最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「真・進化の実〜知らないうちに勝ち組人生〜」 ― たどり着いたぜ……この高み、人類がたどり着ける最高峰……16なろう目……。もう、これギネス申請してもいい偉業じゃないですか? 世界中に、この16なろうを全制覇している人間ってどれくらいいるんでしょう。なろうファン(そんなんおるか?)ですら辿り着くのが困難なこの苦闘の旅路、私は登り切った。そして、頂上から見える景色は……あまりに虚しい……なんでよりによって最後がこの作品なんだろう……。 数あるなろうアニメの中でも最底辺に位置していたのが今作1期目であった。作画はメタメタ、シナリオはなろうの中でも指折りのキツさで、アニメの演出もことごとくサムい。どこをとってもいいところが見つからないという、むしろ気持ちがいいくらいの作品であった。本当に何故これの2期が作られたのかは全く分からないのだが、まだまだこの地球には解明できない謎がたくさんあるのだ。2期になったからといってその惨状が根本的に変わるなんてことはありえない。むしろ2期になったらより調子に乗って悪い方向に突っ走ってしまう、そんな可能性もあるだろう。何をしようにも茨道。ここから先に何があるものか。行けばわかるさ。分かりたくないけど。 ただね、公平を期すために書いとかなきゃいけないとは思うのだが……1期より作画部分は改善されてない? いや、1期の記憶は積極的に消したので覚えてないのだが、「なんかもう、酷かった」という思いだけが残っており、2期1話目を見た時点で、そこまで地獄のような酷さは感じなかったんだ。そりゃ演出方向でギャグの見せ方とかは相変わらず「コロコロコミックかな?」みたいなどこに向かってるか分かんない部分しかないのだが、少なくとも「画がアニメとして破綻している」みたいな要素はあまりなかったのだ。確認したらメインの制作体制は変わらないはずだが、以前は「制作プロデュース」というよく分からない表記だったfeel.の名前が消え、HOTLINEというろくに聞いたこともないスタジオの名前だけがのこっている。また、以前はいわゆる三文字クレジットが多かったところも日本人に置き換わっていたりもするので、もしかして外注のバラマキが減った結果なのだろうか? まぁ、その辺の事情はわからないし、作画が改善したところで内容はますますアレなので不快感に変化はないが……最終的に少しでも視聴が報われる要素を拾い上げられることを願っているよ。
PR ○「D4DJ All Mix」 ― こっちの作品は既に中の人が2人ともすげ変わってるんやね……まぁ、アニメのタイミングからして急がなきゃいけなかったんだろうが……世知辛い話や。 というわけで、ブシロードコンテンツの激震っぷりの余波が感じられる作品だが、幸か不幸か私はこの作品のフォロワーではないので被害は軽微。というか、接したのが元々アニメ1期だけだったので、フォトンメイデンのキャストは変更前も後も印象は無いのだ。ハピアラは1期でメインだったのでそこそこ衝撃かと思ったが……まぁ、ぶっちゃけ「Roseliaがもう被害を受けないならええわ」というくらいのものだった。むしろ無茶な二足のわらじをやめてロゼに専念してくれるならありがたいまである。……たのむからこれ以上の不幸を起こさないでおくれ。 ということで脇の事情ばかりが気になってしょうがないコンテンツであるが、1期が2年半前と意外に間は空いていた。その間に特に増えた情報もなかったので、今回の趣旨が「登場する全ユニットを網羅すること」だとするとちょっと情報が掴みきれない恐れはある。前作でようやくハピアラが浸透した段階なわけで、それが一気に6倍となると結構大変。まぁ、初期バンドリも5バンド×メンバー5人だから、6ユニット×メンバー4人ずつのこっちの方が人数は少ないんだけどね。バンドと違って、こいつらは担当ポジションで把握しにくいのがなー。 もひとつ難点を挙げるとすると、ハピアラ単体ではそこまで問題にならなかった「キャストが素人揃い」という状況が、全ユニットにまでスコープを広げたことで一気にアニメのクオリティに影響を与えかねないレベルにまで可視化してきた。ブシロードコンテンツは駆け出し声優やらそもそも声優じゃない奴やらを起用しての作品作りが得意だが(それこそプロレスラーとかな!)、残念ながらこの作品はソシャゲを運営している3年間ではあんまり役者として伸ばすことはできなかったようだ。まぁ、ゲーム収録だけじゃなかなか伸ばすチャンスもないわなぁ。バンドリだってマスキ(略)。ただ、こちらはほんとに「本職」の人間の割合が少なく、全ユニットにまんべんなく怪しい雰囲気が漂っているのが怖い。バンドリではどっちかっていうと「じゃない方」に属する面々が今作ではまだベテラン寄りのポジションになって周りを引っ張っていかなきゃいけなくなっているという状況がちょっと驚きだ。まぁ、こればかりはバンドリファンとしてはあまり文句を言える部分じゃないので……大人しく見守っていくしかなさそう。こうして見るとハピアラ連中は1期から形になってて偉かったな。 とまぁ、不安要素もちょいちょいありつつも、やはりこのD4DJオリジナルとでも呼べそうなサンジゲン独自のCGワークは面白い。キャラの崩しは1期で好評だったことを受けてか更に増し増しになっている気がするし、ライブシーンのキメ方などはもう本当に手慣れたもの。ガルパ本家の方も3Dライブ演出に力を入れてくれていることからも分かるが、やはり独自路線で3D映像文化を切り開こうという姿勢は評価したい。是非、余計なことを考えずにただ画面の賑やかさを見ているだけで楽しい作品になってくれることを願う。
○「もういっぽん!」 6 第1話でメインヒロインがよだれ垂らして失神するアニメは名作。いや、前例知らんが。多分邪神ちゃんとかじゃない? 「女子高生部活もの」で、テーマは柔道。アニメ業界は散々「女子高生におっさんの趣味やらせる」ジャンルが話題にはなるが、真っ当な部活ものというと実は案外バリエーションが少なく、過去の記憶で新鮮なのは例えばバドミントン、ビーチバレー、そしてアイスホッケーなど、真剣にスポーツをやらせればそれなりに画になるという前例が確認できるくらい。まぁ、そこに「アイドルもやらせよう」みたいな邪念が入ると途端に足元が揺らぐ感はあるんですが。こちらの作品はチャンピオン掲載の漫画原作とのことで、「部活もの」としてはこれ以上ないくらいに泥臭い下地が整っている。 確認したらこちらの作者はやたらと柔道漫画ばかり描いているようで、かつて同じくチャンピオンで「ウチコミ」という男子柔道の漫画もやっていたという。言われてみれば、ぎりぎり私もチャンピオンをチラ見してたくらいの時期なので、「そういやそんなんやってたかもしれんなぁ」と微かな記憶は蘇ってきた。ただ、その当時はそこまで印象に残ってなかったし、柔道漫画にも興味は湧かないと思っていたのだが……なるほど、いっぺん連載を終えて、今度は主人公を女の子に変えて蘇ったのか。今のチャンピオン、こんなん連載してるんやなぁ。 まぁ、単にキャラを女の子にスイッチしただけで何かがわかるわけでもないだろうが……少なくとも僕の印象は変わるよね! なんかね、「突拍子もないことをするけどなんとなく人を惹きつける主人公」「その隣にえも言われぬ感情を隠し持つ昔馴染みのメガネ」「他所からやってきた、ちょっとぶっきらぼうだけど信念を持った少女」「なんか変な性格だけど妙にテンション高めで絡んでくる友達みたいなやつ」と言う座組、微妙に「よりもい」と被るのよね。報瀬とめぐっちゃんが特に。いや、どんだけ長いことよりもいの亡霊に取り憑かれてるんだよ、とは思わんでもないが、第一印象でなんか惹かれてしまったのはどうしようもない。まぁ、普通に「少人数部活もの」の配置としてスタンダードな設定が飲み込みやすかっただけかもしれん。 そうして始まったオーソドックスな部活ものだが、柔道というとっつきにくいテーマを扱ってはいるが、きちんとアニメで描いていこうという意識が見てとれるので印象はとても良い。一番大事な試合シーンのモーションもキマっているし、見せるべきシーンをキラキラと大仰に飾り立てるのも青春ものとして正しい方向性。競技自体がアツく描けるなら、あとは女子高生の日常パートとのギャップを作っていけば自然と魅力につながっていくんじゃなかろうか。既にメガネの野郎がそれっぽい感情は匂わせているが、主人公はことさらに「高校で男作ったるねん」とノンケを表明しているのも押し付けがましくなくて良い。こういう青春絵巻で最初から「百合百合してやる。お前らこういうの好きだろ」みたいなことされると身構えてしまうのでね。これくらいの温度感で付き合える「部活仲間」の友情物語、とてもよろしいんじゃないでしょうか。 映像制作のBAKKEN RECORDってのがタツノコの傘下で、元請実績が「擾乱」しかないってのがちょっと引っかかるが、少なくとも1話目のクオリティに不満はない。このままのクオリティで、できれば長期シリーズを走り続けてほしいところだ。そういや「擾乱」のスタジオってことだけど、主役が彩沙なのは偶然なんでしょうかね?
○「大雪海のカイナ」 6 読み方は、作中のワードからして「おおゆきうみのかいな」です。「だいせっかい」では無いし、まして「おせっかい」とかでもないです。 「ポリゴンピクチュアズ40周年」というクレジットが冒頭で流れ、まさにその文言が一番本質を表している気がする作品。まずもってポリピクが40年前に設立されたという事実が驚きではあるが……せっかくなのでWikiを見に行ったら1983年創立というのはまごうことなき事実であるらしく、レーザーディスクの映像作品なんかを手がけていたという。うーむ、人に歴史ありだ。とはいえ、もちろん私の中でポリピクを認識したのはアニメのお仕事からであり、もっと具体的に言えば「シドニアの騎士」からだろう。そして、そんなシドニアは今作と同じく弐瓶勉の原作であり、なんと10年前に制作された「ポリピク30周年記念作品」だったというのだ。そうかぁ、シドニアからまる10年のお付き合いだったかぁ。 ポリピクの芸風と言えば独自路線を貫き通すCGワークであり、常に「固いCG」だの「やっぱCGアニメはダメ」だのという意見は、私も含めて各所から常に出続けている。そして、そんな会社だからこそ、常にアニメCGに革新を起こすべく進化を続けているのだ。単に私が慣れちゃっただけという可能性も大いにあるのだが、今作のCGはまた一段レベルがあがり、かなりの精度で「アニメっぽい」仕上がりになっているように思う。「CGの違和感」を「世界設計の違和感」に溶け合わせて不思議な映像表現につながればしめたもので、実際に「シドニア」におけるガウナの表現、「亜人」におけるIBMの表現などでその力を発揮しており、最近でも今作に近いノリの「空挺ドラゴンズ」で生物のモーションに意味づけを行い、直近では「エスタブライフ」でまた1つ新しいチャレンジも見せてくれていた。 今作は「シドニア」と同じ作者ということもあり、いかに異質な世界を魅せられるかの勝負。1話目で登場した舞台の突拍子もない設定は、どうしてそんな世界なのかはさっぱり理解できないが、そこに息づく人々の不思議と生活感のある描写や、画面の奥の奥まで作り込まれたあり得ない映像によって不思議と納得感がある。そして、グロテスクな昆虫食や不可解な浮遊生物の飛行など、一見すれば「キモい」ようなディティールにもどこか美しさを感じさせるものになっている。こういう世界を1から作り上げられるってのは、純粋にスタジオの力でしょう。まぁ、記念作品でアニメオリジナルなんだから、自分達が得意なフィールドで戦うのは当たり前なんだけどさ。 今作を見ていて思い出したのは実は「ケムリクサ」。人類が滅びたかのような荒廃した世界、それでもまだ未来を信じて異形の世界を旅する主人公。絵のテイストは全然違うのに、「あり得ない世界に妙な説得力を与える」という意味では似たような志のアニメと言えるかもしれない。「ケムリクサ」も色々と刺激の多い作品だったが、こちらの作品でも何か意外な広がりを見せてくれるでしょうかね。期待してますわ。
○「もののがたり」 5 「呪術廻戦だろ?」「……呪術廻戦です」みたいなアニメ。ジャンプ漫画的フォーマットってやっぱり根源に何かあるよね。 まぁ、掲載誌はウルジャンらしいので「ジャンプ漫画」と言っていいかどうかは分からんが、なんとなく落ち着く導入ではあるんですよ。妖怪ハンター的な何某かの物語が始まったのだとは思うのだが、個人的に好きな「長屋もの」の雰囲気もありそうだし、キャラや設定の導入がとてもわかりやすいので、1話目時点では特に悪感情を抱く要素はなかった。強いていうなら若干作画に省エネ感はなくもないが……このくらいで文句言ってたらバチが当たるでしょうよ。冒頭の凄惨なシーンとか、これ以上ゴリゴリに描き込まれても困るしさ。 ジャンプ漫画的導入なのでこれ以降どうなるかはほんとに予想がつかず評価が難しいところなのだが、多分主人公は周りの反応から見て「気立てはいい奴」だと思われるし、長屋ものの導入で集まってきたクセの強そうな付喪神連中も掘り下げるだけの魅力はありそう。その上であの凄惨な過去もありつつなので、ヒロインとのドタバタで付喪神への理解を深めつつ、どっかで巨悪とも戦っていく展開になるとは期待している。別に呪術廻戦にならなくてもいいんだよ。「つくもがみ貸します」になったって何の問題もない。興味深いのは、普通この手の妖怪を扱う作品における付喪神って「長年人に使われて、思いや念が宿った物品」という定義になることが多く、その分「思いのドラマ」に接続しやすくなるわけだが、今作における付喪神はあくまで「なんか異界からやってきた魂がその辺の物品にくっついちゃっただけ」という扱いらしいので、あんまり「物そのもの」でのドラマ展開にはなりそうもないこと。そうすると単なる妖怪バトルと変わらなくなってしまう気がするのだが、さて、どういう筋運びになるものか。 あと興味がある部分といえば……そうね、「やっぱり改めて聞くと、沢城みゆきって声が綺麗だよな」とかですかね。最近はあえて唸るような役どころが多かったけど、こちらのキャラは比較的高い音域で丁寧にしゃべる役ですんで。まぁ、沢城ボイスにリミットは無いですからね。
○「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2」 ― 突き詰めたノンストレスへの極振り。ゴール目前の15なろう目! 以前は典型的なろうだと思いながら観ていたもんだが、こうして並べてみると今期シリーズの中では結構異色。 1期の放送が3年前。ちょうどコロナのスタートくらいのタイミングの作品ということになるが、あの当時の時点で既にこのなろうムーブに嫌気がさしてたんでしたっけかね? 既に時系列と自分の感情の認識も曖昧なのだが、改めてみるに、こうして「キャラクターたちも視聴者も完全にゲームだと認識しており、本当にただゲームをプレイしてるだけ」というなろう作品って、今期は1本もなかったのよね。当時も「ゲームだと思ってプレイしてる様子をただ見ているだけ」っていう設定は案外珍しかったのかしら? マジで覚えてないわ。 再開一発目となるお話で、普通に「ゲームがアプデして新しいフィールドで遊べるようになりました」と言われ、本当にただ新要素を見に行って終わっただけのお話。そりゃま、大型アプデが入ったら配信者はこぞってプレイしてその所感をまとめるもんなので動きとしては間違っちゃいないのだが、さて、それをアニメとして見せられる視聴者サイドは何を感じ取ったらいいんだろうか? 「わぁ〜、メイプルちゃん楽しそうでなによりだなぁ〜」なんでしょうか。うん、多分それで正解だ。 結局、女子高生がキャンプしたり、女子高生が山登りしたり、女子高生がDIYするのと同じ感覚で女子高生がネトゲをプレイしてるのを楽しむだけなんだよな。そう考えると、ネトゲのみを毛嫌いして差別するのも間違ってる気がしてきたぞ。今後はまっさらな気持ちで彼女たちを応援する……ん……せめてチートだけでも外してもらえませんかねぇ……「うまくしかいかない」ゲーム実況、何一つ面白くないんよ。一応今回は運営側がメイプルに修正入れるか、みたいな話もしてたけど……実況者VSゲーム運営って、それこそ誰が見たい話なんだろう。
ゴールが見えてきた、14なろう目。前世でどんな徳を積めば能登麻美子ボイスの女神に見送られて茅野愛衣ボイスの母親の下に転生するなんて大沢事務所まみれの人生を送れるというのだ。いや、ことこの作品においては前世の徳はだいたい語られてたんですけど。ほなしゃーないかー。 タイトルを見た時点で「ハイさよなら」と言おうとしていたが、これで意外と角が立たない作品になっている。いや、ごめん、嘘だ。角は立ってる。主人公の性格だけで言えばバリバリのマウント気質だし、「未来へ転生したらその時代では過去に当たり前だった魔法の技術が残っていなかった」なんて都合のいい設定もどこぞの不適合者で見た。要素を摘めばコテコテのなろうであり、軸を一にするなら評価は下がるはずだ。ただ、今作唯一にして最大の特徴は、主人公が女の子だという部分である。より具体的にいうなら、前世が男、転生後が女性。ほぼ同じ設定には「賢者の弟子を名乗る賢者」があったが、あちらはゲームのアバターという設定だし、前世の人格が丸々残ってる状態だったので今作とは微妙に違う。今作は間違いなく前世に麦さんがおり、麦さんが天寿を全うした挙句のご褒美「強くてニューゲーム」が女の子だったという。いわば今期やたら多くなったTSもののテイストも含んだ設計になっている。主人公が女の子になると何が良いかって? そりゃもちろん、ハーレムを作っても全部百合で処理できる点ですよ!!! ……いや、なんだ、そういうことじゃないが……ほら、女の子なら周りに女の子ばっかり集まってくるのって普通じゃん。健全じゃん。そういうのって素晴らしいと思うんですよね。 「異世界転生」ではなくて「同世界転生」なので主人公目線でそこまで面倒臭い「時差ボケ」ならぬ「転生ボケ」も少なく、転生とエーテル能力の設定さえのみこめれば余計な設定はさほど多くない。そこを乗り越えれば、(少なくとも1話目は)こまっしゃくれたロリっ子が無双する話になるので、斜め上すぎるメスガキものと見ることもできるかもしれない。いや、見られないけど。チートやマウントも半端だからいかんのです。0歳女児がドラゴンぶっ飛ばすところまでやっちゃえば、もうあとはどうでもよくなるでしょ? というわけで、幼女主人公だと割と評価が甘くなり、目的意識も解りやすいのでなろう作品の1話目としては上々の第一印象。映像の方についても「悪……くはない」くらいのギリギリのライン。目が大きく、かなりカチッとしたキャラデザなのでちょっとの油断でも崩れが目立ってしまうという、「モブせか」クライシスに似た危険性を孕んでいる世界だが、1話目は動画枚数を上手いこと誤魔化しつつ、なんとか「崩壊」と認識させないくらいの品質でギリギリ走りきっている。このクオリティならあんまり贅沢いうもんじゃねぇな、というくらい。まぁ、今後1クール走りきれずにグダる未来はなんとなく見える気もするが……できれば可愛い女の子パラダイスをそのまま逃げきってほしいもんである。アクションを「それっぽく」見せる動かし方は結構良かったと思うんだけどね。「でも動画枚数削ってるよなぁ」って解っちゃった時点でダメなんだろうか?(誰に聞いてるんだ) ちなみに監督の名前に覚えはなかったので調べてみたら、過去の監督作品はショート枠だった「ビキニ・ウォリアーズ」のみ。えぇ〜。でも、そのほぼ全話でコンテ・演出やってる……。信頼して良いのか、ダメなのか。
○「BASTARD!! -暗黒の破壊神-」 5 まだ出てくる、「なんで今更?」作品の最新版。ちなみに、最新と言いつつもこちらはネトフリ配信アニメだったらしく、既に2クール分が去年のうちに配信されているようだ。この度めでたくBSでの放送が始まり、視聴できることになった。 そしてこの古のジャンプ作品だが……ほぼ未読。「ほぼ」というのが悩ましいところで、実はこの作品、私は妙な接し方をしている。というのも、流石に世代的に「リアタイで連載追ってたよ!」ということはなく、なんと「実家の姉がコミックを持っていた」である。私にはちょい歳の離れた姉がいるのだが、その姉が、何故か今作のコミックを持っていた。今となっては全巻買ってたかどうかも分からんのだが、少なくとも序盤の方は一揃い持っていたはずだ。何故そんなに記憶が曖昧かというと、そのコミックは姉の部屋に保管され、弟はその部屋に立ち入ることを許可されていなかったため。我が家のヒエラルキーは長姉が絶対だったのだ。ただ、時たま姉の部屋以外の場所にも漫画が転がってたりして中身を覗いた記憶もあり、その際には当然、幼少期の私は「え? これ、なんかエロいやつじゃないの?」という認識で、絶対権力者の姉に何か言えるわけもなく、なんとなくの禁忌として、そのまま触れずに実家での接触を終えた。おかげで「断片的に絵を見たことはある気がする」「存在も知ってる」「でも、内容はほぼ知らない」という奇妙な距離感のジャンプ漫画が生まれたのである。……ただまぁ、今確認したらジャンプ本誌に掲載されてる期間は飛び飛びで短かったようだし、読んでないのは当然といえば当然である。 閑話休題、そんな謎の接し方の作品なのでほぼ初見みたいなもんだが、なんとまぁ、30年前のなろう作品ではないか。いや、単なるファンタジー漫画なんだろうけど、なるほどこんな作品だったのか。ファンタジー要素の置き方は古き良きTRPG的なテイストでなんとなく懐かしい。その上で、硬派に徹し切らずに適宜ギャグを混ぜ込んで文字通り「コミカル」に展開していく筋運びはなかなかに愉快。現代ならば「よくある話」で一蹴される可能性もあるが、これが30年以上前にジャンプに掲載されていたというのは興味深い。カテゴリとしては現在放送中の「うる星やつら」と同じ興味対象で、「当時の時代性を考えれば斬新だった作品を、現代風のアニメとしてリライトする」という試みなわけだ。 原作絵の線がかなり細かかったはずなので、CGをベースに敷いたライデンフィルムの絵作りは雰囲気を捉えているように見える。ド派手な魔法バトルも手慣れたもので、映像部分だけだったら「ネトフリ配信でも頑張ってるやつあるじゃん」とプラス評価でいいと思うのだが……なんだろう、ずっとじゃないのだが、なんか気持ち悪い瞬間がある。キャラデザなのかなぁ、目の大きさなのか、顔のサイズなのか、なんかよく分からんけど「あれ? 今なんか人体が変じゃなかった?」とむずむずすることが何度もあった。どういうことなんだろう……やっぱキャラデザが繊細で難しかったのかしら。どういう理由なのか分からんのでうまいことダメ出し出来ないのだが、映像が完璧に乗り切ってない感じがしたので一応点数は様子見で。今後慣れてきたら普通に楽しめる可能性はありそう。 ダークシュナイダー役にきーやんを起用するというのはなるほど面白い采配。勝手に「どうせ子安あたりだろ」と思ってたので、容赦無く甲高いとこから出してくる谷山ボイスはちょっと予想外だったが面白い色付けになっている気がする。ヒロイン・ヨーコ役は楠木ともりで、「チェンソーマン」とは同タイミングでジャンプヒロイン当たりまくり。考えてみりゃ30年前のボクっ子かぁ。これも先駆け的存在だよねぇ。当時がっつり読んでたら性癖歪められてたかもしれねぇな。(今が歪んでないとは誰も言ってない) ○「最強陰陽師の異世界転生記」 3 そろそろ挫けそう、っつうか多分挫けてる、13なろう目。不吉な数字にふさわしい作品。 もうお約束の文句はいいでしょう。主人公のムカつき度数がかなり高めなので点数が低いです。そして今作の場合、いろいろ巡り巡って「異世界とは?」「転生とは?」という哲学のレベルにまで到達してる気がしますね。だってさ、「前世」が最強陰陽師なんですよ。「呪術」を使って敵を薙ぎ倒す魔法使いなわけですよ。ってことは、こいつって異世界転生する前から異世界にいるよね? 少なくとも、我々の住んでいるこの地球には、呪術で妖を操る陰陽師がいた時代は存在しないはずで(大丈夫だよね?)、数多のなろう作品が毎度掲げている「クソみたいな現代社会にグッバイ」な転生じゃないんですよ。異世界から異世界に移動した主人公。つまりはプレインズウォーカーですね。そういう物語でしかないので、「転生」という言葉にもあまり意味はないわけで。 そうして、「異世界」の概念もよく分からなくなるようなビッグサプライズな出だしの物語なのだから、さぞかし他とは違う斬新な物語を見せてくれるものだと思っていたら……いや、ごめん、思ってないです。ハナから期待なんかしてなかったです。でもまぁ、その「期待しない」という想定は裏切らず……あとはいつものやつじゃん。しかも、今回は「魔力がない落ちこぼれだと蔑まれたけど呪力があるから実は超ツエー」というよく分からないマウント。うん、まぁ、別に何を言おうと言ったもん勝ちの設定マウントなんだからもう止めはしないけど……その設定で推し進めようとするなら、せめて「魔力とは何か」「呪力とは何か」を説明する必要があるよね? その差がわからなければ「蔑まれている」意味もわからないし、この世界でマウント取れる意味も分からない。単に前世から持ってきたノウハウでマウントが取りたかっただけなら、別に「魔力が無い」設定いらないよね? 「魔力は普通ですが、裏技として別な体系に支えられた呪術というやつを自分なりに編み出しているのです」でいいよね。いちいち「蔑んでくれるやつ」を用意しないとマウント取りに行けないのは、完全になろう脳に支配されているからだよ。 挙句今度は「精霊術」という第3の尺度まで出てきたよ? ねぇ、この世界に働いている物理原則はどういうものなんだい? 主人公が「西洋のようなもの」と表現していたこの世界の文化設定だけど、魔力・呪力・精霊力が働くこの世界で、「科学」という体系が発達するとも思えないけど、なんで中世っぽい世界になってるんだい? あと、そもそも主人公はいつの時代の人間なんだい? 「西洋」って呼び方は多分江戸時代以降だと思うんだけど、「朝廷が」って言ってたよね。いや、そりゃ江戸時代にも朝廷がない訳じゃないが……まぁ、全部が全部「いや、この地球の話なんか一切してないですから」って言われりゃそれでおしまいなんだけど、知らん世界の人間が知らん世界に転生して知らんマウント取っても知らんよ。 もう、疲れたよパトラッシュ……。
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |