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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「BLEACH 千年血戦篇 -訣別譚-」 ―

 オサレアニメ総本山、第2期目のスタート。純正の2期目だし、今更筋立てがどうこういう時代の作品でもないので特に書くこともないのだが……オサレだぁ……オープニングの演出とか、あまりに凄まじくて慄いてしまった。あれ、各カットに元ネタがあるんかな。なかったとしたらそっちの方がすげぇな。

 キャラがわちゃわちゃと溢れているが、いちいちキャスティングが濃いのでワンカットごとのカロリーがいちいち高い。BLEACHのすごいところって、ギトギトにジャンプ漫画のフォーマットのくせして、女性キャラのバトルも容赦無く展開されてたところかもしれない。こんだけまとめて女性キャラが出てくると「こんなにいたのかぁ」って感心してしまうわ。

 なお、当方熱心なフォロワーではないために専門用語が口頭で発音されてもさっぱり分からないという難題があるが、もう、それも含めて味わいだと思って気にしないことにしてます。

 

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○「七つの魔剣が支配する」 5

 なんかおっきな話がやりたそうだな……という雰囲気だけは感じるラノベ作品。なろう的ゴリゴリタイトルに慣れてしまうと、こういうふわっとしたタイトルはなんか不安になるな。

 なろうではなくて純然たるラノベということで、なんとなく古き良(くもな)きラノベアトモスフィアを感じさせる出だし。まずもって「魔法学園におもしろそうな連中が集まったッ!!」っていう幕開けからして、すでになんか懐かしいんだよな。一時期は「とりあえず学園に入学するところから始めるぞラノベ」で溢れかえっていたものだが……最近はその「入学」イベントの前に「転生」「チート披露」が挟まることが多かったので、その辺のゲボが出そうな展開なしにすっと入学式を迎えてくれるのはむしろ好感度が上がっちゃうという。多分10年前だと「親の顔より見飽きた展開」ってんでそれだけで評価を下げてた気もするのだが、時代とはこうして流れていくものだね。

 実際、単なる顔合わせと入学イベントではあるが、あまり駆け足になる気配もなく、「人物紹介だけでもちゃんとお話として見られるだけのものを書きますよ」という責任が感じられる描写が続く。キャラの配置自体はお約束のものばかりだが、たった1人中心にサムライガールをおくことでちゃんとアクセントになっているし、1話目を見た感じでは、そこまで無双なチート感があるわけでもなさそう。ここから初めて出会った6人が喧嘩したり助け合ったりして、新入生として少しずつ学園の謎の迫っていくことになるのだろう。少なくとも「マッシュル」よりは「魔法学園」というものをちゃんと描こうとはしているようだし、是非とも古き良きラノベ文化の景観を見せていただきたいものである。

 制作は天下のJ.C.STAFF。「壮大なサーガの序章」を意識して作られたであろう1話目はいろんなところが大仰で苦笑いも出るが、ファンタジー作品の出だしなんてものはこれくらい大きく出てもらった方が受け取る側の期待も高まるんじゃなかろうか。あとはこれで女の子が可愛ければいうことなしですね。可愛くなってください、お願いします。

 

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○「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。」 4

 今時逆に珍しい、純然たるトラック転生からの模範的なろう作品。「もうご存知ですよね」みたいな感じで転生までの段階をサクサクショートカットしていく様はいっそ潔いとすら思える。

 設定としてはこれまたあっぱれなくらいに隠す気もない典型的な悪役令嬢もの。流石にアニメ化作品だけでももうお腹いっぱいと言っていいくらいに悪役令嬢ものも増え、私も経験値を積んできたと思うが、令嬢ものが始まるたびにいちいち「悪役令嬢のパラドックス」に触れるのも飽きてきた。でも、今作はまさにそこが最大のネックであり、いつものように視聴モチベをガリガリ削られる展開。

 一応これを最後だと思って解説しておくと、「ゲーム設定の中に飛ばされるのが悪役令嬢ものの基本設定だが、作品世界内でのゲーム設定の拘束力を主人公が主観視点で判断する術がない。ゲーム記憶を持つイレギュラーとして転生した主人公がいる時点でゲーム世界とは異なる状態であり、破滅フラグが立とうとも意識的に回避すればその運命に辿り着かないと仮定するなら、最初にゲームと異なる行動をとった時点で全ての破滅フラグは無に帰すため、設定がなんの意味もなさなくなる。逆になんらかの運命力が働いて強制的にゲームの設定に引き戻されるという世界であるなら、どれだけ主人公が抗ったとしても無意味であり、それを脱却できるかどうかは完全に作者のご都合主義に任せるだけの運ゲーに成り下がる」というのがこの設定のパラドクス。未だかつてこの問題に正面から向き合ってブレイクスルーした悪役令嬢ものには出会っていない。強いてあげるなら「実況の遠藤くん」くらいの無茶苦茶な外部要因を持ち出し、「ゲーム内のキャラがゲーム外を知覚できる」「自分たち以外にもゲームに干渉しようとする敵対存在がある」くらいまで設定を盛り込めば、一応は新しい展開が期待できるかもしれない。

 今作の場合は綺麗にテンプレをなぞっているおかげでそうした設定への問題意識は1ミリも感じ取れず、いつも通りの都合のいい(主人公にとっては都合の悪い)設定の解釈を飲み込めない。例えば、「予知」と称してゲーム知識を活用して父親の死を未然に防いだこと。これはいいスタートだ。これによって「ゲームと違う展開が生み出せるのでは?」という気づきがあり、主人公に動機が生まれる。しかし、この時点でもうほぼゲームは終わっている。何故なら「両親が健在の世界線」はすでにゲームに存在しないわけで、もうこの世界における主人公を「ラスボス」と称する意味はない。一応今回のシーンとなる9歳までの時点では悪逆の限りを尽くしていたという設定があるにはあるが、いうてもそんな子供のやってきたこと。これから先の人生でナンボでも禊は可能だろうし、破滅フラグに肥大化するまでの大問題を抱えているとは考えにくい。

 それにもかかわらず、主人公は弟との遭遇シーンでゲーム内記憶がフラッシュバックし、「やっぱりゲームの設定には抗えないのか?」と見当はずれな疑問を提示している。いや、単に弟が来ただけじゃん。むしろ父親存命の状態で弟と面会した時点で「ゲームと違う流れに乗っている」ことを自覚しろよ。もうお前の知ってるゲームとは違う運命に乗れてるんだよ。それならもう、何も心配する必要はなく、単に「いい統治者がいい政治をする」だけの話になるはずである。いっそ開き直って「民の為に尽くす」物語になるならそれはそれで成立するので文句はないが……これから先も「破滅フラグが〜」だの「私はラスボスだから」だのと言い始めたらそれは間違いなく設定破綻。一気に見る価値がなくなるだろう。

 映像部分に大きな問題はなく、これから先がふつーの「王宮ファンタジー」になるなら決して評価は下がらない。ただ、どうせそうもならんのやろな、という諦観もすでにある。だってなろうだから。さぁ、この「なろう作品として破滅するフラグ」を覆すことができるかな?

 

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○「デキる猫は今日も憂鬱」 4

 まさかのGoHands2本目!!! ……いや、流石にこの芸風は……。

 なんとまぁ驚きの座組。「メガネを忘れた」に続き、今期2作目のGoHands作品。基本的に寡作というか、限られたジャンルの作品のみをぽつりぽつりと落としていくスタジオという印象だったので、こうして「そぐわない」印象の作品を2作同時に繰り出してきたのは完全に想定外。もしかしたらスタジオの方針がこの数年で変更にでもなったんだろうか。まぁ、いろんなことに挑戦するのは悪いことではないんだろうが……流石にこの食い合わせの悪さはどうなのよ。

 原作はちょっとだけ既読。例によって電書版の1巻だけ無料だったのでその部分だけ読んでおり、めっちゃ気にいるってほどでもなかったけど、(とりあえず猫が主人公なので)特段悪い印象は持たない漫画だった。それだけに原作の雰囲気は一応知ってるのだが……このアニメは違わないか? いや、実際に本筋が始まってからはとりあえず諭吉の様子さえ描けていればいいのだからそう大外れではないのだろうが、どう考えても冒頭5分近くを費やして描いた大都会東京の様子は必要なかっただろう。単にGoHandsが自社製品を作る上で余ってた素材を適当にぶっ込んだようにしか見えない、完全に「浮いている」描写である。

 「メガネを忘れた」の方は原作を知らないので「もしかしたらこういう雰囲気が合う作品になっていくのかも」という可能性を残していたのだが、今作は違う。原作の雰囲気が一切大都会東京の通勤ラッシュの詳細な描写を必要とする作品ではない。まぁ、くたびれたOLの日常を描くのだから有っても構わないが、そこを微に入り細を穿つ徹底描写で金属の光を乱反射させてメタリックに描写する意味はない。よほど「ゆるい猫の日常」とのギャップを先鋭化させたいというなら一応意義が見出せなくはないが……そんなことをする意味があるとはとても思えない。結局、「GoHandsがいつもやってる通りの手癖で原作付きアニメを請け負いました」という構図にしか見えないのである。

 普段、スタジオのクセとか傾向なんてものは割と好意的に受け取る要素であり、例えばシャフトの病的なまでの新房演出への偏り(最近はそうでもないが)や、TROYCAのなんか白っぽい画面効果、TRIGGERのトチ狂った動画の回し方など、「おっ、あのスタジオが作ってるんだねぇ」というのが一発でわかる芸風は味わいになり、武器になるものだ。しかしどれもこれも作品の本質をきちんと捉えてこそのお話。今作にGoHands風味が必要だったとはとても思えないのよね……。

 いやぁ、でもどうなんだろう。シャフト風味は手放しで褒めて、こっちを「合わない」と拒否するのはもしかしたら独善的すぎる見方なのだろうか? うーむ……ちょっと受け入れがたくはあるが……まぁ、手間暇かけて作ってるのは事実だろうし、有象無象のアニメよりも細かくて「丁寧な」作画であるのもまた事実。ユルいショートギャグ漫画にこんだけの映像をつけていることはむしろ評価の対象とも言えなくもないが……。

 とりあえず1話目での私の反応は拒絶要素の方が多かったので、とりあえず「要警戒」くらいにしておこうか。もしかしたら1クール追いかけるうちにさっさと慣れて「これはこれで味わい深かったな」と思えるようになっているかもしれない。何事もトライアル&エラー。GoHandsアニメも、新しい時代に入ったのかもしれない。

 

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○「AIの遺電子」 5

 何故にこの作品がこのタイミングで? 前クールでは「六道の悪女たち」がアニメ化され、今期はこちらの放送がスタート。秋田書店の販売戦略は相変わらずよく分からない。

 上の文言から分かる通り、一応原作については既知。「六道の悪女たち」同様に、今作も連載していたタイミングではまだチャンピオンを読んでいたために、一応どんな作品かは知ってるし、しばらくは読んでもいたはず。確認したら原作漫画第1期が201517とのことで、その辺の時代はまだ週刊誌を読む元気があったのだなぁ、としみじみする。ただ、今作の印象はと問われると正直あんまり思い出せない。特に好みの絵でも話でもなかったからあんまり真面目に読んでなかったんだよな……「チャンピオン、いつまでブラックジャック界隈で食い繋ぐ気だよ……」くらいのことを考えてたような、そうでもないような。そんなAIブラックジャック。今wikiを見たら「AIを1文字ずらすとBJになる」とかいうどうでもいい情報も得られたよ。あと、ブラックジャックも今作も、「主人公の中の人が大塚」という共通点もあるぞ(ほんとにどうでもいい情報ばかりだ)。

 さておき、アニメとしては可もなく不可もなく。元々原作も渋い漫画だし、アニメ化されたからって何かが鮮烈に変わるようなもんでもない。特に悪い部分もないが、原作の古さもあってか、せっかくの「AIアニメ」のはずなのに目新しさは出てこない。こればかりは「まぁ、チャンピオンの漫画だし……」っていうので仕方ないという気もする。ちなみに私個人としてはこういう「アンドロイドもの」はあんまり得手ではなく、久しぶりに見たこの作品においても、「なんでこれだけ精巧なヒューマノイドが普通に生活に溶け込んでるくせに、一般人の認知がガバガバだったり、法整備が適当だったりするの? この世界におけるヒューマノイドの役割ってなに?」みたいなところがどうにも引っかかってしまう。このアンドロイドものの「どーせ、最終的に機械生命のあり方を問う御涙頂戴の話なんでしょ」という感情の誘因、私は「プラスティックメモリーズ現象」と呼んでいる。多分私しか呼んでない。

 今作はブラックジャック的な小話集として進んでいくので、あんまり大枠の設定が合わないというのはマイナス評価にはならない。おかげで結局プラスもマイナスもあんまりないので様子見ですかね。どれくらいの尺で続くんだろう。

 

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○「彼女、お借りします(第3期)」 ―

 「女神のカフェテラス」と入れ替わる形でこの枠へ。ある意味できっちり役割分担ができているのは偉いのだが……問題は「その枠いる?」という根本的な問題があること。これが終わるとまた「カフェテラス」が帰ってくるんだよな……なんやその謎の継投は。

 というわけで、3期ともなるといい加減書くこともなくなってくるわけですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。こちらの作品はありがたいことに1期2期通して映像クオリティは決して低くなく、キャラデザが可愛いのでその部分は「カフェテラス」よりも見ていて楽しい作品ではあるのだが、どうにも主人公の人間性が受け入れられないため、お話に入り込もうとすると拒否感が強く出てしまうという難物。主人公が本当に無味無臭な「カフェテラス」はそれはそれでいい部分があったということなのだろうか。

 「またこの童貞妄想の塊みたいな主人公を追いかけなきゃならんのか……」とため息をついていたら、なんとこの期に及んでさらに新ヒロイン追加とかいうとんでもない暴挙にでた。すでにヒロインカウンターは4つも回って過密状態だというのに、今度はメインヒロイン・水原とは逆サイドの隣室にも女の子を配置した。まぁ、彼女がヒロイン候補になるのかどうかはまだ分からんが……非実在後輩語マスターという謎の属性もややクドく、どうしても筋運びの大雑把さには抵抗があるんだよな。まぁ、その分メインヒロインは可愛いんだけどさ……。

 今回見ていて「こんなに書き文字演出が多かったっけ?」というのもちょっと違和感があったのだが、過去2シーズンもこんなもんだったっけ? 書き文字演出と言えば直近では「山田くんと〜」の印象が強いが、あの作品で出ていた「ポップな演出込みで、なんとなくキャラの心情をフォローする賑やかし演出」的な書き文字と違い、こちらの作品の書き文字はマジで伝達しなきゃいけないはずのセリフ部分を切り取って書き文字として宙に浮かべるという、割ととんでもないことをやっている。まぁ、なくてもいいセリフを切り詰めて尺を調整する目的なのかもしれないが……現状だとなんか小うるさくてあんまり作品の雰囲気にプラスに働いてないような気もする。同じように文字を浮かべるだけなのに、何が違うのかはよく分からん。こういうところにも演出の妙味ってのは現れるものなんでしょうかね。

 

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○「Lv1魔王とワンルーム勇者」 5

 真っ先に全国8億人が思ったであろうことを書いておくと……「おかえりジャヒー様」。

 まぁ、ジャヒー様だよね……単にそらそらロリババア系魔族というだけなのだが、「そらそらロリババア系魔族」はそれ即ちジャヒー様である。これはもうそらそらの責任じゃなく、キャスティング任せてる方も「もうジャヒー様でいいです」って言ってる可能性すらある。ロリババアキャスティング、少ないパイを奪い合うキャストの先鋭化が凄まじい。これでもし大空直美が産休で無理ですって話になったら、多分次にお鉢が回るのは悠木碧だろう。

 とまぁ、第一印象は「ジャヒー様(とその大家)じゃん」だったわけだが、そこからの展開は(当然)ジャヒー様とはちょっと違う。ジャヒー様の場合は魔力を失って自堕落を加速させてしまったが、こちらの魔王様はそこまで致命的に魔力を失ってはおらず、なおかつライバルとなる勇者の方がより凋落具合がデカすぎたってんで、むしろロリババアが世話焼きモードを発動し、まさかの押しかけ女房ポジションに収まることになった。これ、従者たちは認めてるのかな……あのスク水日笠が許してくれるとも思えないのだが……あいつはあいつで存分に変態臭かったからなぁ……。

 発想としては別に新しい作品ではなく、絵柄を見るにむしろレトロ感すら漂う作品になっているが、映像もシナリオも何かが足りないという感じはない。ちょっと魔王がむちむちぷにぷに過ぎる気もするが、ギャップを出すための演出としてはこれくらい思い切って幼女に振り切ってしまうのが正解だろう。勇者側がエロ要素というか、性欲部分も残した上での堕落になっているので、これで下手に魔王が性の対象として見られるような造形だとややこしい問題が生まれかねない。いっそここまでロリというかペドにしてしまえば、「そういう目」で見られなくなるので共同生活が描きやすくもなるはずだ(まぁ、それこそジャヒー様くらいの体型でも問題なかったとは思うが)。あとはこのむちぷに魔王をどれくらい可愛らしく描けるか、そして、特徴的な要素として「勇者と魔王の物語だったはずなのに地続きでネットやら何やらが全部現代レベルのヘンテコ異世界」という設定がどれくらいギャグとして効いてくるかが今後の焦点になりそうだ。

 こうしてみると、綺麗に転生を果たしつつ望み通りの展開になってた屍神殿さんは優秀だったんだな……。

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○「アンデッドガール・マーダーファルス」 6

 生首ヒロイン、なんか不思議な趣がありますね……ほぅ……。

 変なのハジマタ。事前情報ゼロの状態で見始めたら冒頭から想像してたのと全然違ってかなりビビった。事前情報ゼロなのに何想像してたんだよ、って話だが、今作の原作を担当している青崎有吾については、故あってTLに名前は割と流れてくる方の人物。作品として接したことはぶっちゃけあんまりなくて、デビュー作くらいしか読んだことがないのだが、それで「ガチガチの本格志向の人なんだろうなぁ」とぼんやりしたイメージを持っていたので、こんな変化球のアニメが始まるとは思ってもみなかったのである。いや、タイトルにアンデッドガールって入ってるけどさ。

 そんなわけでもろもろノーガードの状態で不意打ちをくらってしまったのでまた体勢が立て直せてない感はあるが、分からんなりに色々なところに刺激があったのは事実。とりあえずフジ系のこの枠ってことは予算的には恵まれた状態でスタートしてるだろうし、1話の映像クオリティはおそらく一過性のものではないはず。製作スタジオはあんま聞いたことがないところだったが、確認したら「さらざんまい」「うちタマ」と並んでいるので多分最低保証はできてるはず(その前に並んだ「エンドライド」からは目を背けています)。共同製作なしの単独クレジットは初のようだが、きっと耐えうるだけのスタミナが出来たのだと信じて見守るしかないだろう。

 そうして提出された映像はなんとも妖艶な刺激が多く、その原因(?)としてはやはり監督・畠山守の名前をあげざるを得ないだろう。まぁ、この人の名前が出てきたらあたしゃ無条件で期待票を投じるしかないわけでね……こんだけクセのある小説媒体だったとしても、きっと氏ならば一級品のアニメに仕立ててくれると信じている。1話目はそうした小説媒体特有のネームの多さ、ひたすらに流れ続ける台詞の量にともすると流されてしまいそうになるが、そこをとにかくアニメーションを繋ぎ続けることで維持する綱渡りのような構成。陰影の見せ方にはどこか新房流のような流れも見えれば、画面分割のフル回転には安藤正臣っぽさも感じさせる。監督がこれまで「昭和元禄落語心中」などで培ってきた「話の中から情景を引き摺り出す」技術が、このネームの多そうな作品ではきっと活きてくるはずだ。

 キャラの配置もなかなかに気にさせてくれるものになっており、どうしても生首ヒロインに目が行きがちだが、個人的にはむしろ主人公の野郎の方が気になるかも。話し方や風貌など、どこからどうみても「怪しげな奴」でしかなく、あまり主観視点が置かれるタイプの主人公じゃないのに、どこか憎めないような不思議な近しさも感じさせてくれる。これもまぁ、台詞回しの巧妙さからくる部分なのだろうか。だとしたら1話目のMVPはその声を担当した八代拓にあげたいな。恥ずかしながら初見では誰がやってるのかを特定できなかったんですよ。こんだけ難解な会話劇、生首ちゃん役の黒沢ともよのパスを受けて、立板に水でつらつらと流れていく様子がとても心地よい。

 いいアニメになりますように。

 

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○「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」 5

 始まりました……始まってしまいましたな……。私は今、大いに身構えております。

 さて、これまで語る機会もなかったので触れてこなかったが、実は私、「るろ剣」の大ファンなんですよ。それはもう、1コマ単位でラーニングする勢いで。せっかくの機会なのでその辺りの話に触れておくと、まず、私の幼少期の人格形成に影響を与えた漫画作品は(ジャンプに限定するなら)間違いなく「キン肉マン」と「聖闘士星矢」。この辺はなんとなくブログを通しても伝わっているはず。ただ、冷静に考えればこの辺も直撃世代ではないんですよね。上の兄弟のためのコミックが家にあったから繰り返し繰り返し読み続けていたというのが実際で、多分ジャンプのリアタイ直撃でいうなら、おそらくドラゴンボールとかの方が近い世代だったはず。それなのに、何故か私はあんまりDBには興味がないんです。これは理由は不明だけど……おそらく幼少期に実家の環境があまりアニメを視聴させてもらえない家だったってのが大きいかもしれません。DBの影響力って、原作漫画もそうだけど、その後延々放送が続いてたアニメの方が大きい気がしません? 原作漫画は後半は割とダレたイメージだし、いうてそこまで長いわけでもなく、スパッと切れたあとでコミックがない状態なら、DB熱ってそこまで強烈なものにはならなかったんですよ。

 そしてもう1つの私が熱狂的ファンな作品に「ジョジョ」があるわけだが、これ、実は真剣に読み始めたのは大学に入ったあとなんですよね。今自分で思い出しても意外な話なんだけど、一応ジャンプで読んではいたし、5部あたりはリアタイでそこそこアツかった記憶もあるのだが、その後のマニアックなハマり方になったのは大学に入ってからの仲間の影響が強い。よって、リアタイで読んでた最強漫画はジョジョではなかった。

 そして、このポカリと空いた穴にハマっているのが、実はこの「るろ剣」だったんです。コミックを最初に買ったのは妹だった気もするんだけど、途中から俺が全部引き取って自費でコミックを買うようになって、本当に繰り返し読んでた。大好き度が分かりやすいエピソードの1つとして、当時学校で私が主催で「チキチキ!雪代縁軍団が誰に倒されるかトトカルチョ〜」を開催したことがあるくらい好きだった。ほんで俺のひねくれたベットは「縁が外印さんに倒される」だったことは今でも忘れられない。外印さんの印象、めっちゃ良かったんだよなぁ……最後にラスボスになってくれと思うくらいには……。

 とにかくそんだけ大好きだったるろ剣。好きだった理由は色々と考えられるが、個人的には「和月伸宏の漫画哲学がやけに肌に合った」っていうのがある気がする。たとえばこれと全く対極にあるのが「荒木飛呂彦の漫画哲学」で、あのおっさんが何を考えてるかは最初から最後までなーんも分からん。でも、分からないからこそ楽しいのがジョジョ。その逆で、何を考えて漫画を描いているのか、どういう狙いで筋立てているのかをぜーんぶオープンにしちゃったあまりに卑近すぎた漫画家が和月伸宏なのである。だから私は荒木飛呂彦のことは「荒木先生」とどうしても敬称をつけて読んでしまうが、和月のことは今後は「和月」と書くと思う。彼がコミックで垂れ流す制作の裏側、見せんでいいものまで見せちゃってるのは間違いないのだが、幼かった私にはその苦闘の様子がなんだか響いちゃって。「そうかぁ、漫画家ってこんなこと考えながら作品作ってるんだぁ」が分かるのがめちゃめちゃ楽しかったのよね。そんな贔屓目もあって、るろ剣は本当に好きな漫画の1つ。現在連載中の北海道編も普通におもろいから偉いよね。

 そして、そんな大好きだった漫画のアニメ。上で書いた通り、実家はあまりアニメを見せてもらえない環境だったので、実はアニメ1作目はほぼ視聴したことがない。大ファンだったにも関わらず、アニメに触れなかったのだ。今にして思えば、触れづらい環境にあったことを理由に意識的に回避していた部分もあったかもしれない。何しろ当時のジャンプアニメってそれこそDBのせいもあって「尺稼ぎ、原作ブレイクのクソアニメ」みたいな印象も強かったし、「原作漫画よりもアニメが面白いわけない」という考えが中心だった(当時はまだアニメオタクでもなんでもなかったからね……)。また、見てもいなかったけどジャンプ誌上発表されたキャスト配置などにも反感を抱く要素が大きく、「なんでぇなんでぇ、剣心役が声優素人で、しかも女性キャスト? ふざけてんの?」とか思ってた記憶が。おかげで今回のアニメ化に際して、「ダイの大冒険」と同じように「旧作ガー」「旧作キャストガー」みたいなことを何一つ言わずに済みます。アニメ視聴を許さなかった実家のお母さんありがとう。ちなみに今回のキャスティングはガチ度合いが伝わってきて非常に好感が持てます。斉藤壮馬は大好きなのでおそらくこの剣心はすごく肌に合う剣心になると思うし、現時点で発表されてるキャストも概ね満足してる。不安があるとするなら、「1話目、いきなり比留間兄弟で高木渉とチョーさん使ってきたぞ。このあとどうなるねん」みたいな部分でしょうかね。沖田総司が保志総一朗っていう配置も好き寄りの好き。今から阿武隈四入道のキャスト予想でもしておくかい?

 アニメのクオリティで言えば……まぁ、ぶっちゃけ「並」だ。ライデンフィルムなら大崩れはしないと思うし、監督の山本秀世も「テニプリ」のアニメ化などの実績が多く、おそらく余計なことしてしゃしゃりでるような采配にはならないだろう。唯一懸念があるとすれば、最後まで全て製作するとして、どれくらいの枠が確保できているかだ。それこそ「ダイの大冒険」くらい、もしくは「フルーツバスケット」くらいの尺があれば問題なくいけると思うのだが……上述の通り、和月流の漫画構築術で作られた漫画なので、実は原作から削れるエピソードってほとんどないんだよねぇ……うまいことまとまりのいいシリーズを作ってくれるよう、祈るしかない。頼む、変な改変と駆け足グダグダ展開だけは勘弁してくれ! 俺はオープニング映像の戦闘描写でいきなり癋見→ひょっとこ→式尉から出してきたスタッフを信じてるで!(それでいいのか?)

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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