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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 国家レベルで運用する百合、第5話。いざとなったら同性婚も可能なように法を捻じ曲げられる百合というのはなかなか強い。いや、そこまで強い感情がお姫様にあるのかどうかは定かでないが。

 満を辞しての新キャラ投入。パーティーは揃っており、魔王もいるのだから、なるほど残るポジションはお姫様である。これまでのキャラクター名は全部職業からの名付けだったが、ローナ姫は今の所「姫」要素はないな(フルネームだとローナ・プリシパ・オ・ラパネスタと名乗っているが、これって「ラパネスタの姫・ローナ」の意なのか、全然関係ない本名なのか)。小さい頃から勇者に憧れを抱いて育った生粋の勇者マニアであり、普通ならばユーシャを見てしまったら幻滅しそうなものなのに、正式に勇者認定がくだったことによって信頼感を不動のものとし、アホだろうが同性だろうが気にせず全力応援するという豪胆な人物である。初対面の時点でほとんど物怖じしてなかったし、マジでこの世の勇者であるならなんでもいいという潔さ。一体何が彼女をここまでのモンスターに仕立て上げたのであろうか。ちなみにCVはもちょなので、セイと合わせてもう1人いれば例の三人組が揃う。もう、いっそここは残ったポジションとして「女神」役を追加するべきなのでは。

 そうして参戦したローナを前に、ユーシャ御一行は基本的に肯定的な感情を持っている。何しろ前回あれだけの大冒険を繰り広げたというのにマオからボツを食らっており、「ちゃんと世界救ったのに」という承認欲求増し増しだったところに、狙ったように「認めてくれる人」がやってきたのだから、そりゃ手放しで喜ぶのも当然のことだろう。ただ、よくわからないのはこの世界において「勇者」は天命を受けた選ばれしものではあるが、果たして残り3人の「勇者パーティー」というのがどの程度の存在なのかということ。勇者が適当に選んだ人間が最終的に魔王退治に赴くことになるのだろうが、この時のパーティーもすでに運命として固定されているのか、それとも価値ある存在は勇者だけで、残りの面子は代用可能なのか。一応、ローナの対応を見る限りでは残りの3人も決して邪険に扱われてはおらず、「勇者が認めたお仲間ならそれも尊いものですよ」というスタンスにはなっているようだが。ローナが時たまパーティーの面々に苦い顔を見せていたのは、認めたくないわけではなく、単に愛しいユーシャと親しげにして横から取られそうだから嫉妬してただけなのかしら。

 加えて、ローナは完全にマオの存在に気づいているというのも今後の展開で気になる部分である。今のところマオをどうにかしようとは思っていないようだが、今回のお祭りに代表されるように、彼女の最大の目的は勇者の威光を世間に広めることにある。もし勇者を勇者たらしめる必要があるのなら、やはり一番手っ取り早いのは魔王討伐の実績を作ることであろう。もし、今後もユーシャの扱いがよくならないようであれば、ローナは積極的にマオを魔王という敵キャラに仕立て上げ、一仕事してもらう可能性はありそう。まぁ、マオが元の姿に戻る手段があるかどうかはわからないが。

 ついでに、今回は冒険者学校が王立であるというなんかよくわからない設定も明らかになった。まぁ、魔王なんて一大事に対処するための機構なのだから国が管理するのは当然といえば当然なのだが、運営費が国費であるとするなら、ユーシャたちはすでに税金で食べさせてもらっていることになるのかしら。このまま国の主導で勇者としてデビューするなら、教師陣と同じように国家の犬であり、ある意味国家公務員みたいな存在である。そう考えるとなんか世知辛いな、勇者って仕事も大変である。まぁ、ユーシャはその辺の細かいことは全然気にしてないみたいだが。っつうか、気にするのなんてセイくらいのもんだろうが。ハンマーのイメージしかない聖者、かわいそう。

 

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 「働きたくない時だって人生にはあるっス」、第4話。メイさんはいつでも良いことをいうなぁ……魔法使い役なのに難しい言い回しがよくわからない頭の悪さも際立つなぁ……。

 すげぇ雑多な内容に無数のツッコミどころを散りばめた謎アニメになりつつある。どこが売りなのかは全然わからないけど、このゆるさが満遍なく何かを満たしてくれそうな、そうでもなさそうな。まずもって水着回だというのに別段エロくもないというのがな。まぁ、普段から水着並みの露出度の格好してるせいだけども……。なんでセイは今更ファイのおっぱいに引け目を感じてたんだろう。毎日嫌という程見せつけられてるやないか。

 浜辺でのモンスター観察、当然全てツッコミ待ち。ヒョウザンノイッカクガイは「氷山の一角」と「イッカク」をかけたダジャレだが、あんな生態の生き物が浜辺に埋まっている意味がわからない。そしてその擬態がもたらす効果が「蹴ろうとするとめっちゃ痛いっス」だけなのも謎である。そして最強生物であるスイカモドキ。なんの擬態にもなってねーのになぜか浜辺に生息していると言う謎。神が与えたもうた最強ステータスをメンタル面だけで台無しにしている謎。……メンタルってなんやねん。人語は解するのかよ。

 まぁ、どこまで言ってもネタでしかないのだが、さらにタンノ君みたいな半魚人(キモい)まで登場したので、多分パプワ島なみに突っ込み無用の世界であることがわかるな。あのデザインで泳ぐときは平泳ぎなんだもんな。魚のくせにCVは鳥ちゃんだしな。サバァ。そして海中深くには会いに行けるタイプのお手軽な邪神ちゃんまで完備。今期はなぜか海の中にいくアニメが多いよな(こっちのタイトルをバミューダトライアングルにしてしまうのはどうだろうか)。

 邪神との対決は一応シリアス要素もあるはずの戦闘シーンなのだが、「勇者の剣に選ばれしユーシャ」という要素だけであっという間にフラグを回収して終わってしまった。まぁ、すでに魔王討伐の実績がある(?)勇者なのだから当然なのだが、この世界における「運命」ってのはどの程度のものなのだろうか。邪神の無敵自慢は「魔王すら凌駕する」と言っていたわけだが……まぁ、これまた一瞬で食われたので単に死亡フラグだったという見方もできるわけだが。むしろ、そんな状態の邪神を食べても腹を壊さないチビがえらいってことなのかな。チビってフルネームは「ちびドラゴン」なのね。あいつ、もしかして最終的にラスボスポジに落ち着くのか? だとしたらちょっと面白いな。CV西明日香のラスボスなんて、史上初じゃないですか(結愛先輩を除く)。

 ほら、感想までとっちらかっちゃった。まぁ、可愛いからオールOKです。

 

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 なんやねんこのアニメ! 第5話! なんかもう、的確に性癖を突かれてる気がするわ! 可愛いなぁもう!

 先々週の戸松回も心が揺らいだのだが、ギリギリ「戸松でこのキャラなら、まぁ、ギリ耐えられる」と踏ん張ったのだが、今週はもうダメだった。なんかさ、最近業界全体がサトリナの使い方を完全に把握して容赦無くファンを殺しに来てない? このキャラはもう、無理じゃない? なんで「筋肉バカの陸上部部長なのに分泌物を摂取させた結果ママみに目覚める」とかいうわけのわからない設定のキャラが存在してるの? イミワカンナイ。そしてなんでそれをサトリナにやらせようとしたの? 最近どんどん免疫力が低下してるからダイレクトアタックが効きすぎるねん。春原荘にしろ、逆転裁判にしろ! 無限に聞き続けてしまうわ!

 山下もどんどん可愛い面が出てくるしさー、13号の変な方言みたいな話し方もクセになるしさー、なんだよこのアニメー。あ、タモンも可愛い。

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 CV小澤亜李の生物は本能に忠実すぎる説、第3話。まぁ、本人も割と本能に忠実なので、その辺がにじみ出ているだけと言う話もある。

 ついに魔王ちゃんがリストラされて何もなくなった世界。それでもひたすら、ユーシャちゃんは理想の勇者を目指して頑張るのです。なろう系も含めて「最終的に勇者になることが約束された世界」ってのはいくつも見てきたが、こうして「ゴールがあるかどうかもよくわからないけど勇者」っていう不安定な存在はあんまり見たことがない気がする。作中でもちょっと触れられていたが、魔王というゴールがない勇者は単に民家に押し入って金品を強奪するだけの存在になってしまうわけで……その辺りのアイデンティティをユーシャちゃん本人はどう考えているのだろう。まぁ、彼女の場合は「人助けをするのが勇者である」というまっすぐな信念を持っているので大丈夫なのだろうけど。

 ハイパーラックと正義の心という属性を持つユーシャちゃんがこのパーティで一番地味であるという事実は覆しようがないのがちょっと残念だが、脇の面々が着実に、クドいくらいにキャラを押し出してくるのはすぐにクセになるな。今回はファイターのファイ、そして聖者のセイの2人がいい感じに押し強め。ファイの場合はとにかく能天気に、本能に任せているだけ。普段は天真爛漫なキャラだが、腹ペコだと文字通りに目の色が変わる。どうやら他の面々にも「腹ペコファイは危ない」ということは認識されているようで、今後は彼女のハングリー精神(意味が違う)が冒険のキーになることもあるのかもしれない。

 そして今回色々と補強してきたのがセイ。前回の時点で「パーティの常識人枠なのに女子力低くて使えない」という残念な属性が明かされたが、今回さらに「夢語りし始めると止まらず、この世界における厨二みたいな設定」とか「エルフだから弓の名手なんだけど、メガネが恥ずかしいから普段はハンマー」とか、斜め上の設定が実は割と情報過多。ツッコミ役でもこんだけいじりがいのある属性が付属しているというのは驚きである。ファンタジーの基礎設定がアレクラスト大陸準拠の私からすると、基本的にエルフってのは無信心なので聖者(僧侶)になることはないのだが、この世界ではエルフも神を信仰する様子。ついでに僧侶が剣を装備できないのは信教によっては刃物のついた武器での殺生を禁じているためであり、武器はメイスやハンマーなどになりやすいのだが、セイさんの場合にメインウェポンがハンマーなのはそういった理由があるからだろうか。基本的にエルフってSTR(筋力)低めだからハンマー系の武器は持たないもんだけどね。

 残るメイについては今回も「単なるカルタードオタク」というだけで終わっているが(あとダジャレ好き)、彼女の「激レアカルタード保持者」という設定は、一応あり得た未来の魔王討伐の時に役に立っていたわけで、今後も突拍子もないカルタードがパーティの運命を左右することがあるかもしれない。あと、もしかしたらこいつ自身が魔王になってしまう可能性もゼロではない。どうしても水瀬いのりボイスなのに単なるアホっていう時点で怪しい。いや、多分そういう作品じゃないんだけどさ。

 でも、ところによりおっかない部分はあるんだよね。塔の前にいた男とか、あれが単なる「RPG的なよくわからんお約束ギャグ」なのか、今後に関わる何かの伏線なのか。森で倒した蜘蛛は宝箱を残して消滅したのに、塔のボス蜘蛛は倒されずに外に逃げたのも何か意味があるんだろうか。ないんだろうか。考えすぎだろうか。ほら、勇者って言われると、どうしても某神樹様がちらついてしまってな……。満開は、満開だけはやめて。

 冷静に考えて「女の子だけでルームシェアしつつ、CV西明日香の猫がいる世界」なのだから、どっちかっていうとこれって「ひもてはうす」の続編なのでは……。

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 悔しいけど嫌いじゃない、第2話。今期は無いと言われていたきらら枠だけど、実質これでいいんじゃないかな。

 本当にただ漠然と「なんか可愛い」を貫き通すだけのアニメ。個人的にはメインキャストの重なり具合が圧巻で、赤尾ひかるを筆頭にして夏川・小澤・水瀬(あと久野ちゃん)って、基本的にロリ役メンツがずらりと並んでいる。これだけ甘々なキャスティングでも誰一人被らずにしっかりメインパーティ4人の個性は出ており、わかりやすい大喜利展開ながらもそつなく、そして阿漕に萌えキャラっぷりを見せてくれるのだ。いわゆるテンプレ的なRPGのキャラ配置なんだけど、例えばおかんだと思われていた僧侶が実はゴミ部屋住まいの女子力低い系だったり、ちょっとしたところのひねりもあったりなかったり(まぁ、なかったり)。エルフっ子はナチュラルにユーシャ相手に頬を赤らめたりしてるんだけど、もう、ここ最近のアニメは「主人公の親友ポジ」の人間が全員自動的に百合傾向に進むように導線が敷かれているのだろうか。あのユーシャには果たして惚れるだけの要素があるのかどうか……。結城友奈さんもこんな世界だったら平和だったのだが……。

 他にもちっちゃいモンスターが可愛いとか、しつこいような小ネタでもなんか笑ってしまうとか、全般的に「なんか悔しいけど面白い」っていう段階なんですがね。これ、マンネリになって後半退屈になるか、どんどん癖になるかのどっちかのパターンだな。どうなるかなぁ。

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 狂瀾怒涛の最終話。「そうなれば、そうなるやろ」という気持ちと、「そこで終わってしまうのか」という気持ちと。

 前話からの展開はある意味必然。金田城が落ちてしまっては、もう対馬の民に拠り所は残されていない。逃げるにしても四方の海。あとは嵐のごとく蒙古軍が過ぎ去ってくれるのを頭を伏せて待つばかりだが、相手はまさかの「腕慣らし」としてこの島で暴れているというとんでもない状況。どこへ逃げようが敵にぶつかり、次々と猛者たちが打ち倒されていく。普通に考えたら(つまり史実を考えたら)全滅エンドしかないはずだが、さてどうしたものかと見てみれば、なるほどこういう終わり方。

 考えてみりゃ、これってハリウッド映画なんかではよく見るエンディングよね。パニックもの、ハザードのもののお約束として、最終回は美男美女の主人公カップルだけが生き残りエンド。なんでそうなるのかっていう過程はいろいろあるが、今回迅三郎は主人公補正というか、圧倒的なオレツエーっぷりを遺憾無く発揮し、最後は子安をねじ伏せて、堂々と敵軍の中をまかり歩いてみせた。さすがにどないやねんと思うような絵面だったが、迅三郎がこの逆境の中で生き残り、その生存をなんとなくでも「ありそうなもの」にするためには、こうして「有りえないような凄み」を出すしかないだろう。ここまで有無を言わさぬ状態なら、今後「幾ら何でもうまくいきすぎじゃね?」なんて文句も出ない。何しろ、本当に「さすがにやりすぎ」な展開を乗り越えてきたのだから。ちなみにもう一方の輝日姫の方は「味方がなんだかんだで助けてくれた」パターン。最後の最後まで「お前、足引っ張ってるやんけ」みたいな残念ポジションだったが、ラストはなんと忠臣の鹿乃が文字どおりに我が身を犠牲にして守り切ってしまった。どう考えてもあの後の鹿乃さんの展開の方が気になるのだが……まぁ、もし運が良ければ(?)どこかで薄い本が作られることもあるかもしれませんね。

 とりあえず生き残った、というエンディングはなんとか出来上がった。それもこれも「史実だと大して記述がないから」という理由で成立している(?)ものだが、さて、迅三郎の生き様として、ここで終わってしまっていいものか。今回サブタイトルが「一所懸命」であり、回想シーンで娘さんが必死で主張していたのも武士の大義である「一所」の精神。迅三郎もこれまで幾度となくこの心構えを口にしてきたわけだが、今回生き残った迅三郎にとって、結局「一所」とは何だったのか。彼は対馬に特に縁もゆかりもなく、取り立てて愛着を抱く要素もないのだが、例えば宗助国の最期を看取ったことで対馬を自分の守るべきものとして受け入れたと解釈することもできる。しかしまぁ、おそらく彼が守り抜いたものは、どちらかというと「場所」ではなく「矜持」なのであろう。島流しに会い、流人の身に果てようとも最後には戦場で戦いながら死にたい。そうして戦場に生き続けた男は、戦いに身をおき続けることを「一所」と定めた。彼はこれから先も戦うことになるのだろうか。

 確認すれば、原作はまだ続いているという。はてさてここからどんな風に続けたらいいものかは見当もつかないが、単なる虐殺エンドだけで終わってしまうのもそれはそれで寂しいものだ。できることならば、この一風変わった絵巻のごとき軍記作品、「元寇」の終局までを見届けてほしいものだ。

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 とおかみえみため! とおかみえみためじゃないか!! 第10話! いやー、まさかこんなところでたほいやワードに出会えるなんて……そうか、ああいうワードって広辞苑に載ってるだけの嘘じゃなくて本当にあるんだな……。

 なんかもう、そこが聞けただけでも満足してしまったお話ですが、本編とは一切関係ないな。いや、一応サブタイトルが「凶兆」なので、トオカミエミタメも割と大事な要素ではあるのだが。ざっくりまとめると「ろくなことないし、やっぱり対馬勢絶望的じゃね?」というお話。いや、1話からこっち、一度たりとも優勢になったことなんてないけども。やっぱり「進撃の巨人」以上の無理ゲー作品なんだよなぁ。

 そんなマゾい状況になってしまったので、冒頭部分の白石の始末なんてのは本当に些事である。確かに彼は国を売り、味方を捨ててしまったわけだが、今となっては前回の戦で負けておいた方がさっさと死ねてよかったんじゃないかっていう印象すらある。有能な武士である白石を断罪しなきゃいけないってのもしんどいところだしなぁ。結局、単身迅三郎に挑みかかった白石もあっさりと打ち負けてしまい、彼の首も簡単にコロリと落ちた。裏切り者らしいあっさりとした最後ではあるが、夕日をバックにまるで舞台の緞帳ようにして落ちていった彼の命は、なんだか馬鹿にするのは憚られるような寂寥感がある。

 こうして一時の安寧を得たかに思われた金田城だが、残念ながらウリヤンエデイの撤退はあくまで一指揮官の判断にすぎない。蒙古は最終的には本土を襲うことが目的なわけで、対馬ごときで止まっているわけにはいかない。本気を出したらそりゃもう圧倒的な人数で攻められるわけで。ささやかな戦勝ムードなどぶち壊すかのような圧倒的「凶兆」。もう、兆しっていうか答え。さしもの迅三郎も今回ばかりは正面突破するわけにもいかず、輝日の提案もあって最終的な結論は「一旦隠れましょうか」で落ち着く。判官はもう少しゴネるかと思ったが、やはり長老の下した神託は結構効いているらしく、やばいもんはやばいと認識して渋々ながら城を明け渡すことに同意もした。

 でもまぁ、そんなわずかな希望を丁寧に潰していく作品なわけでね。絶妙なタイミングで逃げを打った鬼剛丸たちが海上で出会った大船団、それはもちろんネクスト蒙古。鬼剛丸たちもあの状態から逃げ戻ることができるかどうかは心配だが、島に残った人間たちもたまったもんじゃないだろう。時を同じくして博多では援軍の中止が言い渡されたりもしてるし、踏んだり蹴ったりで助かる見込みはゼロである。

 ねぇ、この作品ってどうやって終わったらいいの? 単なる全滅エンド?

 

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 堕ちモノ系、第9話。私、「堕ちモノ」が好きだという話は折に触れて書いてきたんですが、なるほど、それが野郎であってもなんかグッとくるな。

 もう、「嗚呼、白石よぉ……」と思いながら見るしかないお話。本人も言っていた通り、裏切りというのは一度では終わらない。その道を進み始めたら、どれだけ悔いたところで止まることなど出来はしないのだ。何度も何度も「自分は正しかったのか」と自問することになり、その度に自分のせいで失った命のことを考えなければいけない。当然の報いとはいえ、あまりにも重たい業を背負ってしまったものである。

 結果だけ言えば、白石の裏切りは結実しなかった。間諜さえいれば簡単に攻め落とせると思われていた金田城。しかし長年この地に住み続ける刀伊祓の防衛戦術は蒙古軍から見ても、そして迅三郎から見てもなかなかのもので、女子供から老人に至るまで、その全ての知恵を使って外敵を排除しようとする。大掛かりな投石機による援護射撃、広大な敷地を利用した焼き討ち戦術。そうしたものを使って、蒙古軍の企みは1つずつ潰されていった。敵方も再三言っていたように、全ての兵を突っ込んで強攻策に出てしまえば多勢に無勢で叩き潰せる程度の戦力差があるはずなのだが、それをやってしまったら蒙古軍も無事では済まず、少なからず被害が出てしまう。そして、城の中の様子がわからない以上、それだけのコストをかけて叩き潰す意味があるかどうかもはっきりしないのである(白石の言を全て信じるわけにもいかないだろう)。

 更に、結局この城攻めは蒙古軍にとってはサブイベントでしかなく、最終的な狙いは日本の本土攻略であること、そして蒙古も一枚岩ではなく、本土侵攻の際の活躍度合いによって内部での評価を稼ごうという「競合相手」が多いことなども、攻勢の手を緩める大きな要因になっている。多くの武器を持ち、余裕のある敵であればあるほど、なるべく無駄を出したくないという意識は働くものだ。そして、迅三郎は相変わらずの特攻気質で敵前線に奇襲をかけ、敵大将・ウリヤンエデイに対して直接矢を射かけるという蛮勇に躍り出ている。結局いつの時代、どんな部隊であっても、後陣に控えている指揮官というのは戦場の生の息遣いを理解していない者が多いのだ。たった一本の矢を受けることで自分の命が無くなるかもしれないというギリギリの戦場を見せつけることによって、見事にその意気を挫くことにも成功した。「この城を攻めても得がない」。そう思わせることにより、見事迅三郎たちは勝利をものにしたのである。

 さてこうなると進退きわまるのが白石である。逆転の一手を狙い、全てをなげうって企てた裏切りだったが、彼1人の人生など知ったこっちゃない蒙古サイドはさっさとケツをまくって逃げた。残されたのは、もう味方に戻ることなどできない孤独な流人1人。今更仲間に入れてくれというのは今まで失った命を思えば許すことができなかったのであろう。突き進んだその道を全うせんと、最後の戦いに挑む。その全てを理解しているかのような迅三郎。武士の務めというのも、なんとも無情なものである。

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 えっぐいなぁ……第8話。でもそうだよなぁ、もう、今の状態で武士(流人)のモチベーションなんてほとんど無いわけで、何を目的に戦うかって考えれば、人それぞれではあるんだよな。

 金田城(カナタノキ)を巡る攻防。例によって「周回で約四キロもあるでかい天然城塞のくせに斥候に見つからないもんかね」とは思うのだが(いっぺん蒙古人に捕まった男衾がたどり着いてるしな)、ここまで来てもなかなか対馬のスケール感に実感が湧かないせいだろうなぁ。山の中に紛れてることを考えるとそこまでご大層な規模でもないということか。それでもまぁ、守るとなれば大仕事なわけで、戦えるかどうかで現地民・刀伊祓(トイバライ)と迅三郎はバチバチ状態。無為に金田城を信じる刀伊祓に対し、迅三郎は一時は嫌気がさしたようなそぶりを見せていたが、その根底にある精神が単なる思考放棄などではなく、自分たちが生まれながらに守って来た大切な場所を賭けて戦う「一所懸命」の精神であることを理解して考えを変える。与えられた領地を守って戦う「一所懸命」の精神は、御恩に奉公で返す鎌倉武士の本分でもある。迅三郎は娘の面影も振り返ってそのことに共感を覚え、なんとか少ない手勢だけでも金田城を守ることを画策し始める。

 ここで焦点となるのは、どれほどの籠城戦を想定するのかという部分だろう。これが戦国期以降の本格的な「城」であれば、兵糧などの備蓄さえ整っていれば守る側が圧倒的に有利とされている。それだけ攻城戦というのは大仕事だ。しかし、残念ながら金田城はそうした「城」とは一線を画す危うい防衛ライン。ただひたすら守り続けるだけでは早々に限界も訪れるだろう。そこで守るための兵卒を支えるのが「辛抱し続ければ援軍も来る」という「タイムリミット」の存在だが……どうだろう。ちょっとだけカットインされた本土の様子を見るに、ちゃんと援軍は派兵されるようだが、それでも対馬に到着し、そこから金田城の攻防を察知して駆けつけるまでには相当な時間が必要な気がする。少なくとも今回の一件には間に合わないかなぁ……迅三郎も不安そうにしていたが、「地の利」を感じる刀伊祓の面々はまだしも、流人や国府からの避難民は、どこまで蒙古軍の攻撃に持ちこたえることができるだろう。

 そして、そんな蒙古軍を引き入れてしまった原因となったのが、今回のハイライトとなった「背信」を巡る一幕である。元々素性の良くなかった男衾三郎は、敵軍の計略に簡単に引っかかって裏切りを決意。ついでに声をかけた白石は義に篤くそんな男衾を一刀両断……したかと思われたが、返す刀で無関係な女性までもを手にかけ、そのまま蒙古軍へ。もしここで内通したのが男衾であったなら、敵軍大将はここまで迅速に行動しなかっただろう。彼がいうように「心無くあっさり裏切るような奴は信用できない」ってんで、さっさとぶっ殺した上で罠の可能性を考えて手を控えたはず。奇しくも内通の任が白石に移ってしまったことにより、此度の出陣が速やかなものになってしまった。なんとも皮肉な展開である。

 ここで白石のことを(本人が使った言葉通りの)外道と謗ることは簡単だが、彼の心中を思えば致し方ない選択でもある。何しろ彼ら流人はすでに「一所懸命」の「一所」を失ってしまっているのだ。これまでの戦いはただひたすら生き延びるために団結して続けられたものだが、目の前に新たな「御恩」の可能性が現れたのなら、生きるため、戦うためにそちらを選択することも、武士という存在がもともと雇われの傭兵集団だったことを考えれば自然な流れである。あとはこの白石という男がどの程度の「人間性」を持つかで今後の展開は変わってくるだろう。すでに刀伊祓の長たる長嶺判官は白石に疑惑の目を向けており、それを受けた迅三郎も彼のことは放っておかないだろう。早晩、ことの顛末は訪れそうである。

 皆、生き残るために必死なのだ。

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