最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「とあるおっさんのVRMMO活動記」 3 もう先に予言しておきます、多分3話で切ります。ほら、どうやら今期はまた視聴本数が爆増しそうだから……そういう意味では助かる作品だなぁ。 もちろん1話目だけでは全てを判断することなど出来はしないだろうが。どうやら「シャングリラ・フロンティア」で問題視した「単に誰かがゲームをプレイしている様子を見てるだけのアニメ」の2本目らしい。タイトルにもそう書いてあるし。そして「シャンフロ」はまだ「映像をちゃんと作っている」とか、「プレイヤーが頑張っている様子を描こうとしている」などのフォローを入れることができたが、こちらは擁護できる要素がほぼ無い。実になろうらしい、浅薄な見通しでの行き当たりばったりクソ展開が期待できるんじゃなかろうか。これまで様々ななろうアニメを看取ってきたが、流石にここまでスピーディに1話目で色々と破綻させている作品は久しぶりに見た気がする。 唯一「あ、その設定は面白い」と思ったのは、主人公が「基本的にこのゲームをそんなに真面目にプレイする気もないからキャラメイクを適当にやろ」って発言していた部分。なるほど、なろう世界に遍在していたあの無個性な黒髪陰キャ主人公のビジュアルって、みんなこうして「やる気のないキャラメイク」から作られていたんだろうね。そこにこだわらないっていうキャラ設定は「なるほど、今までのイキり倒しちゃう主人公とは違う出だしになるのかな」と一瞬期待したが、始まって秒でイキり出したもんだからあっという間に設定破綻。お前にとってこのゲームはなんなんだ。 「他の人らが取らないような不人気スキルを組み合わせたら強くなりました」の部分に関しては「防振り」などにも見られる非常に安易で浅はかな主人公ヨイショ展開で、「そんだけ人気のあるゲームのはずなのに、世界中のプレイヤーが最善手に気付いてない前提はナメすぎだろ」といつも思う。私がプレイするMTGアリーナなど、オンラインゲーにしちゃったもんだからすぐにメタゲームが固まるようになって制作側も苦労しているのだ。プレイ人口が増えれば増えるほど、最適プレイの解答が出るのが早くなり、こんなぽっと出でやる気のない主人公が「チート的に強くなれる」はずなどあるわけがない。挙句に「今まで役に立たないと思っていたジョブに一気に価値が出ました」という展開を見せるための方策が「運営が方針を変えたから」とかいう、完全に降ってわいたご都合主義。やめてしまえこんなクソゲー。周りにいるプレイヤー連中もみんな頭がイカれてるとしか思えん。 映像制作は「レベル1」などを制作した安定のなろう実績を持つMAHO FILM。作画状態もお察しだし、最初に出てきたパーティの仲間がソードマスターヤマトみたいな造形なのはもうギャグなんだろうか。アニメにまつわるあらゆる情報が「見ない方がいいよ」と言ってくれている感。みんな、有意義な時間を生きろよ。
PR ○「聖剣学院の魔剣使い」 5 まるで記憶に残さないことが至上命題であるかのような没個性のタイトルが面倒な作品。もうすでになろう系作品のタイトルなんて混乱しまくって覚える気などないが、こちらの作品は実はなろうじゃなくて単なるラノベというありがちなオチ。 タイトルを見た時点で視聴モチベがガクッと下がり、冒頭の「魔王パート」がスタートしてガタガタやってる時点で「はいはいこのパターンね」と画面から目を離す勢い。実際、設定としては「ちょっとだけ早くスタートした屍神殿様」で、「腹に穴が空いたヒロインを蘇生させる」というところまでおんなじ。世の中に勇者が溢れかえってるせいか、魔王もいくらなんでも供給過多である。 そんなふうに「はいはい、いつものいつもの」と思ってちょっとしかめ面をしながら見守っていたが、いざ魔王が転生を果たしてからの展開は案外悪くなかったりする。いや、筋立てはテンプレ以外の何物でもないのだが、「永い時を経て復活したから世界がガラッと変わっちゃった」感は他ではあまり得られなかった感覚。すでに視聴を切っちゃった「魔王学院の不適合者」みたいな作品って、転生して時代を飛び越えてるはずなのに世界が全然変革してないのでいちいち首を傾げていたのだが、こちらの世界は「魔法の世界」が一旦終わり、時代はちゃんと「科学の時代」に移っているらしい。それこそ最近の「英雄教室」みたいに「魔法&科学のハイブリッド」みたいな描写の作品ももちろん多いが、今作は「現代人」連中が魔法には見切りをつけて完全に科学(と聖剣)に振り切っているのでちゃんと魔王側が驚く理由になっている。こういうところで「あ、ちゃんと設定作ろうとはしてるな」と思えるだけでもちょい印象は良くなるものだ。 そんで制作はパッショーネなのだが、作画状態は割といい方。キャラ絵もさっぱりしていて見やすいし、CGばりばりのバトルシーンも色んな面倒ごとから逃げずに責任持って描画してくれている。例によって女の子のエロを強調しすぎるところは気に食わないが(あと制服のデザインはいっつもどこかで見たようなものになっちゃうが)、潔く「ヒロインのルックスでも釣れるとこは釣っていきます」という意思表示になっているので悪いことじゃない。今後キャラがもっと増えて作画負担が増えた後でもこのクオリティを維持できるかどうかで視聴継続率も変わってきそうである。ただ、タイトルが「学院」なんだよな……この展開で学園ものにする意味って……。 そうそう、麻里奈の全力ショタっこはなんだか久しぶりに見た気がする。というか主演自体がなんか久しぶり。一時代を作った役者が世代交代の波に負けじと頑張っている姿は勇気をもらえます。
○「私の推しは悪役令嬢。」 4 「目が覚めたら乙女ゲームの世界にいた」は「異世界転生」って言っていいんでしょうかね……。まぁ「異なる世界」には違いないけど、それを1つの世界として認識するのにややハードルがあるし、「転生」はもう色々おかしいし……「今更そんなとこ気にする?」と言われたら「だって他に触れる部分なくて」と答える。 なろうクオリティです。以上。……一応、過去にアニメ化された「悪役令嬢もの」と異なり主人公(視点人物)が悪役令嬢ではなく、渦中の悪役令嬢を偏愛している好き好きbotが主人公というのは新基軸。おかげで「悪役令嬢もの」で必須だった「破滅フラグ」に縁がなく、世界のあり方について考える意味もなく、単なる学園ラブコメにしかならないという構造。つまり、これって異世界でなくてもいいし転生でなくてもいい。転生の行程にしてもその後の偏愛にしても、あらゆるものが「なんか見たことがある設定だからそれでいいや」で適用しているだけなので「見たことないこと」をやってるはずなのに「全部見たことがある」という妙な状況になってしまっている。多分、似たような作品をみたいなら「まりあほりっく」とかを見た方がオリジナルの刺激は多いから面白いと思うよ。 「とにかく男役のキャラが薄っぺらい」とか「そんなん使う必要全くないのにまーた魔法の属性の話してる」みたいなイラッとポイントは数あれど個人的に一番我慢できないのは「主人公が令嬢を好いている描写が雑すぎる」という部分。好きなものは好きなんだからしょうがないのだろうが、「前提としてただ偏愛している」を認めた時点でもうラブコメとしての機微なんてあったもんじゃないわけでさ。そんなbotのくせになんの理由もなくなろうチートを持っていたり、「せりこの猪突猛進キャラの声は楽しくていいな」という中の人補正でまかなえないくらいに好感度が低いのである。あと絵はギリギリライン。多分、どっかで壊れると思う。 まぁ、それこそ「まりあほりっく」みたいなギャグに振り切った作品なのだろうし、どこかで笑いのツボに刺されば楽しめるようになるの可能性もあるが……やっぱ設定の適当さは印象悪いわ。
○「B-PROJECT〜熱烈*ラブコール〜」 ― 気づけば3期目ですってよ。まぁ、終わるたびに私の脳内からはだいたいの記憶がデリートされてしまうのであんまり積み重ねてる感じもしないのだが。 1期の夜叉丸フィーバーがやたら印象に残っていた作品だが、正直に白状すると2期の記憶は全くない。確認したら1期が7年前、2期が4年前。そりゃ覚えてろって方が無理なわけで……しかもどういう理由なのかは分からないが、今作は1期2期3期と全て制作スタジオが変わり、当然監督を含むスタッフも総とっかえを繰り返しているという。どれくらいのファンが追いかけているかは分からないが、多分ファン目線ではあまり恵まれたアニメ環境とは言えないのではなかろうか。 3期スタートもいきなりトンチキな設定から始まったあたりは「あぁ、こんな感じだったな」と思ったものだが、そこから全アイドルを拾いつつも、間違いなく主役はアイドルじゃなくてマネージャーちゃん。しかも「人気が出て、会社がおっきくなったもんだから忙しくなって方向性が迷子になる」という残念な方向の闇落ちからスタートしてるのでテンションが暗い。いや、こんな暗さは夜叉丸さんに比べれば屁でもなかろうが、アイドルアニメの出だしとしてあんまり心踊るもんじゃない気がする。 加えて、すでに闇落ち系男性アイドルアニメとしてはやれることを全部やって振り切れてしまったアイナナという大看板があり、同じ土俵の上だのどうしてもあの反社クライムアイドルアニメと比較してしまうのもやや難。どこかで思い切ってアクセルを踏んで、「こりゃぁアイナナでも無理だ!」っていう展開がないとちょっとお付き合いを続けるのは辛いかもしれない(同時に「こりゃぁうたプリでも無理だ!」も実現できないとな)。 ○「オーバーテイク!」 5 これまでほとんどなかった「自動車レースをテーマにしたアニメ」が、なぜか知らないけど今期は2本同時に放送されている。なぜかこの業界、こういう変な偶然がちょこちょこあるね。 というわけで車がテーマの作品だが、先んじた「MFゴースト」は多分峠を攻める感じなのに対し、こちらは「F4」という耳慣れない競技がテーマ。ほんとにそういう分野に興味がない私は、正直言って初耳である。言われてみれば確かに「F1の1って何?」って考えたことがなかったが……「4」なんてあるのか。また変なところに目をつけたアニメだ。まぁ、素人からしたら1だろうが4だろうが「なんか車が走っとる」くらいにしか見えないからあんまり競技自体の区別はつかないので、周りで起こる有象無象が全体的にF1よりも小規模であることからその辺の雰囲気を追っていくことになるのだろう。 制作はTROYCA。そしてTROYCAということで監督を務めるのは久しぶりのあおきえいという気合の入った布陣。随分久しぶりな感じがしたけど、確認したら監督作は3年前の「ID:INVADED」以来か。個人的にはあおきえい監督作品というだけで手放しで期待してしまう部分はあるのだが、今作に限っては「でも自動車レースがテーマだからなぁ……」とやや及び腰。興味がないものに対しての腰の引け方では人後に落ちない自信があるからね(なんやそれ)。似たようなニュアンスとして、ちょっと前に「群青のファンファーレ」という作品があり、「おっ、加藤誠監督作品か! ……でも競馬学校って……」という状態で見始めて、結局あんまりハネない作品になってしまったのは苦い思い出。ただ、今作に関しては1話目から題材に触れていく手つきに流石の技を感じるので、興味がないテーマではあるが、何か面白いものを出してくれるんじゃないかという期待もそこそこあったりする。 具体的にどの辺が引っかかったのかはあんまり認識できていないのだが、例えば「レースを題材にしたアニメを作ります」からスタートして、最終的に「そのレースを取材するカメラマンの方にドラマを設定して競技を追いかけます」という配置がまず周到だ。私ほどでないにせよ、世の中の人は多分そこまでF1やらF4に興味がない。そういうお客さんを引き込むためにはどうしたって「面白そうに見せてくれる解説役」が必要であり、素人目線から世界に引き込まれていく主人公に、今作のカメラマンはいい具合にマッチしている気がする。「過去のなんらかの事件で人物写真を撮れなくなってしまったトラウマ持ちが、純粋にF4の熱に当てられ、競技者に惹かれたから自然に写真を撮っていた」って、気持ちはよく分からんけどなんか印象的なスタートじゃないですか。そういうドラマ作りの手馴れた感じは、多少期待を寄せてもいいのかとは思っている。 あとは映像部分でどこまで完成度を高められるか。元々メカ作画の練度でのしあがろうとしていた(?)TROYCAのことだし、多分肝腎要のレース描写はそつなくこなしてくれるんじゃないかな。あとはキャラデザの勝負か。女の子が可愛くなることを願うが……1話目で出てきたチャラ男の取り巻きはあんまり可愛くなかった(まぁ、モブだしな)。うえしゃまボイスの関係者、どんくらい話に食い込んでくれるかなぁ。
○「鴨乃橋ロンの禁断推理」 5 当たり前のことなんだけどさ、同じ人間のキャラデザでも今作と「PSYCHO-PASS」だと全然雰囲気が違うってのは面白いもんだよね。漫画版よりは近いのかもしれんけど。 ちょっと申し訳ないけど、原作はやや既読。例によって電書版の無料試し読み分があったので以前1巻だけ読んだことがある。おかげでどうしても新番組の1話目をあんまり新鮮な気持ちでは見られなかったんだけど……まぁ、2巻以降は知らないから許してくれよぅ。 初見じゃないから評価もちょっと適当にはなったが、まぁ、「ふつー」くらいのクオリティ。ディオメディアといえば一時期は残念クオリティの代名詞みたいなスタジオだったが、いつからか割と頑張れるパターンも出てきた(引き続き残念な場合もあるが)。今作は割と頑張ってる寄りのクオリティで、線画多くてごちゃっと見づらい原作を程よくブラッシュアップして見やすいキャラデザにしてくれている。唯一気になるのは担当してる監督が今期「聖女の魔力は万能です」と掛け持ちらしいということだが……まぁ、制作時期が被ってるかどうかは分かんないし、少なくとも1話目で手抜かりがあったようには見えないので、余計なことは考えずに出てくるものをそのままで受け止めたいところ。 ただ、そうして受け止めるとなると今度は「アンファル」で触れた「ミステリとアニメ、致命的に相性が悪い問題」が立ち塞がるわけだが……この問題を緩和する方法としては、アニメ的に虚仮脅しが効くトンチキな設定に振り切るのが手っ取り早い。「アンファル」はそこに一定の評価ができたわけだが、今作は流石にバケモン連中は闊歩してないので……探偵の舐め腐ったキャラがどこまで際立つかにかかってますかね。阿座上洋平演じる探偵はいかにもジャンプ漫画っぽい装飾ではあるが、案外悪くないんじゃないかという期待もある。さて、今期のミステリアニメは芽が出るかな?
○「SHY」 7 人類には、ちゃらんぽらんな能登麻美子からしか得られない滋養がある。ちなみに個人的なベスト3は、第3位:ミカさん、第2位:ハイラ様、第1位:巴さんです。「酒飲んでる時の能登麻美子本人」は殿堂入りです。 え、何これ、めっちゃ面白いじゃん。全く知らないタイトルだったのだが、原作はチャンピオン系列の漫画とのこと。いきなりヒーローものが始まってあんまり肩肘張らないタイプかな、という印象で見始めて、なぜか最初に連想したのは「ヒロアカ」よりも「コンクリートレボルティオ」だった。監督は安藤正臣氏で、いかにも安藤さんらしい「コマ割り」を多用した演出でお話は軽快にサクサク進んでいく。制作はエイトビットで、前クールの「SYNDUALITY Noir」、ちょっと前の「ブルーロック」と最近作画がやたら好調。今作も陰影がビシッと決まった美しいグラフィックで奥手な女の子・テルちゃんの表情をつぶさに描写していく。 変な導入だったもんでギャグメインかと思わせておいて、突然ディープな「ヒーローの苦悩」へと接続し、間を変なロシア人などで和ませつつ、最終的には「魔女の宅急便」よろしく能力を取り戻す王道展開でビシッと1話目をキメた。「ヒーロー譚」としてはほんとになんの変哲もないお話だったんだけど、ヒロイン・テルちゃんのキャラがいい具合にハマってるのと、お話がとても飲み込みやすかったおかげで、うっかりクライマックスはちょっと泣きそうになってしまった。いきなりこんなに惹きつけられるアニメにぶつかるんだから、やっぱり新番チェックは油断できない。 というわけで視聴直後は割とテンションがあがっちゃったのでちょい贔屓目での評価高め。キャラデザも含めて画面の要素がとにかく好みだったので早くも来週からが楽しみだわ。別に気を衒った変なことしなくてもいい。ヒロアカあたりと被ってしまってもなんの問題もないので、ただ純粋に作者が描きたい「ヒーロー像」を追いかけてくれればそれでいいや。あとは敵サイドがどんな設定になるかよねぇ。今回ホテルの事故現場に露骨に怪しい少年みたいな姿が確認できるけど、多分確実に「敵対勢力」はいるよね。敵の規模感でヒーロー譚としての見栄えも変わってくるし、1クールで終わらせる必要もなさそうなので伸び伸びやってほしいわ。
○「ミギとダリ」 5 先ごろ原作者の早世が報じられた、なんとも因果な作品。アニメ化企画自体は数年前から進行していたのだろうから時期的にはどうしようもないのだろうが、作者さんはこうして放送が始まるのを見届けられなかったというのは無念ではあっただろう。なんとか良いアニメになってくれることを祈るばかりだ。 私にしては珍しく、原作既読。きちんと完結まで読み通している。最近ちょっと減った「漫画喫茶で読んでる」パターンで、確か2巻か3巻くらいまで出てたところで「あの『坂本ですが』の作者の新作かぁ」ってんで手に取って、そこからドはまりするというほどではないが、サクサク読めるし、大して量も多くないってんで完結までは新刊が出るたびに手に取ってはいた。おかげでいいのか悪いのか分からんが内容はおよそ知ってる状態での視聴ということになる。「いや、別に悪いことないやろ」と思われるかもしれないが、どうしても内容を知ってる作品だと視聴が疎かになってしまう傾向があるのでな……それこそ作者さんに申し訳ないね。 などの事情を諸々飲み込みつつ、アニメとしては可もなく不可もなく、やや「可」寄りくらいの印象だろうか。元々珍妙な空気感が持ち味の作品。それこそ「坂本ですが?」についても、独特のギャグをアニメに落とし込むに際して微妙にクド過ぎてそこまでハマらなかった前歴があり、「アニメにすると雰囲気を発揮するのが難しい作家」という印象である。まぁ、元々原作の時点でもギャグ部分については「ハマる人はハマりそうだな」とは思いつつ、私自身はちょっとクスッとしたり、真顔だったりしたのでそこまで相性がいいと言うわけではないのだ。 でもまぁ、アニメはやっぱり「可」でいいかな。多分「坂本ですが?」の時よりも雰囲気の統制は取りやすい。ギャグでありサスペンスであるという両面性を持つ作品だが、サスペンスであること自体もいわばギャグの一環といえるデザインなので、そっち方向に実績のあるまんきゅう氏に監督を任せているのは正しい判断だろう。BGMの不穏さなども加えて「なんとなく気持ち悪い雰囲気」を維持しつつ、笑いにつなげるところはポンと1発のインパクトのでかいセリフ(単語)レベルで攻めるという構造は、ショートギャグの構成に似ているのである。おそらく原作未読の視聴者がこの1話目を見たら「なんかちょっと気持ち悪いけど……続きは気になるな」くらいには思ってくれるんじゃなかろうか。私の中の感覚として「ジョジョの第4部みたいなノリ」だと思っているので、気持ち悪かろうが楽しかろうが、とりあえず興味を引っ張り続ければ問題ないと思ってる。あとはより緊迫感が増していく展開をうまいことテンションを維持して描き続けられるかが勝負の鍵になってくるだろう。 堀江瞬・村瀬歩の「女性キャスト並の音域コンビ」が綺麗にユニゾン出来ているのは気持ちがいいし、老夫婦のキャスト、特に三石琴乃は「このギャグワールドに耐えられる役者はなるほどそのあたりか」と納得感が強い。みんなでいい具合にふざけていただければ。しかし、これって1クールでは流石に終わらない気がするけど……どうまとめるのかなぁ。
○「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになっていた」 5 クソみたいななろう構文のタイトルだが、短くまとめれば「うちの子おりこう」である。ほんと、この文法さえやめていただければ幾らかでもイメージアップに繋がるものを……。 というわけで、タイトルは相変わらずだが内容としてはあまり嫌悪感が湧かないため、なろうにしては無難な滑り出し。かつては「娘のためなら魔王も倒せるかも」とか言ってたなろう作品もあったが、こちらの作品はそんな愛娘の方がチート級に強くなっちゃった父娘のお話である。「チート級」という言葉は使ったが、1話目時点で今作に出てくるなろう的というかゲーム的要素はせいぜい「Sランク」という言葉くらい。ステータスオープンもなければ鑑定スキルも発動せず、多分何かあるだろう娘の出生についても、今のところ転生者の気配はない。つまり、父娘のちょっと行き過ぎた愛情を中心にはおいているが、やってることは至って普通の(?)ファンタジー作品である。もちろん娘の強さの理由がわからないと本当の意味ですっきりは出来ないだろうが、考えてみりゃ悟空の強さの理由(サイヤ人であること)が判明したのってコミックで何巻目だよ、って話。別に理由などわからずとも、娘さんが頼れる仲間たちと冒険を繰り広げたり、愛する父親にいい格好を見せようと奮戦したりする作品なら、それを面白がるのに理由はいるまい。 制作は「彼女が公爵邸に行った理由」を担当した颱風グラフィックスというよく分からないスタジオだが、キャラ動画はさておき、背景描写なんかは「公爵邸」の時と同様にちょっとスケッチっぽい淡い絵柄がいい具合に雰囲気を出しており、キャラのデザイン自体も悪いもんじゃない。娘さんがもう一段階可愛かったら言うことなしだったのだが、あんまり阿漕すぎるデザインにしても「最強Sランク冒険者」という設定に齟齬が出ちゃうだろうし、無難な仕上がりと言えるんじゃなかろうか。総監督にクレジットされてるのはもりたけしなのだが、彼が監督ポジになってるのは随分久しぶりに見た気がするな。シナリオラインで今後気になるのは「このまま延々娘さんが父親に合わない状態が続いたら流石に飽きるだろうな……」という部分だが、流石に次週のサブタイトルを考えれば次回で里帰りできる……のかしら? 中の人については言うことなしで、女の子だらけのパーティでも別にいいじゃない。極度のファザコン早見沙織というのも意外に新鮮で味わい深いし、パーティメンバーの河瀬・大久保コンビも音域が多方面に広がって面白い配置。あれだね、流石にこんだけキャリアを重ねたらるみるみの巨乳キャラ実績も増えてきたね(気にするのそこ?)。
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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