最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
忘れてるかと思ってたけど妹ちゃん意外に存在感あるのか? 第5話。原作では最終的にどうなったんだろう。ドラゴンの胃の中での消化ってそんなに遅くない気がするんだが……。 Aパート、「コイン虫」などというよく分からない存在。モンスターとしての分類はちょいむずいが、多分古典的ファンタジーの分類だと「なんらかの形態に擬態し、欲にかまけた冒険者を襲う」っていう生態を持つモンスターの総称は「ミミック」だろうか。フリーレン様も大の仲良しの宝箱フォーマットが有名だが、元々の「mimic」の意味を考えれば宝石や金貨に化けているものも立派にミミックと言えるだろう。ちなみに確認してみたところ、「ドラクエ」シリーズでのミミック(ひとくいばこ)の初登場は「Ⅲ」の時。そしてこの「Ⅲ」では同時に今回の「コイン虫」たちにより概念的に近そうな「おどるほうせき」も登場している。 「おどるほうせき」については、確かゲーム中では所持しているゴールドが多いボーナスモンスターだったはずで、そのことを考えると、まさに「宝石が動き出した」という憑依型の付喪神みたいな概念だったんじゃないかと想像している。となると今回出てきた「コイン虫」「ネックレス百足」などとは概念がやや異なっている。こちらのモンスターたちはあくまでも「そういう外見に擬態した」というだけなので、モンスター自体に金銭的な価値はない。ただ、代わりに同じ箱に本物の宝石類も入っていたことを考えると、もしかしたら「おどるほうせき」もそうした副次的な戦利品と同居していたことからゴールドが増えたという可能性もあるのだけど。 興味深いのは「何故本物の財宝類と同じ場所にいたのか」だが、普通に考えて、いかにモンスターといえどもそんなにピンポイントで価値のある物品に擬態して生まれてこられるわけがない(長年の進化の歴史だと考えるには、流石に貨幣の歴史の長さと辻褄が合わないだろう)。だとすると、彼らはもっと別な形で生まれてきながら、手近にあった「本物」を模倣して形態を変化させたと見る方が自然だろう。そうすれば柔軟な種類の多様性も理解できるし、進化の方向性としても納得がいく。もしかしたら作者は「何故おどるほうせきには金銭的価値が伴うのか」という部分から発想を膨らませてこうした結論に辿り着いたのかもしれない。まぁ、たとえそうだとして「王冠型の虫の宝石部分は卵」みたいなグロい発想が出てくるのはすごいと思うが。 Bパートはゴースト族。この世界はプリーストが1つの役職として確立していることから、「霊」の存在は常識として認識されている様子。「ファリンが化けて出たんじゃない」と突っ込まれたことから、「死者の魂が霊として彷徨い出る」という認識も一緒だろう。割とあっさり死人が生き返ることから考えると、死後しばらくは善霊として彷徨っているが、帰るべき肉体が失われたり、理不尽な扱いを受けることで悪霊となって冒険者を襲うことになるってところだろうか。そう考えるとやはりこのダンジョンで帰らぬ人となった冒険者も数は多いのだろうが、今回言われていたように「一時的には霧散させられるが、最終的にはまた形を取り戻して復活する」というのが事実であるなら、霊の総数は増えこそすれ絶対に減ることがないということに。そりゃまぁ、ダンジョンが霊で溢れかえるのも当然のことか。でもプリーストの能力なら成仏させられる気もするんだが……そのあたりはどういう認識なんでしょうね。 今回面白かったのはマルシルが「簡単なお祈りくらいはできる」と言っていたこと。どうやらソーサラーレベルが一番高いはずのマルシルも、一応プリースト技能が使えるようである(ホーリーワードだけの可能性もあるが)。ソーサラーレベルが3〜4くらいで、プリーストはかじってレベル1だけ取ってる感じかな。キュアウーンズが使えればそれだけでも役割の幅が広がるからね。いや、マルシルが治癒魔法使ってるのはみたことないけど。ちなみに聖水をインスタントに作ることができるセンシももしかしたらかじった程度のプリースト技能は持っているのかもしれない。ドワーフ神官はむしろ自然すぎるくらいなもんで、これだけ地産地消を意識したり、環境保全に配慮しているセンシのこと、マーファ・プリーストだと言われたら納得だ。いや、知らんけど。 そういえば冒頭で出てきた可哀想パーティーの面々、無駄にキャストがしっかりしてたんですが今後の再登場はあるんでしょうかね。犬系冒険者、ちょっと可愛い。 PR このサブタイトルだとオークを食ってるみたいに見えちゃうが……まぁ、いろんな切り口のお話があります。 Aパート、ダンジョンにおける野菜の栽培について。前回に引き続き(特にマルシル目線で)「流石にそれは食い物と関係ないやろ」というモンスターに強引に飯を結びつけるお話。なんと今回はゴーレムである。勝手な想像だが、おそらく原作者はこの作品を執筆するにあたり、ファンタジーやゲーム世界における定番のモンスターをリストアップし、それらをどのように「食べる」行為に結びつけたらネタになるかを考えていったのだと思うが、前回の「動く鎧」の場合は「あれがどういう生き物だと想定できるだろう? どういう生き物だったら食べられるだろう?」とイメージを膨らませた結果のお話。しかし、RPGなどで登場し、作品によって解釈が変えられる「リビングアーマー」と違い、「ゴーレム」は古くからの謂れのある伝統的怪物。まぁ、自分で作った世界なのだから後付けでどうとでも設定は増やせるかもしれないが、そこはやはり基準となるラインを守ってモンスターを描写しないとフェアではない。 となれば、やはりゴーレムが「魔法によって動く土人形」であるという設定は動かせない。「流石に土人形は食べられないでしょ」というのがマルシルの言だったが……かの「美味しんぼ」で紹介された書籍に「土を喰ふ日々」というものがあってな……。そう、我々は間接的に土を食う生き物。大地は我々の食を育む。そこから発想を膨らませて出来たのが今回の「ゴーレムによる畑作」という斜め上のお話……なんじゃないかな多分。 ほんとに突拍子も無いことを思いつくものである。それは作中のセンシもそうだし、原作者もそうだ。ついでに「ゴーレム畑作」を通じてセンシがどういった目的でダンジョン飯を追求しているかという動機面も語られ、「何故モンスターを食うのか」という今作最大の眼目に厚みが与えられてもいる。まぁ、彼の理屈で納得させられるのもどうかとは思うのだが……。ちなみにマルシルがトイレにいったことによって明かされた事実もいくつか出てきた。今作のエルフはよくトイレに行く気がするが……まぁ、「食」をテーマにした作品なのでね。「食った」ら「出す」とこまでが必然的生理。そこを語らねば「食うこと」のお話も片手落ちということなのだろう。……本当にそうか? 単にマルシルに嫌な顔させたいだけじゃないのか!? Bパートはオークと一緒にパンを作ることで展開されるこの世界の亜人族との関係性。この辺りもまたデリケートなお話で、かつて「ダンまち」なんかでも描かれた「モンスターは対話の相手たりうるのか」という命題があけすけに語られている。冒頭でいきなりオークが酒場の面々を虐殺した時には面食らったが、今作はどこぞのひきこまり作品ほどではないにせよ、比較的人の生き死にが軽んじられる世界。そりゃ散々ひどいことをしてはいるが、まだ他の作品における「虐殺」よりも軽いものだと好意的に受け取っておこう(?)。 センシとオークが繋がっていたために一命を取り留めた一行だったが、その後は喧々轟々のイデオロギー対立。オークさんのいうことにも一理あるが、やはり我々目線だとまだマルシル寄りの意見になるかな。ただ、オークさんが姫騎士を襲っている図などが他作品で顕著なせいでバイアスがかかっている可能性も多分にある。今後、この世界で「種を超えた共存」が語られる日は来るんでしょうかね。それにしてもマルシルは本当に命知らずでヒヤヒヤするな……ここまで短慮なエルフ娘ってのも珍しいキャラ造形だが……素直さは美徳なのかしらね。そういう意味じゃ、自分に素直な連中ばっかりのわかりやすいパーティーは良いね。 なんかやたらとTRIGGER味強くなかった? 第3話。特に序盤のキャラ作画あたりに「TRIGGERだなぁ」っていう雰囲気が濃かった気がする。どことははっきり言えないのがもどかしいけど。 というわけでこちらの作品も3話目にしてずいぶん軌道に乗ってきました。いや、1話目からやってることは一緒なのかもしれないけど、ぼんやりした記憶をたぐると、はるか昔に原作を読んだ時にも、確か「おっ、変な漫画だな!」って確信したのはこの動く鎧の話からだった気がするのよね。だって、頭おかしいじゃん(褒め言葉)。まぁ、それこそまさに作中のライオスの頭のおかしさなわけだけど、ここまで展開されてきた「ダンジョンの中の植物を食べよう」とか「卵を食べよう」はまぁ、「RPG飯漫画」を想像した時にすぐに出てきそうな路線じゃないですか。多分凡百のフォロー作品も似たようなことはやってるだろうし、多分「私は考えてますよ」っていうポーズを取りたい作家ならスライムくらいまでは生態の解説を入れることはあったと思う。その結果として現在のなろうの「スライムってのは液体のどこかに核がある生き物やで」みたいなよく分からない定型化が進んでるわけだけど。 しかし、そんなふつーマインドでは「動く鎧を食べよう」は出てこない。ふつーはそこに「食料である」という視線を送らない。そんな常識をぶっ飛ばすのがライオスであり、ダンジョン飯なのである。そして、一般常識で捉えられたように「魔法の力で何者かが鎧を動かしていたのだ」という定説をひっくり返してまで「食べられる」鎧を作ったその強引なイマジネーション。まぁ、一応群体ってのは現実にも存在する生態なのでそこまでイカれてるというわけでもなかろうが……やっぱり最初にそれを思いついたのはすごいよ。そんで最終的に「自分で持ち出したとんでも設定」をちゃんと食べるところまで持っていってるわけで。「それが食べられるなら、もうあとは全部いけるやろ」みたいな妙な納得と信頼を与える序盤のキーとなるエピソード。それが今回のお話だったのです。 そして、そんな才気迸るエピソードを、「なんか分からんけどTRIGGERっぽい」画面でやってもらえたのもなんか嬉しかった。多分私の捉えるTRIGGERっぽさ(の一部)って割とベースラインからはみ出た崩し気味のキャラ作画とかな気がするんだけど(「パンティ&ストッキング」っぽさ、と言ってもいいかもしれない)、これってやっぱりアニメの楽しさの表れなのよね。幸いにして今作のキャラは元から割と目も大きめでデフォルメにした時にひょうきんさに繋がるデザインになっているし、当初は「なんで今作担当がTRIGGERだったんだろう?」とよく分からなかった部分も、今回のお話で「なるほど、この作風に進みたかったのだね」と妙に納得できたのであった。今回コンテを担当した菅野一期さんという人はTRIGGERでも生え抜き気味の秘蔵っ子らしいわね。 良き! 最終話!!! 終わりよければ全て良し。今回もきっちり締めてくれました。 やっぱりやりたいことが分かるっていうのは正義だなぁ、としみじみ感じる作劇。Aパートはとにかく「ロボットアニメ」&「怪獣アニメ」で何を為すべきかということがよく分かる展開。アホかと突っ込みたくなるくらいの合体・変形バンクてんこ盛りで「何故今作はグリッドマンではなくダイナゼノンなのか」ということを嫌でも突きつけてくる怒涛のラッシュ。あらゆる組み合わせであらゆるギミックを展開し、あの手この手で最強最後の怪獣を乗り越えていく。そこに理屈は何もなく、ただただ力こそパワーであり想いこそパワーである。細けぇこたぁいいんだよの精神は毎度おなじみTRIGGERイズムではあるが、きちんと「ダイナゼノンにしか出せない勢い」を見せつけてくれる。はっきりそれと分かるゴールが見えるだけで、人は達成感を味わうことができるのだ。 強いて文句をつける部分があるとしたら、結局優生思想の残り3人の扱いがやたら軽くなってしまったことだろうか。あんだけ色々と絡みがあったにも関わらず、シズムを除く3人は全員まとめてパッケージみたいな扱いになり、思想的にもやっぱり元に戻ってしまった。特にムジナさんなんかは暦とのコミュニケーションで多少なりとも変化があったはずなのだが、「やっぱり私には怪獣しかない」の一言であそこに加えられてしまったのはちょい残念。オニジャはシリーズ通してそこまで個性を発揮できなかったので、もう少し掘り下げ方があったんじゃないかと贅沢な欲求も湧いてしまう。ただ、最終回を見る限り、優生思想側はあまりそのスタンスを掘り下げるために用意されたキャラではなかったようにも思う。結局ラストシーンの無茶バトルが一番やりたかったわけで、その際に「色々あったけども、最後にはみんな揃って『関係者』になれたんだ」というダイナゼノン側の凸凹な5人チームを相手取る時、怪獣サイドが1人2人だとやっぱりバランスが悪いだろう、ということ。4人がそれぞれに好き勝手なことを理由に暴れまわり、それを5人がかりでねじ伏せるからこそのあのゴール。純粋な「物量」の埋め合わせとして、やはりあの4人が必要だったということなのだろう。願わくは、何かを満たされた上で昇天していることを。 ガウマが退場し、Bパートは完全なる「エピローグ」。やっぱり気になっていたのはちせちゃんの今後だが、最後の最後までアンチヒロイン(??)としてキメてくれましたね。不登校時に墨入れちゃう中学生、絶対オタクが受け入れられる概念ではないのだが、ちせちゃんの反骨心を表すのにこれ以上のツールもない気がする。まぁ、「ズッ友だよ、っつって友達の名前彫っちゃう女」ってどう考えてもアホの代表なのだが……なんだろう、この場合は美談に見えるんだよ。ちせちゃんならしょうがない、って思えるんだよ。「あんなもん似合ってたまるか」の言い方もめっちゃ好きだし。まぁ、結局私は単なるちかぺファンなんでしょうけどね。 そして最後を締めくくるのは、ヨモギ・夢芽のカップル成立後の爆発話である。この2人の関係は……良いねぇ……これまでぐちゃぐちゃやってた分だけ、成立後に甘々になっちゃう様子も微笑ましく見ていられる。ナイト君たちの見送り(そしてガウマの見送り?)に行った時の「雨の中の2人」が、1話目で待ちぼうけ食らったヨモギの繰り返し図案になっているのが憎らしいね。まぁ、今でも夢芽を探しにいくのはヨモギの方なんだけどね。今ならきちんと探したら見つかる。そして、手を引けばついてくる。ここまでの関係になれたのは、ヨモギの頑張りの結果なのである。末長く爆発。 これにて、この世界における怪獣のお話は終幕。そして、NEXT UNIVERSEとは……。個人的には、怪獣とお友達系女子どうしのガチバトル希望。具体的には、どこぞの神様と、どこぞの刺青中学生の対決。単に中の人のコラボが見たいというだけの話である。
就活はじめてんじゃねぇぞクソニート、第11話。前から言ってるが、アニメの中でも停滞してた奴が前に進もうとし始めると、現実世界で一切前を向く気が無いリアルニートは焦るんだよ。やめてくれよこのキノコ。 とまぁ、文句は言ってみたものの、すでに最終回であるかのような「それぞれの未来」のお話に入ったわけだね。暦は就活を始めようとし、ちせちゃんですら校門をくぐろうとした。まぁ、残念ながらそれは果たせなかったわけだが……こうした変化は何を意味するかと言うと、「この町の変化」を表している。前回の思い出刺激怪獣は、それが狙いだったのかどうかも定かじゃないが、町中の人間(つまり、この世界中の人間)の過去の後悔を呼び起こし、善かれ悪しかれ、とにかく思い出の深奥をえぐりまくった。その結果としてあらゆる住人の心の中から何かが外れ、「怪獣の種」ともいえる思念が途切れてしまった。優生思想はこれでお仕事がなくなり、残念ながら対決構図も打ち止め。ダイナゼノンもお役御免と相成った。 「そんな突拍子もない決着あるかい」とは思ったが、そんな微かな可能性から生まれた「揺らぐような世界」が今作の舞台である。何か1つでも歯車が狂えば怪獣大暴れの危機感マックスの町にもなるし、そこからさらに半歩ズレれば、「怪獣ってなんだったんだろう」という平和な町にもなる。ここはそういう世界なのだ。ただ、怪獣が出る前と出た後では、人々の生活にちょっぴり変化が起こる。それが分かればこそ、怪獣にも意味はあったということなのだろう。 優生思想は集まる意味を失い解散。ナイトくんたちもこの世界の危機を排除して撤収。ダイナゼノンチームは珍妙な縁が切れてそれぞれの生活に戻っていく。そうなれば残されたのは異物だったガウマのみ。そして、彼が突然この世に蘇った理由についても、ついでのようにエラいあっさりと明かされ、その事実は「再びの死」ともセットであった。優生思想の連中は「怪獣とつながっていたから」大丈夫みたいなことを言っていたが、そんな状況で同時に蘇ってしまったというのもどうにも因果な話である。しかしまぁ、ひどい言い方になるが、ここでガウマが大人しく息を引き取って退場すれば、それこそ世界は再び平常へと帰っていく(一部、危なすぎる拳銃強奪犯は残るが)。もう、気にすべきはヨモギと夢芽ちゃんの関係性ぐらい……と思いきや、最後の怪獣はそんなところに。 まぁ、そりゃ最後の最後で一悶着無いといけないのは当たり前のことですけどね。さて、一度は解散しかけたダイナゼノンチーム。瀕死のガウマを中心に、最後の一働きができるだろうか。そして、そんな最終決戦を乗り越えた先の未来に、この街はどんな姿を取り戻すのだろうか。……この街の「外」からどう見えてるのかは気になるなぁ。
祝! アカネちゃん本作初登場! 第10話。まぁ、コンマ数秒だったり、あくまでアンチくんの回想の中だったりするけども……。やはりこの世界には「神」が足りないよな。 しかし作画のクセがすごぉい。今回は尖ったお話なので作画部分から思いっきり個性を際立たせていくってのは充分ありだと思うけどね。冒頭から一発で「なんか今までと違うことが起こるんやぞ」ってことを、オープニングスキップでも予告してるし、作画が際立ちからも伝えている。こういうことをやっても無茶にならずに演出の範囲内にきっかり納めてる(ように認識してもらえる)のは、やはりTRIGGERというスタジオの人徳(スタジオ徳?)ではあるよな。 というわけで、ほぼ記憶世界での戦いである。この手の作品には稀によくある、中盤以降にフィジカルじゃなくてメンタルを攻めてくるタイプの敵。そして過去の記憶に耽溺させるタイプの敵。ただ、普通だったら「懐かしいあの頃の思い出」にズブズブと埋没させて帰ってこられないようにするのが常套手段ではあるのだが、今回の怪獣は別に楽しい思い出だけに束縛しない。あくまで「最大の後悔」へと飛ばし、そこで改めて選択させることで人生の「if」を追わせるという、なんとも手の込んだ攻撃方法である。一体誰の思念で、どんな成長を遂げたらこんな怪獣が生まれるというのだろう。優生思想の連中もがっつり飲まれてるってことは、完全に一人ですくすく育った結果なんだよな。 思い出の世界に埋没するってことは、当然各キャラの過去の掘り下げにつながる。今回キーとなるのは、一応前回までに問題が処理されたと思われていた夢芽、そして当然、ガウマ。夢芽の方は、一応ヨモギという仲間を得て過去を乗り越えたように見えていたのだが、最後の一押しはやはり自分の手で。姉との思い出に自ら選択を与え、きちんと納得する「答え」にたどり着いた。今回の回想シーンはあくまで個人の都合の良い記憶の中での出来事のような気もするのだが、まぁ、それで夢芽に答えが出たのならそれでいいだろう。その裏で頑張っていたヨモギくんもご苦労様である。しかし、ヨモギさんは「後悔」のタネがちっちゃかったからすぐに振りほどくことが出来たのか、それとも夢芽への思いがそれだけ強くなっていたから打ち勝つことが出来たのか。……まぁ、後者だと思っておこう。 こうして並べちゃうと一番しょーもないのは暦。彼の過去の後悔は、バイトリーダーこと橋本さんとの駆け落ち未遂。いや、高校時代なんだから駆け落ちもクソもないが、きっと暦の中では「あそこで女の子と手に手を取って行動していれば、人生はもっと華やかになったかも」という後悔があるのだろう。最後の最後まで未練たらしく、全然清算できてない感があるのは流石の暦さんである。改めてヨモギに感謝せぇよ。正直、この流れならちせちゃんが攻撃を受けるシーンも見てみたかったのだが、残念ながら二代目と一緒に難を逃れていた。最後まで逃げ切ったんだから、あの二人が今回のMVPなのでは。 そしてガウマである。過去の記憶が明らかになり、彼が「姫様」と優生思想の間の軋轢に苦しんでいたことが確認できたわけだ。さて、おそらくその「姫様」は現代にはいないわけだが、これから優生思想の人間とどうやって距離を詰めていくべきなのか。何千年も前の話なんだったら、もう優生思想の連中も水に流して和解すればいいのにねぇ。まー、殺しあっちゃった仲だったら流石に無理かー。残りの話数で、あとはガウマの過去清算編となるのでしょうね。 でもそうなると、もうグリッドマンが絡むチャンスはないかなぁ。全部ナイト君に任せよう。そしたらもしかしたら「神様」が来てくれるかもしないし。ちなみに今回の数あるカットの中で一番好きなのは、二代目をお姫様だっこするナイト君です。二代目、実に良い女である。 念願かなってちせちゃん回、第9話。……ただ、残念ながら扱いはやたら軽かった……。 せめて暦くらいの掘り下げはあるかなぁ、と思っていたのだが、ちせちゃんの過去についてはほとんど触れられないままに終わってしまった。なんとなく「学校で孤立して不登校になったんやろなぁ」程度のことは分かるが、そこにあまりエピソードを重ねるつもりはないようで、本当に「なんとなくはみ出した」というくらいの情報しかない。その上で、今回改めて怪獣を「友達」として迎え入れることになり、ちせちゃんの過去もこれで雪がれた……ことになるのかしら? 流石にそれは適当すぎる気がするのだが……。そもそもゴルドバーンの登場も割と急で、怪獣がちせの中の感情から誕生するってのはいいとして、それがなんで他の怪獣と差別化され、よりによってグリッドナイトやダイナゼノンとの合体パーツにまで成り上がったのかはよくわからない。全てちせの「仲間になりたいなぁ」という気持ちの表れということなのだろうか。ちせサイドからそれを受け入れたとしても、ガウマたちがそれを飲み込むのがあまりにも早かったような気がするのだけど。こんだけあっさり「怪獣も味方」っていう展開が確定するなら、前回のエピソードあんまりいらんかった気がするんだけどな。 まぁ、そんなわけでちせちゃんにもようやく担当パートが与えられ、「全員で」の合体が実現。ロボットアニメとしては至極真っ当な方向でのクライマックスを演出している。今週のアニメはどこぞの大戦艦も合体してたし、特大合体ブームみたいなものが来ているのかもしれない(まぁ、大体同じくらいのタイミングでクライマックスを迎えるということなんだろうけども)。 ついでに夢芽のお姉ちゃんのことも、なんだか吹っ切れたような、そうでもないような描写が盛り込まれており、少なくとも夢芽がヨモギのことを今までとは違う見方で見始めたことだけは示唆されている。姉の死について、「自殺だった→何か原因があるのでは?」という方向性で理由づけしようと必死だった夢芽だが、最後にたどり着いた情報では「やっぱり事故だったんじゃね」と言われ、感情をぶつける先を見失った。そこに、文字通りぶつかりに来てくれたのがヨモギだった。2人の関係性についても、ぼちぼち結論めいたものには辿りつきそうだ。 さて、そうなると残るのはやはりガウマの過去か……うまいこと前作の世界と絡めた大きなクライマックスを狙って欲しいところであるが、こんだけ荒唐無稽な物語だと、どこに着地させたらいいのかは見当もつかんな。
優生思想がめっちゃ楽しそうでずるい、第8話。オニジャとムジナが綺麗に息を合わせてる様子とか、ほんとにこいつら仲良しなんだな、ってのがよくわかるんだよな。 優生思想の仲良しが際立つ分、問題になってくるのはダイナゼノンチームの軋轢……というか温度感? これまでは「怪獣と戦うモチベーション」の違いであれこれやってきていたわけだが、さらにそこに「怪獣って、本当に悪いものなのだろうか?」という疑問が挟まれることにより、よりモチベーションをめぐるあれこれは微妙になっていく。 発端となったのは怪獣特撮ではおなじみの「子供怪獣」である。まぁ、あのデザインのままで大きくなっちゃったので「子供」というよりは「小型」と表現する方が正しいのかもしれないが、とにかくこの世界はなんだか分からないけど突然どこかの空間にぽっかりと怪獣が生まれ落ちるという謎の次元である。その生まれ方は様々で、今回は「ちっちゃな状態」で現れた。今までは優生思想の皆さんが率先して怪獣を探し、それをインスタンンスドミネーションしてくれていたのでヨモギたちは心置きなく(?)戦うことが出来たが、今回は24時間営業のラウンドワンのせいで優生思想の皆さんが怪獣探しをサボることになり、結果的に面倒な存在とかち合うことになってしまったわけだ。 今作において、「怪獣は産まれながらにして悪い存在なのか」という部分に関してはそこまで真剣に掘り下げるつもりはなさそうだ。なにしろそのお話は前作である程度答えが出ているわけで、ナイトくんと二代目が「怪獣でもあるまいに」怪獣の成り立ちを知っていたり、1つ次元を越えれば怪獣についての理解はすでに充分なものになっているはず。となれば、あくまで問題は「この世界の人間が怪獣とどう付き合いたいか」という話になってくる。ナイトくんたちは余計なことを考えなくて済むようにさっさと駆除するように心がけているが、もし優生思想のように「怪獣との共存」が可能な人類が増えてくるならば、駆除ばかりが正しい対策とは言えなくなるだろう。そして、現在討伐側に回っているヨモギが、どうやら怪獣使いとしてのなんらかの才覚を持ち合わせているようなのだ。はてさて、グリッドマンは怪獣との友情を築くことに成功していたが、ダイナゼノンは、怪獣を使役することができるのだろうか。 しかし、暦の成長が正しい方向に進んでるのかどうかがよく分からないのが気になるな……そんなに年齢ばっかり気にせんでも……。 2代目! 第7話! いやぁ、まさかあの子がこうしていい女(???)になってるとは……。個人的には「花林ちゃんの真っ当な声のキャラになってる……」っていうのが何故かやたら感慨深かった。 というわけで、世界の危機に駆けつけたのは、なんと怪獣と怪獣のコンビだったという。幼いあの日の自分に「ウン年後にお前はシノビラー(仮)とアノシラスが二人して世界の危機に駆けつけるアニメを見てるよ」なんて言っても絶対に信じないだろう。現代の自分だっていまいち信じられねぇもん。シノビラー(?)の方はすっかり大きくなったが、ツンツンと不器用な立ち居振る舞いは相変わらずのご様子。でも、この2人で組んで「世界の救済」を行なってるあたり、1期での更生は本物だったのだと改めて確認できる。どういう経緯でこの2人(2匹?)が行動を共にすることになったのかはわからないのだけども……勝手に妄想するなら、やはり「怪獣」という出自は世界を渡る時になんらかの武器になっているのかもしれない。前作だって「世界のライン」を認識できていたのは神視点の人物を除けばアノシラスくらいのものであり、もともと世界の異物として外部から導入されている「怪獣」という存在は、世界のくびきに縛られにくい存在なのかもしれない。「前の」世界ではそうした異物を排除するための機構として「グリッドマン」が生み出されたわけだが、「今回の」世界ではそれがダイナゼノンとして表れた。そんな自浄機構に限界がきた時に、改めて外部からのワクチンとして機能するために動くのが、グリッドナイト同盟ということなのだろう。 とまぁ、概形は見やすくなったわけだが、そうなると気になっているのはこの世界における怪獣優生思想の存在である。彼らはまず「人間」なのかどうか。ガウマたちの出自がどこに由来しているのか。彼らの目的はなんなのか。思想の面倒なところは、4人の構成員のモチベーションがそれぞれにズレているところで、前作におけるアレクシスのような分かりやすい統一意志が存在していない。彼らが「世界に滲んだ瑕疵」であったとしても、別個の意志を持って動いているとするなら、それぞれの物語が存在してしかるべきだし、これまでの描写からして、間違いなく描かれるはずなのだ。残りの尺でどれくらいそれが叶うものかという気もするのだが……あとはシリーズ構成の手腕を信じるしかない。一応、味方側のあれこれ(暦の鬱憤とか、夢芽のおねーちゃん関係とか)はそこそこゴールは見えたので、要素としてはまだ回収しきれるだろうか。 |
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HN:
Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |