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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「治癒魔法の間違った使い方」 6

 このヒーラーもめんどくさそう……。全てのヒーラーはまず鉄山靠を覚えるところから始めよう。

 「結婚指輪物語」から続けての視聴となったため、「なろう風味」作品を連打された上、「なんの変哲もない高校生の異世界転移」という全く同じような画を2連続で視聴するハメに。せめてこういうテイストは放送曜日をバラすとか、かぶらないような工夫をしなきゃダメな気もするが、週に10本以上放送されてるならどう分けたところで限界があるので諦める他はない。とりあえず今期の土曜はそういう日だ(この後もまだまだ続くゾ!)。

 さておき、「またかよー」というネガティブな感情からの入り。加えてかつてヒーラーとは名ばかりのどこぞの回復術師がなろう的進行とはまた違った意味で見てらんない(一部の層はかぶりつきの)ストーリーを展開してくれていたこともあり、「どーせまともに治癒なんかしないんだろうし、裏技とか言ってやりたい放題する名ばかりのチート作品だろ」と思ったのだが……まだ分かんない。まぁ、タイトルからしてまともな使い方にはならないということだろうが、それがどのような方向なのかは全くの未知数である。なろうアニメなんてものは1話目でタイトル全回収の出オチばかりだと思っていたが、今作は一応「主人公がレアな属性持ちだー!」と騒ぐくだりまではやっているが、その真相が1話目では明かされず、ずいぶん腰を据えた展開になっている。そのあたりに不思議な余裕も感じられるし、「別にそこまで露骨に媚びるような構成にしなくても見てもらえる作品にしますよ」という自信の裏付けのようにも見える。

 製作スタジオとしてクレジットされている「スタジオアド」ってとこはさっぱり聞いたことがない名前で、元請け実績もないので実質シンエイ動画がメインな気もするが、少なくとも1話目時点での作画は良好。こういうぱちっとした線のキャラデザは割と好みだし、序盤こそ退屈だったが、中盤以降に盛り上がる不穏な展開とか、王様とシスターのドタバタしたリアクション、異世界に飛ばされてガラリと雰囲気を変えたヒロインのおちゃらけた様子など、キャラクターの魅力は絵にも動きにも発揮されている。これだけのクオリティならテンプレ展開でも特に不満はないし、現時点で先が読めないのですでに「テンプレ」ではないはず。なろうの土壌から生まれた新たなぼたもちになるかどうか、ちょっと期待してもいい気がしている。

 まー、ここからハーレムとかチートとかになっちゃったら結局は有象無象に埋もれることになるのかもしれないが……なんかね、知らない名前だから調べたら監督の業績のところにずらっと「かいけつゾロリ」シリーズが並んでんのよ。どんな来歴やねん。面白そうやないか。

 

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○「結婚指輪物語」 5

 わたしの幸せな……なんとまぁ潔いタイトル。ちなみに英語タイトルは「Tales of Wedding Rings」となっており、Lord of the Ringsとの関連も特に意識はしていない様子。いや、意識はしてんだろうけど。

 一瞬なろうかと思うけどそこまでなろうじゃない、どこか懐かしい風味のファンタジー作品。流石に「異世界に勇者として召喚されるよ」はなろう起源なわけではないので、これをなろう的だと解釈してしまうのは脳の病気に該当するので気をつけなきゃいけません。「異世界召喚譚」としてはすげぇ無難でありきたりな出だしではあるが、その分大きな失点は無く、今後の展開次第であろう。

 映像部分はそこそこ良好。個人的な好みとして主人公のキャラデザがあんまり好きではないのだけど、女の子の方は悪くないし、全体的に映像処理とかも頑張っている方じゃなかろうか。製作の「Staple Entertainment」というスタジオは昔懐かしいフッズエンターテイメントの系統っぽいが近いところだと「実は俺、最強でした?」や「金装のヴェルメイユ」を担当したところ。なるほど「ヴェルメイユ」と同じところだとするなら全キャラおっぱいがでかいのもうなづける(?)。モンスターのデザインなんかも一応気をつけてやってくれているみたいだし、ここから崩れなければ画面にストレスは感じずにすみそうだ。

 懸念材料があるとすれば、オープニングのラストカットやエンディングの1枚絵からはどう見ても「結婚とかおいといて異世界でハーレム作ろうぜ」という匂いがぷんぷんしているところで、エンゲージリングの物語のくせにどんどん女の子をはべらせるの展開になるのはどうかと思うし、その流れだと容易くクソアニメに成り下がる危険性があるためにあんまりそっちにばっかり力を入れてほしくはない。でもなぁ、原作がめいびいっていう時点で、メインはエロ方向でかたまりそうではあるんだよなぁ……。おっぱいで釣るアニメなんて他にもいっぱいあるんだから、もうちょい別なところで存在感を発揮してほしいもんである。

 ちなみに今作を見ていて「なるほど、出だしだけ見たらほんとに純愛ものとNTRものって同じなんだよな」という訳のわからない気づきがあった。今作Aパート、NTR作品のせいでコボちゃんよりよく見る展開だった。今作主人公はちゃんと男を見せるから大丈夫ですよ、っていう流れかと思ったら、なんで最後の最後でちょっとだけ日和ってるんだよ……そこはもう、イチャイチャでいいからケジメつけてくれよ。

 
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○「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」 3

 お噂はかねがね。まぁ、当然悪評の方だけども……。この世界、悪評だろうとなんだろうと「無名に勝る」を地で行く世界だからなぁ……。

 ダイレクトに「ダメななろう」のエッセンスを固めて飛ばしてくる、最近では逆に珍しくなったかもしれないタイプの作品。まぁ、そういう時代の産物ということなのだろう。よくネット界隈で取り上げられるのは今作主人公の馬鹿の塊みたいな能力の話で、本当に小学生が「バーリア!」って言ってるのと同じレベルで設定をつけていくので概念がわけわからんことになってしまっているというもの。これまでなろう小説のことを「小学生が休み時間に自由帳に書いて進めていく脳内RPGみたいだ」と書いてきたが、まさにその精髄、いや、作品の筋を成す以前の「脳内設定」の垂れ流しという意味ではさらに上位存在と言えるかもしれない。

 もちろん、そうしてとんでもない設定でスタートして話が面白くなるなら別に構わないのだが、少なくとも1話目時点で好感度が上がる要素は皆無。こんだけいろんなアニメ、なろう作品を観てきて今更モラルを語るつもりもないが、それでも今作における「死」という概念の扱い方は気持ちの良いものではない。作者目線では「正当防衛だし、信賞必罰の精神だから別に主人公は悪くない」というつもりなのだろうが、主人公の大義名分がどうこういう以前の問題として、作品そのものが「死」を主人公のチートを観ための道具立ての1つとしか見ていないことが明確なので、少なくとも私はその要素を面白いと思うことはなさそうである。

 映像もすでに怪しげな雰囲気を醸し出しており、製作担当のオクルトノボルは実績を鑑みると期待度は低い。強いて面白かった部分をあげるなら、エンディングを歌ってたのが謎のVガワの人で、CMで「アニソンの女王」って自称しちゃった部分くらい。いや、確かに歌うまかったけども。その肩書きを名乗るのは流石に荷が重すぎやしないかい。

 
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○「ぽんのみち」 5

 普通エンドカードっていろんな作家さんに「この作品のイラスト」を書いてもらうもんじゃねぇの? 最低でも「メイドインアビス」の時みたいにその作家さんのオリジナル作品とコラボさせるとかになると思うが……なんで単に自作のキャラだけ描いてるんだよ。あと次回予告を聞く限り「ぽんのみち」は「尾道」と同じイントネーションが正解らしい。

 よくこうした変わったジャンルのアニメがでくると「おっさんの趣味を女子高生にやらせるだけ」とか言われたりするが、本作はまさにそんな感じ。とりあえずなんでもいいから女の子を集めてやらせようという出だしになっており、正直この先どんな作品になるのか全く読めない。「女の子麻雀漫画」というと、そりゃもうどうしたって「咲」という(胸部がやたら歪んだデザインの)金字塔しか思い浮かばない。もしかしたら他の作品もあるのかもしれないが、知名度・実績で考えると「咲」の前にも後にも作品が無いと言ってしまってもいい。それだけに、「咲」が生み出した手法というのが絶対にして唯一の指標になってしまっており、それ以外のアプローチがうまくいくのかどうかは未知数。

 本作は少なくとも現時点では「咲」が目指した競技麻雀(+超次元スキル)という路線に乗る作品には見えず、どちらかというときらら系を彷彿させるような「日常ほのぼのもの」+麻雀の路線に見える。ぶっちゃけアニメの「咲」で超次元スキル麻雀シーンが成功していたとも思えないので、既存の路線に乗せずに新たな方法を模索するのは良い判断ではないかと思う。ただ、そもそも論として「麻雀アニメは面白くなるのか」というのは疑問でもある。「麻雀アニメ」で成功した作品といえばなんと言っても「アカギ」であり、これまたその前にも後にも作品が無い。「哲也」は過去にアニメがあったようだが、あれだけ原作が長いのにアニメが大して作られていないことを考えれば成功した作品とは言い難いだろう。少なくとも私の観測下での成功例は「アカギ」だけであり、あの作品も福本伸行という稀代の才能に古谷徹によるナレーションという異次元の飛び道具がハマったからこそのスマッシュヒットであり、同じ路線をたどるのはかなり難しい。そうなると、やはり地味なテーブルゲームである麻雀をアニメでやる意味というのは見出しにくそうである。

 1話目時点では本作がそうした根本的な問題にどのようなブレイクスルーを与えようとしているのかはまだまだ分からないが、個人的にあまり第一印象は良くない。というのも、これまた麻雀関係の漫画なんかではありがちなのだが、とにかく過去作品のオマージュと言う名のパロディを乱発したあのシーンがどうにも浅薄に見えてしまったため。あくまで1話目の話題作りで「ギャグとして」やっており、もうそうした擦り方が出てこないならいいんだけど、「結局他人のふんどしでしか勝負できないの?」と思えばそりゃぁ印象も悪くなるだろう。しかも何の脈絡もない、本当に「かじっただけ」のパロディなので面白くもなんともないし、「麻雀のことを何一つしらない女子高生」がそのパロディに加わっているのも作品設定としておかしいので違和感しかない。まぁ、本当に取ってつけたネタだと思いたいところだが……その路線で進むなら確実にクソアニメに成り果てるだろう。

 とは言いつつも、ほんとに「1話目だけの印象」なので2話目以降でくるっとひっくり返る可能性も充分にある。「これまでにない路線」を突っ走って「単なるおっさん女子高生化アニメではなかったんやな」と納得させてくれるだけのものが出てくれば儲け物。一応監督の南川達馬氏は実績があると言えばあるのでね。……ただ、よりによって「咲」から借りてきたのがメインキャラたちのバストサイズだったというのは……どうなんだろうね。そこはむしろ差別化を図れよ。

 
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○「ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season」 ―

 「あいも変わらず」という感じで。なんかよく分からんままにこの付き合いも3期目に突入。今更切るのもアレだしなぁ、というので惰性でおっかけてはいるが、こんだけ作られるってことは世間的には一定の人気はある作品なんだろうなぁ。

 1期2期の間が5年とだいぶ空いていたが今回は1年ちょいの休憩を挟んでの3期目。おかげで一応前回の印象は少しくらいなら残っている状態なので、2期の出だしよりはモチベやや高め。ただ、今確認したら2期目も作画状態はヘナヘナになってたようなので、今期はその部分で盛り返せるかどうかが重要になってくるだろう。内容がピンとこない作品で作画までダメになったら流石にさよならも検討しなきゃいけないだろうし。

 改めて今作の何がつまらないかというのを確認しておくと、とにかく世界観がふわっとし過ぎている部分が一番気になる点。タイトル通りに「実力至上主義」を掲げた学校が舞台となっているのだが、こんだけ追っかけてなお、「で、この学校は何がやりたい、なんの専門学校なの?」というのがじぇんじぇん分からないのである。ラノベ特有の「意味の分からん学校」文化の風味だけで燻蒸したような状態で、誰が何を目指してどんなスキルを磨いているか分からず、そのために少年少女たちの情熱が何に向いているかも定かでない。そんな状態で「なんとなく学校側が思いつきで始めたゲームで争ってください」と言われても、そりゃピンとこないに決まっている。設定がどんだけ無茶苦茶でもたとえば百花王学園みたいに一点突破で設定が尖っていれば「もう、そういう世界なんだな」で納得してしまえるのだが、たとえば今回のお話の起点だって、やってることはほんとにただの「合宿」なんだよ。ちょっと旧態依然とした体育会系のふつーの部活の合宿。まぁ、これからどんどんおかしくなっていくんだろうけど、何をそんなご大層な描写で「部屋のどの布団をとるか」で争ってるんだろうか。もしかしてそういうギャグなのかとも思うのだが、そこが判然としない時点で視聴時の軸足が定まらず、どうしても変なノリについていくことができないのである。

 あとは主人公の人物造形がどうあがいても魅力的に見えないっていうのも大きな難点で、例によって「こいつが正しいことをする」という構図ではなく「こいつがやったからよく分からんけど正しいことになる」という世界。常に何を考えているか分からない上に行動の結果と思考が外からの目線で繋げられないので、主人公というよりは単なる世界のシステムでしかない存在だ。その分、周りを囲むキャラは良くも悪くもアクが強くて見たい部分はあるかも、というのが前クールで得られた多少印象が良い部分ではあるが。シカコヒロインにもうひと頑張りしてもらいたいところ。1話目のキャストロールがとんでもないことになっていたことからも分かる通り、声オタ目線で贅沢な作品には違いないので、なんとか作画を維持して女の子が可愛くなっていけばもうちょいモチベを上げられるかもしれません。

 あとZAQが荒ぶってくれるのは今作のありがたい部分ではある。芸風がブレないアーティストは信頼できる。


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○「ダンジョン飯」 6

 エルダ様によって幕を開けた世紀のエルフイヤー(耳ではなく年の方のイヤー)。そのトリを務めるのがこちらのマルシルである。エルフといっても本当に多種多様で、いろんな顔を楽しませてもらったが、最後の1人はこれまた表情豊かで……楽しませてもらえそうだ。

 文句なしに今期話題作の1つ。事前に映画館で先行上映をしていたことからも制作側の本気度が伝わってくるし、原作もすでに「名作」扱いされているのでそりゃまぁ気合いが入って当然だろう。まさかのTrigger制作というのも期待の表れであり、あらゆる要素で準備万端といったところか。ちなみに私は原作はやや既読。発売後にちょい話題になったあたりで知り合いから読ませてもらったので多分2巻くらいまで読んだように記憶しているが、その後は追えていなかったのでほぼ記憶はゼロ。既読だけど未知の作品として新鮮に楽しむこともできるおいしいポジションになった。初読の際には確か割と面白いと思った記憶があったはずなのだが、多分その辺の時期にはもう「自宅の漫画本減らさなきゃ……」という時期に入っていたので購入にまで至らなかったのだろう。どうでもいい余談だが、その後しばらくしてから同原作者の短編集を漫画喫茶で手に取ったらめちゃめちゃ面白くて、原作本貸してくれてた知り合いに「いやぁ、この作者めっちゃすごいじゃん。ダンジョン飯の時にもっと追っかけとけばよかったわ」って言ったらすげぇ哀れんだ目で「流石に怠慢すぎます」って怒られた。うん、ごめん、どうにもそういうところのモーションが鈍くて。

 というわけで原作も一定評価している作品で、この作品が始まったくらいの時期だと、まだなろう系の「異世界グルメ」はほとんどなかったはず。というかなろうでスローライフだの食漫画だのの類似品が一気に広まったオリジンが今作なんじゃないかとも思っている(正確な歴史は知らないから勘違いかもしれないが)。今作最大の特徴は、昨今巷に溢れる有象無象の「異世界グルメ風漫画」と違い、真剣に「ファンタジー世界における食とは如何様なものか」を考え、それを描画するだけの才覚を持ち合わせていること。異世界グルメの最大の魅力は、今までRPGなんかで接してきたモンスターを「食材」として見るという視点の切り替えにあり、馬鹿馬鹿しいほど真面目にその生態を考察し、そこからさらに食材としてベストな処理がなんなのかを考える部分。ここで手を抜かずにきちんと1つの世界を作り上げているところが、唯一無二の存在感を放つ部分である。後追い作品が出てきた現在でも、おそらく今作を超える「異世界グルメ漫画」は存在しないんじゃなかろうか(あったら教えてください)。

 そんな手放しで評価していた(割に読んでなかった)作品のアニメ化。1話目はがっつり期待に応えてくれる仕上がりになっている。そりゃまぁ、一応は「スロー」な方の作風なので目を見張るような凄まじいアニメーションが飛び込んでくるわけではないが、今作が持つ最大の魅力である「世界観」を発揮するための背景や細かいモブキャラの動きにいたるまで、本当に隙なく作り込まれている。加えてメインキャラたちのイカれたマインドも1話目にしてすでに充填完了しており、ライオスさんはここから視聴者たちをいちいちドン引きさせてくれるだろうと今から楽しみだし、淡々と調理を進めるセンシの雰囲気があまりにも日常的すぎて笑いのタネになるのもよい。そして冒頭でも触れたエルフ娘マルシル。唯一の常識人枠にして作品の命運を握るツッコミ役。彼女の活躍が見られただけでも1話目は満足ですね。個人的にはマルシル役のキャストが誰になるかってのは割とドキドキ要素だったのだが、ここに千本木彩花を配置してくれたスタッフには信頼しかない。マルシルって、言い方は悪いけど「自分では何もしないくせに食いもんに文句つけるめんどくさい女」の側面があり、ともすればヘイトを買いかねないポジションなんだけど、その辺の無茶をけろりと飲み込めてしまうのが千本木ワールドなので。強い配役。ちなみにチルチャック役の泊明日菜も最近仕事が増えてきて良い感じだが、きのこ鍋食ってるの見て「お前、ちょっと前まできのこ側だったじゃん……」と思ったのがなんかおもろかった。

 まぁ、嬉しくてちょっと褒め倒してしまったが、いうて地味な作品になるかもしれないのであんまり過度にもてはやすのもなんか違うよね。それこそエルダ・フリーレンに続いてやんわり見守れるエルフ作品になればいいと思ってるよ(エルフ作品なのか?)。

 
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○「魔法少女にあこがれて」 5

 いつの時代からだろうか。「魔法少女」という言葉がどこか暗い陰を背負うようになったのは……いや、明らかにどこぞのインキュベーターのせいなんですが……色々とご苦労が偲ばれる職業になってしまい、女子小学生のなりたい職業ランキングでも上位に来ることはなくなってしまいました(誰調べでもない)。

 という作品なのだが……そっちから来るのか。久しぶりに地上波だと大量の光線が照射する眩しすぎて見えない系作品。事情を知らずに地上波で録画してしまったので、一旦ワンランク上のアニメ専門チャンネルで改めて記録するかは検討中。まぁもらえるもんはもらっといた方がいいのだろうが……今作はあんまりそこに興味が湧かないというか、このくらいの作画レベルならぶっちゃけどっちでもいいというか……。いや、元々「作り手の努力を無駄にする光線文化はけしからん」と主張していた人間なので、無いに越したことはないんですけどね。どっちかというとエロよりギャグが主体の作品なので、だいたい「不徳のギルド」と同じ立ち位置に回せばいいんじゃないかな。

 「不徳」はギャグのキレが冴え渡った佳作になったし、今作も発想自体はなるほど面白い。今では「悪の組織の幹部の方を主軸に」なんてのは特別珍しい設定でもなくなってしまったが、一旦魔法少女側に憧れを持たせておいて、そこから悪の道に引き摺り込み、自身の内に眠るサディスティックな部分を目覚めさせるというのは、実にインモラルでエロ漫画の設定にちょうどいい(エロ漫画も魔法少女モノは大定番ですからね)。主人公のキャラもなかなか立っており、どこぞの紅葉山テルさんを綺麗に闇側にスライドさせたような造形の奥手ヒロインが、わずか1話で悪のマスコットに籠絡されて少しずつ嗜虐の快楽に目覚めていく様子は素直にワクワク(ムラムラ)させてくれるものだ。これでヒロインの心の奥により丁寧にアクセスし、「あなたは魔法少女をどのような対象として見ているのですか? 本当にやりたい、心の奥底の欲求をどんどん解放していきましょう!」っていう展開なら、エロ漫画としても一級品に仕上がるかもしれない逸品である。

 ただ、残念ながらこちらの作品は見事に地上波で放送されている。そして映像部分については旭プロダクションというそこまで地力のないスタジオが受け持っているため、お世辞にもハイクオリティとは言い難い。まぁ、1話目時点でそこまで悪くはないので、このレベルを維持してくれるなら大きな失点ではないのだが……せっかくフェティシズム溢れる設定なのだから、そこを描き込める作り手に任せたかったなぁ、とは思う。そして、どうしても「光線が入るシーン」を混ぜ込まなきゃいけない都合上、そうしてメンタル面でもっと攻めてほしいデザインになっているのに、どうしても露骨で短絡的なエロい画面も入れざるを得ない様子。そこはあんまりいらんのだよなぁ。いや、無いと作品の趣旨がブレるのは間違いないのだが、もっと的を絞って、より倒錯的な嗜好を刺激できるような急所を攻める作劇が見たい。このまま「どっかで見た過去のエロアニメと同じような画面」がだらだら続いてしまうと、せっかくの設定の旨みが活かしきれないので残念な結果になりそうである。

 なんでこんなに力説してるかというと、根本的にこの設定が大好きだからである。魔法少女闇落ち希望。悪の女幹部による洗脳調教なんでもOK、リバもありでおなしゃす。

 ちなみにそんな作品だからかどうかは分からないが、本作のメインキャストの多くは「これまで結構な数の作品にモブとかで出てたけど大きな当たりはまだ無い」という絶妙な層が何人か起用されている。こういう作品で一気に話題を持っていければ、ステージを1つ上がるきっかけになるかもしれない。主演の子はなかなかいいものを持っているようだし、その辺も期待しながら見守りたいところ。

 

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○「異修羅」 6

 ヤッター!!!! 最悪のトラウマで百合を全否定された上に人生観ボコボコにされて生きる動機を歪められちゃうタイプの上田麗奈だー!!! 2024年もうえ虐からスタートできる喜び! ありがとう日本! ありがとう81プロデュース!

 というわけでようやく新番組のスタートですが、出自を確認したらなんとこちらはなろう原作。ぶっちゃけ1話目視聴時には全くそんな印象がなかったので驚きである。すでにちょっと前から起こり始めていた現象ではあるが、「なろう的でないなろう」も少しずつアニメ媒体に滲み出している様子。全然そんな印象が無い気もするが、それはおそらく「なろう的でないなろう」よりも「なろう過ぎるなろうじゃない作品」の方が絶対数が多いせいだと思われる。

 1話目時点ではここからどう転がるかさっぱり分からないのでシナリオラインに対しての評価は難しいのだが、導入のあまりに綺麗なうえ虐がストライク過ぎたのでご祝儀評価でも問題ないだろう。冒頭からいきなり濃密な百合を匂わせておいて、相手役に何をさせるかと思ってるところを容赦なく四肢を引きちぎっての虐殺。主人公(かどうかもまだ分かんないけど)には「もしかしたら救えたかもしれない親友を救わずに逃げた」というとんでもねぇトラウマを与え、そこに最強剣士を突如投入。あれよあれよと特大の巨神兵みたいなラスボス級を薙ぎ倒して実力を見せつけ、そこに依存させるのかと思ったらすげぇ理不尽な理屈で「もういいや、こいつ殺すことを生きる目標にしよ」っていうイカレマインドを披露。その理不尽さがたまりません。今回彼女が叫んだ「なんなんだあなたは!」という叫び、直前にトラウマティア様がラグナに対して叫んだ台詞とだいたい一緒。うえしゃまキャラにはあらゆる意味で訳のわかんないキャラをけしかけてどんどんメンタルを破壊していってほしい。

 制作は最近安定して評価を上げているパッショーネ。そして総監督には私が敬愛してやまない高橋丈夫氏がクレジットされ、いやでも期待は高まっている。1話目でも巨大ロボを相手に余裕の斬撃のみでねじ伏せる主人公像が強烈に描かれており、敵のデカさ、それを上回る剣士の無茶苦茶さが存分に発揮された愉快な映像になっている。ちょっと前だと「ニーアオートマータ」の1話目も似たような爽快感がありましたね。こちらの作品は是非ともスケジュール通りに放送し、なおかつクオリティをこのままで保っていただきたいところだ。ちなみに高橋丈夫の下で「監督」名義でクレジットされている小川優樹氏という名前も確認してみたら、今度は「異種族レビュアーズ」や「見える子ちゃん」の監督だったことが判明。なんかもう、これだけでも面白い座組み。パッショーネの時代が来るといいなぁ。

 
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○「弱キャラ友崎くん 2nd STAGE」 ―

 純粋な意味での新番組はまだ始まらないよ。とはいえ確認したら1期の放送はちょうど3年前とのことなので、だいぶ空いたしかなり新鮮な気持ちで見られるかもしれない。

 例によって3年の間に中身は綺麗さっぱり忘れてしまったが、漠然と「嫌いじゃなかった」という印象だけは覚えている。その印象は3年ぶりの画面でも保持されており、キャラデザとかゲームデザインのちびキャラの挟み方とか、そういう画面の明るさみたいなものは全体的に好み。スタッフはほぼ1期からの引き継ぎのようで、制作はProject No.9、そして萌えの伝道師・柳伸亮というチームはなるほど安定感のある布陣だ。なお、どうでもいい情報だが柳作品なので当然日高里菜はレギュラーで登場している。とんでもサプライズご結婚おめでとうございます。

 そうして画面のテイストで微加点であることに加えて、やはりこの特殊な目標設定は良くも悪くも目を引くものだ。原作がラノベ、いわゆる青春学園ドラマの範疇に入る作品で、この手の作品ってのは手を替え品を替え、あらゆる角度から最終的には「男女の関係」、もっとざっくり言えば「人間関係」を描くのが目的である(まぁ、どんなドラマだって広く解釈すればそうなっちゃうけど)。学園ドラマの場合、それが部活だったり、生徒会活動だったり、ゲームだったり、はたまた戦争だったりするわけだ。そうしてさまざまなガワを設けて、その中でくっついたり離れたり、いかにキャラの心情を描くかで差別化を図るのが小説ってもんだが、本作の場合、余計なガワを取っ払って「人間関係を構築すること」そのものがテーマであると大上段に宣言してしまっている。一応友崎と日南のキャラがあるので「ゲームっぽくしましょう」という薄いオブラートみたいなもので包んではいるが、友崎はゲームだと言われてうまいこと丸め込まれる形で真正面から「自分の周りの人間との関係構築」に勤しんでいるわけで、こんなにもダイレクトに関係性をどうこうしてることを表明するというのも珍しいスタイル。そして、そんだけあけすけにやっているのに、かえって遠慮がないので新鮮に映るというのが面白いところ。ゲーム感覚で周りの人間の環境を操作しようという日南の考え方は一見するとサイコに見えなくもないが、これも大なり小なり、誰しも皆同じように「どうやって良好な人間関係を作っていくか」は考えているわけで、それを(元)陰キャの友崎に理解しやすいようにゲームの例えで噛み砕いているのが設定としても納得できるものになっている。

 まぁ、あとはここから視聴者目線で納得のいく「課題と解決」が提示できるかの勝負になってくる。1話目でもいきなり「どうやってソフトボールに票を誘導したんだろう……」みたいなところが気になって多少御都合主義に見えてしまう部分もあるが、扱っている事象は世界の命運を左右するような大仰なことでもなく、「まぁ、なんとなくそうなりました」でもおかしいことはないのである。せいぜい無理のない範囲で他人の人生を弄びつつ、日南がこの世界のデウスエクスマキナとなるかどうかを見守っていくのが良いのだろう。こんだけ頑張っても最終的に「でもみみみの方が可愛い」と言われたらそれはもうしょうがない。そういや初めて長谷川育美の名前を認識したのってこの作品だったなぁ。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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