最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」 5
今期、プロディースする側が何かと気合いを入れている気がする作品。色んなところで宣伝を見かけるし、話題に上っている頻度も高い気がする。ま、私の情報ソースなんて片寄りまくってますけどね。 で、そうやって「売るぞ売るぞ」という姿勢の作品を見せられると、どうしても斜に構えてしまうのが世の常。「どうせラノベ原作だし、ありきたりな設定の萌えものだろ」という前提を持っての視聴。結論からいえばそれはその通りだったわけだが、思いの外悪くなかったような気もする。何が良いかといえば、メインヒロインの桐乃が、割と可愛いのである。 妹萌え属性なんてものは、残念ながら実際の妹がいる人間は持ちようもないものだが、この作品に置ける桐乃と主人公京介の関係は、今のところ兄妹に見えないというのが最大のポイント。中盤に桐乃がカミングアウトを始めるまでほとんど接点が無かったし、あまりに妹としてのリアリティが無いために、「ふつーのアニメヒロイン」に見えるのである。その上で、かなりどぎつい設定をそのままキャラクターに落とし込んでいるので、それなりにキャラクターとしても成立している。アピールするポイントがシンプルなだけに、そこにさえ注力することが出来れば、自ずと世界観は成立させることが出来るのだ。 アニメーションとしての出来は平々凡々。中盤に二人がぶつかって転ぶシーンのスローとかを見ても、「なんだかのっぺりした作画だよな」というくらいの印象しかないが、桐乃の部屋にあるエロゲの箱のテクスチャの使い方など、作品に必要不可欠なでディティールについては、きちんと意識して描き込むようにしてあるのも分かる。もっとも重要な京介の心情描写については夢オチ・天丼などのギミックでテンポ良く描かれているし、少なくとも1話目からけなすような出来ではない。今後の画の状態次第だとは思うが、視聴に不自由することもないだろう。スタッフを見ると、ここにも倉田英之がいる。奴が1シーズンに2本も脚本やるって珍しいな。そして、何故か監督ではなくスーパーバイザーに川口敬一郎が名前をクレジットしている。監督は名前を知らない人だが、職歴を見るとどうやらGONZO関係の人脈のようである。さて、ここで一花咲かせられるかな? 本作の雰囲気作りで重要な役割を果たしているのは、勿論キャスト。特に京介役が中村悠一っていうのは結構思い切った配役だと思う(こういうオタクネタ絡みの作品だと、彼の声は少し「格好良すぎる」)。おかげで妹との関係性が真剣そのものに聞こえるので、この温度を維持していけばどういうストーリーに転がっても面白いものが出来そうだ。そして、最も大切なポジション、桐乃役には「またかよ」と言われるであろう、竹達彩奈。前期今期でどれだけ仕事してるか分からんな。少なくとも「えむえむっ!」のヒロインよりはやりやすい部類だろう、この妹声はアリだと思います。「理想の妹は黒髪ツインテールよね」って、それはあんた、軽音部の人だろうが。 でもまぁ、どれだけ妹が可愛かろうが、クラスメイトの普通っぽい人にはかなわないですけどね。主に声の面で。しゅが美分の補給先が1つは維持出来て助かったぜ! もう、こっちの娘をメインで話を作ればいいと思う。俺のしゅが美が声を当ててる女の子がメインヒロインじゃないわけがない。 PR
○「とある魔術の禁書目録Ⅱ」 5
今期……えーと……6本目の2期目作品。どんだけ多いんだか。ぼくらのインデックスさんが帰ってきましたよ。 気になったので確認してみたら、私の最終評価は前期「禁書」が4点、「超電磁砲」が7点。総合点でいえばこの「とある」ワールドは嫌いじゃないんだろうが、やっぱりシナリオラインのしょうもなさが際立ってしまう「禁書」の方の点数はガクッと落ちる。世間で1つのステータスとしてあがめられている(かつ笑いものにされている)当麻の説教とか、基本的に馬鹿馬鹿しくて聞いてられないので、アクションときゃっきゃうふふで見せてくれた「超電磁砲」の方が配点が高いのは当然なのです。 で、そんな低めの配点の方の2期目だ。相変わらず錦織監督+J.C.という組み合わせのビジュアル面の安定感は充分で、電撃系の看板とも言えるこの作品は、見ていて素直にきれいだと思える画面を安定して供給してくれる。その点に関しては相変わらず不満は無い。その上で、1話目から早速当麻の説教が炸裂しているのはどうしようもない。初登場の敵キャラ(?)の目的意識や、悲願達成のための手段なども特に説明が無いのでバックグラウンドが分からず、どう接していいのかも分からない状態からそのまま説教に移れるってんだから大したものだ。本当に取っつきにくい主人公である。残念ながら視聴者はそこまで思い込みが激しくないし、親切でもないので、どれだけ力説されても「知らんがな」と言うしかない。 正直、1期を見る限りでは、この作品の場合は説明されても「知らんがな」の場合が多いので、今回のようにいっそ雰囲気だけで話の大筋を流してしまった方が乗り切れるような気もするのだが、やはり怠慢であると感じてしまうのはどうしようもない部分。今回の話って、2話に分けるには中身が薄そうだけど、駆け足でやっていい内容だったのだろうか。明らかに暴漢に襲われた被害者であるはずの当麻に全然緊張感が無かったり、それを見ていたファミレスの店員が何故か当麻を悪者扱いしたりと、常識レベルでのシナリオラインもなんだか違和感があるし、不安な部分はそのまま維持しての2期目、という位置づけである。 ただ、それでもなお、やっぱりインデックスは可愛い。流石我らが井口さん。容赦無い。こんなに鬱陶しくて役に立たないメインヒロインも珍しい気がするのだが、そのウザさが、邪魔臭さが、中の人とのリンクをより強固にし、腹ぺこわがままキャラを確立させているんだよ! なんだってー(AA略) でも、御坂も容赦無く可愛かったりするんだけどね。何よあの顔、ツンデレヒロイン失格じゃないの! エンディングだけ見たら、インデックスと御坂のどっちがメインヒロインだかさっぱり分からないけど、大丈夫? ねぇ大丈夫なのトーマ?
○「おとめ妖怪ざくろ」 6
あー、いいんじゃないでしょうか。こういうシンプルなの、嫌いじゃないです。 第一印象は「会長はメイド様!」みたいな「分かりやすいツンデレものだなぁ」というくらいで、びっくりするような出会いでは決してないし、おそらく今後もびっくりするようなことが見られる作品でないのは間違いないだろう。キャラ設定もシンプルだし、画面作りも特に気合いが入った作品とも見えないのだが、ボーッと見てるとどこか安心する。欠点がないというのは、実は1つの長所なんじゃないかと思えます。 監督は今千秋。彼女は勝手にディーンのイメージがあったのだが、一応「のだめ」でJ.C.とも携わっていたか。非常にしっかりした制作理念を持っている人で、ひょっとしたら何か化けるような機会もあるかもしれないという期待も持てる。シリーズ構成に岡田麿里っていうのも嬉しいところ。女性×女性の珍しいメインスタッフなので、どんなものに仕上がってくるか、色々と楽しみです。 1話での見どころは、主人公とメインヒロインざくろの接触と触れ合い方の変遷が1つ。作中で「一晩でずいぶんな進歩だ」みたいなことを言われており、主人公の妖怪苦手設定があっという間に無かったことになりそうなのはどうかと思うのだが、強がりながらもあっさり転がりかけたざくろの乙女過ぎる部分なんかはなかなか愛らしい。ツンデレといってもあまりギスギスされるのも困るし、「異種間交流」という問題が絡むと無駄に話が重くなってしまうのが怖いので、このくらいのぬる〜い関係性が丁度良いのかもしれない。 そしてもう1つの見どころは、なんと言っても妖人娘たちの戦闘へ入る前の口上のシーン。BGMとも相まって不可思議な艶やかさがあり、この「雅さ」みたいなものがこの作品の最大の売りなんだろう、と予感させてくれる仕上がりだった。本来なら無骨な剣を握って獣に飛びかかるざくろは蛮勇の極みであるはずだが、桜のモチーフと流れるような口上、アクションでもって、それが茶道や華道のような1つの流儀としての所作に見える。このあたりの配置の仕方が、女性スタッフの武器になるのではなかろうか。他では見られない女性像であるだけに、なかなか面白く見られました。今後もこのあたりの力点に期待したいところ。 そして、個人的に面白かったのは、やはりメインキャストである。中原麻衣がメインという時点で不平不満のあろうはずもないが、最近はイロモノが多かったおかげで、こういう「普通の」ヒロインは久し振り。メインでの口上の存在感や、乙女モードから幻滅に推移する温度差なんかはたまりません。やっぱり一人で空気が作れる役者である。また、サブヒロイン勢が堀江・豊崎・花澤と並んでおり、世代を超えてのヒロインどころが自然に溶け込んでいるのが楽しい。個人的に75年を起点とした「ゴールデンエイジ」から5年区切りで声優を1つの世代層として見る妙なくせがついているのだが、この見方だと堀江が第1世代、中原は第2世代のピークであり、豊崎が第3、花澤が第4となる(ま、花澤・豊崎は芸歴はほぼ同じだが)。こうして世代の異なる花形が分け隔てなく絡んでいるのを楽しめるのが、声優ファンならではの特典と言える。 あと、地味に男性キャストも花形が多い。櫻井は言わずもがなだが、妙な配役の岡本信彦が良い味出してた。
○「神のみぞ知るセカイ」 5
何とも奇妙な印象を受ける作品。トータルで見れば普通の仕上がりだと思うのだが、居並ぶスタッフを見ると、妙にそぐわない、そんな不思議なかみ合わなさがある。 全て勝手な思い込みだが、全てが「らしくない」方向に出ているといえばいいだろうか。たとえば、製作がマングローブなわけだが、あまりマングローブらしいストイックな画作りが見られない。質が悪いというのではないが、「この画なら別に他の製作会社でも良かったんじゃ」と思える。キャラクターデザインが渡辺明夫だが、動いているキャラ画を見ると、なんだか彼「らしくない」。のっぺりしてくせのないデザインになってしまっていて、「化物語」で発揮したような、私の愛する渡辺明夫絵が感じ取りにくい。決して出来が悪いわけではないのにピンと来ないのがもどかしい。さらに、監督に高柳滋仁、脚本が倉田英之という組み合わせもなんだか「らしくない」。別に一緒に仕事をしてもらっても全然構わないし、両氏とも評価出来るクリエイターなので今後に期待したいが、少なくとも1話のシナリオ、構成で飛び抜けて見どころらしい部分は無い。なんとも平坦で、のめり込むのに手間のかかる導入であった。 この、作品全体を通じて漂っている「らしくなさ」が、終始もやもやしていた。原作がサンデーだからどうしてもアクが弱くてアピールしにくいというのが原因としてあるのかもしれないが、それなりに好みのスタッフが集まっている作品だけに、1話目での爆発力に欠けたのはちょっと期待はずれだった。今後の展開次第だとは思うのだが……この手の作品で、1話以上のものが期待できるものかなぁ……取捨選択の難しい作品。 そうそう、もう1つの「らしくなさ」としては、主人公のキャラクターがあんまり下野紘らしくない。ヘタレキャラっていう意味ではぴったりのはずなんだけど、基本ステータスが「虚勢」でそれなりに隠した才能の片鱗もあるキャラクターなので、もう少し地に足の着いたキャストでも良かったんじゃなかろうか(決して下野が嫌いなわけではないですよ)。ヒロインは……まぁ、これはいいかな恵ちゃん。「あそいく」のエリスとどこが違うねん、と言われれば「まぁ、同じですけど」としか言いようがないが、この辺の立ち位置が一番落ち着くんですよ。冒険心の無いキャスティングは怠慢だとは思うのだが、やっぱり適材適所ってことで。 とりあえずしばらくは様子見だな。下地は悪くないわけだから、このままダラダラと同じように展開してフェードアウトしていくか、見ていくうちに馴染んでスルメ作品になるかのどちらかでしょう。
○「咎狗の血」 3
「お、おう」としか言いようがない作品。なんじゃこれ。 元々「黒執事」の枠だし、ばんばんCM流してたので「どーせ腐女子作品だろうしなぁ」と思っていたものの、1話目は一応きちんと視聴……してたんだけど、もう序盤からよく分からない。オープニングで構成に高橋ナツコの名前が出てくるだけでゲンナリしてたんだけど、まぁ、予想以上に「面白い」わ。いきなり逮捕された主人公が「ものすげー広いけど立派な机とパイプ椅子しかない部屋」という意味不明な施設でタコ殴りにされ、「全身打撲で殺された奴がいるけど、近くにストリートファイトのチャンピオンのお前がいたんだからお前が犯人だろ」という素晴らしい推理により投獄。ここまで見事なえん罪も見たことがないが、さらに謎の面会人に「お前が釈放される可能性は0%だし、この後は終身刑で死なない程度に拷問され続ける」と宣言を受ける。どんな税金の無駄遣いだよ。ここまでの流れで既に爆笑。 もちろん、話の流れを見てると、あの怪しげな女親分の計略で主人公が無実の罪を着せられたんだろう、ということは分かるわけだが(だよね?)、そのことを伝える脚本になっていないのである。あの警察のノリだと、本当に単なるアホな警察組織に見えるし、本当に運が悪いだけの主人公に見える。まともな脚本家なら、もう少し「主人公が何者かに嵌められてしまった」ということを自然に伝える構成が出来ると思うのだが。 ま、その後の流れは輪をかけて訳が分からなくなったので逆にどうでも良くなったんだけど、主人公の人となりがブレ過ぎてるせいで視点が一向に定まらない。最初のシーンでは無頼漢を気取ってみて、押し入った警察(ガラ悪すぎ)相手にはクールに抵抗してみせたくせに、投獄された途端に「俺、一生出らんないのかな……」などと弱気。なんだ、ただのヘタレか。謎の世紀末エリアに放置され、人切り惨殺魔に出会った時にも虚勢を張るだけはってへたり込むだけだし、格好いい主人公が描きたいのか、単なるこけおどし野郎だということが見せたかったのか、さっぱり分かりません。他のチンピラも、何が目的だか分からない連中が多くて、最後に惨殺された奴とか、何で逃げずにわざわざ命乞いに近付いてぶった切られたんだろう。 1話目ということで、色んなところをはしょってあのシーンまでを詰め込もうと思ったのだろうけど、時間経過の描写が拙いおかげで何がどうなっているか分からないし、必要最小限に抑えたであろう台詞のやりとりにしても、特に考えた様子もない安易なものばかり。ひょっとして腐女子向け作品ってここまで虚ろで中身のないものばかりなのか……ラノベよりも病巣が深そうだ。 アニメとしてもお世辞にも出来が良いとは言えず、見られそうな点はそこそこ気をつけていると思われる殺陣のシーンくらいか。一番笑ったのは、主人公が見張りを茶化して友達を連れて部屋に入るシーン(ホモ要素強め)で、背を向けて歩き始めてから、どう考えても自分の部屋を通り過ぎるくらいめっちゃ歩いてる。次のシーンは何事も無かったかのように部屋のシーンに切り替わっていたし、思わず「どこ行くねん!」って突っ込んでしまった。個々のキャラクターの動作についてのタイムスケールも計ってないのかしら……主人公の部屋、警察の取調室などの細かい舞台背景も適当で、世界を作ろうという意識が見えてこないのも難点。監督の紺野直幸は、絵描きとしてはそれなりに評価出来る部分があるんだけど、演出家としては信用ならないのかもしれん。流石にこの作品をまっとうな意味で楽しむのは無理なようだ。逆に一周回ったネタ作品としてなら、評価出来る可能性はあるんだけどね。 あぁ、エンディングテーマは良かったですね。やっぱりいとうかなこは不気味なパワーがある。でも、CMを見ると「学園黙示録」みたいにエンディングは毎回変わるみたい。残念だ。
○「百花繚乱 サムライガールズ」 6
やだ、何コレすごい。「戦国BASARA」の放送が終了したと思ったらこれかよ。戦国武将の末裔とか、一体どんな心境で生きていけばいいんだろうね。柳生十兵衛とか、女体化されるの何度目なんだかね。……BASARAは腐女子向けの戦国もの。じゃぁ、これは誰向け? 謎が謎を呼びます。 というわけで、コンセプトは「一騎当千」や「恋姫無双」をそのまま戦国に移したような代物。一応中心に男が1人だけいるが、回りには平気で男の名前を持った女性キャラがうろちょろしているというよく分からない状態。「徳川の世が続いて平成になった設定」とかは別にいいとして、その時代に女性が武器を持って暴れ回っている理由はなんだ。男はどこへ行ったんだ、男は。何? ニーズがないから出てこない? じゃぁしょうがないよ。 どうせいつも通りのハーレムアニメだし、製作がアームスっていう時点でコンセプトは動きようもない。「そういう」作品だと思って見ようと思ったら、いきなりオープニングから崩された。実に独特な、墨塗りのような描かれ方は、他のどのアニメにも見られない画風。主線をくっきりはっきり描きながらも、薄墨を流したようなぼやけた画を作るで、どことなく野暮ったいながらも印象的な絵柄になっており、しかもそれが動くってんだからなかなか思い切ったデザインにしたものだ。そして、このアニメオリジナルの演出技法が、「墨汁」である。画面をカメラに見立てて大量の墨汁をほとばしらせる演出がそこかしこでなされており、あるときはモザイクのかわりになり、またあるときはほとばしる何かを表している。 何がすごいって、何がほとばしっているかよく分からないシーンでも、とにかく墨汁はほとばしるという部分。過去に「画面にベタベタと液体が飛び散る」っていう演出は数多あったはずだが、この作品では、そうした「画面につく液体」を、具体性を排除して単なる演出の1技法として使っている。これが特徴的な絵柄とも相まって、この作品独特の「戦国絵巻」風の画面作りに大きく貢献している。手塚しかりサトジュンしかり、アニメに新たな表現技法を持ち込むというのは革命的な発想力があってこそのものである。このアニメの「墨汁演出」は、「別に他のアニメはまねしたくない」という唯一の欠点を覗けば、実にエポックメイキングな、革命的な演出といえるのではなかろうか。 ん、まぁ、そこまで頑張って力説しても、やってるのはいつも通りのおにゃのこバトルなんですけどね。しかも、キャラデザのせいなのか、あんまり女の子が可愛くないような気が……いや、それは個人の好みだよね。別にこの絵柄と演出のせいじゃないもんね。とにかく、墨汁にまみれたこの世界の独特の空気を、今後もフルに活用して物語を紡いでいってほしいものである。この演出は、面白いよ。 そして、さらにもう一点褒めておくと、オープニングがすごくいい。墨汁成分がよく出ているってのもあるけど、バトルものらしい見事な構図と、動きが映える構成がお手本のようなオープニング画面を形作っている。案の定、コンテを切っているのは草川啓造。もう、この人のオープニングが本当に大好き。曲もいいよね。飛蘭に畑亜貴って、なかなか面白い組み合わせで、曲もくせにあるものになっている。しばらく見ていたいオープニングだなぁ。 今作でも当然中の人の話。よかった、今期もあおちゃんがメインで聞けるアニメがあって(夢パティがあるんですけどね)。もう、それだけでもいいけど。あと1話目では後藤(弱)さんですかね。登場時に主人公を包囲する役だったから「お、今回はそこそこ強気」とか思ったら、すぐに謝罪謝罪で踏み付けられる役に回ってたので笑ってしまった。この人はどこまで謝り続ければ気が済むんだろう。本当に幸の薄い声だなー(褒め言葉)。あとは釘と画伯か。ちょっとキャストが濃すぎるんじゃございません? こうも特徴のある声ばかりだと、耳が落ち着きませんよ。 エンディング歌唱はあおちゃん、釘、寿という異色のユニット。歌唱力は断トツで寿だけど、なかなか面白い取り合わせだ。一人だけお歳が離れすぎてる気がするけど、違和感が全く無いのは流石だぜ。
○「もっと To LOVEる」 5
今期始まる2期ものの中では、最も間が空いたのがこれだろうか。しかも製作会社こそ同じではあるが、スタッフはほぼ総取っ替えで、ある意味全然別の作品になっている。 1話を見ての感想は、「うむ、安心の大槻クオリティ」というもの。正直大槻敦史監督についてはそこまで見知っているわけではないのだが、「れでぃ×ばと」のミドルヒットがあるのでそこそこの信頼はあるし、「かのこん」→「れでぃ×ばと」→「To LOVEる」という監督三段活用は、誰がどう見てもそっち方向のプロフェッショナルにしか見えない遍歴。ある意味安心感はある。そして、実際に作品のそこかしこに大槻さんらしさが現れている。面白いのは、一番影響を受けているのがキャラクターデザインという部分だろう。もちろんキャラデザ自体は別な人間が担当しているのだから「監督の画」の影響は直接受けないはずなのだが、特徴的な目の描き方など、そこかしこに「大槻テイスト」が漂っており、1期とは全く別な製作陣になったということがひしひしと感じられる。 はっきり言って1期は昨今では珍しいくらいのひどい出来だったので、この改変はおそらくプラスといえるだろう。新たに3話分割という構成が採用されて、1話1話の中身が薄い原作とのバランス調整が綺麗に決まっているし、掴みとしてララ→ヤミ→古手川と人気のヒロインをメインにシナリオを回している選択もうまい。相変わらずエロ描写に躊躇いはないが、どうせ中身なんてこれっぽちも無いドタバタギャグなんだから、このくらいの尺で切ってもらってポンポンとエピソードを積み重ねた方がしっくり来る。あまり肩肘張ってみるような作品ではないが、このノリでしばらく眺められれば、それはそれで満足できそうだ。 中身については特に書くこともないだろうけど、とにかく登場キャラが多い。1期のアニメは完全に無視した形になっており、既に双子姉妹が結城家に居候しているし、セリーヌも当然のように一緒にいる。このあたりの登場エピソードもばっさり切って制作しないってのも、この作品の方向性を明示的に表しているだろう。余計なストーリー性などにこだわらず、用意した山ほどのヒロイン勢をいじって適度にエロで適度にギャグが出来ればそれでいいってことだ。まうー可愛い。 で、これだけヒロインが出てくれば当然中の人的にも素敵タイムなわけで。この作品で秀逸なのは、大沢事務所四天王が大集合しているところ。川澄・能登・明乃・花澤と4人並べるだけで、この事務所の単機勝負の勝率の高さが伺える。どこかに井口のつけいる隙があれば完璧なのだが。他にも矢作紗友里、福圓美里、名塚佳織、柚木涼香に伊藤かな恵などなど、ヒロイン率の恐ろしい高さはこの作品ならではだろう。最近でここまで重たいキャストは……あぁ、やっぱり「れでぃ×ばと」だな。大槻監督マジパねぇ。そして、1話で注目していたのは、「諸事情」により変更になったペケの中の人である。新井里美版ペケはある意味完成品であり、そこに介入する余地はないのであるが、これを受け継いだのが、ジャッジメントで一緒に仕事をしていた初春(?)である。回りの人間なら一度はやっているであろう、「新井里美のものまね」。うん、アリだった。どう転んでもみっこ自身は豊崎のまねは出来ないだろうから、この流れは実に興味深いのである。 今回ちょっと首を捻ったのは、実はメインヒロインララ役の戸松だった。いや、別にいいんだけど、ララってこんなに高音だったのか。戸松が一気に知名度を上げた記念すべき第1ヒロインであるが、なかなか無理なところから声を出していたんだなぁ。
○「えむえむっ!」 4
逆に新鮮な気すらしてくる平仮名4文字ラノベ作品。もううんざりだ! と思ってたら、ラノベ原作では最近は久し振り。というわけで、感覚としては「れでぃ×ばと」の続きみたいな印象である。製作もXEBECだしね。 1話を見た限りだと、福山主人公、妹キャラアスミス、さらに男性恐怖症で問答無用に主人公に拳骨を見舞うヒロインと女装趣味などなど、すごーーーくどこかで見たことがある気がする内容。このままだとどこかで帯刀したウェイトレスさんが出てこないと逆におかしい。もちろんコンセプトは全然違うので全て偶然の一致なんだろうが、ここまで似てると逆に気持ち悪い。たまたま被るような内容でもないしなぁ。 で、そんな冗談をさておいて見ても、やっぱりどこかで見たことがあるような内容。いい加減に「単一属性を売り物にしたら成立する」みたいな制作理念は勘弁してほしい。「ヒロイン全員ツンデレ」とかさ、「ヒロイン全員猫耳」とかさ、そんなんで売れたら苦労しないわけで。この作品の最大の売りは当然タイトル通りの「ドM」部分(つまりはそれを虐めるドS部分)ということになるのだが、SやらMやらってのはそう簡単に割り切れるほど単純な属性ではないのだよ。主人公のMっぷりはなかなか悪くない。はっきりと「病気である」という認識が出来るし、下手に綺麗に描こうとせずにイッてる時の顔なんかがマジキモいのは、むしろ潔いと言える。 ただ、それに対するS属性の方が難しい。ドSのヒロインを設定しちゃったら、ツンデレで言ったらデレの部分を見せた時点で終わりですぜ。Mの人間が求めているものは(個人差はあるだろうが)、一瞬でも優しさを見せない本当の加虐属性なわけで。ありきたりで表面を繕ったSなんて見ても面白くない。残念ながら、この作品のヒロインには、そうした病的なまでのSっ気は感じられないのである。まぁ、元々ライトノベル原作だし、そこまでディープなものは求められてないし、求めてたらアニメ化は出来ないのかもしれないが……だったらこの作品、アウトじゃんね。 アニメとしての画面の品質は並。いかにもXEBECらしい鮮やかな色づかいが逆にチープなイメージになっているのもいつも通りだし、キャラの造形のおかげでやっぱり「れでぃ×ばと」っぽい。最終的に「れでぃ×ばと」くらいになれば及第点、といったところか。ま、あんまり期待しないで見守りたいと思います。 「期待しないなら見なければええやん」と言われるかもしれないが、それが無理なのが我が業の深さ故。サトリナがあのポジションにいて、家に帰ればアスミス妹にさぁや母だぞ。どんだけ恵まれた家庭に育った主人公なんだ! しかも保険医に田中理恵だぁ? ふざけんな。見るよ。こんだけ盛り上げておいてメインヒロインには触れないのな。だって、なんかこの竹達はピンと来ないんだよ。「迷い猫」でかな恵ちゃんが無理矢理ツンデレ演じてたのと同じくらいの違和感がある。特別下手な子だとは思ってなかったのだが、今回ばかりはちょいとハードルが高そうだ。頑張ってこの役をこなせるようになって、ワンランク上を目指して欲しいけど。
○「荒川アンダーザブリッジ*2」 4
引き続き2期目の作品。これの1期はどのくらい人気があったのかなぁ。 1期は一応毎週の感想を上げていたくらいなのだが、読むと分かるけど途中で飽きている。飽きた理由もどこかに書いた気がするが、とにかく単調なのだ。息切れしたら新キャラで繋ぐ、みたいなパターンが特にはまることなく進行してしまい、カンフル剤としての役割を果たせていない。今回も新キャラアマゾネスが登場しているが、せっかくの2期の掴みだというのにそのシーンを何故か切れ切れで描いてしまい、ストーリーにのせることを放棄している。このディレクションに何の意味があるのか、気になるところだ。 一応、2期になったので変化した部分で評価するところとしては、より賑やかさが増したオープニングだろうか。まるでシャフトとは思えない(失礼)画面作りだが、1期オープニングのどことなくメルヒェンな雰囲気を踏襲しつつ、登場するキャラクターを増やし、お祭り騒ぎの様相である。この変化はなかなか面白い。また、1話目ということもあってか、橋の下の住人が大集合したというだけでも一応の見どころ。っつうか、個人的には千和・みゆきちコンビさえおさえておいてくれれば問題無いので、マリアとステラが出ればその回はある程度満足できてしまえるのである。ゆゆしき事態だ。あとは……特にないかなぁ。1期と一緒だしなぁ。 中の人補正がどこまで粘れるかが勝負の作品。シャフト作品なのに演出面で見る気が起きないっていう時点でどこか歪んでる気がするんだけどね。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(02/07)
(02/06)
(02/06)
(02/06)
(02/05)
(02/05)
(02/04)
(02/04)
(02/04)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|