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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「学戦都市アスタリスク」 4

 流石に笑うわこんなん。一応ネットでも確認したけど、視聴者はやっぱり同じ感想持つよな。「これ、落第騎士と同じやつや!」

 見事に「こないだ見たやつ」と同じ展開から幕を開けるという、「テンプレラノベ」の称号を身体を張って証明してくれるお手本のような作品。もう、日本は戦うための学校作りすぎじゃないんですかね。そんなに頑張って強くなって、一体何と戦うというのだろうか。そう考えると、トレーニングだけしておいて学園自体に何の意味もないって言う「インフィニット・ストラトス」の潔さは見習うべきなのかもしれない。

 さておき、そんなテンプレ展開で始まったアニメなので、なかなか要素をピックアップするのが難しい。もし「落第騎士」と視聴する順番が逆だったら、各々の点数が入れ替わっていた可能性もある。まさかアニメ視聴の際に早いもの勝ちの勝負があるなんて思わなかったわ。あっちは大沼SILVER LINK作品で、こちらはA-1制作で小野学監督作品。幸い、どちらの作品も映像面に大きな失策はない。今作もキャラクターデザインが川上哲也ということで、よりまっとうな「萌えラノベ」方向に画を伸ばし、積極的にエロさでも売っていける強みがある。実際、生徒会長のへそだしアピールなんかは阿漕なエロさで溢れていたし、冒頭で主人公が見ちゃう着替えについても、こっちの方が画はエロかった気がする(あのぴっちりした制服のシャツはどんな素材で、どういう構造なんでしょうか)。今後、それこそ「インフィニット・ストラトス」のような露骨なエロさ、及び美少女動物園的節操の無さで突っ走るならば、こちらはこちらで独自の売りを出していくことも可能だろう。

 ただ、残念ながら1話目での期待度はやや低い。というのも、テンプレな中でもさらに「説明が長くて退屈」という残念な要項も満たしてしまっているため。中盤以降はほとんどが学園システムの説明、人物関係の口頭説明で費やされ、至極退屈な展開になってしまった。これでは2話目以降への期待を繋ぎにくい。どうせ俺なんかは1話で見切ったりすることはほとんど無いので1話目限定の盛り上げとかを意識しなくても良いとは思うが、やっぱり1話目から眠たくなる展開だと、2話目以降で心が離れやすくなってしまうのは悩ましい。もうちょっと画で訴えてくれる部分があればなぁ。あまりに台詞に頼りすぎてるんだよな。まー、始めに設定ありきのラノベ世界はそのあたりをどうしようもないのかもしれないけどさ。

 中の人は、主人公には最近仕事を着実に増やしている「うじ」こと田丸篤志。正直、もち蔵のイメージしかないから声を聞いてもあんまり分からなかった。メインヒロインの姫様は相変わらずの適応力を見せる加隈亜衣、さらに生徒会長にも千変万化の東山奈央。この辺りの布陣は良さそう。今後の展開で盛り上がりが用意されてるといいんだけどなー。

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○「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」 6

 新たな日5は、久しぶりにガンダムが帰ってきた。いや、ガンダムシリーズ自体は常にどっかで放送してた気もするけど、日5に戻ってくるのはAGE以来だからね。

 さて、日5のガンダムであるが、繰り返し書いている通りに私はあんまり日5枠と相性が良くない。どうしても視聴が散漫になり、いつの間にか流し見になることもしょっちゅうだ。おかげで、正直言うと「SEED」から始まって「00」「AGE」まで、この枠のガンダムはあんまり真剣に見られていなかった(まぁ、「Gレコ」も適当といえば適当な視聴体制だったので、基本的にガンダムのシナリオ自体に対する興味が薄いのかもしれんが)。そんなわけで、今作についてもなかなか取っつきづらい第一印象になっており、先行きは不安。どのガンダムでも割とそうなのだが、1話目からガンガンキャラクターが登場し、しかもそれらが戦争状態の面倒なシチュエーションで、特に各々の関係性を説明せずに話が進んでいく。おかげで顔と名前が一致しないままに鉄火場を迎え、もうテンションがついていけない、っていう展開が多いのである。普段からテンプレで分かりやすすぎるラノベアニメに「説明しすぎだろ」とか文句を言いながら、いざ説明をしすぎないアニメ(つまり、自然な流れのアニメ)を見ればそれはそれで困ってしまうという、何とも面倒なことである。

 しかし、今作についてはそんな面倒な性格でも期待票は投じておきたい。何しろ、まさかの長井龍雪&岡田麿里というスタッフ陣。「あの花」→「ここさけ」→「オルフェンズ」。なんだこの流れ、一気に宇宙の彼方に飛んでしまった。「長井監督のサンライズロボットアニメなんて、初めて見るけどどうなるんだよ!」と一瞬でも思ってしまったわけだが、冷静に考えれば初めてじゃねぇな。過去の名作「XENOGLOSSIA」があるじゃないですか。なんだ、じゃぁ大丈夫だ。どっちかっていうと岡田麿里がガンダムらしい脚本がかけるのか、っていう方が心配だ。過去に彼女はロボットアニメなんて担当したことがあるのかと思って調べてみると……「アクエリオンEVOL」と「M3」があった。なんだ、こっちも大丈夫じゃん。いや、アクエリオンはあんまり比較対象として役に立たないし、M3もガンダム的なロボットアニメとはかけ離れているが。きっちり「ガンダムらしい格好良さ」を出す部分については長井監督の手腕を信じ、全体的なドラマ構築は岡田麿里を信じる。そう考えれば、自然と期待値も上がってくるというもので。

 1話目は案の定「なんか人がいっぱい出てきて世界観をなぞり、主人公がロボットに乗り込むまで」のお話であるが、タイトルの「鉄血」が示唆していた通りに、随分男臭く、泥臭い幕開けになった。こういう根っからの「戦争屋」のガンダムってのも久しぶりな気がする。ソレスタルビーイングみたいにスマートな組織ではなく、下っ端で泥まみれになって這い回る傭兵連中が上に向かって噛み付いている図も新鮮だ。当然、モビルスーツになんて乗れるわけもなく、序盤はずっと「モビルワーカー」と呼ばれる疑似戦車で戦い、相手がモビルスーツを出してきたところで満を持してガンダム登場、駆けつけたガンダムが持ってるのも鈍くさい重剣で、それをブン回すことで強さが見せつけられるのも良い。「SEEDとか00と違って女性ファンがつきにくそうなガンダムだな……」とは思ったが、野暮ったい方が見ていて楽しそうだ(まぁ、男性キャラがこんだけいれば、放っておいても食いつく層はいるんだろうが)。このシチュエーションから岡田麿里劇場が始まるのか。一体どんな展開になるのか、期待して待ちたい。

 中の人は、主人公役河西健吾という人がほぼ初主役らしい。経歴を確認すると吹き替えメインの人らしく、ここからアニメへの進出があるのかどうか。あとは目立つところだとアニキ役がガンダムシリーズ2作品続けて登場となる細谷佳正。相変わらずの配役。女性キャラだと、メインヒロインとおぼしき姫様が寺崎裕香。俺、この人が「女性らしい女性役」をやってるのは初めて見るかもしれない。あと、雑貨屋の女の子にひーちゃんがクレジットされているが、今後宇宙に飛び出したりしても活躍するキャラには見えないですわね。女性キャラ、増えるかなぁ。敵側組織には櫻井孝宏・松風雅也という実に嫌らしい人選。嫌らしい、とても嫌らしい。あ、あと味方のメカニックのデブキャラに花江君がちょっと面白い。1話目はキャラのモーションなんかで特に見入った部分は無いのだが、デブキャラが頷いたりして二重顎になるところの描写がやたら細かくて笑った。

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○「ハイキュー!! セカンドシーズン」 6

 まだまだあるよ、2期目。現時点で完全新作と呼べる新番組がほとんど無いな。この流れはどこまで続くのやら。

 さて、待ち望まれた2期目である。日5枠じゃなくなったのは大人の事情なんだろうが、まぁ、メインの客層は深夜アニメでもそこまで問題無いはずだ。メインスタッフも当然続投であり、満仲監督のお仕事がまた楽しめるようになる。久しぶりに見て改めて思うが、本作最大の見どころは何と言っても「動き」そのものだ。動きと言っても色々あって、キャラの動き、カット割りによる視点の移動、そしてカメラの動き。本作ではメインとなる試合のシーンはボールや背景などにI.G.の得意分野であるCG処理がふんだんに盛り込まれており、情報量の多い作画でもかなりの自由度で動かせるようになっている。キャラクターの動きに背景やネット・ボールといったプロップが噛み合っており、様々な角度からモーションを捉えることが可能。おかげで、実際ではあり得ない、いかにも「アニメらしい」ダイナミックな演出が映えるわけだ。とにかく「いかにしてバレーボールの迫力をみせるか」が勝負の作品なので、この部分に充分注力されており、演出家のセンスも活かされている。それだけで、スポ根アニメとしては満点でしょう。「黒バス」とかこれとか、おそらく予算の面で優遇されているおかげで実現していると思われるこのクオリティ、やっぱりジャンプアニメは恵まれている。そう考えると、「ワールドトリガー」もI.G.だったらまた違った作風になったんだろうかねぇ。ちょっと見てみたい気もする。

 まぁ、こんだけ試合描写で褒めておいて、次のお話は試験対策なわけだが……これまたスポ根アニメなら定番だよな。大丈夫、キャラは充分に立っているので、日常回でも割と面白いよ。あ、あと2期目に入ってマネージャーの活躍も増えそう。アニメ化した最大の恩恵は(俺的には)マネージャーの可愛さに気づけたことですね。さらに、新規加入のマネージャーはCVが諸星すみれちゃんになるとのこと。ヒューッ!

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○「ヤング ブラック・ジャック」 5

 視聴中ずっとお腹が痛かった……わたし、血を見るのがとても苦手で、痛いの、グロいのがすごく駄目なのです。おかげで、事故の描写、手術の描写中は(具体的な画が殆どなくても)想像するだけで気持ち悪くなってしまう。あまりこのアニメを観るのに向いてない体質。

 そんな体質なので、過去にゴールデンタイムで放送していた「ブラックジャック」なんかも殆ど見てなかったんだよね。今作も旧作同様に手塚プロダクションが製作しているので、何となく絵柄や塗りの雰囲気が似てるかな、っていうイメージが分かる程度。まぁ、随分違う作品になっているので比べる意味も無いかもしれないけど。

 観ていてお腹が痛くなるのはもうどうしようもないのだけども、フラットな視点で観ればなかなか悪くない1話目だったのではなかろうか。特別驚くような展開があるわけでもないし、「若いブラックジャックを主人公にした漫画の1話目」をイメージすればこういうお話になるだろうという鉄板の展開。そこに学生運動絡みのあれこれをくわえて時代背景をはっきり出すことで「ヤング」要素のオリジナリティもしっかり出している。オチの胸くそ悪さもばっちりだ。ここから僕らの知っている「あのブラックジャック」がどのように形成されていくのかを見守るのはそれなりに楽しそうである。ま、今確認したら原作コミックが既刊だけで9巻もあるらしいので、とてもこのアニメシリーズだけで何かまとまった結末が出てくるとも思えないけども。その辺は仕方ないわな。

 中の人は、大塚明夫の重圧を受けてなかなか大変だろうが、悪くない仕事ぶりを見せる梅原裕一郎。ここまで少しずつメインの仕事を増やしてきたが、ついにでかい役をゲットしましたな。ここから快進撃が始まるだろうか。サブヒロイン(?)ポジションにはこういう作品で使いやすいのか、伊藤静がクレジットされている。ヤッターマンとかブラックジャックとか、こういうリバイバル作品に縁のある役者なのかしら。

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○「ランス・アンド・マスクス」 4

 初見では「アライアンスとマスクス」に見えないこともない(見えない)。

 そして初見ではなんだかよく分からない作品。普通、1話目を見れば「大体こういう世界でこういうことがやりたい作品なんやろな」というのは分かるものだが、今作の場合、「主人公騎士が幼女を守りたいお話なんやろな」ということは分かるものの、その「騎士」がどういう存在で、「幼女」が何ものなのかがよく分からない。いや、それ以前にまずこの世界がどうなってるのかが分からない。騎士は何か中央組織みたいなものから叙勲されるものらしいが、一応現代社会っぽい世界の中で、何故馬鹿でかいランスを抱えている騎士が普通に存在するのか、何を目的にそんな階級があるのか。主人公が何を求めてそんな道を歩んでいるのか。世間で騎士はどう見られているのか。謎がたくさんある。「幼女」の方も、一体いくつくらいなのかが1話目だけでは判然としない(キャラデザのせいで、途中で助けられた女子高生と同じくらいに見えなくもない)。また、何故冒頭で超絶危険なロッククライミングをやっていたのかも分からない。相当な高さまで膂力のみで登攀していたわけだが、そんなすげぇ力がある幼女にも見えない。「家に誰も一緒に住んではいけない」とメイドが言い含められており、幼女本人もそのことは納得しているようなのに、初対面の不審な少年をいきなり自宅に何の警戒も抱かず招き入れているのも謎だ。とにかく、この世界がどうなっているのか分からず、ロッククライミングの話じゃないが、どこを手がかり足がかりにして話を進めていいのか分からないのである。

 まぁ、こうした「世界観の見えなさ」は2話3話と見ていくうちに解消することも多いので1話目でそこを気にする必要も無いのだが、「ここが見どころだよ」という売り出しが無いので、話を追うモチベーションが維持しにくいのが難点。強そうな騎士の物語と言っても、1話目で姫を守るために戦った相手はいかにもそれっぽいチンピラ集団だけである。あんまりありがたみが無い。騎士が守る目的、幼女が慕ってくる目的、そして悪がはびこる目的、それら全てが分からない状態では、この不安定な世界観で心許なくなっていくのはしょうがないことだろう。あまりキャッチーな1話目とは言い難い。

 スタッフは、監督が「君嘘」で素晴らしい仕事をみせたイシグロキョウヘイ氏。さらに、原作ラノベの作者の名前をどこかで見たことがあると思ったら、元々アニメ脚本畑の人だった。つまり、最初からアニメ化されることが前提になっているようなもの。ということはそれなりにここから盛り上がっていく可能性もあるが……どうかね。見やすくなってくるかね。ま、しばらくは監督の名前に期待を持って眺めていくことにしましょう。

 主人公騎士の中の人は山下大輝。こうして「男の子らしい」主人公で起用されるのは初めてかもね。そして幼女の中の人は飛ぶ鳥を落とす勢い、小澤亜李。分かりやすくて良い幼女。そして、オープニングテーマを歌唱しつつ、なんかポンコツ気味の金髪を担当しているのが三森すずこ。そう、これだね。やっぱりみもりんはポンコツじみたキャラをやってるときの声が一番しっくりくる。登場シーンで馬と金髪で会話してる時に三森ボイスが聞こえてきたので「おっ、また馬かな?」と期待したけどちょっと違った残念。エンディング歌唱が竹達ってことは、多分竹達もキャスティングされてるってことだろな。うーん、ポニキャ。

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○「進撃!巨人中学校」 5

 なんやこの企画。いくら深夜といっても、こういう番組が普通に地上波枠で1クール放送されるってのも、なんだかすごい時代になったものである。

 番組のピークは2つある。1つはオープニング。「そりゃま、そうなるやろ」っていうOPかもしれないけども、それでもここまで本気で作り込んでくれたのはお見事。元ネタの映像が話題になり、多くの視聴者が繰り返し見ていたおかげで出来たパロディである。リンホラも「紅蓮の弓矢」を翻案した新曲を至極真面目に歌ってくれており、ふざけた画面と歌の雰囲気のギャップも楽しい。今作の製作はWIT STUDIOじゃなくてI.G.なんだが、きっちり映像は引き継げてるんだよね。まぁ、製作が共通してればこれくらいの共有は出来るか。このオープニングを見ただけで、割と満足。

 ぶっちゃけ、その後始まった本編は……まぁ、最近こういうスピンオフのデフォルメ作品って多いし、大体こんな感じだよね、っていう。個人的にデフォルメスピンオフで神がかった成功例っていうと「ぷちます」くらいしか思いつかないのだが(漫画版ね)……あ、「DD北斗の拳」も一応この枠か。あそこまで徹底的にぶっ壊して初めて、ネタとして大成するものだよね。今作はそこまで奇抜なネタ作りをしてるわけでもないし、普通に考えると「わざわざアニメにしなくてもええやん」っていう程度のものだ。「進撃」の人気にあやかって、同じ素材を使ったアニメで手軽に稼ごう、という大人の考えがすごく見えやすい枠なのである。いや、別にそれが悪いことだとは思わないけどね。ただ、どっぷりはまった進撃ファンでもない限り、そこまでキャラに思い入れもないから、スピンオフされてもあんまり楽しくないっていう。

 「どう考えても30分やるようなもんじゃないし、このまんまだとあんまり印象はよくないわ」と思っていたら、予想に反してアニメ自体は15分で終わってしまう。「?? なんで? まさか1回に2話構成なの?」と思ったらさらにまさかのまさか、後半は実写パートっていう。なんやこれ。「30歳の保健体育」か。ミルキィホームズか。どういうことやねん。しかもどうでもいい企画始まったぞ。すげぇ安っぽいぞ。

 でも、そこはほら、ぼくだから。番組のピーク2つ目は、「麻里奈の体操着」。もう、それでいいや。うん、DVD特典でやれよ。多分、進撃ファンはあんまり興味無いと思うぞ……。でも、これから毎週麻里奈のジャージ姿が見られるので、僕は満足です。

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○「落第騎士の英雄譚」 5

 ラノベラノベ&ラノベ。いわゆるダメラノベ枠にさっさと放り込んでフタをしてしまいたくなるタイトルだが、中身はどうだろう。

 まず、間違っても「うわぁ、こいつは楽しみだぜ!」とテンションがあがるような内容ではない。主人公の置かれた境遇、ヒロインとの関係性、そして1話目での展開。そりゃもう、水田わさびボイスで「モゥ食べられないヨ〜〜」と漏らしたくなるくらいにお腹いっぱい。時代は進んでいるが、いわゆる「食パンくわえてダッシュしながら角まがったら」展開と同じようなもの。そろそろ現代ラノベ業界も「これ、食パン展開よりもテンプレ化してるんだよな」ということを理解した上でガンガンブレイクスルーを狙って欲しいものであるが、テンプレというのは受け入れられるからこそテンプレなのである。そこに文句を言ったところで始まらないということだろう。

 「主人公が最弱で校内の成績も赤点のくせに実は最強」とか、「ヒロインがツンデレ姫で裸を見られたことから主人公とすったもんだするけどもデレるのが早い」とか、筋だけを見れば最近のラノベアニメの中でも潔すぎるくらいのもの。それに「アブソリュートデュオ」と同じ武器生成設定、「精霊使いの剣舞」で似たような名前を見た気がする武闘大会の設定、「聖剣使いの禁呪詠唱」で見た気がする謎の円形スタジアムなど、やっぱりどこかで見た要素を徹底的に固めている。もう、この徹底した無個性が個性として際だつのではないかという勢い。「こんなんあかんやろー」とは思うのだが、これが意外に悪くない出来。最後にスタッフロールを見て初めて知ったが、これって大沼SILIVER LINK作品なのね。いや、だから褒めるっていうわけではないんだが、具体的な画でいえば、例えば主人公が剣を生成して構える一連のバンクっぽいシーンとか、お姫様が主人公に褒められてあっという間にチョロさの片鱗を見せるシーンとか、そういう要所要所でちょっと「おっ」と思えるようなカットが挟まる。また、姫様の「才能がある人間が努力していないような言い方しやがって」という主張もキャラの造形を考える上では重要な台詞になっていて、「ひょっとしたら単なる俺ツエー主人公とチョロインのお話っていうだけではないかもしれないぞ?」という期待も持たせてくれる。主人公も「最下位」を自称してはいるものの、そこまで卑屈になるわけでなく、姫様との試合もさっさとOKして積極的に挑んで来るなど、2人とも人間的には悪い奴じゃないように見える。それだけでも、色々と捻れた最近のラノベアニメの出だしとしては悪くない。

 まぁ、そうは言っても「やっぱりあの設定で最下位落ちこぼれ呼ばわりはおかしいだろ」とか、「姫様の物言いは高飛車を通り越してイカレてるだろ」とかいう問題は多々あるわけだが、そこはまぁ、程度問題ってことで。このまま観ていってやっぱり3話目くらいで「もういいや」ってなる可能性もあるし、「空戦魔導士」くらいの距離感でダラダラと付き合っていくかもしれない。過度な期待もせず、かといって過度に貶めもせず、それがラノベアニメと上手く付き合っていくコツである。

 そしてメインヒロインが石上静香っていうのも注目したい部分だろう。なんだかんだでもう既にメインヒロインキャラ3人目(変な役ばっかだけど)。着実な実績を重ねているのはよいな。あ、あとエンディングテーマ(次からはオープニングになるのかな?)が良かった。今の時代にまさかの酒井ミキオという起用はなかなかのセンス。それに合わせた映像の作り方もキマっている。こういうところで久しぶりに名前を見ると嬉しくなるね。

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○「金田一少年の事件簿R(2期目)」 5

 「電波教師」の後番組ってことで、もう無条件に画を観てホッとする。いや、本当に普通なんだけども。むしろそこまでパッとする印象もないんだけども。でも、あれよりはずっといい。

 まぁ、2期目っつっても特に書く事もないのですが、今回は「金田一少年の決死行」からスタート。もう、あんまり熱心に「金田一」シリーズを追いかけていない身なので最初は分からなかったのだが、「あれ? なんかおかしくね?」って違和感を覚えて確認したら、「決死行」って新シリーズのエピソードじゃないやんね。旧シリーズのいわゆる「Caseシリーズ」のラスト一本、つまり、アニメ版「R(1期目)」で放送された事件よりも(現実の)時系列で言えばずっと前の作品なのである。なんでこんなことになったのかと思ったら、旧アニメではシリーズの「怪奇サーカスの殺人」までしか製作されておらず、大きな区切りとなるはずだった「決死行」はまだアニメ化されてなかったようだ。おかげでこんなところに。まぁ、確かにでかい事件なので新シリーズのトップを飾るのには丁度良いのかもしれないけども、長いシリーズの歴史の中でも異色の事件なので、これを代表選手にしてしまうのもどうかと思う。他の最近の事件とまぜるとちょっとテイストが違うので浮いてしまう気もするしなぁ。いや、ホントに些細なことだからどうでもいいんだけどさ。

 さて、あとアニメになってない原作長編ってどれくらい残ってるんだろうかね。最近の事件はまだまだストックがあったんだっけ? あんまり印象に残ってないから覚えてないや。ま、順調にシリーズを消化していくことにしましょう。

 それにしても、あのオープニングテーマは一体なんなんだろう。「四銃士」っていうタイトルも歌の中身も金田一と全然関係無い上に無駄にテーマ性があるので、全然噛み合わなくって笑える。最後だけなんとか帳尻合わそうとして金田一・美雪・剣持・明智の4人の後ろ姿で締めてるのが逆に違和感バリバリである。どういう規準の選曲なんだろ。まぁ、金田一のテーマソングって昔から全然統一感なかったからな……。

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○「ノラガミ ARAGOTO」 5

 続編3連続のアニメイズム3本目。こちらの作品は1期が2014年の冬ということで、約2年の時間が流れているのですわ。

 1期の印象は特にないし、あんまり好きだった作品でもない。一番覚えてる記憶は多分「オープニングをカラオケで頑張って練習したこと」くらいだ。でも、今回の1話目を観ていればやっぱり特に悪い印象もない。なんかヌルッと入ってくる作品だ。確認したら、1期の時は「最終的にシナリオのメリハリに欠ける」っていうのであんまりよろしくない評価になっているのだが、確かにどのくらいの距離感で観るべき作品なのかは分かりにくいかも。ギャグとシリアスという単純な分け方はあまり正しくないが、本作の場合に「シリアス」部分が人(神器)の人生そのものの形になっているので、あんまり軽々しく扱えるテーマではない。そこに適当におちゃらけを入れてしまうと、なんだか不真面目なように見えてしまって印象が悪くなるのだ。特に雪音なんて不遇の死を遂げた少年なわけで、あんまりそういう人生を笑ってすませるような話にはしたくない。かといって直球で重すぎても既に「死」という事実が覆らないだけに救いようが無い。なかなか適正なバランスで描出するのは難しいかったのである。幸い、鬱々とするような雪音の生き方の話は1期で一度片がついているので、2期目はもう少しあっさりさっぱり観られる物語になってくれればと思う。

 それにしても、ワグナリア男性声優三人衆は本当にどこでも出てくるよな。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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