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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「恋は雨上がりのように」 6

 なんでCVが平田広明だっていうだけで無条件でいい人っぽく見えるんでしょうね。ずるいよね。

 今期ノイタミナ枠。毎度毎度予想もしない方向から原作を引っ張り出してくれるノイタミナだが、今回も、(私は)聞いたことのない作品を取り上げてくれた上に、これがまたどうにも気になる作品に仕上がっている。ここのところ「月がきれい」→「Just Because」といい感じにオリジナルの恋愛ドラマがつながっていたので今回もオリジナルなのかとも思ったが、これは原作がスピリッツだそうで。まぁ、なかなかチェックしてないところだよな。

 しかしそれより何より驚いたのは、データを確認しに行ったらこの作品が現在も連載中の「現代漫画」であるということ。そういや、確かに作中でLINEのIDがどうこう言うてたな。でもさ、なんの予備知識もない状態でこの絵柄をパッと見たら、なかなか今の作品だと思う人はいないんじゃないか、ってキャラクターデザインだよね。90年代の漫画っぽいというか、とにかく今風でないというか。女の子はまだしも、男のデザインはいかにも古風。中心人物となる店長の顔が「パトレイバー」の後藤さんにめっちゃ似てるって言うのがそう感じた印象なのかもしれない。

 絵柄が古風な印象があるので野暮ったい画面になるかと思えば、これがそうでもない。タイトルに「雨」が入っていることからも分かる通り、世界全体の見え方の明暗で心情を表したりするいかにも「恋愛ものっぽい」見せ方はちゃんと現代アニメになっているし、ただただ恋する女の子を写しているだけの画面も不思議と退屈しない。制作はWIT STUDIOで、また一つこのスタジオの小器用なところが見せてもらえた感じがする。まぁ、ノイタミナ枠ってそう簡単に映像は壊れないように作られてるんですけどね。ありがたい話だ。

 これだけシンプルな「恋バナ」が何故興味を引くのかと考えて見ると、ひとえに「メインヒロインが可愛いから」に尽きる。まぁ、これがまた男の願望のようなキャラ造形でありまして、黒髪ロングで口数少ない朴訥系。もともと陸上部のエースだったらしく、動いてみればすらりとスマートだし、スタイル抜群で1つ1つの所作に花がある。こんな女の子が、冴えない中年のおっさんに一途な視線を送り続けるってんだから、そりゃぁおっさん視聴者からしたら勇気と希望を与えてくれる素晴らしいストーリーなわけですよ。幸い、おっさんの方も単なるダメおやじってわけじゃなくて、「冴えないけれど優しい人」って言うテンプレ遵守で、ただ盲目的に惚れてるわけじゃなくて、ちゃんと惚れられるだけの理由はありますよ、っていう動機付けの説明はされているのでイライラする心配もない。やっぱり、恋する女の子は可愛いのである。それが無口なくせに案外グイグイくる必死な女子高生だったりしたら尚更である。こんな子がいるファミレスがあったら通ってしまいそうだな。

 あとはまぁ、毎週この女子高生とおっさんが近づいたり離れたりをするだけのストーリーになると思われるが……できれば毎週なんとなくあったかい気持ちになれるようなお話になればありがたいです。ドロドロした三角関係とか、そう言うのは無しの方向でお願いしますね。

 ちなみにヒロインの中の人、渡部紗弓という子はレギュラークラスの役で言えばこれが事実上のデビュー作になる新人さん。あんまり喋らない役なので1話目で上手い下手がわかるほどではなかったんですが、特に違和感もなかったし、きっちり仕事をこなしてくれそうです。

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○「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」 4

 安心の異世界クオリティ。なんかここ最近大沼さんが任される仕事が釈然としないものばっかりな気がする。いや、「妹さえいればいい」は結果的に悪くなかったんだけどさぁ。そして今作は1話目のコンテに渡部高志っていう。こういうのって渡部さん(+J.C.STAFF)でやった方がいい気がするなぁ。

 意外なことに原作ちょっとだけ既読。以前、どんな気の迷いだったか忘れたが漫画喫茶に行った時になんとなく(コミックの)一巻だけ読んだことがあるのだ。しかし、もう細かい中身はさっぱり覚えていない。漫画喫茶に篭るときってだいたい雑多なものを適当につまむからすぐに記憶がごっちゃになって訳が分からなくなる。さらに今作の場合は二巻を手に取らなかったということで大体のところを察していただきたい。一巻を最後まで読んだかどうかも不明だが、とりあえずアニメ1話を見て「こんな風だったなぁ」ということは覚えていたので、一応導入知識はある。「もうここから先で一切デスマーチ関係ないよな」とか、「プログラマ設定とか意味ないよな」とか。

 オレツエーのチート設定といえば伝説級の××だった「異世界スマホ」の印象が強いが、今作も似たり寄ったりの状況の中、一応「設定」を作ろうという意識が見て取れるのは救いである。まぁ、しょっぱなから無限レベルアップを果たしてしまったので結局なんでもありだから、単に「主人公はこういう理由で何をしてもいいんですよ」という免罪符を取り出しただけなんだけども。設定としては納得するしかないよね。ただし今作の場合、「異世界スマホ」や「このすば」のように転生に何者かの意思が介在しているかどうかが分からない。というか、そもそも「転生」なのかどうかもよくわかっていない。極端な話、すべての展開が主人公の壮大な夢だったというオチも充分あり得る程度の状況なので、設定をどのように積み上げても「嘘かもしれない」という疑念が付きまとうのは気になるところ。どうせ不死身になってしまったのでどっちでもいいのだろうが、この手の作品の最大の難点は「主人公に一切の危機感がないために物語がさっぱり緊迫しない」というところであり、今作の場合はそれに加えて「本当に異世界人生を歩む羽目になってるかどうかすら定かでない」という、二重にぼんやりした状況。物語に身を入れるのは引き続き難しいということだ。

 SILVER LINKの制作ということで画面は微妙にもやがかったような淡い色彩が特徴。どうせ超絶作画なんてでてくるべくもないが、ワイバーンの翼に穴を開けるところとか、どうにもしょぼくてあまり期待は持てない。まぁ、絵がすごくてもシナリオ面から期待も出てきそうにないし、せいぜい見るべきは「これだけ八方塞がりな作品展開でいかにしてオリジナリティのある作劇を見せるか」という部分か。もちろん、1話時点ではそれは見られない。もうちょい落ち着いてユルい空気が出せるようになったらいくらか「らしい」画面にもなってくるかなぁ。どうかなぁ。

 中の人は、主人公は「十二大戦」のネズミの人。今更気づいたけど「12歳」で桧山やってた子なのか。今回の主人公も99回くらい死んだら面白いのにな。そしてメインヒロインはどうやら異世界生活ではベテラン級、高橋李依が担当する。もう、異世界専門の相談業務が行えるレベルだな。

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○「ダメプリ ANIME CARAVAN」 5

 これ、タイトルとしては「DAME(デイム)PRINCE」が正式だってんで一応「DAME」ってどういう単語か調べたけど、「中年女性」とかいう意味しか出てこないじゃねーか。関係ないのかな。

 不覚にもちょっと面白いと思ってしまった。元が乙女ゲー、そしてプリンスなんて典型的な設定だし、絶対に俺は関係ないアニメなんだろーなー、って思って見始めたのに、薬キメてるみたいなキャラの尖りっぷりは存外悪くない。最初にメインの駄目王子を見たときの印象は、「なんか、他のアニメだったらサブキャラにいそうな奴がメイン張ってんな」だった。こういうナルシスト風味全開のイタいやつって、普通は主人公の友達ポジションとか、学校の名物先輩みたいなところに一人いるやつだよな。こいつがメインキャラって、どういう層に受ける設定なんだろう。

 いや、でも割と笑ってしまったのは事実。多分、個人的に良かったポイントはそんな男キャラよりもメインの女の子と田舎王国設定の捨て鉢な感じなんだと思う。このツッコミを義務付けられたメインヒロインのCVが矢作パイセンというのは実にいいキャスティング。ちゃんと可愛らしさも残しつつ、どこか冷めたような、現実的な路線でのツッコミはすんなり入ってきてとても聴きやすい。「アイドリッシュセブン」のしゅが美といい「うたプリ」のみゆきちといい、やっぱり中心に良いヒロインキャラが据えられているだけでもこういう作品のみやすさは大きく変わってくるものです。あとは野郎連中のキャストがどれだけハジけられるかの勝負か。

 多分出てくる男連中の大半は馬鹿なんだろうから、このままの路線でちょいちょいギャグを挟みつつ、どこかでラブに入っていくくらいのバランスだとありがたいですね。いや、正直ラブは無しにして最終的に全部の野郎キャラをヒロインが飼育する展開とかが理想なんだけども。

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○「グランクレスト戦記」 4

 このご時世に水野良の名前を原作者に見ようとは思わなんだ。つってもまぁ、今調べたらまだ50歳そこそこなのでなんぼでも新作が出てくることはありえたんだな。

 富士見ファンタジアから出版された純正ファンタジー小説。ここ最近の「なろう」系作品の流れからすると逆に珍しいくらいに王道設定の王道作品ということになる。思い返せば「ロードス島戦記」も今やはるか昔になってはいるが、日本におけるラノベ的ファンタジー小説の嚆矢として、今でも様々な方面に影響を与えている重要な作品と言っていいだろう。かくいう私も、幼い頃に「ロードス島戦記」を読み、そこから「ソードワールドRPG」のリプレイなどにもつながっていったので、ファンタジー小説の土台は水野良によって形成されいてるのは間違いない。実際に購入してたのは私じゃなくて兄だったので、シリーズがひと段落した後に出た作品をわざわざ追いかけることはしなかったが、それでもなんとなく楽しかった記憶はあるし、未だにファンタジーといえばパーンやディードの冒険を思い浮かべるのも致し方なしである。

 そんな思い出深い水野良の原作作品ということに加え、本作はなんと畠山守監督作品でもある。私の中では最高のアニメ監督の一人として敬意を示してきた畠山監督が、今回は純正ファンタジー小説を題材にアニメを作る。これはこれで心踊るお話である。さて、どんなものが出てくるのか……ウゥン。どうだろう。1話目の印象は正直言ってあんまりかんばしいものではなかった。

 まぁ、ぶっちゃけ「1話目程度ではさっぱりわからない」というのが正直なところなのでまだまだ見守る必要はあるし、今後いくらでも面白い要素は増えていくと思うのだが、残念ながら1話目での掴みは弱い。というか、わからないことが多すぎて放っておかれている感が強い。単純なファンタジー設定なんだから設定なんて簡単だろ、と思われるかもしれないが、まずもってメインヒロインと主人公騎士の人となりが全然わからず、彼らが何を目的に生き、どの程度のモチベーションで野望を成し遂げようとしているのかがわからない。そして、そんなキャラクターたちが生きる世界の基本設定もわからないので、いきなり領主だのデーモンロードだの言われても、それがどんなニュアンスなのかもわからない。無い無い尽くしで足がかりがないのである。漠然とした印象だけで見ていると、主人公はヒロインに振り回されてなし崩し的に今の道を歩かされているような印象しかないのであんまり格好良くないし、なんの前触れもなくどこぞの領主のところに押し込み強盗を働き、突然向こうの重臣が裏切ったおかげで領主の座を簒奪できてしまうなど、善も悪もわからないうちから展開が大雑把なのである。若き見習い騎士パーンは地道に近所のゴブリンを退治するところから物語がスタートしたわけだが、今作のテオはレベルがどれくらいの状態でスタートしているのだろうか。もうちょい、チュートリアル部分は親切にやって欲しかったものだ。

 まぁ、それもこれも全部「様子見」だと言ってしまえばそれまでのことか。今後の展開で「純正ファンタジー」という(今となっては独自の)強みを活かして、なんとか「大作」となり得るような足がかりを作って欲しいものである。

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○「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」 5

 やぁみんな! 京アニ大好きおじさんだよ! 残念ながらここ半年は京アニ作品がなかったが(劇場版は色々あるが)、それだけの蓄積を経て、満を辞して繰り出されたのがこの作品だ。そりゃ期待するよな!

 とはいえ、とりあえずは様子見の1話。京アニ大好きおじさんは大好きなだけに基準値もかなり高めに設定している。今作はとにかく京アニの真骨頂である繊細な絵作りが話題を呼んだ作品だが、それだけじゃ満足できない体にされてしまったのは毎度毎度無体なクオリティを叩きつけてくる京アニさんの責任である。全くとんでもねぇ会社だよ。他社作品だったら1話目の映像を見ただけで1点も2点も配点を上げてしまう可能性があるくらいだ。

 とにかく映像部分は凄まじい。その部分はあえて評価を避けると、1話目はひどく真っ当な、「紹介のための1話」である。どうやら本作は退役軍人の物語であり、戦場に生きるしかなかった一人の少女が、普通の社会でこれまで知らなかった世界の広がりを学び、成長していくストーリーになりそうだ。奇しくも「常識に疎い軍人さんがお固い態度でドタバタを巻き起こす」という設定は京アニの出世作の1つである「フルメタル・パニック(ふもっふ)」に共通するものであるが、あちらは宗介の真面目さをギャグに振ることが多い作品で、こちらは主人公・ヴァイオレットの「無知」の部分を「純粋さ」「無垢さ」と同定し、そこからの成長を主軸に据える(と思う)。そうなると、あとはメインヒロインがどれほど魅力的に描けるのか、という勝負になってくるだろう。そういう意味ではやはり京アニクオリティの映像美は少女の魅力を描く時に120%の力を発揮させる大きな武器である。

 1話目の進行もつつがなく、あまり台詞ばかりで説明することなしに、細やかな仕草や言葉選びを通じて、ヴァイオレットという少女の性格、考え方、そして現在置かれている境遇などを自然に解き明かしていく。さすがに「世界の広がり」までは1話目で盛り込むわけにいかないので世界全体の構造までは見えてこなかったが、その辺りは人間関係を作っていく2話目以降でのテーマになってくるだろう。「自動人形」ってナンジャラホイ、とか、そういう部分はまだお預けだ。ヴァイオレットという主人公は、腕の欠損という要素のおかげで「戦争のための機械」という要素に加えて「戦争被害者」という要素も浮き彫りにしている。その辺りが「フルメタ」の宗介とは大きく違う部分だろうか。おかげで彼女がどれだけチグハグなことをしてもあまりギャグとしては扱えず、今作はコメディ抑えめの展開になるであろうことが予想できる。コメディ寄りのタッチなら間違いなく石原さんに声がかかっただろうが、そうではないので今回のディレクションは「境界の彼方」の石立太一監督が務める。個人的には「境界の彼方」はいまいち突き抜けきれずに消化不良で終わったような印象があるので、今作はきちんと着地点を見出してストーリー部分でも心に残る作品を作って欲しいと願っている。

 中の人は、また戦場に放り出されていたのか、ミカサ石川がメインヒロイン・ヴァイオレットを務める。石川由依は以前何度か「まだ声優としてはものになっていない」と腐していたものだが、さすがに最近はキャリアも重ねて、落ち着いてきた印象がある。今作で2つ目のどでかい看板を打ち立てられるかどうか、勝負のキャスティングになりそうだ。あとは……まだ大してキャラは出てきてないな。振り返ってみると遠藤綾ががっつり京アニ作品と絡むのってもしかしてみゆきさん役以来なんじゃないか、って考えて、不思議な歴史の巡り合わせを感じている。

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○「伊藤潤二『コレクション』」 4

 地主のおっさんの進撃の巨人感。まぁ、因果関係で言ったら真逆なんだけども。進撃のあの絵も「伊藤潤二風」と言ってあげればなんか慰められるかもしれない。絶対伊藤潤二ファンから怒られるけども。

 原作未読。というか、伊藤潤二を読んだことがない。ネット上では割と画像を見かけるタイプのクリエイターだし、どういう人なのか、業界で締める重要なポジションについても一応知っているつもりだが、私は伊藤潤二を読んだことがない。これにははっきりした理由があって、「ホラー漫画が大の苦手」だからだ。つまらないとか、絵が生理的に受け付けないとか、そういう理由ではない。単純に怖いのである。ボクはホラーとグロがマジで苦手なのである。ちょっとでも読んだ日には夜眠れなくて大変なことになるのである。幼少期からそんな性格だったので、本当にホラー的なものには極力触れないようにしている。漫画もそうだし、映画、小説、ドッキリ系FLASHに至るまで、なんと無くそういう気配があるものには近づかない。断固たるチキンハートを守り抜くため、これまでは堅固な防壁を築いてきたのである。

 幸か不幸か、アニメというジャンルにはホラーってほとんどない。グロい作品は割とあるけど、まぁ、必要に迫られたグロなら「風景の一部」としてスルーできるし、他の部分に集中すれば誤魔化すこともできる。これまでアニメで見たホラーといえばせいぜい「闇芝居」くらいのもんだし、5分ならどれだけビビらせにきても逃げ切ることが可能だ。しかし、いよいよこうしてがっつりホラー原作のアニメが出てきてしまった。私は今後どうしたらいいのだろう。

 幸い、1話目は別に怖くなかった。というか、1本目はよくわからんかった。そういえば、聞きかじりの知識でも伊藤潤二ってのは「ただ怖がらせる」タイプの作家ではないのだった。どちらかというと珍奇な発想でもって想像力を刺激し、「わけのわからないもの」の恐怖感を生み出す。何かがいきなり飛び出してきて怖いとか、そういう類のものではない。そして頓狂な作風だからこそ、怖いというよりもちょっと面白いことも多々あるのだ。今回の1話目はまさにそうした「なんかヘンテコで面白い」部分が先に出たエピソードだったのだろう。ただ、そうした「あまり大きくない刺激」に関しては、わざわざアニメ化する必要があるのか、っていうのはよくわからない。三ツ矢雄二の怪演が面白くはあるが……。あんまり刺激は感じなかったので、第一印象はぼんやりしたもので終わってしまった。むしろ、2本目の短いエピソードのラストカットみたいな「原作絵のグロさもそのまま持ってきましたよ」みたいな緻密な映像を見せることが本作の役割なのかもしれない。色がつき、多少なりとも動くようになった伊藤潤二作品。そこに新たな「ホラー」があるのか、単なる原作の焼き直しに終わるのか。今後のスタッフの動向には(半分目を覆いながら)注目していきたい。

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○「オーバーロードⅡ」 5

 シャルティアさんが酔いつぶれている様子を見ると、特に指定もないのにグラスの中身がウォッカにしか見えないのは何故なんでしょうね。

 さてさて第2期。確認したら1期が2015年の夏クールだったので、2年以上ぶりの復帰ということになる。大量に押し寄せる古のリバイバル作品と比べれば2年なんてほんの一瞬みたいなもんだけど、2年もあればその間に数百本のアニメが押し寄せては去っていく。そう考えるとずいぶん久しぶりな印象も致し方あるまい。考えてみりゃこの作品が始まった時にはまだそこまで「異世界もの」っていうジャンルに対して食傷気味にはなってなかった気がするなぁ(どっちかっていうと「ネトゲもの」っていう部分に拒否反応は示していたかも)。久しぶりに見るけど、やっぱりモモンガ様の造形は有象無象のオレツエー主人公の中でも異彩を放っていて見応えがある。日野聡による見事な裏表演出も大きな魅力だが、ちゃんと「この世界を生きよう」っていうしっかりした意思が感じられて、ツエーわりには地に足をつけた行動を取ろうとしてくれているあたりが理解の及びやすいところかもしれない。すでに前クールでどんな事件があったかはうろ覚えなのだが、丁寧に復習しながら次のステップへ進んでくれるようなので一安心である。

 そして、そんなモモンガ様に負けず劣らず、いや、勝っちゃってるのは我らがヒドイン、アルベドさんである。彼女も緩急自在の発情スタイルが斬新だし、みっともなく崩れた笑顔の「ひどさ」は他のヒロインと一線を画す。こんなひどい状態で遠慮なく原由実の喘ぎ声が聞けるのは本作だけである。こんだけ迫られてるのに「我が子みたいなもんだから汚せないよ」とか言っちゃうモモンガ様まじアンデッド。まぁ、この2人でベッドシーンに突入されても困るのだけども。

 他にも、マーレさんたち双子の無体な愛らしさとか、最強生物ハムスケの容赦ない可愛らしさとか、久しぶりに見ても色あせない魅力が色々と転がっている。その上で「ちょっと様子見かな」と思ったのは、単純に1話目からキャラが出すぎだからである。ぼんやりしか覚えていないのに、冒頭がいきなり知らん奴からスタートして知らん国の知らん内情が展開されたりもするので、ちゃんと今後ついていけるかどうかが不安。モモンガ様だって「わからない」中で頑張ってるんだから我々視聴者だってわからなくていいのだろうが、それでも1話目くらいはもうちょいシンプルな要素で見せてもよかった気がするんだよね。突如出てくるリザードマン兄弟の養殖場話とか、色々変なところに話題が飛んじゃうと落ち着かないのよ。それにしても、リザードマンってなんでこんな食い物にこだわるキャラで描写されるんだろう。つい最近も、どこぞの異世界な食堂にオムレツ食いに行ってたよな。

 あともう1つ残念なことに、アニメとは関係ないんだけどエンディングを歌っていたMYTH & ROIDのボーカルが変わってしまった、というのもある。前の雰囲気がすごく好きだったし、「L.L.L」は本当に名曲だったと思うだけに、ちょっと残念。

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○「学園ベビーシッターズ」 5

 ヒィィィ! 齋藤彩夏が子持ちのお母さん役をやる日が来るなんてェェェ! 

 少女漫画原作だし、どうせ「子供好きで赤ん坊の相手してる男の人って素敵!」みたいな中身のお話なんだろ!という(恐ろしいまでの)偏見を持って見始めたアニメでしたが、想像してた方向とは全然違った上に、1話目でなんかキュンときてちょっと泣かされてしまった。なんだこれ、すごくいい話じゃないか。1話完結のエピソードとしては感情の振れ方は理想的なものだ。「赤ん坊」という「生」の象徴を描くことで、相対的に主人公兄弟の両親の「死」が辛くなるっていう構造が憎たらしいわ。

 こういうこと書くと人間性が疑われる傾向にあるのだが、個人的には赤ん坊というのはすごく苦手である。それは現実世界でも、アニメの中でも。現実世界の場合、あいつら距離の取り方がわからないから苦手。これが犬猫まで行ってしまえば何をやろうと自由なので好き勝手に遊べるのだが、赤ん坊って一応人間じゃん?(問題発言しかしてない) 別に赤ん坊の段階でどんな扱いをしようが成長すりゃ忘れるんだから好きに相手してりゃいいんだろうけど、どうしても「相手は人間である」っていう認識が好きに扱うことを阻害するんだ。あと、ぶっちゃけ「両親がいる」っていうプレッシャーの方がでかいかもしれん。「赤ん坊が苦手だから近寄るんじゃねぇ!」とかいっちゃうと、親を含めた周りの大人たちに白い目で見られるっていうのが苦手な遠因なのかもしれんな。まぁ、初めて姪っ子が生まれた時はそりゃぁ可愛かったけどな。

 そして、アニメにおける「赤ん坊」ってのも実はあんまり好きじゃない。何故かというと、「赤ん坊に対する人間の接し方」って、一通りしかないんですよ。赤ん坊が泣く、あやす、可愛いと認識する。そういう決まったルート以外を歩めないので「赤ん坊」っていう存在があっても特にドラマが広がらないんですよ。だからぶっちゃけると「おジャ魔女」でハナちゃんが小さかった時とかも「どうせ同じような展開しかないじゃん」って退屈だったし、まほプリではーちゃんが出てきた時もどうしたもんかと思った(案外早く成長してくれて本当に助かった)。結局、赤ん坊を一つの人格として描ききるというのは困難なので、「子育てアニメ」という一ジャンルを確立するのは難しいのである。

 ただ、本作はそうした「赤ん坊の均一性」をうまい具合に壊してくれている。正確にはベビーシッター部に関わっている子供たちは「乳児」ではなく「幼児」も多いので色々な広げ方ができるようになっているというだけなのだが、それでも、1話目での主人公兄弟の物語は弟くんの幼さの割にはかなり「人間的な」性質が影響を与えている話だったし、保育ルームの中にもしっかりと社会ができており、普通の「コミュニケーション」が今後も描かれていく期待が持てる。変な言い方が、ベビーと言いながらベビーすぎず、ちゃんと「キャラ」として成立しそうなのでありがたい、ということだ。

 ちなみにもう1つ赤ん坊キャラが苦手な理由として「縮尺がいちいちおかしい」っていうのがあるんだけど、そこは今作でもどうしようもないかな……赤ん坊を赤ん坊らしく描こうとすると、どうしても成人は巨人みたいなサイズになるんだよな……まぁ、デフォルメの一環としてそこは飲み込むしかないか。あれ、リアルに想像してしまうとすげぇ怖いんだよな……。

 とにかく、私の社会不適合な部分ばかりが浮き彫りになる文章になってしまったが、せっかくなのでそのまま不適合な感じで声優の話題にも触れておくと、とにかく「お母さんと赤ん坊が同じ声」というわけのわからない兼ね役の試みが面白すぎる。まぁ、三瓶由布子からは三瓶由布子声が生まれるのは当たり前だよなぁ。実子もちょうどそれくらいの年齢になってるはずなので、演じやすいでしょうかねぇ(しみじみと)。

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○「三ツ星カラーズ」 4

 いわゆる「日常もの」的なやつが続きますが、考えてみたら俺、前から「あんまり日常もののアニメは得手ではない」って言ってるんだっけな。ごちうさきんモザ、そういうタイプのやつってそこまでハマった作品はないんだった。ひだまりはシャフト枠、「ふらいんぐうぃっち」は別物。

 というわけで、この作品も特に刺さる部分はなかった。事前に番宣やら周りの評判やらを観ていて「苺ましまろの後釜」みたいな先入観があったのだが絵のテイストも含めて、そこまでましまろ感があるわけでもない(まぁ、アニメのましまろもずいぶんテイストは違うんだけど)。どっちかっていうとキャラクターは「イカ娘」の方が似てるような気もするし、やっぱりそんなこともないかもしれないし。あんまり真面目に観てねぇな。ごめんなさい。

 ましまろとの違いとしては、1話目ってこともあるんだろうけどそこまで理不尽なネタ回しもなく、あくまで「ちょっとやんちゃな幼女がしでかしそうなこと」レベルで止まっている。松岡美羽という破壊兵器はまだ姿を見せていない。元祖ましまろだって1話目では、というかコミック1巻程度ではそこまで爆裂してなかったわけで、ここからエンジンがかかってくる可能性もあるのだろうけども。それまでずっとこのダラダラした内容を見てろ、ってのも悩ましいところだなぁ。何かもうちょっと引っかかる部分があればいいんだけども……普通はこういう作品って「キャラクターの可愛らしさ」が一番手っ取り早いフックになるはずなんだけど、今作の場合はあんまり「キャラの可愛らしさ」で売ろうとしてる感がないんだよね。メインの3人も顔の造形がどこか似ていて、あんまり個性を際だたせようとしてるようには見えないし。「カラーズ」ってタイトルだから色さえきっちり分かれてればいいってことなんだろうか……。

 あと、個人的に一番釈然としないのは「猫が可愛くない」という部分である。幼女が可愛くなくとも猫が可愛ければどうとでもなるところだが、残念ながらパンダ猫は全然可愛くない……そこは求めるべき部分ではないですか、そうですか。

 中の人は、すでに特番の「カラーズTV」で確認していた面子で、飛ばし気味のキャラのおかげで一発目はまりんかが飛び出してきた印象。まぁ、他2人もおいおい出てくれば……どうだろう、このキャラでうまい売り出しができるかどうか……。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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