最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「GOSICK」 5
OK、今期も無事に悠木碧成分を補充するあてが出来た。しかも、実に濃厚な。週に一度のあおちゃんアワーがあると分かったんだから、もうそれだけでいいじゃない。 というのは流石に嘘で、こちらはボンズ製作で監督は「HEROMAN」の難波日登志。キャラクター原案が武田日向ということもあり、例えばオープニングを見ただけでも、そのきれいな画面にうっとりする。ボンズは本当に世界構築のレベルが高く、まるでジブリ作品かと見紛うような丁寧かつ親しみの持てる背景などで息づく世界を描いてくれる。特にこの作品の場合は戦後の(仮想)ヨーロッパという珍しい舞台設定を設けており、独特の世界観はリアルとファンタジーの絶妙な境を縫っている。それが美麗なアニメーションで見られるなら、もう充分であろう。 で、お話の方であるが、原作桜庭一樹っていう時点で気付くべきだったのかもしれないが、なんとミステリであった。まさかここまで露骨に「推理っぽいこと」をしてくるとは思わなかったので、1話でいきなりアームチェアディテクティブされたのはちょっと面食らった。与えられた謎自体はコテコテの密室であるし、これをちょいと生意気な幼女(しかもあおちゃんボイス)が颯爽と解決してくれるというなら、評価は爆上げだ。なんて素敵なゴシック様式。 ただ、残念なことに推理の方は「メインなのに添え物」という実に微妙なレベルの扱い。ヴィクトリカはさも当然のように謎を解決してみせたわけだが、どこをどう考えても与えられた情報からその推理は出てきやしないだろう。「被害者は殺害時になんで声を出さなかったの?」「犯人は何故鍵穴を撃つことが正当化出来たの?(そもそも鍵が閉まったドアって、鍵穴を打ち抜いて開くの?)」など、どう考えても分からないことだらけ。確かに密室トリックとして(成功するなら)なかなか面白いネタだとは思うのだが、セッティングがあまりに適当すぎて、全くトリックの面白さは感じられないのである。あくまで「ヴィクトリカの天才設定を何となく示したいんだろうなぁ」ぐらいの雰囲気ツールになってしまっている。 他にも「殺害の動機は一発目に撃ったものを見れば分かるわ」と得意げに語っていたヴィクトリカが、後になって警察から「箱の云々」の話を聞いてさも意外そうにしていた意味も分からない。これは推理云々の話でなしに、単純にシナリオの齟齬である。それとも「知恵の泉」とやらの機能が何か限定された情報しかもたらさないレベルのものなのか……うーむ、なまじ理屈っぽく語る部分がある作品なだけに、細かい設定が気になってしまうのは難点である。 ま、この作品はそのくらいのさじ加減で、というなら別に文句を言うような部分でもないのだろうが、せっかくヴィクトリカが可愛いんだから、話の中身も真剣に楽しめるレベルを期待したくなるのが人情というもの。なんとか盛り上げてほしいものである。いやぁ、それにしても素敵だわ。退屈そうにごろごろするヴィクトリカとか、荷物の多さを指摘されてふくれるヴィクトリカとか、全部可愛い。特に声とかが可愛い。幼女成分と淑女成分が同時に楽しめるお得感はたまりませんね。 そして他のキャストでは、主人公一弥役のキャストが初見なのが気になる。江口拓也という名前だが、少なくとも1話目を見る限りでは本当にそつなくこなしていた。閉塞感の強い男性声優業界には貴重な「新しい名前」である。他にも鹿野優以の名前を久し振りに見たとか、根谷さんの声が聞こえてきたとか、絶妙に渋いセールスポイントが光るキャスティング。さぁ、来週以降もあおちゃんの声を聞くのだ。 PR
○「これはゾンビですか?」 5
なんだか珍しいけど、今期は2本連続でディーン製作のラノベ原作アニメである。最近はディーンっていうとなんちゃってホラー風味か腐女子向けなイメージがあったので、こうして普通にラノベ枠を確保してくるとちょっと新鮮。 さておき、何とも妙ちきりんなタイトルから分かる通りにちょっと捻くれたラノベ原作。最初はちょっとシリアスだと思わせておきながら、お約束となる「車に轢かれそうな動物を助ける」というシーンをきっかけに一気にギャグへと転がす。そのまま魔法少女ものなどのパロディ要素を詰め込んで、一気に最後まで押し切った。ギャグ作品としてのテンポは割とよくて、「まぁ、これくらいのネタ回しなら原作もそこそこ売れてるんだろうな」と思える。アニメとしても画に不備はないので、導入は悪くないレベルになっているのではなかろうか。 ただ、気になる点が2点ほど。1つは、メインヒロイン(?)の魔法少女の方はいいとして、もう1人のネクロマンサー少女の存在がさっぱり分からないところ。例によって1話から詰め込み過ぎるよりはやんわりと流された方が個人的にはありがたいと思ってはいるが、それでも「ヒロインと主人公」という関係性はこの手のアニメを見る際には重要な基準点となるもので、この作品のように、「落ちもの系魔法少女? いや、それとも居候の無口キャラの方がメイン?」と視点が散ってしまうと印象がぼけてしまう。原作がどういう構成になっているかは知らないが、全ての起点となる「主人公がゾンビになったくだり」については、もう少し詳しく説明してもらえなかったものだろうか。 「訳の分からない状態で一気に押し切る」というテイストのギャグだとして、「不条理に不条理を重ねる」という方策も分からないではないが、そうすると、中途半端に理性的な部分が残っているのが気にかかる。主人公はありきたりな「ちょっとモノローグがくどい平凡な学生」なので、非日常へのジャンプアップが自然に出来ないのだ。最後に女装姿の主人公が校舎から墜落してきたところを生徒がよってたかって写メるシーンがあるのだが、普通に考えたら、あのシーンでは回りの生徒は墜落してきた主人公が無事であることに驚いたり、心配したりする必要がある。それをしなかった(それどころか親友は単に気持ち悪そうにしていただけ)ということは、あの世界は「死ぬ」「傷つく」という要素が我々の知っている現実世界とは異なる認識の下で成り立っているという解釈でいいのだろうか。どこまでが世界設定で、どこまでがギャグなのか、そこの線引きが出来ないと、不条理系ギャグは受け入れがたい。 そしてもう1つの気がかりは、いかにも安易なラノベ設定がそのまま垂れ流しになっている点。前述の主人公のキャラクターなんかはそうだろうし、「ゾンビだから死なないよ」なんて単純な設定も気がかりと言えば気がかり。車に轢かれても死なないのと、チェーンソーで真っ二つにされて死なないのはレベルが違うだろうに。失われた血液なんかはどうやって補充したんだろう。全て魔法(ネクロマンシー)の力で説明をつければいいのか? それとも、ギャグだから、というので全部流せばいいのか? そこが分からない。他にも「ゾンビだから身体のことを気にせずに100%以上の力を発揮出来る」なんてとってつけたような設定も邪魔だ。仮にそれが事実だったとしたら、身体を保護する目的で備わっている人間の「痛覚」が失われていなければならない。それなのに主人公は切られたり殴られたりすると痛がるのである。痛みを感じる時点で、リミッターは全くはずれていない。そのへんの設定について、作者はちゃんと考えているのだろうか。 とまぁ、重箱の隅を突いていちゃもんをつけてはみたが、結局「いや、ギャグなんで」と言われればそれで終いである。ただ、1話ではそのあたりの指針がはっきりしなかったので、初見の視聴者としてはもやもやしてしまったと、そういうことです。2話目以降に何も考えずに見られる「そらのおとしもの」クラスの馬鹿作品になれば、それはそれでいいかと。 キャストの話になると、一番面白かったのは妄想の中だけにわざわざ名前入りで登場した三石琴乃だったような気もするが、その他オープニング歌唱をそつなくこなしている野水伊織の躍進も期待が持てる。どうやらプロダクションエースの一押しは美名ではなくてこっちのようだね。そして、何故か嬉しかったのは「最も有名なファン代表」でお馴染みの間島淳司の久し振りの主演。なんか、落ち着く。
○「君に届け 2ND SEASON」 5
惜しまれながら終わった1期から半年、2期が帰ってきましたよ。今回一番嬉しいのは、関東組とのタイムラグがほとんど無いってことです。読売テレビの鬼畜時間差攻撃には本当に泣かされてきたからなぁ……「ドラゴンクライシス」なんて関西の方が早いらしいぜ。やるじゃん読売。 で、今回だが、「あれだけ幸せそうなハッピーエンドで幕を引いたのに、まだアニメを作れるくらい続きがあるんだなぁ」と興味深く見た……のだが、いきなり総集編だった罠。一応くるみ視点で再構築された物語になっていたので色々と新鮮ではあったのだが、やっぱり映像素材自体は1期のまとめなので、ちょいと肩すかしですわ。ま、少しブランクがあったから、あの独特のぽわぽわした空気感を取り戻すのには良いリハビリだったかもしれません。普通の作品なら「総集編とかどないやねーん!」とちゃぶ台をひっくり返してもおかしくないのに、この作品だと改めて30分見られてしまうのだから大したものである。 改めて見ると、やっぱり風早の異常な爽やか青年ぶりは鼻につくのだが、それをフォローしてあまりあるくらいに回りの女の子が愛らしい。爽子の愛らしさはいうまでもないが、こうしてちゃんと1本のシナリオで描き上げてもらうと、くるみも充分可愛らしいではないか。あれだけ爽子に嫌なことをやっていたヒロインだったのに、終わってみれば彼女にも幸せになってほしいと思えるだけの下地があるのだ。良い話である。 また、何とも邪道な見方ではあるが、これを見ているとどうしても「能登麻美子に嫉妬する平野綾」みたいな像が見えてくるようで笑ってしまう。最近何かとお騒がせの平野綾だが、落ち着いて聞けば役者としてはまっとうな仕事が出来る若手なのである。能登麻美子のような生まれながらの魔性ボイスこそ無いが、下地がしっかりしているし、きちんと声優道を歩めばそれなりの結果が伴うだけの人材なはずなのだが……本人の意志がなぁ。声オタは一にも二にも声優至上主義なので、他の業務に色気を出し始めるとそれだけで毛嫌いし始めるので注意が必要だ(少なくとも私はね)。まとめると、「能登可愛いよ能登」。
○「ドラゴンクライシス!」 6
特に話題になってもいないようだし、毎度お馴染みラノベ枠なので、あんまり気にしなくていい作品なんだろうなぁ、と思っての視聴。新番組なんだから予断をもって見ちゃいけないとは思いつつも、やっぱりある程度期待値で比重を変えていかないと身が保たないですからね。 だがしかし、駄菓子菓子。おや、案外悪くない。冒頭、堀江由衣の(相変わらずあんまり上手くないけど)ちょっと癖のある面白いオープニングによって幕を開けた作品は、非常に丁寧で細やかな動画の配慮が目につく、妙な説得力を持つものだった。製作はディーンで、確かにちょっと淡い目の色彩なんかは昨今のディーンらしいといえるのだが、一目で人手がかかっていることが分かる何気ない動画は、ラノベ原作、落ちもの少女、学園系などという飽き飽きしたテンプレ作品の導入にもさりげない彩りを加えてくれる。監督の名前は「H2O」でしか見たことがないのでそこまで期待してなかったのだが、大仰に振りかぶらず、あくまで平坦なコンテの中で動画の質の高さを見せる演出方針は悪くない出来だと思えた。巨乳ねーちゃんの溌剌としながらもだらしない所作や、とにかく元気いっぱいで飛び回るローズの屈託のない動きなどが、ありきたりなキャラクター設定の中にもプラスアルファの魅力を付け加えているのだ。デフォルトであんまり期待がなかっただけに、こういう地味なプレゼンは嬉しい誤算です。 お話の内容はというと、実にまっとうな(?)ラノベ展開。1話目から訳の分からない専門用語が飛び交い、平気で魔法をぶっ放したり「ドラゴンの娘」が登場する舞台背景に一切説明が無いのは不親切な気もするが、1話目でギチギチに説明を詰め込まれても何も面白くない。どちらかというと、とにかく用語はしゃべるだけしゃべっておいて、その後でさりげなくフォローしてくれる方が見る方としては助かる。今作の場合、例えば台詞の中で「ソサイエティ」という言葉が出てくるが、おねーちゃんが見せてくれた書面の中に「遺物保護教会」という文字が追加で書かれていることで、その「ソサイエティ」が何となくどんな組織なのかが想像出来るという寸法だ。単純な工夫ではあるが、こういう配慮がちゃんと出来るというのは今後の展開にも期待できるというものである。 ま、こういう動画の質で期待した作品っていうのは、1話が通り過ぎるとすぐに質が並のレベルまで戻ったりするし、内容が内容なので、今後の視聴を続けていくうちにあっさりトーンダウンしてしまう可能性もあるのだが、あとはキャラクターの魅力、そしてキャストの魅力で引っ張ってもらうしかない。1話はメインヒロインよりも巨乳ねーちゃんの活躍が際立っていただろうか。ゆかなボイスの天然エロスに加え、巨乳キャラだけどあまり阿漕にならずに「自然な揺れ」でもって存在をアピール。うむ、やっぱり阿漕である。 そして今期の釘キャラは、安心の金髪幼女ですか。あの声でリュージリュージ叫ばれると、どう考えても逢坂さんちの虎娘のイメージしかないんですが、キャラとしてはりぜるとかナギの方が近いか。能力は炎髪灼眼ですけど。釘キャラワールドはどこまで行っても堂々巡り。 ちなみに、一番笑えたのは間に挟まったオープニングのCMの、堀江由衣のあまりに適当な殺陣シーンです。いくらPVだからって、もうちょっと真面目にやれよ。いや、笑えたけど。
○「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」 6
あー、もうタイトルが長い! 略称で色々と揉めてた流れもある気がするけど、やっぱり「俺妹」に合わせて「兄好」がベターなの? でももう「おちんこ」のインパクトが強すぎるからそっちで呼ぶしかないけどね! 「おまもりひまり」の時に「うわぁ、まさか的良みらんの漫画がアニメになる日がくるとはなぁ……」とか思ってたけど、今度はまさかの草野紅壱である。時代は流れるものだ。この調子で阿吽作家が一般に出てきているとなると……やっぱり師走の翁とかDISTANCEとかですか? 高岡基文とかは普通にありそうだから却下な。しかし……どう考えてもアニメ向きのイラストレーションじゃねぇよ。……そう思っていた時期が私にもありました。 なんだろうこれ、時節柄完全に「俺妹」とコンセプトが被ってるし、絵があの調子じゃどう考えても粗製濫造アニメの仲間入りだと思っていたのに、1話目のテンションはかなり高い。7割方キタエリの手柄な気もするのだが、あのキャラクターデザインの気持ち悪さが気になったのは冒頭のほんの一瞬だけで、その後はコロコロ変わる主人公奈緒の表情なんかが面白くて、キャラクターのスタイルなんかは全然気にならなくなった。むしろ阿漕なパンチラとかが全然エロくないおかげで(だって奇形なんだもん)、エロとか余計な要素に気を取られずに単なる馬鹿ギャグとして楽しめるのはありがたいくらいである。全力で変態の妹と、それを受けて全力で変態の兄というカップリングは、あまりの潔さにベタだとか阿漕だとかいう文句も無いわ。1話目からなんの前振りもなく全力投球できるなんて、素敵やん。 どうしても比較して見てしまうのは「俺妹」なわけだが、個人的には「俺妹は絵が綺麗だったけどこの作品は顔が変」という要素を鑑みても、こっちの方が導入は圧倒的に好印象。おそらくシンプルに妹の心情を出しているおかげで見やすい、っていうのが最大の違いだと思うのだが、「俺妹」の場合、桐乃は(設定上)ツンデレだったせいで心情を「考えて」やらなきゃならないし、京介はどこまで行っても常識人。その中でラブコメやらなにやらを演じられても、なかなか入っていきにくい。結局、どこまで行っても「兄妹の恋愛」なんてものはフィクションであって、感情移入なんて無理な話なのである。翻ってこの「おちんこ」の場合、「妹の兄好き」はもう完全にネタ。ここまでネタとして扱ってもらえれば、「もういいや」ってなものである。余計なしがらみもなくなるし、理屈抜きでギャグとして面白い。この差は、やっぱり小さくないのではなかろうか。 今作の監督は「刀語」の興奮もさめやらぬ元永慶太郎氏。あんまりZEXCSでの仕事のイメージはないし、こういうハイテンションなギャグものでどれだけ見せてくれるのかも全くの未知数。掴みとしての1話はかなり良い感じなので、いつもの通りにに期待させていただきたい。 そして、なんと言っても1話を支えたのは中の人だろう。誰がどう見ても(聞いても)喜多村英梨の独壇場である。その絶対的な実力の割に、何故か「これこそ」という主演役に恵まれず「永遠の助演女優」としての立場を固めつつあるキタエリだが、ここで久し振りのメインヒロイン。そういや思い返せばこれの前にメインヒロインをやったのって「こどものじかん」な気がする。よっぽどコミックハイ原作に縁が深いようだ。キタエリの素晴らしいところは、奈緒の持つ変態性癖に全く違和感がないところ。オタクじみた早口しゃべりは中の人もたまに披露する「そのまんま」の口調なので、役を聞いていても「あれ? キタエリの性癖って兄萌えでいいんだっけ?」と訳の分からない錯覚まで出てくる。キモい役をナチュラルに出来るミラクルボイスである。 そして、私が無視できないのはなんと言っても高梨家のお母さん。今期は色んなところで「母親役」を披露してくれております大原・人妻・さやか様。こんなに安心して母親な声なんて、某17歳や伊藤美紀さん以来じゃないですか。家族会議で自分のエロ本の嗜好について駄目出しとかされてみたいわ! 母がさぁや、血の繋がらない妹がキタエリ。やべぇ、アマガミの橘家、えむえむの砂戸家に続く、変わってやりたい家庭シリーズだ。
○「べるぜバブ」 3
早朝枠の珍しい時間帯に始まったジャンプ漫画アニメ。そして、毎週ジャンプで製作の具合を見て、イメージしていたのと大体同じくらいのものが出てきた。結局原作以下でも以上でもないので、とりたてて新鮮味が無いんだよな。ジャンプ原作の場合は「ぬらりひょんの孫」もそうだったけど、あんまり視聴のモチベーションがあがらないんさ(好きな作品ならもう少し頑張れるだろうけど、今のジャンプでアニメが見たいのはめだかぐらいだ)。 ちょっと気になったのは、監督が高本宣弘であるという部分だろうか。あんまりジャンプアニメとのかみ合わせが良さそうなイメージが無い。というか、そもそもこの人の演出はどこかピントがずれている気がするので入り込みにくい。1話目を見る限りではそこまでおかしな部分も見あたらなかったが、別段面白いというわけでもなく、やっぱりこの時間帯のアニメを継続視聴するのは無理そうだ、というのが結論。多分見続けても努力に見合うペイは無いだろう。そもそも、同じ時間枠の「夢色パティシエール」は割と好きだったのに視聴が継続できなかったんだから、この時間帯は本当にしんどいのである。 一応キャストの話。キャスト発表時から「沢城みゆきの無駄遣い」という言葉しか浮かんでこなかったのだが、実際に見てみるとベル坊って結構難しそうな役だ。単なる赤ん坊キャラよりも感情の遷移が複雑だし、結構色々と「語る」部分がある。その上で一言も意味のある台詞は発しちゃいけないわけで、しっかり演技プランが無いと破綻する危険性があるのだ。なるほど、これは案外重要なキャスティングだったのかもしれん(まぁ、VOMIC版も藤村歩だったわけで、何も問題無かったとは思うが)。あとは御前とこにやんとだいちゅうの掛け合いなんかは割と楽しい。このまま待ってれば國枝役が豊崎なのでもっと華やかになっていくはずなんだけど、考えてみたら國枝の登場ってしばらく先じゃないか。むー、無理して見なくてもいいかなぁ。あ、でも流れで久し振りに見たプリキュアが今週無茶苦茶面白かったのは収穫でした。今まで見てなくてず〜〜〜〜っと録画して積んでる分、消化しないと駄目だな。
○「みつどもえ増量中!」 4
ちょいと休憩をおいて帰ってきた、いわゆる「分割第2期」。最近のチャンピオンは「みつどもえ」→「イカ娘」→「みつどもえ」というよく分からない連投形式で繋いでいるのだが、この流れのままに4月からイカ娘が始まったりしないもんだろうかね。 で、1期はそれなりに楽しんで見られた作品だけに、この2期目の放送も楽しみにしてたんですが……違う、コレジャナイ。今年1番のコレジャナイ感。……そりゃま、ギャグアニメの2期一発目、何かひとネタかましてやろうという気持ちは分からなくもないが……まさに誰得。 噂によると、この2期「増量中」は全部で8話しかないという。あっという間に1クールが終わってしまう昨今でも8話ってのは流石に短すぎる気がするのに、その1話目がこれか。ファンが見たいのはあくまで丸井家三姉妹のドタバタやクラスメイトとの絡みだと思うのに、その期待を正面からはねのけて、これか。……あかんだろ。 ギャグとしては最低限のラインは守った内容ではあるんだ。正直あまりの誰得感に視聴中はクスリともしなかったのだが、日本特有の「戦隊物あるある」みたいなネタ回しとしては、ちゃんと馬鹿なことを本気でやっているのは分かるし、仕事を選ばずに本気でやっている遠藤正明にもお疲れ様と言いたくはなる。でもさ、そのネタはこの作品でやらなくてもいいんだよ。ガチレンジャーは既に1期で充分登場してたんだから、今更詳しくやらずとも世界観に与える影響は分かってるんだし。イカ娘の話の中で「能面ライダー」のテーマをやるのとは訳が違う。しかもそれがAパートだけとかじゃなくて1話まるまるだし……流石にこれはいらなかったんじゃないか? 一応評点に関してはシリーズ全体を見越してのものなのでそこまで下がらないけど、1話単体での感想としてはもうちょっと点数をさげたいくらいの肩すかし感。次回以降、貴重な話数を無駄遣いしないで頂きたい。作中でひとはが唸っていた「こんな風にしやがったのは誰だ」という恨み節が、日本各地で轟いていないことを祈る。
○「夢喰いメリー」 5
「俺妹」の後番組で製作J.C.STAFF、キャラクターデザインに藤井昌宏と、なかなかにラノベ臭のする作品なのだが、なんと意外にも原作がまんがタイム系列である。まんがタイムきららってこういう作品も載ってるんだ(フォワードだけど)。普段「キャラット」でひだまりとGA(とはるみねーしょん)しか立ち読みしないから全然知らなかった。 で、そんな漫画原作の作品だが、出だしのシナリオは至って普通。今期最初の空から落ちてくるヒロインとなったメリーさんはなかなか可愛らしいし、キャラクター造形なんかはいかにも現代漫画っぽい分かりやすいものになっている。主人公の持つ技能なんかはちょっと変わっているけど、非日常能力バトルものとしてはテンプレと言ってしまっていい1話目だろう。その上で作画状態などが悪くないことが確認出来れば、スタートしてはそれなりのものである。 で、それだけで終わってしまえばこの作品も「シャナ」とかと同じ「分かりやすくダラダラ見る枠」に認定できるのだが、監督が山内重保氏というのが厄介なところ。「キャシャーンsins」では存分にその癖のある画面作りを見せつけてくれた山内氏は、一筋縄ではいかない映像クリエイターである。こんなシンプルなアニメでも、そこかしこにこだわりの画面が現れている。 最も分かりやすいのは、やはり止め画を基調としてスピードを必要以上に落としたアクション作画の部分だろう。効果線を多めに残し、多少荒っぽいくらいのレベルで見せる作画の癖は、馬越氏とともに見せつけてくれた「キャシャーン」の時にも見られたもの。今回は線が細く角の多い藤井デザインなのでそこまで1枚絵で際立たせることはしないが、それでも一般的なアニメ動画に比べたら随分テンポは遅めに設定されているし、その分重みのある動画になっている。そうしたキャラ動画の「線の濃さ」を際立たせるためか背景美術には色をあまり乗せず、どこか空虚な感じすら出しているのも、どこか異質に見える原因だろうか。 「夢」というこの作品の根源的なテーマを見せるときに、この山内氏の作る世界の「見え」はなかなか面白い。ぼんやりとした世界全てにはあまりウェイトをおかず、あくまで夢の「視聴者」たるキャラクターの方に描写が片寄り、それが何とも言えない「不安定さ」みたいなものに繋がっている。夢世界をぼんやり書くだけならばそれでいいのだが、その「ぼんやり」が現実世界にまでのさばってきているのが、この作品の持つ「夢」と「現」の境界性をそのまま表しているように見えて、なんだか落ち着かないくらいの異質さが現れるのだ。今回は1話目ということで監督自らのコンテ演出であり、作画も藤井さんが手ずから行っているのでこの辺の雰囲気作りは徹底されていたが、次回以降にもこれが維持されるのかは気になるところ。コンテレベルでなくて作画レベルにも負担のかかる方向性なので、ちょっと維持するのは難しそうな気がするけどねー。 随分フラットな気持ちで見られたこの作品だが、フラットになったのはキャストの面々があまり見たことがない名前で埋められていたのもの理由の1つだろうか。メインヒロインメリー役、佐倉綾音という名前がまず初めて。見たところこれが事実上のデビュー作ということになるみたいだが、ちょっとたどたどしいところも含めて悪くない印象。キャラクターは割とテンプレ臭がする部類だが、ここからうまいこと名前を売り込むことが出来るだろうか。他にも、幼馴染み役の茅野愛衣。どこかで見た名前だと思ったらOVA「怪物王女」で紗和々をやってた人。学校の生徒役で出ていた高森奈津美という名前は「みつどもえ」のモブで数回見た名前だけど、今回はレギュラークラスみたい。このあたりの新鮮な名前の中から、何人が残ることになるかは楽しみである。で、そんな全員をなぎ倒さんばかりの存在感を発揮する中多譲治……もう、なんかジョージっていうだけで卑怯。
○「Wolverine –ウルヴァリン-」 3
アニマックスで放送を開始した「マーベルアニメ化プロジェクト第2弾」だそうな。「え? 第1弾はなんだったの?」と思ったら、昨クールにすっかり見逃していた「アイアンマン」だったらしい。うん、やっぱりこっち方面には心底興味が湧かない。 今回はたまたま新番組の開始に気が付いたので、一応の視聴。ウルヴァリンとかマーベルっていうと和月伸宏が大好きなイメージしかないくらいに無知なので、単に雰囲気ミュータントアニメとしてボーッと見るだけのあまりお利口じゃない視聴者。おかげで、ピンと来ないってレベルじゃないんですよ。そもそもこういう現代アニメの萌え絵的なものからかけ離れたキャラクターデザインっていうのは、一体誰得なのかと頭を捻らずにいられない。いや、勿論萌え作品ばっかじゃ駄目ってことは分かっているつもりだが、アニメ製作側もソフトを売っていかなきゃいけないわけで、はたしてこのアニメや「アイアンマン」がセールスに繋がっているのかどうかということが心配になるんですよ。アメコミファンとか、そういうコアな層が買いにいくのだろうか? でも、熱心なアメコミファンはわざわざマッドハウスが作った胡散臭いジャパニメーションには手を出さない気がするんだけどなぁ…… まぁ、お門違いの心配はさておき、内容の話だ。「ウルヴァリン」といえばかぎ爪がトレードマークのイカしたマッチョ親父のイメージなわけだが、今回のアニメ化ではかなり若々しい青年として描かれており、一見すると町のチンピラ風。そして、実際にやってることはチンピラ、というか極道。人間と違う部分は頻出するかぎ爪部分と超人的な再生能力くらいで、1話目でいきなりヤクザの組長の駆使する音速木刀相手に大苦戦している。うん、あんまり格好良くないな。しかも行動目的が「昔の女に未練があるせい」という何とも女々しい動機であり、アメコミの持つドカーンでズバーンな爽快感は感じられない。作画はマッドハウス品質で言うと並レベルだけど、目新しいものもなく、アメコミ意識というほどでもなく、日本の劇画調なのでどこか安っぽい。うーむ、やっぱりどういう層にアピールしたいのかが分からない。「ウェルカムトゥニューヨーク」の部分だけが2chのコピペを思い出してちょっと笑った。 小山力也主演、敵のボスに柴田秀勝、昔の女が折笠富美子というだけでVシネマみたいな臭いがぷんぷん漂ってくるキャスト陣はうまくはまれば癖になるかも。力ちゃんがやる役はどうしてこうもお馬鹿な印象になるのか分からないけど、やっぱり格好いいのは事実である。来週以降は「ウルトラヴァイオレット」な朴璐美姉さんも登場するみたいだし、エセアメリカンな感じはさらに助長される見通しだ。いや、だからどうしたってわけじゃないけど。 ほぼ確実に、1シーズン通じての視聴は絶望的だと思われるこの作品。ただ、こればかりは私の好みに依拠する部分が大きいので、こういうのが好きな人は楽しめるものなのかもしれない。是非、好きな人はその魅力を私に教えてほしいものである。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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