最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「葬送のフリーレン」 6 生々流転。次々とアニメが最終回を迎える中、次のアニメは変わらずにやってくる。今期もまだ9月だというのに、早速新アニメがスタートするのである。 今期1発目となったのはこちらの作品。なんとまぁ、史上初の金曜ロードショー枠を使って2時間ぶち抜き初回放送というとんでもない勝負を仕掛けてきた、誰がどう見ても分かる、文字通りの「これ賭け」作品である。制作はマッドハウス、監督には「ぼざろ」の斎藤圭一郎が起用され、さらにテーマソングはYOASOBIが担当。主演は現代アニメの大看板・種﨑敦美に託された。もう、どこからどう見てもこれ以上ないくらいに勝負を賭けている。これでダメだったらもう、日本でアニメは作れないんじゃないかってぇくらいの気合いの入れよう。 原作は未読だからなんも知らない状態だったのだが、どうやら過去に諸々の漫画賞とかで注目されていた作品ってことなので、そのバリューも信頼しての勝負だろう。そしてこの2時間スペシャル(一応形式上は4話一挙放送ってことなのかしら?)では、その「賭け」には勝っているように見える。本当に、端々から関係者の全力っぷりが伺える力作だ。これで「1話目が長尺放送」という特殊形態は3クール連続となり、前クールは「It’s MyGO!!!!!」、そのまた前が「【推しの子】」だったこともあり、こちらの作品が「もしこんだけ長尺で放送してコケたら目も当てられねぇぞ」という不安はゼロではなかったのだが、相応の自信がなけりゃ、こんだけ鳴物入りでスタートさせないよね。いや、お見事なもんで。 ただ、鮮烈すぎて1本の劇場作品を観たような気になった「【推しの子】」とは違い、こちらの作品はどちらかといえばバンドリ寄りの1話目で、「とりあえずここまで見てもらえば作品の空気が伝わるだろうから、あとは楽しみだと思えた視聴者が次週からついてきてね」という、高品質であるが故の余裕が伺える構成。私個人としては設定の上で一番被ったのが「不滅のあなたへ」だったもんだからもうちょい殺伐とした世界が待っているのかと思ったら、なんとまぁ、2時間に渡ってほのぼのエルフと真面目っ子の珍道中が描かれて終わった。「殺伐としてない『不滅のあなたへ』」とも言えるし、「ちょっと殺伐してるかもしれない『ふらいんぐうぃっち』」とも言えるかもしれない。こういう構成で評判を呼んでるってのはすごいもんだな。 もちろん、話題になる部分もなんとなく理解はできて、「不滅」の場合は不老不死という要素そのものがイレギュラーなもんだから、そこから紡がれる生と死の物語はダイナミックに世代交代を繰り返すとんでも方向に振り抜き、フシはついには概念に成り果てた。しかしフリーレンの場合は(厳密には不老不死ではなかろうが)フシと似たような境遇にありながら、彼女の冒険が一度「終わっている」という設定になっており、今更慌てて殺伐させる必要もなく、ただひたすら追憶と回想だけでもさまざまな物語が構築できる。1回目となる今回はフリーレンの思い出の中の勇者パーティとの繋がりを多方面から掘り下げて下準備をした段階で、「現代」パートは愛弟子(?)のフェルンのみが密接な繋がりを持つにとどまった。ここから先の展開は知らないが、おそらく「不滅」のように1つの出会いがさっさと切り捨てられて次の世代へ、なんて構造にはならず、ここからゆっくりしっかり、フェルンたちとの物語を紡いでいくのだろう。良いじゃないですか。殺伐としない状態でふらいんぐするうぃっちの旅を見てるのもいいもんですよ。……そういう意味は「魔女の旅々」ともつながるのか……よかった、フリーレンがどこぞの美しい魔女のワタシみたいに下世話な性格じゃなくて……。 「勇者パーティの冒険終了後の物語」という意味では奇しくも「Lv1魔王」との繋がりもあるが、「ゆるめのギャグ」という要素は繋がりつつも、今作はファンタジー要素がかなり強く押し出されるデザインになっているおかげで、下世話な感じはほとんど無く、独自の世界観が魅力に直結している。「長命なエルフと短命な人間の価値観の差」は今度は「江戸前エルフ」でスパイスとして効いていた要素だが、今作はそこがダイレクトに主題に直結し、匂わせるんじゃなくてむしろ真正面から見据えることで逆に希望に転じているという構図も面白い。これでエルダ様→フィッツ君→フリーレンとエルフヒロインも3クール連続ってことになるな……耳が長くなるなぁ。 とりあえず、こんな雰囲気の作品だとは思ってなかったのでちょっとびっくりはしたのだが、2時間尺でも全く退屈せずに楽しめたので、今後の展開もあまり心配はしていない。本来ならもっと加点してもいい作品だとは思うのだが、まぁ、ゆっくりとした滑り出しだし、過度に持ち上げるよりはゆる〜く付き合っていくスタイルの方があっているんじゃなかろうか。 例によって最後に中の人の話をするが、まーそれにしても種﨑ワールドの堅固なことよ……今作が「魔法使いの嫁」と同じタイミングでの放送になったのは良かったのか悪かったのかは微妙なところだが、魔法を教える側でも教わる側でも、この人智を超越した空気感は替えの効かないスペシャリテ。こんだけ人の心がわからずぶっ飛んでるフリーレンなのに、歴代種﨑キャラの中ではまだ理解の範疇みたいな気がするのはやっぱヤバいよな。フリーレンと羽鳥チセと双葉理央とヴィヴィと鎧塚みぞれで蟲毒を行ったら、最後に生き残るのは誰なんだろう。(オーボエの音が聞こえてきそうな気がする)
PR ○「トニカクカワイイ 女子高編」 ― 不意打ちで始まった新番組(?)。もう、シーズンの枠に入れられないのでどのタイミングなのかはよく分かりません。 知らない人のために(私も全然知らなかったが)説明しておくと、どうやらこちらは基本的には配信作品らしく、配信開始時期からすると夏新番扱いということになるようだ。各種配信サイトで1話ずつなのでネトフリ作品のように一気に全話出る形式ではなく、従来のアニメ視聴に近い形での配信。今作2期は直前まで放送していたわけで、積極的に視聴したいファンからすれば、「6月に2期が放送終了」→「7月から事実上の第3期」という流れになっている。見たところ話数は4話だけみたいなのだが……まぁ、新番っていうかちょっと豪華なおまけOVAみたいな扱いなのかな? ちなみに、なんで配信作品は追わないと決めている私がこのような形で視聴しているかというと、8月から追いかける形でAT-Xでの放送がスタートしたためだ。配信媒体以外での放送はどうやらAT-Xだけらしく、さすがはワンランク上のアニメチャンネルである。課金して良かった、AT-X!(企業案件) というわけでなんとなく視聴した3期(?)。オープニングが司役の鬼頭明里から何故か早見沙織にチェンジしており、鬼頭はエンディングにポジションチェンジ。そしてタイトルからも分かる通り、ナサが女子高の特別講師として働きに出るという筋立てなので、いきなりJKの新キャラも大量追加された。学校が舞台になるとますます「ハヤテのごとく!」との区別がつかないやんけ、と思ったり、「家にいない時間が増えたら肝腎要の奥さんの出番が減って今作最大のお題目が消え果てやしませんかね?」という心配もあったりするのだが、1話目を見る限り、司ちゃんも数少ない出番を取りこぼすことなくいちゃいちゃしていたので、多分大丈夫なのだろう。どうせキャラが増えてドタバタが増せばそれだけ勢いも増すという分かりやすい作品スタイルなので、短い間ではあるが、引き続きお付き合いしていくことにはなると思われる。一応ターニングポイントになりそうな重要キャラも登場したしね(奇しくもこちら、キャスティングが佐倉さんでした)。
○「はたらく魔王さま!! 2nd Season」 ― よりによって、今期新番チェックのラストがこれなんですよ……。新番じゃないから今ひとつ節目って感じにならなかったが……とりあえず、今期執筆された新番チェック(マイナス特番チェック)は42本。これに前シーズンから引き継いだ6本を加えた48本がとりあえずの視聴本数ということになる。……あれ、だいぶ減ってる? 前クールが新番チェック時点で57本、冬に至っては70本弱だったことを考えると、なんの兼ね合いなのか、グッと放送本数が減ったのは事実のようだ。まぁ、配信の本数が増えてる可能性とかもあるし、これだけでアニメの製作状況はさっぱり分からんけども……去年の夏クールもだいたい同じ本数だったので、もしかしたら夏ってのはアニメが現象する傾向にあるのかもしれません。私としては切る必要性が下がって助かるばかりです。 閑話休題、こちらの作品についてだが、残念ながら復帰した「Season1」の方は残念クオリティの残念作品だった。まる1年の休止を挟んでの2期目はスタッフなどは基本的に同じ。製作体制に大きな革新は望めない状態なのであんまり期待しないほうがいいのは間違いないが、流石に作り手側も「1期のアレはダメだったよな……」ってのは嫌というほどわかっていると思うので、そこから一念発起してクオリティアップを図ってほしいところである。1話目の作画クオリティは……まぁ、普通。流石に10年前の1作目とは比べるべくもないが、「これくらいの水準がずっと保てるなら決して悪いことはない」くらい。いや、ごめん、やっぱだいぶダメだった気もする……。分割2クールの死体蹴りはだいぶ息の長い自殺行為だが……。
○「聖者無双〜サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道〜」 3 この期に及んでまた随分ネイキッドななろう。いいよね、こうやって1話目から「ダメですよ〜、見る価値はなさそうですよ〜」って全身で伝えてくれるアニメ。ちゃんとステータスオープンするよ! 歴代なろうの中でもトップクラスに「んなアホな」な転生方法で特に現世で不遇でもない状態で死亡。一応「出世欲があったので死に際の無念が人一倍強かった」という設定らしいのだが、その程度の動機でいちいち神様が異世界転生を請け負ってたら、多分同じ異世界に転生者が溢れかえってると思う。神様の方もちょっとしたサービス感覚で「地球と同じような星に転生させるけど、剣と魔法のファンタジーやで」って意味のわからん配慮をするな。その後の諸々もとにかくオリジナル要素は無く、強いていうなら「1話目時点ではそこまでチートでもないかも」というのが比較的珍しくはあるが、スキルの中に「豪運」とかいう項目があって何もかもうまくいくことに特に理由をつけなくなってる時点でお察し。どこぞのカジュマさんはラックが高くてもあんななのに……。 さらになろう作品の中でもかなり上位(下位)に位置するショボ作画クオリティなのもありがたい。オープニング映像の時点で「あっ(察し)」だし、演出ももっさりしてて「作り手側も原作を面白いと思わずに作ってるんやろな」というのが素直に伝わってくる。制作はやらかし実績もある横浜アニメーションラボ。ヒロイン勢のキャラデザすら全く可愛くないってのは本当にすげぇと思う。 誰も得しない、地獄のような作品になりそうだ。3話切り筆頭候補ってことで。
○「スパイ教室 2nd Season」 ― はい、こちらも分割2期目。1期目で描かれた物語のいわば「B面」からスタートするあたり、分割っぽさを微塵もかくそうとしていないのはむしろ潔い姿勢ではある。まぁ、分割だろうか完全新作だろうが、別に視聴する側にとっては何の差もないわけだが。 1期でそこまで身を入れて観る気が起きなかった作品なので2期目と言われてもそこまでピンとこないが、改めてちゃんと見ていて、「そういえばやたらと期待値は高い作品だったんだよな」ということを何となく思い出してきた。「女の子だらけのスパイ集団」とか「ありえんくらいの高カロリーキャスト集団」とか、一応セールスポイントは分かりやすくて飲み込みやすい。グッと面白くなってハマってもおかしくなかったのだが……やっぱり「スパイどうしの騙し騙されこうどなじょうほうせん」ってスマートに描くのはめちゃくちゃ難しいのでね。「スパイとか言ってる割に各方面にガバガバじゃねぇか」とちょっとでも思ってしまうと、あとは全体的な設定が全部バカらしく思えてしまうのでどうにもサムい印象を与えてしまうもの。その辺はまぁ、この設定を選んだが故のどうしようもない代価ということで。 それでも、今回のお話を見てればやはり「豪華キャスト陣」の賑やかさはちゃんと活かされてる部分はある。悠木・上坂の「本人たちをみてると同期とは思えないコンビ」の掛け合いは熟練の技であるし、そこからちょっとずつ世代が下の水瀬・楠木とパスを繋いでいくチームワークはなかなか愉快である。唯一の難点は、こっちのチームだとAチーム以上に「なんでこいつらがスパイなんて任されてるんだろう……」というのが分からないということくらいか。……やっぱそこが全ての元凶やねん。「可愛いからいいか」とはならんやろ。 でもまぁ、終わってみれば今回の顛末でボスから珍しく感情的な反応を引き出したりしてるし、ポテンシャルの高い連中なのは間違い無いのかもしれませんね。改めて8人揃って、今後どんな任務でぐちゃぐちゃした盤面を見せてくれるんでしょうかね。ほんで最後に出てきた母親(?)が千和なのかよ。最近の千和、出演数がちょっとずつ増えてて、だいたい母親役をやってるのがシフトチェンジうますぎる。
○「文豪ストレイドッグス(第5シーズン)」 ― もう何回新番チェックで顔出せば気が済むんだ、一応「第5期」のスタートである。カウントの仕方が微妙なところで、「第1シーズン」と「第2シーズン」の間が1クールだったのでぶっちゃけ分割2クール。第3シーズンだけが独立しており、2期の3年後にぽろっと1クールだけ放送し、そこからさらに3年後となる今年の冬クールに「第4シーズン」、そこから1クール休憩しての「第5シーズン」なので、「2度目の分割クール」扱いな気がするのだが、一応公式には「第5期」らしい。数え方は統一した方がわかりやすいからね。 分割っぽい扱いなので復習パートとかの配慮は一切なし。まぁ、流石に3ヶ月前のお話なので忘れるには早すぎるだろうし、前シーズンの展開があまりに怒涛でエグかったので忘れろという方が難しいくらい。引き続き武装探偵社はどん底もどん底の状態から這い上がらなければならず、展開としては起承転結の「転」、反転攻勢に出られるシーズンになる……といいけど。ずっと沈みっぱなしだったらどうしよう。 太宰・乱歩というジョーカーが部分的に制限状態となり、各方面からあの手この手で対抗組織の隙をつくタイミングを窺っている状態なのでジリジリとした切迫感ばかりが募る展開だが、きちんと1話目で反撃の狼煙も上がっており、いやでも盛り上がりそうな展開。この5期が1つの節目になりそうですな(国木田が相変わらず扱いが可哀想すぎるのはなんとかなりませんか)。わたしゃ大ファンってわけではないが、やはりこんだけ大きな話になってきちんと盛り上がってるなら素直に応援したいと思える作品。口惜しい部分があるとするなら、最近はこれのおかげで五十嵐&榎戸のコンビがすっかり「文スト専用装置」みたいになっちゃってることだが……まー、それでクオリティが担保されるなら致し方なし。今作にけじめをつけたら、またスタドラみたいなトンチキ作品が見たいよねぇ。
○「白聖女と黒牧師」 5 収録時期的には偶々なんだろうけど、なんか石川プロが休養挟んで今期また一気に仕事戻した気がするな。色んなとこから声が聞こえてくる気がする。 今期は黒メイドと黒牧師が同時に放送されることになるわけですね。ここに割って入れる存在は黒執事くらいしかないんじゃなかろうか(黒の契約者は要協議)。まぁ、今のところ「黒牧師」のどの辺が「黒」い要素なのかがよく分からんけども……単に衣装のことを言ってるなら世の中の牧師はだいたい黒牧師だよな。「オヤジ、このペンキは黒だな」。 まだまだあったイチャラブ系作品ということで、1話目からもう遠慮なくカップルがいちゃこらしているのを見るだけのアニメ。どうやら男の方が超絶鈍感で全然好意に気づかないというのが重要な要素になっているようだが、そもそもヒロインの方が「その辺に転がってるとこを拾われた」時点でだいぶ人間関係としておかしなことになっているので、ここから恋愛関係に発展するのは果たして倫理的にOKなんだろうか。そもそもこの世界の聖職者の性愛の観念がどうなってるかよく分からないし、そもそも「聖女」が何なのかもよくわかんないし。これがもしなろう作品の聖女だったら、「何が聖女やねん! 適当に名前だけつけた設定に何の意味があるんや!」とまた重箱の隅でも突いて文句を言ってやるところだが、今作はユル系ラブコメだってことが一目瞭然なのでその辺の設定にツッコむのも野暮な気がする。一応「聖女だから嘘がつけない」ということだけ覚えておけばいい設定なんじゃないかな。いや、現時点ではまだそのこと自体が嘘の可能性もあるけど。 制作が動画工房ということで毎度のことながら丸っこいコロコロしたデザインは可愛らしい。いや、ここ最近の動画工房は不安が漏れてしまう展開もあったが、ちゃんと前クールで汚名を返上してネームバリューは回復している。監督を務める野呂純恵さんという名前は初監督となる人みたいだが、動画工房の過去の秀作のいくつかに携わっているし、山﨑みつえ監督作品だった「魔王城でおやすみ」の時に副監督という役職を務めている。あれと同じ方向性の可愛らしさを押し出した作品だと考えれば、雰囲気を保つことへの気遣いは期待できるんじゃなかろうか。残された問題は「この出オチっぽい設定で1クールの間何を見せられるんや……」という部分だが、オープニングとかみてるとまだまだキャラは増えるみたいだし、教会を中心として街一つを飲み込む形でのドタバタになってくれれば良いのかもしれません。 ちなみにメインヒロインの中の人はこれが事実上のデビュー作となりそうな新人さん。「澤田姫」って名前のインパクトはでかい。「ひめちゃん」って名前、実際に見たのは初めてだわ(芸名かもしれんが)。
○「スプリガン」 5 ネトフリから降ってくるタイプの作品。こちらの配信は去年ということで、時期的には新番でもなんでもない。あと、全然知らなかったんだけど監督が小林寛なのね。ネトフリは確かカンパケでの納入が普通なので(一挙配信だからね)、時期的には「水星の魔女」の前にこの仕事してたってことになるんだろう。その割にさっぱり話題を聞かないあたりがネトフリクオリティ。 とはいえ、私とて1話目視聴中は監督が小林寛だなんてことに気づく由もなく。「これまた古い原作がアニメになったなー」と思って軽い気持ちで観ていた。私にありがちな「有名漫画作品読んでない現象」が起こるので当然のように原作は未読だが、この作品はまぁ、だいぶ年代も古いし……漫画好きでも読んでない人は案外多いんじゃないでしょうかね。皆川亮二は「ARMS」とか「ピースメイカー」あたりを読んだことはあるのだが、今回今作に接して、「皆川亮二は作画だけで原作は別な人だった」なんて事実を初めて知ったりもした。ネットで漫画の絵だけはよく見かける作品なんだけどね。色々知らないことばかり。 で、そんな何も知らない作品の1話目だが、まぁ、悪くはなさそう。古い原作を現代風のアニメに乗せるってぇと「何で今更死体を掘り起こしたんや……」っていう地獄のようなクオリティで蘇ったり、「現代でわざわざ作るんだから何かインパクトがある仕事をしなきゃ!」ってんで意気込みすぎてなんか違う作品になっちゃったりするものだが(それぞれの例はご想像にお任せします)、今作はいい意味で古臭さを残しつつ、無理のない程度に「現代風」へのリビルドがなされているように感じる。元々近未来SFアクションなのでCGをフル回転させてチカチカした画面になっちゃう、なんてのがありがちな失敗だが、CGを活用はしつつも、どこかで昭和感を残しているというか、きちんと手描きで「あ、アニメだ」と思わせる部分も残っている。おかげで超絶作画のハイパーアクション、みたいな飛び抜けた画面は出てこないが、安心して筋を追えるだけのものになっているんじゃなかろうか。ちなみに今Wikiで確認したら「全6話」って書いてあったから、始まったと思ったらすぐ終わる作品になっちゃうみたいだけどな……。 By the way、今作と全然関係ない話で申し訳ないが、ちょっと想定外のことが起こって「今期執筆した番組感想の数」というトピックを取り上げられなかったのでここで書いておきます(1クールで終わると思ってた作品が2クールだったのよ)。今期ゴールまで走って感想が書けた作品はトータルで47本。前クールの50本からは微減ではあるが、その前が30→42というカウントだったので、冬クールがイカれてただけで今回も充分多い。今後とも積極的に3話切りを促進させ、より健全なアニメ視聴体制を維持したいところである。……でもなぁ、今期は今のところあんまり3話切り候補が多くないんだよなぁ……。
○「Helck」 6 監督が佐藤竜雄、音響監督が高松信司とかいうよく分からん座組みでスタートしたアニメ。音響だけで高松さん引っ張り出してくるとか珍しいんだが、「銀魂」以来だと考えると、もしかして「そういう」作品なのかしら(どういう?)。 よく分からんスタートになったので、正直いうと「面白い」とかよりも「気になる」が先立つ作品。どっちかというとタイトルに名を冠する勇者の方が悪役というか、敵対する人物として現れ、メインは魔王軍の方。そんで勇者が魔界に協力しにやってくるという展開は「勇者、辞めます」にかなり似ている。そして「勇者、辞めます」も最初は「魔王ギャグ・勇者ギャグ」の側面を強めに押し出していたが、次第に勇者の生い立ちにクローズアップしていき、意外にエグい背景からシリアスへと自然に収束していった作品だった。今作はその収束の兆候がなんと1話目ですでに現れており、トランプタワーのくだりなんかで「そういうゆるいギャグなんやな」と思っていたら、後半は謎が謎を呼び一気にドシリアス展開へ。急な温度差に風邪をひきそうだが、1話目の展開で何も分からなかったもんだからすごく気になっちゃったのである。 アニメとしてのクオリティは並程度。主人公がイケメン要素ゼロのマッチョという時点で映像から癒しやエロを得ることは難しそうだが、その分、「なんか変な絵」になっているので他作品との差別化はできている。その上でメインで頑張ってるみかこし魔族がそれなりに可愛いので、ぎゃーぎゃー騒いでいるのを見ているだけでもそれなりに満足できてしまった。ほんと、ドタバタ賑やかなツッコミを任せている時のみかこしは本当に安心できる。根っからの苦労人気質がよく出ている良い配置で、最近マスコット役が多くなった気がする石田彰も良いアクセント。主役のヘルクは小西克幸で、「ヘルク」の弟が「クレス」ってことは確実に「ヘラクレス」からきてるキャラだと思われるが、中の人のこにたんは最近全く別なアニメでヘラクレス役をやっていたというちょっとした奇跡が起こっていたりする。そのほかにも割と賑やかなキャストが集まっているし、そっち方面での楽しみも色々とありそうである。 基本的に「レベルが云々」とか何の説明もない「魔王と勇者」あたりはなろう界隈の影響で減点の対象になりがちなのだが、今作は割とその辺がどうでも良さそうである。いったいどんな展開になるものか、見守らせてもらいましょう。
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HN:
Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |