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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Skyknight Legionnaire 空騎士の軍団兵 (1)(R)(W) (ラヴニカより再録)

クリーチャー・人間、騎士

2/2 飛行 速攻

 

 どうも、7年前はお世話になりました。ボロスの「速い、痛い」を代表するコモンの1枚が堂々の現役復帰。当時は本当にこれが輝くのがボロスデッキだった。試しにwikiを観に行ってみても、若干ひくくらいの絶賛ぶりである。まぁ、そういう世界だったんですよ。今後のラヴニカでどの程度輝けるかはまだ分からないが、シンプルな味付けのカードだけに、大きく評価を落とすということもないだろう。速攻持ちですぐ攻撃出来る特性は、ボロスの持ちネタである大隊能力とも噛み合っているし、今後ともお世話になるカードなのではなかろうか。完全に余談だが、私は長年このカードのイラストを間違って認識していた。真ん中上部にあるのが剣を持った手だっていうのはすぐに分かるじゃない。でも、何故かそれ以外の部分で左を向いたエイヴンみたいな存在だと思ってた(右手は右手だと思っていた)。なかなか言葉で説明出来ない勘違いなんだけど……わかんねぇだろうなぁ。ちなみに、イラスト勘違いネタは他にも結構あるが、最近一番衝撃的だったのが「エーテリウムの彫刻家(ALA)」である。フツーでっかい金属マスクがクリーチャーだと思うじゃん、思うじゃん! 彫刻家ちっちゃ!

 

 

 

Soul Ransom 魂の代償 (2)(U)(B) R

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

あなたはエンチャントされたクリーチャーのコントロールを得る。

手札を2枚捨てる:〜のコントローラーはこれを生け贄に捧げ、その後カードを2枚引く。この能力は、いずれかの対戦相手のみが起動出来る。

 

 青の名物コントロール奪取オーラに、黒が横やりを入れてきたらよく分からん効果になった。普通に使えば1マナ軽い「精神の制御(M11)」。この手のカードが4マナっていうのは割と破格なので、それだけならかなり強いカード。ただ、黒の介入は「安かろう、悪い……かどうかは微妙だろう」というくらいに変質させており、相手は手札を2枚捨てることでこのカードを無かったことにできる。しかし、その場合にはこちらにドローが2枚もたらされる。こちらはオーラ1枚をロストするので、トータルでアドバンテージは3枚分。なるほど、どちらに転んでもコストパフォーマンスは良好である。相手としても3枚分のアドバンテージはみすみす与えたくはないだろうし、悩ましいところである。もちろん、あくまで相手に選択権があるというのは常にネックであり、これ1枚で相手の猛攻をギリギリ抑えよう、とか思っていても、残りライフが数点の時点ならば相手は容赦無く手札を切ってくるだろう。あくまで、悩ませるレベルで選択肢を揺さぶれないと役に立たないのは気をつける部分。リミテッドならどちらの効果でも充分すぎるので問題無く強いレア。相手が手札を捨てたのに合わせてクリーチャーをサクってやったりすると気分爽快。

 

 

 

Spark Trooper 火花の強兵 (1)(R)(R)(W)

クリーチャー・エレメンタル、兵士

6/1 トランプル 絆魂 速攻

終了ステップの開始時に、〜を生け贄に捧げる。

 

 絆魂を付けて(R)(1)(W)に取り替えた「ボール・ライトニング(M10)」。流石にパワー6の絆魂は付加価値がでかいため、1マナ重たくなったのは許容出来る変更といえるだろう。これまで作られたボーライの亜種といえば「スキジック(INV)」や「雷叫び(EVE)」など、大体4マナ以上になっていたので、このコストだって納得だ。相手に先制攻撃がいる、などのボーライショボンな状態以外ならば、諸々含みで12点のライフ差をたたき出すのだから、4マナソーサリーとしても信じられないスペック。問題となるのは、1マナ重たくなったことで得られたアドバンテージというのが、プラス方向のライフゲインであるという点。「相手を削るだけだが3マナで出せるボーライ」と、「1マナ重たくなったがライフが増えるようになったコイツ」で、どちらがビートデッキに相応しいかと聞かれるとなかなか難しいところだろう。とはいえ、あくまでそれは過去のカードと比べての話であって、現在はライバルとなるボーライはおらず、ダメージ効率でタメを張るカードなんてそういないはず。「地獄乗り」とか「狩り達」とか……あれ、意外といる。赤の4マナ域、優秀だな。こいつだけのオリジナリティを味わいたいなら、殴った後に「捕食」とかで美味しく頂くというのはどうだろう。1マナでほぼ確実にクリーチャーが1体除去れる上に更に6ライフゲイン。お勧め。

 

 

 

Sunhome Guildmage サンホームのギルド魔道士 (R)(W) U

クリーチャー・人間、ウィザード

2/2

(1)(R)(W):あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

(2)(R)(W):1/1で速攻を持つ赤白の兵士・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 

 ボロスギルドメイジ。旧作はシミック・オルゾフと並んで起動コストが2マナ2マナの最軽量であり、速攻ギルドの面目躍如の渋い活躍を見せた。今回は、時代が変わって「速い」だけでなく「集団で殴る」という属性も加わったため、いくらか重くはなったが、よりギルド色を前面に押し出した魅力的な能力になっている。1つ目は3マナで全軍補強を行う。修正値は+1とさほど大きくはないが、やはり全員につくというだけで大したもの。別に自分が殴りに行く必要も無いので、適当なトークンあたりに突っ込ませて起動しているだけで、相手は無尽蔵の「馬力充電」に怯えることになる。6マナ以上たまった後半戦でブン回せるのは強みだろう。もし仲間がいない場合でも、4マナで手軽にトークン生成出来てしまうので自己完結させることも出来る。過去には「ラクドスのギルド魔道士(DIS)」も同様に速攻トークンを生み出し、あちらはターンエンドに死んでしまう粗悪品だったにも関わらず、ギルドの性格と噛み合っていたので出番があった。こちらは放っておけば増えていくのだから、そりゃぁ強いに決まっている。こうしてみると、実は「セレズニアのギルド魔道士(RAV)」とまるかぶりしてるのだが、ネタ切れとか言っちゃ駄目。強いんだから文句なし。

 

 

 

Treasury Thrull 宝庫のスラル (4)(W)(B) R

クリーチャー・スラル

4/4 強請

〜が攻撃するたび、あなたの墓地にある、対象のアーティファクト・カードかクリーチャー・カードかエンチャント・カード1枚を手札に戻す。

 

 強請能力のお目見えとなったカード。6マナと重たい上に4/4はそこまで誇れるステータスではないが、まぁ、白黒ならこれくらいでもそこそこのニーズ。その上、今は無き「タイタン」シリーズのように殴るだけでアドバンテージに繋がるのだから、そりゃぁ強いことは間違いない。そして、これが回れば手札は増えることになり、手札から回収したカードをガンガン打ち込めれば強請能力によってライフ差も開いていく。6マナで設置ってのはちょっと遅すぎる感があるが、逆に考えればこれを置いた時点で余剰のマナは軽く捻出出来るはずだ。1引きしたいかと言われると悩んでしまうが、使えばきちんと応えてくれるレベルの良い奴である。まぁ、置物として使いたいと思うと殴りに行きにくい、っていう面倒なジレンマはあるんだけどさ。

 

 

 

Truefire Paladin 真火の聖騎士 (W)(R) U

クリーチャー・人間、騎士

2/2 警戒

(R)(W):〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。

(R)(W):〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。

 

 毎度お馴染み、2マナ騎士枠。今回はデフォルトで付けられた能力が珍しく先制攻撃ではなく警戒になっている。熊に警戒がついてもなぁ、とは思うが、堅固な能力も持っているので、序盤にやることが無くてマナが余るようならそれなりの仕事だろうか。一応パワー増強と先制攻撃を選べるので、マナが本当に無駄に余っていればどんなクリーチャーでも殴り勝つことは出来るだろう。先制がつくだけで充分強いってことは「ムーアランドの審問官」なんてお手軽コモンでもある程度証明しているのだし、このカードもレアリティが上がった審問官として、リミテッドならそこそこ。現環境を支配しているようなタフネス4の壁で止まらないのはなかなか偉い。ただ、これがじゃぁ2/4に一方的に勝てるかというと残念ながらそう上手くはいかず、4/2先制になるための(R)(W)(R)(W)を捻出するのは結構大変。熊を守る仕事ってのはそこまで手間をかけるもんでもないだろうし、適宜ダメージを稼げたら見切る判断も大事であろう。大事に使いたいなら、警戒持ちを活かす一番の方法は、「飛行術の探求」みたいなオーラでハナからステータスをあげてしまうこと。今回も色々あるんですよね。飛行と絆魂がついたり、+3とブロック制限がついたり、+3と速攻がついたり……速攻?

 

 

 

Unexpected Results 予想外の結果 (2)(G)(U) R

ソーサリー

あなたのライブラリを切り直し、その後一番上のカードを公開する。それが土地でないカードだった場合、あなたはそのマナ・コストを支払わずに唱えても良い。それが土地・カードだった場合、あなたはそれを戦場に出し、〜をそのオーナーの手札に戻しても良い。

 

 「精神の願望(SCG)」の効果を、諸悪の根源ストームを取り除いてあっさりさせた感じのカード。どうあがいてもスペルが唱えられるのは一回こっきりだし、相変わらずの当たりくじっぷりなので残念ながらコンボパーツとして使うのは難しいかもしれないが、その分ハズレくじをアドバンテージに変換するおまけが付けられている。土地がめくれると普通はがっかりなのだが、このカードなら土地はノーカン、アンタップ状態でセットした上で再チャレンジの権利が得られる。いっそ土地がめくれた方が嬉しいまである。実際には博打カードなのであまり考えて使うカードではないのかもしれないが、これを4積みして当たることを期待して「原初のうねり」や「全知」をぶち込んだ素敵デッキが出来るとか出来ないとか。ボチボチそういうカードも並んできた気がするので、馬鹿が馬鹿じゃなくなるタイミングも近いのかもしれない。リミテッドなら、おみくじ感覚でどうぞ。4マナ以上のカードってそんなにたくさん入らないから、当たりの確率はすこぶる低いけどな。

 

 

 

Urban Evolution 都の進化 (3)(G)(U) U

ソーサリー

カードを3枚引く。あなたはこのターン土地を1枚追加でプレイしても良い。

 

 探検(WWK)」にドローが2枚ついたら3マナ重い多色呪文になった。つまり「予言」+「探検」でマナコスト的にはぴったり。まぁ、普通の世界では単純に足し算しただけの呪文ってあんまり強くないんだけども。このカードの場合、3枚引けるソーサリーが5マナと言われれば別に納得出来る部類なので、リミテッドでは重宝しそうな補充手段。これに土地がのばせるおまけがつき、流石に3枚も引けば土地が1枚くらい手札にくるだろうから、効果としても噛み合っている。全体的に見れば無駄が無くて良いカードである。ただ、「5マナ目を出した時点でまだマナがのばしたいのか」とか、「イゼットだったらインスタントでもっと引けたのに」とか言われるとちょっと劣勢。まぁ、6マナ7マナの高みを目指す兄貴はたくさんいるので、ゆっくり成長を楽しみたいシミック派のあなたに。

 

 

 

Vizkopa Confessor ヴィズコーパの聴罪司祭 (3)(W)(B) U

クリーチャー・人間、クレリック

1/3 強請

〜が戦場に出たとき、あなたは好きな点数のライフを支払う。対象の対戦相手1人は、支払われたライフに等しい枚数の手札を公開する。あなたはその内1枚を選んで追放する。

 

 色々と面倒なテイストを孕んだクリーチャー。まず1つ恥ずかしい告白から始めると、このカード名には「confessor(ODY)」という過去のクリーチャーに採用された英単語が含まれている。このカードの日本語訳は上記の通りであるが、これを見た瞬間に「聴罪司祭てなんやねん」と思ってしまった。字面を見れば意味は分かるが「聴罪」っていう言葉を初めて知ったのである。でも、過去に「Confessor/聴罪司祭」は存在していた。なのに私がこの言葉を知らなかったのは何故かといえば、ずっとあのクリーチャーのことを「贖罪(しょくざい)司祭」だと思っていたからである。びっくりだ。12年目の真実だ。シランカッタ。いや、そもそもオデッセイ環境中からずっと「コンフェッサー」としか呼んでなかったから日本語訳とか知りませんし。多分当時書いてたピック表見たら全部「贖罪司祭」って書いてるはずだ。へー、おまえチョウザイだったんだなー。というネタが1つ。で、閑話休題でこのカードの話だが、オルゾフが気合いを入れて実践している「ライフイズマネー」が実によく表れたカードになっている。強請能力を持っているのもそうだが、使うプレイヤーが支払うギャラによって効果が変わってくるのだ。この手の「コストによって見られる枚数が変わってくる」系ハンデスは何枚かあったが、そこにライフを投入するのは初めてのことではなかろうか。最悪1ライフでも払っておけば一応アドバンテージにはなるので、そこまで悪いカードではない。でもまぁ、5マナ払って1/3はいかにも心細い。よほど安定して序盤を支える自信があり、強請ギミックを前面に押し出して使っていくデッキでない限り、5マナ域にこいつを入れるのはちょっと危険かもしれない。チョウザイ。

 

 

 

Vizkopa Guildmage ヴィズコーパのギルド魔道士 (W)(B) U

クリーチャー・人間、ウィザード

2/2

(1)(W)(B):対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで絆魂を得る。

(1)(W)(B):このターン、あなたがライフを得るたび、各対戦相手はそれに等しい値のライフを失う。

 

 ギルドメイジ業界で最後に公開されたのが、なんかやたら「イナイレ」の鬼道に似てる気がするこのオルゾフの人である。先代オルゾフギルドメイジは、2マナ払ってライフを得たり失わせたりするという実に地味な職人だったが、使ってみると案外悪くない、絡め手好きのオルゾフ向けの渋い一品。今回は多少効果が派手になっており、1回の起動でのライフの増減幅が大きくなった。1つ目の能力は「石載りのクロコダイル」が博愛主義になったような能力で、絆魂がつくなら3マナは妥当なコストだろうか。複数回起動しにくいのは辛いが、いざというときに「使えるぞ」と脅せるだけでも意味があるだろう。見えている効果だけに、相手もややこしいライフ計算を迫られて辟易するはずだ。そして注目すべきは何とも偏狭な2つ目の能力である。効果としては「血なまぐさい結合(M10)」と同じであり、デザインからすると「絆魂付きのクリーチャーで殴って起動してネ!」ってなことなんだろう。一応強請能力と併用も出来るが、流石に重すぎる。上手い具合にデフォルトで絆魂がついたクリーチャーで狙うか、ライフゲインスペルはチェックが甘いので安いことを悪用するのが良いだろう。夏以降の環境ならば、「勇士の再会」を併用して5マナで14点のライフアドバンテージを得ることが出来るようになる。まぁ、コストは(1)(G)(W)(W)(B)とかかかるけど。そしてなんと言っても、この能力でやってみたいのは「極上の血」との即死コンボだろう。「極上の血」を置いた状態でこの能力を起動し、ライフゲインするか相手にダメージを与えれば、1点でもゲームが終わる。さぁ、デッキを作ってみよう。意外といけそうな気も。

 

 

 

Whispering Madness 囁く狂気 (2)(U)(B) R

ソーサリー

各プレイヤーは手札を捨て、その後、これによりプレイヤー1人が捨てたカードの枚数のうちもっとも大きいものに等しい枚数のカードを引く。

暗号

 

 暗号能力のお目見えとなったカード。能力自体はまんま「意外な授かり物(USG)」であり、往年の禁止カードが、多色で重くなったとはいってもおまけ付きで帰ってきたのは1つのニュースである。デッキを選ぶのは当然だが、マッチメイク、デッキメイク次第では考えるのも馬鹿らしくなるような大量アドバンテージが転がってくる呪文なのだから、危険な臭いは今の時代も消えてはいないだろう。とはいえ、「意外な授かり物」が瞬殺禁止カードになった背景には更にキチガイじみた「トレイリアのアカデミー」などの悪友たちがひしめき合っていたという事情もあり、実際、この能力を携えて登場した「ジェイスの文書管理人(M12)」は、「何かするかもしれないけど、クリーチャーだから多分駄目じゃね?」という大方の予想を裏切らず、何事もなくその人生に幕を閉じている。このカードの場合にはよりコントロールに寄せ気味な多色になっているし、コストも決して軽いとはいえない。何か発想の大転換が導入されたミラクルコンボとかでも出てこない限りは、そこまで気をつけるものでもないのかもしれない。もちろん、ディミーアな兄貴は「ドローとかどうでもいいからライブラリを掘るんじゃい!」と叫んで素敵な暗号をガンガン相手に送り続ける可能性はありますけどね。

 

 

 

Wojek Halberdiers ウォジェクの矛槍兵 (R)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

3/2 

大隊 - 〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。

 

 多色ではあるが2マナ3/2と文句のないステータスを持つボロスのキークリーチャー。何しろ「番狼(RAV)」なんかと違ってこいつはコモンなのである。コモンでこのステータスが出てきちゃうあたり、ボロスもなかなか本気だ。まぁ「セロドンの一年仔(ARB)」のことを思えばこれくらいでも充分現実的なのだろう。そして、更にもう1つのおまけがついており、大隊パンチすれば名前の「矛槍兵(ODY)」が示す通りに先制攻撃に。先輩クリーチャーの上位互換としてぶいぶい言わせられる。これ、ホント強いな。1ターン目「ボロスの精鋭」、2ターン目こいつ、3ターン目「空騎士の軍団兵」で、3ターン目に殴ってくるのは3/3、3/2先制、2/2飛行。コモンだけでこの大隊。ボロスヤバい。

 

 

 

Zameck Guildmage ザーメクのギルド魔道士 (G)(U) U

クリーチャー・エルフ、ウィザード

2/2

(G)(U):このターン、あなたのコントロールする各クリーチャーは追加の+1/+1カウンターを乗せた状態で戦場に出る。

(G)(U)、あなたのコントロールするクリーチャー1体から+1/+1カウンターを1つ取り除く:カードを1枚引く。

 

 シミックギルドメイジ。前作の10体揃ったギルドメイジシリーズでは最弱という汚名を着せられていたのが「シミックのギルド魔道士(DIS)」であった。何しろ単体では一切仕事をしない上に、与えられた仕事も地味の極みだったため、「単なるマナ拘束の緩い熊」として用いられるという場面も多かった。そんな先輩の記憶を引き継ぎ、新たなギルドメイジも起動コストは最軽量。どんなもんかと思ったら、なるほどこいつはなかなかだ。上の能力は、シミックの過去の本拠地ランドである「進化の中心、ノヴィジェン(DIS)」をそのまま持ってきた形。レア土地が持っていた能力なのだから馬鹿に出来ない効果で、マナに余裕があれば全てのカードがワンサイズアップして登場出来る。場に出る時に既にでかいので、シミックお家芸の進化とも一応相性が良いのは見るべきポイント。クリーチャーのキャストに追加でコストがかかると考えると実用性は薄いが、一度起動してしまえばどれだけ大量にクリーチャーが出ても全てにカウンターが乗るので、「未練ある魂」などのトークン量産スペルとの相性が良い。リミテッドならば今回白に収録された「殺人の捜査」とのコンボがためしてみたいところ(まぁ、隣り合わない3色になっちゃうけど)。そして、上手いことカウンターが乗せられれば下の能力の出番。カウンター1つが1ドローというのは実はかなり高性能。適当な進化クリーチャーを置いておけばクリーチャーキャストが全て1ドローのトリガーとなるし、死にそうなクリーチャーを利用すれば無駄も出ない。何より2マナと軽いので選択肢が多いのがありがたい。夏以降には解鎖クリーチャーや活用、「冒涜の悪魔」なんかと組んでガンガンドローする姿も見られるかもしれない。やったね「屍体屋の脅威」ちゃん、出番が増えるよ!

 

 

 

Zhur-Taa Swine ザル=ターの豚 (3)(R)(G) C

クリーチャー・猪

5/4

湧血 - (1)(G)(R) {+5/+4}

 

 でけぇ豚。すげぇ豚。5マナ5/4は現在渋く活躍中の「ゴルガリの長脚」と同じステータス。つまりこのステータスだけでも充分デッキインされる可能性がある家畜なのに、これに付けられた湧血能力がなんかヤバい。だって3マナで+5ですぜ。なんだそれ、って話だ。赤の純正火力でも3マナインスタントなら4点が限界。それをクリーチャーのおまけ能力で5点上乗せ出来そう、ってんだからエラいこと。しかもこれ、コモンやん。こいつさえ集めておけば、「巨大化」枠は厚くサポート出来る上にファッティも補充出来る。軽めの湧血クリーチャーと違って、ファッティの場合はマナカーブの圧迫を気にせずにデッキイン出来るうまみがあるので機能的にも大きくプラス。この豚に殺される人間がこの冬激増することは避けられないだろう。次の環境の注意ポイントの1つとして、「火力や修正で除去する場合は、相手のアタック前」が定式化するだろうな。


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Gruul Charm グルールの魔除け (R)(G) U

インスタント

次のうちから1つを選ぶ。「このターン、飛行を持たないクリーチャーはブロック出来ない」「あなたがオーナーである全てのパーマネントのコントロールを得る」「〜は飛行を持つ各クリーチャーに3点のダメージを与える」

 

 何とも不思議な色合いになってしまった奇妙なチャーム。一目で「お、強い」と分かるのは一番下のモードだけである。この「針の嵐(9ED)」の亜種モードは、コストパフォーマンスが非常に高く、リミテッドレベルならばかなりの数の飛行クリーチャーをなぎ払える。現在リミテッドで有効なアーキタイプの1つであるアゾリウスの飛行ビートみたいなデッキが出てきたら、これ1枚で信じられないようなアドバンテージも夢じゃないだろう。他のモードについてはやや地味な印象だが、リミテッドで使えるのは上のモードだろうか。1つ目のモードは「尻込み(USG)」なので確かに2マナのインスタント。グルールはとにかく攻め一辺倒のデッキになるはずなので、中押しのタイミングでこいつを使えばうかうかしていたオルゾフなんかをなぎ払うことが出来るだろう。これに加えて湧血が決まれば気分爽快だ。タイミングが非常に限られている上にインスタントである意味があまり無いのが残念ではあるか。で、悩ましいのが真ん中の能力ということになる。「刻印(USG)」は確かに赤の能力だし、過去に「子守り大トカゲ(CSP)」なんてカードもあったので緑の能力にもなっているのだが、わざわざチャームに入れるほどの能力なのかどうか……。現在、もっとも頻出するパーマネント強奪の事例は「士気溢れる徴募兵」によるものだと思われるが、わざわざその対策に入れるってのは考えにくい。相手の墓地からカードを釣るリアニカードもあるが、どれもこれも大してメジャーではないだろうし、このカードが活躍するタイミングがあるようには見えない。一体何を考えてこの効果が導入されたのか、謎である。まさか、一気に大量のコントロールを奪うカードが世の中にあるということなのか……ん? 悪鬼の? 血脈? ? ? まさか!! ……分かった「妖術による金」だ。

 

 

 

Gruul Ragebeast グルールの憤怒獣 (5)(R)(G) R

クリーチャー・ビースト

6/6

〜か他のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、そのクリーチャーは対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体と格闘を行う。

 

 どこの球団でも1人ぐらいは置いておく、ベンチの乱闘要員。何かというと真っ先に飛び出してきて、理由も特に無いけど殴り合いを加速させる。こいつの場合は7マナというヘヴィコストの時点でなかなかバッターボックスに立つ気はなさそうだが、とりあえず出た時点で1打点稼げるので、リミテッドレベルならば合格。っつうか、ほぼ1体除去が確定してるんだから白の始原体よりも優秀な気がする。ただ、問題はそこからだ。後続で出てきた自軍クリーチャーは全部こいつの指導の下で乱闘義務が発生する。勝ってるうちはいいのだが、相手が残した最後の1体が「世界棘のワーム」とかだと、こっちが出したクリーチャーがもれなく死んでいく。一緒にひ弱な進化クリーチャーとか入れてると、選択の余地がないのでボロボロになったりもする。まぁ、グルールの人たちなら当然大丈夫ですよね。先んじて「ベラドンナの行商人」とか置いとくと、たとえステータスで負けてたとしても延々ベラドンナ砲が飛び続けたり。楽しそうではあるな。

 

 

 

High Priest of Penance 贖罪の高僧 (W)(B) R

クリーチャー・人間、クレリック

1/1

〜にダメージが与えられるたび、あなたは対象の土地でないパーマネント1つを破壊しても良い。

 

 このおじいちゃん、こんな能力やったんか……大人しそうな外見の割りに案外エグい。白と黒がコンビを組めば「名誉回復(APC)」の色ってことでほぼ全てのパーマネントに手を出すことが出来る。いや、実は白だけでも余裕でいけるんだけど、完全に破壊する仕事のためには黒が必要だ。フレーバーとしては、この偉いおっちゃんを殺してしまうと天罰が下るとか、そういう使用なんだろう。クリーチャーとして見ればどんな巨大な相手にも相打ち以上に持ち込むことが出来るのでブロッカーとしては当然最強だし、出すだけ出しておいて自分から突然「捕食」で殴り合いに持ち込むなんて因縁の付け方もあり。こいつをずらっと並べて全体火力を打ち込むなんてのも愉快だ。まぁ、単に「名誉回復」が軽くなった分だけ余計な制限が多くなったカード、と考えればはやいのだが、クリーチャーなので一応殴ることは出来るし、墓地から釣ったりするギミックもなくはない。うまく使いこなせば結構なデストロイヤーになってくれそうだ。個人的には、これを2〜3体並べて「建築家の祝福」なんかでタフネスをあげ、自分の「イゼットの静電術師」でガンガン撃ちまくるっていうデッキを組みたい。ジジイがビリビリしてるだけで相手のパーマネントがどんどん壊れていくという謎展開が楽しそう。まぁ、この時点で4色だけども。

 

 

 

Hydroform 水形 (G)(U) C

インスタント

対象の土地1つは、ターン終了時まで3/3で飛行を持つ、エレメンタル・クリーチャーとなる。それは引き続き土地でもある。

 

 読みは「すいぎょう」らしいです。2マナ瞬速で登場する3/3フライヤーである。1ターンしか使えないのでアドバンテージロスだし、他のギミックとのシナジーも特に思いつかない。本当に、「突然3/3が出てきた」ことだけに意味を見いだすスペル。基本的な使い方は、相手の不用意なアタックを潰す除去としての用法、そして残り少なくなった相手のライフへのゴリ押し。どちらもそれなりのニーズで、それなりの確実性、それなりの限定的状況。使われると案外嫌なのは間違いないのだが、どの程度の枚数を投入し、どのくらい使うのかは難しいところ。フライヤーを返り討ちに出来るなら充分ペイするところだが……

 

 

 

Kingpin’s Pet 重要人物のペット (1)(W)(B) C

クリーチャー・スラル

2/2 飛行 強請

 

 こんな趣味の悪いペットを連れている重要人物は嫌だが、オルゾフならば仕方ない。3マナ2/2フライヤーという花形ステータスに、いつでもどこでも便利な強請能力付き。旧オルゾフの大先輩である「盲目の狩人(GPT)」には勝てないかもしれないが、立派に仕事をしてみせまっせ。ちなみに、誤訳や製版ミスで叩かれてばかりの翻訳チームだが、こういう言葉遊びのフレーバーでは割と神経を使って訳を作っている。英語の原文は「Debt and death sound so similar」で「Debt(負債)とdeath(死)は音が似てるから」という意味。そのままだと日本語訳は無理なので、強引に似たような雰囲気で訳を作っているのである。まぁ、この訳だと、日本語版スラルの方が優しい存在に見えるわけだが。

 

 

 

Lazav, Dimir Mastermind ディミーアの黒幕ラザーヴ (U)(U)(B)(B) M

伝説のクリーチャー・多相の戦士

3/3 呪禁

いずれかの対戦相手の墓地に、他の領域からクリーチャー・カードが置かれるたび、あなたは、〜が、名前以外そのカードのコピーとなることを選んでも良い。加えてこれは伝説であり、呪禁とこの能力を持つ。

 

 ディミーアのギルドマスター、ラザーヴさんである。シェイプシフターがトップを張るという前代未聞の事態になっているあたりが流石のディミーアだが、少なくとも前マスターのザデックさんみたいに不祥事起こしてギルド解体にまで転がり落ちなければ悪い首領じゃないだろう。で、Magic世界的にはシェイプシフターってすこぶる地味。何しろ他のカードのコピーになるクローン能力しかないわけで、その焼き直しであるこいつも地味っちゃぁ地味に見える。墓地にいったカードをコピーするクローンは、もっとも近いのが「墓地のプーカ(SHM)」、同じラヴニカ次元だと墓地を潰して成り代わる「ディミーアのドッペルンゲンガー(RAV)」がいたし、どちらも3マナと大して重くない。このカードは素の状態で3/3としっかりしているが、一見するとそこまで重用される能力には見えない。しかし、細かいところに危険なネタが仕込まれている。まず、デフォで呪禁。なんのコピーになっても呪禁。呪禁つきの「グリセルブランド」や呪禁つきの「古鱗のワーム」とかかなり愉快。更に、変身トリガーが絶妙にディミーアしているのが最大のポイントで、クリーチャーカードは別に場から落とす必要が無く、ライブラリから直接落としても反応するのだ。これにより、ディミーア的な石臼カードがガリガリ削りつつ、都合の良いところでコロコロと姿を変える、いかにもギルドマスターらしい野放図さが楽しめる。適当に変身しても呪禁つきなので安心感は抜群だし、相手次第ではコストなしでどんな化け物にでもなれるのだから困ったもの。普通のクローンはメタがはまらないと中途半端なパーツにしかならないが、こいつは素の状態でも3/3呪禁で最低限の仕事が出来てしまう。色々と楽しめそうではないか。こいつを使えば、いよいよ念願だった「殴ってくるトラフト先生をブロックするトラフト先生(もどき)」が実現出来る可能性が。

 

 

 

Martial Glory 軍部の栄光 (R)(W) C

インスタント

対象のクリーチャー1体はターン終了時まで+3/+0の修正を受ける。

対象のクリーチャー1体はターン終了時まで+0/+3の修正を受ける。

 

 旧セレズニアが産みだした「力の種(RAV)」をボロス風に翻案したらこんな風になりました、という呪文。例のちょっと独特の書式であるが、日本語版は相変わらず誤解を生みそうで怖い表記になっている。旧ラヴニカの時と同じ書式だったら簡単なんだけどねぇ。こういうときは英語を読んだ方が圧倒的に分かりやすいな。というわけで、モードとしてはバラバラに使ってパワーとタフネスを別々にあげるパターンと、単にちょっと重たい「巨大化」として使うパターンがある。「力の種」に比べると選択肢が少ないのでやや使いにくいが、大隊で殴ることが多いボロスならばこの別々モードが活かせる状況も少なくはないだろう。何はなくとも「巨大化」は強いんだから、文句を言う部分は特に無い。

 

 

 

Master Biomancer 練達の生術師 (2)(G)(U) M

クリーチャー・エルフ、ウィザード

2/4

あなたがコントロールする各クリーチャーは、〜のパワーに等しい値の追加の+1/+1カウンターを乗せ、他のタイプに加えてミュータントでもある状態で戦場に出る。

 

 神話に鎮座するマッドサイエンティスト。そのメスは誰に対しても分け隔て無く振るわれ、とにかく出てくる後続には全て改造手術を施して+2修正を施してしまう。ゆーたら生きた「集団的祝福」みたいなもんなんだから、そりゃ神話である。先出ししないと意味が無いので「祝福」なんかよりは使いにくいだろうが、その分こいつは4マナ2/4と一応クリーチャーとしても優秀だし、自分のパワーを増強することで更なる増収も見込める。シミック名物であるカウンター絡みのギミックでも祭り状態が演出出来るようになり、カウンターを集めてウーズを作る「軟泥の変転」で大ウーズランドを作ったり、自由にカウンターを移動出来る「シミックの変転魔道士」でこいつに還元して拡大再生産を見込んだり、「ザーメクのギルド魔道士」で大量ドローうはうはしたり、エラい騒ぎである。リミテッドなら当然エンドカード。構築でも「超シミック」みたいなデッキがあればキーパーツとなる可能性は無くもないが、流石に+1/+1カウンターを転がして稼ぐ商売は気長すぎるな。

 

 

 

Merciless Eviction 無慈悲な追い立て (4)(W)(B) R

ソーサリー

次のうちから1つを選ぶ。「全てアーティファクトを追放する」「全てのクリーチャーを追放する」「全てのエンチャントを追放する」「全てのプレインズウォーカーを追放する」

 

 全体除去カラー2つがタッグを組むことで実現した、とにかく選び放題な全体除去。何せ「粉砕の嵐」と「神の怒り」と「清浄(CHK)」と、あとなんかプレインズウォーカー虐殺の4モードである。まぁ、ぶっちゃけ数が並ぶパーマネントといえばクリーチャーなのでほとんどの場合にはラスゴになるわけだが、モードがあるというのは良いものだ。プレインズウォーカーを2体並べてご満悦な相手をいじめるのにはもってこいのカードだろう。過去にもこうした「全体除去のモード選択」というと「カタストロフィ(USG)」や「質素な命令(LRW)」なんかがあったが、リミテッドでの強さは自明。クリーチャーで押している状態ですら使える可能性があるのだから、ホントにまぁ、強いのは間違いない。ただ、結局ほとんどの場合に「2マナ重たいジャッジ」となってしまうことは気にかかる。現在のラスゴ枠はモードもなにもあったもんじゃない「次元の浄化」に、奇跡的勝負をかける「終末」、そして鉄壁の「至高の評決」と選択肢は多く、6マナの新入りが入る隙間は正直あまり無い。プレインズウォーカーに触れる部分を売りにして切り込みたいところだが、このカラーリングでこのコスト、果たして受け入れる土壌はあるのだろうか。

 

 

 

Mind Grind 精神削り (X)(U)(B) R

ソーサリー

各対戦相手は、土地カードがX枚公開されるまで自分のライブラリを上から公開し、その後、公開されたカードを全て墓地に置く。Xは0にはできない。

 

 ようやく登場した、捻らず真正面からライブラリに挑むディミーア呪文。その仕様はディミーア特産の「Grind」だが、X回チャレンジ出来るとなれば流石に期待値は大きくなってくる。土地の枚数はおよそデッキの6/15くらいだとするなら、このスペルはXの15/6倍の枚数が削れることになる。X=6なら15枚ってことだ。そこまで削れればフラッシュバック「高まる混乱」を上回る効率である。この手のスペルではトップレベルのパフォーマンスだろう。これを引いちゃった私が何も考えずにディミーアに突っ走る未来が見えるような、見えるような。ただまぁ、世間的にはライブラリアウトはそこまで太い勝ち筋でもないし、別に一撃の火力を求められるスタイルでもないですし。1ターン目に出した「写本裁断機」がちまちま削った方がトータルでは稼ぎやすかったりもする。まぁ、浪漫ですわ。個人的には「曲がりくねりのロシーン(SHM)」に声かけたくなるレベル。

 

 

 

Mortus Strider 薨の徘徊者 (1)(U)(B) C

クリーチャー・スケルトン

1/1

〜が死亡したとき、それをそのオーナーの手札に戻す。

 

 また人がものを知らないことをあざ笑うような日本語名を付けやがって。「薨」なんて、まず読み方からして分からなかったし、意味も当然知らない。調べて見たら、「薨(こう)」とは「人が死ぬこと、特に皇族などの死」ということである。つまりこのクリーチャーは…………どういうことだってばよ? これが「棺桶」みたいな名詞として解釈出来るなら「徘徊者」は分かるのだが、「薨の徘徊者」ってどういうこと? 「死の徘徊者」ってことか? なんかよく分からんのだが、英語を調べてもよく分からなかった。「mortuary」だと「遺体安置所、霊安室」っていう意味になり、そのものずばり「霊安室(STH)」っていうカードもあるんだけどね。まぁ、とにかくそんな感じのカードなんだろう。能力を見たら雰囲気は分かる。とにかく、死んでも死んでも死なない、一人だけ「永劫の輪廻(TSB)」状態。「闇の帰還者」のようにトップに戻るわけでもないので、こいつの死をリソースに変える「目玉の壺」みたいなカードがあれば一応存在意義は分かるが、単体だとやたら重たい1/1バニラがグルグルするだけである。何かコンボでお呼びがかかる時以外にはあんまり使い道がなさそうだ。「魔の魅惑(TMP)」さえあれば延々クリーチャーをサクり続けることが出来るようになるし、そっち系のコンボだとパーツが少なくてすむのかな?

 

 

 

Mystic Genesis 神秘的発生 (2)(G)(U)(U) R

インスタント

対象の呪文1つを打ち消す。X/Xで緑の、ウーズ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。Xは、その呪文の点数で見たマナコストである。

 

 「吸収するウェルク(TSP)」が1マナ軽くなった代わりに、なんか色々弱くなった姿。多色化されたのにそりゃないぜブラザー。青に何か適当なマナを足したカウンター部門は、「蝕み(INV)」「吸収(INV)」コンビがヒットして以来、多色セットでは毎回頭を悩ませる部分であり、残念ながらヒット作は同じインベイジョンブロックの「神秘の蛇(APC)」以来打ち止めとなっている。今期ラヴニカでも、アゾリウスがアンコモン(「閉廷宣言」)に逃げ、イゼットは「対抗転変」という体たらくだったため、ヒット作はなかなか繋がらない。そこで、過去に「神秘の蛇」や努力賞の「虚空粘(DIS)」を輩出したシミックが頑張ったのがこちら。確かに相手次第では大きなアドバンテージが得られるのでそれなりに強いのだが、やっぱり「吸収するウェルク」の味を知ってしまっている身としてはちょっとショボン。リミテッドなら決め技クラスのカードなので1引きでもいいクラスだが、構築だと流石に出番はなさそうだ。これがうまみを増すのは、各種居住カードと同席することになる夏以降のリミテッドだろう。これで相手の「スライム形成」とかカウンターして居住を始めるとダイヤモンドユカイ。

 

 

 

Nimbus Swimmer 雨雲を泳ぐもの (X)(G)(U) U

クリーチャー・リバイアサン

0/0 飛行

〜は+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。

 

 キヅタの精霊(ODY)」が空を飛んだバージョン。わずか1マナの追加で空を飛べるようになったのは流石シミックといったところ。5マナで3/3フライヤー、6マナ4/4フライヤーと、自由自在にサイズを選べるのでリミテッドの決戦兵器として重宝する。これが「スライム形成」のようにトークンで出てこないあたりはセレズニアへの配慮なのだろうか。一応、どの領域にいてもクリーチャーには違いないので、「心無き召喚」でコストが安くなったり、「ドムリ・ラーデ」で当たり扱いになったりするメリットがある。あと墓地から釣りやすい。釣ると死ぬけど。モミールベーシックにおける2マナのハズレ枠が1枚増えましたね。「誘うワーム(ONS)」ほどじゃないけど。

 

 

 

Obzedat, Ghost Council 幽霊議員オブゼダート (1)(W)(W)(B)(B) M

伝説のクリーチャー・スピリット、アドバイザー

5/5

〜が戦場に出たとき、対象の対戦相手は2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。

あなたの終了ステップの開始時に、あなたは〜を追放しても良い。そうしたなら、あなたの次のアップキープの開始時に、〜をそのオーナーのコントロール下で戦場に戻す。それは速攻を得る。

 

 オルゾフのギルドマスターは、物語の中では基本的に前作「オルゾヴァの幽霊議員(GPT)」と変わりない。前作は議会の会議場であるオルゾヴァの名前を冠していたが、今回は集団としての組織名オブゼダートを名乗っているだけ。元々集団であるので、特定個人が成り代わったというわけではないのだ。当然、その能力も似たようなもので、前作よりも1マナ重くなった代わりにドレインの量が1点増え、ステータスもワンサイズアップ。決め技としての重量感は確実に増している。変更されているのはドレインのキーとなる出し入れの方法で、前作は他人の命と引き替えにスルスルと除去をかいくぐってきたが、今回はドレインが自動で出来るように特化され、毎回相手のターン中に消え失せることが出来るようになった。トータルで見ると、速度は断然こちらの方が速いわけだが、安定感で言ったら前作にはやや劣るだろうか。1マナ重たくなったことで防御網を敷くタイミングが遅くなるし、何よりもインスタント除去への耐性が無くなり、レジェンドの割にあっさり死ぬようになってしまったのは残念。ソーサリー除去では死なないが、その場合には相手クリーチャーへのブロック任務が果たせないので痛し痒しである。字面だけを見れば前作と同じように見えるが、こちらのカードは自分でアタックすることも含めて、積極的に相手のライフを削りに行くいくらかアグロなデッキで使うことになるだろう。なにげに同じ色の「修復の天使」との相性が良いのが気にくわないポイント。まぁ、出したターンに除去られなければ4点ドレインが確定なんだから、やっぱりおかしいのは間違いないのか。


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Alms Beast 慈善獣 (2)(W)(B) R

クリーチャー・ビースト

6/6

〜をブロックするか、〜にブロックされたクリーチャーは絆魂を得る。

 

 コストあたりのステータスが異様に高いが、その分相手にメリットを与えるタイプのクリーチャー。過去には似たようなカードで「グロラブ(EXO)」なんてのがいたし、相手に能力を与える先輩には「毒吐きナメクジ(TSB)」なんてのがいた。そうしたややこしいカードの豪華版がこれ。4マナ6/6は確かにおかしな性能だが、こいつが絡む戦闘では相手が幾ばくかのライフを稼いでしまうために相手の減りは悪い。ワンパンチ通された後で合体ブロックが行われてコレが死んだ場合、結局6点以上は喰らうのでライフ的にはトントンというレベル。もしこいつがブロックした後に相手が湧血で+5とかしたらエラい騒ぎになったりする。そう考えると大したことが無いようにも見えるが、やはりこのカラーリングでこのサイズは純粋に脅威。オルゾフカラーの理念を全うするならば、別に相手が数点のライフを得ることはさしたる問題ではなく、いかに自分が安定した防御網を敷いて生き残れるかが勝負の鍵。相手が生き延びてくれることは大したデメリットにはなっていない。こいつ自身が戦闘に絡まなければデメリットは一切無いので「平和な心」系で除去されても何の問題も無いわけだし、やはり戦力としては大きなカードだろう。まぁ、レアとして見ると恐ろしく地味ではあるが。

 

 

 

Assemble the Legion 軍勢の結集 (3)(R)(W) R

エンチャント

あなたのアップキープの開始時に、〜の上に召集カウンターを1つ置く。その後、〜の上に置かれた召集カウンター1つにつき、1/1で速攻を持つ、白赤の兵士・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 

 1人より2人がいいさ、2人より3人がいい(「太陽戦隊サンバルカン」ED「若さはプラズマ」より)。ということで、放っておくとみるみるうちに軍勢が膨れあがっていくという、多勢を無勢にぶつけにいくエンチャント。流石ボロス汚い。赤も白もウィニーの色なので、この手のトークンを量産するカードは割と得意分野であり、手を組んだカードの傑作では土地がゴブリンに化ける「ゴブリンの塹壕(APC)」や、一気に先制攻撃つきのトークンを産みだす「ホブゴブリンの隆盛(EVE)」なんてのがあった。また、これに一番近い速攻トークンを産むカードならば「ゴブ花」の愛称で親しまれた「ゴブリンの突撃(ALA)」なんてのも。まぁ、「花」と付けられている時点で、この手のカードの最高傑作が「苦花(MOR)」であることがばれてショボンではあるのだが。このカードは設置コストが重いが、その甲斐あってエンドカードとしての機能が高い。置いた直後には何もしないが、3ターンも放っておけばあっという間に致死量のトークンに膨れあがる。攻めるデッキが守るデッキに対する時に一番問題となるのはカードアドバンテージをロスしていくことによる息切れなわけだが、このように1枚で複数枚以上のアドバンテージが狙えるカードは、1枚通してしまえば勝ちに繋がるので、単体でも取り上げる価値があるだろう。ビートどうしの対決ではどうしても初速の遅さがネックになるが、対策されにくいエンチャントということもあり、案外面白いテーマが作れそうである。リミテッドなら当然鬼畜。

 

 

 

Aurelia, the Warleader 戦導者オレリア (2)(R)(R)(W)(W) M

伝説のクリーチャー・天使

3/4 飛行 警戒 速攻

〜が各ターンに初めて攻撃に参加するたび、あなたのコントロールする全てのクリーチャーをアンタップする。このフェイズの後に、追加の戦闘フェイズを得る。

 

 いち早く判明したボロスのギルドリーダー、オレリアさんである。先代リーダーのラジア先生も、重いだけあって登場後は鬼神の強さを見せたわけだが、今回のリーダーはいくらか庶民派。コストがやや軽くなり、能力もどこかで見た感じの親しみやすいものになった。素のステータスで見ると完全に「稲妻の天使(TSB)」。あちらが3色4マナだったことを考えれば、それが2マナ重たくなっただけで「連続突撃(10ED)」を背負っているのだから、当然パフォーマンスは壊れ気味。何の腹芸も無しに見たまんまの強さなので面白味はなかろうが、出たターンにこいつがパンチするだけでもいきなり6点入るので、「雷口のヘルカイト」と同じような怖さがある。また、突撃のトリガーはアタック宣言だけなので、仮にワンパンチめで除去られても、仲間全軍は引き続き突っ込めるというのはかなり強い。いかにも軍勢を率いて果敢に攻めるボロス用のカードといえるし、趣向を変えて賛美と絡めるのも面白いかもしれない。「野生の獣使い」と組み合わせるとフィーバーできるし、「雲隠れ」なんかで出し入れすると何度でも「このターンの最初の攻撃参加」となるので2重3重の突撃も楽しめる。色々といじり甲斐のありそうなカードである。やっぱり「修復の天使」が天使を戻せないっていうのは神がかった設定である。

 

 

 

Aurelia’s Fury オレリアの憤怒 (X)(R)(W) M

インスタント

〜は、望む数の対象のプレイヤーとクリーチャーの組み合わせに、自由に分割してX点のダメージを与える。これによりダメージを与えられた各クリーチャーをタップする。これによりダメージを与えられたプレイヤーは、このターンクリーチャーでない呪文を唱えられない。

 

 オレリアさんが怒ったせいでなんか色々面倒なことになったカード。まず、インスタントのX火力で自由分配が可能。この時点で当然割と強い。フィニッシュホールドにも使えるし、マナはかかるが雑魚を一掃する仕事も請け負える。全力のマナで嫌なクリーチャーを焼き殺し、余った分を本体に回す、なんて仕事も簡単だ。また、ボロスだけに与えられた特権なのか、その火力には白い魔力が込められているのが神話ならではのオリジナリティ。込められた魔法はタップと「沈黙(M11)」だ。X火力はどうしてもコストがかかってしまうが、タップモードのおまけがあるため、このコストで最低でも「X体のクリーチャーをタップする」というお仕事が出来る。青に収録されている「交通渋滞」が涙目なんてレベルじゃないが、レアリティの差はいかんともしがたい。大隊で攻め寄せるボロスが突如ブロッカーを一斉に寝かせてくるのだから、そりゃぁ強いに決まっている。また、相手のアップキープに本体火力としてぶち込んでおくと、不完全ながらも相手の行動を制限することが出来る。突然クリーチャーしか唱えるなと言われたら、デッキ次第ではあるが1ターンまるまる持っていかれたのと同じことになる可能性もあるだろう。そうなると、3マナで使えるお手軽追加ターンみたいな働きになるかもしれない。もちろん、こちらのアタック前に打ち込んでおけば戦闘中も安心だ。X火力はその性質上デッキにあまり枚数を詰め込めるカードではないのだが、このカードの場合、この3マナモードを使うことも検討できるため、4枚入れてもそこまで無駄にはならないのである。なんじゃいなこら。単に強いだけのカードを神話にするわけじゃないって言ってたじゃないですかー! しょうがないな、ボロスに対抗するためには、X呪文を打ち消せる「前線の衛生兵」を入れるしか……って、ボロスじゃないですかー! やだー!

 

 

 

Bane Alley Broker 破滅小径の仲介人 (1)(U)(B) U

クリーチャー・人間、ならず者

0/3

(T):カードを1枚引き、その後あなたの手札を1枚裏向きの状態で追放する。

あなたは〜によって追放されたカードを見ても良い。

(U)(B)(T):〜によって追放されたカード1枚を、そのオーナーの手札に戻す。

 

 私はプレイしたこと無いからはっきり知らないのだが、確実にアンタFFシリーズに出てたやろ、というクリーチャー。いたよな、こんな奴。いや、こんな露出度だったかは知らんけど。さておき、ディミーア商店街が送り出してきた便利な運び屋さん。普通に使ってもタフネス3と耐久力の高いルーターなのだが、なんと、捨てられるはずのカードは、墓地には行かず全て秘密裏に彼女のポケットに。そして、折を見て彼女に見返りを払えば、捨てたはずのあの頃の思い出が帰ってくるのである。単なるルーターではなくアドバンテージ要員っていうだけでもかなりのやり手である。その性質上、どうしても作業は時間がかかるが、実質2ターン+2マナで1ドローと考えれば充分な速度。上手いこと付き合って末永い関係を築きたいものだ。

 

 

 

Biovisionary先端生物学者 (1)(G)(U) R

クリーチャー・人間、ウィザード

2/3

各終了ステップの開始時に、あなたが〜という名前のクリーチャーを4体以上コントロールしているなら、あなたはこのゲームに勝利する。

 

 流石に先端過ぎるクリーチャー。イニストラードの「研究室の偏執狂」に続き、青にはやたらと勝利条件クリーチャーが集まることになった。デッキに入れられる同名カードが4枚の時点で、普通にこれをクリアするのは当然ムリゲーなので、誰もがみな「無限反射」に手を出そうとするだろう。しかし、そんなデッキが強いとは思えないので、違うルートを模索したい。そう、「原初のうねり」デッキで……うん? どっちにしろ無理か? まぁ、そうかもしれん。それじゃ次の作戦は「似通った生命」を2枚張った状態からの「大笑いの映し身」。これなら一気に4体増えるから余裕のクリア。ついでに「大軍のワーム」も入れていくと無駄が無くて良い。……でもこれだと普通のトークンデッキっぽいな……よし、「鏡狂の幻」を入れてライブラリを削り、そこから今流行の「栄光の目覚めの天使」で釣るのはどうだろう。ちょうどこいつも人間だし。このデッキの素晴らしいところは、ついでに「研究室の偏執狂」も入れておけば2つの方向から勝ちが狙えるという見事なまでの柔軟性である。キタコレ、ダブル勝利条件キタコレ。…………自己責任で。

 

 

 

Borborygmos Enraged 怒れる腹音鳴らし (4)(R)(R)(G)(G) M

伝説のクリーチャー・サイクロプス

7/6 トランプル

〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたは自分のライブラリを上から3枚公開する。この方法で後悔された土地・カードを全て手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。

土地・カードを1枚捨てる:〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に3点のダメージを与える。

 

 多くのギルドリーダーが前作よりも軽い設定で登場している中、イスペリアさんに続いて重い方向へシフトしてしまったのがこちらのじいちゃん。前作が7マナだったが今回は最重量の8マナに。ステータスも前作が6/7だったのがやや前のめりに変更されている。前回赤緑のくせにタフネスの方が大きかったのは、その後のカウンター乗せ能力のおかげで素のサイズは割とどうでも良かったため。今回はサイズの変化が無いので、あくまでもグルールらしい殴り力を持った。そして、そこに宿した能力はなんと強化版「突撃の地鳴り(10ED)」に「根囲い」である。殴れば期待値的には大体「稲妻」が1枚手に入る計算だし、その他の方法で土地を調達しても全て「稲妻」になる。重戦車としても長距離砲としても文句なしの性能だ。「地平の探求」が9点火力になるのはどう考えてもファンタジーである。まぁ、こいつ自身が8マナなのでなかなか余剰の土地をキープするのは難しいとは思うが、そこは墓地から釣るなり、緑の不思議マナパワーを利用するなり、解決法を模索して欲しい。豪快かつ適当、なんか古き良きアホレアの臭いがして良いですね。開けたパックに入ってたら「重い、でも出れば勝つ」というお約束の葛藤に悩まされましょう。

 

 

 

Boros Charm ボロスの魔除け (R)(W) U

インスタント

次のうちから1つを選ぶ。「〜は対象のプレイヤー1人に4点のダメージを与える」「あなたのコントロールするパーマネントは、このターン破壊されない」「対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで二段攻撃を得る」

 

 ボロスじゃないですかー! やだー!! 魔除けシリーズは、大体の場合「これがメインだな」という強い効果を1つ背負っていて、残りは「あると役に立つかも」くらいだったり、明らかに数合わせだったりする。「全部使える」レベルのイゼット・セレズニアあたりは本当に優秀。このカードは、どうもその優秀方向なチャームになってしまったようである。まず、赤いモードは2マナで本体4点。コストパフォーマンスは上々である。本体オンリー火力ってのは「盤面に触れないから弱い」っていうのが弱点なのだが、チャームの1モードになってしまえばそんなの関係ない。デッキに「苛立たしい小悪魔」とチャームだけぶち込んでおいても勝てるレベル。そして2つ目の白いモードは拡大版の「根生まれの防衛」。破壊されないって、最上級の効果じゃないですか。なんで2マナのインスタントでそう簡単についちゃうのさ。しかも手軽にエンチャント・アーティファクトもカバー可能。除去呪文にはカウンターになり、コンバットトリックとしても一級品。評決? なにそれ? どこで使っても無駄がないのはおかしすぎる。そして赤白合同の3つ目の効果は二段攻撃で、本当ならこれも充分強いはずなのに、上2つか強すぎて地味になっているという。本体に通す時はパワー5以上のクリーチャーじゃないと意味がないし、コンバットトリックとして使った場合も大体は2つ目の効果で事足りるからなぁ。まぁ、とにかく色々強いよ。ラクドスチャームとはなんだったのか。

 

 

 

Call of the Nightwing 夜翼の呼び声 (2)(U)(B) U

ソーサリー

1/1で飛行を持つ、青黒のホラー・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

暗号

 

 トークン生成暗号スペル。暗号効果を上手く使った効果が絶妙で、最初に唱えた効果で登場したトークンに密書を載せて次のターンからフライヤーによるスパイ大作戦を楽しむことが出来る。暗号呪文の1つの課題は「唱えた時にクリーチャーがいるのかどうか」という部分なので、下地部分が保証されているこのカードは安心感がある。ひとたびダメージが通ればじわじわとフライヤーが増えていくので、コレ1枚を決め技認定してもいいかもしれない。まぁ、あくまで暗号か背負ってるのは1体だけだから、戦術としては潰されやすい部類だけども。ディミーアはホントにどういう勝ち手段を狙うことになるんでしょうね。

 

 

 

Cartel Aristocrat カルテルの貴種 (W)(B) U

クリーチャー・人間、アドバイザー

2/2

他のクリーチャーを生け贄に捧げる:〜はターン終了時まであなたが選んだ色1色に対するプロテクションを得る。

 

 いい加減飽きてきたかもしれないが、これも日本語版誤植シリーズである。興味がある人は探してみよう。さておき、カルテルなんて生臭い営利集団に貴種も何もあったもんじゃない気もするのだが、とにかく「ファルケンラスの貴種」に続く2体目の貴種である。あちらは神話枠だったし、能力もものすごかったので「確かに貴い」と思えるだけの実力だったが、こちらはアンコモンでお安く提供。しょせんはカルテルである。どうやら貴種ってのは人様の命を糧にして生き残る連中のことをいうようで、あの吸血鬼同様、こちらも他人の命を1つ頂けば事実上殺されなくなる。全体除去耐性こそ無いが、代わりにブロッカーをすり抜ける攻めのギミックやいらんオーラを引っぺがす仕事なんかも出来る。まぁ、たかだか熊ステータスなのでわざわざ他人の命を捧げるのも馬鹿馬鹿しいが、貫通力・耐久力が高いので、オーラの土台や暗号配達人の候補にはなるだろう。

 

 

 

Clan defiance 一族の誇示 (X)(R)(G)

ソーサリー

次のうちから1つ以上を選ぶ。「〜は対象の飛行を持つクリーチャー1体にX点のダメージを与える」「〜は対象の飛行を持たないクリーチャー1体にX点のダメージを当たる」「〜は対象のプレイヤー1人にX点のダメージを与える」

 

 one or more」というなかなか攻めた書式のカード(まぁ、過去に例が無い訳じゃないが)。とにかくその柔軟性が売りなので、弱点らしい弱点が一切無い期待のX火力である。基本的な使い方は、相手クリーチャーを焼きながらいくらかの本体ダメージをたたき込む形。中盤戦でタフネス3を焼いて3点火力ならば「焼尽の猛火(WWK)」と同じじゃねぇか、という気もするのだが、それは「猛火」が強すぎただけなので気にしないこと。更に運が良ければ、相手の空と地上を両方焼き捨てる「枝分かれの稲妻(ALA)」のような挙動も狙える。この場合ももれなく本体が焼けるので、5マナソーサリーが9ダメージをはじき出す愉快な効果に。そして、最悪相手にクリーチャーがいなくとも、最終兵器として本体にX火力をぶち込むモードだって当然ある。この動きは「焼尽の猛火」では絶対に出来なかったものだ。とにかくマナさえあればなんでも出来る、スーパー火力なのだ。リミテッドなら当然10点満点。構築の場合はあらゆる仕事がもっと安価で出来ちゃう「忌むべき者のかがり火」がいるのでちょっと影が薄いが、引きのタイミングに左右されずにたたき込める安心感は無視出来ない。出来たら「二重詠唱」とセットで使ってみたい一品。

 

 

 

Consuming Aberration 破壊的な逸脱者 (3)(U)(B) R

クリーチャー・ホラー

*/*

〜のパワーとタフネスは、それぞれあなたの全ての対戦相手の墓地のカードの枚数に等しい。

あなたが呪文を唱えるたび、各対戦相手は自分のライブラリの一番上を土地・カードが公開されるまで公開する。その後、それらのカードを墓地に置く。

 

 ある種ルアゴイフ的なカードで、一瞬同じラヴニカならば「禿鷹ゾンビ(RAV)」が近いな、と思ったが、どうにももっと近いカードがあった気がして必死に思い出した。そのカードとは「下水の宿敵(CMD)」。統率者デッキのオリジナルカードである。統率者デッキは一応全種プレイしたので辛うじて覚えていた。もう、最近はプレインチェイスだのなんだので脇のセットが増えたせいで全てのカードを記憶するのは不可能になってしまったわけだが、頑張っている私の脳みそを褒めてあげたい。自画自賛はさておき、そんな「下水の宿敵」の能力をもっと贅沢にしたのがこのカード。5マナとやや重たいが、相手の墓地を全カウントするのでそのサイズは情緒も何も無い。出た直後は3/3や4/4程度かもしれないが、そこから呪文を1つプレイするだけで相手のライブラリがポロポロとかけ始める。毎回1枚とかじゃなくて「研磨」効果っていうのがイカしている。運ゲーではあるが突然次のターンに10/10とかで殴ってくる可能性があるわけだし、放っておいたらライフ云々もさることながらライブラリがやばくなる危険もある。これがディミーアの求めた新しい力の結晶なのだろうか。何が嬉しいって、事前にライブラリを削っておけばこいつが強い状態で出てくるので、何をさておいてもライブラリを削っておく大義名分が出来ることだ。「また馬鹿の1つ覚えでライブラリ削りやがって」とあざ笑われた時に、「違うから! レアのあいつがデッキに入ってるから前もってね! 殴り勝つし、ちゃんと殴る気あるし!」と言い張ることが出来るのである。私は一体何と戦っているのだろうか。

 

 

 

Deathpact Angel 死盟の天使 (3)(W)(B)(B) M

クリーチャー・天使

5/5 飛行

〜が死亡したとき、1/1で白黒のクレリック・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは「(3)(W)(B)(B)(T)、〜このクリーチャーを生け贄に捧げる:〜という名前のカードをあなたの墓地から戦場に戻す」を持つ。

 

 死にそうで死なない神話天使。オルゾフカラーの5/5天使といえば、あの「太陽拳」の代名詞で有名な「絶望の天使(GPT)」の神々しい姿の印象なのだが、こちらは優秀な187能力などは携えておらず、単なるフライヤーである。神話クラスの期待値がどこにあるかといえば、一度滅しても信者を利用して舞い戻るその不朽の身体。使い心地としては「センギアの吸血魔(TSB)」なんかがちょっと近いだろうか。ただ、あちらと違ってラスゴなどの全体除去を喰らっても復活してくる点は純粋に強い。逆に、再登場にも普通にマナがかかる点と、出てきた信者は起動にタップがいるので割と隙が大きい点がマイナスとなる。墓地に一度落ちてしまうので、墓地掃除されると単にお供のクレリックがついてくるだけの地味天使になったりも。まぁ、5/5フライヤーの時点で最低限の仕事だからあんまり文句を言いすぎない方がいい気もするが、構築レベルで考えるとちょっと地味か。リミテで出されると色々どうしようもないので、そっと「平和な心」的な処理をするのが無難。

 

 

 

Dimir Charm ディミーアの魔除け (U)(B) U

インスタント

次のうちから1つを選ぶ「対象のソーサリー呪文を1つ打ち消す」「対象のパワー2以下のクリーチャー1体を破壊する」「対象のプレイヤー1人のライブラリを上から3枚見て、そのうち1枚をライブラリの上に戻し、残りを墓地に置く」

 

 チャームサイクルのディミーア版。各々の効果は青が「被覆(JDG)」、黒が「虫潰し(ONS)」、そして3つ目(どう見ても青い効果だが)が何とも言い難いが「狼藉(STH)」的な何か。各々1マナ〜2マナ程度の効果なのでバランスは取れているが、他のチャームがおよそ2マナとは思えない利便性を持っていたことを考えると、やや調整されてしまった印象は受ける。ただ、やはり受けの広さこそがチャームの本質であることを考えると、これはこれで魅力的な素材である。2マナでウィニークリーチャーの出鼻を挫く除去が使えるならそれだけでまず加点。「灰の盲信者」あたりがこれで殺せるならデッキに入れて困るものではないし、渾身の「忌むべき者のかがり火」や「天使への願い」が打ち消せるカードというなら、常に手札に加えておきたいだろう。どうにも使えない時には最後の効果でライブラリ調整が出来るし、それこそトップがいじれるので奇跡との相性が良い。カラーリングのせいでそこまで奇跡押しにならないのが残念だが、ある程度持久戦が要求されるデッキならば、重箱の隅のみを解決してくれる不可思議な仕事師として、ニーズはあるのじゃなかろうか。リミテッドならば何はともあれ除去でありカウンター。おまけに相手のライブラリを2枚も削れる! コレ重要。


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1月6日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Alessi】→【Thraxi】→【Metallica】→【Sangriter】→【Mei】
 
 あけましておめでとうございます。今年は年が明けても一切新エキスパンションの情報がこねーという、なんかもっさりした年明けになりましたね。みんなしてこれまで色々と無理な手段でリークしてたから、本当にウィザーズも締め付けを厳しくしてるんかなぁ。ま、ようやく来週あたりから公式に情報公開も始まりますので、ぼちぼち楽しみにしたいと思います。
 しかし、「始めよければ」のたとえからすると、この新年一発目のドラフトは今年を占うものになるのでしょうか。最下位の人間はドラフトやめた方がいいのでしょうか。それ以外の人間は今年も元気にドラフトをやればいいのでしょうか。うん、そう思う。

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12月23日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Sangriter】→【Serra】→【Thraxi】→【Alessi】→【Mei】→【Metallica】
 
 クリスマスって、緑+赤がベースで時たま白が混ざる感じだからナヤビートなんだよね。ひょっとしたらZooなのかもしれないけど、Magicはトナカイとかあんまりいないからなぁ。サンタさんからナヤへの贈り物は、「野生のナカティル」の禁止だよ! 「壌土のライオン」を使えばいいじゃない!

 さておき、そんな日でもドラフトは行われるのです。すったもんだの末にパックはようやくキープ、後はしばらく保つと思われ。いや、年末年始はしばらくドラフトは発生しないと思うけど。次にありそうな日程は……1月6日? ハードスケジュールだなぁ。

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12月9日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Serra】→【Alessi】→【Thraxi】→【Metallica】→【Sangriter】→【Mei】
 
 一気に冷え込んだ夜のドラフト。まぁ、まだあんまり試合中に「寒い!」って叫ぶことは無いんですが。これからの時期は深夜ドラフトにも辛い時期ですな…… 
 で、そんなこんなで不安事は多いのですが、今回特に不安なのは、何故か発生しているパック不足の問題である。いきつけのショップ2つがイニストラード完売の入荷待ち。次回ドラフトが出来るかどうかの瀬戸際という、何とも珍しい状況。これまで英語版が売り切れるっていう事態は割とあったけど、ここまで根絶されるのは珍しいかも。もういっそ前みたいにネット通販に戻した方がいいのかなぁ(ネットならまだ在庫あったし)。でもうちにクソ重いボックス置いとくの嫌なんだよなぁ。いっぺん運送屋のおっちゃんに「なんだかよくでかい荷物が届くけど、何を買ってるんだい?」って聞かれたトラウマが蘇るし……というわけで、とりあえず事前に連絡した通り、次回分のパックについては、若い衆が何とか調達してみて下さい。来週までに出来なかった場合にはドラフトはおやすみになるので。

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12月2日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Mei】→【Sangriter】→【Metallica】→【Alessi】→【Thraxi】→【Serra】
 
 久し振りのドラフト。更新若干遅れて、この記事を書くのにも「何があったか思い出さないとな……」って思ったら、開始時に一瞬だけ「あれ? パック足りない?」って思ってテンパったのが一番怖い瞬間だったことを真っ先に思い出した。絶対にやっちゃいけないことだと思ってるからね……
 ボチボチ年末調整も考えなきゃいけないくらいの時期だけど、こっちは同じタイミングで出始める次のセットのことがそろそろ気になり始めてるよ。ラージエキスパンションが地味めなので、これをどういじってくるのかは気になるところだ。しかし、magicの新セットは2月発売だからいいけど、ドミニオンの日本語版ってなんで年末年始なんだろうね。最速で手に入れてもプレイしにくいっちゅうねん。

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11月22日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Thraxi】→【Alessi】→【Mei】→【Serra】→【Metallica】
 
 今日は火曜日、普通の日。あれ? なんでだろう、見慣れた面子がずらりと並んでいたぞ。あぁ、そうか、明日は祝日なんだ。へー、休日とか関係無い生活してるから全然気づかなかったわー。
 そして我々、出会った時点で即手合わせが常道。前回のドラフトから4日しか経ってない気もしますが、とりあえずパックを剥こうか、ということになってしまう。怖いものですね、習性ってのは。突発イベントだったおかげで呼び出されなかった約1名には申し訳なかった。確認しておくけど、今週正規回のドラフトは無いからね。

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11月18日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Alessi】→【Mei】→【Thraxi】→【Metallica】→【Serra】→【Lionhall】
 
 今回は、これまで数年にもわたって記録し続けてきたこのドラフト通信ですが、今回は未曾有の事態が発生しました。普段とはちょっと違うメンバーになったことが原因でそうなったのだとしたら、まぁ、普通に考えると追加メンバー効果ということになるのだが……端的に言うと、今回はピック表がない。いや、あるんだ。ちゃんと全員に42枚のカード名を記録してもらっているはずなのだが、もうそれがさっぱり役に立たない気がする。何せ、致命的なピックミスが2回も起こったのである。

 1パック目でのミスは、割とありがち。1枚引くのを忘れたうっかりさんがいたおかげで、最終的にパックに1枚カードが余っちゃったという奴だ。ピックが楽しいドラフトにおいてそんなミスするもんかい、と思うのだが、この程度のミスなら年に1回くらいは起こっていた。「取らない」「引きすぎ」はそのくらいのミスだ。だから適当に誤魔化してピック表は作ってきた。

 だが、2パック目で発生したミスはあまりに斬新。なんと、パックが他のパックを追い抜いてしまったというのだ。具体的には、6人でピックしているので7引き目は自分のパックが帰ってくる巡目のはずなのだが、ある1人が「これは自分のパックではない」と漏らした。この時、もっと回りの人間が気にしていればリカバリーも出来たのかもしれないが、いかんせんその声が小さく、一部の人間が「ナニ言ってんだこいつ?」という顔で華麗にスルー(考えてみりゃ、この時点でもう1人確実に自分のパックじゃないものを手にしていた人間がいるはずなのだが、そのことは気づかなかった)。おかげで、最終段階で「何だか枚数のおかしいパックが複数個ある」という事態になり、そこでようやくことの次第が判明。一度は巻き戻し案も出たのだが、時既に遅く、結局なあなあのままでピックが終了した。

 こんな状態じゃ、ピック表なんて何の意味も無いわけで。結局面倒だったので今回はピック表を作らないことにしたわけである。残念無念。まぁ、各人の引いたカードの一覧表にはなってるので、残してもいいのだけど……ピック表書くのも楽じゃねぇんだよ。もう面倒なんだよ。誰か毎週ピック表を書くバイトとかしません?
 
業務連絡:来週はあのアレなのでドラフトはおやすみです。翌週開催となります。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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