最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「贄姫と獣の王」 5 今期も約3週間かけて新番組のゴールへとたどり着くことが出来た。今期執筆された新番チェックは51本。これに、前クールからの引き継ぎ作品、並びに前クールまでに放送が力尽きて再スタートを余儀なくされた「ゴールデンカムイ」や「久保さん」などを加えたトータル57本が現時点での今期視聴本数ということになる。一昔前なら「57?!」となっていたはずの数字だが、前クールの「68」というゲボ出ちゃう数を見た後だと「まぁ、今回は普通だな……」くらいに思えてしまうので流石に感覚がヤバい。まぁ、一応処理しきれない数ではないかもしれないが……前クールの大英断によって、「はっきり切ると宣言してから切ることで、多少なりとも心理的負担が軽くなる」という事実にたどり着くことが出来たので、今期も多少の3話切りは検討しようかと思っている。今後は自分の身の上も踏まえた上でアニメとの付き合い方を考えていかんとなぁ。 閑話休題、そんな記念すべき最後の1本は、なんともひねりのない、ド直球のビューティー&ビースト。もう、王様の造形なんかがマジでそのまんまで「有名作品とイメージ被るのは嫌だな……」みたいな遠慮や懸念すら無い堂々としたスタートである。これは決して揶揄したりこき下ろしたりすることが目的で書いてるわけじゃなく、「別にこういう設定は古今東西のお伽話に山ほどあるから、別にそこで変な気を使う必要はないよな。描きたい物語をやったらええねん」というのでむしろその姿勢は好意的にとらえている。確認したところ、原作は「花とゆめ」に掲載されていた少女漫画であり、なおかつすでに完結してアニメシリーズが構成しやすそうな素材である。製作はJ.C.、そして監督は安定感に定評のある今千秋。何か見たことがないような最強作品が出てくるなんて期待は1ミリも持たないが、これはこれで「真っ当な」作品が出てくるんじゃなかろうか。 1話目で1番興味を惹かれたのは、なぜか部下に「アヌビス」というやたら具体的なモンスターみたいな神様みたいな存在が鎮座していること。どういう世界観なのかはさっぱり分からないが、ここでわざわざエジプト神を持ってきたあたりに、「なんかふつーのファンタジーじゃ面白くないよね」みたいな妙なこだわりは感じる。いや、それ以外のモンスターにはあんまりエジプト要素は感じなかったけども……一応お城の立地とかはやや砂漠っぽくはあったか? でも単に「荒涼たる大地」のイメージかなぁ。まぁ、どうせイチャイチャラブストーリーにしかならんのだから、メインの2人がゴリゴリにキャラを固めてくれればそれでいいか。 「王様」役は前クールにも犬を2匹担当していた日野聡。今期はライオン担当になりました。そしてヒロインはまだまだこの座を動かぬ花澤香菜。前クールの似たようなテイストの作品に「ノケモノたちの夜」があり、そちらのヒロインが竹達だったことを考えると、この辺りの世代の中野家5つ子軍団、まだまだ業界での影響力は不動のようである。実際、このキャラが花澤ボイスはなんの問題もないしなぁ。 こっから血みどろの戦記物とかになられるとちょっと困るが、肉球がぷにぷにしてて尻尾がもふもふの王様がいくら頑張ったところでそこまで凄絶な作品にもなるまい。なんとなくふわっとできる作品になってくれればそれでいいや。
PR ○「終末のワルキューレⅡ」 ― ヘラクレスの顔がどう見てもジョースターの血筋なんだけど、よりによって対戦相手が切り裂きジャックでジョセフ(中の人)なの笑った。逃げるんだよォ〜! すでにネトフリで配信済みで、あんまり間を空けずに地上波に降りてきたらしい作品。1期の放送は1年半前ということで内容などろくに覚えちゃいないが、覚えとく必要がある内容も特になかったのであんまり問題ない。「なんか適当な説明→俺の方が強い→ドーン!」しかやらない刃牙を何重にもデチューンしたような作品で、見てても別に面白くないし、アニメとしても観るべき点が無くて「いらんやつ」認定したはずである。2期は4回戦からのスタートとなるが、まぁ、基本構造が変わらんのだからモチベも大して変わらないんじゃなかろうか。一応、2期から何故か制作体制がちょっと変わったらしく、1期で担当していたグラフィニカに加えてゆめ太カンパニーが並列でクレジットされている。この短期間で制作が変わるとは思えないのだが……ネット配信アニメの制作体制って、どうなってるんでしょうね。 今作最大の見どころは「クソアマ沢城&リアクションのともよ」の部分だけなので、そこさえ見られりゃいいかな。
○「王様ランキング 勇気の宝箱」 ― ノイタミナでの2期目突入。ノイタミナってアニメ放映枠の中でもかなり長期的な視野で計画を立てている枠なので、こうして2期目が安定して放送されるのはありがたい話よね。まぁ、「約束のネバーランド」みたいな地獄の例もあるが……。 放送枠も同じだし、スタッフもそのまんま持ち越しで1年ぶりの再開。2021年がボッジで22年がぼっち、23年は再びボッジにお鉢が回ってきたということだな?(うまいこと言うた) ただ、形態がよくわかっていない部分があり、どうやら「2期目」というのともちょっと違う妙なデザインになっているらしい。確か1期はそれなりに綺麗にまとまって終わったはずなのだが、今回のエピソードはその続編の時系列ではない……よね? ボッジがデスパーのところで修行してるってことは1期のどこかの時間軸のはず。単なる追加エピソードを1クールかけてやるってことなんだろうか? 1期の時点であんまり熱心に追いかけてなかったのでいまいちピンとこないな。 そう、1期の時点であんまり熱心じゃなかったんですよ。映像作品として非常に頑張っていることは分かるし、今期もオープニング映像などで見応えのある動画をバシバシ出してくれているのだが、そうして描かれている物語がなんというか、平易なものが多くてな……。今回の1話目も、ほんとに子供向けの絵本みたいなお話なもんで文句もないがツッコミどころもない。そのまま「はいそうですか」で終わってしまうお話なので……何かもうちょいクセがあってもいいと思うんだけどな。 まぁ、もしかしたら原作時点でそれが求められていないのかもしれない。エグい展開という意味では1期でやってた話も結構キツい部分はあったわけで、今期はそうしたドロドロした部分を一切廃した「絵本のようなお話」に終始するなら、それはそれでニーズはあるのだろう。ヒリング様が出てきたら呼んでください。
○「六道の悪女たち」 4 多分、今作最大の見どころは「なんで主人公の取り巻きが浪川・石田なんだろう」って言う部分。主人公が佐藤元なのは至極納得できるのだが……なんでそんな無駄な脇の固め方を??? 原作は割と既読。別に読みたくて読んだわけじゃなく、これが連載始めたあたりはまだチャンピオンを読んでた時代だったので、一応は見ていたと言う程度。「東リベ」の感想なんかでも滲み出ていると思うが、わたしゃ基本的に「不良漫画」と言うジャンルが嫌いで、それがシリアスだろうがギャグだろうが、とにかく第一印象が悪いのである。あと、今作はいかにもチャンピオンらしい(?)絵の古臭さもあり、読みたいと思えるような積極的な理由は1つもなかったと記憶している。 どうやらもう完結しているらしいが、さて、なんで今の時代にこれがアニメ化したやら……チャンピオン漫画の中で人気がある方だとも思えないんだけどなぁ。まぁ、「もういっぽん!」も別にそこまで人気か分からんけどアニメ化してくれたわけで、アニメにして普段チャンピオンを読まない層にも届くようにしてくれているのは悪いこっちゃないんだけどさ。 幸か不幸か、アニメを観ても原作の印象とあんま変わらない。キャラデザは古臭くて惹かれないし、作品コンセプトも頭が悪くて訴求力はない。アニメとして何か欠点があるというわけではなく、むしろこの絵で頑張って動かしてくれているとは思うのだが、残念ながら動いたからって魅力がプラスされるようなもんでもない。まぁ、「あやかしトライアングル」と同じジャンルだと思ってなんとなく流しておく作品になるんじゃなかろうか。
○「推しの子」 7 正直なところを話すと、来週以降のこの作品をあまり観たくないとまで思いました。ここから、1話目のインパクトを超えることは不可能じゃないかと、そう思えるくらいの1話目だったもんで。 一応弁明しておくと、まずもって「1話目が1時間半」というとんでもねぇ形態は、正直他作品と比較できる域を超えてるので平等に評価のしようがないです。下手な劇場版よりも長い時間やってるわけで、そりゃ破壊力が増大する(可能性が高い)わけで。「尺が長い」という武器は、今作に限っては思いっきりプラスに振り切りました。そこんところは多少割り引いて考えないとフェアじゃないな、とは思うけど……ただ、初回で1時間半やって、こんだけの結果が出せる作品ってのはほとんど無いとは思いますが。 原作未読。「かぐや様」の作者が原作、「クズの本懐」の横槍メンゴが作画、そして各種漫画賞などで話題になっていたこともあって気にはなっていたのだが、まぁほら、なんか軽そうな題材だな、と思っていたので積極的に触れることもなく、アニメ化が決定したあとは「ほなアニメでええかぁ」ってんで意識的に避けていた。そして、その回避のおかげでアニメ1話目が最大のフィードバックをもたらした。まさかこんな作品だとは思ってなかったんで。いや、「どんな作品か」ってのは1話目を見終わった後でも受け止めかねている部分はあるのだが。 私のように初見で触れる視聴者もいることを考えると、この「初回1時間半」という業界を揺るがす大チャレンジは大きな意味があったと言えるだろう。おそらく最初の30分だけでも文句なく作品としては成立するだろうし、今回やったところを3話分割で放送してもそこそこの話題性はあったとは思うのだが、やはり3話まで見てもらうハードルってのは現代社会では相当に高いものだ。「1話目」にあたる内容ってのは、言うてしまえば「今死んだら推しの子に生まれ変われる」というネットミームを取り上げた一発ネタにしか見えないわけで、面白おかしくもあるが、ぶっちゃけ「キモい」。キモオタ根性に慣れてしまっている人間ならそこで視聴をストップする理由にはなるまいが、「ハイハイ、キモいオタクの妄想劇場ね。アイドルアニメでもあるだろうし、キモいだけだからパスパス」となってもおかしくはない。 しかし、(私はこの後の展開がどうなるか知らんが)今作はそんな単発ネタだけで終わらせるような作品ではなかった。いや、作者が何を思って連載をスタートさせたかは分からんし、マジで思いつきで「推しの子に生まれ変わる」シチュエーションがやりたかっただけの可能性もあるが、あれよあれよと展開するストーリーはそんなネタの範疇から軽々と飛び出し、あまりに多方面に刺激をばら撒いている。90分の放送の中だけでも、永遠のアイドル・アイの物語があり、その娘として生まれ変わって生きる意味を与えられたルビーの物語があり、最終的には復讐鬼と化したアクアの物語がある(社長の奥さんの物語だってある)。マジで下手な劇場アニメなんかよりもミッチミチに激動のドラマが詰まっており、私なんぞラストで号泣してしまった。開始30分の「キモすぎるオタクの妄想スタート」から一気にここまで駆け抜ける90分。これはもう、戦略的大勝利であろう。まぁ、だからこそこの先を見るのが怖くもあるのだが……。 これだけの大勝負に挑んで勝ちをもぎ取ったスタッフには賞賛の言葉以外出てこない。制作は最近振るわないイメージがついて回っていた動画工房。しかし、そんな動画工房が「わたてん」を作り上げた平牧大輔とがっちりタッグを組み、どでかい看板をぶち上げた。作画にかけたカロリーが凄まじいというのもあるが、1カット1カットの演出力でこの「キモくて壮絶な」作品世界を1つ1つ根付かせ、説得力を増大させる。個人的に打ちのめされたのは、最初にキービジュを見た時に「どないやねん」と思ったアイ一家の抱える目の中の星の扱い。どう足掻いても違和感の出る妙なデコレーションにしかなってないやろ、と思って見始めたのに、あの星を駆使した演出が実に多彩で、星を見せるだけであらゆる情報を伝えてやろうとしているかのようである。使える要素は全て表現のためのツールとして機能させ、90分という「盛りすぎの時間」をさらに濃密にさせる。これだけの内容を90分で回し切ったのは神業である。こんだけのことを1話目でやってくれたのだから、残りの話数も責任もってやってくれるってこと……だよねぇ! 繰り返しになるが、もうここから先を観たくないという気持ちは来週まで怖々と抱え続けるだろう。何しろ原作は未完なわけで、どう足掻いてもこのアニメは満点の最終回を持ち得ない。それなら、To Be Continuedが一番綺麗(?)だったこの1話目だけでやめといたらいいんじゃないかと、「そういう劇場アニメだったのだ」と思えばいいんじゃないかと。チキンな私はそう思うのです。……そういうわけにもいかないんだろうけどね。覚悟を持って、今作スタッフがどこに辿り着くのかは見届けていきましょうね。みんな、がんばろ。 最後に蛇足でしかない中の人の話。当たり前だけど、これだけの作品だとキャスティングも一分の隙もないわね。1話目のMVPが高橋李依だったことは議論の余地はなかろうが、ルビー役の子がド新人というのもびっくりである。こんだけ重要な役に引っ張り上げられたというのは、キャスティング側の期待の表れなんじゃなかろうか。まぁ、作中の言葉を借りれば「業界全体の投資」なのかもしれないけど。1話目の幼児期は、転生慣れ(???)してるゆーみんにうまいこと引っ張ってもらったし、今後の展開も楽しみである。あと渋くいい味出してたのは社長の嫁さん役のLynn。1話でこんだけ印象が変わる役どころを、あくまで主役連中を食わない範囲でのプランでしっかり盛り立てる。バイプレイヤー声優(?)の面目躍如である。
○「ワールドダイスター」 6 まーたアイドルアニメかと思ったらまさかの舞台役者アニメだった。まんま「大スター」とは思い切ったネーミングをつけてくれたもんだが……これまた狙ってるダサさだろうから面白いといえば面白い。ちなみにイントネーションは普通に「大スター」と同じようです。普通に考えたらこの字面だけだともっと英語チックな発音だと思うよな。カジキイエローの「フードマイスター!」と同じ。 さて、舞台アニメといえば、そりゃもう高い高い壁が何層にもそびえ立っているのはご承知の通り。今作の舞台は東京・浅草だが、同じ東京下町で畳屋の爺さんに育てられた歌劇の少女が主人公のアニメは見事な作品だったし、下町といえばスカイツリーだが、ちょっと足を伸ばせば東京タワーをポジションゼロに叩き込んだ舞台少女が未だきらめきを発信し続けている。舞台役者をテーマにするということは、少なくともこの2本と比較されることを覚悟しなければならないということ。はっきり言って、「無理ゲー」である。しかしまぁ、先人たち(特に後者)が異常なだけで、後発組がそんな無茶に倣う必要はない。できる範囲でやれる「いいアニメ」はあるはず。正直評点をどうするかはギリギリまで悩んだが、1話目はそこかしこから「何か風穴を開けてやろう」という気概が感じ取れたので、期待をこめてこの点数で勝負だ。 正直、1話目の引きはそこまでではない。「大演劇時代」というゴールドロジャーが何も置いてきてない感じの時代は引き笑いくらいしか出てこないが、思い返せばバンドリだって「大バンド時代」だし、もっとよく考えてみれば聖翔音楽学園があるあの世界だってレヴューにどの程度の意味があるのかはよくわかっていない。とにかく舞台が超大事な次元がここに生まれたのだから納得するしかない。そして、そんな憧れの舞台を目指す主人公の少女が何かしらのポテンシャルを秘めているのも、「主人公だから当たり前」と言われたら間違い無いので、これまたしばらくは様子見だ。なかなか「舞台で凄まじいものを見せつけるのだ」という事象をアニメで表現するのが大変で、1話目ではドイツ人少女と主人公の2人の舞台テクニックが披露されたわけだが、ことドイツ人の方はだいたいがオーディエンスの説明台詞で処理されてしまったため、画面を見ていて「こいつすげぇな」とはなかなか思えない。「舞台役者がすごい時代になったんだぞ」という世界観の説得力は今一つ。ここで何か炸裂するものがなければ、おそらくは有象無象のアイドルアニメなんかに飲まれて「フツーの作品」で終わってしまうことだろう。 一応、「舞台演劇をやってる時だけは特別なんです」という説得力を増す方策として、演技中だけモーションの質が変わるという演出になっており、細かい技術は分からんがモーションキャプチャーなのか、それとも動画処理になにかエフェクトがかかっているのか、普段よりも「生身に近い」動きが見えるようになっている(八戸の駅で親友が動いた時もそうだった)。また、作画全般はちゃんとキャラを描き切ってやろうという頑張りも見えるし、この手のアニメでは必須条件となった「とにかくクドいくらいに描き込まれた目」のデザインもばっちりだ。あとはほんとに脚本と、文字通り「舞台の演出」次第。個性的な役者は色々出てくるようなので、その辺のキャラで賑やかさが出せればチャンスもあるんじゃなかろうか。 そして、個人的にはたった1つ、主人公の親友ポジの青髪の今後の挙動が一番の注目ポイントだ。正直、この手の作品の主人公ってのは基本的に真っ直ぐキャラでブレないのでそこまで意外性はない(青天国春くらいまでいけば別だが)。となると脇でそんな怪物を支える「嫁」ポジションが非常に大事になってきて、愛城華恋には神楽ひかりが、そして渡辺さらさには奈良田愛がいたのだ。そして今作でも、どうやら鍵を握りそうななんとも気になるお友達。しかも主人公が石見舞菜香なのに対し、青髪は長谷川育美。もう、ぶつける気満々の配置だろう(エンディングの映像とかでも明らかだけども)。果たして、ひかりになるのか、愛になるのか、はたまためぐっちゃんになるのか。関係性を、関係性を見せてくれ! ちなみにこちらの舞台にも佐々木李子がおり、当然のように森なな子もいる。こんなもん、実写版の舞台やるしかないやんけ。
○「THE MARGINAL SERVICE」 5 宮野が胡散臭いミキシンに引きずり込まれた秘密基地で、杉田・中村・下野が待ち構えてたらそりゃ笑っちまうだろ。いきなり中の人の話で恐縮だが、こればかりはしょうがない。狙いすぎだ。マフィア梶田がいないことが奇跡に思えるくらいだ。 クソダサオリジナルアニメ。よりにもよって「タイバニ2」と同じタイミングでこれが地上波放送されることになってしまったのは因果を感じてしまうが、「タイバニ」の時点ですげぇ世俗に塗れてて胡散臭いってのに、その雰囲気をさらに何倍も胡散臭く、チープにしたようなコンセプトの作品である。ちょっとイカした路線を狙っていた「HIGH CARD」が終わってこれが始まったことで、なんとなく「春だなぁ」という気持ちになったり、ならなかったり。「クソダサアニメ」は春の季語。 ただ、ダサいだのチープだのと散々な言葉を並べてみたが、ひょっとしたらこのダサさは悪いダサさじゃないかもしれないという若干の期待を持っている。だって、どう見ても「格好いいものを作ろうと思ったのに壊滅的なセンスでダサくなった」やつじゃぁないでしょ。いくらなんでもこのデザイン性は「あえてダサいものを作ろうと狙ってダサさに振り切った見せ方をしたい」という制作意図を感じる。変身(?)後の衣装もそうだし、虎の子のロケットランチャーの様子や、怪人変身後のフォルム、あとは全体的な作画の調子なんかも、あえて一時代前のレトロというか時代遅れというか、そういう空気を狙って作っているはずだ。ニュアンスはだいぶ違うが、かつて昭和特撮もののオマージュを狙った「コンクリートレボルティオ」があったが、あそこまでデザインを振り切らず、「普通のアニメに見えないこともない」ギリギリのラインでダサレトロを攻めている。そんな印象の作品。 まぁ、勝手にこちらが期待しているだけで本当にショボいだけなのかもしれないが、マジでそうだったら本当にこの世に生まれてきた意味が分からない作品になってしまうので、今後、この独自の空気を活かす方向性で際立っていくことを期待しようじゃないか。……逆にマジでなんもなかった場合の衝撃の方がでかくて面白い可能性すらあるが……。ちなみに宮野・森川・ミキシン・杉田・中村・下野というやりすぎキャスティングの中の紅一点を任されたのが名塚佳織である。かもさんならこれくらいの現場はまるっと飲み込めるという信頼感がある。杉田の2、3匹くらいなら素手で勝てるだろう(どちらへの信頼なのかは謎)。
○「事情を知らない転校生がグイグイくる。」 4 Twitter漫画とかでありそうな、ひとネタで作るシチュエーションコメディ。一応連載はガンガンらしいですが、あんまり商業誌っぽくないユルい絵柄だなぁ。どっかで見た絵だと思ったら「賭ケグルイ(仮)」の人か。 最近多い「1話目でやりたいこと全部やっちゃった気がするんだけど、こっからなにすんの?」系作品。「いじめがあったクラスに転校生が来て、その転校生が天真爛漫すぎていじめの空気が読めず、かわいそうなヒロインを助けてあげるヒーローになる」という展開。やりたいことはすごくわかるが、1話目でそういう展開しかなかったのだから、やりたいことは全部やりきってるんじゃなかろうか。このネタを今後何度転がされても「先週見たわ」にしかならない気がするんだが。 映像については、キャラの髪の毛のグラデーションが随分特徴的だなぁ、くらいの印象で、元絵がユルすぎるので流石に可もなく不可もない。なんか変な絵のスタジオなんだが、どうやら「サインポスト」という社名になってるけどもとはぴえろ系列の会社だとか、かつてクソアニメを色々と提供してくれたアームスの系列だとか、あんまり良い印象は受けないところ。ついでに言うと監督の名前も確認したら真っ先に「DYNAMIC CHORD」という名前が飛び出してきて色々楽しくなってきた。 まぁ、過去の履歴なんてもんはあくまで参考でしかないので、この作品の評価はこの作品のみでしなきゃいけないわけだけど、個人的にどうにも及び腰なのは、そもそも「いじめ」というテーマ自体があんまり見たいものではないから。フィクションの中で扱う分には別に構わないのだが、それを最終的にギャグ漫画の一部にしてしまうというのが生理的に受け付けない。主人公のキャラが成立するのはクラスにいじめがある前提の上のみなわけで、それを「ただあるもの」と受け入れないと成立しない。女子高生どうしの「いじめ」とかだと色々と打算や思惑があってのものなのでドラマとして消化しやすいのだが、このくらいの歳の小学生のいじめって、本当に理屈もなく、ただDNAに刷り込まれた行為としてやってるようにしか見えないので本当にタチが悪いのである。主人公のムーブも、どうにも「俺、何かやっちゃいました?」の亜種のように見えてきてしまうし、あんまり相性は良くなさそう。ヒロインの声は可愛い(結論)。
○「デッドマウント・デスプレイ」 5 もうこのタイトルが言いたかっただけちゃうんか、と思わないでもないが、よく考えればこれはこれで意味はわかんねぇな。 いわゆる(?)逆転生作品。こうしてみると転生と逆転生ってどっちの方がオリジンなんだろう。「異世界から変なものが来る」方が起源としては古そうな気もするんだよな。真面目になろうやファンタジーを研究してる人はその辺の歴史認識とかちゃんと作れてるんでしょうかね。 さておき、こちらの作品は「デュラララ」の成田良悟が原作という情報がオープニングで飛び込んできてちょっと気になった作品。ただ、作風や個性を感じさせるような要素はまだ出てきておらず、1話目はむしろ一発ネタのトリックプレイみたいな展開。正直、Aパートの勇者みたいなやつと髑髏王(?)のバトルシーンに関しては「作画で頑張ってるところを見せたいのかもしれんけど、流石に長すぎひんか?」とちょっと飽きており、それだけを理由に辛い採点をしてやろうかとすら思っていたのだが、Bパートで怒涛の展開を迎え、ラストのオチに至った時点で「あ、そゆこと?」と理解が追いついたために一応の動機は理解できた。なるほど、異世界パートであんだけ勇者(?)の戦いをしつこく描いていたのは、ある種叙述トリックみたいなものを強く印象付けるための方策の1つだったわけだね。まぁ、「そっちだったのか!」と衝撃を受けるというよりも、なんかぬるっと、「あ、俺が勝手に間違ってただけだ……」みたいな認識になっちゃったからあんまり鮮烈な驚きにならなかったのは残念だけども。 というわけで、異世界ものとしてはどちらかというとモモンガ様の霊がついたような状態で展開するお話。流石にこっから単なる「現代チート」をやるとも思えないので、「殺人」というテーマをベースに何か血みどろの展開になるんじゃなかろうか(でないとタイトル詐欺だし)。主人公が多少の無双をするくらいは構わないし、1話目で登場したヒロイン(?)がここから生き返って活躍してくれるのならちょっと楽しそう。いや、生き返るかどうかは分からんけど。むしろ死にっぱなしで殺した本人が驚いてたけど。 結局、人類には根源的な三大欲求というものがあり、その1つである「水瀬いのりボイスの女の子に殺されたい」に抗うわけにはいかない(2つ目は「上田麗奈ボイスの女の子に殺されたい」で、もう1つは各自明日まで考えといてください)。愉快な殺人いのすけに殺されたいので、ぜひ頑張って復活させてください。
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HN:
Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |