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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Not Forgotten 忘られじ (1)(W) U

ソーサリー

対象の、墓地にあるカードをそのオーナーのライブラリの一番下かトップに置く。1/1で飛行を持つ、白のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 墓地のカードを1枚消して、代わりにスピリットトークンを出す。このムーブは「亡霊招き(GTC)」と大体同じ。あちらの呪文は混成マナで、1マナで、さらにインスタントだったというのに、このカードは2マナもかかるソーサリーだ。その理由は2つあり、1つは、追放ではなくてライブラリトップに置く選択肢を与えられたこと。普通は相手の昂揚防止やゾンビの復活防止など、墓地掃除のためにボトムに送る使い方になるが、一応自分の使いたいカードを再利用するカードでもあるわけだ。この利便性が理由その1。そして理由その2は、単純にこの世界は昂揚を邪魔するカードを極力作りたくなかったためだ。昂揚ってのは、現時点で想定されるだけでも達成がかなり大変な条件。どのプレイヤーもどうやって昂揚を達成するか、頭を悩ませながらデッキメイクをするはず。そうして頑張って達成した昂揚を、簡単に相手に妨げられるのは非常にストレスが溜まるのである。そのため、今回は墓地対策のプロフェッショナルである黒や緑ですら、対策カードがほとんど用意されていない(クリーチャーカードを追放する手段は1枚だけあるが、クリーチャーは一番墓地に送りやすいタイプである)。この世界では、一度達成した昂揚は、基本的に相手から阻害されないのである。ただ1つ、このカードを除いて。そんな特別なカードなのだから、他の次元の類例と比べて多少重たくなるのはしょうがない。唯一無二の仕事ができて、スピリットトークンもついてくる。そりゃぁもう、忘られじ。

 

Odric, Lunarch Marshal 月皇の司令官、オドリック (3)(W) R

伝説のクリーチャー・人間、兵士

3/3

各戦闘の開始時に、あなたが先制攻撃を持つクリーチャーをコントロールしているなら、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで先制攻撃を得る。飛行、接死、二段攻撃、速攻、呪禁、破壊不能、絆魂、威迫、到達、潜伏、トランプル、警戒についても同様である。

 オドリックさんについては公式記事で軽く触れているので知らなかったり忘れたりしている人はそっちを確認しよう。M13の時に登場したレジェンドだが、基本セットのくせに新規のレジェンドが各色に配置されるというよく分からない試みはそのままよく分からずに終わったせいでこの5人のレジェンドは大したインパクトも無いし活躍もしてない。一応確認しておくと残りはターランドネファロックスクレンコイェヴァ。出身次元もまちまちで、ターランドがシャンダラー、ネファロックスはグリクシス(アラーラ)、クレンコとイェヴァの2人はラヴニカである。ターランドさんやクレンコは能力がクソ強かったので統率者なんかでちょこちょこ見かけるが、他の3人ってば割と空気。ネファロックスとか能力すら覚えてないぞ。閑話休題、そんなオドリックさんだが、今回はイニストラードのピンチに「もっとみんな力を合わせるんだ!」と挙国一致の大号令。おかげでこんな素敵能力に。下準備が必要ではあるが、かつてのオドリックもそれは一緒。今回は他の連中を戦場に駆り出す必要が無いので使いやすい部分もある。そして、このお祭り感は見ているだけで楽しそう。色合い的に一番簡単で現実的なのは飛行だろう。4マナ3/3だけだとちょっと物足りないが、これに飛行が付くだけで充分レジェンド風味になる。さらに二段攻撃なんかも白は狙いやすい。能力の誘発は戦闘開始時なので、やろうと思えば「ティムールの激闘」を先にどこかに撃っておいて攻撃宣言と同時に全員が決起、なんて使い方も。とにかくあらゆる局面から戦闘の次元が変わるので、色々と楽しそうなコンボが狙えそうではないか。

 

Open the Armory 武器庫の開放 (1)(W) U

ソーサリー

あなたのライブラリからオーラ・カードか装備品・カードを探し、それを公開して手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。

 お前んちの武器庫、すげぇな。包丁はまだ分かるけど、その木製キャノンみたいなのはなんなのさ。さておき、見ての通りのチューターである。引っ張れるものはオーラか装備品という、2つのサブタイプを参照している。装備品のチューターは過去にも存在しており、1マナの「鋼打ちの贈り物(5DN)」がそれ。オーラ限定で1枚だけ探すカードは今のところ無いが、3枚まとめて探す「三つの夢(RAV)」なんて先例はある。探せる種類が多いので、リミテッドでも案外実用レベル。今回は昂揚のおかげでオーラの数も割と豊富に用意されているし、白ならば装備品を活用するデッキも組みやすい。そうしたデッキで複数の選択肢が選べるなら価値は高いし、大して選択肢がなくとも、ソーサリーを墓地に送っておいて、さらに次の燃料としてのエンチャントかアーティファクトが戦場に出てくるなら昂揚までの道のりはグッと短くなるだろう。該当するカードが3枚以上あるなら、とりあえず入れておいていいんじゃなかろうか。また、チューターということで統率者デッキでは各方面からお呼びがかかりそう。今後のエンチャントテーマデッキでは、武器庫も開放されるし、蔵も開放されることになるのかな。

 

Paranoid Parish-Blade 偏執的な教区刃 (2)(W) U

クリーチャー・人間、兵士

3/2

昂揚 - 〜は+1/+0の修正を受けるとともに先制攻撃を持つ。

 シンプルに武闘派。何も無ければ「コーの空登り」以下の戦力なのでがっかりアンコモンだが、昂揚してしまえば4/2先制という、およそ普通の手段では止まらない重戦車の出来上がり。「序盤はそれなりに、中盤以降は必殺兵器」という運用がこなせる小器用なクリーチャーなわけだが、どうせならずっと必殺兵器でいてほしいもんだ。ただ、白は他の色に比べると直接的に墓地にカードを送る手段が乏しく、昂揚までの道のりはいささか遠い色である。流石にリミテッドで単色ってこともないだろうし、黒とか緑とか、昂揚条件を満たしやすい色と組んだ時に輝ける人材かな。

 

Pious Evangel 敬虔な福音者 (2)(W) U

クリーチャー・人間、クレリック

2/2

〜か他のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出た時、あなたは1点のライフを得る。

(2)(T)、他のパーマネントを生け贄に捧げる:〜を変身させる。

Wayward Disciple むら気な信奉者 (このカードは黒である)

クリーチャー・人間、クレリック

2/4

〜かあなたのコントロールする他のクリーチャーが死亡するたび、対象の対戦相手は1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。

 てのひらクルクルおじさん。表面ではちょっとサイズの大きな「魂の管理人(M10)」。「管理人」さんは過去にたくさんのコンボデッキでパーツとして使われた由緒正しきカードだが、1マナの軽さも大きな魅力だったことを考えると、ちょいと重くなったこのおっさんは今ひとつ。今後新たなコンボデッキがスタンダードで開発されない限りは、その手の役割は「管理人」と「魂の従者(ROE)」の2人で事足りるだろう。しかし、このおっさんの「福音者」としての顔は仮の姿。そこからパーマネント1つで生け贄の儀式を行えば、裏面はなんと「ズーラポートの殺し屋」と同じ顔。なんと悪そうな! サイズも2/4と充分で、これが3マナで手に入るのだとしたら生け贄云々をさっ引いてもかなりの性能。いわゆる「アリストクラッツ」で使用された「ファルケンラスの貴族(ISD)」だって4マナ2/2なのだ。こちら側ならば構築レベルでの登用もない話ではない。リミテッドならば除去にもそれなりに耐えられる盤石のシステムとして多数のプレイヤーを地獄に送り込むことになるのではなかろうか。土地をサクっても変身出来るため、昂揚条件の達成にも大きく貢献するので加点も大きい。さっさと白い人生なんてやめて、男は黒に染まれ。

 

Puncturing Light/刺し込む光(ROE)」 C

 デカブツ揃いのエルドラージ環境で生まれ、肝心なところに刺さらないというので不満の多かった白除去が、今回はそれなりに対象がいそうな次元で雪辱戦。今回の世界は特にパワーの大きさをアピールするような戦術も多くないため、どの色を相手にしても満遍なく刺さるカードになるのではなかろうか。ブロッカーにも使えるので一応攻め気のデッキでも採用出来て、鬱陶しい壁の除去なんかにも力を発揮する。今回はいくらか加点で良いんじゃないかしら。

 

Reaper of Flight Moonsilver 空翔る月銀の魂刈り (3)(W)(W) U

クリーチャー・天使

3/3 飛行

昂揚 - 他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:〜はターン終了時まで+2/+1の修正を受ける。

 名前長くないですかね。「Reaper」の訳が「魂刈り」なのが長くなっている原因の1つだが、過去の例を見ると「ファイレクシアの死神/Phyrexian Reaper(INV)」なんてのもあり、英語の「Reaper」は「命を刈り取る」、つまり「死ぬ」という含意もあるらしい。ちょっと呼びにくいけど意味はこれで合ってるんだ。さておき、そんな死神もどきの天使。一目見て気づけた人はそれなりの古参だろうが、昂揚後の能力は完全に「堕天使(8ED)」と同じ。つまり、普段は単なるバニラ風味な白天使だが、盛り上がってくると色はそのままに堕天してしまうというギミックである。「堕天使」はレアだったわけで、アンコで手軽にレアクラスのヒッターが手に入るのは割とはっちゃけている。これで旧イニストラードだったら陰鬱能力と噛み合ってマーベラスだったのだが、今回はあまり積極的にクリーチャーを墓地に送る意味はなさそうなので(昂揚は満たしてるわけだし)、純粋に戦闘要員としての登用になる。これで人間をばくばく食い始めるとあまりに世紀末。

 


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6月27日 ドラフト模様(JOUBNGTHS

ピック順 【Alessi】→【Serra】→【Sea-chicken】→【Thraxi】→【Mei】→【Sangriter】→

 

 突発的偏頭痛に悩まされる週末になっているので、適当に更新しようと思います。べっ、別に自分が負けた試合だから結果書きたくないとかいうわけじゃないんだらねっ(俺に勝った奴全員死ねばいいのに)。

 


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<白>

 

Always Watching 永遠の見守り (1)(W)(W) R

エンチャント

あなたのコントロールするトークンでないクリーチャーは、+1/+1の修正を受けるとともに警戒を持つ。

 いわゆる一つのアンセム枠。ただ、ゼンディカーにはこの枠のカードが無かったので結構久しぶりかもしれない。今回は「栄光の頌歌(10ED)」に警戒もプラスする形でボーナスを付与してあるのだが、最大の問題は「トークン以外」というとんでもない一文も付与されてしまったことだ。まぁ、そうでもしないとボーナスはつけられないわけだが……。これは、かつてのイニストラードにあった「無形の美徳(ISD)」のオマージュ(?)であり、修正を受ける対象を真逆にしてあるための措置。もちろん、これだけでも充分強力なのは間違いないが、基本的にアンセムで増強するデッキってのはトークンに依存することが多いので、残念ながらより対象が狭いはずの「無形の美徳」よりも構築貢献度は下がってしまっている。いや、出されたらうぜぇのは間違いないのだが。なお、トークン云々とかそこまで重要じゃないリミテッドの場合は単なるタダ強カード。「はぁ? 警戒? ふざけんなし!」と各所で怒号が飛ぶ予定。

 

Angel of Deliverance 救出の天使 (6)(W)(W) R

クリーチャー・天使

6/6 飛行

昂揚 - 〜がダメージを与えるたび、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを追放する。

 今回のセットでキーとなる昂揚能力とは、マローの解説を見る限りでは「狂気に落ち込んでしまった」状態を表しているらしい。ライブラリというのはプレイヤーの精神・知識を表しており、それを削る「石臼(M14)」は「魔法使いの精神を削る音」だったわけだが、何故かプレイヤー(一応プレインズウォーカー)の精神を削られると、その従僕たるデッキ内のクリーチャーも狂ってしまうらしい。そんな狂った天使さんはそらアカン。ダメージ与えるたびになんか追放する。戦闘ダメージじゃなくてもいいので格闘したって追放するし、ティム的な挙動でも追放する。ダメージを与える対象もなんでもいいので、殴ってブロックされたとしても追放はする。もちろん、全部戻って来ない。8マナクリーチャーの時点で昂揚条件は達成してるだろうし、「出せて」、「殴れれば」勝てるカード。どうやってそこまでこぎ着けるかは各人の宿題です。でもほら、「軍団を破壊するもの」とかと同じコストだから! エルドラージだったら出て殴った時点でゲームはほぼ終わるんですけどね……。

 

Angelic Purge 天使の粛清 (2)(W) C

ソーサリー

〜唱える際の追加コストとして、パーマネントを1つ生け贄に捧げる。

対象の、クリーチャーかエンチャントかアーティファクト1つを追放する。

 白くなった「骨の粉砕」といった趣きの呪文。マナコストの部分は跳ね上がったが、代わりにサクる代償がクリーチャー以外でもよくなったし、アーティファクトやエンチャントも対象に取れて、しかも追放除去。諸々の要素を鑑みれば、基本である「骨の粉砕」よりも大きく性能が上がったカードと見て良いのではないだろうか。これがあればほとんどの事態には対処可能になり、ついでに土地をサクって昂揚条件のサポートにも使える。リミテッドでは基盤を成して色の棲み分けをチェックする1枚になりそう。だからイラストの天使がちょっと(どころじゃなく)怖いことなんて些末な問題さ。こういう「穢された聖なるもの」ってとても興奮しますよね。まぁ、NTR好きの性質のせいかもしれないけど。

 

Apothecary Geist 薬剤師の霊 (3)(W) C

クリーチャー・スピリット

2/3 飛行

〜が戦場に出たときあなたが他のスピリットをコントロールしているなら、あなたは3点のライフを得る。

 環境の1つの規準となる白コモンの中堅フライヤー。ゼンディカーで言うなら「グリフィンの急使」のポジションで、条件を満たしたときのスペックはほぼ一緒。その上でスピリットという種族補正がどのように利いてくるかが勝負の分かれ目となる。スピリット自体は今回そこまで熱烈にシナジーが支持されているように感じられる部族ではないのだが、トークンが絡むカードは単純に飛行があるだけに優秀なので、特に種族を考えずともそれなりの運用感にはなりそう。ギミックを強めに押し出したデッキの場合、青にはブリンク効果を持つインスタントもあるし、何度も出し入れ出来るギミックはスピリットの強みなので、こうして地味ながらも187能力があるのは強いかも。あと、あらゆるものが人間に厳しいこの世界で、すごく優しそうなのが最大の加点ポイント。なんかおっかないスピリットもちょこちょこいるが、こいつは本当に親切に人間のことを思っていてくれそうだもん。

 

Archangel Avacyn 大天使アヴァシン (3)(W)(W) M

伝説のクリーチャー・天使

4/4 飛行 警戒 瞬速 

〜が戦場に出た時、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで破壊不能を得る。

あなたのコントロールする天使でないクリーチャーが死亡したとき、次のアップキープの開始時に〜を変身させる。

Avacyn, the Purifier 浄化の天使、アヴァシン (赤である)

伝説のクリーチャー・天使

6/5 飛行

このクリーチャーが〜に変身した時、これは他の各クリーチャーと各対戦相手にそれぞれ3点のダメージを与える。

 さぁ、この世界の主人公がついに舞い降りた。無く子も黙るアヴァシンさん、こいつがおかしくなったことが全ての始まりアヴァシンさん。そのあまりに禍々しい姿は、イニストラードがのっぴきならないところまで来ていることを分かりやすく体現してくれている。そして、この能力も再現度がお見事。黒ではなく赤に変身しているのも気になるところだ。世界説明によれば謎の暗黒魔法の力を感じ取っている者もいるようだが、アヴァシンは黒に染まらず、憤怒の赤に身を染めている……うーむ、謎は深まるばかりだ。さておき、そんなメインヒロイン(?)アヴァシンだが、実はこれまで2回のカード化はぶっちゃけ大したカードではなかった。初代は能力こそ吹っ切れていたがその分コストも吹っ切れていたし、2代目は能力が微妙だった。しかし、今回の彼女はひと味違う。そのボディは永遠のアイドル「セラの天使」を踏襲しており、そこに「守護者」としての矜恃である破壊不能を提供。調子に乗って殴ってきた「龍王オジュタイ」や「雷破の執政」なんかを一方的にぶっ殺しながら他のクリーチャー戦にも干渉出来るインスタント性能は文句無しの出来。さらに、味方の死を見た時点で彼女は血の涙で変身し、問答無用な全体火力をたたき込みながらサイズアップを果たす。もう2度と白い姿を取り戻すことはないが、表の仕事は場に出た時に終わっているわけで、そこから相手陣営をなぎ倒しながらサイズを増して殴れるのは純粋にプラスのオプション。地味に「自傷疵」が効かなくなる、という些細なボーナスも。むぅ、なるほどこれは強いぞ。

 

Avacynian Missionaries アヴァシン教の宣教師 (3)(W) U

クリーチャー・人間、クレリック

3/3

あなたの終了ステップの開始時に、〜が装備している場合、これを変身させる。

Lunarch Inquisitors 月皇の審問官 

クリーチャー・人間、クレリック

4/4

このクリーチャーが〜に変身した時、対象の他のクリーチャー1体を、〜が戦場を離れるまで追放してもよい。

 白の変身クリーチャーというと、前作では「スレイベンの歩哨(ISD)」みたいな地味なやつがほとんどだったが、流石に2作目ということで色々と工夫が凝らされている。素では単なる「丘巨人」だが、装備品をフィーチャーするという旧イニストラードでも人間に与えられていた特性を満たすことで、同じくイニストラード発祥の「悪鬼の狩人(ISD)」へと進化する。過去の先輩クリーチャーが全て証明している通り、このリング効果が弱いわけもなく、ついでに自身のサイズがビルドアップして正面からの殴り合いにも対応出来るという柔軟さ。リミテッドならば確実に人気が出るカードだ。一応装備品の枚数は気にする必要があるが、今回も人間用の装備品はそれなりに用意されており、コモンで2枚、アンコまで含めれば結構な数が選択肢に含まれる。このカードを早めに確保したなら、ある程度意識してピックは出来るはずだ。

 

Bound by Moonsilver 月銀の拘束 (2)(W) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックも変身も出来ない。

他のパーマネントを1つ生け贄に捧げる:〜を対象のクリーチャーにつける。この能力はあなたがソーサリーを唱えられるときにのみ、各ターンに1度だけ起動出来る。

 毎度お馴染み拘束系除去オーラ。「お馴染み」とはいうものの、実はゼンディカー環境には1枚もなかったので「抑制する縛め(ORI)」以来、割と久しぶりの登場だったりする。今回は攻撃・ブロックの他に変身を抑制してくれるところがこの世界のオリジナルで、誘発型能力を禁止するという非常に珍しいデザイン。また、「禁固刑(SHM)」のように付け替えられるオプションまで搭載されており、このオーラ1枚で補える幅はかなり広い。付け替えのコストはかかるものの、それだって墓地に好きなカードを送り込むギミックとしてみればプラスの意味があり、特に白単体では土地を墓地に持っていくのが結構大変なので、そのあたりのサポートの意味合いもあるだろう。万一破壊されても「エンチャントが墓地に落ちたからいっか!」とポジティブに処理出来たりも。まぁ、ちょっと詰め込み過ぎたおかげで残念ながらアンコになっちゃったけども。除去としての優先度はかなり高め。

 

Bygone Bishop 往時の主教 (2)(W) R

クリーチャー・スピリット、クレリック

2/3 飛行

あなたが点数で見たマナコスト3以下のクリーチャー・呪文を唱えるたび、調査を行う。

 同じイニストラードから「弱者の師(ISD)」の親戚筋。ただ、あちらはパワー2以下を見守って即座にドローを提供していたが、こちらはマナコストをチェックしてこっそり手掛かりを残していくだけ。「弱者の師」はトークンデッキなんかでかなりの爆発力を持っていたが、こちらは即時性が無いしあくまでキャスト誘発なのでトークンとのシナジーは無く、爆発力では劣る。しかし、その分ボディがグググッとボリュームアップしており、特にシナジーを重視したデッキでなくとも適当に放り込んでおけば普通に使えるあたりがいかにも最近のレアだ。とりあえず「礼拝堂の霊(ISD)」には土下座で謝れ。そして、一旦手掛かりトークンを経る調査能力も決して二度手間というだけではない。確かに「弱者の師」に比べると1ドローあたりのコストは重くなったが、クリーチャーのキャスト時に追加コストを要求されないので展開が阻害されない。こいつに続けてとりあえずクリーチャーを出すだけ出しておけば、ドローは後払いでもいいので展開が安定するのだ。ウィニークリーチャーを連打するデッキならば、ひょっとしたらこちらの方が効率がいいかもしれない。伊達にあの世は見てねぇぜ。

 

Cathar’s Companion 聖戦士の相棒 (2)(W) C

クリーチャー・猟犬

3/1

あなたがクリーチャーでない呪文をプレイするたび、〜はターン終了時まで破壊不能を得る。

 聖戦士隊のお供を務めるワンコ。ワンコなんだけども……全然可愛くない……。もうちょっと愛嬌のあるペット連れてこいよ。なんで半端に鎧つけてんだよ。どう考えても犬にはいらんやろ。邪魔やろ。不機嫌そうな顔してるのも、多分服着せられるのが嫌だからだぞ。全く人間って奴は……。しかし、そんなワンコもコモンとしてのお仕事はそれなり。謎なのは、「クリーチャー以外の呪文」といういわゆる果敢ギミックが何故か白に割り振られたところ。常磐木として定義された果敢は、今後は赤と青を第一色として運用される予定。確かに果敢の生誕の地であるジェスカイでは白も割り当てられていたが、その果敢自体が無いのに同類能力がこうして1枚だけぽつんと置かれているのはなんか変な感じ。まぁ、使えるならありがたく使うけどさ。この世界は昂揚能力の関係上、今までの次元よりもクリーチャーでない呪文の割合は多少なりとも増えると予想される。そうなると、これまでよりも「クリーチャーを引かないから戦線が拡大しないよう」というストレスも増えてしまうわけだが(いや、デッキ組む時点でなんとかすればいいんだけどさ)、そんなストレスを多少和らげてくれるのがこの犬の役目だ。今回、黒はコモンに「死の重み」と「絞首」というタフネス修正系の除去が2枚収録されているが、前者ならこの犬に使ってくれれば別にいいくらいのスペックだし、後者も5マナと取引できるならむしろありがたい。火力にも抜群の強さを見せるし、顔の怖さに見合った強さは期待出来るんじゃなかろうか。これで可愛ければなぁ。

 

Chaplain’s Blessing 司祭の祈り (W) C

ソーサリー

あなたは5点のライフを得る。

 ソーサリーを手軽に墓地に送り込むカード。以上。……まぁ、マナ効率は悪くないよね。効率はね……。

 

Dauntless Cathar 不屈の聖戦士 (2)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

3/2

(1)(W)、あなたの墓地にある〜を追放する:1/1で飛行を持つ、白のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。この能力はあなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動出来る。

 人間とスピリットの橋渡しをする基本クリーチャー。かつてのイニストラードは、死んだら即スピリットへと昇華するカードが今回同様コモンとアンコに配置されており、それが「宿命の旅人(ISD)」と「霊廟の護衛(ISD)」。どちらもリミテッドでは歓迎されたカードで、前者に到っては1マナとは思えない効率から構築の人間デッキでも多くの声がかかったコモンの逸品。開発チームに「スピリットトークンってマジ強い」ということを嫌というほどたたき込んだのである。そのせいで、今回はトークンまでの接続に二重の障壁が。まず、死んでも即座に昇華されず、マナとタイミングが必要。さらに墓地にカードが残らないため、いくらか昂揚にも影響を及ぼすかもしれない。まぁ、このくらいの調整でもリミテッドならばまだまだ実用レベルだ。人間デッキならほどよく3マナを埋める繋ぎ役、スピリットデッキなら貴重なパワー3の防壁として活躍してくれそう。

 


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Ajani Steadfast 不動のアジャニ (3)(W) M

プレインズウォーカー・アジャニ

<+1>:対象の、最大1体までのあなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに絆魂と先制攻撃と警戒を得る。

<-2>:あなたのコントロールする各クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置き、その後、あなたのコントロールする他の各プレインズウォーカーに忠誠カウンターを1つ置く。

<-7>:あなたは、「いずれかの発生源があなたかあなたのコントロールするプレインズウォーカーにダメージを与えるなら、それを1点に軽減する」という紋章を得る。

【4】

 前代未聞の出来事。なんと、つい2ヶ月前に新作を登場させたプレインズウォーカーが、立て続けに新たな形態を産みだしてしまったのである。これまで、新規カードが登場したプレインズウォーカーが1年以内に新たなカードになるということは無かった。それが、まさかの隣接セットという、最短距離まで一気に更新してしまったのである。彼のイラストに描かれているマントはエルズペスがまとっていた遺品とのことで、「ただでさえ白単のプレインズウォーカーって少ないのに、あの娘死んじゃったから俺ががんばらないと……」みたいな義務感が感じられる。どこぞの傭兵のおっさんは何してるんでしょうね。

 さて、そんな新生アジャニの能力だが、割と過去の作品に似てる部分が多い。特に小マイナスは初代アジャニのものとほぼ同じであり、コストが大きくなった代わりにプレインズウォーカーの面倒まで見てくれるようになった。これを起動してまだ1年は活躍出来るペスたんにカウンターをのせてやるのが彼なりの優しさというものだろう。まぁ、共闘するなら緑アジャニ使えよ、って話だけど。プラス能力も過去のアジャニがやってきたことに似通っているが、付与される能力が割とやりすぎ。先制と絆魂つくだけでどんな木偶の坊でも必殺兵器になってしまう。初代アジャニのプラス能力が「2点のライフを得る」だったことを考えると、この成長はヤバい。一応「自身を守れる能力じゃない」というのがネックにはなってくるだろうか。そして、100点のライフにはもう飽きたのか、奥義も割とガチンコである。その能力をもっと早めにマスターしておけばペスも死ななくて済んだんじゃないか、って気もするが、終わってしまったものはしょうがない。カウンターが7つ溜まったら即起動し、その後安心して2枚目を出すのが鉄板である。コスト4マナで、登場時に忠誠5という骨子も安定しており、引き続き白はプレインズウォーカーメインのゲーム展開がやりやすい。10月までの期間は「群れの統率者」も加えて総勢3種のアジャニを楽しむことが出来るので、いっそこれに「アジャニの群れ仲間」や「アジャニの存在」、お友達の「ブリマーズ」までぶち込んだアジャニデッキを作ってみるのも良いかもしれない。まー、1種類しか場には出せませんけど。

 

 

 

Dauntless River Marshal 不屈の河川司令官 (1)(W) U

クリーチャー・人間、兵士

2/1

〜はあなたが島をコントロールしている限り+1/+1の修正を受ける。

(3)(U):対象のクリーチャーをタップする。

 M13でサイクルとして登場した「隣の土地があると強くなるよ」サイクルが今回も登場。あのときは次のセットがラヴニカということで、多色(ギルドランド)への橋渡し役を務めるサイクルとして機能していたが、流石にタルキールは多色ではないだろうから、単に「友好色っていう概念を基本セットで提示するのに丁度良いアイディアだったね」ってことなんだろう。サイズアップするのは単純に強く、「火打ち蹄の猪(M13)」は予想以上の活躍で構築でも暴れ回るほどであった。今回は、前回とは逆回りの関係性になっており、白のクリーチャーが島を参照する。2マナ3/2は「真紅の汚水這い(M13)」と同じスタイルだが、残念ながら同じ2マナ域でも割と相打ちには取られやすいので、クリーチャーとしての素体はそこまで魅力的ではない。その分、タップ能力が終盤まで活かせる形になれば図抜けて強力になるので、よほど相手がもたつかない限りは、長期戦用のクリーチャーとみた方が良いだろう。前回のこのサイクルが全て前のめりでサイズを武器にしたクリーチャーだったのに対し、今回は割とコントロール寄りでも使えるのは面白い対比になっている。

 

 

Soul of Theros テーロスの魂 (4)(W)(W) M

クリーチャー・アバター

6/6 警戒

(4)(W)(W):あなたのコントローするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともに先制攻撃と絆魂を得る。

(4)(W)(W)、あなたの墓地にある〜を追放する:あなたのコントローするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともに先制攻撃と絆魂を得る。

 各色神話に用意された「よその次元の魂」サイクルの白。白はやはり、主神のヘリオッドさんの顔を立てる形で、まだできたてほやほやのテーロスから出張してきた。このセットを全て見ると、「テーロス」「ラヴニカ」「イニストラード」「シャンダラー」「ゼンディカー」「ニューファイレクシア(ミラディン)」というラインナップになっており、ドミナリア近辺の昔の次元以外の多元宇宙は割と制覇していることが分かる。オンスロート以降の次元で出てこなかったのはローウィン、アラーラ、そして神河の3つ。まー、色の特性は見いだしにくいかなー。さておき、そんなテーロス代表だが、起動型能力がやや重く、その分半端なく強い。起動してしまえば最低でも自身が8/8絆魂警戒先制であり、これだけでゲームに勝てちゃうレベル。直接場に影響をあたえる能力なので、墓地に行った後の泣きの一回にも大いに意味があるのはありがたい。絆魂のおかげで「手遅れ」パターンがかなり減るだろうし、このセットで推している召集戦術にもがっちりフィット。やりよる。

 

 

Warden of the Beyond 彼方の管理人 (2)(W) U

クリーチャー・人間、ウィザード

2/2 警戒

〜は、いずれかの対戦相手が追放領域にあるカードのオーナーである限り、+2/+2の修正を受ける。

 この期に及んでまだ出てくる新機軸。今回は「追放領域をチェックする」というよく分からないギミックがぽっと出のアンコモンに内蔵されている。条件を満たさなくとも2/2警戒ならギリギリレベルだが、トリガーがオンになればコストパフォーマンスは充分。あの「ロクソドンの強打者」すら上回るカードを単色で出せてしまうのである。白という色を考えると、一番現実的なのは同じカラーリング、同じコスト域の「払拭の光」や「放逐する僧侶」といった除去カードと併用すること。これなら無理なくファッティ気分が楽しめる。ただ、これら白のリング系除去は「追放領域から帰ってきちゃうかもしれない」というリスクがある。それを背負い込みたくないならば「存在の破棄」のような完全除去を使ってしまうのが一番安全。他にも追放するだけならば色々とカードに選択肢はあり、たとえば「ドライアドの闘士」「罪の収集者」「セレズニアの魔除け」など、「そういえば、あれも追放だったな」なんてカードは探せば結構出てくるもの。そうなると、これって結構な確率で4/4なのでは。リミテッドでは積極的に狙いにくいので、むしろ構築で期待がかかる珍しいカードである。

 


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6月20日 ドラフト模様(JOUBNGTHS

ピック順 【Sangriter】→【Mei】→【Sea-chicken】→【Serra】→【Thraxi】→【Alessi】→

 

 ニクス環境5戦目。しかし相変わらず偏る環境。なんと5戦やってうち3回の優勝者が同じという……これはヤバいでぇ。勝率はさておいても、優勝記録がここまで偏ったのは珍しい事態である。早くなんとかしないと……。

 


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6月13日 ドラフト模様(JOUBNGTHS

ピック順 【Thraxi】→【Serra】→【Mei】→【Sea-chicken】→【Alessi】→

 

 最近なかなか面子が揃わなくて苦労してます。今週は普通に開催されるはずだったドラフトだが、ドタキャンが出て急遽5人戦に。「5人だったらコンスピラシー続けて剥く選択肢も出てくるなぁ」と思ったが他の人に判断を任せると、結局鶴の一声というか、シーチキンの一声でニクスを剥くことが決定した。まぁ、コンスピは適当なタイミングで思い出した時に剥きましょう。

 普通は5人戦というとパックもすぐに帰ってくるから6人戦に比べるとテンションが下がって今ひとつになるものなのだが、今回はあまりにも綺麗な棲み分けが完成しており、普通の6人戦の時よりも全体的にデッキが強いくらいだった。こういうこともあるものなのね。

 


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<多色>

 

Flayer Drone 鞭打ちドローン (1)(B)(R) U

クリーチャー・エルドラージ、ドローン

3/1 先制攻撃 欠色

他の無色のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、対象の対戦相手は1点のライフを失う。

 赤黒の2色コンセプトは引き続き「速攻無色ビート」。今回もパワー3のマルチカラーを有し、さらに積極的に殴れる先制攻撃までついた。素のステータスで充分場をコントロール出来るし、能力もついているのでサイドエフェクトとしての削りも有能。ここからデッキをスタートさせたならなんとか「泥這い」や「棘撃ちドローン」の確保を目指したいところ。また、カラーリングは黒赤だが、タッチして青や緑に伸ばすのも面白い。何しろ「目無しの見張り」が出ただけで3点。「血統の監査者」が4点の本体火力に。いっそ構築戦で「搭載歩行機械」と組ませるまである。他にも下の環境なら「迷惑エンジン(MRD)」「マイアの戦闘球(SOM)」「飛行機械の組立工(MBS)」……。何か悪さ出来ないもんですかね。

 

Mindmelter 精神溶かし (1)(U)(B) U

クリーチャー・エルドラージ、ドローン

2/2 欠色 〜はブロックされない。

(3)(C):対象の対戦相手は、手札を1枚追放する。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動出来る。

 3マナ2/2アンブロッカブルという高性能アタッカー。パワー2のアンブロッカブルはいつの時代だってヒーローだ。そして追加で備えた手札破壊能力。今回は昇華者がいないのでゲートウォッチだけを考えれば嚥下は必要無いが、それでも「戦乱のゼンディカー」のパックを1パック使うのだから変わらず有用であることは間違いなく、2つのパックの橋渡しのために、こういう擬似的な嚥下クリーチャーは充分意味があるものだ。アタッカーと安心とアドバンテージを同時にお買い物。渋い活躍が期待出来そう。

 

Void Grafter 虚空を継ぐもの (1)(G)(U) U

クリーチャー・エルドラージ、ドローン

2/4 欠色 瞬速

〜が戦場に出たとき、対象の、他のあなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで呪禁を得る。

 青緑は「戦乱のゼンディカー」においては「収斂色」というよく分からないポジションに収められていたもやもやしたコンビネーションで、「末裔がいっぱい湧く」という特色はあったものの、嚥下するでもなし、ビートの決め技があるでもなし、結局「何となく」の結果出来上がる場合が多かった。そんなシミックカラーに何か新しいメソッドが与えられるか、と思いきや、アーキタイプの支えになるはずのマルチカラーアンコモンがこれ。……うん、普通に優秀だけどな。「粘体マンタ(DIS)」の拡大版といったところで、マナレシオが優秀、187能力も優秀。非の打ち所のない素晴らしい1枚だが、それでも何か釈然としないのはどうしたもんだろう。そういやオリジン環境の「跳ねる混成体(ORI)」も似たような立ち位置だったよな。「優秀だし、デッキに入れるのは間違いないんだけど、どこまで行ってもスタンドアローン」っていう。まー、シミックってのはなかなか難しい色合いってことなんだろうなぁ。「跳ねる混成体」と違い、終盤以降もカウンタースペルとして手札に温存してデカブツを守る手段として運用出来るのはこいつオリジナルの武器。どこをとっても弱いことは書いてないので、上から流れてきたら「青緑って何すりゃいいんだ?」って悩みながらずるずるながされるといいと思うよ。

 

Ayli, Eternal Piliglim 永代巡礼者、アイリ (W)(B) R

伝説のクリーチャー・コー、クレリック

2/3 接死

(1),他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:あなたはそのクリーチャーのタフネスに等しい値のライフを得る。

(1)(W)(B)、他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:対象の、土地でないパーマネントを追放する。このン応力は、あなたが初期ライフよりも10点以上多いライフを持つ時にのみ起動できる。

 白黒テーマであるライフゲインを推し進めるレジェンドクレリック。2マナ2/3接死と、レジェンドなので相変わらず節操の無いステータスになっており、これだけでも構築で活躍中の「荒野の後継者」にならぶ。1つ目の能力は「グリセルブランドの信奉者(ISD)」と大体同じ。イニストラード世界では陰鬱能力の誘発に役立つものだったが、今回は純粋にライフゲインが目的になっている。各種ライフゲイン誘発能力がインスタントタイミングで起動できるのは良いが、クリーチャーの命はそこまで安いものではないので扱いは慎重に。そして、この能力で積極的にライフを増やしていくと、下のレアらしい能力へと接続していく。この世界にはちらほらライフゲインの手段はあるし、「城塞化した塁壁」なんかを用意しておけば30ライフもそう遠くはない。そこからはクリーチャーが全て「完全なる終わり」になるってんだからそりゃヤバい。「統一戦線」で3~4体もトークンが出ればゲームが終わるわけで、これならちょっと頑張ってライフゲインしてみよっかなっ、って気にもなるだろう。なんか優しいのかおぞましいのかよく分からんカードだよな。

 

Baloth Null ベイロスの虚身 (4)(B)(G) U

クリーチャー・ゾンビ、ビースト

4/5

〜が戦場に出たとき、最大2枚までの、対象の、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを手札に戻す。

 吸血鬼が血を吸えば人間は「虚身」と呼ばれる思考能力を持たないゾンビになるが、どうやらそのルールはベイロスでも有効だった様子。ベイロスなんだから血だけ吸うんじゃなくて肉も喰えよ、とは思うが、こうしてクリーチャーとして再利用出来るならしょうがないか。そんな死を乗り越えたベイロスは、なんと2倍「グレイブディガー(M15)」。「ディガー」は確実にアドバンテージを稼げるクリーチャーとしてリミテッドでは常に一定以上の評価を得ることになり、最終的にはアンコモンにまで格上げされたゾンビ界における島耕作。そんなナイスクリーチャーがさらに倍。もちろん正確に倍になるわけではなく、マナコストは1.5倍どまり、タフネスはさらに1点のおまけがついた。同じ効果を持つ「従順な復活」が4マナソーサリーであることを考えれば、わずか2マナの追加で4/5が出てくるのはかなりの大サービス。使っている感覚だけで言えば神話レアの「ムラーサの緑守り」にも引けを取らない。選択幅こそ制限があるものの、即座に倍返しが約束されていたり、生存に適したタフネスを持っていたり、こっちの方が良い場合すらある。黒緑はサクり戦術がコンセプトになっているので、こうしたカードで墓地から直接アドバンテージの水増しが出来れば中盤以降の消耗戦の図太さは格段に増すだろう。なるべくクリーチャーベースをトークンでなくてちゃんとした肉で揃えておくのがポイントだ。こいつが2枚同時に引けたりしたら、あとは無限ループからのアド地獄ですよ。

 

Cliffhaven Vampire 岸壁安息所の吸血鬼 (2)(W)(B) U

クリーチャー・吸血鬼、戦士、同盟者

2/4 飛行

あなたがライフを得るたび、各対戦相手は1点のライフを失う。

 今更気付いたけど、「ドラーナの使者」の白マナって「元々人間と敵対してた悪い吸血鬼が同盟者として一致団結するにあたって白くなったよ」っていう意味なんだな。ソリンさんが白マナ抱えてるのと同じ理屈。それならドラーナさん自身もいつか白マナを抱える時が来るのかもね。さておき、そんなドラーナ一派の吸血鬼からマルチカラーアンコモンがもう1体。「ドラーナの使者」は1枚出てくるだけでゲームの趨勢を決してしまう卑怯なアンコモンとして現在も活躍を続けているが、こちらの御仁もなかなか負けてない。まず、1マナ重くなったことでタフネスが2も増加。割と簡単にコロリと落ちた「使者」に比べて、こちらを除去るのはかなり大変になっている。そして手にしているのはいかにも白黒らしい、ドレイン戦術を後押しする渋いギミック。「使者」のように全自動ではなくなってしまったが、「岩屋の衛生兵」や「グリフィンの急使」ですらダメージが見込めるようになったし、もちろん「ドラーナの使者」「カラストリアの癒し手」といった吸血鬼仲間と手を組んだときの邪悪さは天下一品。「吸血の儀式」や「カザンドゥへの撤退」、「ジャディの横枝」なんかでちまちまライフゲインする方向性も充分現実的なレベル。まだまだ白黒は頑張ってくれそう。ちなみに、ライフゲインのたびに1点が固定なので、1度に大量のライフを得ても失わせるのは1点だけ。その辺は注意。

 

Joraga Auxiliary ジョラーガの援軍 (1)(G)(W) U

クリーチャー・エルフ、兵士、同盟者

2/3

(4)(G)(W):支援2を行う。

 セレズニアカラーの方向性も引き続き「横に並べて殴る」。これまでのマルチカラーは「林番のドルイド」という「横に並べる」役割のカードだったが、今度は並んだ軍勢を補強する側。起動コストは滅茶苦茶重いが、動き始めればかなり自由に軍備増強が可能になるので、あまり軽すぎるのも問題だ。……でもなぁ、これを起動し続ければ勝てる、って能力でも無いし、流石にこれを維持し続けるのはキツいよなぁ。こいつ自身を育てることが出来ないので死ぬときはあっさり死ぬしさ。緑含みの割に素のサイズも大したことないし、アンコモンの中では割と微妙。いっそ結集能力で支援2,とかなら燃えたのに。

 

Jori En, Ruin Diver 遺跡潜り、ジョリー・エン (1)(U)(R) R

伝説のクリーチャー・マーフォーク、ウィザード

2/3

あなたが各ターンに自分の2つ目の呪文を唱えるたび、カードを1枚引く。

 面晶体の秘密を解き明かすためにゼンディカーを訪れたジェイスをサポートし、「ウギンの目」まで導いてくれたマーフォークの学者、それがジョリー・エン。元々海門で面晶体について研究していた彼女は、もう一歩で面晶体の真実に辿り付くところまで肉薄しており、情報を求めてやってきたジェイスに面晶体と力線の関係を示してくれた。その後、2人は一緒にウギンの目を目指すが、危険な道中は一人で成すべきだと考えたジェイスは、ウラモグ出現の報を持ち帰らせるため、彼女の精神を操りギデオンたちの待つキャンプへと帰還させたのである。そんなジョリーは、今回新たに登場したコンセプトである「怒濤」をサポートするシステムを搭載している。青赤のマーフォークというと過去には「カミソリひれのハンター(APC)」ただ1体のみが存在していただけなので非常に珍しい存在だが、彼女の激情家の側面が赤に位置するということなのだろうか。いや、単に今回怒濤ギミックをメインで支援してるのがイゼットカラーだ、っていうだけだと思いますけども。彼女のいるデッキには、とにかく軽量呪文をたくさんぶち込みたい。そして4マナの時点から、なんとか1ターンに呪文を2個唱えられる体勢を整えるのだ。そのたびに新しい弾が装填され、1ターン2手のサイクルは加速していく。キャントリップになるというなら「掴み掛かる水流」を覚醒させずに撃つことも抵抗がなくなるだろうし、ダメージの上乗せで「確実な一撃」を使い捨てることだってそこまで無駄な話でもない。いっそ「溶岩足の略奪者」も入れてしまおうか。リミテッドではなかなか狙って彼女の活躍の場を確保するのは難しいかもしれないが、手数を選択出来る構築戦でなら面白い存在になるかも。

 

Mina and Denn, Wildborn 野生生まれのミーナとデーン (2)(R)(G) R

伝説のクリーチャー・エルフ、同盟者

4/4

あなたはあなたの各ターンに追加で土地を1枚プレイ出来る。

(R)(G)、あなたのコントロールする土地1つをそのオーナーの手札に戻す:対象のクリーチャーは、ターン終了時までトランプルを得る。

 赤緑のコンセプトは「上陸」なので、ダイレクトに上陸を支援する能力を導入してきた双子エルフ。フレーバーテキストには懐かしい「ムル・ダヤ」という名詞も登場しており、そういえば元祖上陸支援の強キャラといえばここの巫女さんだったことを思い出させてくれる。土地追加プレイは巫女さん譲り。そして、これに土地を戻す能力をパッケージしたのが新しい部分。例えば3ターン目「ヴァラクートの捕食者」から4ターン目こいつなら「捕食者」は4ターン目に6/6で殴りにいけるし、4ターン目に「林の喧騒者」を挟めば、5ターン目には「捕食者」が6/6トランプル、「喧騒者」が7/7トランプルという超絶重爆打線に。こいつがいれば微妙だった「アクームのヘルカイト」も殺戮マシンに早変わりだ。まー、自身には上陸能力が無いためにそうしたシナジーが無いときには地味なファッティでしかないのだが、一気にマナを伸ばせるだけでも存在意義はあるだろう。

 

Reflector Mage 反射魔道士 (1)(W)(U) U

クリーチャー・人間、ウィザード

2/3

〜が戦場に出たとき、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体をそのオーナーの手札に戻す。そのクリーチャーのオーナーは、次のあなたのターンまで、こうして戻されたクリーチャーと同じ名前を持つ呪文を唱えられない。

 まだまだMagicには未踏の領域というものが隠れているもので。こちらは何と、「戻したカードのキャストを制限する」という新しい機能が実装された「大クラゲ(VIS)」の新型。大クラゲ型クリーチャーは最近だと「虚空魔導師の分離主義者」が相変わらずリミテッドで猛威をふるっていたわけだが、今回は多色アンコモンということで3マナに戻され、さらにタフネスまでボーナスがつく大盤振る舞い。それだけでも充分1引きクラスの能力を持つが、さらにさらに、相手はリキャストするのを1ターン待たなければいけないという謎のタイムラグ生成機能までも。リミテッドでソーサリーバウンスを使うと、多くの場合は相手は次のターンも同じカードを出し直してエンド、という。もちろんそれだけでも充分テンポを稼いでいるのだが、いかにも「時間稼ぎして終わった」感がある。しかしこのクリーチャーならそんなマンネリ感ともおさらば。相手は強制的に別なアクションを採ることを強いられるわけだ。次のマナ域にフィットするカードがあればそこまで苦痛ではないが、もし同じマナ域を何枚も抱えている状態だった場合、この制限は大きく響く。手札に同じ名前のカードを複数枚抱えてる、なんて状態なら最悪だ。これはリミテッドではかなり期待出来そうな1枚。

 

Relentless Hunter 執拗な狩人 (1)(R)(G) U

クリーチャー・人間、戦士

3/3

(1)(R)(G):〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともにトランプルを得る。

 赤緑マルチは単純明快。3マナ3/3のナイスバディが、次のターンには4/4トランプラーでパンチ。弱いわけがない。パワー4になれる可能性があるなら、以降しばらくはボードの主導権を握れるサイズ。6マナに到達すれば更なるパンプも可能になり、かなりしぶとく戦線を支えてくれる。特別な味付けは一切無いが、シンプルに使いやすいカード。デッキのコンセプトとか特に関係無いのがちょっと寂しいけどね。

 


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6月6日 ドラフト模様(CNS×3)

ピック順 【Thraxi】→【Stranger】→【Mei】→【Sangriter】→【Sea-chicken】→【Alessi】→

 

 今週は、予定を色々変更したりしなかったりした結果、6人でのコンスピラシードラフトの模様をお届けします。ただ、6人というやや半端な人数に加え、参加者の1名はこれまで我々のドラフトには一切参加してこなかった部外者(?)。ドラフト自体は充分経験してるから問題無いか、と思ったのだが、「しこたま酒を飲んでるから脳がね」とか「とりあえずピックしたいけど、明日の予定もあるからいつ帰るか分からんけどね」など、不安な発言を連発。結局、「まぁ、どうせお遊び環境なんだし、流れで処理しよか」という結論となり、当面のフォーマットとしては、「ドラフト後、3人戦を2択立てて、1人ずつ勝ち抜け。残り4人から更に2人を絞り込み、最終的に4人で決勝卓をつくり、最終的な優勝者を決定する」という方向性で進めることに。その結果……。

 

 


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