最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「Fate/Grand Order -絶対防衛戦線バビロニア-」 4 関西での放送は世界陸上との兼ね合いで来週からなのだが、新番チェックをまとめて片付ける目的で1話目だけBSで追いかけてみました。とりあえずスタッフのどこかに尻フェチがいることは分かった。そして、それ以外は何も分からん。マシュが爆裂魔法得意そう(精一杯の感想)。 まー、Not for meの極みのような作品。一応これまでも年末特番なんかでFGOのアニメは放送していたし、これっぽちもプレイしていない身としてもなんとなく見聞きしているつもりではいたのだが、今作の導入は改めて「やっぱ知らんわ」ということを認識するための展開だった。まずもって主人公コンビが「お前ら誰やねん」なので既存のFateシリーズとのマッチングも全然しないしなぁ。どういう設定なんだろう。これまで見てきた聖杯戦争云々のFateとこの世界は繋がってるの? マスターとサーバントっていう概念は聖杯戦争無しで成立しうるものなの? まぁ、その辺りは「ロード・エルメロイ」ですでによく分かってなかったのだが……その辺の説明はすっ飛ばして、どうやらもうお話の中身に入ってしまっている。完全に一見さんお断りの仕様だ。 しかも「一応、なんかこう、歴史を遡って色々やるっていうTIME Storiesなんだろ?」っていうことくらいは知ってるはずだったのに、「ステージ6までクリアしたから次はステージ7だな」って。なんやそれ。知らんわ。ステージ1からやれや。「今までの経験」とか1ミリも知らんわ。揃いも揃って何やねん誰やねん何処やねん。まさかここまで突き放してくるとは思わなんだ。素直に諦めて視聴を断念することも考える必要があるが、資金が豊富にあるコンテンツなのでアニメとしてはしっかりしてるからなぁ。まぁ、「グラブル」とかもそうだったけどさ……こういうアニメって、新規のお客さんを引きつける目的が一切無いとしたら既存ユーザーのためだけのサービスってことなんかな。いいなぁ、金あるところはなぁ(好きなソシャゲのアニメが完全に終わったものになった奴なりの感想)。 多分途中で諦めるとは思うけど、なんで太古の異界に凛がいたのかだけ誰か教えて。 PR ○「本好きの下剋上」 5 キャラデザのクセがすごぉい。いや、でもこういうデザインになると一気に「なろう……なのか?」ってなるから不思議なもんでね。しかも監督が本郷みつるやぞ。もう、いっそのことドラえもんの代わりに金曜夜に放送してみたら如何か? 一応「なろう系」であることは情報としてもらっているし、実際に最近では珍しいくらいにまっすぐな「異世界」「転生」を成し遂げた模範的なろう民の女の子。タイトルには「下剋上」なんて言葉も輝かしく掲載されており、盾の勇者が成り上がるんだったら本好きは下剋上じゃい、と気を吐いている。そして、本が好きな人間なら知識量も多いんだろう、ということでいわゆる「文明水準マウント」を取る気も満々。すでに今期はどこぞの高校生がマヨネーズで地元民を虜にしていたが、この幼女が新たにどんな現代兵器を駆使して地元民を驚かせていくのか、興味も無いけど興味は尽きない。 しかし、それより何より気になるのは、この主人公の「本好き」という設定の異様さである。一般的な水準で考えれば「本好き」というのは「趣味は?」と聞かれて「読書」と答える人のこと。テレビもみないしゲームもやらない。活字を読んでりゃ人生万事OK。そういう人種は確かに存在しているし、一部にはビブリオマニア・ビブリオフィリアと呼ばれる脅迫的な本好きがいることもまた事実。今作の主人公・マインは、単なる趣味や実益を超えてしまった病気レベルの人間で、しまいには「なんでもいいから文字を!」と叫び始めるという理解を超えた存在。「本好き」という属性が暗に示すインテリジェンスを全て放り出し、いわばケモナーマスクが獣を愛でるのと同様、「理屈じゃねぇ、なんでもいいから本と呼ばれるカテゴリの何かを私によこせ」と訴える狂人である。インテリジェンスでなくてインスティンクト(本能)である。こうなると、果たして今後素直に文明レベルのマウントをとって良いものかも怪しくなってくる。 考えてみれば、1話目で彼女が具体的にマウントを取ったシーンはほとんどない。あえてあげつらうなら「かんざし」という存在を姉に見せたシーンくらいだろうか。彼女は元をたどれば単なる「司書希望の一般人女性」であるらしく、本好きだからとてDr.STONEみたいに専門の科学知識を蓄えているわけでもなかろうし、どこぞの魔王様のように強大な部下や能力を兼ね備えてもいない。となると一番近いのは「とにかくロボをよこせぇ!」と確実なイカれムーブを見せていた「ナイツ&マジック」の主人公あたり。本人の才能よりも熱意で勝負するタイプの主人公ということになりそうだ。だとすれば、もしかしたらなろう特有のドヤ顔マウントより、貧民の生まれという苦境の中からひたすらに情熱のみで本を生み出すという立身出世の物語になる可能性もあるのではなかろうか。 まぁ、「本が読みたい」という欲求を満たすために「無いなら自分で本を作ればいいんや」は確実におかしいとは思うのだが……でも、少なくともこれまでの「なろう系」とは一線を画す妙な設定になっているのは確かなので、もしかしたら嫌悪感しか生まないこれまでのなろうとは違う、新たな一面が見られるのかもしれない。まぁ、とりあえずクセが強い名作劇場みたいな作劇に慣れるかどうかが1つ目の勝負ではあるが……。キャラデザは置いといても世界設定などの映像パートは若干弱い部分があり、最高に笑ってしまったのは、ドアの取っ手に手が届かなくて悪戦苦闘したシーンが終わった次の瞬間、隣の部屋から見たドアの取っ手がめちゃめちゃ低い(というか普通の)位置にあって「どんなドアやねん!」ってなったところ。多分そういうところまで作画の気が回ってないんだろうなぁ、というのはマイナス点ではあるよな。 とはいえ、このキャラ、この世界から何が出てくるのかは未知数であるし、本郷みつるは歴戦の猛者なのでただの駄作では終わらせないという期待もある。そして何より、マウントを取れるようにする幼女キャラとしてのゆかちの演技プランに期待がかかる。絶妙にイラっとする小生意気な雰囲気はまさに井口ワールド。果たして、彼女は正面からマウントを取るなろうムーブをどんな風に料理してくれるものだろうか。
○「この音とまれ!(第2期)」 6 感情感情&感情。再開一発目から叩き込んでいいエピソードじゃねぇ。どう考えても「これを1クール目の最終話に持ってこいよ」ってなる。 改めて見返して、本当にとんでもないところで終わってたんだな1期目。普通に考えたらこの「14話」がちょうどいい切れ目なのだから頑張ってここまで放送すべきだ、というのが普通の考え方になるのだろうが、多分そうしなかったのは「分割2クール」という形式への挑戦なのではなかろうか。確かに今回の14話で終わることができれば本当にキリがいいしメリハリもつくのだが、そうするとどうしても「2クール目」の出だしがやりにくくなる。どれだけ良い作品でもこうしてブランクを与えた上で引っ張ろうとすると中だるみがあるし、せっかく1クール目で生み出した熱みたいなものも「それはそれ」ってんで忘れがちになる。そこで今作は、あえて無謀とも言える勝負を仕掛けた。1期目は本当にクライマックスもクライマックスでぶつりと切ってしまい、2クール目スタートはそのクライマックスの熱をそのままスタートダッシュの燃料へと転化させた。一見すると無茶苦茶だし、1期目だけを見れば「どないやねん」な終わり方なのは間違いなかったが、最重要とも言える2期1話目がこのお話になったことを考えれば、方策としては大成功だったのかもしれない。だって、一気に3ヶ月前の記憶がブワ〜〜〜ッってなる。ほんとに凄まじい。ちょっとは、加減しろバカ。 というわけで実に鮮烈な復帰1戦目。もう、あらゆる場所で飛び交う感情の総量がヤバい。もちろんそんな群雄割拠の青春戦国でも図抜けているのはチカ×さとわちゃん。チカの容赦ないイケメンムーブにさとわちゃんもガタガタ。この2人の完成度の高さはやはり今作の看板と言える。そして、コンクール会場という場所柄、よその高校の感情も壮絶なものがある。中でも際立っていたのは姫坂の熱烈百合バーストをを仕掛ける佐倉さん(キャラの名前はかずささんというのでそろそろ覚えよう)。ただでさえさとわちゃんを取られたの汚されたのとピーピー鳴いていたくせに、さらにコンクールでは屈辱の敗北を喫するというダブル敗北の贅沢仕様。こういう小うるさい女の子がボッコボコに打ちひしがれる様子というのもたまらないし、佐倉さんの負け犬ムーブは本当にしっくりきて気持ちがいい。ここからかずさちゃんが立ち直って改めてさとわちゃんと切磋琢磨しあう関係になるのか、はたまた完全に闇堕ちしてまるで「キャロチュー」で出てきたシーベルのように刑事事件にまで発展させるのか。この辺りの展開もまだまだ盛りだくさん。 そして時瀬の部員たちはみんなして硬く硬く結束し合いながら前へと進んでおり、確実な成長を見せながらもきっちりムードメーカーとして賑わせる三馬鹿、どんどん可愛くなっていく来栖ちゃん、そしてラストでビシッとメガネを掛け直すモーションがマジで格好良かった部長。みんなしてこのコンクールの短い期間で劇的な成長を遂げている。そしてそんな成長をぐいぐい引っ張ってくれる最強イケメンに成り上がった顧問(滝浪っていう名前だからこちらもそろそろ覚えような)。もう、こんなにわかりやすい名伯楽になるなんて最序盤には誰も思わなかったじゃんよ。時瀬高校、今となっては理想の学校だよなぁ。やっぱりコンクールの結果を受けて「死ぬほど悔しいですっ!」って涙できる部活は最高だよ。せいぜい隣に「本気で全国行けると思ってたの?」って聞いてくる性格の悪い黄前久美子が足りないくらいである。 さてさて、2期目は一体どんなドラマが展開されることやら、オープニング(今回はエンディング)映像にはなんかやたら意味深な女の子がさとわちゃんにクロスオーバーしてたけど、あの子が中心になるのかしら。そして、次の曲が始まるのです。
○「戦×恋(ヴァルラヴ)」 4 で、でた〜顔が怖いせいで内面は普通なのに回りから恐れられてる設定奴〜〜〜。なんかもう、いろいろ懐かしいな。多分令和じゃなくて平成な設定なんだろうが、昭和の匂いすら感じられる気がする。もう、おじちゃんの元号感覚はガバガバよ。 多分、パッと思いついた類例が「セキレイ」の時点でいろいろ時代錯誤。原作がガンガンに連載している漫画とのことなので、まさに「セキレイ」の後継的存在と言える漫画なのかもしれない。一人の男のところに大量の「属性持ち」の女の子が押しかけ同居を始めて、謎の敵との戦いを繰り広げるのだ。ハーレムもの、ラブコメものとしての要素を持ちつつ、そこにガンガンらしいバトル展開も混ぜ込んでいくことで、2つの味わいが楽しめる設定である。 そういう設定なのは間違い無いのだが、個人的には面白さよりもノスタルジーを喚起されているようで、新鮮な刺激は感じられなかったのが残念。まぁ、そりゃ簡単にそんな新鮮さが与えられるわけもないだろうけど、ストーリーデザインに始まり、キャラの造形、話の運び方、そして全体的なアニメーションのクオリティまで含めて、「なんか10年前くらいに放送されてそうだよな……」というちょい残念な印象。美少女動物園がメインなのに個々の女の子が可愛らしく描けていないのが一番の問題な気がする。こういうのってテンプレの属性持ちが大挙してくるので、あまり意識せずにそのまま乗せてしまうと非常にのっぺりした印象になりやすいんだよね。おっぱい見せてればそれでいいかと言われるとそんなことはないんですよ。いや、割と「おっぱいが揺れてるからいいですね」って感想になることも多いんだけど。よそはよそ、これはこれ。 というわけで割と重要度が低く適当な追いかけ方になりそうではあります。キャスト部分で今後見るべきポイントが盛り上がってくれば嬉しいんですが、はらみー、ゆーみんの2人があんまりメインって感じのヒロイン設計じゃないのが残念。メインヒロインがせっかく本渡ちゃんなのに本渡ちゃんのうま味を活かしきれてない感がある。
○「魔入りました!入間くん」 5 なんで今期は1話目で主人公が綺麗なジャーマンスープレックスを見舞うアニメが2本続いているのか。たまにこういう奇跡が起こるよな。「慎重勇者」で「Oh,シックスパック」って言ってるのも不可思議な因縁を感じたし。 さておき今期のNHK土曜夕方枠は、なんとこのチャンピオン漫画。一応原作序盤は既読ではある。まだこれの連載が始まった頃はチャンピオンもかろうじて読んではいたんだ。まぁ、あんまり真面目に読まなくなってたし、この作品も「べっつに面白くはないわなぁ」ってんで流し読みしてただけだが。適当に読んでも問題ないし内容が軽いのでそれなりの期間読んでいた気はするのだが、おかげで内容はあんまり覚えてない。まぁ、ベタなラッキーマン的展開だったという覚え方でおよそ間違ってないはずだ。今の言葉でいうと、こういうタイプも「なろう系」に括られてしまいそうだが、なろうと違って巨悪と戦ってレベルをあげる必要もないし、ステータス画面が表示されたりもしないので、やっぱり「少年漫画」という方がしっくり来るわね。 まぁ、そんなわけで「割と典型的な少年漫画の1タイプ」と言ってしまえばおしまいな気がする作品なのだが、当時はまさかアニメ化にまでこぎつけるなんて思ってなかったし、それがNHKアニメだなんて想像の埒外である。よくもまぁ、そんなところまで続いたもんだ。それが一体どんなアニメになったかというと……まぁ、悪くないのよ。とりあえず監督が森脇真琴の時点でびっくりしたけどね。今までチャンピオン関係の作品とは一切関係なかったのだが、今回バンダイナムコピクチャーズが制作を担当しているので、その関係でお鉢が回ってきたか。相変わらずシンプルなギャグを任せた時のテンポの良さとわかりやすさは気持ち良いものになっており、何となく知ってる筋立てのはずなのに要所でクスッと笑わせてもらった。そりゃま、原作があるからマイメロとかミルキィみたいに頭のイカれたネタ回しにはならないだろうが、こうして原作ありの作品でもちゃんと「気持ち良い作品」に仕上がっているあたりは制作陣の手腕の賜物と言えるだろう。幸いにして土曜の夕方アニメなんて大きな期待も負担もかからないし、何よりNHKアニメってのは不思議と予算やスタッフに恵まれて安定飛行になることが多い。例によって今期も金曜土曜のアニメラッシュはヘヴィーなものになりそうなのであまりウェイトは置けそうもないが、そんな中での程よい息抜きになってくれればありがたい。 しかし、本作のアニメ化については実は井澤詩織のTwitterで少し前から見知っていたのだが、まさかしーたむがあんな役で出てくるとは……いや、ほんと「らしい」配役ではあるが。ヘボットみたいな声しやがって。
○「厨病激発ボーイ」 4 だからさ、間のCMで一発目にめぐみんが出てくんのずるいやろ。どんなアニメでもめぐみんが絡むと大体ずるい。 というわけで、めぐみん的厨二病アニメなわけだが、何故か時間帯が同じ枠が前クールだと「女子無駄」だったので、なんとバカさん(の中の人)が続投というちょっとした奇跡。まぁ、周りがヤマイばかりになってしまったが。 来歴が分からなかったので早速Wikiを確認すると、「厨病激発ボーイはボカロの楽曲」とかいう意味のわからない解説にぶち当たる。どゆこと? あれか、昔あった「メカクシティなんちゃら」みたいなのと同じ発想で楽曲の世界観から物語生み出される系の作品なのか。小説も文庫形式で発売されているようだが、ネット上にも詳しいまとめが無いのでディティールがよくワカンねぇや。アニメ化にまでこぎつけたのならそれなりに話題性も人気もあるんだろうけれども。 残念ながら1話時点ではあまり魅力は感じられない。最近のアニメではヤマイさんの例を紐解かずとも「厨二病キャラ」っていうのはある種のテンプレとしてお約束になっている感があるが、ぶっちゃけ、これって恥ずかしさを笑いに変える方向性の存在なので、リアル過ぎればいたたまれなくなり、適当だとテンプレ臭しかしない雑な存在として処理されるばかり。ヤマイさんだってワセダの献身的な介護がなければキャラとして立脚できなかっただろうし、めぐみんは性格以前の問題として紅魔族は「そういう生命体」だったからこそ羽ばたいている。単なる厨二病は、もはやそれだけで成立する属性ではないのだ。まして、今作のようにキャラを増やして「その全部がどこか厨二」という展開はかなり無茶なもの。そもそも今時の若い子の厨二病に邪気眼ってまだあるんだろうか。厨二病だって時代とともに移り変わる気がするのだが。 アニメとしての質は決して悪いものではない。ぶっちゃけ野郎ばかりだしキャラデザはどこか安っぽいので魅力は感じないが、それでも何とかギャグとして見えるように動かそうとしている努力は伺えるし、ヒロインもそこそこ可愛いとは思える。1話目で「まぁまぁ」レベルなのでここから先で落ちてしまうと辛いが、このままのクオリティが維持されるなら製品としては問題ない。ただ、やっぱりそうして作られた作品のデザインそのものがあまり受け付けるものじゃないのが残念。いや、それこそまだ1話目だから判断はできないけどさ。「ヒロインが狙われている」という状態について、今後これが「本当に何か大きな存在に狙われてました!」だったらちょっと見たことがない展開になりそうなので気になる。「なわけないじゃん」だったらあまりに想定通りなので今後の引きが弱い。そしてラストの展開から見て、多分後者だ。一応「美男高校」くらいのふざけすぎた状態まで振り切れてくれれば見るべきポイントも出てきそうなのだが……。まぁ、ぬるま湯程度の評価で。どうせなら六花と凸守が欲しかったなぁ(森サマーは一応いるからな)。
○「アズールレーン」 6 CMで「オタクっぽいゲームはちょっと……とか思っているのか?」って煽っておいて、その後の紹介も全力でオタク要素しか打ち出してないのがやたらウケる。ゲームの方から「オタクっぽい」とか言うたるなよ。 いつ「海色」が流れてくるのかとドキドキしながら見るアニメ。先に注意書きしておくと、私は「艦これ」ならびに今作については1ミリも興味がなく、ゲームもプレイしてないし両者がどういう関係なのかにも一切頓着はしていない。ただ、ネット界隈で漏れ聞こえる小競り合いというか、どう考えても片方が片方のパクりゲーであるという構図ならではの妙な話くらいは見聞きしている程度である。そして、実際に「似てる」のは間違い無いので、アニメ作品として屈託無く受け止めた時にも、どうしても過去に放送された「艦これ」のアニメと比較してしまうのは致し方ないことである。 そうして随分前のアニメの記憶を掘り起こして今作を見ていると、あらゆる部分でブラッシュアップされ、欠点を丁寧に取り除いた作品になっているという印象がある。一番大きいのは設定部分の明示化で、「艦これ」では誰が何と戦ってるんだかさっぱり分からなかった部分が、今作ではかなりわかりやすくなっている。「突然世界の海に見たこともない勢力が!」というのは艦これと同じ、というか「アルペジオ」の設定であるが、そこから「よく分からん海の妖怪と戦い続ける」で終わらず、世界中の勢力が手を組み戦っていたが、いつしか志の違いから袂を分かち小競り合いをおこなうようになったという設定は、バトルを誘発させる舞台としてはなかなか上手い。「艦これ」ではそのあたりの理念に一切のバックグラウンドがなかったので途方にくれたものだが、今作はちゃんと艦むすVS艦むすのバトルが展開できる大義名分があるのだ(ちなみに「艦むす」や「メンタルモデル」にあたる言葉は本作には存在してるんだろうか? 少なくとも1話目では確認できなかったが)。 まぁ、ぶっちゃけ「戦艦の力を宿した少女たち」が人類によって開発されたという大前提が一番むちゃくちゃであり、「戦艦じゃ……ダメなの?」という気もするし、連中が人間なのか、兵器なのかがよく分からない(もともと人間だった少女が改造手術を受けたのか、一から工場で開発、生産された人造人間なのかが定かでない)のも気になるところだが、多分そこは気にしてもしょうがないところなんだろう。「何故女の子なの?」っていうのも、そりゃ「オタクに売れるから」以外に答えはないわけで、どっかの作品みたいに「年若い少女しかその力は宿せない」とかいう設定にしちゃうとあとあと面倒になる可能性もあるし。坂本少佐がいつウィッチを引退するのか問題みたいにならないように、そこは何となくぼかしているのだろう。 設定部分が理解できれば、あとは美少女動物園のクオリティと戦艦バトルのクオリティの足し算ということになるが、戦艦バトル部分もこちらの作品の方がかなり見やすくなっている。純粋に時代や予算の問題から映像としてのクオリティが上がっているというのもあるが、本作オリジナルで上手いな、と思ったのはいっぺんちゃんとした戦艦の姿を描写しておいて、それを聖衣のように身にまとう形で女の子を武器化する描写があること。元になった戦艦の規模や兵装がわかった上で「その化身」としてのキャラが見られれば、たとえ判子絵で似たような萌えキャラが並んでいたとしても何となく個性がイメージできるようになる。艦これが抱えていた「なんか分からんけど女の子が海の上を滑走しているだけ」というシュールな絵面も、後ろにスタンドのようにして戦艦の機影が見えていれば説得力も増すのである。 あとはまぁ、キャラの描き分け部分ということになるが、艦これの時に最大の障壁として立ち上がった「キャストかぶりすぎ問題」が無いので把握はしやすい。謎すぎた佐倉さん四重奏みたいな現象がなくなっているのは、純粋にソシャゲとしてのリリースが後発だからっていうのが一番の理由だとは思うけど(古いゲームって予算の関係でキャストに兼ね役が多いからね)。なんかロリキャラのキャラデザが微妙に安っぽい気もするのだが、天衝監督の手腕で何とか「可愛らしい」印象は保持されている。今後はソシャゲアニメ特有の「キャラが大挙しすぎてご新規さんお断り」展開に突入してしまう可能性も多いにあるのだが、少なくとも1話目時点ではギリギリキャラの関係性が理解できる数に踏みとどまり、ストーリーアニメとしても何とか追うことができるレベルだ。やはり、総じて「艦これでダメだった部分を丁寧に潰した結果生まれたアニメ」という印象。ご祝儀点として加点しておくが、まぁ、後から「やっぱ分からんわ」っていう時に差っ引くための布石になっている可能性も。 なお、キャストだけを見ると圧倒的に敵サイド(?)の方が強そうなのは内緒。今期も中原麻衣が元気に仕事をしている様子が確認できるのは、おっちゃん世代には望外の喜びである。
犯罪者に懲罰を与える際、こういう作品タイトルを延々写経するっていう拷問を考えたんだけどどうでしょう。私にはキツいです。今後の日本が不安になってくるよな。どうしよう、近所の定食屋の店名が「オムライスとハンバーグを売る店」とかになってたら。 さておき、なろうのようでなろうじゃない。でも少しどころじゃないなろう系作品。ただ、スタート時点でのキャラ紹介を見てる時には「おっ、コロシアイ学園生活が始まるやつかな!」と思ったのは内緒。超高校級の医者とか剣豪とか、いろいろ見たことがある気がするゾ。そして、そんなダンガンでロンパな設定にしちゃってる時点で、「もう異世界いかなくてよくね?」という新しい疑問が湧き上がる。これまでのお約束は「これ、異世界である意味なくない?」だったのだが、今回は微妙に違う。普段は「異世界っつってるけど現実でやっても同じでは?」なのに対し、今作は「もう、この作品の現実世界はすでに異世界なのでは?」になっているのだ。真剣振り回すだけのサムライガールが銃器相手に世界の戦場を駆け回る世界はどう考えたって異世界じゃん。世界の総資産の1/3に一個人が触れられる設定とか、もう世界が狭いじゃん。冒頭で出てきた日本地図が実は微妙に現実と違うとかいう伏線張ってたりしない? まぁ、とにかくそんな風にぶっ飛んじゃってるキャラ設定なので、「もう異世界でもなんでも行けばええやん」という感想にしかならないし、実際に行った先でやってることは模範的なろうムーブなので、すでに「異」世界というのもおこがましい。水を得た魚である。でもさ、わざわざ7人にキャラ設定してんのに主人公の政治家がステゴロ強いのはおかしくない? そこはちゃんと文と武で役割分担しろよ。なんで単なる総理大臣(?)が本物の剣を前にして一切怯まずにさばききれるんだよ。総理に夢見すぎだろ。 まぁ、とにかくそんなわけで「異世界行く前からよくわかんないけどチート」っていう設定で、しかも人数がたくさんいるのでそれぞれにやりたい放題だ。一応そうして役割を分けることで「一人で全部やっちゃうチート感」を緩和しようとしてるんだろうけど、何の抵抗もなしに7人でのチーム行動になってるから結局一緒や。そして面倒な部分は「発明家」っていう謎の職業がいるから何でもごまかせるっていう。まぁ、特撮ヒーローだっていつの間にか博士が解決してくれるんだし、今作はそうしたお子様向けのなんちゃって異世界だと思えば腹も立たないんじゃないでしょうか。いや、なんちゃってじゃない本気の異世界ってなんだよ、って話だが。 腹がたつのは、こんなキツい内容であるにも関わらず、アニメとしてはかなりちゃんとしてるということである。何しろ監督はロリの伝道師として有名な柳伸亮。今回はロリ要素こそほとんどないが、各種フェティシズム作品で発揮したモーションの見せ方や無駄にエロい取り回しなどは健在。いきなりのディープキスとか「いやいや、肉類の咀嚼からの口移しってよっぽどキモくない?」とは思うわけだが、そのキモさは脚本部分に責任があるわけで、そういうプロットを渡されたアニメスタッフは、できるだけエロくなるようにキスシーンを描くのがお仕事なのである。何故デフォルトでエルフっ娘が発情しているのかはさっぱり分からないが、「そういう世界なんだ」と言われたら、「なるほど、そう描きます」ってんで最大限の発情アニメを描くのがお仕事なのだ。そういう意味ではかなりいい仕事をしている。おっぱいだって揺らす。ただ、果たして今作はそうしたサービスで覆い隠せる程度のキツさで済むのかどうかというのが目下最大の問題である。そして個人的には、無理なんじゃないかという気がしている。 いや、ギリギリのところではあるんだけどね……マヨネーズ知らないってのは普通に文化レベル云々を除いても充分あり得る状況だから(そもそも卵と油と酢を思いっきりかき混ぜるっていう発想が割とヤバい)。ただ、そうして「あっちの世界に無い技術でドヤるよ」を描きたいのだったら、やっぱり発明家が邪魔なんだよ……だって、あいつがいたら異世界人じゃなくても驚くようなものがいくらでも作れるわけでしょ? なんでそこまで高い高いところからマウントとらにゃならんのよ。あと、「私たちが話してるのは日本語じゃないわよ」理論も細かいところだがツッコミポイントである。転生した連中が普通に意思疎通できているということは、魔法や何らかの力であらゆる言語感覚が異世界用にチューンされて齟齬がないように認識が変えられていると考えるべき。1つ1つの名詞に至るまでが全て同じように解釈されるのだから、偶然の一致などあり得ず、超常的な解釈が必要になる。それなら、「日本語」という概念もどこかで重なり合わせが起こらなければいけない。あちらの言葉で「Uruto」という発音だったとしても、それは魔法の翻訳装置を通して「何か知ってるもの」に変換されてしかるべきなのである。何故かそこだけに齟齬が生じるというのは、やはりすごく気持ち悪い。まぁ、まだ1話目の段階なので後から説明される事象なのかもしれないが……今までこういう作品で説明されてるのは見たことないわな。 ここまで書いて気が付いた。何で俺、こんなにムキになってんだ? 感想終わり。
○「放課後さいころ倶楽部」 5 なんかもう、オープニングのこの絵面だけでちょっと満足してしまったのでずるいね。オープニングのこの続きもエンディングもそうなんだけど、なんかナンジャモンジャの存在感強すぎません? そしてなぜか優遇されてるエルフェンランド。 さて、この作品である。原作既読。それどころかコミック全部持ってるという私にしては稀有な状態の作品。なんでコミック全部持ってるかと聞かれたら、そりゃ「京都」で「ボドゲ」の漫画なので、なんとなく縁を感じたんですなぁ。ぶっちゃけ、1巻を買った時は「おっ、ボドゲがテーマの漫画なんて始まったんか! よし、日本国内のボドゲ文化の促進のためにも、買って応援したろ!」って思って買ったんですけど、まさかこんなに続くとは思ってなかった……(失礼な話だ)。おかげでそのまま新刊が出るたびに買っていて、気づけばもう15巻ですってよ。割と本棚で存在感のある量になってしまったわ。 こんな感じの接し方なので先に断っておくが、別にそこまで好きっていう漫画じゃないんだ。縁があったから買ってるし、別に内容にも大きな不満はないが、「へぇ、じゃぁ面白いんだ?」と聞かれると「いや、別に……」と答えるしかない。多分、我が家においてある漫画の中では面白くない方といってもいい。それくらいの作品なので、ぶっちゃけアニメ化と言われても「すげぇな」とは思ったけど「やったぜ!」とはあんまり思ってないんだ。ごめんなさい、こじらせたファンで。まぁ、知らないボドゲのルールを知るのって、それだけで楽しいじゃない? 基本的には「美味しんぼの料理の部分をボドゲに置き換えた漫画」っていうのが一番手っ取り早い説明だと思ってる。政治や国際問題は(ほとんど)取り扱わないが、人間関係のもつれを中心に、ドタバタしたら適切な(?)ボドゲが出てきてそれをプレイすることで解消するというストーリー。ボドゲが好きならそれだけでちょっと嬉しくなるが、興味がない人からみたらなんじゃらほい。実際、アニメ1話目のマラケシュにしても、ざっとルールは説明してくれてるけど、あれだけの導入と展開の描写で何が起こってるかはよく分からんし、正直「マラケシュの面白さを伝える作品」にはなってないだろう。結局、漫画にしろアニメにしろ、限られた尺の中で「ボドゲのインスト+リプレイ+ドラマ」なんて贅沢盛りができるわけもなく、どの要素も「ほどほど」程度で片付けてしまうのがこの作品なのである。でもまぁ、それが限界だと思うし、ファンからしたらそれでもなんとなく楽しめるのである。 アニメとしてのクオリティは決して悪くないと思う。女の子はそれなりに可愛いし、明るめの色彩をベースにした画面構成も見やすい。ボドゲのカラフルなワクワク感を押し出したようなデザインになっているので、座ってプレイしているだけのシーンがあっても華やかさは感じられるはず。また、アニメ独自の売りとしてはボドゲのフレーバー(ゲームが想定している世界観)をアニメとして描くことができるため、アナログゲームの楽しさである「演じること」「没入すること」は大きく盛り込むことが可能だ。そのあたりの見せ方次第では、原作にプラスアルファの良さを生み出せるかもしれないという期待はある。当然のようにたくさんのボドゲのパッケージなどをそのまま描く許諾は得ており、ファンから見たらとてもリアルな(そして馴染み深い)映像が楽しめるのも売りの1つである。 あとはまぁ、とにかくボドゲの小ネタを詰め込んだ彩りですわね。オープニングは見てるだけで笑っちゃったし、「ショップの店内陳列、すげぇ贅沢な場所の使い方だよな……」とか思うだけでツッコミ要素が多いのだ。あんなゆとりを持って同じ商品を重ねて並べられるボドゲショップなんて、京都の街中じゃ絶対無理だよ。店内のモデルは「すごろくや」らしいけど、すごろくやってあんな広々としてんのかな。 そして「京都」要素ね。これまた時たま突っ込んだ描写なんかも出てくるので地元民としては油断できないところがあるのだが、1話目の鴨川とか「利根川か!」っていうくらい川幅が広くてちょっと笑った。多分彼女らが歩くような範囲であそこまでの川幅の場所はない(歩いて南禅寺まで行ってるんだからその界隈だろう)。そして、残念ながら鴨川の橋の下で着替えをする女子高生も現実にはいない。いや、いるかもしれない。今後は気をつけて通るようにしよう。 まぁ、よく知った作品であるせいでかえってどう反応していいのか微妙な部分はあるのだが、ある時には「あ〜、これこれ、あったな〜」とか思い、ある時には「この描写じゃボドゲプレイヤー以外には伝わらんやろ〜」とかいう面倒臭いファンになるに違いない。感想とか書かずに黙ってた方がいいかもしれんが、出来が良ければまたあれこれいうことになるかと思います。なお、一番のおすすめポイントはエンディングで一瞬だけ飛び出してくるテレストレーションのあいつ。多分、他にも気づいてないネタがたくさん隠れてんだろうなぁ。
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |