最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「神々の悪戯」 4 神アニメキタコレ、もう、キャラクターが全員神。……嘘は言ってない。 正々堂々たる乙女ゲーアニメ。キャラデザがカズキヨネの時点でもう準備万端だ。これまで乙女ゲーの題材として様々なモチーフが犠牲になってきたわけだが、事ここに至って、ついに乙女ゲーは神をも恐れぬ所業に出た。各国各文明の有名な神様と恋愛出来るようになったのだ。いや、考えてみりゃ神様が萌えキャラになるのなんてずっと昔からある文化だったんだから、それが女子向けになるのも何ら不思議じゃないな。それにしたって神様のキャラづけがいつも通り過ぎるだろ、とは思うけども。何せ最初に登場した5人の神の中にホモが2組も混ざってるからな。確かに「問題児の神々」には違いないな、と思ったけど、神々の恋愛感情が歪みまくって人間の倫理観では確実にイカれてるのって、ギリシャ神話の昔からの伝統だからなぁ。いまさらゼウスさんが是正のために学校を立ち上げてもしょうがない……っていうか、歴史的に見たら恋愛事情が一番ふしだらでぶっ壊れてるのって、ゼウスさんじゃないんですかね……。 この手のアニメにはお約束で突っ込みどころは本当に満載。あとは全てテンプレートの上を軽やかに滑っていくだけである。デザイン面は既に結果を出したもの、アニメとしての映像も綺麗だし、キャストも万全。ある意味安定のコンテンツだよ。そして、これを切れるかどうかでボクの今期の視聴本数も変わってくるわけなんですよね。…………ヒロインが、はやみんだからさぁ……もう、こっち目線だと「いかに酷いシチュエーションで早見キャラに変な声上げさせるか」っていうドッキリ番組なんだよな。あと、「BROTHER CONFLICT」ばりの素敵エンディングも見逃せないよね。ヘルプミー。 PR ○「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金」 5 「ちょっとした冒険だな」ってチーフが言ってくれそうなオープニングだったにも関わらず、アバンが終わったら一切そういう要素が無くなったのでちょっとしょんぼり。ボウケンジャーは名作。異論は聞かない。 「ピンポン」はいかにもなノイタミナ作品だったが、こちらはそうでもない割と普通のラノベ。こないだどっかで「日本は太平洋上の人工島に学生住まわせすぎ」っていう突っ込みを見たことがあるが、まぁ、確かにそうだわな。学生をわざわざ特殊機関に隔離して育成する意味ってどれくらいあるんだろうな。学園都市、おめぇのことだ。まぁ、この島は一応「専門研修などの施設も充実して」っていうささやかなフォローは入ってたけどね。島全体が結界で覆われてたり、何かの封印があったりしなければいいんだけど。 当然この手の人工島でのお話なのでバリバリファンタジー要素が詰め込まれるだろうとは思われるのだが、1話目はそこまで焦ることなく設定が説明される。メインヒロインがどういう存在なのか、そしてそれに対して主人公はどのように考えるのか。いきなりの幽霊に面食らいそうになるが、作中のキャラ達があまりに普通に接してるもんだから、「まぁ、それでいいんかな」という気になる。幽霊モチーフのくせにあんなに存在がはっきりしてるのって、本間さんちの芽衣子ちゃん以来だよ(ノイタミナ繋がり)。悲痛な過去を背負ってるんだからもっと沈んだキャラであるべきなのだが一切そんな様子がないのも同じ。この設定だと、はたして彼女を殺害した犯人を捕まえる流れになるんだろうか? ならない気がするね。よく分からない超人たちがよってたかって捜査しても解けなかったって言っちゃったしね。じゃぁここから何するんだって、そりゃ埋蔵金探しなんでしょうね。ちょっとした冒険だな。 製作はA-1、監督は久しぶりにノイタミナに帰ってきた亀井幹太ということで、アニメとしての安定感は高い。キャラが動くのを見て何故か「エウレカセブンみてぇな絵だな」って思ったけど、言い換えれば安定して見やすいってことだ。安易な設定が多いのはしょうがないが、キャラも現時点ではあまり鼻につく行動は無くて見やすい。主人公が割と真っ直ぐで潔いのが見やすい理由かも。「おっぱいの代償として腕一本くらいっ」っていうのは潔さなのかどうか分からんけど。男女2人で一つ屋根のしたなんだから、もう少し直接的な描写があってもええんやで(まぁ、幽霊だけど)。現時点ではどういう筋立てになるのか分からないので「展開次第」としかいいようがないけど、良い方向に転がっていけばいいなぁ。 中の人は、なんと田辺留依が早くも2本目の主演。流石に初見で聞いてもまだ認識は出来なかったのだが、違和感が一切無く溶け込んでいたので、やっぱりこの子は割と上手いんだろうと思う。主人公は安定の小野Uであるが、まぁ、彼も器用だよね。「ハマトラ」の時みたいにヌルッとした変態っぽいのも面白いけど、やっぱりこういう分かりやすいキャラの方がしっくり来るかな。その他、回りを固めるのが阿澄・花澤・内山・伊藤かな恵と、相変わらずのラインナップ。なにも心配はいらない。 ○「エスカ&ロジーのアトリエ」 5 このタイトルは本当に大丈夫か、と思ってしまう病気の人。日本語だと「&」って「と」って読む場合もあると思うんですがねぇ……なんでこんな名前にしたし。 なんて酷い茶々入れはさておき、あのアトリエシリーズがついにアニメ化されたという。まぁ「あの」って言ってる割にはあんまり知らないんだけども。アトリエシリーズをやったことがないわけじゃないんだけど、まだゲームをやっていた時期との関係で、マリー→エリーで終了したんだよね。PS1やで。「あれからコンスタントにアトリエシリーズって発売されてるよなぁ。一体どれくらい出てるんかいのう」と思っていたら、アニメオープニングで堂々と「A15」と表記され、それが通し番号だと知って度肝を抜かれた。15本ってすげぇな。ドラクエなんかよりよっぽど出してるやないか(テイルズには負けるか?)。 そんなわけで、何となく雰囲気は知ってるけど多分10年以上ぶりに見るアトリエ感。そうね、こんな感じだったかもしれないわ。シリーズによって雰囲気は変わるのだろうけど、RPGといっても特に殺伐とするわけでなく、おつかいにコレクションを交えながら、少しずつ作れるもののバリエーションを増やしていく楽しさっていうのは何となく思い出せる。私の愛するボードゲームの概念とほぼ同じよね、拡大再生産のワーカープレイスメントだから。1話目は、エスカが錬金釜をつかって最初に作ったのがりんごのタルトだったのでほっこりしたが、その次に作ったのはまさかの「風車のシャフト」である。……やっぱ錬金術すげぇ。そりゃロジーさんも驚くわ。どこの家の錬金術マニュアルに「風車のシャフトの作り方」とか書いてあるんでしょうね。 世界観はフリーダムではあるものの、牧歌的でゆるゆる流れる「適度な新鮮さ」は割といい感じ。製作はここのところのりにのってるStudio五組で、監督はなんと岩崎良明。岩崎さんは割と好きな監督なのだが、最近あんまり仕事見てなかったよな……と思って確認したら「ミス・モノクローム」って書いてあった。知らんがな。まぁでも、この牧歌的でゆるゆると女の子の生活を描くタイプは割と岩崎さんの得意とするジャンルじゃないでしょうか。1話目からエスカが割と真っ直ぐに愛嬌がある。特に目を見張るほどの萌えキャラってわけでもないんだろうけど、「人に好かれるキャラ」という立ち位置の真っ直ぐ少女でよろしい。出来ればこのまま彼女が何くれとなく村の雑用を任されて色々と試行錯誤しながら錬成している様をのんびり見ていたい。元々のゲームもそういう目的やろ。私の知っているアトリエシリーズと違うのはダブル主人公で野郎がいるというところだが……まぁ、別に嫌味はないよね。最初に「都会ではこんなの見たことねぇよ!」って言い放った時には「お? やな奴か? 田舎馬鹿にすんなよ?」と思ったが、別にそんなヤな奴じゃなかった。まぁ、主人公だから当たり前か。あんまりくっついたの離れたのっていう目線でこの2人を見守りたくはないんだけどねー、出来れば男女の友情でお願いします。 そんなこんなで割と可愛らしいエスカであるが、まぁ、中の人頑張ってる。泣く子も黙るそんせんなしころもさんであるが、やっぱりお仕事してると美少女になるんだ。不思議だよなぁ……この人どこから出てきてるんだろうなぁ……ついに初主演まで掴んでしまったか……ついでにOPまで歌っており、こちらも随分達者で舌を巻く。りえしょん旋風は留まることをしらないけど、誰か止めてくれても良い、適度なとこで。 ○「シドニアの騎士」 4 SF。ぼちぼちロボものも増えてきたな。これは一目で「あ、ロボに力入れたいんだな」って分かる作品なので、何が出てくるか想像出来ない「キャプテンアース」なんかよりは見るのは楽そうである。 漫画原作のようだが原作未読。フルCGで描かれる世界は非常に自己主張が強く、かなり好みが分かれそうなアニメになっている。個人的には、あまり得手ではない。フルCGアニメというとつい最近は「アルペジオ」があったわけだが、サンジゲンの手によるアルペジオがかなり挑戦的で、まだまだ荒削りながらも「今後のアニメはこういう方向にも進んでいくのかもしれない」と思わせるものになっていたのだが、こちらのCGは、最新鋭は最新鋭なのかもしれないが、どこか懐かしさすら感じさせるいわゆる「CG」のイメージが強い。ディティールまで凝って作られているので「手抜き感」は一切無いし、ロボット戦闘パートなどは確かに電光石火で動くので頑張っているのは分かるのだが、逆に生気が無くなってしまった能面のようなキャラクターデザイン、そして重みが感じられない浮遊感を伴う人間のモーションなどは、なんだか初期の「堅い」CGそのままの印象。良く見れば本当に細かい動きまで意識的に作っているのだからアルペジオ以上の部分もあるのだろうが、このCGはあまり「みたいアニメ」の理想像になっていない気がする。 まぁ、アルペジオだって最初は「浮いてるなぁ」と思っていたから、そのうち慣れていくものなのかもしれないし、この無機質な感じこそが本作の狙った効果であるという気もするのだが……ニーズあるかなぁ。同じ無機質なモーションってんなら、俺は別に「てさ部」くらいでもいい気がするしなぁ。多分、求めてる方向性が違うんだろうね。いや、今後ガンガン戦うようになったら、このデザインの良さも見えてくるのかもしれません。漫画の中身自体はスタンダードながらもそれなりに見やすいものだったので、しばらくは絵に慣れたり慣れなかったりしながらお付き合いしていくしかないだろう。 そういや、なんで「てさ部」なんかが比較対象として出てきたかっていうと、当然モブ子がいたからだよね。すげぇナチュラルにモブ子とモブ江とモブ美がしゃべってるよね。もちろんあれも手抜きとかじゃなくてそういう世界設定なんだろうけど。クローンなのか、一般兵卒みたいな量産型亜人なのか。まー、メインキャラがアンドロギュヌれる世界なんだから何があっても不思議じゃないわな。こういう「普通じゃない設定」がしれっと出てくるあたりは面白そうだと思えるポイントよね。ふたなり本が捗る……か? この絵で? 中の人は逢坂君、ぺ、それにふたなりに豊崎という刺激的なキャスティング。さらにこれにモブ子役を必死のキタエリが担当する。上田麗奈も大変そうだったけど、まぁ、キタエリならやれるやろ(適当)。そして、長官っぽいおねーさまが素敵よね。また巨乳だったわね。おめん被ってるからとんでもない素顔なのかと思ったら、普通のおねーさまでしたよ。まぁ、この世界のデザインだと美人かどうかはよく分からんが。あ、あと相変わらずangelaが荒ぶっている。もう、やりたい放題やな。 ○「ご注文はうさぎですか?」 4 清川元夢を全力で無駄遣いする方向性のアニメ。流石にここまでの萌えキャラは、彼の長い長い役者人生の中でもなかなか無いのではなかろうか。 あれから2年くらい後の世界を描いた「きんモザ」の続編、って書いたら世界中で5,6人くらいは信じそうなアニメ。キャラデザが本当に本当にそのまんまみたいな形で作られており、原作者が同じなのか、それともアニメスタッフに共通の人がいるのかと思ったのだが、特にそんなこともないという。結局「掲載誌が同じ」というだけでここまで雰囲気が似るということなのだね。恐ろしいことである。テーマは一応「喫茶店日常4コマ」なのだろうか。その割には清川ウサギがいたり、何か不穏な空気が流れているのも気になるところ。まー、この雰囲気、この流れで最終回に怒濤の展開が待っているような流れは期待しないけどさ。 製作は「そにアニ」から続きでWHITE FOX。そして監督はその「そにアニ」にも関わった事がある人のようだが、名前は初見。とりあえず1話目は「なるほど可愛く出来ているね」というきららアニメには至極真っ当な評価のみが出てくるのだが、あまり強い押し出しはない、というのが正直な感想。きんモザは1話目がピーク的な劇的海外エピソードでぐいっとドラマに引き込んでくれたし(まぁ、ある意味詐欺ではあったのだが)、その他のきららアニメでも1話目ではある程度特徴となる設定、世界観を見せてくれるものなのだが、このアニメはそれが無くて、ただぼんやりと導入がながされた。これから先に作品が目指していく方向性を考えれば間違っていないし、良い導入になっているのかもしれないが、「ならでは」が見えてこないので誘致要因は少ないのが気になる。「毎週これが見られる」ことに安寧を求めるのか、刺激不足を愚痴るのか。まー、過去の経験からしたらするめのように味が出て、最終回では別れるのが辛くなってる可能性も高いのだけどね。どうとでもなるな、ここから。 中の人的には、相変わらずの佐倉さんの相手を務めるのは「恋愛ラボ」以来の登場となる水瀬いのり。そこにあややこと種ちゃんが絡む形。……アリスとカレンはまだかいのぅ。相変わらず若いキャストが和気藹々とする現場なんだろうなぁ、とは思うが、考えてみりゃこの現場に速水奨と清川元夢がぽつんと入っている形なんだよな……すげぇ雰囲気になりそう。 ○「彼女がフラグをおられたら」 5 潔いまでにラノベラノベしいラノベ。まぁ、タイトルからしてそうですしね。 1話目を見てもまだ感想がまとまりきってないんだが、とりあえずファーストインプレッションではキャラデザに違和感。基本、ちっこくてまるっとしてるんだけど、なんだか一昔前の少女漫画みたいな見た目で、これが動くとなんかもっさりしてる。「こりゃ萌えねぇな」と思ってみていたのだが、メインヒロインに木戸ちゃん、1話でかっ飛ばしたお嬢にかやのんで声はかなり打撃力がある。あげくエンディングまでいくと、歌唱に参加しているのが木戸・茅野・阿澄・花澤・日笠・(あと諏訪彩花)と並んでいて、確実に殺しに来ている。「やべぇ」と思って思わず公式ページを見に行くと、問答無用でエンディングテーマの実写PVが流れはじめ、コスプレ制服をまとった女の子が並んでいるところから始まるので、「おっ、第2のRO-KYU-BUか?」と思って見入ると、なんとコスプレしてるのが全員屈強な外国人女性というサプライズ。なんかもう、すげぇ迫力。踊り狂う顔立ちの濃い外国人軍団には黒人女性まで混じっており、素敵な笑顔でしゃきしゃき動くインパクトが絶大。正直点数低くしようと思ってたんだけど、このPVの迫力だけで点数あげた。責任者出てこい。あの子らもよぅこんな仕事受けたな。歌ってる声は普段から聞き慣れてる声だからそのギャップで余計笑える。多分、ポジション的には黒人さんのとこに日笠が入るんだろうなー。 とまぁ、アニメの中身と全然関係無いところで盛り上がってしまった作品。いっぺんポジティブ(?)な印象を抱いてしまうと中身の違和感なんて気にならなくなるし、シナリオについても「もうこれでいいか」って気になってくる。「フラグ」をテーマにした学園もの、っていうジャンルなら既に「マジェプリ」がやってしまっているが(??)、まぁ、この作品の場合はフラグ云々は口実だろうさ。妙なセッティングの主人公を用意して、最終的に女の子といちゃいちゃさせるだけだろうし。うん、「脳コメ」と同じだな。多分あそこまで破天荒な内容にもならないだろうけど、女の子が集まってきてからが本番だろう。正直、1話のかやのんだけでも充分な破壊力があったし。 それにしても、こういうラノベ的お約束の描写って、最近はもう何の説明も必要無いのな。異国の王女様が日本の高校で変な言葉遣いの日常生活を送ってることとか、その彼女のクラスは何故か前から2列目に謎の空いてる机があることとか。まぁ、最後列窓側じゃないだけでも新鮮な席な気もするけど。確かもこっちの席があの辺。 ○「ブレイクブレイド」 5 ちょっと特殊な立ち位置の作品。劇場から下ってきた作品ってのも割と最近多くて、有名なところでは「ヤマト」と「空の境界」があった。「空の境界」については特に感想を書くでもなく放置していたのは、正直言って中身がよく分からんかったからなのだが、この作品は分かりやすかったし、あまり劇場作品の特殊性は感じなかったので、普通の地上波アニメとして処理してもいいのかもしれない。 劇場版公開が2010年から、ということで4年前の作品ということになるが、流石に劇場で見せていたものなので今放送しても特別見劣りすることは無い(まぁ、この4年でそこまでアニメ技術が大きく変わったわけでもないし)。ただ、「ヤマト」の時のように「うわー、劇場版だからスゲー」と言うほどのパワーを感じるわけでもない。主人公機出撃時の水晶のような煌めき(あれが石英なんだろうか)なんかはかなり手が込んでいて見目麗しかったが、それ以外のパートはそこまで大きな動きがあるわけでなし、割と普通のアニメだった。まぁ、このくらいの方が逆に肩肘はらないで見られるから良いのかもしれないけども。導入は分かりやすかったから、次回以降に見るのにも不自由はない。まぁ、ありきたりといえばそれまでなのだが、やたら鈍重であまり派手さが無いロボ戦闘なんかは、確実に作り手側の意志のあるものだと分かるので、今後も注目してみていけるのではなかろうか。 まぁ、一回は終了してるはずの作品なので、そのくらい。 ○「蟲師 続章」 5 何とも何とも懐かしい、「ソウルイーター」が5年前の作品なら、こちらは約10年前の作品。2005〜2006年当時というと、アニメ製作事業が隆盛を極め、製作本数が最大値となったアニメバブルのあたり。そんな中でポロッと出てきたこの作品は、粗製濫造の作品群の中でもきらりと光る存在感を放っていたものである。当時よくわからんかったから特に録画もせずに見ていたために後になって後悔したことが、私の現在の偏狂的なまでの「録画保存主義」を産みだしたと言っても過言ではない。 そんな10年越しの作品。つい最近特別編が放送されていたようなのだが、そちらはうっかりチェック出来ていなかったので本当に久しぶり。制作スタッフもほとんど変わっていないし、スタジオもART LANDである。ぶっちゃけART LANDってあんまり印象の無いスタジオで、この当時も「僕等がいた」なんかを同時に手がけていた記憶はあったのだが、その後どんな作品に関わっていたのかも定かじゃない。そのせいで私の中では「蟲師専門スタジオ」みたいな印象になってたりする。監督は「惡の華」でやりたいことをやり尽くした感があった長濱さんなわけだが、こちらの作品での采配は忘れずに旧作通りに手堅いものになっている。あの当時感動した幻想的な風景、必要以上に押しつけず、ただ「そこにあるもの」として蟲を描き、そこに暮らす人々の生活を彫り込んでいく原作通りの作品作りは、アニメ視聴の忙しない現代においては一際ありがたい清涼剤である。こういう作品が世に出ることが出来るっていうだけでも、まだアニメ業界にも多様性は維持されているということだね。 正直言うと、10年前と同じコンセプトで同じクオリティということになると、当時は感心したわけだが、日進月歩の世の中ではそこまで目を引くものではなくなっているのも事実。ただ、こういうものって新しさを求めるよりも、そこにある不変性を求めて見ているものなので、余計なことはせずに、当時の志のままで忠実にやってくれることが一番望ましい。今期は水曜日がスポッと抜けたようなアニメ空白曜日になっているので、そこにこの作品が入ってくるのは実に良い配分なのだ。まぁ、その分木曜日がパンクしそうなんだけどな……。 ○「ノーゲーム・ノーライフ」 5 このタイトルって、どう考えても略称は「ノゲイラ」だよね。いや、実際どうなのかは知らんけども。 ゲームが全てというゲーム脳な世界を描いたラノベ。多分作者はJOJOのダービー戦とかを見て「ゲームで恰好よく勝つお話」を作りたくなったんだろう(すげぇ勝手な決めつけ)。もちろんカイジしかりLIAR GAMEしかり、オリジナルゲームで戦っていく物語ってのは独特な面白さがあるものだが、さて、このラノベにそういった要素をどれくらい期待したものだろうか。脚本面についてはさっぱり分からないので、「まぁ、良い物が出てくるといいね」とお願いするしかない。少なくとも1話の時点ではチェスに勝った理由とかポーカーの具体的なアクションとかは一切描かれていないので、主人公兄妹のどの辺が「すげぇ」のかはよく分かっていない。そもそも格ゲーで勝てる人間がチェスでもポーカーでも強いっていうのがよく分からんのだが、単なる「天才」っていう設定なんだろうか。まぁ、ラノベ世界の無敵設定は良くあることだからね……単に「強いから強い」はフィジカル面ならばそれでいいのだが、ことがゲームになって「賢さ」が問われると具体的な描写をしなきゃいけないのでものすごくシナリオ生成が大変である。いや、承太郎みたいな勝ち方を続けるんだったら別にいいんだけどさ。流石にそれだけで話が盛り上がるとは思えないしなぁ。何が不安かっていうと、1話目の時点でシナリオ展開が怪しかったから。いや、別にゲーム世界に飛び込むのはいいんだけどさ、どう考えても「略奪や殺傷が出来ない世界」が構築されてるのにそこに「盗賊」がいるのはおかしいじゃない。存在意義が無いんだから。そういうところで「世界をイメージする」という部分がなんか不安。 とはいえ、1話の印象は決して悪くない。監督は「さくら荘」のいしづかあつこ。「さくら荘」のあの妙な色彩感覚はスタジオや原作によるものだと思っていたのだが、どうやらこの監督のオリジナリティらしい。今作も微妙におかしなカラーリングになっているわけだが、さくら荘と違って「異界」を描くものなので、これは違和感がプラスになっている事例。元々「ゲーム」というどこまでもロジカルで無機質なものと、「人心」というファジーで有機的なものを結びつけるキャラ設定(空と白)になっているし、その中間を占める「なんだか分からない世界」は「なんだか分からない見え方」の方が面白い。あと、妹ちゃんが可愛い(重要)。最近のラノベ妹業界なんて「ツンデレだから兄貴を罵る」パターンと、「兄好きだからベタベタしてくるけど兄の方が朴念仁なので避ける」パターンしかないが、今作の兄妹は相思相愛でベタベタだ。これは、いいものだ。妹ちゃんの声もいいしな。この世界も声がいいな。日笠の役が普段とちょっと違ってるのも新鮮。 あとはここから「知略」の方を押し出してくるのか、あくまでもゲームは雰囲気を出すだけのものであって、そこでの主義信条の戦いになっていくのか、というところが勝負の分かれ目か。後者の場合は最終的に「問題児が異世界から来た」だけになってしまうので、出来ることなら「ゲーム」要素に突っ込んで欲しいところだが、「知略」で面白いものを書くのは至難の技。さぁ、どうなる。 |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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