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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「ヴァンパイアは狡猾だ、心の隙を突いてくる!」って、おめぇが勝手に籠絡されただけじゃないかと悪態をつきたくなる第6話。姫さんに自分に内緒の強攻策を採られたことで疑心暗鬼になってしまった暁君の反逆の物語。せっかく血の誓いを立てたと思っていたのに、随分軽薄に動くものです。

 ニナの企てた誘拐はあっさり成功し、総理大臣を椅子から引きずり下ろして特区法案は成立へ向かう。しかし、その影ではヴァンパイアを中心とした黒い疑惑が渦巻いており、暁は強攻策に出たニナへの不信感がつのらせる。さらに、由紀を襲ったのは学園内で数を増やしつつある隠れ吸血鬼学生。確かに、これまでこの作品内では「吸血鬼に噛まれれば吸血鬼になってしまう」というヴァンパイア伝承の最も骨子となる恐怖のエッセンスがほとんど表面化せず、あくまで人道的、理知的に人間と接する吸血鬼だけが描かれてきたわけだが、彼らが本気を出せば、身体能力で人間に負ける道理もない。こうしてジワジワと暴力で攻め立てるだけでも、国を動かすだけの影響を与えるのは容易。まして1つの学園ごとき、混乱にたたき込むことは造作もないことだった。信じていたものに裏切られた暁君は、学内の惨状を契機として自分の責任を全うすべく起ちあがる。具体的には亡き(?)生徒会長の意志を継ぐべく生徒会は撲滅作戦へと乗り出したわけだが、「陽光の下で集会を行う」って、土砂降り雷雨の中で言われても説得力がないですね。

 そして、今回は色々と設定に疑問符がにじみ出る部分が。暁から得られた「遮光ジェルは15分しか保たない」という新情報は有益だが、どうも今までのニナたちの行動を見ていると、流石に15分なんて短い時間に縛られているようには見えなかったのだが。日光に当たると駄目ってのは、どの程度の縛りなんだろうか。曇りの日でもやっぱり駄目なの?

 また、吸血鬼になった人間の意志のあり方というのもよく分からない。ニナたちはどうやらいにしえの昔から吸血鬼である存在(いわゆる真祖)であると思われるのだが、それ以外の急ごしらえの吸血鬼というのは、果たしてバンド設立に協力的なのだろうか。昨日まで反対派だった人間を吸血鬼にしても、そんなに簡単に意志は覆らないような気がするのだが。それとも、「女王を頂点とした縦社会」というのが吸血鬼の至上命題であり、変質した直後からニナに忠誠を誓うようにプログラムでもされるのか。まぁ、反対派、過激派がいる時点でそんなことは無いと分かるわけだけど。現在学園内で起こっているトラブルの主因がよく分からないんだよな。

 そして、暁の胸中というのも複雑である。人道的で、一面的とはいえ正義があると信じていたニナ。それが人間社会に仇なす文字通りの化け物としての側面を見せてしまい、揺れるのは分かる。由紀が襲われたことで怒りを覚えるのも仕方ないことだろう。ただ、そこから急に最右翼に流れて吸血鬼撲滅まで志すのはちょっと短絡的過ぎる気もする。勝手に由紀と良い感じになってるし、心の中から姫のことなど消し去ってしまったかのようである。いくらワガママ娘とはいえ、もう少し冷静に話し合ってみてもよかった気がするのだが……まぁ、対するニナの方も暁に対してとりつく島もない態度だったのでどっちもどっちではあるが。何故、こうも急に2人の間がこじれてしまったのだろうか。展開がちょっと説明足らずなので、いまいちしっくりこない筋運びであった。

 筋運びが追いにくいのは、今回画面にも現れている。冒頭の美刃との会話で音声が途切れ途切れになって断片的な印象を強める演出なんかは面白かったのだが、それ以外の何気ないパートでも、今回は無駄にカットが多い。シャフト作品はただでさえカット割りが細かくなる傾向にあるのだが、今回は制作体勢に齟齬でもあったかのように、非常に断片的な、言い換えれば未消化で分かりにくいカット繋ぎが多くなってしまい、見ている方が落ち着かない。前回や今回のように言いようのない不安、疑惑などが渦巻くようなシチュエーションならば、あまりチカチカと動きを切るよりも、静止画でもいいのでじっとりと間を持たせて描いた方が真に迫るような気がするのだが。まぁ、そのあたりは演出方針に何かポリシーがあるのだろうが、いまいち伝わってこなかったのが勿体ない。

 でもま、最後の委員長復活シーンみたいな設定はやっぱり良い。ホラー映画にありがちな「明らかに罠だから駄目だよ!」って画面に叫びたくなる追い詰め方もそうだけど、堅物で融通の利かなかった委員長がレイプされ、籠絡されて計略の片棒を担ぐ敵の先兵に成り下がるという構図がなんとも。堕とされた女の業って、無駄にエロティック。にやりと笑って牙を見せる会長、彼女にとりつく意味ありげな男吸血鬼ども、「由紀ちゃんごめんね」と囁く伊藤静ボイス。あぁ、これだけで3日は妄想できる。やっぱりNTR(ry 

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 千和の立ち位置に微妙な違和感を覚えてしまう第5話。料理が出来なくて悪戦苦闘するワガママお嬢様なんて千和のホームグラウンドだったはずなのに、気付けば今はそれを見守りつつ料理を教える側の役。確かに最近料理はそこそこ出来るようになってるみたいだしねー、アラサーだしねー。今のあおちゃんは千和のデビュー当時と同じくらいかぁ。

 さておき、これまでしっかりと主従の関係を強めてきた暁とミナの間に、初めて暗い影がさすお話。そして、その間に立って微妙な立ち位置となっているのが、千和演じる由紀である。彼女は暁に対して幼なじみ以上の愛着を持っているのは間違いないのだが、それがミナの登場によって実らない危険性が出てきた。その上で、彼女はミナに対しても優しく接しており、ラジオでしつこく言われてきた通りの「理想的すぎる女性像」であることが伺える。ミナの方もそれは甘んじて受けているし、孤立しがちな学園内において、唯一暁以外に接してくれる由紀に対してはそれなりに心を開いていたようなのだが、指輪を巡る一件のおかげで、一転恋のライバル。さらに暁の立場が気に入らない吸血鬼軍団や、政府とバンドの対立、そしてそれに対するミナの報復措置など、暁は次第に「ヒト」と「吸血鬼」の間、つまり「由紀」と「ミナ」の間で板挟みの状態へ。平気でベッドに転がり込む半裸の幼女姫と、体育倉庫で濡れそぼった裸体で迫る幼なじみ。さぁ、どっちを取る?

 ミナ姫は今回、数学の証明問題をあっさりクリアしつつも調理実習がからきし駄目というギャップを見せつつも(まぁ、味が分からない吸血鬼に料理をやれっていうのが無理な話だが)、政治屋パートでは相変わらずの手練手管。ただ、国の利益を優先させない総理大臣という、ある意味非常にリアリティ溢れた存在が登場したためにこれまで積み上げてきた「政策」にもストップがかかり、ついに「化け物らしい」きつめの手段を採らざるを得なくなった。このあたりの机の上の駆け引きと荒事のバランスってのは、やはり政治家の才覚の1つということか。メイド部隊に出番が出来たのは良かったが、暁の存在を考えると、なかなか苦しいところである。

 今回も作画面では決して褒められたクオリティにはなっていないのだが、強めのシャフト臭のおかげでその省エネっぷりも何となくごまかせる仕上がり。色々とふざけた画面が多く、特に調理実習中の「かき混ぜられたボウルの中の卵視点」というあり得ない構図はなかなか刺激的。他にも最近シャフト作品で多用される画面の押し引き(ズーム)や、無駄に合わせた口元アップのリップシンクなどが多めに使われ、作画枚数の少なさを何とか誤魔化すことになっている。もうどんな作品でも登場する「絶望カット割り」もお約束だ(でも、今回は「カッ、カッ、カッ!」っていう三段割りじゃなくて2発で止まってたな)。構図が決まってるシーンだから流用が楽なんだろうね。

 他にも、シャフト+ストーリーものといういささか不協和音じみた組み合わせのせいでどこかいびつになっている部分がかえってギャグっぽく見える部分もあって、教室のシーンでは机などの背景にはいつも通りのコピー並べが使われているのに、クラスメイトの顔だけはそれなりに描き込まれている。これで「ひだまり」なら単なる影で描かれる部分だし、「絶望先生」なら名前や「生徒」などの文字を書き込んで終わりの部分。流石にそうした省略手法はこの作品のテイストにそぐわないために「普通の作品」のように全員の顔を作っているわけだが、中には明らかに高校生には見えないようなおっさん面の奴もいて笑ってしまった。隅から隅までこの作品のテイストで充溢させるのは結構手間だなぁ。 

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 日本政府が抱える借金の額の的確さに驚嘆の第4話。ニュースによると今年度末には日本の債務残高は973兆円らしいです。全部肩代わりしてくれるヴァンパイアバンド、今の国民ならリアルで欲しいかも。

 というわけで、話は1000兆円規模になってきているどえらいお姫様達。「お主らが石器を使っていた時分から……」の文言は説得力があるようにも聞こえるが、その時代には通貨の概念すらないわけで、果たしてどうやって蓄財してきたのかがよく分かりません。流石に当時は遮光ジェルもないだろうし。まぁ、中世にはヴァンパイアが貴族として立ち回ってた国とかもありそうだし、気ままにアメリカ旅行して神父を籠絡したあげくにエジプトでオラオラされた吸血鬼もいるので、きっと何か財テクのノウハウがあったのだろう。とにかくミナたちの野望は国家規模でものすごいということだけは分かりました。

 ただ、今回のエピソードでメインとなる記者会見自体はミナの存在感のおかげでそれなりの説得力はあったものの、それに絡めた爆弾騒動の方はなんともチープで、いまいちヴァンパイアの存在を知らしめる事件としては物足りない。相変わらず画面が暗くて緊迫の爆発シーンも見にくかったし、そもそも緊迫してるのかどうかも伝わりにくい。警備を務めていたジュノーがどの程度の人物なのかがまだ分からないので、その警備をくぐり抜けた爆弾使いの能力と気構えが伝わってこないのがその原因だと思われる。「入島する人間は全員人間かどうかチェックする」っていいながら「記者たちにそんなことをする必要はなかろう」とか、別に島内で吸血鬼になったからって何が変わるのかとか(別に人間だって腹に爆弾を仕込むのは不可能ではない)、「吸血鬼の反乱」というのがメイントピックのはずなのに人間に協力者がいたりとか、どうもシナリオラインがちぐはぐで事件像が見えにくい。ひょっとしたらこちらの無理解によるものなのかもしれないが、一応ミステリ的なギミックを組み込むなら、もう少し分かりやすい構図になるようにしてほしかった。

 今回はついに作画面にも少々ガタが来ていたし、どこかエロティックな雰囲気が売りであるこの作品には、ちょっと勿体ない部分もあった。せっかくシャフト流の枚数削減技法を使ってるんだから、見せるべき画はきちんと成立させて欲しいもんだが。

 ま、個人的にはミナ閣下の雄姿が拝めただけでも良しとしますか。前回ラストにレイプされてた委員長、今回ちらっとその惨状が映ってたけど、結局まる1話スルーでしたね。可哀想に。 

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 続々揃いつつある「シャフト声優」に準備万端な第3話。今回は新キャラとして画伯が登場し、既にシャフト作品としては本気モード。みゆきちが来ればパーフェクトですけど。

 暁が記憶を取り戻し、それを足がかりにしてミナがバンド(特区)の制定へ乗り出すエピソード。そのための起点として作られた学園がミナの計画の一部であることも判明し、人間対吸血鬼の構図は、学園の生徒会や日本政府など、様々なレベルで暁を巻き込んでいく。大本命の見どころは、従者の前や敵の前では女王の貫禄をこれでもかと見せつけてくるミナの威厳。従者達が無条件で傅いているために大物に見えるという部分もあるが、生徒会長との対決では経験値の違いを見せつける余裕の対応で常に試合巧者であり続けるし、政府との対談では、脅して揺さぶって自らの要求を貫き通す。流石にこれでは敵も増えるだろう、という一方的な物言いなのだが、そこには確かに高貴なる者の余裕と威厳が感じられる。むしろ渡り合おうとした生徒会長を褒めるべきだろう。

 他方、暁の前だけでは、ミナは一人の少女に戻る。「記憶は戻ったのか?」と尋ねて茶化された時のリアクションなんかは完全に子供のそれだし、床をともにして起き抜けにしなだれかかっても、色気というより愛らしさが先に立つ。もちろん、これはこれで我々にはご褒美なわけですが。

 そしてそんなミナを中心にして回りを彩るヒロインたち。千和声ヒロインはナレーションもこなしながら一歩引いた試合観戦。伊藤静ボイスの生徒会長は強行突破に出るが、なにやら不幸なとばっちり。そして小林ゆうボイスの新キャラは、まだこの世界に潜んでいる謎の断片を伺わせてくれる。もちろん、次回予告ではっちゃけるメイド軍団も気になる存在だ。でも考えてみたら御前ってあんまりシャフトのイメージ無いよね(「ネギま?!」と「ef」くらいか)。

 ストーリーとしてはまだ走り出したところなので静観すべきなのだろうが、今回はその見事な構成でぐいぐいと引き込まれるエキサイティングな仕上がり。特にミナ対日本政府、暁対生徒会という二局の対決をオーバーラップさせる脚本が面白い。普通ならばミナと暁が同じサイドにおり、人間代表の日本政府と生徒会をオーバーラップさせる演出になるところなのだが、意図的にこれを逆にして、追い詰められているのは政府と暁という2者。この奇妙なねじれが、次々と繋がっていく台詞回しに何とも奇妙な後味を残してくれる。

 また、シャフトの基本となる陰影とパターンを使った画面も比較的まっとうなアニメーションのレベルにまで落とし込まれており、相変わらず無機質な感じの背景にもどことなく現実感が残る。今回はリップシンクや振り返り、煽りなどの微細な動作を大仰な動画で描くシーンが多くなっており、どうでもいい会話パートでも無駄に奮い立たされるのが刺激的。まぁ、悪ふざけといえばそれまでなのだが、こうした「どこかかみ合わないながらも無駄に見せつける」のが、やっぱりシャフトのひねた演出の楽しいところだ。

 次回への引きは、不謹慎ながらもエロいと断じてしまっていいだろう、委員長の集団レイプシーン。委員長、もう出番なくなったりするんだろうか…… 

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  容赦のないダイレクト描写に放送規制とは何なのかを考えてしまう第2話。「聖痕のクェイサー」はあそこまで必死に規制をして、数多のアニメがDVDで乳首を解禁する中、この作品は(AT−Xだから)平然と幼女の裸体を披露する。でも、これでいいじゃない。吸血鬼だもの。

 どうにも「ひだまり」が消化不良の様相だったおかげで、こちらの作品に匂い立つシャフト臭にホッとしてしまう自分が怖い。「きちんとしたストーリーがあり、アクションもエロもラブも必要なまっとうな少年漫画」っていうのはシャフトとの折り合いはよくない気がするのだが、それでも止め画を維持する間合いや、そこかしこに紛れ込む実写取り込み、陰影のどぎつい画面構成など、いかにもシャフト作品らしい味付けに溢れている。流石に「SOUL TAKER」や「月詠」の時のような「単純に見にくい」画面にはなっていないのだが、バトルシーンで描かれる暗闇などは、やっぱり不必要なまでに「闇」を意識させる仕上がりになっていた。

 作品の内容は非常に分かりやすいストーリー展開。化け物のお姫様に血の誓いを立てた普通の少年、それが狼男に変身ってのは「怪物王女」にイメージが被るのだが、主人公のキャラクターがいかにも中村悠一なので、ちょっと骨太。そしてエロさに関しては(そっち向きの属性があれば)こちらが上である。オープニングで踊り狂うミナ、わざわざ暗闇に僕を招き入れて全身くまなく愛撫させるミナ。完璧な幼児体型には原作から引き継がれた偏執的なこだわりが感じられ、エロさを通り越して美しくすらある。「はなまる幼稚園」なんかよりもよっぽどペド御用達でしょう。

 そして思いの外耳に響くキャスト配備もシュートな部分を突いてくる。悠木碧は前回も触れたので心の準備があったのだが、まさかサブヒロインに千和が登場するとは思わなかった。しかもガハラさんからのつなぎなのか、千和とは思えないまっとうな女子高生じゃないですか。ほんとに芸達者だな。他にも伊藤静、渡辺明乃に谷井あすか、喜多村英梨と、かなりカロリーの高い仕上がりですよ。今期本命のシャフト枠はこっちかねぇ。

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 しばらくぶりに帰ってきた、見るのにずいぶん苦労した第13話。あれだけ配信が遅れた上に混雑が激しいって、流石に見込みが甘すぎると思うのだが……まぁ、それだけ人気があるってことでいいのかな? 「撫子」2話であれだけひどいことをしておきながら人気を維持しているというのは、ちょっとした社会現象かもしれない。

 さて、一部をweb配信のみで放送するという変則形態をとった今作だが、おかげで製作にかかる時間を何とか確保、クオリティは全盛期のそれに戻っている。もちろん内容は相変わらずのもので、特に今回は物語の中心となる怪異の登場までを描いているおかげで、本来なら山場らしい山場もないのだが、相変わらず会話の中身だけで引っ張れてしまうのだから手に負えない。これがウケることで味を占めて他の制作会社までシャフトっぽくなられたりしたら怖い。

 個人的には一番楽しかったのは冒頭数分。久しぶりに真宵が登場し、阿良々木の変態ハグ、噛みつき、噛み噛み、神はいました。彼女に必要な要素は全て網羅している。どこぞのロボ超人のような呼吸になるまでの映像も声もどれも可愛らしくて、真宵ファンにはたまらない時間。あんな幼女を思う存分抱きしめてしまう上にパンツまで要求する阿良々木君は、とっととどこぞに押し込んでしまいたいところだ。前回のひたぎとのスウィーートな場面を思い出しているのもうらやまけしからん。こいつ、単なる変態なのに何でこんなにもてるんだ。

 続いて登場は、我等がメインヒロインひたぎさん。「空港でもこんなに広くねーよ」という巨大な駐輪場での会話で、「これ、どこなんだよ」と思ったら話の流れから校内であることが分かる。背景で遊ぶのはいいんだが、場所が分からなくなるのはどうなんだろう。いや、誰も気にしてないだろうけど。今回ひたぎの出番は少ないのだが、貴重な中の人ネタでインパクトは充分。「あとがたり」の1回目を聞いた後だと、「中の人はとても優秀なのよ」という彼女の台詞にも説得力がある。もちろん物まねは似ないのだが、これがひょっとしたら「話の展開上、似せないで下さい」っていうディレクションのせいじゃないかとすら思えてしまうのが恐ろしい。千和イズマジック。

 そして今回のメインである羽川に会いに、例の公園へと場面が変わる。猫耳型の雲が漂う広漠とした公園で、一人膝を抱える羽川。テレビ放送中よりも随分成長なされた胸が強調されているようで、阿良々木さんも我を無くしたパジャマ姿が無条件にセクシー。そんな状態で二人きりのトークなのだから(内容は相変わらずのバカっぷりだが)、これも阿良々木さんの役得。基本的には会話の中身なんて本当にどうでもいいのだが、細かいところの演出はやはり見事。個人的には今回2つ特徴的だった天丼の使い方が気に入っており、羽川の「怒るよ」に対して阿良々木の漏らした「怒れよ」は、ちょっとゾクッとするくらいに格好良かったし、いつもの台詞かと思っていた「何でもは知らないよ」の後に続く台詞が違ったことで、実に見事に羽川の現在の心理が現れている。悔しいが、このあたりの細かいセッティングの機微については、うまいとしか言いようがない。

 そしていつも通りに、最後は忍野のところに殴り込み。忍野が何をしていたのかはちょっと気になるが、個人的にもっと気になったのは、「委員長ちゃん」っていう言葉はものすごく言いにくそうってことだ。忍野は連発してたけど、中の人はそれなりに気を遣ったろうなぁ、と。今回は忍野の振り返りのカットが無駄に凝っていたりと、おっさんの格好良さもこれまでの2割増し。次回でも活躍が期待したいです。

 そして締めを飾るエンディングは羽川使用の特別バージョン。ウエダハジメ氏のお馴染みの画風ながら、今回は全ヒロインが賑やかに画面に現れて一層楽しい仕上がりになっている。これ、羽川バージョンだけでなく他の面々のもあるとうれしかったんだけどね。

 とにもかくにも、相変わらず憎らしいくらいの仕上がりでした。次が楽しみなんだけど……まだしばらく先だなぁ。ま、過去のエピソードでも見ながらのんびり待ちましょうか。 

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 関西では2話一挙放映だからまとめて感想書いちゃえばいい最終話。ただ、「どうせ同じ話の1話と2話だからまとめて感想書けるだろ」と思ったら割とはっきりエピソードが分かれてしまったので、ちょっと困ってます。まぁ、簡易レビュー程度で。

 タイトルから分かる通りに、今回の主役は羽川。これまでも幾度となく登場してさりげなく「知っていることだけ」を教えてくれていた羽川だが、4話や6話などでは家に帰らないそぶりを見せたり、どこか憂いのある様子が観察されていた。それが今回解明されたわけだ。

 エピソードとしては単純明快。物の怪は猫だし、その性質もいわゆる少年漫画で表れる「怪異」の代表のようなもの。そういや、思い返してみると猿、蛇あたりもおよそ力業の怪異だったな。とにかく怪異を巡る事件はさほど目新しい部分は無い。忍野のところの子供(忍?)がなにやらすごいらしいのだが、そんなこと言われたってアニメ専門の視聴者は知らんことだしね。

 メインとなるのが回想ってこともあって、リアルタイムの話は羽川との雑談がほとんど。そして、どっちかっていうと撫子との無駄話の方が面白かったりするのが問題点。いやぁ、リトルスターウォーズはいいですよね。天才ヘルメットって考えてみたらすごいネーミングだ。

 基本的にこの「其ノ壹」については特に書きたい感想も無く。画的には前回までのシャフトのダメージが回復したとはあまり思えないのだが、会話中心の構成のおかげであまり気にならなかったのは良いのか悪いのか。

 どうしても堀江由衣に興味が示せないのが最大の問題だとは思うのだが、せっかくの「にゃはは〜」みたいな猫娘台詞も、堀江由衣ではいまいち盛り上がれない。いっぱしの声優オタクを自称しているのに堀江にだけ全くセンサーが働かないのは何でなんだろうなぁ。

 

 続いて「其ノ貳」。てっきり「其ノ壹」で羽川が抱えていた問題を阿良々木が解決する話になるのかと思ったら、一切関係ないひたぎとの初デートエピソード。これで「つばさキャット」を名乗るのは詐欺なんじゃなかろうか。まぁ、個人的には羽川よりもひたぎの方が見ていたい(聴いていたい)ので無問題ですけどね。

 Aパート、弁当を食べ終わったらあとは延々車の中。これも作画枚数が非常に少なくて「紙芝居」と断じられてもいいはずの部分なのだが、何故か構成次第でそんな文句も出てこなくなる。これは「技術」なのか、それとも視聴者側の「諦観」なのか。……だって会話を聞いてるだけでも別に不満は無いんだもの。ずっと押し黙っている戦場ヶ原父については、口を開くまで「シャフト的に考えれば声は麦人さんか立木さんになるのかなー」と思ってたら案の定で笑った。

 そして、星空を見上げながらのピロートーク(?)。エンディングにうまい具合に絡めた(因果関係が逆か?)星語りや、様々な会話パターンを踏襲させたうれし恥ずかし初デートトークは聴いてるこっちがこっぱずかしくなるような内容なのだが、それでも何故か苦もなく聴けてしまう不思議。ひたぎというキャラクターがうまく立っていることの証左であるが、何よりも阿良々木が良い奴であることが確認できる。この物語が一体いつの時代なのかは定かでないが、どう考えても男子高校生が初代ビックリマンを知っているのは異常。実はものすごく博学勤勉な人間なのかもしれない。

 2話を一気に見たせいでなかなか細かい技術面まで記憶に残せなかったのだが、総じて見ると、このエピソードで物語が閉じるのはアリな展開か。ぶっちゃけ羽川のエピソードが不憫すぎる気もするのだが……だってタイトルに名前が出てきてるのに結局オープニングが付かなかったわけだしね。毎回楽しみにしていただけに、羽川版がなかったのはちょっと残念。でもまぁ、今DVDのリリース情報を見たら「つばさキャット」だけ2巻出るみたいなので、確実にそっちに付くんだね。HPでのweb配信になるのか。じゃぁ、まだ完結コメントは描かない方がいいんだろうなぁ。ほんと、つくづくシャフトは面倒なことをしてくれる。 

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 前評判は聞いていたので覚悟はしていたのだが、実際に見てみるとやはりダメージの大きな第10話。富士山は……富士山はやらないって言ったじゃないですかぁ!

 ストーリー自体は、「ひたぎクラブ」以来の2話完結なので、非常にシンプルな構成。単に忍野の計らいで除霊にいっただけだし、その方法だってシンプルなもの。「蛇は2体いた!」とブチャラティのお株を奪うような一応の「サプライズ」はあったものの、だからどうしたというレベルの捻りだし、そのことで阿良々木が傷つき、千石の知り合いに呪いが跳ね返ったところで、これまでのシリーズのように萌えたり盛り上がったりという要素も特にない。あくまでこの「なでこスネイク」シリーズは幼女の裸、ブルマ、スク水の肢体を楽しむだけのエピソードだったと断言してしまっても良いだろう。あえてシナリオ上の気になった点を上げるとするなら、神原が阿良々木を助けに入った時の「誰が一番大事なのかを考えてくれ」という台詞。彼女の言う「一番大事な人」というのは、もちろん千石ではない。となると、蛇に狙われて命の危機に瀕した阿良々木というのが最も素直な読みなのだが、ぶっちゃけ、神原はそこまで「阿良々木が大事」であるわけではない。「阿良々木にとって最も大事な人を考えろ」という意味だとしても、その筆頭に阿良々木本人が来るのは不自然だろう。となると、このときに「一番大事な人」だったのは、やはり「阿良々木が傷つくことで悲しむ」ひたぎのことであると考えるしかない。ひたぎのことを思えば、神原が「一番辛い役」を買って出たのも頷ける。最近すっかり出番が無くなってしまった戦場ヶ原さんだが、きちんとキャラクターの行動原理には影響している。

 とまぁ、一応シナリオラインも追ってはみたものの、今回の「富士山リターンズ」には目を覆うしかない。送れて放送される関西版では富士山同様にフォローが入るかとも思ったのだが……やはり無理だった(ひょっとしたら一部改善されている可能性もあるけど)。延々と画面に張り付くロングショットの1枚絵、移動を現すために使い回される先週の背景画、巨大な目のアップ、そしてクライマックスでちらつく黒齣、赤齣、白齣。確実に音声と画がかみ合っていない部分も散見され、久しぶりに「制作側が敗北したアニメ放送」であった。前述のように「シナリオが特に盛り上がらない」ものであるだけに、本来なら「野外でスク水1枚をまとってもだえ苦しむ幼女」や「見えない蛇と戦う阿良々木」などのビジュアル面でのセールスを最大の見どころとして持ってこなければならないはずなのに、実際流されたのは数枚の絵を添付しただけのラジオドラマ。これでは流石のシャフトもフォローのしようがない。まぁ、さんざん苦労してはいるみたいなのだが……撫子派には絶望感しか与えない一本。逆説的にDVDは売れるのかもしれないけどね。オープニングは頑張ってたし。

 今回の放送は画の方については諦めたので、もう音声ドラマだけを聞くことになったわけだが、改めて、花澤香菜もつまらん落ち着き方をしてしまったなぁ、としみじみ思った。カミナギという素晴らしい棒キャストでデビューしてしばらく奇跡的な駄目っぷりを発揮してくれていたのに、最近は特に目立つこともなく、普通の演技になってしまった。棒なら棒でイライラしたのは間違いないのだが、目立たなくなると、嫌悪感ではなくて無関心になってしまうんだよね。何か一皮むける役が欲しいところだ。 

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 立派な大人は中学生の裸体を見ても変な気を起こさないという新たな常識が判明した第9話。いやぁ、知らなかった。阿良々木さんは女子小学生相手にも揉ませろだのしだかせろだの言ってましたけどね。私はどっちかっていうと撫子よりも真宵派です(主に中の人的に)。

 新たなエピソードに入った阿良々木さんに寄り添うのは、何故かひたぎではなく神原。しかも手を組んだり寄り添ったりといい感じ。このあたりが羽川のいうところの「薄くて弱い」阿良々木の性格なんだろうが、この手のハーレム作品の主人公なんておしなべてこんなもんだよな。仕方ない、神原も多少目をつぶればいい娘なんだもの。しかも目をつぶる必要がある要素がひたぎよりも少ないんだもの。ホチキスメンヘルよりも百合っ子の方がいいだろ、普通。ただ、さらにかみ癖のある幽霊少女と、今回新たにブルマ幼女も参戦。なにやら羽川とも怪しい雰囲気。もう、よりどりみどりですわ。

 さておき、今回はAパートが延々山道を登って神社で怪異の種と出会う2人、Bパートは羽川との対話、そして撫子のストリップショーという内容だが、色々とこれまでとは違う部分が目立った。まず1つ目は、屋外で、しかも山奥が舞台ということで、これまでのようなこけおどしの背景が使えないという部分。竹林、鳥居などで何とかアクセントを付けているが、緑色を基調とした背景は普段以上に記号としての側面が浮き立ってしまい、なんだかスーファミソフトの画面を見ているような印象。

 そして、なんだか全体的に構図とカメラワークがおかしい。キャラクターの周りを取り巻くようにしてぐるりと動くパターンが多く、決して安易な効果というわけではないのだが、なんだかこれまでとは力を入れる方向が違うのだ。演出を見ると大沼心さんの仕事らしく、言われてみれば確かにそう見えなくもないのだが……いまいちしっくり来ない。実際のところ、巷で噂になっている「シャフトに余裕がない」という理由の方が大きいのではないだろうか。普段からふざけた画面ばかりを作っているので目立たないが、要所要所できちんと見せるものを作ってきたこの作品にも、少しずつほころびが生じている気がしてならない。外人4コマとかで遊んでる場合じゃないぞ。いや、ストリップのパートだけやたらと気合いが入っていたので、この回に関しては文句も出ないんだろうけど……こんな見方でいいのかなぁ。

 シャフトは仕事の元請けが多すぎる。まず「夏のあらし」を作らないっていうのはどうだろうか。 

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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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