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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ドロヘドロ」 6

 一昔前までの認識だと2クールものの主軸となる春・秋クールの方が気合の入ったアニメが多く作られる印象があったんだけど、今期は明らかに秋クールよりも作り込んだ作品が多い。一連のネトフリ下りの放送も重なってるけど、やはり少しずつアニメ制作側の姿勢も変化してるってことなんだろうな。

 原作未読。タイトルだけなら小耳に挟んだこともある気がするのだが、タッチする機会はなかった。せっかくなので確認したけど、スタートが「IKKI」でそこからいろんな雑誌を転々として最終的に「ゲッサン」ってんだから、そりゃ見る機会ないわな。おかげで先入観無しで見られるわけだが、そんなところに出てくるのがこんな素っ頓狂なものだとやっぱり度肝を抜かれる。いや、トータルではそこまで驚きってほどでもないんだけど、露骨に人を選びそうなデザイン性は実にチャレンジング。そして、思い切りダークで、アラートが出るくらいにグロ方向にまで寄せた世界観だってのに、どこかコミカルで憎めないところもある一筋縄ではいかないこの空気。まだまだ何一つわからないってのに、どっか気にさせる導入はお見事だ。こういうのが「よく分からんけどそれでも構わない1話目」のお手本みたいなもんじゃなかろうか。

 前クールの作品だと「ノーガンズライフ」が近いといえば近い。ヘンテコ頭の主人公が下町の事務所で暴れてなんかデカイ組織とバチバチする設計。さらに異界との接続関係なんかを見ると「血界戦線」あたりも近い作品に数えられるかもしれない。「異質さ」を強めに出せる画面作りが徹底すれば、オンリーワンの魅力をこれからも引き続き発信することが可能だろう。製作はMAPPAだし、監督の林祐一郎という人は「賭ケグルイ」なんかの監督も務めているので全体的なディレクションはあまり心配していない。

 中の人の話は不要かと思うが、でもやっぱり触れたいのは主人公役の高木渉だろう。「ノーガンズライフ」の十三が諏訪部ボイスでがっつりハードボイルド風味を醸し出していたのに対し、こちらはあからさまにコメディに寄せるためのキャスティングだってのがわかるようになっていてありがたい。やっぱ一言で空気を持って行っちゃう役者っているよなぁ。ヒロイン役には近藤玲奈が配されている。メインで活躍できたのが「スロウスタート」くらいしかないのであんまり印象がないのだが、ヒロイン割と可愛いっぽいので期待したいね。

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○「異世界かるてっと2」 5

 帰ってきましたイイ世界。すでに4チームはまったりと世界に馴染んでしまっているので新鮮さはないはずだが、そこは卒なく、新たな陣営が参加することで2期のテコ入れはきっちり効いている。「追加チームがあったらカルテットじゃないじゃん!」というツッコミ待ちだが、オープニングテーマは4人で歌っているので平にご容赦を。

 さておき、別に真剣に掘り下げる必要はない作品だが、やっぱりそれなりに人気の出た作品のおいしいとこ取り(?)なので適当に流しててもそれなりに面白い。シリアスで使っていたものがお気楽ギャグに昇華されるギャップがお手頃で、「やっぱマーレの打球だと全然盾で止まらんな……」とか、「どさくさに紛れてるけど、そういえばダクネスですらアクアのこと認めてないな……」とか、ちょっとしたことでも笑いに繋がるのが楽しい。また新たな価値観として「盾」一行がきてくれたことで、ギャップを楽しむエンタメ性は改めて補填されたと考えていいだろう。尚史の存在を知ったカズマとアインズがすげぇ同情してるのもよくわかるわね。かたや最強チート魔王転生とお気楽ギャグ次元転生なので、尚史のオールシリアスは理解の埒外だろうし。まぁ、実はこの世界で死んでる回数で言ったらダントツのスバルに次ぐ第2位がカズマなんだけども……(下手したらスバルよりも日常的に死んでる可能性すらあるよな)。

 あと、個人的に嬉しかったのはフィーロ・ちょむすけ・ハムスケっていうマスコットが揃ってたところ。そりゃフィーロだって可愛かろうが、実はハムスケのほうが可愛い可能性すらあるんだぜ。幸いサイズは同じくらいなので、捕食関係にならずにすんでよかった。最悪ちょむすけが食われる可能性はゼロではないが……まぁ、鳥もハムも躾は行き届いてるから大丈夫でしょ。ちなみにこの飼育小屋アニメも、ラフタリアのケモ耳尻尾と合わせて「今期ケモ作品認定」することが……いや、流石にそれはこじつけか。

 さて、あとは尚史がこのギャグ次元を受け入れて馴染むまでどれくらいかかるかってのが問題だな、あいつ、同年代の男の子との付き合い方とか知ってんのかな。ちなみに今気になって確認したらカズマの歳って一応高校生くらいの設定になってんのね。しゅわしゅわ飲んでたけどよかったんかい。

 

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○「7SEEDS」 5

 ソウナンですか!? なおかつ巨蟲列島ですか!? もはやこの設定だとM・A・Oがいないのが不自然なレベル。

 これも正確には新番組ではないパターンで、「ケンガンアシュラ」同様にNetflixで配信していたものが地上波に降りてきた様子。「ケンガン」もそうなんだけど、ネトフリ配信アニメって「あー、いいなー、みてぇなー、でも宗教上の理由で無理だなー」って思って諦めているのだが、あんまりそのタイミングで話題にならないのよね。確認したら今作は去年の夏クールみたいだけど、正直作られていることすら知りませんでした。話題にならんってことは別に面白くなかったのか、それとも純粋に視聴できる人数が少ないせいで話題になりようがないのか。できれば後者であってほしい(そりゃ面白いに越したことはない)が、そんなセールスモデルでネトフリが成立するとも思えんのだよな。

 さておき、原作は「BASARA」などで著名な田村由美の漫画作品。とは言ってもわたしゃ「BASARA」も読んだことないんだけどさ。確か実家の姉の本棚にはあった気がする。なかなかそういうタイミングで少女漫画読もうとは思わんよね。当然今作についても何も知らないのでノー情報で視聴を開始したわけだが、まさかのソウナンでちょっとびっくりした。しかも設定が色々と突飛でデスゲームもののスタートみたいな印象もあり、複数のチームが無人島に放り出されて無理難題をこなしている様子は、どっかの実力主義の小説でも見たことがある気がする展開だ。

 今作の面白いところは、本当に1話目では何も分からないにも関わらず、「わっかんねーよ」という疲労感がほとんどなく、むしろノンストップで展開する怒涛の幕開けに引き込まれてしまうこと。特にラストの展開なんてマジで何が起こってんのかさっぱり分からないのに、それまですでに2組の「よく分からん連中」を経ての3組目だったもんだから「もうどうにでもなれよ」ってんで来週に心置きなく希望を託すことができる。こうして一切説明台詞などを添えずに、淡々と情景を重ねていくだけで期待感を煽ることができるってのはお見事である。まぁ、原作の魅力なのかアニメ制作の手柄なのかはよく分からないけども。

 アニメとしては、おそらく並レベルだとは思う。OPの映像を見て、鬱蒼と茂る大自然の様相に「なーんか『シャングリ・ラ』のオープニングみたいだな」って思ってたら制作もまさかのGONZOで笑ってしまった。ゴンゾクオリティなんて言葉もあるのであんまり過度な期待はしないほうがいいとは思うが、1話目では特徴的なキャラクターデザインもギリギリ成立するレベルで展開していたし、映像面はそこまで悪くない(まぁ、巨大かまきりモドキなんかはやっぱりしょぼい印象はあったが)。今後スタジオの体力が持つかどうかは分からないが、すでに1クール分は放送されているのだから、無事に終わったと期待しても……いいのかな? どうかな?

 何にせよ1クールで終わるようなスケールの作品でもあるまいし、実際にすでに2期の制作放送は決定しているとのこと。半年遅れで追いかけて、まだ見ぬジャンルでどんな展開が待っているのかを見守りたい。「ケンガン」同様、今作もキャストが恐ろしいまでにガッチガチに固められているので、耳から入ってくる情報だけですごくストレス解消になるのが助かります。キャラがわからなくて困ることがないし、「能登・日笠・伊藤静」のチームとか、最近じゃなかなか見られない贅沢盛りですわよ(ショタ役は涼さんだった)。

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○「ARP Backstage Pass」 3

 勇気を持って点をつけよう。どこかに感じるよ、躍動的な(Dynamic)響き(Chord)を……。

 いやまぁ、そこまで壊滅的なものではないとは思いつつも、このハードルの高さは尋常ではない。もとより「男性アイドルアニメ」という時点でハードルは高いわけだが、そこにVtuberのノリが加わるので、おっさん相手にはハードルストップ高。一見さんお断りを通り越して一見さんにドロップキック。決めるまでは帰れません。このプロジェクトがどこから出てきたのかもよく分からないのだが、ファンはこのアニメが見たいのだろうか……。

 背景を一切考慮せずに純粋にアニメ作品として切り取って見られればワンチャンあるのだが、まずVtuberみたいなモデルありきなので、既存の方策ではアニメが作れない。手足の不気味なまでの長さとか、モーキャプ頼みのモーションとか、とにかくアニメとして受け付けないような画面が展開される。本来なら「リアル寄り」と認識できるはずのところなのだが、なまじ普通のアニメの背景に載せようとしているものだから、絵の異質さは浮き立つばかり。これがもしかしたら不気味の谷ってやつなんだろうか。アニメ世界で可愛らしさ(格好よさ)を保っていたモデルが、リアルに寄せたある地点から、気味が悪くなって見られなくなる。アニメってのは今までいかに「上手な嘘」を描き続けてきたかということがよくわかる構図である。

 そして、手抜きなのかこだわりなのかよく分からんがとにかくアクの強い画面が展開するくせに、載せてるコンテンツに盛り上がりはカケラも存在しない。それこそ一見さんお断りの世界が広がっていて、どうやら既存のファンに「とにかく動くモデル」を見せること以外に目的はなさそうだ。いや、ライブシーンとか動いてすらいないところもあるけども。作画にすると急に不安か。爆笑してしまったのは最初のメガネの教室のシーンで「全く同じ人物を、全く同じ構図で描いてズームすればいいだけなのに、なぜか原画が分かれてるせいで一瞬で別な顔になってしまう」という、今までアニメで見たことがないようなミラクルなカット。一体どういう制作体制で、どういうディレクションをしたらあんな奇跡のような違和感が展開されるのだろうか。最低限のリソースを割こうとしている体制がなまじ見えてしまうだけに、完全紙芝居体制だった何ナミックコードよりも遣る瀬無い気持ちになってしまう。

 いや、でもこの異次元の笑いがもしかしたら突き抜ける可能性だってゼロではない……。ごめんなさい、2週間後に見てなかったとしても、失望しないでください。僕にも体力とか精神力とか色々あるので……。

 

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○「A3!」 5

 やぁ! P.A.WORKS大好きだけど最近その自信も危うくなってきたしそもそも今作の場合は言われるまでP.A.だって気づかなかったおじさんだよ! 名前が長いよ!

 意外と盲点だった、純正の「舞台役者」をテーマにした女性向けアニメ。これまで「アイドル」っていうステータスを中心に演技方向に仕事を広げるアニメやミュージカルアニメはあったが、純正の「役者」っていうだけのテーマは案外なかった気がする。箱を用意された上で劇場付きの役者を育てるっていうコンセプトなら近いのは「少年ハリウッド」だろうか。一応あっちも「アイドル」ではあったけど。ドブ板感というか、「育てる伸び代しかないわ……」みたいな絶望感は「少ハリ」に似ているといえば似ている。まぁ、リアリティの解像度は全然違うけども。こっちの方は例によってソシャゲ原作とのことなので、かなりデフォルメが強いというか、いかにも「キャラ物」のデザインである。

 基本的にNot for meである前提だが、1話目のむちゃくちゃでなおかつベタな出だしはのみ込みやすくて悪くはない。「借金まみれで潰れかけの劇場を立て直すために個性強すぎのペーペーたちが頑張るんやで!」っていうのはゲームスタートの設定としてはおなじみのものだろう。謎があるとすれなば、どうやらこの世界は現実世界よりもかなり「演劇」というものへのハードルが低いようで、その辺で適当に役者志望が即興芝居をやっていても怒られないし、なんなら民衆から拍手だって起こったりする。普通、路上で衣装も何もなく、単にセリフの読み合わせして突然終わらせたシーンをみても拍手は起こらんだろ。多分、あらゆる民衆が「演劇慣れ」している世界なのだ。まぁ、背景に「演劇の街」って書いてあったから、多分そういう街があるってことでしょう。石を投げたら役者に当たるレベルなので、潰れかけの劇場が泥縄で役者を探してもギリギリ見つかるくらいはあり得る事件なのである。うーん、どうなんだろう。

 まぁ、あとはどこまでこの「よく分からない現実レベル」の中でドラマを真に迫ったものとして掘り下げられるか。リアル路線で攻める作品とも思えないが、だからって「うたプリ」みたいな超現実で展開するわけにもいかない、どの辺りを落としどころにするつもりなのかはちょっと気になる。P.A.が携わっているのだから映像部分での心配はないだろうし、肝心要の演劇シーンがどんな見せ方になるかはまだ分からないので不意打ちはあるかもしれない。過度な期待はしないで見守っていこう。

 それにしても、かもさんは「野郎に囲まれた乙女ゲー主人公」が馴染むなぁ。そしてあのボロボロ支配人にこにたんという謎キャスティング。こういう甲高い声でも面白いな。

 

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○「ソマリと森の神様」 5

 観た順番が最悪だったもんだから「この世界の異種族も全員エロいことしてんだよな……」っていう思考にしかならなかった。俺のせいじゃねぇ。

 小野D保護者とロリっ子っていうだけで「ばらかもん」を思い出したが、こちらの舞台は長崎の田舎ではなくて異世界である。しかも人間が全部食われて絶滅したと思われてる物騒な異世界。作品の売りとなりそうなのはそうした異世界を表現した異質な背景設定だと思われるのだが、初見で「おっ」ってなったけど背景作画に比してキャラ作画がやや安っぽいため、「花子くん」みたいなビビッドなイメージは長続きしなかった。身もふたもない言い方をすると「普通のアニメ」である。ロードームービー的な展開になると思われるがセールスポイントはあくまでメイン2人の関係性の掘り下げになるのか、それとも様々な街を旅して歩く異世界散歩の目新しさになるのか。正直、後者になってほしいなぁという思いはある。というのも、ゴーレムとソマリの関係性を描く場合、ソマリの持つ幼児性というか、不用意さみたいなものがどうしてもフィーチャーされることになると思うが(ゴーレムが何かやらかしてトラブルを起こすとも考えにくい)、全くもって個人的な感想として、「子供の思慮に欠けた行動が引き起こすトラブル」っていう題材が苦手なのである。実際の子供を見ていても「なんでそんなことすんの?!」とキレたくなることがあるのはわかるだろうか。その上で「子供には理屈が通じないからしょうがないねん」というのは頭でわかっちゃいるのだが、そうしてアンコントローラブルな要素で何らかの不利益に繋がってしまうのは、子供を恨むわけにもいかないし、何とか管理したいとは思うし、フィクションでもノンフィクションでもイライラしてしまうのである。これで私が子供を持てば感情も変わるのかもしれないが……子育てって大変ですよね。

 1話目がまさにその展開で、ソマリがフラフラとどこかに行ってしまう様子は見ていてハラハラするし、特に理由もなければ責めるわけにもいかないので、「なんでそんなことすんねん」とイライラしてしまう。悪びれもしないソマリを強く叱らないゴーレムに対しても「もうちょいちゃんと管理してよ」と思ってしまう。そういう感情のせいで、こうした子育てが題材のお話ってのはなかなかさじ加減がむずい。「よつばと」くらい子供がぶっ飛んでれば諦めもつくんだが……できたらそれこそ「ばらかもん」くらいの関わり方、お利口さんな子供の方がありがたいっすね。

 もう1つの本作の楽しみは何と言っても「水瀬ロリ」であろう。そちらの方は掛け値無しで正しいと思うが、それだけで1クール引っ張れるってこともあるまい。何かもう1つくらい強烈な誘致要因が欲しいところだ。まぁ、1話目は導入だし、本当にメインキャラが2人しか出てこなかったので、今後世界が広がった時に、メインの二人に新たな魅力が追加される可能性はあるだろう。もう少し綺麗な心になって、観察していくしかないな。

 

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○「異種族レビュアーズ」 5

 このアニメを見て真っ先にやったことは、富田美憂の所属事務所の確認でした。……アミューズかぁ。声優専門の事務所じゃねぇからイマイチ判断基準はわからんなー。えぇと、とりあえず初登場シーンからシームレスに「ガヴリールドロップアウト」のBD-BOXのCMに繋がったのは仕様ですか?? 奇跡かよ。

 何やら話題騒然の作品。よくネット界隈で「まだアニメ化されてないジャンル、もう残ってない説」みたいなのが定期的に囁かれるのだが、これがありましたね。「風俗アニメ」です。うむ、そりゃねぇよ。いや、18禁アニメなら該当作品もあるかもしれないけど、地上波で流すとなるとなぁ……(ちなみに、今作1話目を地上波で視聴しました。後で「そういう作品かぁ」と気がついたので、余裕があったらAT-X版も確認しようと思います)。まぁ、この程度のネタ回しなら地上波でも問題はない……かな、どうかな……どっちかっていうと表現規制よりもコンプライアンス的なところにひっかかりそうなご時世だからな……。

 まぁ、「なんかひでぇらしいよ」という噂を聞いた状態で見たこともあり、そこまでびっくりするような内容ではなかった。いや、オープニングとエンディングは純粋にひどい(褒め言葉)と思ったが、一応過去にもB地区戦隊SOXみたいなものも存在したわけで……あれ、そういやどっちにも小林裕介が関わってるな……そういう声優なのか? とにかく、ネタ回しは「エロさ」とかよりも「物珍しさ」の方に焦点があるので、そこまでドギツいネタがあるわけでもない。たぶん、モザイクを外してもそこまで問題はない……かな、どうかな。少なくとも、主人公たちが真正面から「エロいことするで!」と宣言している分だけ、「なんか遠回しにエロいこと描いてやろ」っていうひねた作品よりも健全な気はしますね。

 制作はパッショーネ。名前だけ見ればこれほど適任のスタジオもないが、最近は評価も上がっているところだし、1話目を見る限りでは動画の取り回しも良い。デフォルメの強いデザインなので割とダイレクトな描写でもそこまでエロく見えないようになっているのは良いのか悪いのか悩むところではあるが、だからこそ成立しているネタ回しではあるだろう。是非とも制作陣には限界ギリギリに切り込む勇気を持って作劇していただきたいところですね。不安があるとすれば出オチ気味でネタが持続しないっていうのがありそうな話で、例えば「モンスター娘のいる日常」なんかはかなり重なる部分が多い作品だったのだが、モンスターのバリエーションを増やすだけだと単に印象がとっちらかってうまいことまとまらなかった気がする。今作はただひたすら外へ外へと広がるだけの作劇なので、話数を重ねた時にストーリーに重みが出るかどうか。いや、この作品の「蓄積」ってなんやねんって話だけども。……天使ちゃんが無駄に性豪になっていく展開とか? ……絶対ないやろな。

 まぁ、盛り上がれるところは盛り上がる作品だろうし、このまま前例のない道を突っ走って欲しいところ。案外こういうところから「異世界ものの新しい次元」が切り開かれるのかもしれない。「違う文化・違う価値観の世界での広がり」を見せようとしているっていう点では立派に異世界ファンタジーよね。作り込みがあるかどうかは知らんけどさ。しかし……数年前の俺に天原帝国の漫画がアニメになるなんて言っても絶対信じなかっただろうなぁ……。

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○「地縛少年花子くん」 6

 相変わらず「右から来たアニメを左に受け流す」ライフスタイルなので、特に内容もわからないままに片っ端から録画して消化していくわけだが、どうしても先入観ってのはあるもので。今作の場合、レコーダーに記録されたタイトルをみて(予約したことなどさっぱり覚えてないから)「なんか、しょうもなさそうなタイトルやなぁ、おもんないやろ」と思って視聴開始。そして、視聴1分で「なんか変な画面出てきたぞ」と意表を突かれると、そのままずるずると見入ってしまう。こういう不意打ちがあるから、やっぱりアニメ視聴はやめられない。

 そんなわけで原作未読。連載が「Gファンタジー」ということで、もう、今となっては「まだあったんや、その雑誌」みたいな印象である。今確認したら、連載作品として掲載されているタイトルもピンとこないし、雑誌としての性格もよくわからなくなってるな。たぶん、漫画喫茶で手に取りにくいところにあるんだろう(今期そんなんばっかだからな)。しかし、目立たないからと言って面白くないかといえばそんなはずもなく、アニメ化した作品なのだから一定のファンはいるはず。そして、きちんとその魅力を伝えてくれるクリエイターもいるはずなのだ。

 今作の最大の見どころは、何といってもそのサイケデリックなデザイン性である。珍妙な色彩設定に、丸っこくてクセの強いキャラクターデザイン。ぶっちゃけ、好きなデザインなんですよ。他の漫画家でいうとTAGROみたいなデフォルメデザインね。普通、こういうキャラってアニメ化するにあたって多少なりとも「アニメ的に」リビルドされるものだが、今作の場合はおそらくかなり原作に近いデザインになっているのじゃなかろうか。元が丸っこくてかなり頭身の低いデザインなので、ちびキャラゆるキャラ変幻自在。そして、それを取り巻くプロップの数々も行き届いたデザインの理念がある。色と、形と、そして動きで、世界全体を独特の雰囲気に仕上げている。こういう異彩を放つデザインが出てくると、それだけで俄然興味が湧いてくる。

 ともすると現実感が乏しくて全てがギャグ寄りというか、軽く見えてしまいそうなデザインなのだが、ここに一味加えているのが、安藤正臣監督の演出論である。彼の得意技である「枠」と「コマ」の演出が、今回は文字通りに「コミカル(漫画的)」な間合いとテンポを生み出している。コマを割ることですぐにキャラが世界から乖離するのだが、それによって多少なりとも背景作画にかかるストレスを軽減する役割もありそうだし、何よりもぽんぽん展開するお気楽パートの雰囲気にマッチしている。氏が得意とする「コマ割の演出」はこれまで「クズの本懐」「ハクメイとミコチ」「彼方のアストラ」など担当した全てのアニメにみられるものだったが、その都度「何故コマを割るのか」ということに違う意味合いを持たせているのが興味深い。それが「空虚さと動かなさの補強」であったり、「ゆるりとした時間の流れの可視化」であったり、純粋に「時間の節約と説明の効率化」であったり。今作も、手癖で描いている部分はあるのかもしれないが、丸っこいキャラのテンポの良い掛け合いがコマの持つ空間的な狭さによって収まるところに収まっている。この感覚は実に気持ちが良い。

 まぁ、ぶっちゃけこれだけ褒めていても「お話はたぶん普通の漫画」ってことになる気がする。1話目は何もわからない状態で見た恩恵もあり、「ギャグなの? シリアスなの?」と最後までハラハラしながら見ていた。2話目以降は花子くんとヒロインの関係性も固まった上で進行していくのでこうしたドキドキ感は薄れるだろうが、まだまだ花子くんの底が見えないので、度肝を抜くような「怪異」の話が出てくることに期待してもバチは当たるまい。最悪、ヒロインの可愛い様子だけを見ててもそれなりに時間は繋げそうだしね。

 そして、当然のように大きなウェイトを占めている重要な要素として、「緒方恵美のねちっこいお仕事」がある。この人の演技も、ぼちぼち立木さんとか若本節とか、そういうお家芸にまで昇華された感があるよな。お相手は鬼頭明里。ほんとに引く手数多で大忙しになってきたわね。ちなみに、安藤正臣作品といえば何と言っても安済知佳である。いや、ごめん嘘、「アストラ」には出てないわ。単に「クズの本懐」の印象が強いだけだわ。今回も登場したんで、なにかちかぺストリームが起こらないかと勝手に期待してるだけです。

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○「推しが武道館いってくれたら死ぬ」 6

 わたしゃここ最近の推しを初めて生で見たのが武道館だったんだけど、死ぬか。まぁ、当日は確かに死を覚悟したな。次の死に場所はメットライフになるといいな。

 原作既読。これまた「ランウェイ」「ケンガン」同様の漫画喫茶パターンだが、確か2巻くらい出てるタイミングで手にとって、それ以来新刊が出たら読むようにしている。何が面白いかと聞かれると答えにくいけど、「女オタクもの」でうまいこと波長があうとキャラがすごく馴染みやすいんだ。これとか「トクサツガガガ」とか。女オタクならなんでもいいのかってぇとそうでもなくて、腐女子推しの別作品なんかで「なんか違う……」って刺さらなかった作品も結構あるんだけど、本作のえりぴよの場合、フルスイング具合が生々しくて良い。あとはまぁ、この設定でナチュラルボーン百合漫画になってるってのも意外なところでね。いや、後から考えりゃ普通のラブコメと解釈できるんだけど、この設定で男女間の物語じゃなくて百合デザインにしようって考え方はなかなか斬新だったと思いますよ。世間一般の流れを見ればわかるけど、一つのものにハマった時のパワーって、案外女性の方が強かったりするし。

 今作も「いつかアニメ化したらいいなぁ」と思っていた作品で、少し前にCMで声がつくようになったところで「そろそろ来そうだな」とは期待していた。その時のCVが早見沙織だったのでみさおの声で限界クソオタクをやってくれたら最高だと思っていたのだが、流石にそこは変わってしまった。早見バージョンも聴いてみたい気はするが、変わった先がファイルーズあいならしょうがない。実際、このパワーは文句なしで適役だ。まさか主役に抜擢された2作品がどちらも「臭そうな女」役っていうのはなんの巡り合わせだ……(臭くないよ、たぶんね)。

 そうして無事にアニメ化されたわけだが、スタッフが山本祐介+エイトビットというのはかなり嬉しい展開。テンション高めのギャグロマンスなのでどんな切り口で飛び出してくるかはまだまだ未知数だが、真剣さが増せば増すほど病巣が重篤になるタイプでいえば監督が以前やった「ワルキューレ・ロマンツェ」とも繋がっているといえばそうかもしれない。キャラデザの線の細さなんかも近いものがあり、思い切りブラッシュアップされたアニメ版のキャラデザは、アイドルの可愛らしさも含めて問題なく楽しめそうだ。

 今作はオタク側の視点が中心になるのは間違いないのだが、地下アイドルという悩ましい対象についての描写も手抜かりなく展開していく。そして、アニメで動くチャムの面々は、そこらのアイドルアニメよりも気合が入っているようなしっかりした動画で彩られている。そっち方面でも見せ場が増えてくれば、もしかしたらアニメファンからチャムファンが出てくるかもしれない。まぁ、なんだかフランシュシュを彷彿させるアイドルだが……(センターしか共通点ないけど)。オープニング歌唱なんかもあって2、5次元としての活動も期待できるところだし、アホな作品なのに予想外の広がりを見せてくれることを期待しています。

 そして、アイドルグループは割と若手で占められてるのに、その周りのスタッフに無駄にがっつりキャストを据えているという謎……。このアニメの誰かと握手会があるなら、わたしゃ当然売り子の太ったおばちゃん(の中の人)の列に並びます。

 

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