最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
圧倒的スーシィ回、第8話! そうだ、これを待っていたのだ! 始まりはスーシィ、全てはスーシィ! 元々劇場版からスーシィ推しだった身としては、もう、ようやく来てくれたか、っていうお当番回。彼女の魅力である怪しげな言動は、スーシィ・アクション(私の勝手な造語)として独特なモーションを見せるのだが、今回はそんな独特の動きが極まってしまい、なんと夢の中にダイブして全世界がスーシィ。ショートギャグ回のようでもあり、起承転結の極まった濃密な短編映画のようでもある。ここまでやってもらえればもう何も文句はありません。今回のコンテ担当は当然のように今石洋之氏である。今作は動画のメリハリこそ大きいものの、割とスタンダードな仕上がりの話数が多かっただけに、ここに来てTriggerの申し子とでも言うべき今石氏のコンテワークが炸裂することにより、良くも悪くもクセのある、在りし日の全力Triggerが戻ってきた気分だ。 「Triggerらしさ」は本当に色々なところに出ている。まず、序盤からはふざけたように動画枚数を削り、1つのモーションをループさせるだけで絵を成立させるおふざけ省エネ。「キルラキル」でよく見られた満艦飾マコの動きを、アッコたちが再現している。吉成演出による動画勝負が売りの今作で、平然とこれをやってのける肝の太さ。そして、夢の世界へダイブするくだりからは、ふざけたような構図、ヘロヘロとした中に頓狂な動きを混ぜ込む完全なるギャグタッチ、そしてとりとめのない中身を強引にねじ込んで1つの世界に丸め込んでしまう強引さは「パンティ&ストッキング」を思い出させるスピード感のある演出。「両手の指がキノコになっちゃったロッテ」とか、パンストの世界だったらもっとヤベェ目的で描かれるところだろうが……今作では、キノコだろうがなんだろうが、とにかくスーシィという一個人を表すツールとして用いられているため、どこを切り取ってもスーシィ成分につながっていく。 そしてドライブインシアターでもトリッキーな作画の変化を印象づけて目先を思い切り振り回し、最後には巨大モンスターとのけれん味あふれるチェイスにつながるスケールの大きさがまさにTriggerの無茶苦茶さ。なんでこんなに地面をたたき割るのが好きなんだろう。大雑把に見える演出の中にも何故か細かいネタ回しが効いていて、画面の端々にもこっそりスーシィの悪戯心が織り混ぜられているし、ラストのドラゴンとの攻防でアッコが持ってた剣と盾が、実は冒頭でちっちゃいスーシィたちが運んでいたものだったりも。どう考えても「LWA」の本編からは浮いている世界感のはずなのだが、「まぁ、スーシィならしょうがない」ってんで諦めてしまえるあたりが彼女の人徳なのよね。まぁ、本人もルル子の世界に勝手に飛び出したりしてたし。 そして、スーシィ回ってことは当然村瀬迪与回ということでもある。まー、彼女のやってる役といってもスーシィ、モグタン、ガリィでほぼ全部みたいなところがあるのであんまり知ったような口も聞けないのだが、今回は独特の魅力がジワッとにじみ出る村瀬節がたっぷり堪能出来る配役が光る。何しろアッコとロッテ以外のキャラが全部スーシィなわけでね。あんなスーシィ、こんなスーシィ。あんな村瀬迪与、こんな村瀬迪与。天使の方の可愛いスーシィはちょっとモグタンっぽかったかな。変な声なのに千変万化でコロコロ変わって「夢の住人」が十人十色だったのは本当に楽しかった。今後もガンガンスーシィメインでの活躍を期待したい……けど、流石にこんだけの回はもう無いなぁ。2期を待つしかないなぁ。 PR 牧さん決着編、第7話。ベタな幕引きではあるが、こういう真っ直ぐなハッピーエンドが一番幸せ。 明らかになった牧さんの過去話。かつての相方「ルル」は、決して牧さんが殺したわけではない。元々余命幾ばくの身体だったところに、牧さんが距離をおいたというだけの話。彼女の真意を知らずに勝手に別れてしまった牧さんは、そのまま彼女の死を自分の責任として「勝手に」背負い込んだ。残念ながらルルの両親も似たように「勝手に」原因を牧さんに押しつけていたが、もちろん、ルル本人にそんな気持ちは一切無かった。それを教えて、彼女の過去を解放するのが、今回のキズナイーバーのミッションである。まぁ、園崎さんがどこまで見越してあんな無茶なミッションを押しつけたのかは定かでないが……。出版社を焚き付けて牧さんを追い込む手管なんかは完全に悪役の立ち回りなのだが、そんな園崎さんも今回は「謎の子供たちの写真」という伏線を持ちだしてきたために、今後の波乱を予感させる存在になっている。あの写真、確認したら園崎さんらしき女の子は映ってるし、ひょっとしたら他の子供もキズナイーバーの面々かと思ったのだが、数えたら全部で7人しかいないんだよな。どう絡んでくるんだろう。過去のキズナイーバー被験者ってとこかな? さて、牧さんの過去話はとりあえず理解出来るところに落ち着いた。ルルの死と、彼女がルルから離れてしまった理由が全く別だったというのが肝となる部分で、しかもそこには濃厚な百合成分が介在している。お互いに唯一無二の親友として接触した「仕事仲間」の2人だったが、天真爛漫なルルは悪ふざけ半分からか、彼女に肉体的な接触を迫るそぶりを見せた。彼女の言うように冗談だったのかどうか、それは今となっては誰にも分からない。しかし、牧さんはそこに「自分の本気」の片鱗を見てしまった。これ以上の接近を許せば、自分自身が追い込まれてしまう。好きになってしまえば苦しむのは間違いなく自分自身。何せ、ルルはいつか失われる存在なのだから。そう考えた牧さんは、安全策として彼女との関係を切ったのだ。身勝手な判断ではあるが、一介の女子中学生のそれを傲慢と責めるのも酷な話だろう。恋愛と友情という面倒な問題に命の問題までがまとめて押しつけられて、ただでさえコミュニケーションが苦手な牧さんが受け止めきれるはずがないのだ。決して悪意や害意からの離別でないことはルルの方も分かっていたわけで、責任を取る形で、彼女は牧さんの下から去っていった。そして、彼女が最後に残したメッセージ、漫画の最終回を読まずにいたために、牧さんはルルとの別離を「死別」によるもの、つまり「殺した」ことであると思い込んでいたのである。 そうした接触の難しさから生み出された「上から選民」が、どうやってその鎧を脱ぎ捨てていくのか、というのが今回のクライマックスだったわけだが、今回のコンテワークはかなり好みの部類。効果的に使われていたツールは雨と傘だ。およそ牧さんの厭世的な性格からは想像も出来ないような真っ赤な傘は、彼女がルルを見送る斎場の煙を見ながらさしていたものである。つまり、彼女の傘はルルの死と同時にその頭上に掲げられることになった。傘をさすという行為は雨から自分を守ることを意味するが、それはすなわち遮断であり、外界から、他者から与えられるものを拒絶することを意味する防護壁である。鮮烈な赤色を振りかざす牧さんの傘は、その形状と機能から、まさに「上から」「選民」の象徴たるツールだ。 しかし、気付けばキズナイーバーも随分と持ち前の「大罪」を破壊されている。「不思議メンヘラ」「狡猾リア」に続いて、彼女の「上から選民」もぶっ壊される運命にある。由多ちゃんの相変わらず男前な献身により、彼女はルルとの間にあった防壁を突破し、ついに海へとたどり着く。この時点で彼女はまだ傘をかかげており、顔も半分隠れたような状態。そこで彼女は「泳げ」という「上から」の命令を下し、全く持って無意味な「選民」意識を露わにした。無茶苦茶な命令にも関わらず、すぐさまそれに応える由多ちゃん。さらに仁子が続き、天河も「ダチ」の提案に乗っていく。こうして馬鹿が何も考えずに暴れ回る「今」を認識することで、牧さんの傘は、スッと頭の上を離れ、地面へと落ちるのである。「上から」の軛を逃れ、彼女の「選民」思想が解き放たれた瞬間である。始めて見せる牧さんの笑顔。屈託のない仲間宣言。壁を崩し、互いを繋ぐ力こそがキズナイーバー。今回の一件で、彼女達のレベルはまた1つ上の段階へと辿り付いたに違いない。 それにしても、牧さんが可愛くなったのは当然として、相変わらず由多ちゃんが男前だったなぁ。あれだけいい見せ場を作りながら、クライマックスの浜辺ダッシュシーンで完全に女走りなのがたまらない。決めるとこでバシッと決めない。そんな由多ちゃんが本当に素敵です。 さぁ、次は誰の番かな? スーシィ! スーシィじゃないか!! 第8話。今期はショートアニメが時たまピンポイントでクリティカルな飛距離を出すシーズンだな。 わざわざ何かを言う必要性をほとんど感じないのがショートアニメ。普通、この枠じゃそんなにネタを盛り込むこともできないし、いちいち触れてるときりがないし。でも、この「ルル子」は回を増すごとに悪ふざけの度合いを増しているので気になってしょうがない。前回は「キルラキル」、そして今回は「リトルウィッチアカデミア」! この夢のコラボレーションはファンにはたまりませんわ。しかもLWAからの代表選手はあのスーシィちゃんなんですよ。キルラキルからの代表が生命繊維だったことを考えれば、魔女世界で一番重要な存在だったのがスーシィなのは議論を待たないところだな! この「TRIGGER大甲子園」みたいな悪ふざけはスタジオのテイストにもあっているし、ちゃんと今回は「ウィッチ」の世界に合わせるために作品の背景美術をそのまま持ってきたりしている(今回ルル子がキスしたのってアッコが1話目で竜退治した塔の上だよな)。こうなってくると、あとは「残るTRIGGER作品って一体何があるだろう」っていう部分が気になるわけだが……この作品の悪ふざけに順応できそうな作品はもう無いかな……。元請け作品で残ってるのって現在放送中の「キズナイーバー」を除けばあと「異能バトル」しかないしな。ん? 忍殺か? 久しぶりに見るスーシィちゃんは相変わらず可愛い。後半は単なるカウントダウンタイマーになってたけど、その立ち位置こそがまさにスーシィ。欲を言えばここでミドリちゃんと共演してくれれば新谷真弓と村瀬迪与という夢の変な声共演が実現したんだけども。 というわけで「リトルウィッチアカデミア」の新作あくしろよ(この文章の主題)。 牧さんフェスタじゃないですか、第6話。もう、とにかくあの声で「馬鹿、馬鹿」って連呼されるだけでも個人的には大満足です。 最初は絶対無理だろ、と思っていた凸凹すぎる7人の「絆」の物語。七人七色でちぐはぐなイメージしかなかった集団なのだが、少しずつその気持ちが集いはじめ、今回のエピソードでは6人がほぼ同じ志の下で行動するようになっている。きちんと各人の個性を残しつつ、互いを想い合う「絆」の関係性に収斂しはじめているのは、お話のテーマとしてはなかなか悪くない流れだ。率先してチームを引っ張るのは発言力が強く行動派の連中、具体的には天河と千鳥あたりになるわけだが、それ以外の面子もちゃんと空気を読んでまとまる方向に動きを合わせているのが段々微笑ましくなっている。 とてもじゃないけど意思疎通出来ないと思っていた日染は割と良い奴で、ミッション中は誰に言われるでもなくスマホを構えてテレビクルーに決定的なダメージを与える活躍。キャラ特性が「純粋なM」だけだった男だが、他の連中が不器用な奴らばっかりなので、こういう枠にとらわれない自然体の動きは案外必要な要素だったのかも。 仁子は表面上は変わらないが、前回あたりから少しずつ「実は回りの人間に気遣いが出来る優しい子」としての側面を見せつつあり、今回も一人距離をおこうとしていた牧さんに近づき、関係性を維持するように努めたり、ラストシーンでは「心の傷」の辛さをポジティブにとらえ、チーム全体に前を向かせる発言をしている。「妖精は見えてなくても充分電波じゃねぇか」と思われていた最序盤に比べると、随分良識的な良い子に落ち着きつつある(まぁ、キャラがややぶれていると言えなくもないのだが)。「心の傷」の覚醒原因となったのは千鳥であるが、まぁ、この子は元々あんまり隠し事をするタイプじゃないのでそんなに変わらないな。ちょっとでもかっちょんがよその女と絡むだけでダメージが発生するのは面倒くせぇとは思うが。 そして、牧さんが中心のエピソードになっているおかげで株が上げとまらないのが由多ちゃんである。一人だけ合宿の後片付けの後で別行動を取っていたり、相変わらずのわがままっぷりは健在なのだが、そんな中でいち早く牧さんの心の痛みを察知、さらに細かい彼女の発言から彼女の過去に肉薄し、牧さんのために行動する際には急先鋒として活躍。根源的な行動原理は「牧さんがなんか気になる」という部分にあるのだろうが、動機はどうあれ、あれだけ「狡猾リア」だった由多ちゃんがたった1人の女の子のために頑張っている姿は何とも微笑ましい。元々イケメン属性があったので、ヒーロー然とした行動も慣れているし、さまになっているのは良いところだ。 そんなこんなで他の6人から心配されている牧さんだが……この過去はなかなか意外。友人と何かがあってねじ曲がったというのは分かっていたことだが、まさかの少女漫画家である。とてもじゃないが今の牧さんからは想像出来ないような頭の軽そうなパートナーと行動をともにしていた時代があり、その頃の牧さんはつっけんどんな様子は変わらないが、今のように「上から」ではなく、あくまでもちょっと人付き合いが苦手なレベルの女の子。それが、ちょっとネジの外れたパートナーと一体何があって変貌してしまったのか。彼女のトラウマの決着は次回に持ち越し、色々と問題を抱えたキズナイーバーの中でも、彼女の問題は一筋縄ではいかなそうだ。とりあえず、「女子中学生どうしの魂の交信問題」とか、「書いてた漫画が百合もの」とか刺激が色々と多いので、牧さんがデレるまでの展開は今から楽しみです。 もう、千鳥やら牧さんやらで色々と満足行くだけの青春絵巻は見ちゃっているので、残された園崎さんの方は割とどうでもいいんだけども……かっちょんはけっこう彼女に執着してるんだよなぁ。ラスボスポジションは彼女になるんだろうか。最終的に安っぽいデレに堕すことだけは勘弁してほしいところだが。 サトリナボイスで「私の胸が好きなの?」って言われたり迫られたりするアニメ、第5話。なるほど、ここがパライソか。 毎週何とも不思議な視聴感が味わえるアニメ。何が起こるか、どこへ進んでいるのかさっぱり分からないのだが、予定調和だらけの現代アニメ界において、こういう不思議なところを刺激する予測不能アニメはとても貴重。安定のTRIGGER作画なので色々と面白い画面も出てくるし、にやにやしながら観てますよ。 「傷と絆」がテーマということで、ここまでのお話で少しずつ8人の間に「絆」が作られてきたわけだが、どうしたってかっちょんを中心に観ようとしてしまう部分があった。しかし、あくまでもキズナイーバーの中では目立たない一人でしかないかっちょん。今回は少しずつ回りの世界に視野を広げ、8人全員の物語になっていることが分かる構成になっている。そして、そんな中でグッと前に出てきてくれたのが、パライソメーカーの牧穂乃香さんである。脳天気な連中も多いメンバーの中で、一人影を作り続ける牧さん。当方、「上から選民」の彼女の冷たい台詞だけでも軽くご飯三杯はいける宗教の人なのだが、少しずつ内面を見せ始めている彼女のトチ狂った感じもまたよろしい。勝平は既に千鳥という嫁がいるので、牧さんが救われるとしたら別な「担い手」が必要。そこで急浮上してきたのが、同じような「上から」属性を盛っていた由多ちゃんだった。既にキャラが崩壊してしまっているので元々持っていた「狡猾リア」の空気は一切無くなってしまった由多ちゃんだが、その分、いち早く「実は良い奴なんじゃね?」感が出てきて好感度は上がっている。頑張って料理を作るところに付き合ってくれて、千鳥の恋愛話についてもさりげなく協調ムード。実は善人の由多ちゃんを見て、牧さんは一体何を思ったのだろうか。深夜の食堂で夜食を作ってあげた上に、自分との関係性を尋ね、迫り、不純異性交遊。なんだこの素敵過ぎる展開は。上から選民さんは文字通りに上になってリードしてくれるおねーさんなんでしょうか。もう、素敵ですね。ナイス過ぎますね。そのままゴールまで行ってほしかったところなんですが、残念ながらダンディボイスの担任に阻止されてしまいました。この担任もなかなか良いキャラよな。 牧由多のターンが終わり、肝試しミッションから今度は千鳥のターン。絆の力で痛みを共有していたメンバーだが、その「痛み」は前人未踏の「第2段階」に入ったことで「心の痛み」までもが共有出来るようになっていた。つまり、単なる「絆」は「心の絆」へと進化しつつあるということか。まぁ、流石にここまでのごたごたでそこまで深い関係性が構築出来ていたとも思わないのだが、元々素質があった千鳥×勝平の関係が下敷きにあって、それが膨れあがった結果、全員で共有出来るほどの「絆」に至ったと考えるのが自然なのではなかろうか。今後は、千鳥だけでなく他のメンバーの「痛み」も共有出来るようになるわけで、未だに一人で抱え続ける牧さんの「傷」についても、お節介なメンバーがどう絡んでくるかが見ものである。 そして、そんな魅力的な女性陣の陰に紛れながら、何かと気になる行動をしているのが仁子だったりする。彼女の目線はどこに向いてるんだろう。千鳥の行動を追っているのか、勝平に対して思うところがあるのか……なかなか本心が読めないキャラだけに、今後の動向も油断ならない。久野ちゃんボイスだからイノセントだろう、という勝手な憶測では足を掬われるかも。理想としては、勝平×千鳥、牧×由多が割と鉄板っぽいので、仁子にはどさくさで天河と馬鹿をやるコンビを固めて欲しいものだが……。あれ、でもそうなると園崎×日染? そこは無いな……。 歴史に残る1本になりましたね、第7話。何の歴史かって? そりゃもちろん「早見沙織史」さ。 もう、今回はとにかくその一点に尽きるでしょう。そりゃ元々はやみんは良い役者だとは思っていましたが、これをやってのけるだけの実質的なスキルと、そこに役を載せるだけのキャパがあるということに改めて驚かされる。台詞が長いとか、早口であるとか、そういうことだけじゃないんだ。一番難しいのは、鳩子があの台詞を吐いちゃった時の感情がものすごく歪んでいて、一筋縄ではいかないってことなんだ。はっきりと本人が「なんであんなこと言っちゃったんだろう」と後悔していたことからも分かる通り、あの一幕は完全に感情的なものである。相模が見抜いていた通り、これまで安藤と鳩子の間には大きな「歪み」が生じており、鬱々としたものが積年の思いとして溢れ出んばかりに重なっていた。それが、今回の灯代との関係性のおかげで大噴火してしまい、今まで言いたかったあれもこれもそれもどれも全部が、あの場に関係無い感情まですべてはき出されることになった(爆発するときにちゃんとコンロのスイッチ切るあたりが鳩子らしい)。そうした「雑多さ」「層の厚さ」が、言葉の1つ1つにしっかりずっしり乗せられているところが実に重たくて良い。途中から涙声になり、号泣しながら叫び続ける鳩子。その「嗚咽」と「怒声」の間の絶妙な職人芸がすごい。あれほどのシーンならば多少聞きづらくとも感情面を優先して叫んでしまう芝居もありだと思うのだが、鳩子はあれだけの台詞を早口でまくし立てながら、きちんと通りの良い発声になっており、すべての台詞が理解出来るのである。「重い女」を演じることにかけては定評のある早見沙織だが、ここでまた一つ、新たな金字塔をぶち立てたといえるだろう。 まぁ、あとあの鳩子の長台詞は、「中二病」を語る時に凄く便利だ、っていうのもある。あれをコピペで用意しておけば、世間一般の中二病関係(正確には邪気眼関係)は大体網羅出来てるし、これから中二病を目指す人達(?!)は、導入のテキストにも使えるだろう。あの長台詞、ちゃんと「鳩子はこれまでずっと、なんとか安藤について行こうと必死に勉強していたために、あれだけの知識を得てしまったのに、何の役にも立たないという苛立ちがある」っていうバックグラウンドが綺麗に表れているんだよね。そういう意味でも良い台詞。これまでジワジワとSAN値を削られ続けた鳩子がようやく一矢報いた胸のすくようなシーンである。こういう「今まで従順だったはずの女の子がいきなり牙を剥く瞬間」って好きよ。どこぞの腹パン眼鏡さんには惚れるよね。マジで。 いちごオレの何が悪いねん、第5話。ええやんけ、ゲロ甘い乳飲料は素晴らしいです。溢れ出る糖分に乳脂肪も加わって見事なカロリーをはじき出すおかげで、今のボクがいるのです。普段コーヒー牛乳しか飲んでない状態だと、意外に糖分が多いと不評の野菜ジュースとかのカロリー表示を見ても「フン、この程度か、雑魚め」と余裕で受け入れられるようになるよ。 いや、乳飲料はどうでもいいんだけど、なんや、メインヒロイン子ちゃん、割と可愛いやないか。元々暴力属性が強いこのスタンスのキャラってなかなかさじ加減が難しくて、ともすると単なる嫌なヤツになりがちなのだが、灯代は今回まるまる1話使って正ヒロインの座をアピールするとともに、割と好感度を上げる事に成功したと思う。隠していてもにじみ出してしまって止まらない厨二性癖は将来の夢に直結しているというし、頑張る女の子は恋にも一生懸命で素直に可愛い。これまで安藤がなんでこんなにモテるねん、っていうのは分からない部分も残っていたのだが、今回の灯代との2人きりの対話で何となく女子人気の理由は分かった気がするわね。「格好いい」とかじゃなくて「一緒にいて疲れない」タイプの好かれ方やな。いや、これってなかなか難しいことなんですよ。もって生まれた素直な人間性ということなんでしょう。あと、長ったらしい厨二台詞を噛まずにスラスラ暗唱出来る技能とか。ん? いらない? 安藤がこんな調子だからこそ、そこに並べられたヒロイン勢も素直に輝けるというもの。ツンデレのフォーマットを遵守し続ける健気な灯代も、結局「ヒロインズ」の一員なのでデレモードはバレバレ。それでも安藤は気にしないし気付かない。おかげで嫌味にならずに前に進めているのである。まさに「中二病でも恋がしたい」なわけですな。ただ、それこそ先輩作品のご多分に漏れず、ラストシーンでは鳩子との修羅場フラグが立ってしまったわけだが……次回予告でそんな様子が無かったのは何故なんだろうか。正直、この作品に修羅場要素はいらんなぁ。これまで同様、安藤の取り合いになってもヒロイン同士でギスギスするのではなく、最終的に安藤がつるし上げられる展開になれば平和に笑っていられるのです。鳩子が本気のノリで嫉妬したりもやもやする展開はなさそうなので大丈夫だとは信じたいけどね。 ヲウ、割とおもろいやんけ、第2話。前回の感想でもちょっと予想はしていたが、次回予告で見た通りにアゲてきた2話目。1話目でこの勢いだったらもう少し加点してた気がするよ。いや、1話目と何が変わったのかは定かじゃないんだけども。 ホントに中身は単なる「ハーレムアニメ」なんだけども、なんだかヒロイン勢が満遍なく全員可愛い。「人生」なんかと同じように、回りにヒロインを並べてそこにお題を投げ込み、その反応を1人ずつ窺っていくというだけの展開なのだが、そこできちんと個々のヒロインが個性を発揮しつつもあざと可愛くなっている。まぁ、2話目のスタッフを見たらコンテが大地丙太郎、作監に平田雄三という無闇に俺好みの布陣だったので、その影響が大きかったのかもしれないけども。特に序盤のハイテンション生徒会長のテンポの良さと、つやつやした弾けんばかりの愛くるしさは特筆もの。このままのテンションがずっと続くなら、毎度楽しく観られそうな気がするよ。 今のところヒロイン勢は横並び一線でどれも捨てがたい。まぁ、結局こういう作品だと一番地味で割を食うのがメインヒロインと相場が決まっており、一番特徴の薄い灯代ちゃんの見せ場が少ない気もするのだが、そこは茶化された時のテンパリっぷりや、ラストの真っ直ぐに真面目な場面である程度フォロー可能である。その他、単なるのほほんさんかと思っていたらどうにも天然のダメージが割と根深い鳩子ちゃん。はやみんボイスの破壊力が良い方向性に加速している。一見するとしっかりものだけど、何故か嫉妬陣営に加わっている彩弓さん。彼女のメンタリティは未だによく分かっていないのだが、単なる保護者ポジションでは終わらない地雷を抱えているように見える。「六畳間」のキリハさんみたいに単なる完璧超人だったら、独特の立ち位置として処理もしやすかったのだろうが、どうもポンコツ要素は外せないらしい。そしてシンプルにロリで押せるキャラ、千冬ちゃん。リッスンを使った二役芝居もなかなか堂に入っているし、ロリのくせに不思議なダークポイントが後々まで気にさせる存在。 そして、今回の主役である生徒会長・工藤美玲さん。もう、恋愛モードになったときの従順さ、健気さが実に活き活きしており、「もう、主人公はこれを邪険に扱うとかどうかしてるやん(乳も大きいんやで)」とか思っていたのだけど、メールアドレスのくだりで流石にややヒく。あかん、メアドアピールだけはあかん。メアドはちゃんと考えて作りましょうね(自分のことは棚に上げて)。でもまぁ、フられたあとの態度も割と真摯で、決して悪い人間でないことはちゃんと伝わってくるし、彼女なりの頑張りも認められるべきものだろう。「相手の異能を奪うっていう異能は、彼女が一人でいた時点でどうやって気づけたんだろう」とか気になるけども、そんなこたぁ些細な問題である。彼女はとにかくグレイトフルラバーなのである。それでいいじゃないか。オープンエンドとかを見る限り、ちゃんと今後も登場してくれそうなので一安心である。 このまま上手いこと今期の「六畳間」枠として定着してほしいなぁ。 まーそーなるわなー、知ってたわー、それしかないわー、最終話。……で、何がどうだったんだ? とりあえず、史上もっとも全裸がフィーチャーされたアニメなのは間違いないだろう。一番のエロボディは満艦飾ママンだ。 理屈は求めちゃいないけど、まぁ、それなりに常識の範囲内で終わりましたな。おかげで特に書くことも……ある。Bパートを見れば主人公はやっぱり流子ってことになるのだろうが、Aパートだけを見たらどうだろう。多分、この作品の主人公は蟇郡さんだったのである。まさか最初期の登場シーンからは想像も出来ないような優遇っぷりは、マコという重要なキャラクターと結びついたが故であろうが、最終的にマコよりも蟇郡さんの方がフィーチャーされてるという事態にまで。だって、四天王のくせに3人で立ち向かおうとして手を焼いてた敵を1人でやっつけちゃうんだぜ。しかも、縛りの装の究極形態は、誰がどう見てもガンメン。サイズ不定でおっきくなったりちっちゃくなったりしてた蟇郡さんのことだもの、多分、あのときのサイズはグレンラガンくらいは会ったに違いない。グレンインパクトとはちょっと違うけど、お腹蟇郡さんのガンメン圧力によって世界が救われているのは事実。そしてエンディング画面でもフィーチャーされてたのはやっぱり蟇郡さん。タキシードに花束で一体誰に何をしようとしたのでしょう。見ようによっては相手は皐月様とも取れるわけだが、普通に考えて皐月様にコクろうとしたら猿投山や蛇崩さんが協力してくれるとも思えない。ということは……ねぇ! 命を賭して守った「本能字の学生」ですから! お幸せに! あと、個人的に気になってたキャラの1人は針目縫。前回「出来れば凄惨な最期を迎えて欲しいなぁ」と思っていたわけだが、まーまー、予定通りのけじめではあったかな。最後の最後まで笑顔を残し続けたのはあっぱれ。ああして「羅暁に吸収される兵器」として最終局面を迎える展開になると、その前に吸収された鳳凰丸は何だったんだ、って話になるんだけどな。 あと、純潔に出来れば何かチャンスをあげたかった、っていうのは叶わないまま終わってしまったのだが、それ以上に予想外の破壊力を持っていたのは、純潔を脱いだ皐月様の普段着姿である。普通に可憐な乙女過ぎてびびった。この姉妹、多分素材はすごく良いんだろうな。皐月様は鬼龍院の後押しや本能字のシステムがなくても今まで通りに強く生きていくことになるんだろうけども、出来ればこれまで通り女王然として活躍して欲しいと思っていたのだが……あの凜とした可愛らしさを見せられると、もうこのまま平和に暮らしていけよ、という気もする。まー、あの妹がいたんじゃ、平和にはならないかなぁ。 そして、ハッピーエンドだらけの最終話にちょっとだけビターな後味を残したのが、神衣鮮血さんであった。あそこで鮮血が犠牲になる必要はなかった気もするのだが、確かにこれから先の時代、鮮血が生きていく目的も無いし、人々に「着られる」恐怖が残っている限り、服の形をした生命戦維は恐れの対象になる可能性もあるからなぁ。あそこで綺麗な未来を夢見ながら散っていく方が彼にとっては良かったのかもしれない。「良い服を無くしたもんだ……」っていうと、単に片付けが下手な人みたいでちょっと寂しい。 良い番組を終わらせたもんだ…… |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |