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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「デンキ街の本屋さん」 5

 なんか最近漫画家さんとアシスタントさんのお話多くないッスか? 漫画原作だったら漫画家の話が一番やりやすいのは分かるけども……。まぁ、全部全然やってることは違うからいいんだけどね。

 原作は知らぬ。だからてっきり小さな本屋さんで頑張って働く女の子のお話だと、何となく勝手に思っていた。「Working!」みたいなやつだと思ってた。でも、割と違ってた。そうか、電気街って秋葉原のことやんな。ちょっと想像すれば分かるとこだな。

 中身としては割と普通の萌えもの。少なくとも1話目時点では「本屋」要素はそこまで強くなく、問答無用でコミケが舞台になったり、最近ありがちな「とりあえずオタク文化をネタにした漫画」。特に独自性を売り出すわけではなく、コミケなんかに絡めて「本屋さんらしさ」要素は混ぜてあるものの、同人誌を作る人間の話なんてのは割としょっちゅうアニメになっているので、目新しさがあるとは言えない。映像面では、書き文字がふよふよ出てくる演出なんかはちょっと目を引くが、取り立てて驚くような部分もない。「普通やな〜、スタジオは……シンエイ動画?!」ってなった。最近あんまりこういうシリーズアニメは作ってなかったはずだけど……突然こういうジャンルに切り込んできたか。驚きだな。いや、中身は普通だったけどね。

 ここまでのお話で、結局「総じて普通」という結論になるわけだが、萌えものの要所といえば当然「女の子」である。1話目時点ではメインヒロインとおぼしき幼女チックな子、そして「先生」と呼ばれる同人作家な子の2人がフィーチャーされている。そして…………可愛いじゃないか。なかなか良いじゃないか。金髪の子(ひおたん)はとてもとても阿漕。ロリ寄りなのに乳はあるあたり、なっつんのキャラはこっち側に寄りやすいんだろうか。中の人の魔力やな。そして、「センセイ」の方は津田ちゃん。これまで「CV:津田美波」にはあまり感心した記憶は無かったのだが……この子は良かった。普通にしゃべってる時は単なる津田ちゃんであるが、夜にテンパって暴れ出した時の声が可愛い。そうか、こういう仕事もちゃんと出来るようになったか……良いことだよ。

 前クールの「野崎くん」ほどのスマッシュヒットにはならないだろうが、これはこれでゆるりと楽しめそうです。

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○「ログ・ホライズン2」 5

 半年の休憩を挟んでの復活祭り。放送前の特番の様子とか見てると、NHKもそれなりに力を入れて作ってくれているのだろうか。

 意外にもスタッフが多少変更されているが、一番の変化はスタジオそのものが変わったことだろう。監督がそのままでスタジオが変更されるってのも珍しい現象ではあるが、そのために下部スタッフがちょいちょい入れ替わっているのだと思われる。サテライト→ディーンという変更だが、少なくとも1話目を見た時点では特に大きな違和感はないかな? デザイン面でちょいちょい印象は変わってるが、これも2期目に新たに描かれる物語に合わせたイメージチェンジだと思えば、特に問題無いレベルのものだろう。指揮している監督が一緒なおかげか、イメージコンセプトは大きく変化しているわけではないので。

 記念すべき1話目は、既に特番などで過去の振り返りはやってしまっているので割と真っ直ぐ本題に突入した。シロエとアカツキがまさかの別行動になってしまうまでの流れと、アキバの町が抱えている予想の斜め上の問題。ゲームシステムそのものを原因とした、とてもネトゲ世界とは思えないような不可解な問題意識は、この作品ならではのものだろう。既に「ゲーム外世界」など無いような扱いになっている作品ではあるのだが、そのおかげでまるで「ゲーム内のキャラクターが、自分たちがゲームキャラであると理解したメタ的存在である」かのような不思議な状況になっている。そして、それがキャラクターの行動原理を直接左右し、作品ないでの「強さ」や人間ドラマそのものに関わってくる。このオリジナリティこそが、1期を予想外の出来に仕立て上げたセールスポイント。2期目もそのあたりは容赦無く、まさかの「モンスターが金を落とすのは何故だろう」問題からスタートし、財政難を打開しようというトンデモ展開である。一体ここから何が起こるってんだ。

 まぁ、そうしたシナリオのメイン部分を除いても、お祭り騒ぎで一気に全部のキャラが出てきて騒いでいるのを見るだけでも割と面白かったですけどね。考えてみりゃ1期だけでも2クールやってたわけで、キャラの数はやたら増えている。こんなに賑やかになってたんやなぁ。とりあえず、セララちゃんが可愛かったです。今期って「七つの大罪」「WIXOSS」で壮絶な久野ちゃんシーズンになりそうだ。

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○「まじっく快斗1412」 5

 金田一を打倒し、まさかの青山剛昌アワーが1時間に拡大。もう、土曜日なのに1時間まるまるサンデーアワーである。

 実をいうと、「名探偵コナン」ではなく「まじっく快斗」という作品に触れるのはわたしゃ初めてである。原作読んだことないんだ。元々あんまりサンデーとの接点のない人生なのでね。ただ、コナンだったら昔はそれなりに嗜んでいたので、その中で出てくる「怪盗キッド」の存在なら割と知ってる。私みたいなこういう視聴者も割と多いのじゃなかろうか。

 そういう視点から見るとすこぶる普通の中身。特に言うべきこともなく、「あぁ、こういう話やんな」というくらいのもの。ただ、同じ時間帯の前番組である「金田一」に比べると、画面に動きは多くなりそうなのでアニメーションにする意味はこちらの方が大きいだろう。製作はA−1だが、まぁ、夕方アニメのそこそこ品質といったレベルか。相変わらず青山絵の斬新にカクカクしたキャラクターデザインはアニメで動かすの難しいよなぁ。ヒロインの鼻、どないなってんねん。

 ま、特に目を血走らせて見るような作品でもないので、いつものように、土曜の夕方をダラダラと消化するのに使いましょう。一番の見どころは、「イケメンボイス」「3枚目声」「幼少期」と全部一人でこなし続ける山口勝平の頑張りである。最近の流れだと、どうしても高音域の台詞は語尾に「クマ」ってつけたくなるクマ。

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○「牙狼-GARO- 炎の刻印」 4

 なんとも意外なところから現れた新作アニメ。まー、最近はCG技術の発達のために、アニメと特撮の境界も徐々に曖昧になってきてはいるのだけども。こうしてシームレスに繋がっちゃった作品ってのは、日本国内では珍しいのではなかろうか。

 元々の特撮作品の方は未視聴である。好きな知り合いがカラオケでこれの歌をよく歌うもんだから映像は何度も見たことがあるし、それを見るたびに「うわぁ、すげぇな」とも思ったのだが、知った時には既にシリーズを重ねており、特撮は東映のせいで週に5本も10本も観なきゃいけない時期が続いていたので、結局スーパー戦隊シリーズどまりで、それ以上を開拓しようという意欲が湧かなかったのである。そのため、本作に触れるのがこのアニメーションで初めて、というなんだか不思議な出会いになった。

 ぼんやりと映像イメージだけを知っている状態でアニメを観ると、やっぱりちょっと違うかな、という気はする。バトルシーンに入ってからのCGワークは確かに一緒なのだが、「実写に挟まれるCGバトル」と「アニメに挟まれるCGバトル」では、仮に全く同じ映像だったとしてもイメージは変わってくるだろう。今作はそのあたりの差分を減らすためにアニメのキャラクターデザインも多少等身は高くしてあるが、それでも「実写からの導入」との差ははっきりしている。もちろん、違うから悪いというわけではない。1話目を見る限り、やや癖のあるキャラクターデザインも意匠としては面白いし、決して見づらいということはない。むしろCGパートとの繋ぎという観点から見ればよく出来ている部類である。実写作品とはまた異なった形で、新たな「GARO」の世界を描くという目的自体には期待してもよいのではなかろうか。

 ただ、そうした前提をおいた場合には期待する部分も少なくないのだが、これ単品のアニメ作品としてみた場合、そこまで強いセールスポイントがあるとも思われない。ぶっちゃけ、最近のアニメならそこまで珍しくないクオリティである。どうしてもこうした実写に繋がる作品というとマーベルのアニメ化作品(「スパイダーマン」とか、「ブレイド」とか)にイメージが近くなり、残念ながら今まであの手の作品で面白かった記憶が無いのである。海外作品だと「日本のアニメ」に慣れてしまっている身には違和感が先立ってしまうせいなのだろうが、「結局お話はいつものアメコミだろ」ってな事になってしまうのも、盛り上がりに欠ける理由であった。本作は純正国産作品なのだからそうした懸念は必要ないのだが、今のところ中心となる筋立てが「単なる特撮だろ」であり、「これからどうなるんだろ?!」という期待には繋がらない。単純な「正義のヒーロー」だけのお話では、これだけ「物語」で溢れかえっている昨今のアニメ業界において、抜きんでることが難しいのである。

 とはいえ、あくまでこれは1話目を見た時点での雑感でしかない(いや、新番チェックは全部そうだけども)。脚本は小林靖子ということなので、何か一捻り、二捻りくらいした、新鮮なドラマを見られるかもしれないという期待もあるのだ。しばらくは黙って視聴して、新たなアニメヒーローの誕生に繋がるかどうかは見守っていきたい。なお、1話目の感想は「やっぱり賢雄さんは飄々としたキャラからのギャップが格好良すぎるよなぁ」である。あの声で口説かれちゃぁ、オチるしかないわなぁ。

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○「ガンダム Gのレコンギスタ」 6

 文句無し、今期アニメの最注目作と言ってしまっていいだろう、ガンダムシリーズの新作である。そして、ついにあの禿が、あの男が立ち上がった。富野由悠季その人が送るテレビシリーズは「キングゲイナー」以来実に12年ぶり。干支がぐるりと一周する間テレビシリーズと無縁だった巨匠が、現代アニメ界に渇を入れるために舞い降りたのである。

 いや、正直言って、わたしゃ富野御大についてはよく知らないのである。世代的にガンダムをリアルタイムで見られたはずもない。その後も一般教養として初代やZなどは見たし、ターンAだってそれなりに見たはずなのだが、やはりいかんせん「リアルタイム視聴にプラスαで」見なきゃいけないスケジュールがきつかったこともあり、そこまで強いこだわりを持ったわけではない(Vガンダムに至っては録画だけしてるけど見てすらいない)。つまり、「巨匠」だとか「鬼才」として富野由悠季を祭り上げる資格を持ち合わせておらず、そこまで盛り立てるつもりもないのである。よりによって本作は宇宙世紀の延長線上にあり、ターンAの時同様、全てのガンダムシリーズをフォローしてないと理解出来ない可能性もあるとなればなおさらである(石像になってもリックディアスのフォルムは素敵だと思います)。

 しかし、しかしである。やっぱり、そんな数少ない視聴経験の中でも、やはりこの男が異質であることは理解出来る。映像作家としての富野由悠季、脚本家としての富野由悠季は、「素晴らしい」かどうかはおいといて、「すげぇ」し「替えが効かない」のは間違いないことだろう。富野作品で唯一ちゃんと視聴出来た作品「キングゲイナー」一本で、その恐ろしさは充分に堪能出来た。どれだけ現代アニメに毒を吐こうと、どれだけトンチキなものを作り上げようと、唯一無二のこの感性は、アニメ史に残るものであるのは間違いないだろう。そういうわけで、私からするとこの作品は「ようやく2本目の、真正面から受け止められる富野作品」という、実にありがたくもチャレンジングな一本なのである。

 そしてこの1話目(2話目)である。もう、序盤からお腹いっぱい。溢れ出る富野コンテ、襲い来る富野節。止められないこのオリジナリティ。富野リスペクトで彼の真似をしたり、パロディとして彼の芸風を模倣する作品も数多いが、やはり「本物」は密度が違う。誰が描いたか一発で分かるコンテワークと脚本構成は、本当に1秒でも油断すればおいて行かれそうな画面の密度を持ち、アニメ的な押しつけ、視聴者優先の「作られた画面」を良しとせず、徹底して「現実としてのドラマ」を作り上げる。オフ気味で流れるところに容赦無く状況を説明する重要な台詞が紛れ込んできたり、キャラクターのアクションと台詞がてんでバラバラで、その両方を合わせて見ないと意味が分からなかったり。この「不親切さ」がたまらない。1話目から圧倒的理不尽さを伴う「富野節」全開の台詞回しは、本当に訳が分からなくてゾクゾクする。個人的に最高だったのは「ビームサーベルを使います」「えっ、なんだってー!(迫真)」のところと、「あんたは、ベルをひっぱたいた!」のところ。すげぇ適当に何となくビンタするのが富野流。そして、それをわざわざ丁寧に解説してくれるのも富野流。オレらが知りたいのはそこじゃねぇよ!

 吉田健一によるキャラクターデザインも(1話目ということもあるだろうが)完全な映像で構築されており、1つ1つのモーションにも容赦無く「イズム」が溢れ出る。ロボット戦闘に関しても、現代アニメの主流など知ったことかと昔ながらの技法を駆使しつつも、そこかしこに「今、新しいガンダムを作る」ことへの野心のようなものもきちんと感じられ、まさに温故知新、新旧の不可思議な折衷っぷりが強烈なインパクトになっている。モビルスーツデザインなんかは本当にバタ臭くて昔ながらのものなのに、さりげなくコックピットの中はタッチパネルが採用されているところなんかが、どうにもおかしくて笑ってしまう。このドキドキ感がこれから毎週楽しめるかと思うと、この時代まで衰えずに荒ぶり続けているじいさんには本当に感謝である。すでに今年で73歳かよ。元気だなぁ。73歳がはっちゃけるとあのエンディングテーマの歌詞を書くわけですね。妖怪体操以上に流行らせなきゃ。みんなで踊ろう、Gのレコンギスタ。

 富野といえば、いわゆる「声優」嫌いの文脈でも有名。「最近の声優の声は娼婦の声」と宣った宮崎駿と同様、彼の作品は舞台関係者などから本人のコネクションで引っ張ってくる場合が多い。しかし今作はメインを務めるのはほぼ「声優」であり、唯一主役を任された「石井マーク」なる謎の人物だけよく分からないが、一応スペースクラフト所属なので「新人声優」のカテゴライズと見て良いのだろう。全体的には安心して見られる配役になっている。まぁ、実際のところ、富野と宮崎で決定的に違うのは、後者が「別に嫌いなのは構わんけど、それならせめてまともに演技出来る人間連れてこいよ」と思ってしまうのに対し、富野の場合は純粋に「演技が出来る人間」だから声優枠以外から引っ張ってくるし、もし見込みがあると思えば、一からたたき上げて(本当に殴るように)、きちんと「一人前の声優」を育て上げてくれることだ。阪口大助の逸話もそうだし、朴璐美なんかも富野の文脈から登り詰めた人材だろう。彼は別に「声優嫌い」というわけではなく、あくまで「下手な奴が嫌い」「不自然な声が嫌い」なだけである。そういう意味では、今回キャスティングされた面々は実に貴重な経験を得る機会を持ったと言える。件の石井マーク然り、ヒロイン役の嶋村侑然り。個人的には、チアガールの中心人物に寿美奈子がいたことに注目したい。彼女は御大の前でどのような悪戦苦闘をしているのだろう。あと、何故かハロ(的な何か)に彩陽もキャスティングされており、チアガールの子も兼ね役で担当。スフィアからこの2人だけの参加作品って珍しいかも。まぁ、一言でいうなら「GJ!」である。他にも1話目でまさかの森川死亡など、相変わらず容赦無い展開で今後はキャスト面でも目が離せない。富野作品といえば? そう、子安はどこにいるかな!

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○「テラフォーマーズ」 5

 さぁ、まだ前期の感想も全部終わってないのに、10月になったから容赦無く新番組はやってくるぞ! 今期は一体どれくらいの数になるのか、オラすげぇワクワクすっけど勘弁して欲しいぞ!

 そんな不安な秋の幕開けを飾るのは、秋の夜長に相応しいゴキブリアニメである。……マジ勘弁して下さい。だから俺、虫ホントに駄目なんだってば。あんまり自宅でゴキブリとの遭遇は無いけど0ではないから、たとえアニメの映像でもアレが這い回ってる映像は見たくないんだってば。もー、悪趣味なアニメねー。原作はちょっとだけ既読。接し方としては「進撃の巨人」と全く同じで、おもろいと話題になってから、その時点で出ていた既刊分のコミックを知り合いに読ませてもらったのだが(確か3巻くらいだった気がする)、正直「つまらなくはないけど、俺は別に追いかけなくていいなぁ」と思ったのでそのままほったらかしになった。それが今やヤンジャンを代表する大ヒット漫画となり、今週なんてジャンプに出張してきたのだから分からないもんである。そんなに一般受けする内容だったっけか。

 まぁ、そんなおかげで放送序盤はどういう展開になるか知ってる……はずだったけど、もう読んだのがだいぶ昔のことだからあんまり覚えてねぇな。こんなスタートだっけ? 虫関係無いな。いきなりの格闘イベントで「掲載誌つながりで東京喰種と被るな」とかいう印象から始まった。映像部分は可もなく不可もなく。ヒット作のアニメ化なのだからそれなりに気合いは入っているのだろうが、1話目で度肝を抜かれた「進撃の巨人」のような衝撃は一切無く、淡々と進む画面、特に押し出しのない構成に、「もう、売れ筋って分かってるから余裕で構えてるのかな」とちょっと不安がよぎる。わざわざ売るためのアピールを1話目から強くせず、原作を忠実にフォローすることだけを心がけてるのかな。初見の人間(私も似たようなもんだが)はそこまで引き込まれない気がするぞ。冒頭、地下闘技場の観客の表情を描く部分が、なんていう技術だか分からないけど「ダイショーグン」と同じぐにゃぐにゃ演出だったのでちょっとイラッとした。あれ、手抜きな上に画面の効果として違和感しか出てこないからあんまり好きじゃないんだよなぁ。そう言うところでリソース削るのはどうかと思う。製作会社の名前に覚えが無かったので確認したけど、なんや、ショートアニメ専門だったところやないか。看板となる長編アニメはほぼ初めて? 大丈夫なんかな……。

 色々と不安を覚えるスタートにはなってるが、まー、火星についてからが本番なんで、とりあえずは様子見かな。中の人は割と充実しているので、しばらくは御前の罵詈雑言を聞いて心癒されてれば何とかなるのでは。メインで2人がしゃべってると連勝さんと野ばらさんのコンビだ。そのままデュエットどうぞ。

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○「ばらかもん」 6

 ようやくたどり着きました、今期最後の新番チェック。相変わらずの読売いじめのおかげで日テレ系アニメは不自由が続き、「それせか」の後枠としてようやくこの作品が入ってきた。これでもかつてTBS系が1ヶ月遅れだったのに比べれば随分改善はされてるんだけど。この枠が最後の砦なんだよなぁ。ちなみに今期新番チェックは33本。最終感想が29本だったってことは単純計算で4本増えている。長短全ての枠を引っくるめると、なんと史上初、週間視聴本数が50本を越える泥沼状態である。これでも、実は1話目の録画をミスったことを理由に一本だけ完全に諦めた作品があるくらいなのだ(暇な人はどの作品か探してみようネ!)。さぁ、明日はどっちだ?!

 いや、そんなやるせない俗世間への愚痴はいいとして、この最後の作品。ジャンルとしては「田舎アニメ」のカテゴリに入るだろうか。「のんのんびより」とか「銀の匙」みたいに、ある程度都会的な生活に慣れた人間が異文化に飛び込んで戸惑うところにまずおかしさがある。本作の場合はどうもそれでずっと引っ張るというわけでもなさそうだが、1話目ではなかなか高純度の田舎成分が醸し出されている。便所はまだしも、あの風呂は確かに見たこと無い。こんだけの田舎暮らしに戸惑ってカルチャーショックを受けまくる主人公を見ているだけでもそれなりに楽しい。しかし、おそらく本作の真骨頂はもうちょっと先にあるんじゃなかろうか。これまでの田舎アニメではあんまり出てこなかった「人」の方の要素である。ずけずけと新居(?)に上がり込むおっさんとロリっ子。都会人からするととんでもねぇ非常識であるが、田舎ではこれくらいは日常茶飯事。そもそも鍵をかける文化だってろくすっぽない地域だってあるのだし、郷に入ったらすごく普通。この「田舎の距離感」ってのは、案外丁寧に描かれると新鮮である。そして、主人公の属性が「書道家」というのも新しい設定で、彼の抱えた悩みはおそらくそのまま「都会なりの窮屈さ」に置換出来る要素となっているのだろう。「基本に忠実」「型にはまった先生のような」性格が「都会」であり、そこに立ちはだかる「壁」を取っ払ったのが田舎文化。この生活に馴染むことが出来れば、きっと本業でも新たな道が拓ける。つまり、「お仕事もの」「田舎暮らしもの」、そして「人間交流を描いたドラマ」という3つの要素が、互いに補完し合いながら綺麗につながりを形成するのである。なんだか色々楽しそう。

 1話目のあらすじだけを見てもこの「人間交流」の物語はちゃんと描かれており、村人代表のロリっ子、なるちゃんのパワーによっていきなり主人公は1つ目の壁を乗り越えることが出来た。「夕日が綺麗」なんてまたベタなお話ではあるのだが、なるちゃんの天真爛漫なガイドによってもたらされた「壁の向こうの景色」は、なんだか実際以上に綺麗に見えたものだった。今後もこうやって、「田舎なりの良さ」を探し歩きながら、ゆっくりと人間的に成長していくことになるのだろう。なかなか良いテーマではないですか。

 そして、本作の重要な鍵を握るのは、作中最大の異分子、なるちゃんである。まとめてしまえば単なる「遠慮のない子供」なのだが、その遠慮の無さが実に子供らしく、エネルギーに満ちあふれていて不快感がない。確かに都会人から見たら礼儀知らずではあるだろうが、元来子供ってのはこうしてずけずけと人の領域に入り込んで暴れていくものだ。それが許されるだけの風土がそこにあり、許されることで子供が伸び伸び育てるならば、おそらくそちらの方が自然な姿なのである。子供を管理しすぎる都会生活の方が歪んだ社会像なのだ。そんなある種の憧憬を持ちながらなるちゃんの天衣無縫っぷりを見ていると、なんだかどんどん楽しくなってくる。こういう「がきんちょ」的子供像って、最近みないから随分新鮮だ。キネマシトラスによるアニメーションも、このなるちゃんの可愛らしさを前面に押し出すのに貢献しており、ちょこまかと動き回りながらなんだか悪そうな顔をしてはしゃぐなるちゃんがとても可愛く描けている。冒頭のダイナミック書道のシーンなんかも非常に面白い画が作られており、今後は動画面での楽しみも充分期待出来る。ロリっ子モーションに気合いを入れろ。

 こうしてなるちゃんのキャラを思い切り打ち出すのがこのアニメの最大の眼目なのだろう。キャスティングには思い切ってリアル子役を起用。どうやら他の子供キャラも多くは子役を起用して「リアリティ」を形成している。普段ならば「別にアニメのリアルってそういうことじゃないんやで」と噛み付くところだが、今作に関しては、この試みは成功していると思うのでありがたく受け止めよう。なるちゃんの遠慮の無さは、おそらく「ナチュラル子供トーン」だから得られる恩恵が大きいと思う。もちろん、「演技」という部分では当然ある程度のビハインドが生まれるはずなのだが、なる役の原涼子ちゃんという子が割と達者であることに加え、純度の高い九州方言をしゃべらせていることで、どこか吹っ切れた演技になっているのが結果的にプラスになっているのだ。「子供の演技」は違和感に繋がるが、「不慣れな長崎方言」の違和感までもがそこに加味されており、もう、どっちがどっちの不自然さなのかがよく分からなくなっているのである。おそらく演技指導の方法としては、方言指導の人間が一度全ての方言を収録し、その音源を聞いてその他のキャストが再現するという「いなこん」方式を採っていると思われる。その難度を考えれば、この子役はかなり立派に仕事をこなしているのではなかろうか。ちなみに、方言指導をしているのは若手声優の古木のぞみである。「どっかで見た名前だな……」と思ったら、「犬猫アワー」の問題児、かにえ役のあの子だった。なんと、ちょうど長崎県は五島列島の出身らしい。やっぱりどんな地方でも出身声優っているもんなんだなぁ。あ、当然長崎犬も出演してますね。色々と「方言バラエティ」としても楽しめそう。方言好きは要注目。

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○「みならいディーバ」 5

 そういや以前ニュースになったときに「なんやこれ?!」って思ってたのに、始まってたの全然気付いてなかった。「まよデリ」のアーカイブでのじょさんが言ってたの聞いて思いだしてようやくニコ動で過去分視聴。うわぁ。

 「生放送アニメ」の時点でカオスだが、流石の石館組というかなんというか。ここまでてさぐりで、gdgdなものを公開生放送するというその神経がすさまじい。主にニコ生のおかげで「生放送する」ことについてのハードルは世間的に下がっているとはいえ、それでもやはり生放送の敷居は高く、ここまで手探りで事を成すのは生半可な覚悟ではなかろう。これを実現するために、石館組は少しずつその下地を整えていたわけだ。gdgd、ロボットアニメと続く「声優によるアドリブ放送」をベースとして、より中の人の存在に近づける実験は「てさぐれ」に引き継がれ、もうこの時点で「これラジオやんけ」と言われていた。そして今回、それが更に一歩も二歩も進んだ「生放送ラジオアニメ」が実現したわけだ。素人目にはどこがどう凄いのかはなかなか分かりにくいが、これだけ技術の進んだご時世においてもあれだけのバグが発生するということは、やはり大変な作業なのだろう。確かに、モーションキャプチャーをのせて流すだけではなく、音声などの放送機材全てにこれまでの経験が通用しないわけで、よくもまぁ、放送までこぎ着けたものだと思う。正否はまだ分からないが、とにかく「現在あるものを使えるだけ使う」という、常に進化を止めない姿勢は本当に素晴らしいと思う。

 でまぁ、アニメになったわけだが……いや、まだアニメにはなってないな。事故も含めてネタにしてしまえるだけの土壌を整えてしまっているので全部笑いになるのはOKだが、是非とも最終回までには事故の無い完璧な生放送を達成して欲しいものである。いや、事故も含めて全部仕込みっていう可能性もあるけどねー。あの脱げイラストによる誘致は割と卑怯。

 そして、この恐るべきアニメに抜擢された「新たな被害者」となったのが、現代声優界の最終兵器である村川梨衣、そして「その度胸はどこから来るんだ」でお馴染み、ネジの外れ方が危険極まりない山本希望の2名というわけだ。……思った以上に天職だったな……。りえしょんがこうなることは分かっていた。正直、「いつも通り」以外のなにものでもないから。「声優とラジオパーソナリティの間くらいのスタンスだからな、どこに落としてくるか……」と思ったら、100%中の人じゃねぇか。これでOKですね。そして、のじょさんの怖いもの知らずなクソ度胸は、思いの外この媒体にはまっていた。元々動いていないと死ぬタイプの人間であるし、生まれ持ってのアニメオタク根性のおかげでメタネタとの相性もかなり良い。まさか自分が西明日香に続く「この世界の中心」になるとは思っていなかっただろうが、ちゃんと「りえしょんの隣」という難度の高いポジションで負けないだけのパワーを発揮してくれている。なかなかの新時代感。しかし、毎週50分あるとしたら……末法ぜよ。

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○「東京ESP」 5

 びびった。めちゃめちゃびびった。なんやねんこれ。まさかまさかの黄泉さんたちのご尊顔……今の時代に再び会えるとは思っていませんでした。

 もう、第1話の印象は全部そこに持っていかれてしまった。調べてみると単に作者が「喰霊」と同じってことのようだが、その上で、原作でも意識してクロスオーバーはさせているようだ。そして、そんな漫画がアニメ化するにあたって、今や伝説となった「喰霊--」の第1話「葵の上」から、アニメオリジナルのあの人たちが再集結。もう、ホントに懐かしい。「喰霊」1話はマジですり切れるほどに見直したお話であり、あの6人が出そろっているのを全く違う映像で再びみられるというのは衝撃であった。あのときにも「頼りになるなぁ!」と思っていた隊員たちの勇ましい姿、ドヤ顔、軽い口調に和気藹々としたチームの雰囲気。それもこれも覚醒黄泉さんを前には児戯にも劣る存在だったわけだが、なんと、今回も大して役に立たなかったという大サービス。やっぱりこうでなくちゃ! 彼らは格好いい。格好いいけど役に立たない。視聴者に絶望のみを植え付けるそのお仕事が似合っている。今回は残念ながら絶望するところまではいかなかったが(まぁ、そりゃ今回も死ぬわけにはいかないからね)、ここまで印象深く、確実に旧作とのリンクを表現出来る人材も他にいなかっただろう。さぁ、みんなで一緒に「先に涅槃で待ってますから♥」

 というわけで、5年以上の時を越えた再会に感動してしまった本作であるが、作中の骨子は至って普通である。超能力者集団のイデオロギーの違いによる戦争。能力者のパワーは圧倒的で、人類なんて相手になりゃしないが、同業者ならなんとか戦える。まー、「兵部京介」と大体同じ。製作は「喰霊」とは違ってXEBECになっている。今期は「アルジェヴォルン」と同時進行だが大丈夫か。監督は「神知る」以来のお仕事となる高柳滋仁。まぁ、彼ならばきっとあおきえいの出世作となった「喰霊」に負けない作品……とまではいかないかもしれないけど、下手なものは出してこないだろう。1話目を見る限りでは映像の質は安定しているし、印象は悪くない。個人的に残念だったのは、今回はグリコに許可を取る手間を惜しんだのか、ポッキーが作中で登場出来なかったことくらいである。

 中の人については、正直1話目を見ただけじゃ誰がメインなのかすら定かじゃないので分からん。万に一つの可能性でここからキタエリ隊員たちが大活躍する可能性もあるわけだし。まー、流石に最後に出てきた木戸ちゃんがヒロインだと思うけども。ん? 木戸ちゃん? キタエリ? 「おにあい」かな?

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Thraxi
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男性
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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