわけで、今回登場した2人の女の子・清江となごむのお話はどうでもいいと言えばどうでもいい。部活を真面目にやるのやらないの、責任を取るために腹を切るの切らないの。色々と個人の見解はあるだろうが、最終的には「人の気持ちってのはすれ違いがちだよね」というだけのこと。問題は。そうして生じた軋轢とちょっとした間の悪さを、このホテルがどのように消化するかというお話。前回ホテルへの滞在が決まった殺人鬼探偵の大外。記憶も何もかもが戻っている彼がいつまでこのホテルにいるかも分からないし、何が目的なのかもはっきりしてないが(本人も分かってないのかもしれんが)、とにかく退屈なホテル生活の中で刺激を得て、自己の欲求を満たしたいという気持ちはあるようだ。そこで程よい不和の種がホテルに来てくれたのをいいことに、生来の人心掌握術でその軋轢を肥大させ、最終的には自ら手を下さずに「殺人」を決行した。大外のパーソナリティもいうほど判明してはいないのだが、確か前回の情報だけでもそこそこの知性を備えたサイコパス的な殺人鬼であることは示されており、年端もいかぬ女子高生をいいように操って友人を殺めるところまで持っていった手腕はお見事。まぁ、流石に雑じゃね? という気持ちもあるが、尺の問題もあることですし。一応「すでに自分が死んでいる」っていう事実を突きつけられたなごむちゃんが極限状態だったという理由もあるかもしれない。 そうして「ホテル内での殺人」を手を汚さずに成し遂げた大外は、「ホテルでの殺人は即地獄行き」というちょっと怪しげな情報の真偽を確認。ついでに「ホテル内で殺されると消える」という情報も追加で獲得した。さりとて、これが判明したとて、大外がこの情報をどのように活用できるかは分かっていない。今回はたまたま2人連れの客だったから「片方を殺す」ことができたが、これまでのようにおひとり様続きだった場合にはホテル従業員でも殺していくほかない。……殺すんかな。やらない保証はないな。 これにてホテルのルールがまた1つ確認できたわけだが、そこに関してどうにも気になるのは、このホテル全体の「死」への向き合い方である。特にバーの常連客であるアイアイヅラの切子という客。こいつが明らかに大外を殺人教唆へ誘導しており、いわば「殺人教唆教唆」みたいな状態。どう見ても善人には見えない。単なるモラルが無いガヤなのか、それとも大外を超える極悪人なのか。どうにも気になるところだ。 そして、衝撃の展開で忘れがちだが冒頭のアバンで垂れ流された音子ちゃんの生前の記憶。しれっととんでもねぇことを言っていたし、彼女の客との接し方もどこか達観したような部分が見受けられる。このドラマの結末は絶対に音子や阿鳥の生前の世界につながるはずで、彼女が今回の「死」の現場を目の当たりにしたことが、何か今後の展開に影響を与えたりするのだろうか。 良い具合に、カオスが高まってきた。なお、今回はお客2人に石川由依・若山詩音というナイスキャスティングがあったのでその辺の芝居の妙味も味わうことができたのがプラス点。若山詩音にギチギチ叫ばせたい。 文学的変態、第4話。まぁ、考えてみりゃ世にあふれる趣味趣向なんてものはあまねく個人的なフェティシズムの表れと言えるわけで……我々もどこかの領域においては、ひとかどの変態と言えるのかもしれませんね?(主語を大きくしていこう委員会) 今回のテーマは大きく2つ、「ラジオ放送」と「整井先輩(古典朗読)」。こうして見ると「放送部」という設定は意外にバリエーション豊富な切り口があって退屈しない便利なものなのかもしれませんな。 まずはラジオ放送。瑞希に誘われて昼の放送室にやってきたせいでなし崩し的に生放送に出演させられてしまう花奈。素人にいきなり生放送なんてそれだけで無理難題だってのに、元々コミュニケーションが苦手な花奈にいたってはちょっとしたいじめに近いかもしれない。人前で話すってだけでも緊張するのに、そのオーディエンスが目の前におらず、想像もできない不特定多数の人間がそれを聞いてるかもしれないとか思い出したら緊張ってレベルじゃねぇぞ。そう考えると、世の芸能人やら配信者やらがのうのうとしゃべってられるのってそれだけでも才能と言えるのかもしれない。当然一介の高校生がいきなりそんなことができるわけもなく、瑞希も無遠慮に「大失敗」と言っちゃうくらいの結果に終わった。自分から引き摺り込んでおいて失敗呼ばわりとか、なかなか酷いやつである。 でもまぁ、失敗で塞ぎ込んじゃうかと思った花奈も意外とタフな部分があって一安心。今作は花奈がショックを受けた時も「あんまりお話の上で深刻なショックじゃないですよ」って時にはデフォルメ調にしてワンクッション入れてくれるから安心です。逆に重要な心情の揺れについてはしっかりシリアスめにやります。今回で言うなら杏絡みのシーンはだいたいそれ。現時点では1人で全部抱え込んでるんだよな、あの子。 ちなみに失敗しちゃった花奈を助けてくれたのは一見ちゃらんぽらんな友人・猫井ちゃん。名が体を表しすぎるくらいに猫っぽい子で、CV根本京里とも相まってなかなか脳髄に響く子ではある。この子が素直に花奈の失敗を笑い飛ばし、そこからしっかりケアしてくれたおかげで彼女も前向きにラジオ放送に眼を向けることができた。持つべきものは良い友達。高校入学直後なんて、ほんと大事よそれ。 そして今回もう1人のキーパーソンである整井先輩。「文学的変態」という瑞希の言の通り、スイッチが入っちゃうとちょっと危ない人ではあるが、基本的には瑞希のフォローに回ってくれるいい人である。今回の朗読は彼女のターンであり、きよのんボイスで癒し満たしてくれるとても良い配置。なるほど、古典向きの声ってのはこういう声か。 今回整井さんのお話で一番興味深かったのは、やはり「古典を朗読するということ」について。考えてみれば不思議なもので、整井さんも言っていた通り、古典については「書いた当人だってどう読んでいたも分からない」文章である。日本語における言文一致が推進されたのはほんのここ100年程度の歴史しかなく、それ以前の筆記文学については、声に出して読むことを前提としていたかどうかすら定かでない。つまり、極論すれば「古文を読む」という行為自体、その作者の意に反する(少なくとも意図に含まれない)ズレた行為である可能性がある。また、現代の「朗読」は基本的に「伝える文学」であり、語り手と聞き手が共通の言語を持ち、そこに感情が乗るという前提の下で成立する行為。どのように読むかも分からない、読んでも意味すら伝わらないかもしれない、そんな文章を「声に出して読む」行為は、現代文の朗読とは目的を一にしないものなのだ。 それを理解した上で、整井さんは古文を「読む」。それはもはや朗読の枠を超えた純然たる「音」、「声」の娯楽なのかもしれない。いわば音調を味わう一種の音楽のようなもので、我々が意味も全くわかってないくせになんとなく洋楽を聞いちゃう感覚に似ているのかもしれない。もちろん、そこにしっかりと意味の解釈を含めて情景にまで想い至ることができればプラスアルファの楽しみもあるので、聞き手側が「なんとなく何言ってるか分かりそうな気がする」くらいの絶妙な距離感にあるのが「古文の朗読」なのだろう。意味解釈については、その後の整井先輩の熱弁の通りである。変態的とは言え、全くもって共感できるお話だったのではなかろうか。 まだまだ掘り下げれば「朗読」分野の興味深いお話は出てきそうですね。ただ、ここらでそろそろバトンは杏ちゃんの方にパスされるかな? 彼女の話になると、どこかトゲがあるもんだから花奈ちゃんの心がざわりとするのが不憫なのよね。早いとこ仲良くなってくれ。 今更気づいたけど提クレ時に左右にコメントが表示されるのも戦隊オマージュだな、第3話。アニメであのスタイルをやられると単に「高松信司っぽいな……」と思うだけなので気づいてなかったわ。合間の原作漫画のCMも絶妙に「戦隊の合間のCM」っぽさがある。 とはいえ、今回の明確な戦隊パロディ要素はそれくらいかな。着実に「異世界」譚の方に食い込んできたし、レッドが一通り不条理を撒き散らし終わったのでイドラもツッコミ慣れたというか、もうどうでもよくなってるので殊更に不条理を強調する要素は薄くなりつつある。個人的には毎度レッドがポセイドンの名前を間違うところで「テレスドン」って名前が出たところが「それは違う特撮やろがい」っていうツッコミポイントでしたね。そっちまで手を広げると収拾つかなくなるから気をつけろよ。 というわけで、「戦隊」よりも「異世界」にスポットを当て、新キャラとして「姫と勇者」が登場。もちろん、レッドやイドラと冒険しようってんだからふつーのやつが出てくるはずもなく、姫様はまだしも「勇者」ロゥジーはよっぽどな奴である。勇者は勇者でも柴田亜美作品に出てきそうな勇者。他方、姫様はそこそこの良識は持っているものの、イドラが耐えられないレベルのレッドの奇行に対しても全面的に受け入れたり、巨大ロボに強めの興味を示したりと、よく言えば好奇心旺盛、悪く言えばネジが外れかけた人物である。まぁ、ロゥジーを子飼いにするにはまともな人間では無理な話だろうけども。普通に考えて「レッドとパーティを組むなんてよっぽど器のでかいやつじゃなきゃ無理だぞ」という難題を、単なる天真爛漫さでクリアしちゃうのはあまりにも剛腕。結果的にパーティが4人になったのにツッコミ役は引き続きイドラ1人だけの担当である。かわいそうに。 あとは……そうね、「勇者とのタイマンの時にもっと砕石場っぽいところに行ってほしかった」っていうのはあるわね。背景の感じはそこそこ「いつもの場所」の雰囲気はあったんだけど、でもやっぱり異世界なので微妙に雰囲気は違った。例のあそこに行けば爆発だろうがなんだろうがやりたい放題になるのに。いや、もしかしたら背景として使用するにも東映の許可がいるのかもしれんな(んなわけない)。こないだキョゼツンドラと戦ってた「謎の階段状の場所」とかはいかにも出てきそうな場所だったし、なんとか異世界でもそういう「戦隊の聖地っぽいところ」を見つけてきてほしい。……異世界にも東京ドームシティがあればなー。 ここからの展開は同じ「異世界に変な職業のやつが呼ばれた」繋がりで「異世界失格」っぽい「諸国漫遊&問題解決」の水戸黄門パターンになるんでしょうかね。戦隊メンバーが4人だとまだ消化不良だよなー、メンバーカラーもレッド以外が「黒、青、青」っぽくてバランス悪いし。姫様たちはロボに乗った時に黄色とピンクのコクピットを担当してたし、いっそイドラさんはイメージカラーピンクにイメチェンしない? あれ? 作画さん? ……第14話。なんか今回、明らかに作画クオリティが2段階くらい落ちたよな。どうしたよ。どう見ても海外に撒いてるじゃんよ。しっかりしてくれよ。完璧(パーフェクト)クオリティでアニメ化してもらわなきゃ意味ないんだよ。こんなシーズン序盤で不安にさせないでくれ。頼むよ。 というわけで、特にラーメンマンの試合の作画がへにゃへにゃになってしまったのが気になって話が全然入ってこなかった。確かにピラミッドリングの試合の中では見せ場が少ない方のマッチではあるが、だからってこんな目に合わせられるほどラーメンマンも不人気じゃないだろうに。まぁ、今回の試合展開を見ると「確かに言うほど見せ場ないけども」とは思ったが。結局これまで別に謂れもなんもなかった超人拳法家2人が渋い殴り合いしてるだけだしな。でも、ラーメンマンの主義主張をしっかり伝えるのは重要なんですよ? 割と原作から構成もいじられてるし、その辺の脚本の組み方はきちんと理解して再構成してくれてるとは思うんだけども……まぁ、1回くらいは見なかったことにしとくか。次出てきたらしかめっ面が固まるからな。 というわけで渋い展開なわけですが、前回同様に原作4話分をぎゅっと圧縮しているので、基本的に台詞はちょこちょこ削る方向で組まれている。おかげで全体的に「げぇ〜っ!」って驚くテンションのところが淡々と処理されたりして若干ニュアンスは変わっているのだが(特にミート)、まぁ、これは別に悪い改変というわけじゃない。いちいち大仰に驚く意味もないし、感情的にそこまで揺れ動かないシーンでスピード重視の展開にするのは良きタイムスケジュール管理である。もしかしたらマーベラス戦はそうしてあまり情動を動かさないことでラーメンマンの内面を表現しようとしたのかな。マーベラスが「俺は完璧軍に行ったけど、お前もこっちきてくれたらいい超人になったかもね」みたいなことを言ってたシーン、今になると伏線といえば伏線だな。ラーメンマンがモンサンミシェルに行こうとしてた話と繋がるといえば繋がるからね(あとリアルタイムで原作のラーメンマンが今なにしてるのかは気になるよな)。 ほんで最終的にマーベラスの双龍がどういう存在だったのかは謎のままである。今週改めてアニメでも出てきたけど、「拳法修行中は肩についてない」→「免許皆伝試験の時はついてる」という状態である。そして蒼龍については、「血の匂いに誘われて勝手にラーメンマンを食おうとする」「マーベラス本体は動けないのに自害の手伝いをしちゃう」というめんどくせぇ方の自我ばかりが強かった。これ、宿主であるマーベラスが死んだら双龍も死んでるよね。みんなして完璧超人の教えを理解した上でやってるんだろうか。蒼龍が勝手にやってて紅龍の方が「おいおいなにしてんねん」とか思ってたら可哀想。ちなみに、あれだけ手を尽くして超人の命を救おうとしていたラーメンマンも蒼龍は秒で首チョンパする模様。ほんとになんだったんだこいつら。 あと、どうでもいいネタとしてラーメンマンの声(関智一)が「マーベラス!」とか叫ぶとどうしてもゴーカイチェンジしそうでしょうがない、とかいう話もある。今度音声だけ録音してステカセの変身シーンとかに「ビィ〜〜クザブドー!!」とかやってもらうといいと思う。 そして後半戦は早くも来週が楽しみでしょうがないBH戦。こちらは作画のアラはそこまで気にならなかったが、改めて「ジャック・チーのギミックほんとなんなんだよ……」とは思う。いや、お湯出しまくるのはいいんだけどさ、突然ドリル生えて掘削するのは蛇口でもなんでもねぇんだよな。スクリューキッドの立場がないやんけ。そして相変わらずやりたい放題のBH。今週は分身時にみんなして「カ」から始まる唸り声で退場していくシーンで宮田君頑張ってるな、と思いました。あれ、「カゲェ〜」って自己紹介してるのかと思ってたんだが、他の分身たちも合わせて「カギ〜」「カグ〜」「カゴ〜」とか活用していくの意味わかんなくて面白い。ちなみに原作にあったジャック・チーの「悪魔超人の中でもタフネスは1、2を争うと言われているブラックホール」という台詞はカットされています。まぁ、聞いたことねぇしな。 |
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Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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