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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「よふかしのうた」 6

 なんか、久しぶりに「お〜、さすがノイタミナやなぁ」っていう感銘がしみじみ入ってきた。これまでも色々といい作品はあったんだろうけど、なんだろ、「らしい」良さがあった。

 サンデー連載漫画、そして原作者があの「だがしかし」の人だというのはなんとなく知っていて、それだけで勝手にどういう作品なのかっていう先入観があったんだけど、想像してたのと全然違うニュアンスが提出されてちょっと驚いた。そして、これが実にハマっている。どこが何にハマったのかを説明するのは難しいのだが……多分端的に示せる情報は「監督が板村さん」になるのかな。制作はライデンフィルムなのだが、1話目で切り出された作品イメージは、かなり強めに「シャフト的な」何かを思わせるデザインワークになっている。「シャフト的」だけだと昨今のネオ・シャフトの動向を考えれば誤解がありそうなので、より正確に言うなら「新房テイストの継承」的。私が長らく愛した、あの独自路線を突き進んだシャフトの香りである。

 タイトルをそのまま信用するなら、今作は「夜」という要素が非常に重要なテーマになってくる。実際、1話目では初めて夜ふかしをする少年が劇的なボーイミーツガールに遭う様子が描かれているわけだが、そこで描かれる「夜」の「ヨル性」みたいなもの(?)が、とてもシャフト的な作劇に合うのだ。シャフト的と言ってもさまざまな要素があるのでそこからさらに拾い上げるのは大変なのだが、すげぇ馬鹿っぽくまとめると静止画の使い方と、色彩の置き方。1話目は最初から最後までずっと「夜」であり、この「夜」は「静止していて」「自由で」そして何より「美しい」。わざわざアニメにしてまで「静止」を要素として切り取るってのはどこか矛盾を孕んでいるようだが、これがシャフト的な「絵の美学」に繋がってくる。極力画面内での「動き」を廃し、ただ静かに少年の周りの空気だけを揺らし、それでいて退屈しないだけの画面の引きを生み出す。これはいかにも新房組が目指したアニメ表現に噛み合いそうなテーマではないか。厳密に言うと今回は板村さんがコンテを切ってるわけでもないし、スタッフロールを見ると「チーフディレクター」という肩書きで別な人がクレジットされているのだが(宮西哲也という人)、もしかしたら今回生み出された見事な「夜」の世界はこの人の手柄なのかもしれない。その上で、板村さんがどこでどういう風にこの世界をコントロールしているのかは非常に興味を惹かれる部分だ。

 「夜」の描出が非常に面白かったことに加え、一応今作は「よふかしのうた」という楽曲がイメージの基になったという話も聞いたことがある。残念ながら私のようなJ-pop興味ないマンはそんなヒットソングのこともよく知らなかったのだが、ラストでその楽曲が流れた時の「ハレ」の雰囲気の生み出し方なんかもよく考えられている。また、オープニングの映像部分も色々と手が込んでいて、今期2本目となる「MVっぽいアニメ映像」表現になっている。そして、アニメオープニングとしては非常に珍しい変調が採用されており、曲中で一回完全に音が切れるという楽曲の素性をうまいことアニメのアクセントにしているのも面白い。そして、このオープニングのコンテも上述の宮西氏の手になるものらしいのだ。どうです? 俄然興味が湧いてくる布陣じゃないですか。考えてみりゃ「監督」の下に「チーフディレクター」を置くってのも完全にシャフト流のやりかたなのだが……板村さん、どういう関わり方なんだろうなぁ。

 とにもかくにも「他では見られない、今作の一番いいところを見せてくれる」1話目になっていたと思う。このクオリティが2話目以降に維持されるかどうかは分からないが、そこで改めて「さすがノイタミナ」ですよ。是非ともこのままの精度と彩度をもって突っ走ってほしいね。

 

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○「リコリス・リコイル」 6

 なんか事前に聞いてた内容と全然違うんですが……。かわいいメイドさんが織りなす和カフェアルバイトアニメだと思ってたのに!!

 「右から来たアニメを左に受け流す」が基本姿勢の私がなんで事前情報を得ていたかというと、単に中の人がTwitterで宣伝していたためですね。私にとってこのアニメはガンアクションアニメでも美少女アニメでもバイトアニメでもなく「安済知佳アニメ」です。中の人がデフォであのテンションのくせして、ちかぺキャラってのは高坂麗奈の魔力のせいかやたらとクール系が多い。しかし今回は弾けるようなハイテンション主人公。この勢いのちかぺボイスは(本人以外では)割と久しぶりなのでそれだけでも楽しくてしょうがないですね。オリジナルアニメなので可能性はピンキリだが、1話目では少なくとも作画体制にはかなりの労力が割かれていることが分かるし、とにかくメイン2人の「かわいい」が強く押し出されるデザインになっている。もう、そこだけでも何かは達成できたんじゃないでしょうか。

 ガン&美少女というオタクの好きなコンビネーション大鉄板をベースに描かれる東京クライムストーリー。オリジナル企画としては安易な部類かとは思うが、その設定が結構思い切ったことをやっていて、「平和維持のために悪の芽をとにかく先手先手で潰していく秘密組織」という無茶苦茶な出だし。おかげで冒頭の「処理」シーンはやたら淡白に描かれてる割にはやってることがエグくてギャップが激しい。黒髪主人公も遠慮なく銃をぶっ放すイカレ野郎だし、なんの予告もなしに超至近距離からぶっ放された短銃を最小回避行動でかわしちゃう主人公なんてバケモンである。ロアナプラでもこんな銃撃戦おこらねぇだろ。無茶苦茶には違いないが、1話目でインパクトを叩き出すにはこれくらいでちょうどいい。軽快なアクションとコテコテの萌え主人公。よし、準備は整った。

 ちかぺ主人公の弾けっぷりを下から支えるのは、ダイナゼノンでもコンビを組んでいた若山詩音。こちらは相変わらずの「後輩気質」で、「ハコヅメ」で見せたやや高めのトーンは封印して再び南夢芽に近い低血圧ボイスへ。普段ならそれこそちかぺがやりそうなポジションをもらっており、この2人の変幻自在の掛け合いがどのような化学反応を生み出すかが今から楽しみである。シナリオラインは……まぁ、キャラを味わう邪魔にならない程度にそつなく進行してくれれば文句はないわ。面白くなってくれれば万々歳だが、「東京24区」くらいのところに着地できれば御の字じゃないですかね。

 最終的に「ちかぺ」という文字をひたすらアウトプットしたいだけの感想になっている気がするがしょうがないのです。僕は「人間の命をなんとも思ってない上田麗奈」と同じくらいに「世界の全てを馬鹿にした安斉知佳」が好きなのです。

 

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○「新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP」 ―

 タイトルの「U-17」の部分が最大の煽りにしか見えない。いや、もう世間的には散々擦られてて語り終わってる部分なのだろうけども……この作品と接点が一切ない私みたいな人間が久しぶりにみると、やっぱり「この次元の年齢設定とは?」というのが恐怖以外の何ものでもないのよね。

 わたしゃテニスにも詳しくはないが、テニヌにはもっと詳しくない。原作漫画もろくに読んだことがないし、アニメの接点もごくわずか。「確か前にいっぺん放送してたことあったよなー」と思って調べてみたら、なんと「新テニスの王子様」の放送が2012年、もう10年も前の作品だった。その10年前の記憶だって、「オープニングがインパクト爆弾だった」しか残ってないですしねぇ。

 ま、そんなわけで知らない星の知らないスポーツ漫画の途中からなので、およそ見続ける理由がない作品ですが、多分細かいことを気にせずに単なるネタ動画として流しておくのが正解なんだろうな。どうにか真面目にアニメとして評そうと思っても、そもそも動きが既存のテニスの枠にハマらず意味のわからんモーションしか存在しないため、「リアルだね!」「真に迫ってるね!」みたいな評価は出しようがない。ジャンルとしてはグレンラガンとか、もしくはシンフォギアあたりが近いと考える方がいいのかも。あれ、そう考えたら割と面白い概念なのかしら?

 まー、次回以降も気分が乗ったら見るかもしれません。「助っ人外国人の概念がガバガバのワールドカップとか、ええんか?」みたいな思考は放棄しつつ待機しときます。

 

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○「メイドインアビス 烈日の黄金郷」 ―

 奴らが帰ってきたぜ! リコが! レグが! ナナチが! ぼのぼのが!(あれ?)

 「満を辞して」という言葉がふさわしいのではないでしょうか。アニメ1期から5年、劇場版から2年。ついに第2期のスタートである。ただ、「ついに」とか言ってみたけど私は原作があまり追えてないのでここからどんな展開になるのかもちょっと想像出来ない。いや、1期終了後に漫画喫茶で原作を追うようにはなったんだけどさ、何回か書いたことがあるかもしれないが、どうやら私は「漫画を読むのが下手」らしい。漫画喫茶で短期間に集中して読まなきゃいけなくて負担がかかるというのもあるかもしれないが、ちょっと複雑な漫画になるとすーぐに頭に入ってこなくなる。今作はその代表格で、ことに6層以降の展開はもう何が何やら。おかげで、多分最新刊はまだ未読の状態で、「もう、アニメ放送を楽しみにしたらええんちゃうかな?」という諦めの境地に達していた。読んだはずの部分だけど読んでないがごとし。そういう意味でも「満を辞して」なのである。

 今作最大の売りは、なんと言ってもその容赦のなさ。劇場版のあまりに徹底した「原作追求」は絶賛の嵐(????)だったわけだが、おそらくこのアニメ2期も何一つ容赦することなく、あるべきものを描き切ってくれるだろう。その覚悟が示された、見せつける目的の1話目になっていたんじゃなかろうか。正直、いきなり見覚えのないキャラから始まったのは意表をつかれたが、なるほどここからが全て6層につながる物語か。

 最近のアニメで「吐瀉物がキラキラしてない作品」をみるのは久しぶりで、ご丁寧に吐いた後の胃液と唾液の境目でちゃんと色が変わったり、「そこ丁寧に描写するの?!」という要素が的確にエグい。しょっぱなからリコのうんこシーンが丁寧に描かれるのなんて挨拶がわりみたいなもんである。ファン全員に対し「丸太は持ったな?!」と確認する試練の1話目。さぁ、この先に何が待ち構えているものか。

 当方、覚悟ができているかどうかは定かじゃないが、とりあえずスタッフがほぼ一緒の状態で制作できる環境には感謝していますよ。あと、オープニングアーティストに安月名莉子が抜擢されたのもちょっと嬉しい。来週から映像がどうなるかも楽しみですな。んなぁ〜〜〜。

 

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○「異世界おじさん」 5

 初見後の感想は「はえー、なるほど」です。ギャグアニメの感想としてどうかと思うけど、感心する部分は素直に感心しました。

 タイトルだけ見た時点で「もう覚えさせる気ゼロで全てを放棄したなろう作品やんけ」と匙を全力投擲しようと思ったのだが、始まってみると何やら様子が違う。なんとまぁ、異世界転生作品なのに異世界にいないという異次元の構造を持ったネタアニメであった。なるほど、「異世界にいるおじさん」ではなく、「異世界帰りの叔父さん」という意味のタイトルだったわけね。それなら確かにこれだけのフレーズでちゃんと説明できてるし、他とも差別化できている。

 ただひたすらに「もったいない異世界ライフ」の話をちょっとズレた叔父さんから聴取し、時にそれを現代社会で有効活用するというのが主なネタ回し。その中心には「17年間昏睡していた」という設定からジェネレーションギャップを多用する。個人的な好みの問題だろうが、視聴時にはこのギャップネタがあまり笑えなかったのでそこが一番合わない気がした。「2000年ごろに昏睡した人が初めてみる2017年」ってのは、やろうと思えば私でも想像できる範疇にあるのだが、こちとら胡乱な生き方しかしていないせいでどうにもネタ回しがピンとこず、畳み掛けるように被せてくるギャップネタがしつこく感じられてしまったためだ。多分時代考証はちゃんとしてて間違ったネタにはなってないんだろうけど、それだけになんだか教科書通りというか、調べてきたいかにもな時代差を提示してますよ、っていう感じであんまり笑えない。

 となると推していくべきはやはり「異世界ネタ」の方だろう。ツンデレ文化がまだ完全に定着してなかったというのは盲点だったが、そんな流行の「先取り」をしていた異世界エルフ娘が不憫でしょうがない。なろう異世界の主人公にホイホイくっついてくる尻軽娘は印象が良くないのだが、主人公にここまで袖にされても健気についてくる(そして不憫な目に遭う)エルフは流石にかわいそかわいい。私がいつも愚痴っている「なんでこんな主人公に惚れるんだよ、おかしいやろがい」の極致なのだが、「おかしいやろがい」が主人公自身の行動として現れちゃってるので、なんだか「ついに視聴者の怒りがキャラに届いたのだ……」みたいな妙な達成感がある。まぁ、もう結果が出ちゃった関係性なので、今後永遠に彼女が報われることがないわけだが……。それも加味しての身を切ったネタ回しである。

 監督もスタジオも聞いたことがない名前だったけども、映像は割とこだわりを持って作り込んでる気がする。総合的には割と期待高めの作品であり、「このネタ回しで1クール保つか?」という不安についても、前期にはどこぞのヒーラーが1クール保たせてしまったことを考えれば意外と大丈夫な気がする。ただ、最大の難点として……キモいおじさんは素直にキモいため、ちょっとキャラクターから生理的嫌悪感を覚えるタイミングがあるという……こればかりは作品コンセプト上どうしようもねぇなぁ。最終的に僕はおじさんを愛せるようになるんでしょうか? ならなくていいですか? そうですか。

 

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○「邪神ちゃんドロップキックX」 ―

 決めろ! ひさびさのロイヤルコペンハーゲン! おかえり邪神ちゃん、ブレず変わらずの第3期だよ。変わらぬことはいいことなのか悪いことなのか。まだ分からないけど、望んでいる人がいればこその帰還である。

 無事にクラウドファンディングに成功して戻ってきたらしい第3期。いつも通りといえば本当にそれまでだが、1話目からメタ全開にしながらも、一応カルタを通して過去エピソードの復習もちょっとやってくれる優しさも持ち合わせている。まぁ、あれで復習できるかっつったら全く出来ないのだが、なんとなく「3期もこれまで通り頑張ります」という意思表明みたいに見えて微笑ましい。気づけば4年目のシーズンと結構な長寿作品になっているというのに、スタッフの入れ替えもそこまで多くない安定進行で作ってもらえてるあたりは本当に幸せな作品である。

 まー、そうして放送される中身はグダグダと管巻いてるだけの内容なのだが……メタアニメとしても、今回冒頭でやった「全員絵柄のコンセプトが違う!」みたいなネタはすでに「おそ松さん」で(なんならもっとハイクオリティで)やられてしまっているし、初音ミクいじりなんてのは「シンカリオン」が骨までしゃぶっている。1つ1つの要素だけを見れば、決して冒険もしてないし珍奇なことをしているというほどでもない。それでもさまざまなユルいお遊びが渾然となって、なんとなく最後にドロップキックにつながればこの世界は平和なのである。まぁ、今回は最後にゆりねのナックルに繋がってしまったけども……一応、思い出したように縦軸となるストーリーも進んではいますしね。ちなみに一番の驚きは、途中のCMでいってた「邪神ちゃん連載10周年」という事実。この漫画で10年続けてるのすごいな……。

 あ、あとオープニングが前作に続いてhalcaが担当してるのはちょっと嬉しい。前作のオープニングも好きだったので。

 

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○「異世界迷宮でハーレムを」 4

 「本作はウェブ小説における『奴隷ハーレムもの』の先駆けとなった作品である」(Wikiより抜粋)。そんならこのタイトルでもしょうがないよな……そうね、分かりやすいって大事だし、先駆けだったら類似ジャンルに気を遣う必要もないしな……いや、だからって……。

 当方、紳士の嗜みとしてワンランク上のアニメ専門チャンネルで「超ハーレムVer」を視聴しています。規制もないです、自由です。でもね、だからなんだって話なんですよね。あんま求めてないからなぁ……常々言ってる「エロいのが観たいなら専用のやつを観ろよ」という主張は変わらないので、特に求める作品ではございません。それがなろう文脈を色濃く含んだ作品ならなおさらである。エロというのは何もあけすけに見せるものを見せればいいというものではない。行為に至るまでの状況、そしてそれぞれのキャラクターが織りなす心理劇、人間模様。それらが渾然一体となって、理想のエロは完成する。その過程になろうイズムが挟まっちゃうと……「Pixivに既存作品のエロ画でも探しにいくか……」という気持ちになって終了である。

 今作の連載スタートは2011年とのことだが、11年前にすでになろう的異世界スタートってこんなに適当だったのかよ。主人公はいきなりの転移にもあまり動じずにいきなり武器を持って人殺し(剣道やっててよかった!)。その後なんやかんやあってから「ログアウトできない!」と騒ぎ出すという謎のメンタリティの持ち主で、異世界転移の悲喜交々なんてあってなきが如し。すぐさま娼館へと至り、あとはエロいことを目指すだけである。まぁ、分かりやすさも大事ですけどね……。

 そして今作のもう1つの特徴は、なんといっても二郎系ラーメンもびっくりのマシマシバディの描写。キャラデザはうのまことによるもので、そりゃもう特盛よ。先日ちょっと引いた「金装の某」が可愛く見えるような肉達磨である。これまた随分マニアックな方向を追求したもんで……私、もうちょっとあっさり目がいいかな……。

 あ、エンディングはちょっと笑ったので、そこだけ悔しいけど負けです。健太仕事選べ。みかしーもっと仕事選べ。

 

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○「咲う アルスノトリア すんっ」 6

 視聴開始時ワイ「おっ、グランベルムやんけ! ここから少女たちが悪鬼の如き形相で互いの存在を奪い合う死闘を繰り広げるアニメが始まるんやな! なんてな!」 視聴後ワイ「フラグになりませんようにフラグになりませんようにフラグになりませんように」。

 完全に別方向のビジュアルが画面内でぶつかり合うというなんともチャレンジングなイメージを持つ作品。なんか不穏なことはオープニング映像で匂わされていたのだが、その段階では「凝った画の使い方してんなぁ」くらいに思ってた部分が、下手したら根幹に関わってくるんだろうか。来歴を確認すると一応原作はソシャゲなんだろうか。しかもニトロプラスが配信してるとのことで、全く見たことはない作品だがこれを機に興味はちょっと湧いた。もしかしたらタイトルの「すんっ」も単にゲーム本体と識別しやすくするためにつけた記号みたいなもんなんだろうか? これがあるおかげで「久野ちゃんを骨までしゃぶり尽くす、ロリっ子ふわふわ天国アニメに違いない」という予断が生まれてしまっていたので、ラストの展開は「あれ? もしかしてアニメが20分で終わって別な作品が始まったのかな?」とか思ってしまった。それくらいに、はっきりと世界観が分たれているのである。これがどのように融合していくのか、まだまだ油断できない部分が多そうだ。

 制作はライデンフィルムで、監督は龍輪さん。「龍輪さんってシャフト出てから直近でなにしてたっけ?」と思って履歴確認したら「だか1」の監督やってて笑ってしまった。ライデンフィルムとのタッグは初かな? 1話目の冒頭、塔のシーンあたりからも分かる通り、手描き部分でもしっかりと独自の風合いを出すための描き込みに余念がなく、かなり映像部分を鮮烈に押し出そうとしている様子。ゆるふわ女児アニメがそれだけでうまく行けば万々歳だが、可能であればそれに加えて美麗なアート目的の作品になってくれると嬉しい。久野ちゃん主人公だとちょっと幼さが強く押し出されすぎるので愛でていいのかどうか、犯罪臭がするラインの見極めが難しいのだが……ほなら僕はお嬢キャラとクールキャラのカップルが手堅そうなのでそっちに唾つけときますね。今んところ5人の中では無気力富田キャラとお嬢が気になってますが、お嬢キャラを推そうとすると「ピカトリクス」(略称がピカちゃん)という名前のせいでどこぞの人狼歴15年の配信者がいちいち頭をよぎるのがネック。アドミンバイタルピカトリクス。

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○「継母の連れ子が元カノだった」 5

 京都アニメの血脈は途絶えてなかった!! 前クールで3本が終了して幕引きを迎えたかに見えた「京都が舞台のアニメ」シリーズ、なんとこんなところに新たな種が眠っていたとは……。いや、京都要素が背景以外何もなかったですけどね。京都弁喋るキャラも1人も出てこないしね。流石にあんだけ街中の高校で全員標準語は違和感あるな……。え? 見るべき点は全くそこではないって?

 タイトルで全部説明しちゃう分かりやすいラノベアニメ。よく考えると、この1話目ではメインの2人は一言たりとも「過去に付き合っていた」と明言していないのだが、タイトルがこれ以上ないくらいに明言しちゃってるのでわざわざ言わずにじわじわその「元」感が伝わるように構成されていた。そして、この「元」感がなんとも微妙な距離感、なんとも珍妙な忌避感に繋がっているので、「ベッタベタに手垢のついたお約束シチュやんけぇ!」とは思いつつも、こっからどう料理していくのかは正直割と気になってます。おかしいな、「スローループ」だったら全く問題なく収まるべきところに収まった連れ子関係だったのに、なんでこんなに揉めるんだ……二人で釣りして料理すれば仲良くなれるのに……。

 というわけで、見どころが非常に分かりやすく、アニメとしてもそこに絞って演出が工夫できるってんで1話目の印象はいい。監督は萌えの伝道師・柳伸亮。私の中では「ロウきゅーぶ」「天使の3P」「ネトゲ嫁」「りゅうおうのおしごと」など、「声優・日高里菜の魅力を世界に発信する宣伝隊長」みたいな立ち位置の人(今確認したら、他の監督作品「超人高校生〜」「弱キャラ友崎くん」にもきっちり出演してるわ)。そして、そんな日高里菜との対比構造でもう1つ注目が集まるのが「CV下野紘という絶対的免罪符」の在り方。業界広しと言えども、日高里菜と正面切って「どちらが年上か」などという戯言を真剣に討論できる存在はそうそうおるまい。ちなみに中の人の実年齢だけで言えば14歳差。ヒロシモノキャラ、もう既にメルヘンの領域。ついでに言うとくとそんな「兄弟」のおかーさんも神話の領域。なんか、通常攻撃が全体攻撃で二段攻撃みたいな声してるよな。実年齢で言うとちょうど下野・日高の間くらいなのが面白いわ。

 キャストの話だけでやたら盛り上がってしまいそうだが、とにかく「柳作品として芯の通ったブレない映像」「そこに好きなようにドラマを載せる信頼のキャスト陣」という組み合わせなので、ベタベタな展開にしては期待値は高め。ただまぁ、高いとはいえこの設定でどんだけ真に迫ったものを見せられるかという部分は相変わらず懐疑的なので、ひとまずは様子見である。

 ところで、作中、主人公の読んでる書籍の装丁がやたら細密で明確だったのはなんだったんだろう……原作でも明言されてるタイプなんでしょうかね。よくあのスピードでそれなりに量があるシリーズを読み進められるもんだ。

 

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