最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「悪偶-天才人形-」 5 なんかしゅごい。最近のアニメ制作は本当にあの手のこの手で作品を我々視聴者にお届けしてくれるが、すそ野が広がり、色んな作品が目に触れるようになっているなぁ、ということを感じさせる作品である。 「なんやねんこれ」と思ってWikiを見てみると、原作は中国人作家によるウェブコミック。それを日本のスタジオが連携してアニメ化にこぎつけるデザインはあの「霊剣山」シリーズと同じ構成であるという。いや、「あの」って言った割にもう覚えてないけどさ。結局何だったんだろうね、霊剣山。一応、日本の製作担当はディーンなのだが、これがどういう制作体制をとっていて、日本と中国の仕事の分かれ方がどうなっているのかもよく分からない。スタッフはほとんど日本人なので、やっぱりアニメ制作は日本主体なんだと思うけどね。 ただ、それでもやっぱりどこか異質になっているのは「霊剣山」と同じ。ただ、全体的にチープな感じが痛々しかった「霊剣山」に比べると、今作は「これもデザイン性の1つかな?」と思える程度には処理できている気がする。あえてレトロ風味にするデザインは昨年なら「刻刻」という傑作があったし、少し遡れば「コンクリート・レボルティオ」なんかも近い理念じゃなかろうか。今作の場合、最大の狙いは原作絵の保持だろう。ちらっと見ただけでもなかなかクセが強くてどこかオリエンタルな匂いを漂わせる画風。あっちの人の感性でどう見えるかはわからないが、もしかしたら日本における伊藤潤二みたいな、そういう雰囲気を持たせた絵なのかもしれない。これをアニメにするときに無理やり現代風にするよりは、いっそ開き直って昭和アニメみたいなベタッとした塗りと動きを作った方が良いという判断だろう。 実際、おそらく原作ファンが見た時にはこれくらいのデザインなら我慢できる範疇だと思う。原作と全く同じというわけにはいかないが、アニメ用にリファインされたデザインは動きやすさを主眼に、一応雰囲気が残っているギリギリのライン。この辺りがアニメーションになる上での無難な落としどころなのだろう(それこそ「刻刻」も似たような変化があった気がする)。正直言って魅力は感じないのだが、最初から「こういうものだ」と認識した上で見るぶんには別に傷にもならない。気持ちとしては「闇芝居」とか「世界の闇図鑑」みたいなショートアニメの延長線上にあると思えばいいんじゃなかろうか。 絵については良し悪しを論じるのは難しいが、ひとまず「視聴時に気にならない」くらいを維持してもらえば、あとはシナリオ部分を吟味していくだけである。1話目ではさっさと「悪偶」と呼ばれる中心コンセプトが説明され、これがなかなかエグくて興味を引く。これからどんな展開になるのかさっぱりわからないが、わざわざアニメ化にこぎつけた作品なのだ。地味にダラダラと展開するつもりもないだろう。決して国内の発想だけでは出てこないような、頓狂なものが飛び出してくることを期待したい。 PR ○「あそびあそばせ」 5 「それからどしたの」が好き。「キルミーベイベー」における新井里美成分を感じる。 今期はやたら多いが、これも原作ちょっとだけ既読。「ちおちゃんの通学路」と同じようにして1巻だけ触れたが、こちらも「そこまで追いかけんでもいいよな」という印象しかなかったので続刊は手に取らなかった。オフビート系のコミックと聞いていて「苺ましまろ」を期待してしまうのだが、「三ツ星カラーズ」の時と同様、なかなかあそこまでの萌えとギャグの複合技は難しい。 本作の場合、萌えという成分は基本的に放棄している。放送中に入ったCMでわざわざ喧伝しているように、「表紙詐欺」を売り物にして何となくそれっぽい美少女絵と中身のギャップで売ろうとしているわけで、そうなると中身は萌え要素ゼロで攻めた内容にするしかない。ただ、原作ではその「攻め方」があんまり刺さらなかったんだよな。もともと美少女絵っつってもそんなに絵が上手くないのでギャップが引き立たないし、個人的な好みとして、絵の勢いだけで押そうとする姿勢はあんまり好きじゃないんだ。まぁ、ギャグが合う合わないってかなり感覚的な部分があるのだろうけど……私の場合、今作のネタ的な部分はあまり琴線に触れなかった。 ただ、「ちおちゃんの通学路」はアニメ視聴後に「原作と同じくらいだな……」という印象だったのに対し、こちらの作品は「おっ、アニメだと割と面白い」というプラスの要素があった。勝手に自分の好みを分析するに、多分、原作が気に入らなかったのは「絵のベースが定まっていない」からじゃないだろうか。「変顔」を売りにしている作品みたいだが、あまりに「変顔」のコマ数が多すぎて、どれがベースなのか分からなくなるのである。変顔でバリエーションが見せられるというのは技術的には頑張っているのかもしれないが、毎回違う顔をされたら、それが何を意味したいのか、平常時からどれくらいの距離があるのかも測りにくい。緩急で攻めるのが主線なら、「急」を活かす「緩」をもうちょっと見せてくれよ、ということ。 それに対し、アニメは常に絵が動き続けるのでベースとなるデザインは観測しやすい。また、どんな変顔でもある程度間を「画」で埋めてくれるので、ギャップを狙った演出の意図が伝わりやすいのもプラスだ。音響、音声、さらに背景などのギミックでもギャグをデコレーションできるため、1枚絵で勝負する原作漫画より、作風が「アニメ向き」なのだと思う。そう考えると、この作品を見つけてきてアニメ化にこぎつけたスタッフはやはり優秀なのだろう。監督の岸さんもこういう勢い任せのギャグ演出は得意分野だしね。しれっと映像にしてはいるが、若干かすれ気味で主線すら危ういこの原作の儚いデザイン性がアニメで違和感なく動いているのも結構すごいことだと思う。1話目は色眼鏡で見ていたし色々慣れない部分もあったが、馴染んできた2話目以降はもっと見やすくなってくるかもしれない。 そして、ギャグ作品の命運を大きく左右するキャストのお話。個人的には先生役に増谷さんを置いてくれてるのがプチヒットなんだけど、まぁ、普通はメインの3人を見るよな。正直、最初は木野日菜ちゃんに勢い任せのギャグ要員(しかも突っ込み要素多め)ってきつくね? って思った。やっぱり声が細いのでちょっと圧に乏しい。ただ、1話聞いてるだけで割と馴染んでしまっており、「これもこれで新境地と言えるか……」と納得している部分もあるので、新たな扉を開ける契機となるかもしれない。小原ちゃんは既に安心して見てられるレベルなのだが、こういう路線からの攻めも面白い。1人どっかで見たことある名前だけど誰だっけ、って思った長江里加だが、「フレームアームズガール」のバーゼの人か。なるほど、こちらは声質からしてこういうテンション芸で攻めやすいところなので、もしかしたら3人の中で一番あっているかもしれない。3人して訳のわからないオープニング・エンディングを歌わされたりしているし、これも「苺ましまろ」のように、キャストの中で後々まで残っていく作品になれば良いな。 ○「はたらく細胞」 6 花澤ボイスの赤血球も前野ボイスの白血球も自分の体内にいたらちょっと嬉しい気がするけど、自分の体内に一番いて欲しいのは能登ボイスのナレーション。 こちらの作品は原作既読。なんとまぁ、これも「漫画喫茶つまみ食い作品」の1つだったのだが、これは割と面白かったので一通り既刊コミックは読ませてもらった(少し前のことなので現在何巻まで出てるかは知らない)。いや、「面白い」ってのはいろんなタイプがあるので今作の評価として適切な表現にするのは難しいんだけど、なんとなく為になるようでちょっと愉快という意味では「鬼灯の冷徹」に似ているかもしれません。 冷静に考えると、この擬人化って別に新しいことじゃないんだよ。というか、設計自体は私が幼い頃に読んでいた学研のひみつシリーズ「病気のひみつ」と全く同じ。体組織の擬人化とその働きの戯画的説明。今はもう手元にないので思い出の中の本だが、あのシリーズは本当に子供の興味関心を引く最初のツールとしては最適で、おっさんになった今でも、私の中の「細菌」や「ウィルス」のイメージはあの時の漫画の中の姿のままである。病気になった時も、あの時学んだ対応策、「細菌は冷やせば殺せる、ウィルスはあっためれば殺せる」みたいなものは病床では心の支えになっているんです。まぁ、もしかしたら当時学んだ原則も今の医学ではひっくり返ってるかもしれないけどさ。 そんな思い出を想起させる作品であり、すでに出来上がった「システム」を再構築する漫画という意味では題材さえ間違わなければ長いこと楽しめるコンテンツである。擬人化のデザインも程よく、アホみたいな設計も「擬人化した小宇宙・人体の中ならなんでもあり」と解釈すればオーバーとも言えない絶妙な配置なのだ。これ、しっかり作品として企画立案して、少年誌で連載、人気作に仕上げたのは作者や編集をはじめとした製作陣の頑張りの勝利だと思う。思いつくところまでは行ったとしても、ちゃんと作品として立脚するまでにはそれなりの苦労もあっただろうし。そういう意味ではこうして立派にアニメにまでなったのは本当にお見事だ。作中のCMで大量のスピンオフまで進行していると知ってちょっと笑ってしまったけども。 アニメの制作はdavid pro。監督の名前は記憶になかったが、調べてみたら同じくdavid proではジョジョの制作に関わっていた人のようだ(ドリフターズの監督もやってる)。そんなに気合いれて作るようなデザイン性でもないのだが、原作由来のごちゃっとした世界観がうまくアニメに落とし込まれており、「お仕事もの」としても雑多な雰囲気がいい感じ。白血球の色彩設定は指定ミスじゃねぇかと思うような絵面になるので愉快である。今後も色々と賑やかなキャラが登場するので、今後も何気ない中で展開していく(ある意味で究極の)日常系アニメとしてゆるゆる楽しませてもらおう。 ちなみに、血小板のキャスティング、長縄まりあ、春野杏、赤尾ひかるという見事なキャスティングにも惚れ惚れしましたよ。他の部署もそうだけど、いいキャスト揃えてるなぁ。 ○「七星のスバル」 5 珍しく、視聴前にどこかでちょっとだけ情報を見聞きしていたんだけど、そこで書かれていた言葉が「あの花アートオンライン」。「なんじゃそりゃ?! そんな概念あるわけないやんけ!」と思ってたら、……確かにあの花アートオンラインだった……。 「まーたこういうネトゲ的な異世界的なアレかよ」という印象でスタートする本作。まぁ、ネトゲ的で異世界的なソレであるのはまぎれも無い事実なのだが、最後の捻り方で「うん?」というなんとも言えない不思議な後味になっている。なるほど、そういう組み合わせ方もあるのか……思いつきそうで思いつかなかった展開だけど、冷静に考えるとヒロインの立ち位置って今期「ビルドダイバーズ」のサラに近いのかもしれないな。いや、ぜんぜんちがうかもしれんけど。どっちも正体不明っていうだけ。まー、この世界の電脳技術がどんなもんかもさっぱり分からないのだから、いかにもSFでありがちな「電脳に故人のデータを記録」みたいなことが出来る気もするけどさ。 そんな「なるほど」というちょっと気になる引きは良いとして、それ以外の部分では……まぁ、やっぱりラノベ的な要素は安易なのでちょいと入りにくくはあるな……オレツエーはオレツエーで別に構わないんだけど、やっぱり強さの表現って難しいよね。どれだけ強さのバックグラウンドを描き込もうにも、「どうせゲームじゃん」って言われて終わりではあるしなぁ。今作の場合、ギフト……じゃない、「センス」だっけ? とにかくそれの有無がどうやらゲーム内設定だけでなく生身の身体の方にも原因があるようなので「ネトゲで人死にとかwww」みたいなトンデモな要素も後から設定に絡んできそうでツッコミにくい。さすがに「本当に人を殺すゲームです」って言うどこぞのナーヴギアと同じ設定ではないんだろうが、これって最終的にリアルの世界にオンラインの要素がどんどん影響していくような展開になるんでしょうかね。それだったら気になる要素は多いんだけど……是非とも「結局ゲームじゃん」っていう結論にならないだけの謎と解決を用意して欲しいところですね。 映像部分は、悪くないけど要所で安っぽさあり。冒頭で出てきたドラゴンのカクカクCGなんかは、むしろ「ゲームっぽさ」を狙ってショボくしたのかもしれない。もしくはキャラデザとの噛み合わせを考えてあんまりスタイリッシュにするのも問題ありと判断されたのかも。全体的に世界観に齟齬はないので決して悪いもんではないだろうけど。あんまりバトルの格好よさとかで見せる作品じゃない……といいな。「あの花」要素が強くなって「アートオンライン」要素が弱くなる方が僕は嬉しいです。あーとおんらいん要素ってなんだ。 ○「ちおちゃんの通学路」 5 新たな大空直美キャラが降臨した。とりあえずそのことは喜んでいいだろう。サターニャ様や桐葉さんが復活する見込みがあるかどうかは知らない。 これも実は原作ちょい既読。「殺戮の天使」同様に漫画喫茶つまみ食いコースの時の1冊で、確かこれは2巻くらいまで読んだ気がする。ただ、そこで終わった上で大して記憶に残っていないのは、確か「つまらなくはないけど、これ、延々何巻も読まなくてもいいよなぁ」と思ってフェードアウトしたからだと思う。ギャグ漫画はギャグ漫画で結構読むのに体力いるのよね。 アニメの方も、やっぱりそんな原作漫画初読時の印象に近い気がする。悪くはない。こうして「本当に限定された日常のワンシーンを切り取る」という技法の日常ギャグは案外ヒット作が多く、学生という身分に限定しても「となりの関くん」とか「からかい上手の高木さん」、それに「踏切時間」なんかは一応近い発想の作品と考えていいんじゃなかろうか。ただ、今作は高木さんのような阿漕な萌えポイントで攻める作品ではないし、かといって「となりの関くん」なんかのようにショートアニメで収めているわけでもない。かっちり30分やりつつ、本当にネタだけで引っ張り続けなければいけないのは時間的な拘束力を持つアニメ媒体だと結構大変なのである。 政策はディオメディア。監督はギャグ作品なら手馴れている稲垣隆行という配置で、ディオメディアの作画リソースがどこまで維持できるかの勝負になると思われる。そんなにご大層な作画が必要な作品でもなかろうが、どれだけ些細な不条理ギャグだとしても、例えば「日常」のように作り込めばそれだけで存在意義は生まれるものだ。今作は一応萌え方向(エロ方向?)での展開も可能な設計になっているのだから、今後の映像部分での見せ場にも期待したいのである。 ○「おしえて魔法のペンデュラム〜リルリルフェアリル〜」 ー フェアリルたちが帰ってきたぞ! ただ、何故か地上波放送がなくなり、枠も15分に縮小されてしまっている。一体リトルフェアリルに何があったというのだ……。 まぁ、別にそこまで熱心に観ていたわけでもないので、なんとなく帰ってきてもらう分には15分枠でも問題ない。というか、おつまみ感覚で扱えるこの尺の方がありがたい可能性すらあるな。今期は前作までの設定がなくなっているのか、りっぷはいつも通りに元気なのに望の姿はどこにもない。ヒューマルとの接続は新しい女の子との接点から構築されており、今期はメインがりっぷなのかどうかも微妙なところ。その代わりにスピカという名前のトィンクルフェアリルが中心におり、これまでとはちょっと違う人とフェアリルの関わり方が描かれるようである。スピカさんはどことなく氷川日菜さんを彷彿させますね(声だけだ)。 お手軽になったのは良いのだが、全体的にアニメーションも省エネ傾向。なんだかフラッシュアニメみたいな露骨な作画リソースの削減を図っているのは良いのか悪いのか……とりあえずシリーズの放送が続いているというだけでも喜ぶべきなのかしら。個人的にはりんさんがしれっとレギュラーとしてテーブルについているので、それだけで満足です。ほんと、カロリーの高いキャスト陣が埋めてくれるまさに妖精の国のような作品である。 ○「ゾイドワイルド」 ー わー、ゾイドだー。こういう玩具って、世代を超えて突然の復活を果たすことがあるのはどういう理由なんだろうね。ベイブレードとか、そういうのも定期的に復活するよね。まぁ、世代が変わったら新しい子供達には新鮮に見えるってことなんだろうか。 当方、ゾイドにはあまり明るくない。幼少期に販売されていたのは間違いないし、なんなら家にもあった。あったんだけど、それらは俺のおもちゃじゃなくて兄のおもちゃだったんだ。実兄がいる人は共感してくれる人も多いと思うが、弟という生き物は常に兄(長男)の付属品である。兄が一足先に様々なおもちゃや趣味を提供され、弟はその遊び相手としていいように使われるため、兄が飽きるとそのジャンルからは離れることになる。おかげで、本人が同年代の友達とリアルタイムで直撃するべきブームから微妙にずれたところで、本人の意思とは関係無しにおもちゃ文化が始まったり終わったりするのである。そんなわけで、ゾイドも私の物心がついた時には家にあったが、組み立てたのは当然兄(もしくは親かな)だし、私はなんとなくガシャーンガシャーンと動く様子を見て無邪気に喜んでいたくらいなのである。どの機体が好きとか、アニメがあったとか、そんな印象はほとんど無いのだ。 自分語りに文字数を費やしたのは、「そんなわけであんまり興味がないよ」ということを表すためである。どうなんでしょうね、続く番組の「シンカリオン」は比較的素直に楽しめているんですが、こっちはわざわざ見るかなぁ。なんかね、機体の方がフルCGでがっつりリアル(?)に描かれているのに対して、キャラクターデザインの方は思いの外コミカルなテイストに寄せてるのがなんか気になるんだよね。敵キャラのイかれた造形なんかに顕著だけど、どこまで真面目に戦ってるのかよく分からない。そりゃ原作進行が「コロコロコミック」なんだからどこかにコミカルな要素は入るんだろうけど、微妙に浮いてるというか、子供騙しくさいというか……いや、子供さんは嬉しいかもしれないけどね。機体の格好よさに注目したい作品なのに、それ以外の部分がなんかフザけている気がすると、ちょっと興が削がれてしまうのである。 まー、いちいち難しい顔して視聴する作品じゃないことはわかっているが……それを言い始めたら朝アニメってなぁ……。朝のアニメ枠としては「七つの大罪」よりもよっぽど健全だとは思うのだが、今期はシンカリオンだけに絞ってもいいかな、って気がします。 ○「殺戮の天使」 5 しこりん、またこんな役回されて……。毎クールきっちり喉がぶっ壊れそうなのがすげぇな。 「そこはっきりしねぇのかよ」って自分でも驚きなのだが、多分、これちょっと原作コミック読んだことあるな。なんではっきりしないのかって言うと、漫画喫茶に篭って適当にいろんなものの1巻だけつまみ食いしてる時って、よっぽど面白くないと印象に残らないから。多分、これもそんなつまみ食いの中に入ってたんじゃないかと思う。ぼんやりと思い出したのは、アニメ1話を観た後の「なんだこれ、分かんねぇぞ」っていう印象が漫画を読んだ時と全く同じ感覚として蘇ったから。多分原作で覚えてることは「なんだこれ、分かんねぇぞ」だけである。 ただ、この「分かんねぇぞ」は別に悪いことでもないし、原作に非があると言いたいわけでもない。だってこの手のサイコサスペンスで最初から何もかもわかってる展開なんてあるはずがないのだから。謎が提示され、不安と恐怖が見せつけられ、それを「一体何が起こるんだろう」とドキドキしながら見守ることがサスペンスの本分なのだから、その時点で「分かんねぇぞ」と放り出すのは、どちらかというと読者側の責任である。「それでも読みたくなるくらい魅力的に見せろよ」と言う主張もあるだろうが、それだって作品の性質次第で限界もあるだろう。ただまぁ、残念ながら漫画喫茶のつまみ食いラッシュの時には、そうした「分かんねぇぞ」から次の巻に手を伸ばすまでのモチベーションが維持できなかったと言うだけの話である。絵が合わないとか、他に色々読み進める候補があったから優先順位が低かったとか、他にも要因はあったかもしれない。なんにせよ、うろ覚えである。 しかし改めてこうやってアニメで見せられると、自分勝手な話ながら色々と興味深くはある。漫画や小説などと言う媒体は、創作物の需要でこそあるものの、やはり自分の手でページをめくるというのは能動的な摂取行動である。それに対し、一度チャンネルを合わせたら流れてくる映像をひたすら受け止めるだけのアニメ視聴は受動的な摂取行動である。原作を読んだときは「分かんねぇぞ」から次のコミック、次のページに進む段階に至らなかったが、アニメならそんなことは御構い無しに情報が提供され続ける。おかげでこの1話目はさほどの苦も無しに摂取することができた。「分かんねぇけど、まぁ、そういうもんだよね」という当たり前の事実に抵抗がない。そう考えると、案外「アニメ向き」の素材なのかもしれない。 もちろん、私の物分りが良くなったことだけが視聴可能だった要因ではないだろう。アニメになったおかげで全ての世界に色がつき、摂取できる情報にバリエーションが増えた。漫画では見過ごしやすい背景世界の構築など、細かい部分に「分からないなりに興味を引く部分」があることに気づけば、モチベーションは一気に上がるものである。今作の制作はJ.C.STAFF。相変わらず丁寧な作画で、なんとも不穏で怪しげな舞台の雰囲気が滲み出している。この「どこを触ったらいいかも分からないけど、いろんなところに手がかりが転がってそうなワクワク感」は一昔前に流行った、いわゆる元祖脱出ゲーム(PCのフリーゲームやソフト)の感覚に似ている。有名なゲームだと「MIST」とかその辺りの印象かな。この作品がそうした「ドキドキワクワク」の回収にどの程度労力を費やしているかは分からないし、結局「ちょっと変態チックなキャラを出しとけば面白そうに見えるやろ」程度のストーリー展開だったら尻すぼみにはなるだろうが、1話目に提供される期待感で言えば決して不足はない。 あとはこの世界設計の作り込みがどれだけ維持できるかですね。もしかしたら「WIXOSS」なんかと似たようなスタッフ構成になっているのかもしれない。少し注目して見ていきたいところだ。 ○「BANANA FISH」 5 今期ノイタミナ枠。色々と挑戦的な作品にチャレンジしてくよなぁ。 原作未読。有名作品なので名前は折に触れて聞いたことがあったが、少女漫画っていう印象があったので手をつけようとは思わなかった。幼い頃には実家で姉が読んでいた記憶があるのだが、ほら、男の子ってお姉ちゃんがやってることを真似するのってなんか恥ずかしいじゃない。もともと少女漫画って絵の時点で苦手意識あるし、実家を離れた後もそんな最初の印象がなくならなかったことで読む機会がなかったんだ。 おかげで、「へぇ、こんな話だったんだ……」ってポカンとしてしまった。俺の中で「少女漫画」って言ったらキラキラお目々の女の子が顎の尖った男とあれこれする印象しかないので、まさかキラキラお目々どころか女の子が1人も出て来ない作品だったとは……これ、多分最後まで見てもろくに女の子は出てこないですよね。そういうジャンルもあるんやなぁ(本当に見識が狭い)。 で、そんな無知無知の状態でポカンとしながら視聴。なるほどなかなかハードな内容で、マフィアの抗争なんてテーマがあの当時の少女漫画誌に掲載されていたってのは驚きである。確かに他に比べるものもないし、面白ければ際立って人気も出そうだなぁ。実績がある作品なのだから、今後の展開も期待して良いってことなんでしょうかね。最近の作品で近い印象を探すなら「91Days」あたりが近いのかな?(一瞬「鉄血?」って思ったけど、多分単なる細谷) アニメーションとして見ると、制作がMAPPAというのはありがたいところで、よほどのことがない限りは作画が大崩れすることはないだろう。そして驚きなのは、監督が内海紘子ってところ。この人京アニ専属だとばっかり思ってたんだけど、他のところでも仕事するんやな。京アニ以外での監督作品はこれが初めてか……と思ってふと気づいたが、今期って「Free!」の新作もやるんだよね。2作品同時? って思ったら「Free!」の方は監督交代したのか。どんな事情なのかよく分からんが、ファンからするとどうなんだろう。 とにかく、そんな「Free!」の代わりにこちらの作品。なるほど確かに1つ1つの動画演出の細かさなんかを見ていくと内海さんらしい仕事ぶりもうかがえる気がする。やっぱりあの京アニ絵でないから分かりにくくはあるんだけど。キャラ作画なんかも安定したものだが、今のところ目の覚めるような何かがあるわけではない。まぁ、そういう鮮烈な動画で攻めるような作品でもないだろうしなぁ。今後はとにかくシナリオで引っ張ることになるのか、それともノイタミナらしいこだわりぬいた作劇を見せることになるのか。現時点では様子見だが、引き続き注目していく必要がありそうだ。最近のリバイバルは何かと問題が多いので、原作ファンの人から怒られない作品になることを願うよ。 |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(02/04)
(02/04)
(02/04)
(02/04)
(02/03)
(02/03)
(02/02)
(02/02)
(02/01)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|