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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ゲキドル」 5

 年も明け、容赦なく新番組はやってくる。我々に休息は無いのである。そして1発目がこれだったんだけど、なんかいきなり変化球を食らってしまったな。

 別に内容が変化球というわけではない(いや、変なことは変だけど)。何が変だって、1話目に放送された特番が「アニメ1話目+劇中作」という謎パッケージだったのだ。加えて、その「劇中作」の中身まで謎だった。これは作品として両方を加味して評価した方がいいものかどうか……。よくわからんので、とりあえず後半の劇中作パートはあんまり考えないようにしておこう。

 タイトルに「ドル」なのでアイドルものというのはすぐに分かるのだが、いわゆる歌って踊れるなんちゃらではなく、どっちかっていうと舞台女優の概念。そしてその舞台ってのが普通の舞台ではなく、近未来(?)の先端技術をバリバリに駆使したちょっと不思議な舞台。さらに、世界はそんな近未来なんだけど、いっぺん滅びかけているというおまけ付き。なんやその舞台設定。前半と後半が一切噛み合ってない気がするんだけど、今後、主人公たちの舞台活動に世界設定は影響を与えるのだろうか。謎である。

 メディアミックスプロジェクトらしいので(そうじゃなきゃこんな珍妙な構成にしないだろう)すでに色々とこなれている感があり、多分このままいくと現実でも「舞台」をやる予定とかあるのかしら? でも、メインキャストがどう見ても梨璃さんなんだが、アサルトリリィの舞台と両立させるのかしら? もう何がなんだかよくわからないわね。「梨璃さんが別なレギオンでシュッツエンゲルを!」みたいな流れになっちゃうと思うけど楓さんのメンタルは大丈夫だろうか。

 かてて加えて、「関谷あさみみてぇなキャラデザだな」って思ったら普通に関谷あさみだったキャラ。絵描きとしては嫌いじゃないんだけど、アニメにした時にちょっとパンチが弱いかな、という気はする。丸っこいパーツに汎用性がありすぎて、いまひとつキャラの識別がしづらい部分があり、このキャラデザで今後芝居の核心に踏み込んだときに説得力が出るのかどうかという懸念もある。いや、今後どういう方向性になるのかもさっぱり分からんけど。一切芝居せずに人類の敵と戦い始める可能性だってあるけど。アカン、やっぱり後半の作中作パートのおかげで頭がシェイクされてしまっている……。何が面白いって、作中作の方はまた別なスタッフが担当してて、監督が山内重保氏だったのよね……山内さん、めちゃめちゃ久しぶりに名前見た気がするわ。相変わらずの間の取り方なもんだから、どうにも作劇の意図が読めなくってなぁ……。

 うーむ、こんなにも「よう分からんわ」というので終わってしまう1話目も珍しいな。今後は余計な混乱もなくなるから普通の女の子可愛い作品として観られれば良いのだけど……。

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○「進撃の巨人 The Final Season」 5

 まずもって疑問なのは、なんでこんな半端な時期に新番やねん、という部分。これって秋新番? それとも冬新番? いや、別にどっちでもいいんだけども……どういう扱いにしたらいいのかちょっと困る。いかにNHKだからって、こうしてシーズンの切れ目をガン無視してスケジュール組んでるのを見ると、やっぱりテレビ文化ってのは変わりつつあるのかと思わざるを得ないですな。

 で、進撃である。確認したら前作の放送が19年の春なので約1年半ぶりの復活ということになるのだが、これがまぁ、綺麗に覚えてないもんだから私にとってはほぼ新番である。あんまり原作を追いかけてないからなぁ。毎年、実家に帰った時に妹がコミックを買ってたもんだからなんとなく読ませてもらっていたのだが、今年は残念ながら帰省が叶わず、もう1年もの間実家の敷居を跨いでいない。おかげでここ最近の進撃がどういう作品なのかも覚えてないし、そんだけ長いこと触れてなかったもんだから前クールのお話も何一つ覚えてない。そしていきなりスタートがこんな話で……一体何が何やら。まー、かなり構造が複雑な作品なのは間違い無いので、こうして行き当たりばったりで観てる方に責任があるんだろうなぁ。今度機会があったら改めて漫画喫茶とかで一気読みしないといけないかもしれない。もしくはそのためだけに頑張って帰省するって手もあるが、多分我がふるさとは「コロナ持ち込むんじゃねぇ!」ってんでよそ者を入れてくれない気がするな。

 しかし、そうして外様気分を味わっているのは何も時間の隔たりだけではないのかもしれない。なんかちょっと違和感があったので確認したが、そういえば元々はWIT STUDIOの製作だったんだね。それがなぜかMAPPAに変更され、前作まで責任者として名前を掲げていた荒木哲郎氏の名前がなくなってしまった。代わりに監督を任されたのはMAPPAのキレ者、林祐一郎。まぁ、ぶっちゃけ彼の演出方向はかなり好きなので、荒木さんとは違った方向での楽しさを見せてくれることに期待したいと思う。もしかしたら、作品自体のテイストがこれまでと変わってくるから、ってんでスタッフの入れ替えがあった可能性も微レ存(流石に無いだろうが)。ま、1話目からキャラの動きとか台詞回し観てるだけで「あー、こんな感じだったな、この世界」っていうのが戻ってくるのでスタッフの差し替えはそこまで大きな問題ではないのかもしれない。

 分からないなりに話を追おうと思ってはいるが、いきなり花江・佐倉コンビとかが登場して「こっちの方がよっぽど神様になりそうな日だな」って思ったり、周りを固めているのが村瀬くんだったり、出てくるキャラがいちいち濃い(あと個人的に無視できないのが奈良徹ボイスの指揮官)。エレンたちがどこに行っちゃったのかよく分からんのだが、また別なお話として切り替えて観ていくことになるんでしょうかね。ナレーションでアルミンだけ仕事あるのずるいな。

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○「虫籠のカガステル」 5

 まず、何故こんな時期に新番チェックやねん、という話からしておくと、本作は例によってNetflixによる配信アニメとして製作されたものである。確認したら配信は今年の2月。私は基本的に「テレビで視聴可能なアニメのみをフォローする」という制限を設けており、Netflixも観ようとは思わないのでこれを自然にスルー。そのまま放置の可能性もあったが、このタイミングでAT-Xでの放送が始まったために視聴が可能となり、「テレビで視聴可能であれば観なければいけない」という誓約の下での視聴と相成ったわけである。引き続き、こういう変則スケジュールでのアニメ視聴が増えていきそう。今作は厳密には2019年度作品になってしまうので、今年のグランプリにノミネートできるのかどうか問題なんかも相変わらず抱えている「A.I.C.O.」も同じ問題を抱えてるんだよなぁ。

 ただまぁ、「A.I.C.O.」もそうだったんだが基本的にネトフリ配信作品はそこまで劇的に面白い作品が存在しておらず、あんまりそういう戦いには食い込んで来ないんじゃないかなぁ、という予断めいたものはある。一時は「ネトフリマネーで日本のアニメスタイルは変わる!」みたいな盛り上がり方がどっかであった気がするのだが、結局そうしたエポックメイキングな作品は出てこないんだよな。なんでなんだろね。今作も「A.I.C.O.」やなんかと同じ印象で、「まぁ、確かに制作費はあるんだろうけど、別に作品の内容に直接影響は及ぼさないよな」みたいな印象の第1話になっている。

 監督は千明孝一、製作がGONZOGONZOでも「沖縄ゴンゾ」という謎のクレジットになっており、「なんやろ?」と思って確認したらすでに解体してたとかいう見事なオチ。ゴンゾよゴンゾ、時代を超えて楽しませてくれるスタジオよ。まぁ、今作がどのような環境下で作られたものなのかはさっぱり分からないが、これまたネトフリにありがちなCGアニメーション。クオリティは可もなく不可もなくといったレベルなのだが、考えてみりゃ千明さんとゴンゾの組み合わせって、すでに20年近くも前に「LAST EXILE」を生み出している陣営なのである。当時はその先鋭的なCG作劇にたいそう感心したものだが、17年の時を経て、新しく作られたCGアニメが進化するどころか所により劣化してんじゃないかとすら思えるのはなんでなんだろう。いや、別に今作が取り立ててひどいというわけでもないのだが、やはり大きな感動を与えるようなものでもない。

 ちなみに原作は微妙に既読。確か電書のお試し無料みたいなコンテンツだったのでコミックの1巻分くらいを試し読みしたような記憶があるのだが、こちらも「可もなく不可もなく」だった気がする。人類はその総人口の2/3を失いがちだし、人間がモンスターに化けちゃったら悲劇も起こりがち。配信のタイミングは「ジビエート」の半年前だったということは、これを観た後に「ジビエート」を観られたらもっと楽しめたかもしれませんね(何が?)。CGデザインで際立たせるべきは虫のデザインで、冒頭のチェイス&大格闘シーンは確かに迫力があって面白い。もうそれだけでジビエートが1万人集まっても勝てないレベルではあるが、できればそうした目に見える「見せ場」以外のパートでも、もうちょっと何か惹きつけられる要素が欲しいところ。どうしても日常パートでのキャラ絵が弱くなってしまうのはCG作劇の難所には違いない。もう10年以上も言い続けてることな気はするが、人類もなかなかアップデートには至らない。

 まぁ、とりあえず観ている分に不安や不快感もないのでここから1クールを見せてもらうことになると思うが、やっぱりいつも通りの感想に落ち着くんじゃなかろうか。ネトフリって、別に製作チームの概念でもないのに最終的に到達点が似るにはなんでなんだろね?

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○「D4DJ First MIX」 5

 WOW WAR TONIGHTが伝説の一曲みたいな扱いになってるのがなんか笑える。もともと歌ってたの浜田やぞ。

 というわけで無事に今期最後の一本にたどり着いたわけだ。こちらは当然私もよく知っている、多分知ってるはずのD4DJのアニメである。D4DJについては、すでにバンドリライブの記事あたりで何回か触れているのだが、自己防衛のためにあえてソシャゲを摂取しないことに決めた作品である。当然バンドリキャストからの自然な接続で興味はある。アニメ1話目からレイヤさんと翼さんのユニットとか出てくるわけで、このままスムーズに流れに乗れば見事ブシロードの思う壺だ。ただ、そうしてさらなる拡張を続け、商魂たくましく新たな分野を開拓し続ける木谷氏には大変申し訳ないのだが、人一人が持てる愛なんてものには限界があるのだ。現時点で、すでに音ゲーだけでもガルパとショバフェスの2本をやっているし、リアルライブについてもこれ以上の量をカバーしようとしたら時間もカネも際限無くなる。気になる存在ではあるのだが、そこに足を踏み込まなければ、大きな被害を受けることなく、ただ目を閉じていられるだろうという判断である。まぁ、ぶっちゃけアプリはβ版の時点でダウンロードしてはいるのだが……その時に「これとガルパ並行してやるのしんどない?」と思って、先日の正式リリースの報を受けてもあえて開かなかった。開いちゃうと、なんだかんだでやりそうな気がするんだよな……。これ以上の沼を作るのは勘弁して欲しい。

 あとはまぁ、「バンド」という存在は比較的理解しやすいが、未だに「DJユニット」って言われてもわけがわからんってのも1つのハードルだろうか。それこそまさに「見ればわかる」だと思うのだが、個人個人のプレイが見やすいバンドと違って、「DJプレイ」は個人に還元するのが難しいジャンルだと思う。そりゃまRASを応援してチュチュ様は応援しているわけだが、だからってDJ活動全部が見たいってわけでもなかろうし、そこだけで1ジャンルが形成されているという文脈は直感的にも理解しづらい。アニメで見てもその辺はよくわからないままだし、このくらいの距離感で薄目で見るのがちょうどいいんじゃないかと思っている。うん、まぁ、すべては自己防衛だ。

 アニメはバンドリアニメと同じくサンジゲンによるデザインだが、やはり初見ではデザインになれてないのでちょっと及び腰。おそらくバンドリアニメを初めて見た外野の人も同じような反応になったんじゃなかろうか。主人公・りんくの言動がなかなかにガイジ風味多めで怖いってのもあるが、これまたおそらく戸山香澄さんの初動と大差ないと言われればそれまでだ。星の鼓動が聞こえるのは主人公特権なのだ。なんか「プリキュアの1話目みてぇだな」っていう滑り出しなので良くも悪くも見慣れた光景だが、さて、ここから「DJ」というジャンルへの興味を引きつけるドラマ展開が出来るかどうか。

 個人的に1番の微妙ポイントは、りんくの中の人の挙動である。西尾夕香は当然バンドリーマー的には「広町の中の人」なわけだが、広町のインパクトが強すぎて(中の人の顔とか、全体がすげぇ広町なんだ)、一転してこういう溌剌とした役をやられるとまだ違和感が先に立つ。声優としてはまだまだペーペーなのでアラが目立つ部分もあり、今作でどのくらい印象を刷新できるかの勝負である。どうしてもブシロード作品の場合は子飼いの新人を率先して使っていくので作品のスタート時点でのキャストの拙さは足を引っ張るんだよね。多分、のんちゃんはこっちでも変わらんだろうし。まー、好きになっちゃえば友希那さんやマスキングがどんな話し方だとしても気にならなくなっちゃうってことも知ってはいるのだけど……。

 しばらくは耳を塞いでるふりをして、こっそり見守らせてもらおうと思う。三ヶ月後、私がアプリをインストールしてたら「あ、負けたんだな」って思ってくれ。木谷に負けない。俺の財布はRoseliaRASのためにあるんや(完敗では?)。

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○「禍つヴァールハイト」 6

 前クールに比べて一気に本数が増えた今期新番チェックもおよそ一段落。「およそ」ってのは実際はまだ1本残しているためだが、これがあと2週間ほど先ということなので、とりあえずここでまとめておくと、今期新番チェックはこれで39本。1本はすでに視聴を断念したため、これに前クールからの引き継ぎ分8本を加え、トータル47本(+ショートアニメ)が今期視聴分ということになる。全盛期の60本に迫るにはまだまだだが、コロナ下の春・夏クールはどちらも40本前後だったことを考えると、だいぶ回復したと見ていいだろう。でもどうなんだろ、国内もこんな状況で、回復したように見える本数を回すだけの力が業界にあるのかどうか……。そして、それだけの本数を観るだけの体力が私にあるのかどうか。待て続報(待たんでエエ)。

 さておきこちらの作品。「君と僕の〜」に続いて、いわゆるナーロッパ的中世世界でなくて車も走っているし近現代の銃火器もある世界観。ラノベ原作かと思ったけど提供がKLabってことでどうやらソシャゲ原作らしい。最近はそれとわからないソシャゲ原作も増えてきてて、今作も「キングスレイド」同様にちゃんと「物語的な」側面が見える作劇からのスタートになっている。その上で、なんと表現したらいいか悩んでしまうようなスタートになっている。無味無臭というか、引きも抵抗も薄いというか……。何だろう、この感じは最近の作品ではあまり味わったことがない第一印象である。

 出来事の羅列としてみると、非常に淡々と物語が進んでいくので心惹かれる部分はあまり多くない。世界情勢の説明などもセリフを中心にして積み重ねられるし、その世界で起こっている出来事についても、「まぁ、いつだってゲーム世界は不安定だよね」というくらいのもの。「君と僕の〜」のロミジュリ要素のように、あからさまにこちらを引きつけようという断片的な要素が全く無いのである。ただ、そうして「惹きつけられない」というのは間違いなく事実であり、少し意識をそらすだけでスルッとお話が抜け落ちてしまいそうな不安もありつつも、その裏面として、「嫌な匂いがしない」という解釈もできる。淡々と進む物語の中には、すごく美味しそうなものがあるかは分からないが、少なくともイラっとするような要素がなく、見ていて不安になる要素もない(強いて言うならこの構造自体は不安だが)。おかげで、「結局何が起こってるんだろう?」という部分が気になるのでいつの間にか最後まで観てしまうことになり、ラストの展開で「うわぁ……」とちょっと背筋が伸びることになる。ふむ、こういう作劇の1話目は、なかなか勇気がいるんじゃなかろうか。

 制作が「横浜アニメーションラボ」というところで「聞いたことがないスタジオやな」と思っていたら、実は「Lapis Re:LiGHTS」と同じところらしい。なるほど、ラビスリもKLabの作品だったし、ソシャゲ制作から立ち上がったスタジオ構造なのだろうか。ラピスリと同じということは、映像のクオリティはかなり期待できるということになるのかもしれない。まぁ、作品全体を見れば「お前、ラピスリも初期配点高かった割にしりすぼみじゃなかったか?」という不安はあるのだが。まぁ、それはシナリオ部分の問題なのでスタジオの巧拙とは関係ない。さらに今作は監督に久しぶりの細田直人がクレジットされており、何かやらかしてくれそうな期待感はある。1話目で言えば、細かく、決して派手ではないがキュッと締めてみせるアクションシーンの作画などは細田さんらしい気配りのある見どころと言えるだろう。なんだか全体的にわからないことは多いのだが、ちらほらと「期待してみてもいいのでは?」みたいな印象が漂っているのだ。まぁ、多分ラストシーンの「うわぁ」の要素が一番大きかったとは思うのだけど。

 ここからどうなるかは全く予想できない作品なので、速やかに流し見コースに突入する可能性も充分にあるのだが、せっかくの触れたことのない作品なのだから、多少注意を払って見守れたらとは思う。

 

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○「まえせつ!」 3

 今期大空直美劇場。ここんとこ割と安定してメイン張れてるのは嬉しいところですね。関西弁が活かせる役ならなおさら。

 ただ、残念ながらそんな中の人の活躍と作品自体のクオリティは特に関係ないのである。なんかねぇ、全てがまんべんなくキツい。そりゃね、「漫才がテーマの作品」っていう時点で多分ハードルが一段上がるのは間違い無いんだよ。こっちも身構えちゃうしさ、漫画の「べしゃり暮らし」なんかもそうだけど、もしかしたら漫才として聞いたら面白いかもしれないネタ回しも、文字に起こしたり、アニメに落としたりすると、やっぱり全然違うものに変質してしまう。それで笑えってのは無理な話。ただまぁ、そうして「漫才部分で笑うことが無い」ってのは予想の範囲内だから別にいいんだよ。ただ、それ以前の問題としてやたらとテンポがもっさりしている。画面の切り替えのタイミングとか、声に合わせた表情芝居の付け方とかが全編通じておかしい気がするんだよ。具体的になんなのかを説明するのは難しいのだが、例えばボケとツッコミを展開するシーンで、なぜかいちいちカメラが切り替わってそれぞれ喋ってるキャラのアップになってたりするのはすこぶるテンポが悪いのはなんとなく伝わるんじゃなかろうか。キャラが怒声を上げているはずなのに画面の表情が全然変わってないなんてシーンもあったし、ネタも画も話も、どこまでもちぐはぐなのだ。

 まぁ、先に上げた「べしゃり暮らし」の例の場合には「別にネタを面白がらせようとは思っていない」というのがほんとのところで、あれはあくまでもスポ根とか昼ドラとか、そういう方向でのドラマ展開を描く劇画漫画として立派に成立していたので、今作も漫才以外のところでちゃんとお話が成立するならそれでいいとは思うのだが……正直、吉本が絡んでる部分に悪い予感しかない。まずもって素人キャストを平気でぶっこんでくるしね。アニメファンは名前も知らない若手漫才師が声を当てても嬉しいわけないことくらい、制作側もわかってると思うんだけど。どういう神経なんだろな。

 キャラデザの影響でどうしたってあの「らきすた」と比べてしまうなんていう無情な理由もあり、1話目で生み出された抵抗感はなかなか払拭されそうもない。ここから何か逆転策があるかなぁ……。

 

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○「憂国のモリアーティ」 5

 なんかこぅ、畠中祐はお歌が上手くなったなぁって思うの。いや、元からちゃんとしてたのかも知らんけど。もともと「うしおととら」の時に初めて知ってさ、その時まだ色々下手な状態だったけど、そこからアーティスト活動も初めて、気づいたらいろんなところにちゃんと活躍できる役者になってるのが時代の流れを感じるのよ。歌もしっかり「歌える声」になっててすごいなぁ、って。俺が止まっている間にも、若者はどんどん成長していく。

 いや、別に畠中祐は全然関係ないんだけどね。オープニング歌ってたからね。閑話休題、今作は珍しく原作既読。いつもの漫画喫茶パターンなのでコミックを持ってるわけではないが、ちゃんと1巻から読んで「割と面白いやん」というので新刊が出たら(そして漫喫に行ったら)読むようにしてるので、多分現時点での最新刊までは追えてるんじゃないかな。そろそろ終わっちゃいそうだけど、それも含めて全体で良い長さよね。最初は「ホームズものってほんと山ほどあるよなぁ、あんまり面白かった試しないんだけどなぁ」と思って手に取った記憶があるのだが、今作はちゃんと面白くて、悪役であるモリアーティサイドに新たな物語を追加して大義名分を与えつつ、ホームズの不良要素を強調することで、ホームズ自身も決して道化にならないようにその超人性を担保しつつ、モリアーティ側を主人公として活躍させる下地を作っている。この構造だけでも割と関心したし、個々の有名な事件をリライトしてしっかり「この世界」の事件として意味のあるものへと改題しているのもうまい。個人的にアイリーンアドラーの扱いが「そこをそう使うのかよ」って驚いた記憶がありますね。確かにあのアイリーンなら強いよなぁ。

 で、そんなわけで割と好きな漫画のアニメ化なのだが、1話目はあまり派手な動きはなかったのであくまで様子見。そういえば「作画がPSYCHO-PASSの人やんけ」というのも最初にコミックを手に取った理由の1つだった気がするのだが、ご丁寧に今作の制作はI.G.が担当しているのである。監督は塩谷さんではないが、野村さんもI.G.の監督としての実績は信頼できるし、大崩れはしないんじゃなかろうか。あとは策謀と騙し合い、そして謎のドンパチが魅力の本編の雰囲気をどれくらいアニメでアウトプットできるか。1話目はかなり雰囲気重視なところがあったし、少なくともぶち壊しになるようなディレクションにはならないだろう。

 あと個人的に外せないのは、ウィル役が斉藤壮馬であるというその1点に尽きる。そう、やっぱりここは彼にやってほしかった。こういう胡散臭さが振り切れてる役の壮馬はほんとにしっくりくるから好きなんですよ。あと、ちょっと感心したのはナレーションに森田順平氏を起用していたところで、「わざわざこんなところでナレーションだけに引っ張ってきたのはなんでなんだろ?」と思って調べたら、過去に彼も別作品でモリアーティをやったことがあるんだね。そういうこだわりが発揮できる作品はきっと悪いものにはならないと思うわよ。

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○「おちこぼれフルーツタルト」 5

 マネージャーが中の人のせいで全く信用できねぇ……。いや、思い返せば奴の名が一気に世に出たのもきらら作品からだったのだな……気づけばあれから11年。音楽少女は、立派なゼニゲバマネージャーになったのである。

 きららアニメは夏クールこそブランクが空いたが、今期はこれとごちうさの2本体制ということで案外しぶとく放送し続けている。「ぼちぼち原作尽きるんじゃないか?」と言われて久しいと思うのだが、関係雑誌が多いおかげで掲載作品数が稼げて、常に次の弾が装填されてるみたいな状態になるんだな。クソみたいな原作が続々アニメ化し続ける中、それなりのクオリティの作品を維持できるというだけでも頑張ってほしい文化には違いない。そして「きららアニメ」は伝統あるカテゴリだし、「アイドルアニメ」も定番中の定番になったが、「きららアイドルアニメ」ってのはありそうで無かったジャンルである。……って思って調べたら、今作の作者って「ハナヤマタ」の人なんですってね。あれも一応アイドル……ではないかな?

 ただまぁ、基本がユルめのきらら文化の中で、あんまりヒリついたアイドル戦国時代を描くような作品は似合わない。一応「アイドルになって借金を返すんや」というある意味一番生臭い展開ではあるのだが、そこに切迫感はあまり感じられず、適度に弛緩した空気の中でのお気楽アイドルである。全員で1つ屋根の下に暮らし、地元のドサ回りからスタートしているアイドルというと「WUG」のイメージがかぶるのだが、あそこまで突き詰めた「アイドル」を目指す集団になるのかどうかはまだ分からないわね。アイドルのようでアイドルでない異業種が集まってのアイドル活動っていう特徴を活かして、この「特質系アイドルアニメ」みたいなジャンルがオリジナリティを発揮できるかどうか。

 製作は最近そこまで悪くないfeel.、そして監督は「ひぐらし」と掛け持ちの川口敬一郎。どうやらここにもコロナの影響が出ているらしいのだが、川口さんはこうして複数の作品を掛け持ちしてるシーズンが多いのは謎だな。まぁ、それが足を引っ張ったっていう記憶もないので、こういうマネジメントに手腕を発揮できる人なんだと思うのだけども。1話目は軽妙ではあるもののそこまで突出した印象ではなく、ライブシーンも普通といえば普通。作画リソースの削減のためか、衣装の柄がシャフト的な変質を起こしてる部分はちょっと気になったな。シャフトは「そういう映像」で売ってるからいいけど、こういう普通の作品であの処理になっちゃうと違和感が浮き出ちゃうのでね。まぁ、そんな瑣末な部分で印象が悪くなるってこともないけども。

 今後はマネージャーがどんなお題を出して、それをどんな風に若い力でクリアしていくかで物語を紡ぐデザインになるだろうが、そうなるとやっぱり鍵を握ってるのはマネージャーなんじゃなかろうか。頑張れババア(中の人の称)。

 

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○「おそ松さん(第3期)」 6

 不死鳥の排泄物のごとく蘇る作品。多分、「1話のアニメの中でうんこっていう回数」のギネス記録とか狙ってたんじゃないかな。この記録を抜こうと思ったら「パンティ&ストッキング」の新作とか作らないと。

 さて、確認したら2期が2018年の3月までということで、およそ2年半の休眠期を経て復活した作品。そして改めて見て、やっぱ好きな作品だな、ということは再認識できた。最初から最後まで、徹底的にクソであろうとするその姿勢は、そう簡単に真似できるもんじゃないですよ。2期の時には「さすがに飽きたなぁ」と思ってしまった部分もあったし、1期が想定外の大フィーバーを巻き起こしすぎたせいで無駄にハードルが上がり、制作側も「どうやら腐女子人気がでかいらしい」ということを意識して多少萎縮してしまった部分もあったのかもしれない。世の中の流れというのはとかく飽きられやすく、今回と同じように2年のブランクを空けての放送にこぎつけた2期は、何かと1期に比較されて悪くなった印象があった。

 しかし、考えてみりゃこの作品の何を持って「悪くなる」とかいうのか。別に方向性はブレてなかったし、やろうとしていたことはあまり変わっていない。それでも刺激物としてのギャグアニメはどうしたって視聴者の「慣れ」ができてしまうもので、こちらの要求が上がってしまったがために、不当に評価が下がった部分はなかっただろうか。今回、改めて「1話目」を見せられて、「やっぱこれ作ってる人は本気でやってるよ」と強く思った次第である。ネタ回しもそうだけどさ、突撃シーンの爆破エフェクトとか、映像もきちんと作り込んでるんだよ。手を抜かないんだよ。そうした「地味な努力によって支えられているクソ作品」って、実はかなり強いんじゃないかと。

 小ネタが拾いきれないくらいに散りばめられるタイプの作品って、飽きやすい視聴者からすると単なる面倒のタネなので受け入れがたいってのもあるかもね。できることなら、ちゃんと届くべきところに届くギャグであってほしいと思う。まぁ、話題性が縮小した今だからこそ、2期の時みたいに余計なことを考えず、改めて最初にやりたかった「おそ松ギャグ」の世界を開陳できる場所になるのかもしれません。ちなみに私がやたらツボったのはうんこがトライアングルドリーマーかますところですね。なんでそのチョイスやねん。シンフォギアがキャンバスプレッサーとマスクジエンド、こっちはトライアングルドリーマー。変な繋がりが出来たな? あと、中の人ネタで地味に中村だけ単なる鬼畜なの好き。福山のうざいノリも的確に再現されてるの好き。いろんな愛が詰まった作品ですよ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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