忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[168] [169] [170] [171] [172] [173] [174] [175] [176] [177] [178]

○「DD北斗の拳2 いちご味+」 5

 ある意味期待作。だって、「DD」の1期が好きだったもの。大地さんのギャグはやっぱり力があるよなー。アフレコ前のV(映像)に全部監督自らが演じて声を入れたバージョンがあるってのはすげぇよな。どんだけマジでこんなギャグ作品作ってらっしゃるやら。

 しかし、期待していたし、予想通りの部分も多かったのであるが、がっかりした部分も少なくない。最大のがっかりは、やっぱりショッカーO野の不在だろうなぁ。1期の雰囲気を決定づけてたのは間違い無くあのナレーションである。もう、「DD」といえばアレが聞こえてくるくらいに刷り込まれていたのだ。それが無くなってしまったために、なんだかスピーカーが片方壊れている状態で視聴してるような気分になる。まったく新しい2期目を作ろうという意識から雰囲気を刷新させたのだろうが、出来れば残しておいて欲しかった要素である。他にも「あの流れならオープニング曲はどう考えてもTOUGH BOYだろ」と思ってたけども全然違う変な曲だったり、勝手に期待してがっかりした部分は多い。まー、どれもこれも慣れの問題だし、キャラも増えていけばここから盛り上がりはあるのかもしれないが……1期である程度原作ネタは拾っちゃってるので、2期で新鮮味を出すのは難しそうだなぁ。

 あといちご味ね。あるにはあったけども……あれだけじゃわかんねぇよ!

拍手

PR

○「緋弾のアリアAA」 5

 2期もの、シリーズ続編が続く中、これはなかなか異色。何しろアニメ1期は2011年、「あれからすでに4年も経過しているのか!」というので驚くのが普通のスタンスなのだが、正直、「あ、割と最近やった」というのが正直な感想。なんか2005年くらいのアニメだと思ってたわ。諸々のクオリティ・雰囲気込みで。

 当時の新番チェックや感想を振り返ってみると点数は「3→3」と散々なもの。そりゃま、いわゆるテンプレラノベの完成形みたいな内容だったし、シナリオラインもグダグダ、当時はJ.C.というと特にありがたみもなく、渡部高志には「さっさとシャナ作れよオラァ!」という不満ばかりが募っていた。視聴後2週間もしたら中身は綺麗さっぱり忘れてしまう、そんな残念極まりない作品だったのである。

 思い入れも記憶もない作品が4年ぶりに帰ってきたらどうやねん、そもそも何で4年越しで帰ってきたんや、そんなに人気あったんか? と思っていたら……なんかちょっと様子が違うな。放送中のCM曰く、「スピンオフ作品」であるらしい。なるほど、原作の方にあれからどんな動きがあったのかは定かでないが、少なくともスピンオフが出版されるくらいには人気があったらしい。そして、スピンしてオフしちゃえば、元のアニメとは分けて考えることだって出来るのである。

 最大の見どころは、タイトルにアリアって書いてあるのに主人公がアリアじゃないところ。キャストクレジットのトップにある名前は釘宮理恵ではなく、佐倉綾音だ。今作は釘&マジ兄ぃの夫婦漫才ではなく、どうやら進撃の佐倉さんが更なる快進撃を続けた作品である。そして、ポジションは「駄目な新米」と、「憧れの超強い先輩アリアさん」。一言で片付けるなら「レズレズじゃのう」という奴である、一応キンジも出てきてたけど、今回あそこのコンビは完全に蚊帳の外。あくまで女の子どうしの関係性がメインになるようだ。それなら、ちょっとは興味も湧いてきます。もちろん、単に「女の子が増えた」というだけではなく、4年の間で制作スタジオ・スタッフは一新、全く新しい作品として生まれ変わった。キャラクターデザインも統制され、動画の安定感も旧作の比ではない。これまた一言で片付けるなら「割と可愛い」。まー、旧作と同レベルのシナリオになると考えればあまり期待しない方がいいのかもしれないが、少なくとも1話目は非常に見やすかったし、今後もがんばってくれるとうれしい、というくらいの期待感は持てたのではなかろうか。

 個人的になんでわりと好印象だったのかを考えるに、多分中の人とキャラを被せているせいだと思う。「憧れの超つえー先輩」に釘ですからね。確かに、釘宮理恵といえば現代アニメ界ではすっかり生けるレジェンド的存在。そこに憧れ、背中を追いかけようとする後輩は、同じ事務所に所属する佐倉さんなわけである。あやねるは釘との絡みはこれまであまり無かった気がするが、彼女の中で釘宮理恵という存在が神格化しているであろうことは想像に難くない。佐倉さんは、はたして釘宮先輩のお眼鏡にかない、指導を受けることが出来るのだろうか。乞うご期待。その他、旧作から引き続き参加の美佳子んぐ先輩なんかもいるし、お友達ポジションには安定のかやのんも配備。安心出来る布陣ですわ。風穴開くかなー。

拍手

○「おそ松さん」 6

 ルパン見て、おそ松見て、ブラックジャックも見て……。間もなく「北斗の拳」も始まりますよ……なぁ、今って昭和何年なんだ?

 そんな回帰の極みとも言える恐ろしい作品だが、個人的には今期注目度ナンバーワンの作品だ。だってさ、「おそ松くん」だぜ。いうてもルパンやら北斗の拳はさ、ちょいちょい注目も浴びてるし、突然降って湧いたリバイバルではないんだよ。でも、これは違う。いかに赤塚不二夫という人が神と崇められたと言っても、「おそ松くん」なんて名前はここ十年単位でほとんど聞かなかった名前である。確かに幼少期に何となく観ていた記憶もあるのだが……ぶっちゃけ、赤塚作品なのでこの記憶の片隅の映像がおそ松くんのものなのか、「もーれつア太郎」なのか、天才バカボンなのかもはっきりしない。バカボンなら定期的に復活もしていたが、ここで突然のおそ松くん。意味が分からない。そしてこれが単なるリバイバルではない。六つ子は成長し、金太郎飴のようだったキャラたちはそれぞれに個性を手に入れた。そして、その個性を遺憾なく発揮するために与えられた武器が、「どう考えても濃すぎるキャスト」である。もう、これに注目せずに何の声優オタクであるか。

 そして、1話目は予想以上のひどさだった。思わず確認したが、監督の藤田陽一という人は……銀魂の監督だ。アッ(察し)。もう、どうしてこうなった……そりゃ赤塚先生だってキレていいところだ。いや、これでいいのだ。ギャグが面白ければ何をしてもいい……のか? 分からぬ。分からぬが、私は来週がとても楽しみなのは間違いないのである。まー、次回予告を見た感じだとここまで徹底的なパロディ要素が毎回続くとも思えないが、それでも、こんだけ無茶苦茶なことをやってのけた作品である、2話目以降にもどんな刃を隠し持っていることか。右斜め上から思い切り振り下ろすチョッピングライトのようなアニメを期待したい。

 そして、もう映像のこだわり方すら突き抜けて背景のように透けて見える中の人たち。これ、「キャラを演じる」ことは半ば放棄してるだろうし、製作側もそれを是認してる状態だろう。極論すれば石館光太郎作品に近いイメージ。そりゃ各々が完璧に台本を演じているだろうが、それでも、中心となる櫻井のあの適当さ。中村の押しの強さ、神谷兄ぃの生真面目さ、そして、小野Dの小野D感……。そう、これだ。これが観たいのだ。「そんなんは中の人のラジオでやっとけ」と言われるかもしれない。「そんなキャストの悪ふざけで過去の作品を汚すな」と言われるかもしれない。確かにそうしたお叱りに対しては返す言葉がない。しかし、「無個性だった六つ子に個性を与える」方策として、ここまで直接的な方法は他に無いのではなかろうか。既に出来上がった「個性の塊」を直接ぶっ込み、それをあくまでも「六つ子だよ」と言い張る面の皮の厚さ。もう、ここまで開き直られたら受け入れるしかないじゃない。見届けよう、現代の六つ子の姿を。現代人気声優の、それを操るスタッフたちの悪ふざけの極致を。

 ちなみにこないだの「アニメマシテ」での各人についてのコメントをまとめておくと、おそ松役の櫻井は「長男だから」、トド松役の入野自由も「末っ子だから」という性格説明。福山潤は一松役について「ダークホース」と評する。中村悠一演じるカラ松は「粋がってる感じ」。神谷浩史演じるチョロ松は「収録が終わるとゼーハー言ってるのが神谷」「一番の肉体労働を担当している」とのこと。そして十四松については……「CVが小野大輔です。察して下さい」。察した。

拍手

○「ルパン三世」 6

 怪盗キッドから遅れること半年、ルパン三世がテレビシリーズとして復帰。読売ってホント泥棒が好きだな。

 個人的には幼少期にルパンを見ていたという記憶が殆どないので、ぶっちゃけると「ルパン三世」という作品には全く思い入れが無い。最近では「VSコナン」の2作品なんかはすげぇ楽しめたし、「峰不二子という女」も割と好きなのだが、それはあくまで単品のアニメとしての評価であって、「ルパンシリーズは面白いなぁ」とか「ルパンは懐かしいなぁ」とかいう心情とは分けて考えるべき。そんなわけで、あんまり期待はしないで観た作品である。

 でも、思っていたよりも随分面白かった。映像が独特なのは「峰不二子という女」も同じだったが、あちらは山本沙代の独特すぎるデザインセンスの表れ。こちらはおそらくあんまりチャラチャラと浮かないよう、しっかり昭和テイストを残しながらも現代アニメにリファインしようという前向きな「変革」の表れなのだろう。クドいデザインの中にも動きのメリハリがつけやすいような工夫が凝らされており、いかにも古くさい「ルパン的アクション」との融和性も高い。現代ルパンを表現する1つの形としては、なかなか面白いところに落とし込んだのではなかろうか。また、今作の新キャラである姫様の造形も同じデザインのラインにのっているが、コロコロと表情が変わる様子はなかなかに愛らしく、新たな方向での萌え路線すら探れてしまいそう。エンディングを歌っている女性(石川さゆりなのか?!)なども随分チャーミングである。こういうデザインの完成形ってのはなかなか狙って落としどころに収めるのは難しいものなので、スタッフはかなり意識的に頑張った結果なのだろうな、と思う。

 シナリオラインについては「いつも通り」といえばそれでおしまいだが、どうやらあのおてんば姫はレギュラーキャラとして今後のシナリオでも活躍してくれるようだ。単なるオムニバス形式でのシリーズではなく、ある程度の縦糸がある方が今後追いかけるモチベーションもあがる。藤井ゆきよの好演もあって、決して「邪魔くさい新顔」になっておらず、既に完成された人間関係の中に一石を投じてくれそうな期待がある。そして何より、余計な女が加わることで不二子がどう動くかが最大の見どころ。「峰不二子という女」では主人公になってしまったためにしがらみが多く、弾ける方向ではキャラを活かせなかったわけだが、今回はそんな心配もなく、いかにも不二子らしい不二子を見せてくれそうだ。

 それにしても、今期のマンパ、ルパンの前に「電波教師」の再放送という嫌がらせみたいな枠配分になっているのだが……いい加減個別タイトルで予約録画出来るようにしてもらえませんかね?

拍手

○「ワンパンマン」 6

 とりあえず、やなせたかしに許可を取ったのだろうか、っていうのが一番気になる点でね。冒頭のバイキンマンでなおさら。

 原作は少し既読。以前に1〜2巻くらいまでは読ませてもらったような気がする。割と面白かったけど、続きが気になるタイプの漫画でもないので、それで満足して特に追いかけることもせず(「となりのヤングジャンプ」ってなんだ)。だから大体の狙いは知ってる。そういう意味では「監獄学園」の距離感に近い。

 そして、アニメ作品としても、「作り手も視聴者も本当に楽しんで作っているやりたい放題作品」という点では「監獄学園」に近い立ち位置なのかもしれない。こちらの作品の方がよりシンプルに「動かしたら楽しそう」なジャンルであり、村田雄介の気合いの入った画のメリハリをがっつりとアニメで再現することで、独自の売りも作りやすい。あとは最近好調のマッドハウスの作画力を信じるだけだ。実際、1話目は何の文句も無い出来になっていただろう。こうやって画のテンションだけで笑いや面白味に直結する作品ってのは良いものだね。

 まぁ、おかげで特にコメントも無い。ここから先はますます身も蓋もないギャグも加速していくし、キャラクターが増えて賑やかになると戦闘シーン以外の掛け合いも楽しめそう。既に豪華キャストも発表されているので、勢い任せで楽しませてもらおう。

 ちなみに、今この文章を書いている段階でググったら公式ページで全部バックナンバーが読めるということを(今更)知ったので、これはもう、普段の主義信条を無視して全部読んでしまう気がする。多分、それでも問題無くアニメも観られるだろうし。

拍手

○「スタミュ 高校星歌劇」 6

 また変なの来たよ。これ、テニプリとかペダルみたいに実際の舞台になった時は「スタミュミュ」になるんですかね。

 特に説明もいらない感じの作品。「色んなアニメ作品が舞台化してるし、もういっそ最初からミュージカルのアニメ作ればいいんじゃね?」という短絡的かつ効率的な解決策。なるほど、一理ある(そうか?)。堅実なキャストで前を固めて、あとは踊れや歌えの世界である。設定が一番近いのは「芸能人として高みを目指す学園の生徒」という部分は「うたプリ」が一番近いはずだが、そもそも「うたプリに近い」っていうのは「狂気の瀬戸際」と同義なわけで、アレに似るのは色々問題だ。そして、実際に本作は順当にあの狂気の流れを組んでいるので、一話目での刺激はかなり多い。個人的なピークはもちろん、学園のトップに立つお偉方が登校してきて、いきなり一発目で謎ミュージカルを始めるくだり。滅茶苦茶笑った。「ミュージカルってあれだろ、突然歌い出すやつ」(映画「心が叫びたがってるんだ。」より)。まさしく「突然歌うよ!」である。

 まぁ、「突然歌うよ!」文化だけでいえばラブライブだってそうだし「少年ハリウッド」だって同じようなものなのだから、別に驚くようなものではない。ただ、本作の場合は「ミュージカル」という前提を置いているおかげでより致死率の高いネタになっている。あれだな、リアルの世界では身体をめいっぱい使ったミュージカルのダンス&歌っていう組み合わせは表現として魅力的だけど、アニメになって機械的にクルクル動かれると、「表現の躍動感」よりも「シュールさ」の方がずっと際だつな。個人的には「面白かったけど、見るのが辛い」という何とも不思議な枠でありました。さらにキャラクター分布もこの手の作品の礼儀として色々と極まっており、中でも一番のお気に入りは細谷ボイスの高飛車歌舞伎野郎。ボキャブラリー不足にも程があるだろ、野暮助が。アイツが学園の色に染められ、着物を脱いで楽しげに踊り狂う様を想像するだけで割と楽しい。いや、もうエンディングで実現してるんだけどさ。出落ち感満載な気もするが、もう色々満足したから2話目以降はいいかな……。

 製作スタジオのC-Stationというのは初めて聞く名前だが、調べてみるとビィートレインからの派生らしい。1話目ではダンスシーンにも一切CGを使わない手描き作画になっており、並み居る「アイドルアニメ」の中では割とやすっぽい画面になっているのだが、その分特別感はあるかも。単に「格好良い」「素敵」だけじゃなくて、やっぱりどこか情けなさ、狂気も見せてもらえた方が盛り上がるよ。

 中の人をついでに見ておくと、「お前どんだけ各方面にちょっかい出してるんだ」という諏訪部キャラが良いポジションにつけているのに期待。STARISHの活動もしなきゃいけないしテニスもしなきゃいけないしヘヴンズソングも歌わなきゃいけない。ホント大変だぞこりゃ。その他、上級生チームには平川・鳥海・森久保・波多野という「笑ってはいけない」みたいな布陣。楽しげ。メインとなるチームは花江・小野賢章・細谷・前野・ランズベリーアーサー。もう、何でも出来そう。こいつら全員が出席するマジな「スタミュミュ」が実現したらプラチナチケット間違いなしだな。正直、ちょっと見てみたいです。

 

拍手

○「ヘヴィーオブジェクト」 5

 アルドノアの2期目が始まったよー。いや、マジで冒頭の花江君のナレーションでそんな感じだった。巨大兵器「オブジェクト」の稼働している場面ではCG作画が中心なので、J.C.の作画でもA-1の作画でも大した違いは無いしな。

 導入は割と面白い。ひたすらナレーションだけで世界観を説明しきってしまうのは色々と悩ましい部分もあるのだが、前提条件として提示しなければ話にならないのだからそこはしょうがないだろう。すげぇ簡単にまとめると「まぁ、なんか好き放題戦争が起こってもおかしくない世界設定にしたよ」っていうだけの話である。そこに「超巨大決戦兵器」という「オブジェクト」という本作独自の要素が加わり、「とにかく、現代世界設定ででっかい何かと戦いたいんや」という舞台が整った。「アルドノア」も火星のカタフラクトというトンデモ兵器と量産機で戦うという戦力差の部分が面白味に繋がる(はずの)作品だったが、今作はさらに、ラストで主人公が「生身で」と言ってしまっている。すげぇムリゲー感。そこで「柔よく剛を制す」どころか「ミニマムよくギガントを制す」になれば、そりゃお話としては盛り上がるだろうよ。

 制作は上述の通りにJ.C.。そして監督は渡部高志というある意味で安定の極みみたいなラノベアニメ布陣。そして、これの原作って「禁書」の原作者なのね。「禁書」シリーズもまだ完結はしてないんだよな、2本同時に展開してて、さらにどちらもアニメ化とか、随分な売れっ子である。個人的には禁書シリーズもなんだかんだ言いながら慣れてきたので特に悪印象を持っているわけではないのだが、ただ、やっぱり今作みたいに改めてフラットな視点でみると、台詞の鬱陶しさは軽くイラッとするな。そういうのが持ち味で、好きな人はこれが好きなんだろうけども。厭世的なくせにネアカなキャラの物言いって、突き詰めればミサワ的な発言になるわけで、なんかイラッとしません? 多分回りにいたら「うるせぇ」ってぶん殴ってると思う。

 そして、そんな細かいキャラの造形以外にも、「なーんか世界設定が適当だよな」という部分も引っかかる。「コメット・ルシファー」みたいに説明されなかったらそれはそれで気になるが、今作みたいに1話目で一気にダダダダッと説明されても、「いや、その設定でもそうはならんやろ」というディティールが気になる。今作の世界は、よくある「世界的に戦争状態になっちゃった地球」をベースにしているのだが、そこに「オブジェクト」という特別な要素が介入することで、「綺麗な戦争」が実現した(してしまった)というのがお題目。おかげで、紛争状態なのに主人公達はお気楽に軍事活動に参加しているし、上官の女性も「指先1つでお手軽戦争」みたいな話をしていた。でも、そうはならないよね。もし「特別に強い兵器」が生み出されたとしたら、その所有権を持つコミュニティが圧倒的強さを発揮するだけだ(それこそ火星のカタフラクトのように)。製造のノウハウが多数の対立国家に拡散して「どの国でもオブジェクトが持てる」という条件になったなら、今度は「大量のオブジェクトが作れる国」が物量で優位に立つはずである。少なくとも「どの国も似たような数のオブジェクトを保有し、それらの間で戦争の優劣を決めましょうね」なんて展開にはなるはずがない。また、どれだけ表に立つ兵器が強いとしても、あくまでコントロールしているのが人間ならば、兵器が叩くべきは人間、つまり、人の死はどこにでも付きまとう。オブジェクトの操縦者が重要な役割を果たすとすれば、どでかいボーリング玉なんか無視して、その統制系統を狙うべき。操縦者の女の子がのんきに外で遊んでいるなんて、流石に戦時下という意識が低すぎるだろう。どうにもイマジネーションが刺激されにくい設定なのである。

 まー、ひょっとしたら1話目で語り切れなかったもっと複雑な設定もあるのかもしれないし(そして無いと困るし)、まだまだ見続けないとこの先は解決しないだろうが……ただ、「禁書」の例を見るに、この作者ってあんまりしっかり設定のベースを整えないで勢いで書いていくタイプなんだよね。ま、派手な戦闘が売りの作品になるなら、それはそれで面白くなりそうだし、良しとするか。とりあえず、でっかいカプールみたいなオブジェクトがモゾモゾ動く画だけでしばらくは楽しませてもらおう。

 中の人は、花江・石川という恐ろしいまでの固定面子が気楽にお仕事してる感。そして注目はおっぱいバインド姫様だね。鈴木絵理っていう名前を見ても「ん? どっかで見た気が……」というだけで思い出せなかったのだが、なるほど「六畳間」の早苗ちゃんである。出演作は少ないけど2作品でメインヒロイン(早苗ちゃんがメインヒロインだったとすればね)。出世街道と見ていいのかどうか……頑張れ。

拍手

○「コンクリート・レボルティオ 〜超人幻想〜」 5

 ウァーイ! 変なデザイン性を押し出した作品キター! 最近は定期的にあるよね、こういうの。粗製濫造のアニメ業界、何とか視聴者の目を引きつけようと、あの手この手で差別化を図るのです。

 最近だと「ローリング・ガールズ」が一番近いような気がする、一目見てヘンだと思えるデザインの画面。一体誰がこれを作っているのかと思ったら、意外や意外、監督は水島精二であった。そこまで癖の強いクリエイターという印象もないのだが、調べてみるとどっちかっていうと脚本の會川昇の好みが強く出ているようだ。確かに「UN-GO」などでも独自の世界観を見せていたし、今作もそういうシナリオの特異さから生み出された不思議な世界なのかも。そして、それを際だたせるためにキャラクターデザインの原案にはいとうのいぢ、氷川へきるという個性の強い絵描きが起用されている。確かに魔法少女の画なんかはいかにもへっきーだったな。こういう雑多な雰囲気をまとめ上げるのって、アニメではものすげぇ大変なわけだけども、それを大きく飲み込んでしまうための世界デザインと考えると、なかなか面白い機能を果たしていることになる。

 そんな妙な世界で描かれるのは「たくさんのヒーローの物語」。この世界にはジャンルにとらわれない「超人」とくくられる異能の存在が数多く存在しており、1話目の段階では目から怪光線を出す外国のエージェント、自由に魔法を使う魔法少女、ヘンテコメカを乗りこなす機械の申し子、そして命の危機に瀕して地球人と融合することで、世界を守る巨大ヒーローとなった宇宙人など、本当に節操の無い「ヒーロー」が集まっている。そして、こうした面々が自分たちの常識を頼りに突っ走っているために事件も起きるというわけだ。どこまでが常識で、どこからが異常なのか、それすら分からない世界の中で、とにかくはちゃめちゃな展開が起こればそれでいいというノリだろうか。実際、1話目では「情報を売ろうとしていた博士が実は情報を買う側だった」というどんでん返し、「普通の捕り物劇かと思ったら、実は正義のヒーローの方が地球人を命の危機に追い込んでいた」というどんでん返し、「死んでしまったと思われたヒーローが、悪い宇宙人の身体を活用して生き残っていた」というどんでん返し、そしてラストは、「魔法少女が超人課に所属するところで1話が終わるかと思われたのに、いきなり時系列がすっ飛ばされて主人公っぽい奴が袂を分かつところで終わる」というどんでん返し。もう、1話目で詰め込み過ぎて何が何だか分からないレベル。かなり冒険してるのは間違いないだろう。

 ここまでやったんだからそれはさぞ盛り上がるだろう! と思ったけど……んー、そうでもないな。画はエキセントリックな部分もあるのだが、全体でまとめて見るとそこまで驚くようなクオリティってわけでもないんだよ。いや、エンディングテーマの映像は凄まじいとは思うんだけども、現時点では、諸々の「エキセントリックな画面」が一体何を目して作られたものなのかがはっきりしないために、単に「すげぇ」「キモい」というだけで満足するわけにはいかないのよね。まー、これも話が進めばおいおい分かっていく……かな? 「ローリングガールズ」は結局最後までいまいちそのあたりの目的意識がはっきりしなかったからなぁ。

 中の人は、主人公らしき男が石川界人、そして魔法少女がすみぺ。すみぺはこういう精神的に不安定になる画面との親和性が高いよね。本人もアレだから。あと、魔法少女のサポートのキモい奴が大川さんなのはちょっと笑った。「セイクリッドセブン」を思い出しますね。

拍手

○「コメット・ルシファー」 5

 そうそうこれこれ、こういう感じ。これが「よく分からないけども何となく許せる1話目」。別に説明とか台詞で入れなくてもええねん、何となく「ここが見せたい部分なんやろな」っていうのが分かるように作ってくれればいいんです。

 今期のラインナップでは非常に珍しい、アニメオリジナルらしき作品。製作はエイトビットで、監督は菊地康仁。なるほど方向性は見えやすい。1話目からあんまりキャラクターデザインなんかに魅力が感じられず、「なんか、崩れたミカグラ学園みたいだな」という印象だったのだが、最後のクライマックスでロボットが登場したところで、画に対する不満はなくなった。ゴツめのオリジナルロボットがちゃんと動いてくれているのを見ると、「その調子でエイトビットは得意分野だけで戦っておけば大丈夫やで」という気になってくる。まー、最近はどこのスタジオもCGワークが達者だからなかなか差はつけにくいかもしれないけど、まだまだCGロボの機動については、エイトビットは一日の長がある気がするよ。

 シナリオラインについては当然「さっぱり分からん」という1話目。アバンの様子からして異世界か宇宙から女の子が送り込まれてボーイミーツガールな感じなのだと思われるが、肝心のミーツするガールが1話目でまさかの台詞無しっていう。エンディングテーマから察するにCVはへごってことなんだろう。CMでもそれっぽいけたたましい声で盛り上げてくれたし。来週以降、ヒロインが可愛くなるかどうかというのも注目ポイントですかね。それ以外にも、結婚を迫られた幼馴染みらしきヒロイン(CV:高橋李依)もいるけど、最終的にロボットバトルアニメになったらあんまり絡めない気もするので、あくまでメインヒロインは柱から出てきた娘の方だろう(まぁ、公式のキャスト表を見れば一発で分かるのだが)。今回はそんなメインヒロインに会うまでのすったもんだだけで終わってしまったので、何とも評価しがたい状態である。それぞれのキャラの性格もまだよく分かってない状態だしなぁ。とりあえず、アニメ的描写を考える人たちは、「車でもバイクでもとにかく宙に浮かべれば未来っぽいし異世界な感じが出るよ」っていう固定観念を取り払った方がいいと思うんだ。あのエアバイク、あまりにも安全性能がガバガバ過ぎるだろ。女の子が轢かれそうになったのを間一髪で回避するシーンとかがあったけど、あれって主人公のテクが凄いとかいう問題じゃなくて、あんな危険な乗り物で飛ばしてる責任を問われるシーンだからな。そして実際にカーチェイスの後に思い切り空中に放り投げられて落下してるし……あんなもん、法規制待った無しやで。その辺の設定の適当さは今後に影響しないことを祈る。

 そして、何と言っても最大の突っ込みどころは「なんで生きてるの?」であろう。ものすげぇ高さから2人して落下してるはずなのに、「怪我もしてない」状態でぴんぴんしてる2人。普通に考えたらあり得ない状態なので何か特殊な環境設定の説明でも入るのかと思ったら、特に何も無いまま話が進行して顎が外れた。どうなってんねん、この世界の住人はみんなスーパーマンばりのタフネスがあるの? 実は重力がめっちゃ弱い星の話とか? もう、全然分からないんだけど、来週以降に説明があるとも思えないし……すげぇ適当に脚本作られてそうでちょっと不安。杞憂で終わればいいんだけど。まぁ、「とにかくその後のロボット描写だけ見てくれればいいよ。細かいことは気にするなよ」という編集方針なのかもしれないし、そのあたりの判断は来週に任せます。面白くなるといいのだが……過度な期待はしないよ。

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[01/30 NONAME]
[01/27 デュッセル]
[01/21 デュッセル]
[01/20 NONAME]
[01/20 NONAME]
バーコード