最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
10月2日 ドラフト模様(DTK×2 FRF) ピック順 【Sea-chicken】→【Thraxi】→【Serra】→【Sangriter】→【Mei】→【Alessi】→
新環境! 以前ならば「年に1度のお楽しみ!」と冠していたイベントであるが、今後は「年に2回のお楽しみ」。さらに最近はオリジンやらなんやら、次元を渡る機会も多かったのであんまり特別感は無いんですが、それでもやっぱり新環境。もうウラムキのクリーチャーは出てこないけどウラモグ関係ならいっぱい出てくる世界ですよ(上手いこと言った)。 下馬評がどうなっているのかは分からないんだけど、事前情報で「何か面白くなさそう」と思っていた無色環境も、フルスポイラの時点では「すげぇ難しくてやりがいがありそう」という印象に変化。そして実際のピックはその期待と想定通りに、なかなかの難物である。これ、環境が固まるまではしばらくかかりそうやなぁ。我々は6人ドラフトなのでなかなか特定のカードタイプをかき集めるのが難しく、アーキタイプドラフトと言ってもデッキの完成度に限界があるので、個人的にはそこまでアーキタイプに依拠した世界になるとは思っていなかったのだが、実際にピックするとカードの有用性が狙いによって段違い。具体的な経験でいうなら、青をやってるのにせっかくのバウンスクリーチャー「霞の徘徊者」を引くことが出来ずにやきもきしたり。デッキのスピード調整にしても、割と幅広い戦術が採用出来そうだ。さて、この世界の覇者は一体誰になるのだろうか……。 なお、今回開封したパックから出たレアは、18枚中8枚が土地であった。流石ゼンディカーだなぁ! 初戦からいきなり3パック連続で土地をあけたおじさんとか、もうその時点でモチベーション下がりまくってたわ。
PR 9月25日 ドラフト模様(DTK×2 FRF) ピック順 【Mei】→【Alessi】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Serra】→【Sea-chicken】→
タルキール環境最終戦。泣いても笑ってもこのカード群を触るのはこれが最後。今後はしばらく、ひょっとしたらもう一生、カードを裏向きにプレイすることが出来なくなるかもしれません。皆さん、去りゆく環境にさよならを言う準備は出来ていますか? 俺は出来ていない。 ワーイ,次の環境が楽しみだナー。
スポイラ書くのが思いの外早く終わったので、久しぶりに俯瞰記事もセットで。というのも、今回のセットは、これまでのセットと比較してもかなり異質なエキスパンションになっているためだ。毎回手を変え品を変え様々な環境を生み出してくるMagicであるが、なんだかんだ言ってある程度セオリーは共通する。しかし、今回のセットはこれまでの常識とはかなりの食い違いがあり、何も知らないままでリミテッド環境に突入すると、ひょっとしたら手酷い失敗をしてしまうかもしれない。そのためにも、セット全体を俯瞰してその概要を掴んでおくのは非常に重要なことなのだ。そこで、個別カード評でもちょいちょい触れている部分ではあるのだが、今回は改めてまとめ記事として俯瞰したものを掲載する。今回の記事はあくまでもカードリストをじっと眺めた上でのことなので相変わらず的外れな見方になるかもしれないが、新たな次元に足を踏み入れる一助になれば幸いである。 なお、以前まではこの俯瞰記事ではリミテッドと構築をある程度分けて見ることにしていたが、ぶっちゃけ構築環境からは離れて久しいので、今回は構築関係の影響については一切扱わず、リミテッドに限定してみていく。つまり、レア・神話レアについても基本的には無視するということであるから、そのあたりはご理解頂きたい。 Bane of Bala Ged バーラ・ゲドを滅ぼすもの (7) U クリーチャー・エルドラージ 7/5 〜が攻撃するたび、防御側プレイヤーは自分のコントロールするパーマネントを2つ追放する。 マロー曰く、「滅殺能力が戻ってこないことは確定してたよ。あれは分かりやすく強すぎた、どうしようもない状況をさらにどうしようもなくするつまらない能力だったからね」。何 故 な の か。……まぁ、1体くらい以前のエルドラージの雰囲気が残ってるクリーチャーがいてもいいってことでしょうね。一応タフネスが若干低めに設定されてるから対処しきれないってほどでもないだろうし。こうして見るとやっぱり「ウラモグの破壊者(ROE)」って壊れてたんだな。一回殴れば大抵元は取れる。高速召喚から相手をハメてしまいたいエルドラージランキング第1位。
Ruin Processor 破滅の昇華者 (7) C クリーチャー・エルドラージ、昇華者 7/8 〜が戦場に出たとき、あなたは対戦相手がオーナーである追放領域のカードを1枚そのプレイヤーの墓地に置いてもよい。そうしたなら、あなたは5点のライフを得る。 その名に「昇華者/Processor」の名を持つ、そのまんまなコモン昇華者。追放領域を餌にする昇華者のポジションはエルドラージ全体でもそこまで数が多いわけではなく、リミテッドベースで見るためにコモンだけに絞るとわずか4体しかいない。分布は無色1,青2,黒1となっている。餌を食べるデッキを作る時の参考程度に。この昇華者の特徴は、「別に餌を与えなくても充分強い」というところ。そりゃ5点のライフはかなりのご褒美であるが、単なるバニラファッティとしてもサイズは充分。無理に昇華用のデッキメイクせずとも、(エルドラージを出すマナの用意さえすれば)コモンで手軽に使える。また、ライフゲインは今回黒に大量に用意された「ライフを得たら」系クリーチャーの燃料にもなるので、黒のデッキによりフィットするデザイン。適材適所で。
Ulamog’s Despoiler ウラモグの強奪者 (6) U クリーチャー・エルドラージ、昇華者 5/5 〜が戦場に出るに際し、あなたは対戦相手がオーナーである追放領域のカードを2枚そのプレイヤーの墓地に置いてもよい。そうしたなら、〜は+1/+1カウンターが4つ置かれた状態で戦場に出る。 アンコ昇華者。その方向性はエルドラージらしく徹底的にサイズ志向。普通に出すと6マナ5/5という冴えないコモンどまりであり、こいつを使うならば餌の準備は必須。食べる量が2枚とそこそこ多いのできちんと準備したデッキでないと6マナ圏までに食卓が整わない場合も多いと思われる。バニラっぽいのに案外デッキを選ぶのだ。そして、きちんと用意が整っていれば6マナ9/9の理不尽モンスターが爆誕。丁寧にもてなした甲斐があるってもんだ。嚥下デッキの1つの目標地点になるカードである。今回のブロックはこうした脳筋エルドラージをたっぷり堪能してもらうためなのか、白にありがちなタッパーは1枚もいないし、黒にお約束の再生クリーチャーもいない。さらに青に「アンタップしない」系オーラも無いし、白コモンに「平和な心」系もない。とにかくデカブツが止まらない環境になっているのだ。堪能しよう、そのナイスバディ。
Angel of Renewal 回生の天使 (5)(W) U クリーチャー・天使、同盟者 4/4 飛行 〜が戦場に出たとき、あなたのコントロールするクリーチャー1体につき1点のライフを得る。 回生? 何回生ッスかね? 「1回生の天使」とかだと途端に雑魚っぽくみえるけど、「7回生の天使」だとそれはそれで弱そう。学年を「N年生」ではなく「N回生」と呼称するのは関西特有の文化だと聞いたことがありますが、ひょっとしたらゼンディカー民も関西人である可能性が?? さておき、そんな怪しげな天使は「何となくライフあげるよ」系天使。規準になるのは「慈悲の天使(10ED)」の5マナ3/3・3ライフゲインあたりだろうから、クリーチャーが3〜4体も並んでればそこそこ満足いくライフが得られるだろうか。ライフゲインは今回の白黒の緩やかなデッキタイプとして構成されているので、白黒ならさらにちょい加点。6マナ域ともなると既にエルドラージが活動を開始するマナ域なので悠長なライフゲインとかいらないからもっと前のめりになってくれ、と思わないではないが、実は、今回のエルドラージには割と分かりやすい弱点がある。実は、飛行に滅法弱いのだ。以前のエルドラージは滅殺持ちだったので出されたら堪えるのが厳しかったが、今回はエルドラージ軍だけでみると愚直に殴るだけの奴が多く、その割に頭上にまで目を向けているデカブツはいない。つまり、「地上をチャンプブロックで堪えて空から殴り切る」は充分有効。この天使の持つ4/4飛行ボディは、それだけで充分エルドラージ対策になるのである。ライフゲイン=なんかショボそうという先入観に騙されがちだが、実は骨太で頼りになる回生なのである。
Angelic Gift 天使の贈り物 (1)(W) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) 〜が戦場に出たとき、カードを1枚引く。 エンチャントされたクリーチャーは飛行を持つ。 というわけで、そんなありがたい天使が飛行をくれる素敵な贈り物。ご丁寧にゼンディカー仕様の多重羽なので、めっちゃ飛べそうだし、むしろ羽が重すぎて飛べなくなりそうな気すらする。キャントリップなので無駄にならず、手軽にダメージクロックを空に押し上げることが可能。今回のセットはエンチャント対策なんて言葉はほとんど存在してないようなものなので、クリーチャー除去以外で落ちる心配もほとんどない。つければつけただけ得だと思って問題無い。あとは、これを張って美味しい土台を探すことだけが課題。いっそ覚醒した平地に張って「空飛ぶ平地」という謎生物を生み出したりするとゼンディカーらしさ満点で素敵かもしれない。全くイメージが湧かないのが難点だが。
Cliffside Lookout 絶壁の見張り (W) C クリーチャー・コー、スカウト、同盟者 1/1 (4)(W):あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。 マナフラッドを回避するためのボーナスを与えられた小兵。1マナ1/1ながら、一応同盟者と書いてあるので結集トリガーオンに一役買ってくれる他、マナがあまりはじめたら全体増強での万歳アタックにも貢献出来る。数を頼みに突っ込む場合は、末裔トークンとのタッグを積極的に狙いたい。「並べてドーン」は今回も白緑に与えられた特性なので、そっち方面のデッキを意識しつつ同盟者の方もフォローしていけば、それなりに出番はあるのかも。ただ、「序盤使えて、終盤にも意味があるカード」というよりは、「序盤はおまけで、終盤ちょっとだけ使えるかもしれない」程度のカードなので、あんまり数を集める必要も無い。やっぱりピック優先度は低そう。
Courier Griffin グリフィンの急使 (3)(W) C クリーチャー・グリフィン 2/3 飛行 〜が戦場に出たとき、2点のライフを得る。 4マナ2/3フライヤーというそこそこのボディを満たしながら、特定デッキのキーになるライフゲインを持っている器用なグリフィン。かつてのエルドラージでも「マキンディのグリフィン(ROE)」が中盤で重宝したし、この世界のグリフィンは案外頼りになる。貴重な飛行戦力なのでそれだけでも充分一線級。さらにコモンでライフゲイン出来る選択肢は実はそこまで多くない(単純な数だけだと白3,黒1)ので、白黒狙いならばなるべく数を確保しておきたい優等生。一般次元なら地味に見えるけど、ここは常識の通じない次元、ゼンディカー。グリフィンの導きに従っておきなさい。
Emeria Shepherd エメリアの番人 (5)(W)(W) R クリーチャー・天使 4/4 飛行 上陸 - あなたは対象の、自分の墓地にある土地でないパーマネント・カードを手札に戻してもよい。その土地が平地であるなら、そのパーマネントを手札に戻す代わりに戦場に出してもよい。 大雑把上陸。旧ゼンディカーでいうなら「忠告の天使(WWK)」あたりのポジションだろうか。7マナ4/4とボディは頼りないが、何しろ土地を置いただけで無限のアドバンテージが。例えば墓地に落ちてるのが「桜族の長老(CHK)」だった場合、デッキの平地が一瞬で全部場に出ることになるし、「巨森の予言者、ニッサ」との相性もすこぶる良い。そんな小手先芸を弄さずとも、適当に墓地で一番でっかいクリーチャーを釣っていればそのうちゲームは終わるだろう。出せば(そして生き残れば)勝つタイプのレア。相手の除去をケアするならば土地が置ける状態でキャストしたいので実質8マナクリーチャーな気もするが、それでも充分元は取れそう。普段の環境よりも7マナの敷居が低いので、見た目よりも実用性が高そうだ。
Encircling Fissure 取り囲む地割れ (2)(W) U インスタント このターン、対象の対戦相手のコントロールするクリーチャーによって与えられる戦闘ダメージを全て軽減する。 覚醒2 - (4)(W) 相手だけ「濃霧」。白にはこの手の呪文の完成形ともいえる「安全な道(M13)」というとんでもないカードもあるので史上最強に偉いというほどでもないが、コンバット1つの結果を丸ごとひっくり返せる呪文なのだから弱いはずがない。攻撃・ブロックの差別もないので、攻守にわたって使えるのも良い。またブロック時限定ではあるが、覚醒を使ってブロッカーを1体増やして迎撃するというオプションもある。その場合には実質6マナ呪文ではあるが、選択肢が多いのは良いことだ。
Expedition Envoy 探検隊の特使 (W) U クリーチャー・人間、スカウト、同盟者 2/1 「先兵の精鋭(M12)」の同盟者版。1マナパワー2というシンプルなセールストークが、大艦巨砲主義のこの世界では独自の魅力になっている。何しろ今回のセットで1マナパワー2はこのクリーチャーただ1体のみ。他所の次元ではなんだかんだいってレアまで含めれば2,3体はいたものだが、エルドラージはそれが許されない。実に貴重な存在なのだ。1ターン目これ、2ターン目「天使の贈り物」での飛行プランは案外馬鹿にならない削り値になるかも。ただ、やっぱりそうしたケアが無いとしょせん1マナだからすぐ止まる。中盤以降に引いても意味があるのは同盟者トリガーが有効利用出来るデッキ。白が濃いなら自然にそっちに寄せやすくなるだろうから、先制攻撃なんかと合わせやすいボロス向けの尖った1枚。
Fortified Rampart 城塞化した塁壁 (1)(W) C クリーチャー・壁 0/6 防衛 壁。紛う事なき壁。スローダウンした環境といえば近年ダントツの「ドラゴンの迷路」における「つぶやく幻(DGM)」すらも凌駕する脅威のタフネス6。気になったので確認したが、2マナ以下でタフネス6を超え、防衛以外にデメリットがないクリーチャーというのは、過去の歴史においてわずか3体しか存在していない。まぁ、そのうち1枚が直近の先輩である「龍の眼の学者(KTK)」だって気付いちゃうと突然ありがたみが薄れる気もするが、あっちはアンコモンだし。とにかく固いので、耐えたいデッキ向けなのは疑いようが無い。白はどっちかっていうと早めにゲームを決めたい色なので選択肢は少ないが、青と組んで「空から殴って地上はがっちり」タイプのデザインにしたときには輝けるカードなのかもしれない。ちなみに、イラストには壁で立ち往生してるエルドラージの仔が。ここまで小さいとちょっと可愛い気もする。
Cryptic Cruiser 謎めいた巡航者 (3)(U) U クリーチャー・エルドラージ、昇華者 3/3 欠色 (2)(U)、対戦相手がオーナーである追放領域のカードを1枚そのオーナーの墓地に置く:対象のクリーチャーをタップする。 エルドラージで昇華者でタッパー。「意外にたくましい青」を体現するかのようにそれなりのステータスを持ち、さらにゲームを決められるタップ能力を持っている。今回のタッパーは、これまでのように「タップし続けて相手クリーチャーを1体無効化する」任務には向いていない。コストがでかいし、燃料が必要なので恒常性もない。あくまでこれは攻めのタッパーであり、頃合いを見て相手ブロッカーを片付けてワンパンチを入れるための道具なのだ。そう考えると、やはりこれは嚥下からのエルドラージビート用のクリーチャーといえる。今回の青は、白と組むなら色のあるカードで構築出来るが、それ以外の黒・赤・緑のどの色と組んでも大概は無色クリーチャーを優先した方がシナジー構築がしやすい。序盤のピックではその辺の全体像を視野に入れて役割分担を任せたいところ。どうも、青はすっかりエルドラージ色に染まってしまったようだなぁ。無色なのになぁ。フレーバーにはキオーラさんがギデオンにぶつくさ言っている様子が記録されている。キオーラとギデオン、ともにテーロスの神器をふるったことがある者どうしだが、正式な協力体制を敷くまでにはまだ時間がかかるかなぁ。
Dampening Pulse 鈍化する脈動 (3)(U) U エンチャント あなたの対戦相手のコントロールするクリーチャーは−1/−0の修正を受ける。 「困惑の石(CON)」の普通の世界バージョン。後の世界で活躍した「夜帳の憑依者(DGM)」などからも分かる通り、地味ながらも確実に一定以上の効果を持つ渋いエンチャントである。コスト分の働きが出来るかどうかは相手次第だが、これで末裔トークンなどの横に伸ばそうとする戦略は大きく瓦解することになるため、特定のデッキにはかなり刺さる。上手いことそういう相手に当たった時には、是非ともフレーバーにあるノヤン・ダールの罵詈雑言を相手に向けて叩きつけてほしい。その後の対応は自己責任で。
「Dispel/払拭(RTR)」 C 初出がワールドウェイクなので、実はこの呪文はゼンディカー原産。だからどうしたと言われたら困るが。「とりあえずサイドボードスタートでいいんじゃないかな」くらいしか書くことがないので、やっぱりここはフレーバーに注目しましょう。「目」に辿り付いてウギンとの邂逅を果たしたジェイスさん。大先輩の意見を聞いているわけだが、同じプレインズウォーカーでも年寄りとルーキーでは意見が分かれているようで……。ギデオン・ジェイスあたりの「エルドラージなんてみんなで協力すれば倒せるんだよ」派がどのくらい頑張れるか。今回はウラモグ1体だけなんだから、精霊龍のおじいちゃんも頑張って協力してくれれば何とかなるんじゃないかな。
Eldrazi Skypawner 空中生成エルドラージ (2)(U) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/1 飛行 欠色 〜が戦場に出たとき、[末裔トークン]を1体戦場に出す。 分かりやすい名前のドローン。2/1と1/1が出せる3マナのカードといえば「砂草原ののけ者」「ギラプールの歯車造り」と続いており、どちらもリミテッドの基盤を成すトップコモンになっている。そして、このカードはよりによって2/1の方が空を飛んでいるのである。どう考えても強いに決まっている。コモンから青をスタートさせる動機付けの筆頭。これ1枚押さえておけば次の手から飛行ビート、末裔戦術、無色コントロールと様々な方向に進むことが出来る。便利すぎる。
Halimar Tidecaller ハリマーの潮呼び (2)(U) U クリーチャー・人間、ウィザード、同盟者 2/3 〜が戦場に出たとき、あなたは対象の、自分の墓地にある覚醒を持つカードを手札に戻してもよい。 あなたのコントロールする土地・クリーチャーは飛行を持つ。 デッキの根幹を成す重要すぎるアンコモン。見ての通りに彼女がサポートするのは覚醒呪文。覚醒呪文の分布を確認すると、赤と緑がコモンに1枚だけ、黒はさらにアンコに1枚で計2枚、青だけがコモンに2枚の覚醒呪文を持っており、ついで多いのがアンコモンに2枚の覚醒を持つ白。青白マルチカラーも覚醒呪文で、つまりこの2色が「覚醒色」なのである。ということはこのおねーちゃんを使うのに一番フィットしているのは青白。青白で手っ取り早いデッキの作り方は飛行クリーチャーをかき集めてさっさとビートする方針なのだが、このおねーちゃんがいるなら渋い覚醒呪文を集めて土地の大群で相手を叩き潰すのもおしゃれだ。ただ、残念ながら覚醒呪文ってのは単体でも充分強い場合が多く、そういう戦術を狙いたいと思っている人間以外でも割と早めに引いてしまうことが多い気がする。他の戦術同様、「まぁ、何となくそういうサポートがあるよ」程度で無理に偏らせないのが吉。このおねーちゃんを使う場合、覚醒3くらいの呪文が1回使い回せるだけでも充分過ぎるくらいに強いのだから。
Oracle of Dust 塵の預言者 (4)(U) C クリーチャー・エルドラージ、昇華者 3/5 欠色 (2)、対戦相手がオーナーである追放領域のカードを1枚そのオーナーの墓地に置く:カードを1枚引き、その後、手札を1枚捨てる。 中堅サイズの昇華者エルドラージ。能力自体はさほど強くはない。そりゃルーターは便利だろうが、5マナのクリーチャーが専念するほどの業務ではないし、コストが高い。そして、この世界の場合、普通の世界のルーターで有効な「いらない土地をディスカードに回す」というセオリーが適用しにくいのである。一体土地が何枚あれば充分なのか、それを判断するのは案外難しく、積極的にルーターで捨てたいカードが少ないのである。あくまでも「ちょっと嚥下クリーチャーとかが集まり過ぎちゃって、無駄に相手のライブラリ削りまくってるわ」というときの無駄の活用法というレベル。それ以外では単純にサイズが平均値なので、真打ちであるデカブツまで繋ぐための壁役と割り切るのが賢い付き合い方かも。そのために、親分を引くためのルーター能力があるわけだし。くれぐれも、フレーバーに書いてあるような空しいルーター連打にならないことを祈る。目的ははっきりとね。
Roilmage’s Trick 乱動魔道士の計略 (3)(U) C インスタント 収斂 - あなたの対戦相手のコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで-X/−0の修正を受ける。Xは、〜を唱えるために支払ったマナの色数である。 カードを1枚引く。 コモン収斂の2枚目は、青のお家芸であるパワー削減。3マナの「水撃」がー2で、5マナの「目潰しのしぶき(KTK)」がー4。ということは単純に考えるとこの呪文はー3くらいにはなってほしいところ。収斂用のデッキならば余裕でクリア出来るだろうが……。悩ましいのは、この呪文をたくさん見て、たくさん取れたからといって「よし、収斂用に色を広げたデッキにしよう」とはあまり思えないこと。元々あまり優先度の高くないジャンルのカードだし、別に無いなら無いで困らない場合がほとんどだろう。白いデッキの「鼓舞する突撃」への返し技としては百点満点なのだが。
Ruination Guide 破滅を導くもの (2)(U) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 3/2 欠色 嚥下 あなたのコントロールする他の無色のクリーチャーは+1/+0の修正を受ける。 まさかの、同一セット内で和訳名が被るという、どうにも救いようの無い致命的なミスに遭ってしまった可哀相なクリーチャー。いや、コイツの方は名前を維持されてるからまだいいのか。確かにエルドラージって全部似たような概念だし、名前が似るのはしょうがないのだが……それでも流石に管理チームは気付よな。さておき、そんな可哀相な間違いがあった割にはけっこう重要なクリーチャーである。何しろパワーを引き上げるタイプのロードなのだ。「刃の隊長(KTK)」がどれほど重要な存在だったかを思い出してもらえば話は早いだろう。そして、この能力は実は様々な色と独自の協調路線を成す。純粋にエルドラージが多いのは黒青の組み合わせ。全軍が底上げされる分かりやすいサポート。末裔トークンをフル活用するなら青緑。これなら一気に人員を水増し出来るので増強の恩恵を得やすい。そして、何も無色なのはエルドラージだけではない。覚醒を多様して土地に進軍させる青白デッキでもこのカードはサポートに回れる。とにかく多方面に強いのである。まぁ、嚥下能力との兼ね合いを素直に考えるなら黒と組み合わせるのが一番正当なのかな。
Rush of Ice 氷の猛進 (U) C ソーサリー 対象のクリーチャーをタップする。それは、そのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。 覚醒3 - (4)(U) コモン覚醒の2枚目。バウンスに比べると流石に優先順位は落ちるようにも見えるが、どちらも同じソーサリーであるなら実はそこまでの差はない。もし軽いクリーチャーが対象ならば、バウンスでは相手がリキャストすると次のターンはブロッカーとして立ちふさがる。しかし、こちらの呪文で氷漬けにすれば次のターンも絶対ブロックは出来ないのである。また、余計な187能力を使い回されずに済むというメリットもあるだろう。攻め立てている状況ならばこちらの方が強い場合だってあるのだ。さらに覚醒能力でその「攻め立てる」状況を強引に作り出せる自己完結も素敵。「ハリマーの潮呼び」から覚醒能力に突っ走りたい人には必須の1枚。
Salvage Drone 回収ドローン (U) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 1/1 欠色 嚥下 〜が死亡した時、あなたはカードを1枚引いてもよい。そうしたなら、手札を1枚捨てる。 名前から推察するにてっきり「マイアの回収者(MRD)」みたいに墓地からエルドラージを回収するクリーチャーかと思ったのに、やってることはルーターである。この世界は土地を捨てるかどうかの判断が難しいので若干(ホントに若干)ルーターの価値が落ちるし、そこまで魅力のある能力でも無いかな……と思ったら、こいつ1マナなのかよ。1マナでこれだけ能力付いてたら充分やろ。1ターン目に出す、2ターン目に殴って1枚嚥下、で仕事が終わってるわ。中盤以降もチャンプブロック1回でルーターまでついてくるならそこまで損な取引でもないし、「とりあえず無色のカード置いとく」だけでも重要なお仕事なのである。少なくとも「1マナエルドラージ」という特性は貴重なものなのだから、こいつはそれだけでも満足してもらおう。
Scatter to the Winds 風への散乱 (1)(U)(U) R インスタント 対象の呪文を打ち消す。 覚醒3 - (4)(U)(U) 単なる「取り消し」がレアにまで昇格。そんなに覚醒能力ってのは強いものなのか?! ……うーん、どうなんだろうね。確かに素で「取り消し」なんだから一切損してない。そこにメリットがプラスされてるんだから弱いはずはないんだけども……6マナで3/3がついてきてもそこまで大喜びするようなもんでもないよな。同じ6マナなら「吸収するウェルク(TSP)」みたいな化け物もいたわけだし。いや、選択肢が多いのが強さだってのは分かるけども……今後の環境でコントロールデッキが選択すべきカウンター呪文ってのはどのあたりになるんでしょうか。ミシュランと合わせてデッキイン出来るなら割と強そう。よりによって青緑のミシュランは呪禁だし。
Spell Shrivel 呪文萎れ (2)(U) C インスタント 欠色 対象の呪文1つを、そのコントローラーが(4)を支払わない限り打ち消す。その呪文がこの方法で打ち消されたなら、それを墓地に置く代わりに追放する。 「巻き込み(RAV)」のエルドラージ版。「巻き込み」は単純に「マナ漏出」の使いにくい版、みたいな扱いだったわけだが、今回は追放効果が得られたので差別化は図れるようになっている。一応は不確定カウンターに属するが、4マナの支払いなんてしばらくは無理なわけで、試合中盤までは色拘束の薄い「雲散霧消」として活躍出来るこのセットの代表カウンター。問題は、この環境のデッキメイクにおいて、「3ターン目にマナを立ててエンド宣言する」っていうのがどれだけ有効かっていう部分。青も割と序盤から積極的に動く色になっているはずなので、受けの選択肢であるカウンターはそこまで優先順位が高くない気もする。相手が大艦巨砲のエルドラージ戦術だったときのサイドボードとしては有効なので、むしろそういう役目に特化させた方がいいのかも。
Tide Drifter 波に漂うもの (1)(U) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 0/5 欠色 あなたのコントロールする他の無色のクリーチャーは+0/+1の修正を受ける。 「破滅を導くもの」と対を成すタフネス増強ロード。そして、そのステータスはどう見ても壁。何がおっかないかもよく分からないという、破壊と消耗の化身であるエルドラージらしからぬ存在である。フレーバーテキストも困ってるやないか。怖いのか怖くないのかはっきりしてほしいもんだ。とりあえず、置いておけば序盤はガッチリなので、その後の仕込みをする時間を稼げる。そのまま飛行で殴り切るプランなのか、末裔トークンからデカブツに繋ぐパターンなのか、追放領域を満たして昇華していくパターンなのか。何にせよエルドラージや土地のタフネスが1あがるのだから「何となく立ってる」壁の仕事としてはそれなりだろう。適材適所で。
Tightening Coils 巻き締め付け (1)(U) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは−6/−0の修正を受けるとともに飛行を失う。 とりあえず、フレーバーのキオーラさんが可愛い。まぁ、気持ちは分かるけども。いや、「苦労して奪った」って書いてあるけど、完全にたまたまやんけ。しかし、「大地への縫い止め(JOU)」に続いてこのカードと、タッサの二又槍・デケーラは相手のパワーを下げるのにしか使われてないな。タッサさん、こんなんでいいんですかね。「縫い止め」と修正値が同じで、さらに飛行を失わせるおまけもついた上位互換。大体においては攻撃禁止オーラと同じ意味ではあるが、この世界はひょっとしたら−6でも抑えきれないクリーチャーがいるかも、っていうのが恐ろしいところ。まぁ、それでもせいぜい2〜3点のパワーが余るくらいだろうから、大体のクリーチャーはこれで無効化出来るだろう。さらに相手フライヤーに張ればこちらのフライヤーを通すルートも確保出来るので、この手のカードにしては珍しく、幾ばくかは攻撃支援の側面もある。軸戦をずらす飛行デッキなら評価はある程度高めでも大丈夫なんじゃなかろうか。
Ulamog’s Reclaimer ウラモグの回収者 (4)(U) U クリーチャー・エルドラージ、昇華者 2/5 欠色 〜が戦場に出たとき、対戦相手がオーナーである追放領域のカードを1枚そのオーナーの墓地に置いてもよい。そうしたなら、対象の、あなたの墓地にあるインスタントかソーサリー・カードを手札に戻す。 昇華コストがかかる分、ダイナミックにサイズアップを果たした「記憶の壁(THS)」。レアリティが変わったとはいえ、0/4から2/5に激変しているのは流石にでかいな。「記憶の壁」はそれなりに優秀なカードだったはずなのだが、スピード勝負のテーロス環境ではあまり活躍の場を与えられず、真木孝一郎もハンドブックで「まさか記憶の壁が役に立たない環境があるなんて」と驚きの言葉を残していた。でも大丈夫、この世界はまさにその「役に立てる環境」。そう簡単に試合は終わらないはずだから。そして、こいつ自身も最低限のアタッカー性能を持ち、盤面に与えるインパクトはそこそこ。アドバンテージを確保しながら攻め続けられるので、イメージとしては「眼の管理人(KTK)」が近いかも。覚醒能力を持つスペルを戻せば更なる軍拡にも繋がるぞ。使い甲斐のあるカードだ。
Wave-Wing Elemental 波翼の精霊 (5)(U) C クリーチャー・エレメンタル 3/4 飛行 上陸 - 〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。 青コモンに与えられた唯一の上陸クリーチャー。旧ゼンディカーでは4マナ2/2の「風乗りの長魚(ZEN)」がこのポジションにおり、リミテッドでは堅実なクロックとして活躍したが、今回はワンサイズ大きくなって登場。上陸時には5/6フライヤーと迫力充分だが、その分6マナという微妙なコストになってしまった。幸い、このマナ域だからといって空のライバルが一気に増えるということはない。5/6ならばレアでもなければ充分打ち倒せるので、制空権を握り続けていればそのうちゲームには勝てる。そういう意味では決して無駄になるカードではない。また、青には末裔トークンという武器もあるので、中盤のエルドラージからさっさとこれに繋いでしまうという、コモンだけで実現出来る現実的な勝利プランも馬鹿に出来ない。仮にこれが4ターン目にでも出せてしまえば、土地も置きやすいし、よっぽどのことがない限りは対処されないだろう。フレーバーのノヤンさんの弱気な発言は気にせず、いっそ2枚くらいデッキインして勝負してみるのも手。
Akoum Stonewaker アクームの石覚まし (1)(R) U クリーチャー・人間、シャーマン 2/1 上陸 - あなたは(2)(R)を支払っても良い。そうしたなら3/1でトランプルと速攻を持つ、エレメンタル・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。次の終了ステップの開始時に、そのトークンを追放する。 ここまでの3色ではほとんど添え物扱いだった上陸だが、ここからの赤・緑ではその数を増やす。まずアンコモンに与えられたのはこちらのような「土地が出たときに追加コスト払っても良い」という「アクームの火の鳥」と同じデザイン。こちらのシャーマンは3マナで「火花の精霊(10ED)」を生み出して突っ込ませる。ターンエンドに消えてしまうのでクリーチャー戦力としてはカウント出来ないが、上手く行けば上陸+3マナで恒常的に3点をぶっ込み続けられるわけだ。速いデッキならば一考の余地がある選択肢。ただ、やっぱり継続的に捻出するには3マナは重たい気もする。このコストが気にならなくなる後半戦はなかなかトークンパンチも通らなくなるだろうしなぁ。「もう、3,4ターン目くらいに何回か殴れればいいや」と開き直るか、黒と組んで生け贄エンジンを組み込むなど、何か普通とは違った一工夫が求められそう。
Belligerent Whiptail 好戦的な鞭尾 (3)(R) C クリーチャー・ワーム 4/2 上陸 - 〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。 4マナ4/2は現在の世界では「剣歯虎の先導隊」のもつステータス。おかげで、そこに先制攻撃が付くとどれだけ面倒かもイメージしやすいだろう。「剣歯虎」は圧倒能力なので不安定だったが、こちらは上陸なので比較的安定して狙い通りの先制攻撃をつけることが出来るようになった。一方的に負ける展開はほとんどないはずなので、中盤に継続して攻め手を維持するのには重宝するクリーチャーだ。ただ、相手がトークンでチャンプブロック出来る体勢をになってるとちょっと無駄が多いかも。まぁ、その辺はコモンだしね。
Boiling Earth 沸き立つ大地 (1)(R) C ソーサリー 〜は対戦相手のコントロールする各クリーチャーに1点のダメージを与える。 覚醒4 - (6)(R) 相手を選ぶ系除去。基本仕様は最近流行りの「相手クリーチャーにだけ1点届く」もの。昔の赤はフライヤーに届かなかったりしたものだが、その辺の性能は向上しているようで、「洗い流す砂(BNG)」に「石弾の弾幕(KTK)」と、メインで入れても腐らないレベルのカードがいくつも登場している。このカードも、そんな「腐らない」工夫が施された気の利いた1枚。1点火力が役立つかどうかは定かでないが、後半になって4/4クリーチャーが出せるならそれなりに意味があるだろう。流石に7マナ時点では1点火力は意味をなさなくなっているだろうが、そこは割り切って「別な呪文になった」と思えば抵抗も無い。第1ゲームからメインで入れておけるのは何となく安心感がある。今回は末裔トークンのおかげで刺さる相手には覿面効果があるし、フライヤーも含めてタフネス1は決して少ないわけじゃない。何枚もほしい呪文ではないが、隙を見て1枚確保するくらいはしてもよさそう。
Chasm Guide 地割れの案内人 (3)(R) U クリーチャー・ゴブリン、スカウト、同盟者 3/2 結集 - あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで速攻を得る。 赤の結集は白と並んで5色で最も多く、コモンに1枚、アンコに2枚という配置。そしてそのどれもが、あまり人数を必要としない(というか人数が集まってもあまり意味が無い)能力になっている。白緑系の横に並べる同盟者と、白赤系のさっさと殴りに行く同盟者の差別化が図られているということだろう。このカードは結集とは言っているが、実質的には「全ての同盟者は速攻をもつ」という常在型能力と見てしまって良い。4マナ3/2速攻だけだとギリギリのレベルだが、後続の加速も期待出来るならそこそこか。一応、1ターンに「関係無いクリーチャー」→「軽い同盟者」と繋げることで同盟者以外にも速攻を頒布することも可能だが、まぁ、そこまで頑張って活用するほどのものでもない。結集の中では優先順位は低いだろうが、前のめりなデッキならば相手にちょっと嫌な顔をさせるくらいは出来るはず。
Firemantle Mage 炎套の魔道士 (2)(R) U クリーチャー・人間、シャーマン、同盟者 2/2 結集 - あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで威迫を得る。 アンコモン結集の2枚目。こちらも見ての通りに非常にアグレッシブな能力。3マナ2/2威迫だけでもそれなりだが、これが全軍に流布するとなるとけっこう洒落にならない。常に倍するブロッカーを必要とするなんて、あまりに馬鹿馬鹿しくてやってられないだろう。1枚で劇的に貫通能力を向上させられるカードだ。問題は、ダメージの総量自体は変わらないというところ。相手もブロックを諦めてすれ違い殴りモードに突入してしまうとせっかくの力も持ち腐れ。出来れば赤に多い頭でっかちさんを多めに揃えて、コストあたりのダメージ効率を上げたデッキで挑みたい。
「Goblin War Paint/ゴブリンの戦化粧(M12)」 C こちらはゼンディカー生まれで2度目の再録を果たした基本オーラ。これが与える速攻が機能しているのを見たことがないのだが、まぁ、いつか役に立つかもしれないからあった方がいいのは間違いない。あくまで基本形の増強オーラだが、なんと、今回のセットでパワー/タフネス修正を加えるコモンオーラはこの1枚しか存在していない。モダマスにおけるポジションと全く同じである。単体除去が弱く、バウンスもそこまで多くない環境、さらにエンチャント破壊はほぼ無いという世界なので、オーラの有効性は普段よりも高い。意外にオンリーワンな活躍が見られるかも。
Kozilek’s Sentinel コジレックの歩哨 (1)(R) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 1/4 欠色 あなたが無色の呪文を唱えるたび、〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。 この世界からはウラモグ族以外のエルドラージは既にいなくなっているはずなのだが、たまにこうして他の氏族も残ってる場合があるんだね。コジレック系のドローンは、無色の呪文をどうこうする能力を与えられた一派で、分類としては青赤系になる。1ターンに呪文を連打すれば2マナクリーチャーとは思えないサイズになるし、そうでなくても2マナ1/4は充分なサイズ。どっしりと構えながら、折を見て2点、3点のパンチを繰り出していくだけでも悪くない選択肢。「凍結燃焼の奇魔(RTR)」みたいな八面六臂の大活躍とまではいかないだろうが、あれに近い安心感がある。
Lavastep Raider 溶岩足の略奪者 (R) C クリーチャー・ゴブリン、戦士 1/2 (2)(R):〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。 世にも珍しい1マナ1/2のゴブリン。タフネスの方が大きい1マナとか、ゴブリンにあるまじきステータスである。一応「マナフラッド回避系」であり、中盤以降も戦力として衰えないのが売り。3マナ域で3/2アタッカーならそれなりだし、後半になっても5/2のパンチャーなら相手も無視できない。似たような構造の「炎蹄の騎兵(KTK)」は本当に何がしたいのかよく分からなかったが、こいつなら1/1に一方的に勝てるし、起動コストも現実の範囲内なので馬鹿には出来ない。マナカーブはそこまで1マナ域を意識する必要もないと思うが、「前のめりデッキで1マナ域に何もしないなんてありえん」という人のために。ちなみに、フレーバーテキストのゴブリンテイストが久しぶりに素敵。間抜けには違いないが、これって実は世界を救う重大事なのでは……。
Nettle Drone 棘撃ちドローン (2)(R) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 3/1 欠色 (T):〜は各対戦相手に1点のダメージを与える。 あなたが無色呪文を唱えるたび〜をアンタップする。 何ともいびつなステータスをもつ狙撃ドローン。普通、この手の「本体に1点」クリーチャーは狙撃砲台としての役割に徹するために、守備的なステータスを与えられている。リミテッドで大活躍した「高射砲手(RTR)」がそうだし、この手のクリーチャーのひな形である「燃えがらの紅蓮術士(EVE)」もパワーは0だ。最近でこそ「カラディシュの火、チャンドラ」というパワー2がいたが、あれは例外と見るべきだろう。そしてこのクリーチャーである。タップで本体1点、特定トリガーでアンタップという仕様は先輩たちと一緒。しかし、そこに刻まれたパワーは圧巻の3。つまり、通るなら普通に殴った方がよっぽど早い。この積極性こそがエルドラージということなのだろうか。3マナ3/1は赤なら充分。うまくチャンスが見つかればワンパン入れてダメージを稼ぐし、すぐに討ち死にしてしまいそうなら、様子を見て無色呪文のサポートを受けながらちくちく本体を削っていく。なるほどよく出来ている。このクリーチャーが2体3体と並び始めると恐ろしくて、無色呪文が全てダメージをおまけに引き連れてくるようになる。幸か不幸か、エルドラージ呪文には軽量ドローみたいな燃料を維持し続ける仕組みはないので無限に撃たれ続けるということはないだろうが、無色が多い黒や青と組んだときのダメージ量は結構なものになりそう。これくらいピーキーなら「従順な復活」での回収を視野に入れてグルグル軽量エルドラージだけを回し続けるのも面白そうだ。
Ondu Champion (2)(R)(R) C クリーチャー・ミノタウルス、戦士、同盟者 4/3 結集 - あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時までトランプルを得る。 何が言いたいんだか分かるような分からないような微妙なギデオンの言葉が目印のコモン結集。「角があるような働き」ってのは、これつまりトランプルのことなんですかね。正直、トランプルは全軍に波及したとしてもあんまり意味はないので、こいつの結集能力は活用しにくい。一番輝くのはサイズのでかい緑と組んだときだろうが、赤緑での同盟者デッキってのが形になるかどうかは現段階では微妙なところ。どうせならパワーしか能がないバニラエルドラージの支援にでも回した方がいいのかもしれない。しかし、こいつの場合はそうした結集能力の微妙さはあまり問題にならない。何しろ素で「山頂に潜むもの」と同じ。それなら別に能力なんかなくてもいいじゃない。たまにトランプルが付くんだから上位互換じゃない。これで全軍に接死が付く同盟者がいればパーリナイだったのだが、流石にそんなうまい話はないわな。
Blisterpod 膨れ鞘 (G) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 1/1 欠色 〜が死亡した時、[末裔トークン]を1体戦場に出す。 シンプルかつストレートに魅力をアピールしてくる生まれ変われる系ドローン。場に居座る限りは単なる1/1だが、いっぺん死ねば今度はマナになる1/1。むしろさっさと死んでくれ。骨子としては「ツカタンのサリッド(CON)」や「マイアの種父(MBS)」なんかと同じ。死を死とも思わないので生け贄系の効果との相性がいいし、序盤の戦闘だけを考えれば純粋にアドバンテージ要員。末裔を育むタイプの緑をやりたいならば是非ここからスタートしたい。特に輝くのはやはり生け贄系が美味しい黒とのコンビネーション。放っておくと稀に追放されたりもするので、やっぱり積極的にサクれる手段があると安心できる。
Brood Monitor 血統の観察者 (4)(G)(G) U クリーチャー・エルドラージ、ドローン 3/3 欠色 〜が戦場に出たとき、[末裔トークン]を3体戦場に出す。 トークン3体という物量のでかさが売りのドローン。旧環境でトークン3体といえば「エムラクールの孵化者(ROE)」だったわけだが、今回出てくるのは落とし子ではなく末裔、比べるべくもない。合計パワーが6とそれだけでも充分な結果であるが、ここから一気にジャンプアップすれば次のターンは10マナでウラモグさんへ直結出来る。3体ものクリーチャーアドバンテージがあるので様々な戦術への貢献度が高く、白と組めば全体増強でフィニッシュ、青と組んでも末裔に修正を与えることが出来るし、黒と組んだらサクって色々と楽しむことが出来る。もちろん、緑単色で組んだとしても、全軍増強の同盟者あたりで手軽なフィニッシャーに。この環境を端的に表すパワーヒッターだ。
Broodhunter Wurm 血統絶やしのワーム (3)(G) C クリーチャー・ワーム 4/3 エルドラージ環境+ワーム=「ペラッカさん!!!」という黄金の方程式があるために、我々はこの世界のワームに並々ならぬ期待を寄せていたわけだが……なんだこれ。バニラじゃん。4マナじゃん。普通じゃん。「聖鐘の僧団(9ED)」じゃん。はげと一緒じゃん。……納得いきません。こんなんワームちゃう。テキスト欄にフレーバーテキストしか書いてないなんて、そんなの認めない。氷河期の災厄でもない限り認めない。なんか口元のディティールが微妙にペラッカさんに似てるのも腹立つわ。くそっ……まぁ、リミテッドなら普通に……。
Call the Scions 末裔の呼び出し (2)(G) C ソーサリー 欠色 [末裔トークン]を2体戦場に出す。 素材そのままで直接末裔。3マナソーサリーで1/1が2体ってのはトークン呪文としてはあまり優秀ではないが、その分出てくるトークンが優秀なので我慢しよう。これを使えば次のターンに6マナにジャンプアップが可能なのだから、マナ加速としての性能はかなり高い。マナをストック出来る貯金システムみたいなもんだと考えると、特にデッキタイプを気にせずに適当に放り込んでおいても無駄にならない呪文だ。
Earthen Arms 大地の武装 (1)(G) C ソーサリー 対象のパーマネントの上に+1/+1カウンターを2つ置く。 覚醒4 - (6)(G) お手軽ビッグライト。わずか2マナでカウンターを2つも置けるってのはけっこう破格の効果で、在りし日の「旅の準備(ISD)」の猛威を思い出させる。現在でも鼓舞という似たような能力があるわけだが、鼓舞は対象をある程度制限した状態で、鼓舞3のソーサリーが3マナアンコモンなのだ(「隠匿物の防衛(FRF)」)。こちらは2マナのコモンで、対象は選び放題。どれだけ破格の設定かは比べるべくもないだろう。緑をやるなら是非とも確保したいかなりの鬼呪文。加えて覚醒モードまで持ち合わせており、ご丁寧にカウンターを置く対象は「パーマネント」なんだよね。別な覚醒土地を育ててもいいし、これで生み出す土地クリーチャーを6/6で爆誕させてもいい。また、世にも珍しい「クリーチャー以外に+1/+1カウンターを置けるカード」なので、例えば下の環境で「墨蛾の生息地(MBS)」にカウンターを乗せておく、あんてアクロバティックなことも。これは台風の目。
Eyeless Watcher 目無しの見張り (3)(G) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 1/1 欠色 〜が戦場に出たとき、[末裔トークン]を2体戦場に出す。 わざわざ「目無し」っていうけど、大抵のエルドラージって目は無いよね。「目もないのに見張りってどういうことやねん」っていう突っ込み待ちの名前なんだろうか。よく分からないけども、上にあった「末裔の呼び出し」を1マナ重くしたらおまけで1/1が付いてきたよ、っていうカード。正直、トークン2体も1/1だからその横に特に能力のない1/1がついてきてもあまりうれしくはないのだが……まぁ、選択肢は多い方がいい。コモンにこの2枚が連なっていることにより、ドラフト時によっぽど運が悪くない限りは安定したトークン生産を見込めるということだ。あと、一応187能力なので墓地から回収して使い回したり、バウンスで使い回す選択肢もある。やっぱり「従順な復活」を使えってことなのかしら。
Giant Mantis 大カマキリ (3)(G) C クリーチャー・昆虫 2/4 到達 この世界の蜘蛛は蜘蛛じゃなくてカマキリです。うん、まぁ、緑からしたら必須クリーチャーだからね、助かるよね。……いや、あの……多分、みんな感じてることだとは思うんだけども……「カマキリなら飛べよ」。
Infuse with the Elements 大自然の注入 (3)(G) U インスタント 収斂 - 対象のクリーチャーに+1/+1カウンターをX個置く。Xは、〜を唱えるために支払われたマナの色数である。そのクリーチャーはターン終了時までトランプルを得る。 緑の収斂呪文の割り当てはコモン1,アンコ1。コモンに2枚あった青よりは遭遇率は低いが、それでもリミテッドで影響を与える要素にはなっている。そして、単体での性能が微妙だった青の収斂に比べると、こちらはしっかり強い。2色デッキで使っても「龍麟の加護(KTK)」くらいの仕事はしてくれるし、きっちり収斂用にマナを広げておけば、なんと脅威のカウンター4つ。あの「ドロモカの贈り物」に並ぶ超絶性能に、トランプルまでおまけ。これは強い。これなら1枚のために他の色マナを入れておこうかな、という気にもさせる。収斂はあまりリミテッドに影響を与えないギミックであり、ぶっちゃけマナサポートもそんなに多くはない。だからこそみんな狙いにはいかないわけで、その隙をついてこの呪文が2枚以上集まれば、収斂ぶっぱの大チャンスだ。
Jaddi Offshoot ジャディの横枝 (G) U クリーチャー・植物 0/3 防衛 上陸 - あなたは1点のライフを得る。 壁。ほぼ「木の壁(10ED)」。そこに上陸によるささやかなライフゲイン機能が付いただけで、まさかのアンコモン認定。……さすがにそれはちょっと……。緑はこれと「カザンドゥへの撤退」の2枚でライフを得ることが出来るが、流石にアンコモン2枚だけでは黒のライフゲイン誘発と絡めるのは無理だろう。つまり、この壁は純粋に「ちょっとライフが増えるかもしれないだけの壁」だ。それでも、1ターン目に出てくる嚥下ドローンが止められるとか、速いデッキ相手に緑が必死に時間を稼ぐ時間を与えてくれる可能性はなくもない。1マナってことは、それだけ上陸の恩恵を受けるチャンスが多いってことでもあるからな! ……まぁ、出来れば入らないデッキを組みたいもんです。
Lifespring Druid 生命湧きのドルイド (2)(G) C クリーチャー・エルフ、ドルイド 2/1 (T):あなたのマナ・プールに好きな色のマナを1点加える。 エルドラージ環境、デカブツをいっぱい出さなきゃいけない世界。そりゃもう、マナ本舗の緑はさぞかし気合いを入れて準備をしてるはずですよ。……残念! 3マナです! いませんよ! 「エルフの神秘家」に代わる新たな1マナエルフなんて! いません!!! これが現実!! ……まー、確認したら旧エルドラージ環境もコモンにマナエルフはいなかったわ(アンコに「ジョラーガの樹語り(ROE)」がいるだけ)。緑だけ贔屓はしませんよ、ってことか。序盤からのマナ加速が毎回出来るなんて思うなってことか。しかし、これで今後のスタンダード環境には1マナのマナクリーチャーがいなくなるんやな……(一応「名誉ある教主(ORI)」はいるけども)。まぁ、そうした構築レベルの要請を考えなければ、好きなマナを出せる「葉光らせ」が3マナなのは妥当。マナ加速になるし、さらに収斂用の多色サポートも。いつの世だってマナエルフが弱いわけないんです。
Murasa Ranger ムラーサのレインジャー (3)(G) U クリーチャー・人間、戦士 3/3 上陸 - あなたは(3)(G)を支払っても良い。そうしたなら、〜の上に+1/+1カウンターを2つ置く。 アンコモンに用意された追加コスト系上陸。赤のこの枠はトークンを生み出していたが、緑は自らの成長にマナを注ぐ。「撤退」シリーズなんかを見ると、上陸ってのは未踏の大地へと開拓を進めるイメージな気がするので、この人はアドベンチャーの過程でレベルアップしてるってことなんだろう。スタート時点で4マナ3/3はけっして悪くないステータスで、そこから5/5、7/7と膨れあがっていく。そのためのコストは安くはないが、5ターン目に5/5で殴れるならば充分払う価値はあるだろう。イメージとしては、自己完結した「信条の戦士(THS)」みたいな感じじゃなかろうか。一点豪華主義ではあるが、一度サイズアップしてしまえば黒除去でも対処出来るカードが限られてくる。エルドラージなんか無くたって、人間だけでもサイズで蹂躙できるってところを見せてやれ。
Natural Connection 自然の繋がり (2)(G) C インスタント あなたのライブラリから基本土地・カードを1枚探し、それをタップ状態で戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。 インスタントになった「不屈の自然(M12)」。なるほど上陸能力との兼ね合いを考えればこれはコンバットトリックにも転用出来るわけで、インスタントにするというアイディアは面白い。なんでこれまでこういうカードが無かったんだろう、と思ったら、旧ゼンディカーではこの枠が「砕土(ZEN)」だったんだよね。うむ、上陸だけを考えるならあっちの方がさらに強いな。まぁ、流石にあそこまでの爆発力はまずかろう、ってことでちょい調整気味のこのカードが作られたわけだ。調整されたといっても、決して弱いわけではない。マナを伸ばす意味はいつだってあるわけだし、好きなタイミングで土地が出せるとなれば上陸デッキも多少は柔軟性を増すだろう。もちろん収斂方向に伸ばすための色マナのフォローにも。ゼンディカーの地を踏破したいなら、やっぱり押さえておくべきカードだ。 9月18日 ドラフト模様(DTK×2 FRF) ピック順 【Sea-chicken】→【Alessi】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Serra】→【Mei】→
久しぶりに戻ってきたタルキール次元。さらに、今回はカラオケ耐久イベントからそのままの流れでドラフト。そして私個人としては病み上がりっつうか、まだ半分病んでいるような状態、という非常に特殊な状態でお届けする今週のドラフト。試合中も言ってたけど、まる2日固形物を口にしてない状態でのあのイベントだからね。マジでなにやってんだ、って思う。カラオケイベント延期すれば良かったやんけ、って言われたらそりゃそうなんだけど、今週はほら、もうスポイラー出てることが分かってるわけで、カラオケ行ってる時間なんて無かったわけで……すまんな、もうこんな無茶は二度としないよ。 しかし、そんなスペシャルなドラフトではありますが、個人的にはどんな要素よりも衝撃的な事件があったわけですよ。ただでさえ記憶が朦朧としている状態ではあったけど、あのショックのせいで他のことなんてさっぱり覚えてないわ。というわけで、今週は「史上最大の衝撃スペシャル」を中心にお送りしたいと思います。
次の更新はフルスポイラでお会いしましょう。
Gruesome Slaughter (陰惨な殺戮) (6) R ソーサリー ターン終了時まで、あなたのコントロールする無色のクリーチャーは「(T):このクリーチャーは対象のクリーチャーに自身のパワーに等しいダメージを与える」を得る。 まさに虐殺。エルドラージの無慈悲な殺戮を端的に表した無色のカード。エルドラージという存在を無色のカードで表す時、問題になってくるのはカラーパイという概念である。今回は「有色だけど無色」という強引な手段でこの混乱を極力回避しているわけだが、それ以外にも、純粋に無色ながらも「エルドラージっぽい」というニュアンスの問題だけで何となくクリアしているものも。この「一方的格闘」とでもいうべき能力は現在赤に与えられた特性だが、エルドラージならそりゃこれくらい酷いこともするでしょ、ってな感じ。まぁ、これを他の色で実行出来るようになったからといって、そこまでゲームバランスがぶっ壊れるわけじゃないしね。そもそも「重い」の一点でエルドラージらしさになってるわけで、そんなに気楽に使えるもんでもないしな。リミテッドなら当然ゲームエンド。構築クラスでもある程度頭数が揃うなら一方的なラスゴ効果が見込めるが、流石に重いのかな。もう1段階軽い「チャンドラの灯の目覚め」でええやん、っていう話にもなるし。ちなみに、イラストで描かれているのは現在の海門の様子らしい。ここの奪還作戦をやるのか。うーむ。
Scour from Existence 存在の一掃 (7) C インスタント 対象のパーマネントを追放する。 単純明快、エルドラージによる暴食、破壊を端的に表した除去。土地すら対象に取れる範囲の広さ、インスタントという身軽さ、そして追放領域に送り込む周到さ、なるほど完璧。世が世ならアンコモン以上になるはずの呪文だが、この世界ではこれがコモンだ。まぁ、7マナだしな……。「イシュ・サーの背骨(MBS)」と同じコストだと考えれば打倒なコストだよなぁ。無色呪文はエルドラージからマナのサポートもあるし、案外この辺りの呪文がリミテッドで基盤を成すことになるのかも。構築の場合は、「完全なる終わり(KTK)」が使われていない時点でお察し。
Quarantine Field 隔離の場 (X)(X)(W)(W) M エンチャント 〜は孤立(isolation)カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。 〜が戦場に出たとき、〜の上の孤立カウンター1つにつき、最大1つまでの対象の、対戦相手のコントロールする土地でないパーマネントを、〜が戦場を離れるまで追放する。 多重キッカー付きの「払拭の光(JOU)」。世の中の能力の殆どがキッカーに還元されることがよく分かるデザインだ。元々、旧ゼンディカーは「すげぇ土地を並べる」→「マナフラッドを回避するシステムが必要」っていう流れでキッカーが再録されていたらしいが、流石に今回も再録しちゃうのはワンパターン過ぎる。でも、「土地を並べる」っていう構造は同じわけで、同じようなシステムがほしい……ならX呪文にしちゃえばいいよね! という発想だ。普通に使うと4マナなので基本形よりも1マナ重いが、その分6マナで倍、8マナで3倍と効果がでかくなっていくわけだ。6マナ程度ならば普通のデッキでも現実味がある数なので、上位種と見てもいいんじゃなかろうか。構築級の定番カードの上位種ってんだから、そりゃ神話だ。いや、神話にしちゃ地味ではあるんだけど。難点としては、相手も同じカードを使ってたりして一度追放領域にいって戻ってくるともう仕事してくれないこと。「太陽のタイタン(M12)」とか「蔵の開放(M10)」なんかでの再利用も無理。ま、今の環境だとあんまり関係無いけどね。まとめて追放領域が稼げるカードなので、そっち方面でもニーズがあるかもよ。
Benthic Infiltrator (2)(U) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 1/4 欠色 嚥下 〜はブロックされない。 今回各色に割り当てられた役職が分かりやすいコモンドローン。ライブラリ削りから派生したとも言える嚥下能力は青が中心色。そしてサブ色はエルドラージの中心である黒。つまり、昇華者を上手く使いこなしたい人は青黒から始めるとライブラリを削りながらのエルドラージライフが堪能出来るというわけだ。こちらのクリーチャーは、当初不安視されていた「嚥下って、ダメージ与えなきゃ意味がないんだから、かなり弱いのでは?」という懸念を強引かつストレートに解決した秀作。何しろアンブロッカブルである。パワー1とはいえ3マナでアンブロッカブルはコモンでは割と偉い方。ここから燃料をガンガン焚き付けて昇華者でガシガシ盤面をコントロールするのである。タフネスも4と大きくやたら死ににくいので、嚥下を無視してオーラで適当に強化して殴り切っちゃうのも手。マジで、赤緑とかだと対処法がない気がするんだけど。
Murk Strider (3)(U) C クリーチャー・エルドラージ、昇華者 3/2 欠色 〜が戦場に出たとき、あなたは対戦相手がオーナーである追放領域のカードを1枚そのプレイヤーの墓地に置いてもよい。そうしたなら、対象のクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。 コモンにもばっちり存在している昇華者。その実体は、追加コストが必要になった代わりにパワーを高めた「分離主義者の虚空魔導師」である。青には珍しいそれなりのステータスになったおかげで、「ボディはおまけ」扱いしかされていなかった「虚空魔導師」さんも一気に存在感を増した。テンポを稼ぎつつわらわらと蠢く大群を相手にすれば、ほら、あなたも手軽にゼンディカー民の絶望が体験出来るはず。このまま殴り切ってしまってもよいし、デカブツに繋ぐための時間稼ぎとしても一級品。いつの時代もバウンス出来るクリーチャーは強い子。ただ、徒に同盟者トリガーを誘発させてしまう可能性もあるので、戻すクリーチャーは慎重に選びましょう。
Part the Waterveil (4)(U)(U) M ソーサリー このターンの後に追加の1ターンを得る。 覚醒6 - (6)(U)(U)(U) 神話枠では毎度お馴染みの追加ターン呪文。スタンダードに限定しても「時の賢者(JOU)」「老いざるメドマイ(THS)」「時間への侵入(FRF)」(あと「ウギンのきずな(KTK)」?)と並び、常に製作チームが追加ターンにチャレンジしていることが分かる。そして、上の例を並べて分かることは、「チャレンジして神話にしてるけど、全然使われない」という残念な事実。追加ターン呪文はあまりに影響力が大きすぎるために、どうしたってその強さは慎重に調整する必要があり、結局実戦に耐えるレベルではなくなってしまっているのだ。しかし、ここでついに制作陣は大胆な勝負に打って出た。過去に使われた追加ターン呪文の代表といえば何と言っても「時間のねじれ(M10)」だろう。そこに1マナ追加して、分かりやすいソーサリーとして実現。どうせ追加ターンが得られるならばそのターンに寝るマナが1マナ多くてもそこまで問題は無い。初動は遅いが、それでもこれから訪れる(かもしれない)鈍重なエルドラージ環境ならば現実味のあるコスト。この6マナソーサリーは、久しぶりに構築環境に姿を見せる呪文になる権利を持っている気がする。加えて得られる脅威の覚醒「6」。でかい。速攻持ちなので、もし10マナ溜めていれば無防備な相手に6/6が2回パンチすることも可能。ゼンディカーを怒らせるとやっぱりまずい。さぁ、新しい時代の幕開けだ。
Retreat to Coralhelm 珊瑚兜への撤退 (2)(U) U エンチャント 上陸 - 次のうち1つを選ぶ。 ・対象のクリーチャーをタップまたはアンタップしてもよい。 ・占術1を行う。 撤退サイクルの青。「珊瑚兜/Coralhelm」というとかつて「珊瑚兜の司令官(ROE)」というクリーチャーがおり、そのイラストから見て「なるほど、珊瑚で出来た兜を被った司令官だな」と思っていたら、どうやら地名だったらしい。「奈良の叔父さん」とか「アメリカの友達」と同じ文法。これは流石に予想出来なかった。多分、地名だって知ってたら翻訳チームも「コーラルヘルム」ってカタカナで書いてたと思うんだけどね。さておき、このサイクルはどのカードも絶妙に微妙な能力のパッケージなのだが、これもなかなか微妙。ソーサリータイミングのタップだけってのはそこまでおいしくないんだよなぁ。となるといつやっても腐らないのは占術の方か。占術土地の退場とともにこのカードが活躍を始め……るかなぁ。わざわざカード1枚置いた効果と見るとなぁ。占術でトップに置いたのに嚥下でごっくんとか勘弁してほしい。何か強力なタップ能力持ちがいれば評価も変わるかも。
Ugin’s Insight ウギンの洞察力 (3)(U)(U) R ソーサリー 占術Xを行う。Xは、あなたのコントロールするパーマネントの中で最も高い点数で見たマナコストの値である。その後、カードを3枚引く。 レアで豪快に引くタイプのドロー呪文。ただ、「レア・ソーサリー・ドロー」っていうと「深水の底引き(LRW)」とか「遙かなる記憶(MBS)」とか、やたら微妙なカードも多かったんだけど。このカードの比較対象としてしっくりくるのは「流れ込む知識(SCG)」だろうか。あっちは6マナだけど、マナコストの最大値を参照してそのまま枚数を一気に引ける。こちらのウギンの技は、事前に占術を行う際にマナコストを参照し、じっくりとライブラリを吟味したのちに3枚を手堅く引く。どんな状況でも3ドローが保証されているので安定感を求めるならウギンさん、引ける可能性が無限大に広がるのでチャレンジするならイクシドールに頼ればいいということになる。エルドラージとかアホみたいなデカブツが並ぶならば、この呪文は「時を超えた探索」すら凌駕するスーパー発掘呪文になるが、やっぱり5マナソーサリーは軽いとは言い難いよな。リミテッドなら問題無し、構築だと、ちょい厳しいか? 優先すべきはやっぱり「探索」。枚数が引きたい場合でもインスタントの「龍王の大権」の方だろね。 |
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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